特許異議申立
2023-700194
フィルムガス風船用の動力システム
- 審判番号
- 2023-700194
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2022-064472
- 登録番号
- 7122484
- 請求日
- 2023年02月20日
- 審決日
- 2023年11月08日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】藤田 優行
- 【異議申立人】株式会社 小学館集英社プロダクション
- 【異議申立人代理人】遠山 友寛
- 【異議申立人代理人】松山 智恵
- 【異議申立人代理人】伊藤 健太郎
- 【異議申立人代理人】澤井 光一
- 【異議申立人代理人】吉井 将太郎
- 審判長/審判官
- 審判長 殿川 雅也
- 審判官 藤本 義仁
- 審判官 嵯峨根 多美
- 分類
- P1651.24 -YAA(A63H) / P1651.537-YAA(A63H) / P1651.853-YAA(A63H)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第36条第6項第2号、特許法第120条の5第2項、特許法第32条、特許法第120条の5第5項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7122484号発明「フィルムガス風船用の動力システム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7122484号の明細書、特許請求の範囲及び図面を訂正請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり、訂正後の請求項1について訂正することを認める。
特許第7122484号の請求項1に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7122484号の請求項1に係る特許についての出願は、令和4年4月8日を出願日とする特許出願であって、令和4年8月10日にその特許権の設定登録がされ、同年同月19日に特許掲載公報が発行された。
その後、令和5年2月20日に特許異議申立人 株式会社 小学館集英社プロダクション(以下、「特許異議申立人」という。)より請求項1に対して特許異議の申立てがされ、同年4月26日付けで取消理由が通知され、同年7月7日に特許権者により意見書の提出及び訂正請求がされ、同年7月19日付けで当審合議体から特許異議申立人に対し特許法第120条の5第5項に基づく通知書が通知されたが、特許異議申立人からは、指定した期間内に何ら応答はなかった。
第2 訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
本件訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、令和5年7月7日に提出された訂正請求書の記載からみて、その請求の趣旨を「特許第7122484号の明細書、特許請求の範囲及び図面を本訂正請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲及び図面のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」とするものであり、その内容はつぎのとおりのものである。(注:下線部分は訂正箇所を示す。)
なお、本件特許の願書に添付された明細書、特許請求の範囲及び図面(特許掲載公報に記載されたものであって、本件訂正請求による訂正前のもの)について言及する際には、以下において、それぞれ、「本件特許明細書」、「本件特許請求の範囲」、「本件特許図面」といい、これらをまとめて「本件特許明細書等」という。
ア 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を以下のとおり訂正する。
「【請求項1】
ガス風船(ア)内部に挿入され、シーリングにより風船内部と外部を遮断して、ガスが外部に漏出しないようにするエンベロープ(G)と、
前記エンベロープ(G)に挿入される、スチレンペーパーの三角柱からなる外殻に内包される動力用糸ゴム及びそれと連結するピアノ線、ワッシャー、スチレン製プロペラ、発泡スチロール (スチレンボード)製の支持部からなる動力ユニット(13)と、を備えるガス風船(ア)。」
イ 訂正事項2
明細書の段落【0006】の記載を以下のとおり訂正する。
「【0006】
簡単に本発明の概要を解説します。
【図1】は、この動力ユニットを応用して出来ると思われる作品の一部を示しています、キャラクター、飛行機、飛行船、UFO、ヘリコプター等です。
【図2】は動力ユニットを応用したキャラクター・ガス風船です、(ア)は先端に開口部(イ)があり、そこからエンベロープ(G)(割り箸の袋に似た形状)を挿入、他の端(B)を外部から、スポットシーリングして風船内部に固定します、さらに動力ユニット(13)をエンベロープ(G)に挿入、その後ヘリウムガスを後方の注入口(M)より注入、バラスト用マグネットシート(キ)を張り、全体が空気より少し重い程度にマグネットシートをハサミで切って調節、又風船の迎角、左右の傾きもバラスト位置により調節します。
