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特許拒絶査定不服審判

2023-002009

遊技機

審判番号
2023-002009
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-112040外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2023年02月06日
審決日
2023年10月11日
公報発行日
2023年12月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .161-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条の2
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条の2、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-112040「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 1月17日出願公開、特開2022- 11120〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和2年6月29日の出願であって、令和4年5月26日付けで拒絶の理由が通知され、同年8月10日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年11月22日付け(謄本送達日:同月29日)で拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、令和5年2月6日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。 第2 令和5年2月6日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和5年2月6日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 本件補正は、令和4年8月10日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1における 「遊技球を発射可能であり、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、当該当否判定で前記大当りに当選したときには、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始する遊技機であって、 遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、 演出手段と、 前記演出手段を制御する演出制御手段と、 を備え、 前記遊技状態管理手段は、 遊技状態として、第一遊技状態、または前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態を設定可能であり、 前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動、または前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 前記演出制御手段は、電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数以下であるときには、前記所定図柄変動において所定演出を実行させることが可能であり、 前記所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が前記第二回数よりも多いときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であり、 前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないときには、維持される一方、 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるときには、初期化され、 前記遊技状態管理手段は、前記第二遊技状態における第二図柄変動の開始または終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 前記第二図柄変動は、前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかったときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され、その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示され、 前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき、および前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったときのいずれにおいても、前記装飾図柄に係る図柄列が初期図柄組合せとなる、 ことを特徴とする遊技機。」を、 審判請求時に提出された手続補正書(令和5年2月6日付け)の特許請求の範囲の請求項1における 「遊技球を発射可能であり、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、当該当否判定で前記大当りに当選したときには、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始する遊技機であって、 遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、 演出手段と、 前記演出手段を制御する演出制御手段と、 を備え、 前記遊技状態管理手段は、 遊技状態として、第一遊技状態、または前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態を設定可能であり、 前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動、または前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 前記演出制御手段は、電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数以下であるときには、前記所定図柄変動において所定演出を実行させることが可能であり、 前記所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が前記第二回数よりも多いときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であり、 前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないときには、維持される一方、 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるときには、初期化され、 前記遊技状態管理手段は、前記第二遊技状態における第二図柄変動の開始または終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 前記第二図柄変動は、前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかったときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され、その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示され、 前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき、および前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったときのいずれにおいても、前記装飾図柄に係る図柄列が初期図柄組合せとなり、 前記初期図柄組合せは、同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目である、 ことを特徴とする遊技機。」にする補正を含むものである(下線は補正箇所を明示するために合議体が付した。)。 2 補正の目的について 本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「初期図柄組合せ」について、「前記初期図柄組合せは、同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目である」ことを限定することを含むものである。 そして、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。 3 新規事項の追加の有無について 請求項1の補正は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)の段落【0051】、【0122】の記載に基づくものであり、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入しないものであるから、当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであって、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。 4 独立特許要件について 請求項1の補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるので、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。 (1) 本件補正発明 本件補正発明は、次のとおりのものであると認める(符号A等は分説するため合議体が付した。また、それぞれの符号により分説された事項を、以下では「構成A」等という。)。 (本件補正発明) 「【請求項1】 A 遊技球を発射可能であり、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、当該当否判定で前記大当りに当選したときには、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始する遊技機であって、 B 遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、 C 演出手段と、 D 前記演出手段を制御する演出制御手段と、 を備え、 B 前記遊技状態管理手段は、 E 遊技状態として、第一遊技状態、または前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態を設定可能であり、 F 前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 G 前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動、または前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 D1 前記演出制御手段は、電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数以下であるときには、前記所定図柄変動において所定演出を実行させることが可能であり、 H 前記所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が前記第二回数よりも多いときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 K 電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であり、 L 前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、 M 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないときには、維持される一方、 N 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるときには、初期化され、 O 前記遊技状態管理手段は、前記第二遊技状態における第二図柄変動の開始または終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 P 前記第二図柄変動は、前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 Q 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、 R 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 S 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかったときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 T 図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され、その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示され、 U 前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき、および前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったときのいずれにおいても、前記装飾図柄に係る図柄列が初期図柄組合せとなり、 W 前記初期図柄組合せは、同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目である、 X ことを特徴とする遊技機。」 (2)先願 ア 記載事項 原査定の拒絶の理由に引用文献等1として引用され、本願の出願日前の特許出願であって、本願の出願後に出願公開がされた特願2020-66540(特開2021-159551)(出願日:令和2年4月2日、出願公開日:令和3年10月11日、出願人:株式会社三共、発明者:小倉 敏男、冨手 瞬、渡邉 侑一)(以下「先願」という。)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「先願明細書等」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。)。 「【0012】 遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。 【0013】 例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。」 「【0041】 (遊技の進行の概略) パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。 【0042】 この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。 【0043】 入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。 【0044】 可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。 【0045】 なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。 【0046】 特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、本パチンコ遊技機1における「はずれ」には、大当り遊技を経由することなく次回の可変表示から高ベース状態(時短状態)に制御される「時短付きはずれ」が含まれている。 【0047】 特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。」 「【0059】 遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。」 「【0080】 主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。 【0081】 演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。 【0082】 演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。 【0083】 演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。 【0084】 演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。 【0085】 表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。 【0086】 表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。」 「【0093】 (動作) 次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。 【0094】 (主基板11の主要な動作) まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 【0095】 図4に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。 【0096】 次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。 【0097】 また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。」 「【0111】 ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。 【0112】 乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。 【0113】 ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。 【0114】 変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。 【0115】 ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。」 「【0164】 [特徴部01TMに関する説明] 次に、特徴部01TMに関して、図11-1~図11-29を用いて説明する。本実施形態では、遊技機への電源投入後(RAMクリア処理が実行された場合)や、大当り発生後に、低確状態で連続して所定回数(本例では、800回)の変動表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合に、複数種類の時短状態のうち時短状態C(救済時短状態)に制御される場合がある。この救済時短は、長期間に亘り遊技を行ったにもかかわらず大当りが発生しなかった遊技者を救済するため(例えば、遊技への投資金を抑制するため)に設けられているものであり、本例では「遊タイム」と呼ばれる遊技状態である。 【0165】 本実施形態では、複数種類の大当りのうち大当りAに制御された場合は、複数種類の時短状態のうち時短状態A(低確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、時短状態Aの終了後から救済時短到達までの変動回数が残り700回となる一方で、複数種類の大当りのうち大当りBまたは大当りCのいずれかに制御された場合は、確変状態(高確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、確変状態の終了後から救済時短到達までの変動回数が残り800回となる。また、本実施形態では、救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)における変動回数は800回であり、大当りAに制御された後の時短状態A(低確/高ベース状態)における変動回数は100回である。」 「【0203】 [時短回数] 図11-4(A)は、移行契機毎の時短回数を説明するための説明図である。図11-4(A)に示すように、本例では、大当りAが発生して確変領域に遊技球が入賞しなかった場合に、(1)時短制御が100回行われ、且つ、(2)低確制御が100回行われる時短状態A(本例では、時短回数100回のチャンスタイム)に制御される。また、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域に遊技球が入賞した場合に、(1)時短制御が100回行われ、且つ、(2)確変制御が100回行われる確変状態(本例では、時短回数100回のバトルST)に制御される。また、通常状態において時短付きはずれ図柄が停止表示された場合には、(1)時短制御が100回行われ、且つ、(2)低確制御が100回行われる時短状態B(本例では、時短回数100回のチャンスタイム)に制御される。また、低確状態で大当りに制御されることなく800回の変動を行った場合に、(1)時短制御が800回行われ、且つ、(2)低確制御が800回行われる時短状態C(本例では、遊タイム)に制御される。ただし、時短状態Cの終了後に、低確状態で大当りに制御されることなく再び800回の変動を行った場合であっても、これに基づいて再び時短状態Cに制御されることはない。 【0204】 なお、本実施形態では、高ベース状態(確変状態、時短状態)において時短付きはずれ図柄が停止表示されても遊技状態の移行制御は行われない(時短回数100回の時短状態に制御しない)ものである。これは、遊技者の救済度合を低下させないためである。例えば、仮に、大当りとなりやすい確変状態に制御されているときに時短付きはずれ図柄が停止表示されることにもとづいて、時短回数100回の時短状態に制御し直す構成とした場合には、遊技者にとって有利な状態から不利な状態へ制御することとなるため、好ましくない。そこで、時短付きはずれ図柄が停止表示された際に制御されていた遊技状態が通常状態である場合にのみ、時短回数100回の時短状態に制御するよう構成されている。」 