商標取消審判
2025-300720
ニュートラスーティクル、ニュートラスーティカル、ニュートラシューティカル
- 審判番号
- 2025-300720
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2012-065438
- 登録番号
- 5573787
- 請求日
- 2025年09月02日
- 審決日
- 2026年06月01日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】岩部 英臣
- 【被請求人】株式会社ナンバースリー
- 【被請求人代理人】福島 一
- 審判長/審判官
- 審判長 根岸 克弘
- 審判官 駒井 芳子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T132 .1 -Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項、商標法第50条第2項、商標法第50条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5573787号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5573787号商標の指定商品中、第3類「シャンプー,頭髪用化粧品,ヘアリンス,ヘアトリートメント,ヘアカラー,ヘアワックス,ヘアスプレー,ヘアスタイリング剤,パーマネント用液」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5573787号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成24年8月10日に登録出願、第3類「シャンプー,頭髪用化粧品,ヘアリンス,ヘアトリートメント,ヘアカラー,ヘアワックス,ヘアスプレー,ヘアスタイリング剤,パーマネント用液,かつら装着用接着剤」を指定商品として、同25年4月12日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和7年9月22日であり、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、同4年(2022年)9月22日ないし同7年(2025年)9月21日である(以下「要証期間」という。)。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証の1及び2を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第3類「シャンプー,頭髪用化粧品,ヘアリンス,ヘアトリートメント,ヘアカラー,ヘアワックス,ヘアスプレー,ヘアスタイリング剤,パーマネント用液」(以下「請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 なお、請求人は、令和7年11月7日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対して、弁駁していない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を答弁書において要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。
1 答弁の理由
被請求人は、本件審判の請求の登録日である令和7年9月22日前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品中、「シャンプー」、「ヘアトリートメント」について、本件商標を使用している。以下、その事実を立証する。
2 請求人の主張に対する反論
(1)被請求人は、乙第1号証に示すように、被請求人である株式会社ナンバースリーのウェブサイトについてのページ(https://www.no3.co.jp/company/)の写しを提出する。
乙第1号証には、ロゴマーク「003」と欧文字「NUMBER THREE」が記載され、「設立 昭和31年3月」と、「業務内容」として「美容室向け毛髪化粧品・医薬部外品の製造販売」が記載されている。また、「株式会社ナンバースリー神戸」、「株式会社ナンバースリー神戸本社Number」と記載されているが、いずれも「株式会社ナンバースリー神戸本社」を示しているのは明らかである。
したがって、当該ロゴマークが、被請求人である株式会社ナンバースリーを示すものであること、被請求人である株式会社ナンバースリーは、昭和31年に設立され、美容室経営や美容用品販売に係る業務を行っている企業であることが理解される。
(2)被請求人は、乙第2号証に示すように、本件商標を使用している製品リーフレットの写しを提出する。
