商標取消審判
2023-300670
ベガムール、ベガモール、ベガモア、ベガマー
- 審判番号
- 2023-300670
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2019-107169
- 登録番号
- 6287325
- 請求日
- 2023年09月15日
- 審決日
- 2024年12月24日
- 公報発行日
- 2025年07月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ベガムール インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】田中 伸一郎
- 【請求人代理人】中村 稔
- 【請求人代理人】井滝 裕敬
- 【請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【請求人代理人】藤倉 大作
- 【請求人代理人】相良 由里子
- 【請求人代理人】松下 友哉
- 【被請求人】株式会社 プロス
- 【被請求人代理人】福島 一
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T132 .1 -Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項第1号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6287325号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6287325号商標(以下「本件商標」という。)は、「Vegamour」の文字を標準文字で表してなり、令和元年8月7日に登録出願、第3類「シャンプー,ボディソープ,ヘアーコンディショナー,ヘアートリートメント,ヘアートニック,ヘアワックス,ヘアークリーム,ヘアスプレー,ヘアスタイリング剤,髪油,ポマード,染毛剤,カラーリンス,毛髪脱色剤,脱色剤(化粧用のもの),毛髪用着色剤,化粧用着色料,コールドパーマ用液,セッティングローション,パーマネント用液,ヘアーフィクサー,頭髪用化粧品,化粧品,ヘアローション,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」及び第44類「美容,理容,ヴィザジストによる美容,植毛,爪の美容,頭髪に関する理容・美容,日焼け施設の提供,ボディワックスによる脱毛,アロマテラピーの提供,マッサージ,入れ墨,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,ボディケア美容,まつ毛エクステンションの施術,ヘアスタイリング,ヘアケア美容に関する助言,ヘアトリートメント美容,メイクアップ,育毛,頭髪の染毛」を指定商品及び指定役務として、同2年9月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和5年10月3日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和2年(2020年)10月3日ないし同5年(2023年)10月2日である(以下「要証期間」という。)。
第2 請求人の主張の要点
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品及び指定役務中、第3類「全指定商品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第3類「全指定商品」(以下「請求に係る指定商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
請求人は、令和5年12月23日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対し、何ら弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
1 理由の要旨
本件商標は、商標権者(被請求人)により、「シャンプー」について、要証期間に継続して使用されている。
2 本件商標の使用について
(1)乙第1号証について
商標権者のウェブサイトにおける「プロスについて」のページの写しである。
欧文字「PROS」を含むロゴマークと「株式会社プロス」が記載されている。また、「設立 平成12年8月29日」の記載、及び「業務内容」として、「美容室の経営(人材育成・技術講習・商品・接客・マネジメント)のサポート」、「業務用美容用品・化粧品・器具の卸売及び販売」、「美容室の設計・施工及び販売促進企画の立案」の記載がある。
したがって、当該ロゴマークが、商標権者を示すものであること、また、商標権者は、平成12年8月29日に設立され、美容室経営や美容用品販売に係る業務を行っている企業であることが理解される。
(2)乙第2号証について
商標権者が本件商標を使用している製品リーフレットの写し(以下「製品リーフレット」という。)である。