「【0272】 次いで、CPU103は、現在の救済時短回数カウンタの値に応じた値をセットして救済時短回数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS01TM0014)。例えば、現在の救済時短回数カウンタの値が1~125回である場合には、CPU103は、救済時短回数指定コマンドとしてコマンド9401Hを送信する制御を行う。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知される。 【0273】 なお、本例では、電断復旧時に、復旧時のコマンドとは別に、復旧時救済時短回数指定コマンド及び救済時短回数指定コマンドを送信する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ステップS7で送信される復旧時のコマンド(例えば、電源投入指定コマンド)のEXTデータに、救済時短となるまでの残り回数に応じた値をセットして送信するように構成してもよい。 【0274】 また、ステップS9において初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットする(ステップS01TM0015)。従って、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された場合には、救済時短回数カウンタに「800」がセットされる。すなわち、本例では、遊技機への電源投入時にRAMクリア処理が実行された後、800回の変動表示を実行しても大当りが発生しなかった場合には、救済時短となり時短状態Cに制御されることになる。なお、本例では、ステップS9において送信する初期化を指示する演出制御コマンドと、救済時短回数カウンタにセットされる初期値(「800」)とが対応しているため、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドの送信にもとづいて、救済時短回数カウンタにセットする初期値を特定可能でもある。」 「【0281】 時短フラグCは、救済時短経由で制御された時短状態Cに制御されているときにセットされている。この時短フラグCは、RAMクリアから表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたとき、又は、大当り遊技状態終了後に低確状態で表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたときにセットされ、時短状態Cが終了するとき(時短状態C中に大当りとなったタイミング、800回の時短制御が終了して通常状態に制御されたタイミング等)で消去される。」 「【0283】 [特別図柄通常処理] 図11-13および図11-14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ113IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ113IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ113IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ113IWS54)。 【0284】 本実施形態では、ステップ113IWS52~S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。 【0285】 なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球が入賞した順に第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。 【0286】 次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ113IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。 【0287】 そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ113IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。 【0288】 すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。 【0289】 よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。 【0290】 そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ113IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。 【0291】 次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し(ステップ113IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ113IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図12-1参照)と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。この場合、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされていなければ(低確率状態であれば)、低確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。また、CPU103は、確変フラグがセットされていれば(高確率状態であれば)、高確率用の大当り判定値を用いて大当り判定を行う。CPU103は、当り判定用乱数の値が図12-1に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。 【0292】 大当りとすることに決定した場合には(ステップ113IWS63のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ113IWS64)そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された種別判定用乱数の値と一致する値に対応した種別(大当りA、大当りB、大当りC)を大当りの種別に決定する(ステップ113IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。そして、ステップ113IWS70に移行する。 【0293】 一方、大当りとすることに決定しなかった場合には(ステップ113IWS63のN)、CPU103は、時短フラグA~時短フラグCのうちいずれかがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS79)。時短フラグA~時短フラグCのうちいずれかがセットされていれば(すなわち、時短状態であれば)、ステップ113IWS66に移行する。本例では、ステップ113IWS79の処理が実行されることによって、時短状態中である場合には、ステップ113IWS81の時短付きはずれの判定処理を行うことなく、そのまま時短なしのはずれとすることに決定される。」 「【0309】 次いで、CPU103は、大当り種別の決定結果に応じた特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ113IWS84)。この場合、例えば、大当りAとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「2」と決定し、大当りBとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「3」と決定し、大当りCとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「7」と決定し、時短付きはずれとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「1」と決定し、はずれとすることに決定した場合には特別図柄の停止図柄を「-」と決定する。また、CPU103は、決定した特別図柄の停止図柄をRAM102に設けられた停止図柄記憶領域に記憶させる(ステップ113IWS85)。 【0310】 そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ113IWS86)。」 「【0311】 [特別図柄停止処理] 図11-15および図11-16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、図柄確定期間タイマの値を1減算し(ステップ113IWS131)、減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ113IWS132)。 【0312】 減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていなければ(すなわち、まだ第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していなければ)、特別図柄停止処理を終了する。減算後の図柄確定期間タイマの値が0となっていれば(すなわち、第1特別図柄や第2特別図柄の停止図柄の確定表示期間を終了していれば)、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ113IWS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、時短フラグA、時短フラグB、時短フラグC、救済時短決定フラグ、時短状態中の変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタをリセットする(ステップ113IWS134)。」 「【0335】 (状態遷移) 次に、本実施形態における状態遷移について説明する。図11-17は、本実施形態における状態遷移を説明するための状態遷移図である。 【0336】 図11-17に示すように、通常状態(低確/低ベース状態)において、大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御され、大当りAが発生した場合には、時短状態A(大当り経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。なお、図示していないが、大当りBが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合にも、時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、通常状態において、はずれとなる場合であっても、時短はずれ図柄が導出表示される場合には、時短状態B(時短はずれ経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合([P](P-1)RAMクリア処理後や、(P-2)確変状態終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が800回に到達した場合、又は[Q](Q-1)時短状態A終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が700回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態(低確/高ベース状態))に制御される。 