商標拒絶査定不服審判
2023-010093
エデュテインメント
- 審判番号
- 2023-010093
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-113280
- 請求日
- 2023年06月19日
- 審決日
- 2024年09月19日
- 公報発行日
- 2024年12月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社小学館集英社プロダクション
- 【請求人代理人】岩瀬 ひとみ
- 【請求人代理人】塩谷 信
- 【請求人代理人】齊藤 良平
- 審判長/審判官
- 審判長 板谷 玲子
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 岩谷 禎枝
- 分類
- T18 .16 -Z (W0916354345)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-113280拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「エデュテインメント」の片仮名と「EDUTAINMENT」の欧文字を上下2段に横書きしてなり、第9類、第16類、第35類、第43類及び第45類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年10月21日に登録出願された商願2021-131061に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和4年10月3日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年11月11日付けで拒絶理由が通知され、同年12月21日付けで意見書が提出されたが、同5年3月9日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年6月19日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 原査定の拒絶理由の要旨
原査定は、本願商標は「エデュテインメント」の片仮名と「EDUTAINMENT」の欧文字を上下2段に横書きしてなるところ、当該文字は、「Education(教育)」と「Entertainment(娯楽)」をかけあわせた造語で、楽しみながら学ぶための商品やサービスのことを表す語として、昨今親しまれている実情があり、本願の指定商品及び指定役務の分野においても、関係性があることからすれば、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「楽しみながら学ぶための商品やサービス」であると理解し、認識するにすぎず、本願商標は、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る商品及び役務であることを認識し得ないものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、上記第1のとおり、「エデュテインメント」の片仮名と「EDUTAINMENT」の欧文字を上下2段に横書きしてなるところ、上段の「エデュテインメント」の片仮名は、下段の「EDUTAINMENT」の欧文字の読みを表したものと容易に理解できるものである。
そして、別掲2(1)ないし(5)のとおり、「エデュテインメント(エデュテイメント)」及び「edutainment」の語は、「ゲーム的な要素を取り入れて、楽しく学べるように内容が工夫されたソフトウエア。」や「教育的エンターテインメント」等の意味を有する語として複数の辞書に載録されている語であるところ、当該語の成り立ちが「教育」の意味を有する「education」と「娯楽」の意味を有する「entertainment」を組み合わせたものであることから、「楽しみながら学ぶ」ほどの意味合いで別掲2(6)ないし(10)以外にも複数のウェブサイトにおいて使用されている事実が認められ、別掲3のとおり、請求人以外の者も「エデュテインメント(エデュテイメント)」や「edutainment」の語を企業の理念や姿勢、宣伝広告として使用している事実も多数認められる。
そうすると、「エデュテインメント」の片仮名と「EDUTAINMENT」の欧文字を上下2段に横書きした本願商標をその指定商品及び指定役務に使用する場合、これに接する需要者は、楽しみながら学ぶ商品やサービスを提供するという企業理念や姿勢、宣伝広告を表した語と認識するにとどまるなど、楽しみながら学ぶ商品やサービスを表した語として認識するにすぎないといえるため、本願商標は、その指定商品及び指定役務について、何人もその使用を欲するといい得るものであり、特定人による独占使用を認めることを公益上適当としないものであるとともに、自他商品及び役務の識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであるため、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品及び役務であるかを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、審判請求書において、「エデュテインメント」及び「edutainment」の語の使用の数は決して多いとはいえず、「楽しみながら学ぶための商品やサービス」を表示する語として親しまれているということはない旨、「楽しむ」は人間の感情を主観的に表すものであって、「楽しみながら学ぶための商品やサービス」とはどのような商品・サービスであるか漠然としており、本願商標は、構成全体として一種の造語と認識される可能性がある旨、本願商標からは「娯楽のなかにまなびが内包されている」等の他の意味合いも理解される可能性もあり、必ずしも「楽しみながら学ぶ」という特定の意味合いが理解されるとはいえない旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、「エデュテインメント(エデュテイメント)」及び「edutainment」の語は、複数の辞書にその意味が掲載されており、また、当該語が、複数のウェブサイトにおいて「楽しみながら学ぶ」ほどの意味合いで使用されていることが認められることから、本願商標に接する需要者は、本願商標から「楽しみながら学ぶ」ほどの意味合いを理解すると判断するのが相当である。
また、「エデュテインメント(エデュテイメント)」や「edutainment」の語は、企業の理念や姿勢、宣伝広告として複数の者により使用されている事実が認められることから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用する場合、これに接する需要者は、楽しみながら学ぶ商品やサービスを提供するという企業理念や姿勢、宣伝広告を表した語と認識するにとどまるなど、楽しみながら学ぶ商品やサービスを表した語として認識するにすぎないといえる。
なお、請求人自身、「エデュテインメント」の語を企業理念として使用しているものであり(甲1)、原審及び当審において認定した本願商標から需要者が認識する意味合い(楽しみながら学ぶ)と、請求人が本願商標を使用していると主張する意味合い(「娯楽の中に学びが内包される」等「娯楽」に重きを置いた概念)とは、結局のところ「娯楽」と「学び」を掛け合わせた意味合いにすぎず、これらの概念の間に大差はない。
(2)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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