【図3】は、動力ユニットの内部構造です。
【図4】は、風船内部に挿入するエンベロープ(割箸の袋状の物)です、風船内部のヘリウムガスガスと大気を遮断して、動力ユニットを内包します。
【図5】は、風船内部にエンベロープ、動力ユニットを挿入した状態を示しています。
【図6】は、ヘリウムガスの漏出を防ぐために特に重要な風船とエンベロープの挿入口のシーリングについて説明しています。」
ウ 訂正事項3
図面【図1】乃至【図6】を以下のとおり訂正する。
「
[図:0001406699000001.jpg]
[図:0001406699000002.jpg]
[図:0001406699000003.jpg]
[図:0001406699000004.jpg]
[図:0001406699000005.jpg]
[図:0001406699000006.jpg]
」
(2)訂正の目的の適否、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無、及び独立特許要件について
ア 訂正事項1について
(ア)訂正の目的について
訂正事項1は、訂正前の請求項1の「請求項1の内容」との記載について、当該不明瞭な記載を削除するものである。
そうすると、訂正事項1は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと
上記(ア)のとおり、訂正事項1は、不明瞭な記載を削除するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
(ウ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(ア)のとおり、訂正事項1は、不明瞭な記載を削除するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、新たな技術的事項を追加するものでないことは明らかである。
そうすると、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。
イ 訂正事項2について
(ア)訂正の目的について
訂正事項2は、訂正前の明細書の段落【0006】の「【図2】は動力ユニットを応用したキャラクター・ガス風船(例:ドラえもん)です」との記載について、「(例:ドラえもん)」との記載を削除するものである。
ここで、「ドラえもん」との例示は、【図2】に記載されたガス風船のどのような技術的な特徴を特定しているのか定かでない。
してみると、「(例:ドラえもん)」との記載は、明細書において、不明瞭な記載といわざるを得ない。
そうすると、「(例:ドラえもん)」との不明瞭な記載を削除する訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと
上記(ア)のとおり、訂正事項2は、不明瞭な記載を削除するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
(ウ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(ア)のとおり、訂正事項2は、不明瞭な記載を削除するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、新たな技術的事項を追加するものでないことは明らかである。
そうすると、訂正事項2は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。
ウ 訂正事項3について
(ア)訂正の目的について
訂正事項3は、訂正前の図面【図1】乃至【図6】を訂正請求書に添付の図面【図1】乃至【図6】に訂正するものであって、具体的には、図面【図1】、【図2】、【図5】、及び【図6】のガス風船に描かれたキャラクターの画像を削除するものである。
ここで、図面【図1】、【図2】、【図5】、及び【図6】におけるガス風船に描かれたキャラクターの画像が、当該ガス風船のどのような技術的な特徴を表現したものなのか定かでない。
してみると、図面【図1】、【図2】、【図5】、及び【図6】のガス風船に描かれたキャラクターの画像は、当該各図面において、不明瞭な記載といわざるを得ない。
そうすると、図面【図1】、【図2】、【図5】、及び【図6】のガス風船に描かれたキャラクターの画像との不明瞭な記載を削除する訂正事項3は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(イ)実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないこと
上記(ア)のとおり、訂正事項3は、不明瞭な記載を削除するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないことは明らかであるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。
(ウ)願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(ア)のとおり、訂正事項3は、不明瞭な記載を削除するものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、新たな技術的事項を追加するものでないことは明らかである。