乙第2号証には、右上に、被請求人を示すロゴマーク「003」と、商品名として、商標「nutraceutical」と、その下段に「SHAMPOO」と、商標「nutraceutical」と、その下段に「TREATMENT」とが記載されている。また、「2024.1.22」と、その下段に「新発売!」とが記載され、商標「nutraceuticalシャンプー、nutraceuticalトリートメント」と、商標「nutraceuticalシャンプー、nutraceuticalトリートメントの「3層ケア」」とが記載されている。また、商標「ニュートラスーティクル シャンプー」と、その商品写真と、商標「ニュートラスーティクル トリートメント」と、その商品写真とが記載されている。さらに、「株式会社ナンバースリー」が記載されている。
したがって、2024年1月22日以前に、日本国内において、商標権者である株式会社ナンバースリーが、「シャンプー」と「ヘアトリートメント」について、本件商標を、新発売商品の広告のための製品リーフレットに使用したことが理解される。
(3)被請求人は、乙第3号証に示すように、本件商標を使用しているオンラインセミナーのお知らせの写しを提出する。
乙第3号証には、左上に、被請求人を示すロゴマーク「003」と、オンラインセミナーの案内のうち、商標「nutraceutical」と、その下段に「SHAMPOO」と、商標「nutraceutical」と、その下段に「TREATMENT」とが記載されている。また、「2024.4.16(水)20:00~21:00」と記載され、さらに、その下に「株式会社ナンバースリー」が記載されている。
したがって、2024年4月16日以前に、日本国内において、商標権者である株式会社ナンバースリーが、「シャンプー」と「ヘアトリートメント」について、本件商標を、オンラインセミナーのお知らせのために使用したことが理解される。
(4)被請求人は、乙第4号証に示すように、本件商標を使用している発注書の写しを提出する。
乙第4号証には、「発注書」が記載され、発注先の「オリラボ株式会社御中」が記載され、「発注日2023年6月12日」が記載され、また、「株式会社ナンバースリー」が記載され、件名に「nutraceuticalシャンプー/トリートメント」が記載され、さらに、品名欄に「ニュートラスーティクルシャンプー」、「ニュートラスーティクルトリートメント」が記載されている。
したがって、2023年6月12日に、日本国内において、商標権者である株式会社ナンバースリーが、「シャンプー」と「ヘアトリートメント」について、本件商標を使用した商品の発注に係る発注書をオリラボ株式会社に送ったことが理解される。
(5)被請求人は、乙第5号証に示すように、本件商標を使用している受注書の写しを提出する。
乙第5号証には、「株式会社ナンバースリー 御中」、「受注日 2023年6月13日」、「オリラボ株式会社」、「注文請書(受注書)」が記載され、さらに、品名欄に「ニュートラスーティクルシャンプー」、「ニュートラスーティクルトリートメント」が記載されている。
したがって、2023年6月13日に、日本国内において、商標権者である株式会社ナンバースリーが、「シャンプー」と「ヘアトリートメント」について、本件商標を使用して商品注文を受けた注文請書をオリラボ株式会社から受け取ったことが理解される。
(6)被請求人は、乙第6号証に示すように、本件商標を使用している請求書の写しを提出する。
乙第6号証には、「請求書」が記載され、「株式会社ナンバースリー 御中」、「請求日 2023/12/11」、また、「オリラボ株式会社」が記載され、さらに、摘要欄に「ニュートラスーティクルシャンプー」、「ニュートラスーティクルシャンプートリ」が記載されている。ここで、「ニュートラスーティクルシャンプートリ」は、上述の注文書、受注書から「ニュートラスーティクルトリートメント」であることは、明らかである。
したがって、2023年12月11日に、日本国内において、商標権者である株式会社ナンバースリーが、「シャンプー」と「ヘアトリートメント」について、本件商標「nutraceutical/ニュートラスーティクル」を使用した商品の請求書をオリラボ株式会社から受け取ったことが理解される。
(7)被請求人は、乙第7号証に示すように、本件商標を使用した商品が、被請求人の取引先の所定の美容サロンに展示されている様子を示す写真を提出する。
乙第7号証には、商品名として、「ニュートラスーティクルシャンプー」、「ニュートラスーティクルトリートメント」が記載され、また、乙第1号証で示した株式会社ナンバースリーのロゴマークが記載された商品が映っている。
したがって、日本国内において、商標権者である株式会社ナンバースリーが、「シャンプー」、「ヘアトリートメント」について、本件商標を使用した新発売の商品が、当該美容サロンにおいて展示されていることが理解される。
なお、上述の美容サロンは、下記の乙第8号証に示すように、「HAIR SALON no-ismtwo」(所在地:大阪府高槻市真上町1-1-8 INSIST/21 BLD 2F 電話番号:072-684-8838 ホームページ:https://www.no-ism.com/ SNS:Twitter(@noismtwo)、Facebook(no-ismtwo公式ファンページ:https://www.facebook.com/noismtwo)、Instagram(@noismtwo)である。
