商標拒絶査定不服審判
2023-015394
フォーティーンザクラブズフォーザディサーニングゴルファー、フォーティーン、ザクラブズフォーザディサーニングゴルファー、クラブズフォーザディサーニングゴルファー
- 審判番号
- 2023-015394
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-031515
- 請求日
- 2023年09月12日
- 審決日
- 2024年12月06日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社フォーティーン
- 【請求人代理人】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 吉田 聡一
- 分類
- T18 .261-Z (W24) / T18 .262-Z (W24) / T18 .263-Z (W24) / T18 .265-Z (W24)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第4条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-31515拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年3月18日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年8月18日付け:拒絶理由通知書
令和4年9月29日 :意見書の提出
令和5年6月 9日付け:拒絶査定
令和5年9月12日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第24類「布製身の回り品」を指定商品として登録出願されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6699547号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、令和3年4月29日に登録出願、第35類「身の回り品(「ふくさ・傘」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(インターネット等の通信ネットワークを介したものを含む。)」を含む、第14類、第18類、第25類及び第35類に属する別掲3に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同5年5月19日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
4 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、本願商標と引用商標について、全体の外観については差異を有するとしても、両商標の要部である「FOURTEEN」の文字を共通にするものであって、時と所を異にしてみた場合、称呼及び観念の類似性をしのぐほどの特段の差異を取引者、需要者に印象付けるものとはいい難く、総合的に考察すると、両者は互いに類似する商標であり、本願商標に係る指定商品は、引用商標に係る指定商品又は指定役務と類似のものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
5 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 商標法4条1項11号該当性の判断について
商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかも、その商品の取引の実情を明らかにし得る限り、その具体的な取引状況に基づいて判断するのが相当である(最高裁昭和39年(行ツ)第110号同43年2月27日第三小法廷判決・民集22巻2号399頁参照)。
また、複数の構成部分を組み合わせた結合商標については、その構成部分全体によって他人の商標と識別されるから、その構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは原則として許されないが、取引の実際においては、商標の各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない商標は、必ずしも常に構成部分全体によって称呼、観念されるとは限らず、その構成部分の一部だけによって称呼、観念されることがあることに鑑みると、商標の構成部分の一部が需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などには、商標の構成部分の一部を要部として取り出し、これと他人の商標とを比較して商標そのものの類否を判断することも、許されると解するのが相当である(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁、最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁、最高裁平成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号561頁参照)。
イ 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「14の数字、14の」(出典:研究社新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典)を意味する「FOURTEEN」の欧文字を、始まりの「F」と終わりの「N」の文字を大きく、その間の「OURTEE」を「F」「N」の文字の半分以下程度の大きさで、緩やかな円弧状に横書きし、その下に紫色の鳥の羽とおぼしき図形(以下「本願図形部分」という。)が描かれ、さらにその下部に「OURTEE」のさらに半分以下程度の小さな文字で、「目の肥えたゴルファーのためのクラブ」ほどを意味する、「The clubs for the Discerning Golfer」(以下「小さな文字部分」という。)の欧文字を横書きした構成からなるものである。
そして、本願商標全体を観察すると、「FOURTEEN」の文字部分と、本願図形部分と小さな文字部分は、色彩、大きさなどが異なっており、重なることなく配置されていることからすると、それぞれが視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、また、「FOURTEEN」の文字部分と、本願図形部分及びその内容より一種のブランドのコンセプトや宣伝文句ほどを理解させる小さな文字部分との間に、観念的にも密接な関連性を見いだすことはできないから、本願商標の「FOURTEEN」と、本願図形部分と小さな文字部分は、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえない。