そうすると、訂正事項3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであって、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合するものである。
エ 特許出願の際に独立して特許を受けることができること
本件特許異議申立事件においては,請求項1が特許異議申立ての対象とされているので,訂正前の請求項1に係る訂正事項1乃至3に関して,特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項の独立特許要件は課されない。
(3)小括
上記のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書き第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものであり、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、本件特許の明細書、特許請求の範囲、及び図面を、本件訂正請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲、及び訂正図面のとおり、訂正することを認める。
3 訂正後の本件訂正特許発明
上記2で検討したとおり、訂正前の請求項1に係る訂正を認めることができるから、訂正後の請求項1に係る特許についての発明は本件訂正請求により訂正された特許請求の範囲の請求項1に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。(以下、「本件訂正特許発明」という。)
「【請求項1】
ガス風船(ア)内部に挿入され、シーリングにより風船内部と外部を遮断して、ガスが外部に漏出しないようにするエンベロープ(G)と、
前記エンベロープ(G)に挿入される、スチレンペーパーの三角柱からなる外殻に内包される動力用糸ゴム及びそれと連結するピアノ線、ワッシャー、スチレン製プロペラ、発泡スチロール (スチレンボード)製の支持部からなる動力ユニット(13)と、を備えるガス風船(ア)。」
4 取消理由通知に記載した取消理由について
(1)取消理由(特許法第36条第6項第2号違反)の概要
(明確性要件)本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
記
本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「請求項1の内容」という記載は、発明特定事項の一部であると解されるところ、これが他の発明特定事項とどのような関係を有するのか不明である。
よって、請求項1に係る発明は明確でない。
(2)当審の判断
ア 上記取消理由は、登録時の特許請求の範囲に記載された請求項1に対して通知されたものであるところ、令和5年7月7日に提出された訂正請求により請求項1から当該「請求項1の内容」との記載が削除された。
そうすると、不明瞭な記載である「請求項1の内容」との記載が削除されたとの観点において、特許請求の範囲の請求項1には、不明確とはいえないことから、本件訂正特許発明は、取消理由による特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たさないとはいえないから、取消理由により、本件特許請求の範囲の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
5 取消理由通知で採用しなかった申立理由について
(1)申立理由の概要
ア 申立理由1
(公序良俗)本件特許は、下記の点で、公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがある発明であるから、特許法第32条の規定により特許を受けることができない。
記
(ア)概要
特許法第32条は、公の秩序等(以下「公序良俗」という。)を害するような発明については特許を受けることができない旨を規定し、他人の権利を侵害する発明は公序良俗違反に該当する。
特許法第32条は、審査基準(第III部 第5章 不特許事由)において「公序良俗等を害するといえるか否かは、国家社会の一般的利益や道徳観、倫理観(以下この章において「道徳観等」という。)に関わるものである」との説明があるとおり、実施することにより著作権を含む他人の権利を害する発明は、国家社会において認められた一般的利益を害するものであることが明らかであり、公序良俗等を害する発明といえる。
(イ)本件特許発明が公序良俗違反に該当する
本件特許発明は、「ガス風船(ア)」に係る発明であり、明細書においては、発明が解決しようとする課題として、「より子供が楽しめる玩具にする事を目標にしました。」と記載され(段落【0004】)、また、課題を解決する手段として、(ア)乃至(ク)に要素を列挙した上で、「これらの動カユニットとアイブレックフィルムを応用して図のような飛行玩具を考案しました。」と記載され(段落【0005】)、さらに、図面には複数のドラえもんの画像が示されている。また、本件特許発明の実施品の例として、「【図2】は動カユニットを応用したキャラクター・ガス風船(例:ドラえもん)です」と記載され(段落【0006】)、図2にはドラえもんの図柄を用いたガス風船が記載されている(特許第7122484号公報(甲第1号証))。