商品名として、「VEGAMOUR」とその下段に「SHAMPOO」の記載、また、「2022.6.21」、「新発売!」、「発売元 株式会社プロス」の記載がある。
したがって、2022年6月21日以前に、日本国内において、商標権者が、「シャンプー」について、本件商標「Vegamour」を新発売商品の広告のための製品リーフレットに使用したことが理解される。
(3)乙第3号証について
商標権者が本件商標を使用しているオンラインセミナー案内の写しである。
商標権者のロゴマークを表す「PROS」のほか、商品名として、「VEGAMOUR」とその下段に「SHAMPOO」の記載、また、「ONLINE SEMINAR」、「2023.7.12(水)」及び「VEGAMOURシャンプー、VEGANOURトリートメントの施術について」の記載がある。
したがって、2023年7月12日以前に、日本国内において、商標権者が「シャンプー」について、本件商標を、商標権者の商品を用いた髪の施術に関するオンラインセミナー案内に記載するために使用したことが理解される。
(4)乙第4号証について
本件商標を使用している商品の発注書の写し(以下「発注書」という。)である。
「発注書」及び「オリラボ株式会社 御中」の記載、また、「発注日:2022年3月23日」、「株式会社プロス」及び「摘要」欄に「Vegamour <シャンプー>」の記載がある。
したがって、2022年3月23日に、日本国内において、商標権者が「シャンプー」について、本件商標をオリラボ株式会社(以下「オリラボ社」という。)への商品発注を行うために使用したことが理解される。
(5)乙第5号証について
本件商標を使用している商品の受注書の写し(以下「受注書」という。)である。
「株式会社プロス 御中」、「受注日 2022年3月24日」、「オリラボ株式会社」、「注文請書(受注書)」の記載とともに、「品名」欄に「Vegamour <シャンプー>」の記載がある。
したがって、2022年3月24日に、日本国内において、商標権者が「シャンプー」について、本件商標を使用した商品に係るオリラボ社からの受注書を受け取ったことが理解される。
(6)乙第6号証について
本件商標を使用している商品の請求書の写し(以下「請求書」という。)である。
「請求書」、「株式会社プロス 御中」、「請求日 2022/6/26」、「オリラボ株式会社」の記載とともに、「摘要」欄に「Vegamour <シャンプー>」の記載がある。
したがって、2022年6月26日に、日本国内において、商標権者が「シャンプー」について、本件商標を使用した商品に係るオリラボ社からの請求を受けたことが理解される。
(7)乙第7号証について
本件商標を使用した商品の外観写真である。
これは、上述した発注商品であり、商品名として、「VEGAMOUR」と、その下段に「SHAMPOO」、また、乙第1号証で示した商標権者のロゴマークが付された商品である。
したがって、日本国内において、商標権者が「シャンプー」について、本件商標を使用した商品を製造していることが理解される。
(8)乙第8号証について
本件商標を使用した商品が、商標権者の取引先の美容サロンに展示されている様子を示す写真である。
商品名として、「VEGAMOUR」、また、乙第1号証で示した商標権者のロゴマークが付された商品とともに、「NEW ARRIVAL」(新着商品)と記載された置物が写っている。
したがって、日本国内において、商標権者が「シャンプー」について、本件商標を使用した新発売の商品が当該美容サロンに展示されていることが理解される。
(9)乙第9号証について
乙第8号証の美容サロン「美容室ふらっと♭」(大阪府茨木市)の店舗の外観写真である。
第4 当審の判断
1 被請求人提出の乙各号証及び同人の主張によれば、次のことが認められる。
(1)被請求人提出の乙各号証について
ア 商標権者のウェブサイト(乙1)
乙第1号証は、商標権者のウェブサイトの写しであり、左上に別掲1のとおりのロゴマーク及び「PROS」の文字が表示されており、「会社概要」の項に、「設立 平成12年8月29日」、「業務内容 美容室の経営(人材育成・技術講習・商品・接客・マネジメント)のサポート 業務用美容用品・化粧品・器具の卸売及び販売 美容室の設計・施工及び販売促進企画の立案」等の記載がある。
イ 本件商標を使用した商品の製品リーフレット(乙2)
乙第2号証は、製品リーフレットであり、右上に別掲2のとおりのロゴマーク及び「PROS」の文字、「VEGAMOUR」の文字とその下段に「SHAMPOO」の文字、「2022.6.21」、「新発売!」の文字等の記載がある。
また、商品の発売元として商標権者の名称及び住所の記載、商品の製造販売元として「オリラボ株式会社 神戸市中央区御幸通8-1―6」の記載がある。
ウ 発注書(乙4)
乙第4号証は、商標権者からオリラボ社宛ての発注書であり、「発注日:2022年3月23日」、「納期:2022/6/3」、また、「摘要」欄に「Vegamour <シャンプー>」、「数量」欄に「500本」の記載がある。