乙第8号証は、美容サロン「HAIR SALON no-ismtwo」が表示された外観写真と玄関写真である。
よって、本件審判の請求は成り立たないものであるから、答弁の趣旨のとおり、速やかに審決を賜りたい。
第4 当審における審尋
当審は、令和8年2月12日付け審尋において、被請求人(商標権者)は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者がその請求に係る指定商品に本件商標を使用していると主張し、その証拠として乙第1号証ないし乙第8号証を提出しているが、提出された証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する証明をしたものということはできない旨の暫定的見解を示したうえで、意見があれば具体的な証拠とともに提出するよう、相当の期間を指定して、回答を求めた。
しかしながら、被請求人は、上記審尋に対して応答していない。
第5 当審の判断
1 被請求人提出の乙各号証及び同人の主張によれば、次のことが認められる。
(1)乙第2号証について
乙第2号証は、製品リーフレットであり、2024年1月22日以前に、日本国内において、被請求人が、「シャンプー,ヘアトリートメント」について、本件商標を、新発売商品の広告のために使用した旨主張するものである。
乙第2号証には、左上に「nutraceutical」の文字及びその下段に「SHAMPOO」の文字、「nutraceutical」の文字及びその下段に「TREATMENT」の文字が記載され、その下に「2024.1.22」、「新発売!」の文字が記載されている。また、右下に「ニュートラスーティクル シャンプー」の文字及び「ニュートラスーティクル トリートメント」の文字が記載され、最下段に「株式会社ナンバースリー」の文字が記載されている。
(2)乙第3号証について
乙第3号証は、オンラインセミナー案内の写しであり、2024年4月16日以前に、日本国内において、被請求人が、「シャンプー,ヘアトリートメント」について、本件商標をオンラインセミナーのお知らせのために使用した旨主張するものである。
乙第3号証には、左上に「nutraceutical」の文字及びその下段に「SHAMPOO」の文字、「nutraceutical」の文字及びその下段に「TREATMENT」の文字が記載され、その下に「ONLINE SEMINAR」の文字が記載されている。また、案内文には、「より効果的な施術方法やポイントをオリラボのインストラクターからプレゼンいたします。」の記載、「日時」に「2024.4.16(水)20:00~21:00」の記載、「内容」に「nutraceuticalシャンプー、nutraceuticalトリートメントの施術について」の記載、「講師」に「株式会社ナンバースリー インストラクター」の記載がある。さらに、その下の四角囲み内には、「下記メールアドレスに必要事項・・・をご入力の上、お申し込みください。」の記載がある。
(3)乙第4号証ないし乙第6号証について
乙第4号証は、「発注書」の写し、乙第5号証は「受注書」の写し、乙第6号証は、「請求書」の写しであり、被請求人が、「株式会社ナンバースリー」と「オリラボ株式会社」との間で、本件商標を使用した「シャンプー,ヘアトリートメント」の発注、受注、請求の取引があった旨主張するものである。
乙第4号証の「発注書」には、「オリラボ株式会社御中」、「発注日2023年6月12日」、「株式会社ナンバースリー」と記載されており、ニュートラスーティクルシャンプー、ニュートラスーティクルトリートメントの数量は、各「500本」と記載されている。
乙第5号証の「注文請書(受注書)」には、「株式会社ナンバースリー 御中」、「受注日 2023年6月13日」、「オリラボ株式会社」と記載されており、ニュートラスーティクルシャンプー、ニュートラスーティクルトリートメントの本数は、各「1,500」と記載されている。
乙第6号証の「請求書」には、「株式会社ナンバースリー 御中」、「請求日 2023/12/11」、「オリラボ株式会社」と記載されており、ニュートラスーティクルシャンプー、ニュートラスーティクルトリートメントの数量は、各「500」と記載されている。
(4)乙第7号証及び乙第8号証について
乙第7号証は、被請求人が、「nutraceutical」を使用している商品が被請求人の取引先の所定の美容サロンに展示されている様子を示す写真の写しと主張するものである。
乙第7号証の写真には、「nutraceutical」の文字及びその下段に「SHAMPOO」の文字、「nutraceutical」の文字及びその下段に「TREATMENT」の文字が付された商品の容器が確認できる。
乙第8号証は、被請求人が、「nutraceutical」を販売している美容サロン(「HAIR SALON no-ism two」)の外観写真と玄関写真の写しと主張するものである。
乙第8号証の写真には、「HAIR SALON no-ism two」の文字が確認できる。