【0337】 また、図11-17に示すように、確変状態(高確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には再び確変状態に制御される。なお、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。一方、確変状態においては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく、救済時短となる場合もない。 【0338】 また、図11-17に示すように、時短状態A(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。なお、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、時短状態Aにおいて、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される。一方、時短状態Aにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS80のY参照)、救済時短となる場合もない。 【0339】 また、図11-17に示すように、時短状態B(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。なお、図示していないが、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には再び時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。また、時短状態Bにおいて、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される。一方、時短状態Bにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はない(ステップ113IWS79のY参照)。さらに、はずれとなる場合であっても、救済時短となった場合([P](P-1)RAMクリア処理後や、(P-2)確変状態終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が800回に到達した場合、又は[Q](Q-1)時短状態A終了後に、次の大当りが発生することなく変動回数が700回に到達した場合)には時短状態C(救済時短経由の時短状態)に制御される。 【0340】 また、図11-17に示すように、時短状態C(低確/高ベース状態)において、大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過した場合には確変状態に制御される。大当りBまたは大当りCのいずれかがが発生して確変領域を遊技球が通過しなかった場合には時短状態A(大当り経由の時短状態)に制御される。一方、時短状態Cにおいては時短はずれ図柄が導出表示される場合はなく(ステップ113IWS79のY参照)、また、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される。 【0341】 また、本実施形態では、時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御されるが、当該通常状態で大当りが発生することなくさらに800回の変動表示が実行されたとしても、これに基づいて再度時短状態Cには制御されない。 【0342】 なお、本例では、時短状態B中に大当りが発生して確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に一律に時短状態Aに移行する場合を示しているが、そのような制御態様にかぎられない。例えば、現在の時短回数の残り回数と確変領域へ遊技球が入賞しなかった場合に対応した時短回数(本例では、100回)とを比較し、現在の時短回数の残り回数の方が多ければ、そのまま現在の時短状態Bを継続するように構成してもよい。」 「【0361】 [変動回数表示、特別回数表示] 本実施形態では、遊技状態が低確/低ベース状態に制御されているときに、画像表示装置5の画面右下部に、低確/低ベース状態に制御されてから実行された変動表示の回数に対応した変動回数表示(本例では、「ゲームXXX回」の文字等)と、救済時短到達までの変動表示の残り回数に対応した特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の文字、及び三角形のオブジェクト等)とが表示可能である。本実施形態では、特別回数表示が表示される演出をカウントダウン演出と称するものとする。 【0362】 本実施形態では、救済時短回数カウンタの値に応じて、変動回数表示と特別回数表示のいずれが表示されるかが決定される。また、救済時短回数カウンタの値に応じて特別回数表示の表示態様を変化可能である。図11-20は、変動回数表示又は特別回数表示が表示されている場合の画像表示装置5における演出例を示す図である。 【0363】 図11-20(1)に示すように、救済時短回数カウンタの値が301~800である場合には、画像表示装置5の画面右下部に変動回数表示(本例では、「ゲームXXX回」の文字、XXX=301~800)が表示される。 【0364】 図11-20(2)に示すように、救済時短回数カウンタの値が31~300である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31~300)が表示される。 【0365】 図11-20(3)に示すように、救済時短回数カウンタの値が1~30である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1~30)が表示される。 【0366】 なお、本実施形態では、救済時短回数カウンタの値が0となった場合の変動表示において、特別回数表示を表示しないものとするが、このような形態に限らず、救済時短回数カウンタの値が0となった場合の変動表示において、特別回数表示を表示してもよい。例えば、救済時短回数カウンタの値が1となる変動表示において、赤色態様の特別回数表示が表示された後に、救済時短回数カウンタの値が0となる変動表示が実行されると、金色態様の特別回数表示(本例では、「遊タイムまで」の文字、「あと0回」の金色文字、及び金色の三角形のオブジェクト等)が表示されてもよい。」 「【0404】 [客待ち画面の変形例] 図11-27(A)の例では、救済時短回数カウンタの値が1~300である場合に、デモ画像01TM700に特別回数表示が含まれる例を示したが、このような形態に限らず、救済時短回数カウンタの値にかかわらず、救済時短回数カウンタの値が301以上の場合と、300以下の場合の何れの場合にも、デモ画像01TM700に特別回数表示が含まれないようにしてもよい。 【0405】 例えば、図11-27(B1)に示すように、客待ちデモ演出が実行されると、画像表示装置5にデモ画像01TM700が表示される。このとき、デモ画像01TM700には、味方キャラクタ01TM100Aと、「デモ映像」の文字と、告知画像01TM700a(本例では、三角形のオブジェクトに「遊タイム搭載」の文字が表示された画像)とが含まれているものの、救済時短回数カウンタの値にかかわらず、特別回数表示は含まれていない。 【0406】 次いで、図11-27(B2)に示すように、新たに始動入賞が発生し、第1特別図柄の変動表示が開始したタイミングで、客待ちデモ演出が終了し、画像表示装置5の画面右下部に特別回数表示が表示される。 【0407】 このような構成によれば、救済時短到達までの残り変動回数を客待ち状態中に遊技者に報知しないことにより、救済時短到達までの残り変動回数が少ない遊技機ばかりが選択されてしまうことを防止し、遊技機の稼働に過度な偏りが生じることを抑制することができる。 【0408】 なお、電源投入時におけるRAMクリア処理の実行有無にかかわらず、電源投入後に所定回数(例えば50回)の変動表示が実行されるまでは、変動回数表示や特別回数表示を非表示としてもよい。 【0409】 例えば、電源投入時にRAMクリア処理が実行されていない場合に、該電源投入時の救済時短回数カウンタの値が301以上のときと、300以下のときの何れのときにも、所定回数の変動表示が実行されるまでは変動回数表示および特別回数表示が非表示となることで、救済時短のみを目的とする遊技者の遊技を抑制することができる。また、電源投入時にRAMクリア処理が実行されている場合に、電断時の救済時短回数カウンタの値が301以上のときと、300以下のときの何れのときにも、所定回数の変動表示が実行されるまでは変動回数表示および特別回数表示が非表示となることで、遊技者の遊技の敬遠を抑制することができる。 【0410】 このような構成によれば、開店の際の電源投入時にRAMクリア処理が実行されていない場合に、救済時短を目的とする遊技者が、前日の電断時の最終的な変動表示回数を参照することにより、救済時短に到達するまでの残り変動表示回数が少ない遊技機を選択して遊技を行うことを抑制することができる。また、開店の際の電源投入時にRAMクリア処理が実行されている場合に、救済時短を目的とする遊技者が、前日の電断時の最終的な変動表示回数を参照することにより、救済時短に到達するまでの残り変動表示回数が多い遊技機での遊技を敬遠することを抑制することもできる。 【0411】 なお、上記の形態に限らず、救済時短回数カウンタの値が特定値となった場合には、電源投入後から所定回数の変動表示が実行されていないときであっても、変動回数表示や特別回数表示を表示するようにしてもよい。 【0412】 例えば、電源投入時にRAMクリア処理が行われなかったときに、該電源投入時における救済時短回数カウンタの値が所定回数に対応した値(例えば50)より少ない特定値(例えば20以下)である場合には、該電源投入後の客待ち状態中や、特別図柄の変動表示が実行されているときに、特別回数表示を表示するようにしてもよい。また、電源投入時にRAMクリア処理が行われなかったときに、該電源投入時における救済時短回数カウンタの値が特定値とはなっていないものの、該電源投入後に実行された変動表示により救済時短回数カウンタの値が特定値(例えば20以下)となった場合に、救済時短回数カウンタの値が所定回数に対応した値となっていないときであっても、特別回数表示を表示するようにしてもよい。」 