商標取消審判
2023-300954
エイビイシイ
- 審判番号
- 2023-300954
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2016-061931
- 登録番号
- 5877163
- 請求日
- 2023年12月27日
- 審決日
- 2024年09月03日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 IDEA
- 【請求人代理人】林 栄二
- 【請求人代理人】佐藤 淳
- 【被請求人】鍋島 裕明
- 【被請求人代理人】有吉 修一朗
- 【被請求人代理人】森田 靖之
- 【被請求人代理人】筒井 宣圭
- 【被請求人代理人】遠藤 聡子
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 勉
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T132 .1 -Y (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5877163号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5877163号商標(以下「本件商標」という。)は、「ABC」の文字を標準文字で表してなり、平成28年6月7日に登録出願、第44類「美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導,動物の飼育,動物の治療,動物の美容,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として、同年8月26日に設定登録されたものである。
第2 請求人の主張
1 請求の趣旨
請求人は、本件商標の指定役務中「美容,理容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導」(以下「本件請求役務」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証(以下、証拠の表記にあたっては、「甲○」又は「乙○」と表記する。)を提出した。
2 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、本件請求役務について、継続して3年以上(2021年1月22日から2024年1月21日まで。以下「要証期間」という。)日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
第3 被請求人の主張
1 答弁の趣旨
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙1から乙7(枝番号あり。)を提出した。
2 答弁の理由
(1)本件商標は、商標権者が、要証期間に、日本国内において、その指定役務について使用している。
なお、「ABC伊万里店」が移転しているため、2021年2月までを「ABC伊万里店(新天町)」、2021年3月以降を「ABC伊万里店(立花町)」と記載する。
(2)ABC伊万里店(新天町)
商標権者は、佐賀県伊万里市新天町において、ヘアサロンを経営しており、店舗名称として「ABC」を使用していた。
2019年8月(要証期間以前)時点において、ABC伊万里店(新天町)が存在していたことは、乙1から明らかである。
商標権者は、2007年以降、ABC伊万里店(新天町)の広告(エキテン)を行っている。
2017年7月にエキテンに広告が存在し(乙2)、2024年3月にもエキテンに広告が存在する(乙3)。
商標権者は、2020年2月以降、少なくとも2024年1月17日までエキテン広告の更新を行っておらず(乙3)、要証期間に、エキテンにおいて、ABC伊万里店(新天町)の広告が掲載されていた。
なお、ABC伊万里店(新天町)は、2021年2月に閉店している。
(3)ABC伊万里店(立花町)
ABC伊万里店(新天町)の閉店後は、商標権者の自宅(伊万里市立花町)を「ABC伊万里店(立花町)」として、出張ヘアサロンを経営している。
ABC伊万里店(立花町)の看板を乙4に示す。
また、ヘア商材を購入した際の納品書(乙5)、請求書(乙6)から、2021年4月19日(要証期間内)において、ABC伊万里店(立花町)が存在していたことは、明らかである。
さらに、商標権者は、Instagramにおいて、「ABC伊万里店(新天町)」の頃の看板のデザインを用いた広告を掲載しており(乙7)、それは2023年2月9日以降、現在に至るまで掲載されている。
第4 当審の判断
1 被請求人の主張及び提出証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件商標権者は、佐賀県伊万里市新天町において、「ABC伊万里店」という名称のヘアサロンを経営していたところ、同店舗は2021年2月に閉店している(被請求人の主張)。
(2)ア 「エキテン」のウェブサイト(2024年3月7日印刷)の「ABC伊万里店」の店舗紹介記事(2007年9月25日公開、2020年2月28日最終更新)には、「アロマリンパ、リフレクソロジー、炭酸フットスパエステなど完全予約制で承ります。アルマダ電子トリートメントで艶々な髪に蘇るストレートパーマ、ヘアカラー、艶々パーマなど電子トリートメント。予約制で承ります。」の記載とともに、別掲のとおりの態様で「ABC」の文字(以下「本件使用商標」という。)を顕著に表示した店舗看板の写真が掲載されている(乙3)。
イ 「wayback machine」の記録によれば、2017年7月28日の時点において、「エキテン」のウェブサイトには、上記アと同様の記載を伴う「ABC伊万里店」の店舗紹介記事が掲載されていた(乙2)。
ウ 「Googleマップ」には、佐賀県伊万里市のストリートビューとして、本件使用商標を顕著に表示した広告看板を掲げた店舗写真(2019年8月撮影)が掲載されている(乙1)。
2 上記の認定事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)本件商標権者が経営する「ABC伊万里店」は、「エキテン」のウェブサイトにおける店舗紹介記事において、「ABC」の文字よりなる本件使用商標を顕著に表示した店舗看板の写真を掲載しているところ、それは本件商標の書体に変更を加えた同一の文字からなる社会通念上同一の商標である。
(2)当該ウェブサイトは、エステ、ヘアトリートメントなどのサービスを行うことを宣伝しているから、本件請求役務に含まれる役務である「美容,理容」の広告に相当する。
(3)当該ウェブサイトは、2017年7月28日の時点において上記広告に相当する記事情報を掲載しており、2020年2月28日に最終更新された後、2024年3月7日を含む期間において、本件使用商標を表示した状態で閲覧可能な状態にあったと考えられるから、その間にある要証期間において電磁的方法により提供されていたと推認できる。
(4)したがって、本件商標権者は、要証期間に、本件請求役務に含まれる役務に関する広告(ウェブサイト)に、本件商標と社会通念上同一の本件使用商標を付して、電磁的方法により提供した(商標法第2条第3項第8号)と認められる。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に、日本国内において、本件商標権者が、本件請求役務に含まれる役務について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したものと認められる。
したがって、本件商標の本件請求役務についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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