エ 受注書(乙5)
乙第5号証は、オリラボ社から商標権者宛ての受注書であり、「受注日 2022年3月24日」の記載、また、「品名」欄に「Vegamour <シャンプー>」、「本数」欄に「500」の記載、さらに、「納品期日 2022年6月3日」の記載がある。
オ 請求書(乙6)
乙第6号証は、オリラボ社から商標権者宛ての請求書であり、「請求日 2022/6/26」の記載、また、「摘要」欄に「Vegamour <シャンプー>」、「数量」及び「単位」欄に「500」及び「本」の記載がある。
カ 商品の外観写真(乙7)
乙第7号証は、被請求人が、上記ウ及びエの発注に係る商品の外観写真と主張する書証であり、「VEGAMOUR」の文字とその下段に「SHAMPOO」の文字が表示されているところ、当該表示は製品リーフレット(乙2)に表示されている「VEGAMOUR」の文字と「SHAMPOO」の文字と同じ態様である。また、商標権者のウェブサイトにあるロゴマーク及び「PROS」の文字と同一視できるロゴマークと「PROS」の文字が付された容器の写真が表示されている。
(2)上記(1)から、以下の事実を認めることができる。
ア 上記(1)ウないしオによれば、2022年3月23日に、商標権者がオリラボ社に対し、「Vegamour <シャンプー>」(以下「使用商品」という。)500本を発注し、当該発注は、2022年3月24日にオリラボ社に受注された。そして、納品期日である2022年6月3日の後である同月26日にオリラボ社が、商標権者に対し、使用商品500本の代金を請求しているものと解されるところ、当該取引に不自然なところはない。
イ 乙第7号証の写真に表示された商品の容器の包装には、「VEGAMOUR」(以下「使用商標」という。)の文字(別掲3)と「SHAMPOO」の文字が表示されているところ、これらの文字は、上記(1)ウないしオに係る取引書類に表示された品名「Vegamour <シャンプー>」と同じつづりの「VEGAMOUR」及び「シャンプー」を欧文字で表した「SHAMPOO」を書したものであるから、当該商品は使用商品であると認められる。
また、製品リーフレット(乙2)には、使用商品の容器に表示された「VEGAMOUR」の文字と「SHAMPOO」の文字と同じ態様の文字が表示されていることから、該リーフレットは、使用商品に係るリーフレットと認められる。
2 上記1によれば、以下のとおり判断できる。
(1)本件商標及び使用商標について
本件商標は、「Vegamour」の文字を標準文字で表してなるところ、使用商標は、「VEGAMOUR」の欧文字を横書きしたものである。
そうすると、使用商標は、本件商標と語頭の「V」以外の文字について、大文字と小文字の差異を有するものの、欧文字のつづりを共通にするものであるから、両者は、社会通念上同一の商標といえる。
(2)使用商品について
本件商標の使用商品は、その商品名の「<シャンプー>」の記載からすれば、「シャンプー」と認められ、これは、本件審判の請求に係る指定商品中の「シャンプー」と同一の商品である。
したがって、使用商品は請求に係る指定商品に含まれる。
(3)使用者について
商標権者はオリラボ社に使用商品の発注をしているところ、製品リーフレットの記載からオリラボ社は使用商品の製造元であって、その発売元は商標権者である。
また、使用商品の容器には、商標権者のロゴマーク及び「PROS」の文字が表示されている(別掲4)。
そうすると、使用商品に使用商標を付したのは商標権者であるから、使用商標の使用者は商標権者である。
(4)使用時期及び使用行為について
ア 上記1(2)の認定事実からすれば、商標権者は、使用商品の製造をオリラボ社に依頼し、製造された使用商品は、商標権者に対し、受注後の2022年3月24日から納品期日である同年6月3日の間に納品されたものと推認できる。
そして、当該期間は、要証期間内である。
また、当該行為が行われたのは日本国内であること明らかである。
(5)小括
上記(1)ないし(4)からすれば、本件商標の商標権者は、要証期間内に日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品中の「シャンプー」と同一の商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用商品の包装に付したといえる。
そして、当該使用行為は、商標法第2条第3項第1号にいう「商品の包装に標章を付する行為」に該当する。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、本件審判の請求に係る指定商品中「シャンプー」について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、本件審判の請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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