「【0464】 (構成113-1)第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行し、特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、 始動条件(例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞)が成立し、開始条件(例えば、大当り遊技状態および変動中のいずれでもないこと)が成立したことにもとづいて可変表示を実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS110~S113を実行する部分)と、 始動条件が成立したが開始条件が成立しないときに可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶数バッファ、第2保留記憶数バッファ)と、 有利状態に制御することを決定可能な決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ113IWS63を実行する部分)と、 決定手段による決定の前に、有利状態に制御されることを判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS101を実行する部分)と、 判定手段による判定結果にもとづいて有利状態に制御されることを示唆する特定示唆演出(例えば、第1態様の先読み予告演出。先読み予告演出の具体例としては特殊な飾り図柄(チャンス目)を停止表示する演出や、保留表示の色や形状を変化させる保留変化演出や、特殊な背景表示を行うゾーン演出などであってもよい。)を実行可能な特定示唆演出実行手段(演出制御用CPU120)と、 通常状態よりも始動条件が成立しやすい特別状態(例えば、時短状態)に制御可能な状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、 数値情報(例えば、救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS71を行う部分)と、を備え、 更新手段は、第1識別情報の可変表示が実行される場合と第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動時と第2特別図柄の変動時に救済時短回数カウンタを更新し)、 状態制御手段は、更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数(例えば、800回)に対応する特定値(例えば、救済時短回数カウンタの値が「0」)となることによって特別条件が成立したときに特別状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ113IWS74,S75,S171Bを実行する)、 特別条件の成立に関連する特別示唆演出(例えば、救済時短となるまでの残りの変動回数に応じた煽り演出等)を実行可能な特別示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)をさらに備え、 特定示唆演出実行手段は、 特別条件が成立する前に記憶された保留情報に対応する可変表示のうち、特別条件が成立する可変表示よりも後の可変表示を予告対象とする特定示唆演出の実行を制限可能であり(例えば、救済時短への制御開始の前後に跨る第1態様の先読み予告演出の実行を禁止する)、 更新手段が更新した数値情報が特別回数よりも少ない所定回数(例えば、790回)に対応する所定値(例えば、救済時短回数カウンタの値が「10」)から特定値に到達するまでの所定期間において、特定示唆演出の実行を制限する(例えば、救済時短へ制御される直前の変動における第1態様の先読み予告演出の実行を禁止する)ことを特徴とする遊技機。」 「【0511】 以上に説明した本特徴部01TMには、以下に示す各構成が含まれる。 【0512】 手段01-1の遊技機は、 第1識別情報の可変表示(第1特別図柄の変動表示)および第2識別情報の可変表示(第2特別図柄の変動表示)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、 非特別状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C、確変状態(いずれも高ベース状態))と、非特定状態よりも前記有利状態に制御されやすい特定状態(確変状態(高確状態))と、に制御可能な状態制御手段(CPU103)と、 数値情報(救済時短回数カウンタ)を更新可能な更新手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ113IWS71を行う部分)と、を備え、 前記更新手段は、 前記第1識別情報の可変表示が実行される場合と前記第2識別情報の可変表示が実行される場合とで数値情報を更新可能であり(遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動時と第2特別図柄の変動時に救済時短回数カウンタを更新可能であり)、 前記非特定状態に制御されているときに数値情報を更新可能であり、前記特定状態に制御されているときに数値情報を更新せず(遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグがセットされていない場合に救済時短回数カウンタを更新する一方で、確変フラグがセットされている場合に救済時短回数カウンタを更新せず)、 前記有利状態として第1有利状態(大当りA(確変制御されにくい大当り))と、第2有利状態(大当りB、大当りC(確変制御されやすい大当り))と、があり、 前記状態制御手段(CPU103)は、 前記更新手段が更新した数値情報が、可変表示の実行回数としての特別回数(800回)に対応する特定値となることによって特別条件(救済時短回数カウンタの値が「0」)が成立したときに前記特別状態(時短状態C(高ベース状態))に制御可能であり、 前記第1有利状態に制御された後に前記非特定状態かつ前記特別状態(大当りAに制御された後に時短状態A(低確/高ベース状態))に制御可能であり、前記第2有利状態に制御された後に前記特定状態かつ前記特別状態(大当りBまたは大当りCに制御された後に確変状態(高確/高ベース状態))に制御可能であり、 前記第1有利状態後の前記特別状態の終了から前記特別条件の成立までの期間は、前記第2有利状態後の前記特別状態の終了から前記特別条件の成立までの期間よりも短く(大当りAに制御された場合は、時短状態A(低確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、時短状態Aの終了後から救済時短に到達(救済時短回数カウンタの値が「0」となる)するまでの変動表示回数が残り700回となる一方で、大当りBまたは大当りCに制御された場合は、確変状態(高確/高ベース状態)において100回の変動表示が行われるので、確変状態の終了後から救済時短に到達(救済時短回数カウンタの値が「0」となる)するまでの変動表示回数が残り800回となり)、 前記特別条件の成立に基づく前記特別状態において実行可能な可変表示回数は、前記第1有利状態に制御された後の前記特別状態において実行可能な可変表示回数よりも多い(救済時短回数カウンタの値が「0」となったことに基づく時短状態C(低確/高ベース状態)における変動表示回数は800回であり、大当りAに制御された後の時短状態A(低確/高ベース状態)における変動表示回数は100回である) ことを特徴とする遊技機。 このような構成によれば、第1有利状態に制御された後の特別状態において有利状態に制御されることなく特別状態が終了した場合における残念感を軽減でき、興趣の低下を抑えることができるとともに、特別条件の成立に基づく特別状態の方が第1有利状態に制御された後の特別状態よりも実行可能な可変表示回数が多い点で救済度合いを高めることができる。」 「 [図:0001404584000001.jpg] 」 「 [図:0001404584000002.jpg] 」 「 [図:0001404584000003.jpg] 」 イ 先願発明 上記アの記載事項を総合すると、先願明細書等には、以下の発明(以下「先願発明」という。)が記載されていると認められる(符号a1等は本件補正発明の符号A等に対応させて合議体が付した。)。 (先願発明) 「a1 打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射され(【0041】)、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入し、開始条件(例えば、大当り遊技状態および変動中のいずれでもないこと)が成立したことにもとづいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始され(【0043】、【0464】)、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入し、開始条件(例えば、大当り遊技状態および変動中のいずれでもないこと)が成立したことにもとづいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始され(【0044】、【0464】)、特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御され(【0047】)、 a2 各乱数値をRAM102の乱数バッファ領域に格納し(【0286】)、乱数バッファ領域から当り判定用乱数を読み出し、大当り判定モジュールを実行し、始動入賞判定処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行い、当り判定用乱数の値がいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定し(【0291】)、 a3 特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行され、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われ、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)し、その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了し(【0111】)、特図プロセスフラグの値が“1”のときに変動パターン設定処理は実行され、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了し(【0113】)、特図プロセスフラグの値が“2”のときに特別図柄変動処理は実行され、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する(【0115】)パチンコ遊技機1(【0041】)において、 b、e、f、g 非特別状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C、確変状態(いずれも高ベース状態))と、非特定状態よりも前記有利状態に制御されやすい特定状態(確変状態(高確状態))と、に制御可能な状態制御手段(CPU103)(【0512】)を備え、電源投入後でRAMクリア処理が実行された場合や、大当り発生後に、低確状態で連続して所定回数である800回の変動表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合に、複数種類の時短状態のうち時短状態C(救済時短状態)に制御される場合があり(【0164】)、 c、d 遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられ(【0012】)、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給する表示制御部123(【0086】)を備え、 