したがって、明細書及び図面におけるこれらの記載を総合すると、本件特許発明は、その実施品としてドラえもんの図柄を用いたガス風船を想定していると解釈されるものであり、公に対してドラえもんの図柄を用いたガス風船の実施を推奨するかのような印象を強く与えるものである。
この点、ドラえもんの図柄は、特許異議申立人において商品化に係る著作権等の管理を行っている著作物であり、特許異議申立人等からその利用につき許諾を受けず、ドラえもんの図柄が描かれたガス風船を製造等することは、著作権侵害を構成するものである(株式会社小学館集英社プロダクション,“小学館集英社プロダクション ライセンスビジネスサイト”,[online],小学館集英社,[2023/02/19検索],インターネット<URL:http://www.shopro.co.jp/license/>(甲第2号証))。
上述のとおり、本件特許発明は、明細書及び図面の記載を総合すると、単なるガス風船の発明ではなく、ドラえもんの図柄を用いたガス風船として実施されることを想定したものであると解され、第三者の著作権の侵害を強く誘発する発明といえる。またこれに留まらず、当該明細書及び図面の記載そのものが第三者の著作権を侵害するものである。したがって、本件特許発明は、図1、2、5及び6に図示されたドラえもんの図柄、並びに、明細書段落【0006】の「ドラえもん」の記載を削除又は黒塗りしない限り、公序良俗等を害する発明といえる。
(ウ)小括
よって、上述(ア)及び(イ)のとおり、本件特許発明は公序良俗違反に該当し、特許を受けることができない。
イ 申立理由2
(明確性要件)本件特許は、特許請求の範囲の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
記
本件特許の特許請求の範囲の請求項1の「動力ユニット」について、「動力用糸ゴム及びそれと連結するピアノ線」、「ワッシャー」、「スチレン製プロペラ」、「発泡スチロール(スチレンボード)製の支持部」がその構成要素として記載されているが、各構成要素同士の相互関係・相互接続構造については何ら特定されておらず、発明特定事項同士の技術的関連が不明確でありかつ、範囲を曖昧にし得る表現であるといえる。
よって、請求項1に係る発明は明確でない。
(2)当審の判断
ア 申立理由1について
上記申立理由1は、登録時の特許請求の範囲に記載された請求項1に対して通知されたものであるところ、令和5年7月7日に提出された訂正請求により段落【0006】の「(例:ドラえもん)」、及び図面【図1】、【図2】、【図5】、及び【図6】のガス風船に描かれたドラえもんの画像は削除されたのであるから、上記申立理由1は解消された。
そうすると、本件訂正特許発明は、申立理由1による特許法第32条に規定する要件を満たさないとはいえないから、申立理由1により、本件特許請求の範囲の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
イ 申立理由2について
本件訂正特許発明は、動力ユニットを備えるガス風船であるところ、本件特許明細書の段落【0002】には、外部にゴム動力のプロペラを取り付けた飛行船型のガス風船が背景技術として記載され、当該玩具の技術分野において、風船に付設されたゴム動力ユニットは周知の技術手段といえる事項である。
さらに、当該ゴム動力ユニットが、動力用糸ゴム及びそれと連結するピアノ線、ワッシャー、スチレン製プロペラ、発泡スチロール (スチレンボード)製の支持部から構成され、「スチレン製プロペラ」、「ワッシャー」、及び「発泡スチロール(スチレンボード)製の支持部」を連結した前部「ピアノ線」と、「ワッシャー」、及び「発泡スチロール(スチレンボード)製の支持部」を連結した後部「ピアノ線」とを「動力用糸ゴム」で連結して、「発泡スチロール(スチレンボード)製の支持部」内に通して「動力ユニット」として構成することも、技術常識といえる事項である。
してみると、本件訂正特許発明において、「動力ユニット」について、「動力用糸ゴム及びそれと連結するピアノ線」、「ワッシャー」、「スチレン製プロペラ」、「発泡スチロール(スチレンボード)製の支持部」の構成要素同士の相互関係・相互接続構造について特定されていないからといって、本件訂正特許発明の「ガス風船」の構成が不明確であるとはいえない。
そうすると、本件訂正特許発明は、申立理由2による特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たさないとはいえないから、申立理由2により、本件特許請求の範囲の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件特許請求の範囲の請求項1に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許請求の範囲の請求項1に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-700194