2 上記1の認定事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)乙第2号証における使用について
乙第2号証は、日本国内において、被請求人が、「シャンプー,ヘアトリートメント」について、本件商標を、新発売商品の広告のために使用する製品リーフレットであって、要証期間である2024年1月22日以前に作成されたものであることがうかがえる。
しかしながら、上記リーフレットがいつどのように頒布されたかを示す証拠の提出はなく、これをもって、被請求人が要証期間に本件商標の使用行為(商標法第2条第3項各号)を行ったことを証明するものと認めることはできない。
(2)乙第3号証における使用について
乙第3号証は、要証期間である2024年4月16日以前に、日本国内において、被請求人が、「シャンプー,ヘアトリートメント」について、本件商標をオンラインセミナーのお知らせのために使用したことを示すオンラインセミナー案内の写しであることがうかがえる。
しかしながら、乙第3号証には、「講師 株式会社ナンバースリー インストラクター」と記載されているにもかかわらず、その上の案内文には、「より効果的な施術方法やポイントをオリラボのインストラクターからプレゼンいたします。」と記載されており、内容が整合しておらず、また、「下記メールアドレスに必要事項・・・をご入力の上、お申し込みください。」と記載されているにもかかわらず、その下に申込み先のメールアドレスの記載が見当たらないことから、当該セミナーが実際に開催されたのか不明といわざるを得ない。
よって、これをもって、被請求人が要証期間に本件商標の使用行為(商標法第2条第3項各号)を行ったことを証明するものと認めることはできない。
(3)乙第4号証ないし乙第6号証における使用について
被請求人は、乙第4号証として「発注書」の写しを、乙第5号証として「受注書」の写しを、乙第6号証として「請求書」の写しをそれぞれ提出し、要証期間において「株式会社ナンバースリー」と「オリラボ株式会社」との間で、本件商標を使用した「シャンプー,ヘアトリートメント」の発注、受注、請求の取引があった旨主張している。
しかしながら、乙第4号証の「発注書」に記載されたニュートラスーティクルシャンプー、ニュートラスーティクルトリートメントの数量は、各「500本」であるところ、乙第5号証の「注文請書(受注書)」に記載されたニュートラスーティクルシャンプー、ニュートラスーティクルトリートメントの本数は、各「1,500」と記載されており、さらに、乙第6号証の「請求書」に記載されたニュートラスーティクルシャンプー、ニュートラスーティクルトリートメントの数量は、各「500」と記載されていることから、発注、受注、請求の数量(本数)が整合しておらず、これらは一連の取引の流れとして不自然であり、取引の事実が不明といわざるを得ない。
よって、これらをもって、被請求人が要証期間に本件商標の使用行為(商標法第2条第3項各号)を行ったことを証明するものと認めることはできない。
(4)乙第7号証及び乙第8号証における使用について
被請求人は、乙第7号証及び乙第8号証を提出し、日本国内において、商標権者である「株式会社ナンバースリー」が、「シャンプー,ヘアトリートメント」について、本件商標を使用した新発売の商品を取引先の美容サロンにおいて展示している旨主張している。
しかしながら、乙第7号証の写真からは、その撮影者、撮影場所及び撮影日時等が確認できず、被請求人が取引先と主張する美容サロンと被請求人との関係性も不明である。また、乙第8号証の外観及び玄関写真には、被請求人を表示するものはない上、乙第7号証が乙第8号証の店舗内で撮影された写真であるかも明らかでない。
よって、これらをもって、被請求人が要証期間に本件商標の使用行為(商標法第2条第3項各号)を行ったことを証明するものと認めることはできない。
(5)小括
以上のことからすると、被請求人は、要証期間に、日本国内において本件商標の商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件商標又は社会通念上同一と認められる商標を、請求に係る指定商品について使用をしていることを証明したということはできない。
そして、その他、被請求人が提出した証拠によっては、要証期間に日本国内において、本件商標の商標法第2条第3項各号にいう使用があったことを認めるに足りる事実を見いだせない。
3 むすび
以上のとおり、被請求人が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る指定商品について、本件商標を使用していることを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件審判の請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、「結論掲記の指定商品」について、商標法第50条第1項の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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