c 遊技状態が低確/低ベース状態に制御されているときに、画像表示装置5の画面右下部に、低確/低ベース状態に制御されてから実行された変動表示の回数に対応した変動回数表示(「ゲームXXX回」の文字等)と、救済時短到達までの変動表示の残り回数に対応した特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の文字、及び三角形のオブジェクト等)とが表示可能であり(【0361】)、救済時短回数カウンタの値に応じて、変動回数表示と特別回数表示のいずれが表示されるかが決定され(【0362】)、救済時短回数カウンタの値が301~800である場合には、画像表示装置5の画面右下部に変動回数表示(「ゲームXXX回」の文字、XXX=301~800)が表示され(【0363】)、 d1、h 電源投入時におけるRAMクリア処理の実行有無にかかわらず、電源投入後に所定回数(例えば50回)の変動表示が実行されるまでは、変動回数表示や特別回数表示を非表示とし(【0050】)、救済時短回数カウンタの値が31~300である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31~300)が表示され(【0364】)、救済時短回数カウンタの値が1~30である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1~30)が表示され(【0365】)、 k クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力され、初期化処理を実行し、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定し(【0096】)、 l、m 電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知され(【0272】)、 l、n 初期化を指示する演出制御コマンドを送信すると、CPU103は、救済時短回数カウンタに「800」をセットし(【0274】)、 o、p 時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御され(【0340】)、 q、s 時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御されるが、当該通常状態で大当りが発生することなくさらに800回の変動表示が実行されたとしても、これに基づいて再度時短状態Cには制御されず(【0341】)、 r 時短フラグCは、救済時短経由で制御された時短状態Cに制御されているときにセットされ、RAMクリアから表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたとき、又は、大当り遊技状態終了後に低確状態で表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたときにセットされ(【0281】)、 t 画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始され、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示される(【0059】) x パチンコ遊技機1(【0041】)。」 (3)周知技術 ア 周知例1 原査定で周知技術を示す文献とし引用文献3として引用され、本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2020-68923号公報(令和2年5月7日公開)(以下「周知例1」という。)には、以下の事項が記載されている。 (ア)記載事項 「【0011】 以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。 図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体Wを備えている。枠体Wは、パチンコ遊技機10の機体を構成している。枠体Wは、パチンコ遊技機10の機体を遊技場などの島設備(遊技機設置設備)へ固定するための固定枠(設置枠)としての外枠WSと、各種の部品(遊技用構成部材)を搭載する搭載枠としての中枠WN及び前枠WMと、を備えている。中枠WNは、外枠WSの開口前面側に開放及び着脱自在に組み付けられている。前枠WMは、中枠WNの前面側に開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠WN及び前枠WMは、外枠WSに開閉可能に支持されている。搭載枠を構成する枠体数は、1つでもよく、3つ以上でもよい。本実施形態では、外枠WSが支持部材に相当し、中枠WN及び前枠WMのうち少なくとも一方が扉部材に相当する。前枠WMは、中枠WNに開閉可能に支持されているとともに、遊技盤YBを視認可能とする窓口WMaが形成されている。前枠WMは、中枠WNに搭載される遊技盤YBを保護する保護ガラスGを備えている。図1において保護ガラスGは、一部を残して図示が省略されているが、実際には前枠WMの窓口WMaの全体を覆っている。パチンコ遊技機10は、施錠装置SSを備えている。パチンコ遊技機10では、施錠装置SSによって中枠WN及び前枠WMの開放が規制されており、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠装置SSを操作することで解錠されて中枠WN及び前枠WMを開放させることができる。」 「【0026】 また、パチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主制御基板40と、副制御基板50と、電源ユニット60と、を備えている。主制御基板40、副制御基板50及び電源ユニット60は、中枠WNに搭載された遊技盤YB(又は、遊技盤YBを含んで構成される遊技盤ユニット)の裏側に備えられているため、枠キーを用いて施錠装置SSを解錠し、中枠WN及び前枠WMを開放させることで視認可能である。ここでは、主制御基板40の構造について詳しく説明し、主制御基板40、副制御基板50及び電源ユニット60を含むパチンコ遊技機10の電気的構成については後述する。 【0027】 図3に示すように、遊技盤YBの裏側には、主制御ユニットMUが搭載されている。主制御ユニットMUは、主制御基板40と、主制御基板40を収容する主制御基板ケース46と、を備えている。主制御基板40は、例えば、プリント基板であり、各種の電子部品が表面実装されている。主制御基板40は、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、設定器43及び表示器45を備えている。即ち、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、設定器43及び表示器45は、同一基板に実装されている。本実施形態における表示器45は、報知手段として機能する。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU41aという)と、記憶部(メモリ)と、を備えている。主制御CPU41aは、主制御プログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読み出しが可能であって情報の書き込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM41bという)と、情報の読み出し及び書き込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM41cという)と、ハードウェア乱数を生成する乱数回路41dと、がある。」 「【0115】 また、電源投入処理を行って遊技可能状態とする場合、主制御CPU41aは、電源投入初期時指定コマンド、又は、電源投入復電時指定コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信する。具体的に、電源投入処理において第1初期化処理及び第2初期化処理のうち少なくとも一方を行ってから遊技可能状態とする場合、主制御CPU41aは、電源投入初期時指定コマンドを副制御CPU50aに送信する。一方、電源投入処理において第1初期化処理及び第2初期化処理の何れも行わずに遊技可能状態とする場合、主制御CPU41aは、電源投入復電時指定コマンドを副制御CPU50aに送信する。なお、ここでいう「電源投入処理を行って遊技可能状態とする場合」とは、設定変更可能状態及び設定確認可能状態の何れも介すことなく遊技可能状態とする場合の他、設定変更可能状態を介して遊技可能状態とする場合、及び、設定確認可能状態を介して遊技可能状態とする場合を含む。 【0116】 因みに、副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、RWMクリア報知を行う。RWMクリア報知では、装飾ランプLA1,LA2を所定の発光パターンで発光させるとともに、スピーカSPからRWMクリア専用の音を出力させる。RWMクリア報知は、所定時間(例えば30秒)の間、実行され、所定時間の経過を契機に終了する。また、副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、画像表示部GHに複数列の演出図柄の初期組み合わせ(初期図柄)や、所定の背景画像といった初期画面を表示させる。演出図柄の初期組み合わせは、パチンコ遊技機10のシリーズに依存した組み合わせである。また、副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に制御する。なお、パチンコ遊技機10は、初期画面を表示してから、所定期間が経過しても特別ゲームを開始しない場合など、デモ演出の実行条件が成立したときには、デモ演出を実行するように構成されていてもよい。また、設定変更可能状態中であることを特定可能な情報の報知を行っているときに電源投入初期時コマンドを受信した場合、副制御CPU50aは、設定変更可能状態中であることを特定可能な情報の報知を終了する。つまり、演出表示装置11、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2では、設定変更報知が終了する。 【0117】 また、副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、復電報知を行う。復電報知では、装飾ランプLA1,LA2を所定の発光パターンで発光させるとともに、スピーカSPから復電専用の音を出力させる。復電報知は、所定時間(例えば30秒)の間、実行され、所定時間の経過を契機に終了する。本実施形態において復電報知に含まれる装飾ランプLA1,LA2の所定の発光パターンは、RWMクリア報知に含まれる装飾ランプLA1,LA2の所定の発光パターンと同一である。また、副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、画像表示部GHに複数列の演出図柄の復電組み合わせ(復電図柄)や、所定の背景画像といった復電画像を表示させる。なお、RWMクリアを経由したときと復電を経由したときの画像表示部GHの表示内容は、演出図柄の組み合わせを表示させる点及び背景画像を表示させる点において同一であるといえる。