そうすると、上記(1)アの結合商標の類否判断の趣旨に照らせば、本願商標については、その構成中、顕著に大きく横書きされた「FOURTEEN」の文字部分が需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから、当該「FOURTEEN」の文字部分を要部として取り出し、この部分だけを引用商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
以上より、本願商標は、その「FOURTEEN」の構成文字に相応して「フォーティーン」の称呼、及び「14の数字、14の」ほどの観念をも生じるものである。
ウ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、「FOURTEEN」の欧文字を横書きしてなり、その下に、2つ目の「E」の文字の下方に2つの大小の山形を有する横線を表した構成(以下「引用図形部分」という。)からなるものである。そして、そして、「FOURTEEN」の文字部分と、引用図形部分は、色彩、大きさなどが異なっており、重なることなく配置されていることからすると、それぞれが視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、また、「FOURTEEN」の文字部分と引用図形部分との間に、観念的にも密接な関連性を見いだすことはできないから、本願商標の「FOURTEEN」と引用図形部分は、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえない。
そうすると、引用商標については、その構成中、顕著に大きく横書きされた「FOURTEEN」の文字部分が需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから、当該「FOURTEEN」の文字部分を要部として取り出し、この部分だけを本願商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
以上より、引用商標は,その「FOURTEEN」の構成文字に相応して「フォーティーン」の称呼、及び「14の数字、14の」ほどの観念をも生じるものである。
エ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標の類否について検討するに、両商標の構成は、それぞれ上記イ及びウのとおりであるところ、外観については、その全体の構成においては,両者は差異を有するものであるが、本願商標と引用商標の要部である「FOURTEEN」の文字とを比較すると、これらは、その書体が相違するものの、全て同じ欧文字からなるものであるから、外観上、類似するものである。
次に、称呼においては、両者は「フォーティーン」の称呼を同一にするものである。
そして、観念においては、両者は「14の数字、14の」の観念を同一にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観において類似し、称呼及び観念を同一にするものであるから、外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は商標の出所について誤認混同を生ずるおそれがある類似の商標と判断するのが相当である。
オ 本願の指定商品と引用の指定商品及び指定役務の類否について
本願の指定商品、第24類「布製身の回り品」と、引用商標の指定商品及び指定役務中、第35類「身の回り品(「ふくさ・傘」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(インターネット等の通信ネットワークを介したものを含む。)」とは、当該便益の提供とその取扱商品という関係にあるため、商品の製造・販売と役務の提供が同一の事業者によって行われ、役務の提供場所と商品の販売場所が一致し、需要者の範囲を共通にするものであるから、両者は類似するものである。
カ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も引用商標の指定役務と類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の、「FOURTEEN」の文字部分について、「左右両端の「F」、「N」の文字に注意を惹かれるものであって、両文字の間に、相対的に小さな文字で表された「OURTEE」との繋がりを容易には認識できないものである」旨主張している。
しかしながら、文字の大小の相違があり、「OURTEE」の文字部分が、円弧状に横書きしてなるものの、各文字は、横一列に同じ程度の間隔で配されており、また広く一般に知られる平易な英単語であるから、当該部分は、「FOURTEEN」の語を書したものと無理なく理解させるものであって、「F」及び「N」の各文字と「OURTEE」の文字とのつながりを容易に認識できるものというべきである。
イ また、請求人は、本願商標と引用商標について、「「FOURTEEN」は数字の14を表すものであって、元々自他商品の識別力の強いものではない。」、「数字の14を表す「FOURTEEN」の部分は、指定商品との関係では、識別力の弱いものであって、本来的に、商標の要部として機能するものではない。」、及び「請求人は、両商標は、その構成全体をもって一つの識別標識として機能するものであるところ、両商標の外観は、図形の色彩・形状における大差、構成文字数における大差、文字の表現方法における大差等、全く共通点のないものであって、容易に判別できるものであるから、両商標とは、その称呼、観念、外観を総合して考察すれば、相紛れるおそれはなく、互いに非類似であることは明らかである。」旨主張している。
しかしながら、数字の「14」のみであれば、指定商品又は指定役務の取扱商品の品番、型番、又はサイズ等を表したものと理解され得るが、本願商標及び引用商標は、別掲1及び別掲2のとおりの構成態様で、「FOURTEEN」の欧文字を、図形の上部に配して顕著に大きく書してなるものであり、この態様において、「FOURTEEN」の文字部分の識別力が弱く、商標の要部として機能するものではないと判断すべき特段の事情も見当たらない。
さらに、本願商標及び引用商標は、いずれも「FOURTEEN」の文字部分が出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、当該文字部分を要部として取り出し、この部分だけを比較して商標の類否を判断することも許されるというべきものであることは、上記(1)イ及びウのとおりであり、両商標は全体が相違するとしても要部において類似するものというべきである。
ウ したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3) まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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