演出図柄の復電組み合わせは、パチンコ遊技機10のシリーズに依存した組み合わせである。また、副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、演出ゲームを実行可能な状態に制御する。なお、パチンコ遊技機10は、復電画面を表示してから、所定期間が経過しても特別ゲームを開始しない場合など、デモ演出の実行条件が成立したときには、デモ演出を実行するように構成されていてもよい。また、設定確認可能状態中であることを特定可能な情報の報知を行っているときに電源投入初期時コマンドを受信した場合、副制御CPU50aは、設定確認可能状態中であることを特定可能な情報の報知を終了する。つまり、演出表示装置11、スピーカSP及び装飾ランプLA1,LA2では、設定確認報知が終了する。」 「【0284】 ・遊技可能状態となるときに表示される「演出図柄の初期組み合わせ(初期図柄)」と「演出図柄の復電組み合わせ(復電図柄)」を同一としてもよい。これらの組み合わせは、はずれを認識し得る組み合わせであることが好ましい。また、遊技可能状態となったときに表示される演出図柄の初期組み合わせは、通常の演出ゲームにおいて当該演出ゲームがはずれの場合に出現し得ない組み合わせとしてもよいし、通常の演出ゲームにおいて当該演出ゲームがはずれの場合に出現し得る組み合わせとしてもよい。」 (イ)周知例1に記載の事項 上記(ア)から、周知例1には次の事項(以下「周知例1の記載事項」という。)が記載されているものと認める。 「電源投入処理を行って遊技可能状態とする場合、主制御基板40の主制御CPU41aは、電源投入初期時指定コマンド、又は、電源投入復電時指定コマンドを副制御基板50の副制御CPU50aに送信し、副制御CPU50aは、電源投入初期時指定コマンドを受信すると、画像表示部GHに複数列の演出図柄の初期組み合わせ(初期図柄)を表示させ、副制御CPU50aは、電源投入復電時指定コマンドを受信すると、画像表示部GHに複数列の演出図柄の復電組み合わせ(復電図柄)を表示させ、「演出図柄の初期組み合わせ(初期図柄)」と「演出図柄の復電組み合わせ(復電図柄)」を同一としてもよいパチンコ遊技機10。」 イ 周知例2 原査定で周知技術を示す文献とし引用文献4として引用され、本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-15489公報(平成30年2月1日公開)(以下「周知例2」という。)には、以下の事項が記載されている。 (ア)記載事項 「【実施例】 【0016】 (パチンコ機10について) 実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前方へ開口するよう形成されて遊技店の図示しない設置枠台に設置される基体11,12と、前記基体11,12の前側開口を覆うよう当該基体11,12に対して開閉可能に支持されて遊技機前面を形成する前面部材13とを備えており、当該基体11,12や前面部材13を設置基材として各種部材を設置することで遊技機が構成されるようになっている。具体的に、パチンコ機10の基体は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、本体枠としての中枠12を開閉および着脱可能に組み付けて構成されており、当該中枠12に遊技盤20が着脱可能に配設されている。また、前記遊技盤20の後側には、所定の条件(始動条件)の成立(後述する各始動入賞口31a,32aへのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下特図用演出図柄という)を変動させる演出実行手段としての演出表示部(表示手段)17が着脱可能に配設されている。なお、実施例では、前記演出表示部17としては、液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の表示装置やドットマトリックス式の表示装置等の各種特図用演出図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、実施例では、各種のエラーが発生した際に、該エラーが発生したことを示すエラー報知を実行する報知手段として演出表示部17が機能するよう構成される。」 「【0218】 (RAMクリア指定コマンドが入力された場合について) ここで、演出制御CPU65aは、演出制御用電源投入時処理においてメイン制御CPU60aからRAMクリア指定コマンドが入力された場合には、演出制御ROM65bに記憶されている初期値に基づき演出表示部17の各図柄列26a,26b,26cの表示状態が初期設定状態となるように制御コマンドを表示制御CPU70aに出力すると共に、演出制御ROM65bに記憶されている初期値に基づいて各種設定を行ってパチンコ機10を起動させる。具体的に、演出表示部17に表示する背景画像として初期背景画像を表示する制御コマンドや、各図柄列26a,26b,26cの停止表示領域27に、初期値に基づいて各種設定が行われたこと(RAMクリアが行われたこと)を示す初期図柄として定めた特図用演出図柄を表示する制御コマンドを表示制御CPU70aに出力して、演出表示部17における各図柄列26a,26b,26cに初期図柄としての特図用演出図柄が表示されるよう演出制御CPU65aが制御を実行する(図9(a)、図10参照)。なお実施例では、左図柄列26aに表示する初期図柄の特図用演出図柄として「3」が定められ、中図柄列26bに表示する初期図柄の特図用演出図柄として「7」が定められ、右図柄列26cに表示する初期図柄の特図用演出図柄として「5」が定められて、特図用演出図柄がはずれの組み合わせとなるよう設定されており、演出制御CPU65aの制御に基づいて、当該各特図用演出図柄を停止表示するよう表示制御CPU70aが演出表示部17の表示を制御する。また、メイン制御CPU60aからRAMクリア指定コマンドが入力された場合には、変短状態および大当り遊技の何れの状態にものならないことから、演出制御CPU65aは、操作報知領域205に右打ち報知表示を表示する制御コマンドを出力しないようになっている。 【0219】 (電源断復帰コマンドが入力された場合について) また、演出制御CPU65aは、演出制御用電源投入時処理において、メイン制御CPU60aから電源断復帰コマンドが入力された場合に、当該電源断時の状態(遊技状態や特図変動が行われていたか否か)に応じて演出表示部17の表示状態が異なるよう制御コマンドを表示制御CPU70aに出力する。具体的に、メイン制御CPU60aから停止時電源断コマンドが入力された場合(特図の変動停止時の電源断に伴う復電の場合)には、図9(b)、図11に示すように、演出表示部17に表示する背景画像として前記初期背景画像を表示する制御コマンドと、各図柄列26a,26b,26cの停止表示領域27に、バックアップエリアに記憶した情報に基づいて各種設定が行われたことを示す復電図柄として定めた特図用演出図柄を表示する制御コマンドとを表示制御CPU70aに出力して、演出表示部17の表示状態が変動停止時復電状態となるよう演出制御CPU65aが制御を実行する。 【0220】 なお実施例では、左図柄列26aに表示する復電図柄の特図用演出図柄として「5」が定められ、中図柄列26bに表示する復電図柄の特図用演出図柄として「7」が定められ、右図柄列26cに表示する復電図柄の特図用演出図柄として「3」が定められて、特図用演出図柄がはずれの組み合わせとなるよう設定されており、演出制御CPU65aの制御に基づいて、当該各特図用演出図柄を停止表示するよう表示制御CPU70aが演出表示部17の表示を制御する。このように、実施例では、特図の変動停止時の電源断に伴って復電の場合に、前記初期背景画像や復電図柄を表示することで、演出表示部17の表示形態が電源断の発生前と異なるように演出制御CPU65aが制御している。また、初期設定状態と変動停止時復電状態とにおいて、演出表示部17に同じ初期背景画像を表示する一方で、各図柄列26a,26b,26cに異なる並びで特図用演出図柄が表示されることで、演出制御ROM65bに記憶された初期値に基づいてパチンコ機10が起動したか、バックアップエリアに記憶した各種情報に基づいて電源断前の状態でパチンコ機10が起動したかを判別し得るようになっている。このように、実施例のパチンコ機10は、前記特図変動表示の変動停止時に発生した電源断に伴って復電した場合に、少なくとも演出表示部17に表示される特図用演出図柄の表示状態が当該電源断の発生前と異なるよう演出制御CPU65aにより制御されるよう構成されている。」 「【0290】 (6) 実施例では、遊技の進行への影響が比較的小さい第2の特定のエラーの発生と判定した場合に、演出表示部(第2の遊技情報表示手段)の表示面の一部をエラー表示領域としてエラー報知するよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、演出表示部(第2の遊技情報表示手段)の表示面全体を、第2の特定のエラーを報知するエラー表示領域としてもよい。なお、第2の特定のエラーを報知するアラー報知の表示は、当該表示背面側の表示を透過して視認し得る形態とすることができる。 (7) 実施例では、第1の遊技情報(特図)の変動停止時に発生した電源断に伴って復電した場合の背景表示(初期背景画像)と、当該第1の遊技情報(特図)の変動中や大当り遊技中に発生した電源断に伴って復電した場合の背景表示(復旧中画像)とを異ならせるようにしたが、電源断に伴って復電した場合の背景表示を共通の背景表示(例えば復旧中画像)とするようにしてもよい。 (8) 実施例では、第1の遊技情報(特図)の変動停止時に発生した電源断に伴って復電した場合の背景表示(初期背景画像)を、第1の制御手段を初期状態から作動させる(RAMクリア)場合の背景表示(初期背景画像)と同じ背景表示としたが、これらを異なる背景表示としてもよい。 (9) 実施例では、第1の制御手段を初期状態から作動させる(RAMクリア)場合に表示する初期図柄と、電源断時にバックアップデータに基づいて復帰する場合に表示する復電図柄とを、異なる図柄の組み合わせとなるようにしたが、当該初期図柄と復電図柄とを同じ図柄の組み合わせとしてもよい。 (10) 実施例では、第1の遊技情報の変動停止時に発生した電源断に伴って復電した場合に、第2の遊技情報の表示状態が当該電源断の発生前と異なるよう構成したが、第3の遊技情報の表示状態を当該電源断の発生前と異なるようにしてもよい。」 (イ)周知例2に記載の事項 上記(ア)から、周知例2には次の事項(以下「周知例2の記載事項」という。)が記載されているものと認める。 「演出制御CPU65aは、演出制御用電源投入時処理においてメイン制御CPU60aからRAMクリア指定コマンドが入力された場合には、演出表示部17における各図柄列26a,26b,26cに初期図柄としての特図用演出図柄が表示されるよう演出制御CPU65aが制御を実行し、左図柄列26aに表示する初期図柄の特図用演出図柄として「3」が定められ、中図柄列26bに表示する初期図柄の特図用演出図柄として「7」が定められ、右図柄列26cに表示する初期図柄の特図用演出図柄として「5」が定められて、特図用演出図柄がはずれの組み合わせとなるよう設定されており、 復電図柄として定めた特図用演出図柄を表示する制御コマンドとを表示制御CPU70aに出力して、演出表示部17の表示状態が変動停止時復電状態となるよう演出制御CPU65aが制御を実行し、左図柄列26aに表示する復電図柄の特図用演出図柄として「5」が定められ、中図柄列26bに表示する復電図柄の特図用演出図柄として「7」が定められ、右図柄列26cに表示する復電図柄の特図用演出図柄として「3」が定められて、特図用演出図柄がはずれの組み合わせとなるよう設定されており、初期図柄と復電図柄とを同じ図柄の組み合わせとしてもよいパチンコ機10。」 ウ 周知例3 本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-47442公報(平成27年3月16日公開)(以下「周知例3」という。)には、以下の事項が記載されている。 (ア)記載事項 「【発明を実施するための形態】 【0010】 以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。 【0011】 本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。」 「【0462】 その後、停電状態から復旧すると、図95(c)に示すように特図1表示器51及び特図2表示器52に初期図柄が表示される。ここでの初期図柄ははずれ結果に対応した図柄とされている。この初期図柄についてはどのような図柄であってもよいが、特別結果態様でない図柄とすることが望ましい。また、特図変動表示ゲームでは用いられない図柄を表示することで停電復旧した状態であることを明確に示すようにしても良い。また、初期図柄を初期化の有無(RAMクリアの有無)により異ならせるようにしても良い。このようにすれば停電の復旧の他、RAMクリアの有無も報知できる。 【0463】 また、表示装置41の表示は演出制御装置300により制御されるようになっているが、演出制御装置300は停電発生時にバックアップが行われないため、停電復旧時には図88や図89に示すように初期化が行われる。これにより、第1飾り特図変動表示ゲームを表示する左変動表示領域80a、中変動表示領域80b及び右変動表示領域80cや、第2飾り特図変動表示ゲームを表示する第4表示領域81には、予め定められた初期図柄が停電復旧時に表示されることとなる。ここでは初期図柄としてはずれ結果に対応する図柄が表示されるようになっている。この初期図柄についてもどのような図柄であってもよいが、特別結果態様でない図柄とすることが望ましい。また、特図変動表示ゲームの結果を表示するものとしては用いられない図柄を表示することで停電復旧した状態であることを示すようにしても良い。」 (イ)周知例3に記載の事項 上記(ア)から、周知例3には次の事項(以下「周知例3の記載事項」という。)が記載されているものと認める。 「表示装置41の表示は演出制御装置300により制御され、演出制御装置300は停電発生時にバックアップが行われないため、停電復旧時には第1飾り特図変動表示ゲームを表示する左変動表示領域80a、中変動表示領域80b及び右変動表示領域80cや、第2飾り特図変動表示ゲームを表示する第4表示領域81には、予め定められた初期図柄としてはずれ結果に対応する初期図柄が停電復旧時に表示される遊技機10。」 エ 周知例4 本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2019-63361公報(平成31年4月25日公開)(以下「周知例4」という。)には、以下の事項が記載されている。 (ア)記載事項 「【0658】 コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1が設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1の設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動したこと)wp通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値確認終了通知コマンドである。」 「【0782】 図21-17に戻り、122SGS417において演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始する。具体的には、図21-19に示すように、受信したコマンドがホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンド、コールドスタート通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。また、受信したコマンドが設定値変更終了通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。」 (イ)周知例4に記載の事項 上記(ア)から、周知例4には次の事項(以下「周知例4の記載事項」という。)が記載されているものと認める。 「演出制御用CPU120は、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始し、受信したコマンドがRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンド、RAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始するパチンコ遊技機1。」 オ 周知技術 電断時には、飾り図柄列が停止表示されている場合と、飾り図柄列が変動表示中の場合があることは技術常識であるから、上記ア~エの周知例1~周知例4の記載事項を総合すると、 「飾り図柄列が停止表示されている場合、飾り図柄列が変動表示中の場合のいずれの場合においても、RAMの内容をクリアせずに起動した場合と、RAMの内容をクリアして起動した場合とで、画像表示装置5に初期図柄として同じはずれの組み合わせの飾り図柄を表示する遊技機。」 は従来より遊技機の技術分野において周知(以下「周知技術」という。)であると認められる。 (4)対比・判断 本件補正発明と先願発明とを対比する。 ア 構成Aについて 先願発明の構成a1~a3の「遊技球が遊技領域に向けて発射され」ること、「入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入し、開始条件(例えば、大当り遊技状態および変動中のいずれでもないこと)が成立したことにもとづいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始され」ること又は「可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入し、開始条件(例えば、大当り遊技状態および変動中のいずれでもないこと)が成立したことにもとづいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始され」ること、「特別図柄通常処理」で「第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行」なわれ「特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)」し「特別図柄の変動を開始」すること、「特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御され」ること及び「パチンコ遊技機1」は、それぞれ本件補正発明の「遊技球を発射可能であ」ること、「始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であ」ること、「図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行」すること、「当該当否判定で前記大当りに当選したときには、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始する」こと及び「遊技機」に相当する。 よって、先願発明の構成a1~a3は、本件補正発明の構成Aに相当する構成を有する。 イ 構成Bについて 先願発明の構成bの「非特別状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態A、時短状態B、時短状態C、確変状態(いずれも高ベース状態))と、非特定状態よりも前記有利状態に制御されやすい特定状態(確変状態(高確状態))と、に制御可能」であること及び「状態制御手段(CPU103)」は、それぞれ本件補正発明の「遊技状態を管理する」こと及び「遊技状態管理手段」に相当する。 よって、先願発明の構成bは、本件補正発明の構成Bに相当する構成を有する。 ウ 構成Cについて 先願発明の構成c、dの「画像表示装置5」は、本件補正発明の「演出手段」に相当する。 よって、先願発明の構成c、dは、本件補正発明の構成Cに相当する構成を有する。 エ 構成Dについて 先願発明の構成c、dの「表示制御部123」は、本件補正発明の「演出制御手段」に相当する。 よって、先願発明の構成c、dは、本件補正発明の構成Dに相当する構成を有する。 オ 構成Eについて 先願発明の構成b、e、f、gの「非特別状態」、「時短状態C」及び「制御可能」であることは、それぞれ本件補正発明の「第一遊技状態」、「前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態」及び「設定可能であ」ることに相当する。 よって、先願発明の構成b、e、f、gは、本件補正発明の構成Eに相当する構成を有する。 カ 構成Fについて 先願発明の構成b、e、f、gの「低確状態で連続して所定回数である800回の変動表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合」及び「時短状態C(救済時短状態)に制御される場合があ」ることは、それぞれ本件補正発明の「前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機」及び「当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であ」ることに相当する。 よって、先願発明の構成b、e、f、gは、本件補正発明の構成Fに相当する構成を有する。 キ 構成Gについて 先願発明の構成b、e、f、gの「大当り発生後に、低確状態で連続して所定回数である800回の変動表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合」の800回目の「変動表示」及び「電源投入後でRAMクリア処理が実行された場合」に「低確状態で連続して所定回数である800回の変動表示が実行されても次の大当りが発生しなかった場合」の800回目の「変動表示」は、それぞれ本件補正発明の「前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動」及び「前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動」に相当する。 よって、先願発明の構成b、e、f、gは、本件補正発明の構成Gに相当する構成を有する。 ク 構成D1について 先願発明の構成d1、hでは「電源投入後に所定回数(例えば50回)の変動表示が実行されるまでは、変動回数表示や特別回数表示を非表示とし」ていることから、先願発明の構成d1、hの「電源投入後に」51回目の「変動表示が実行され」ているときの51回目の「変動表示」は、本件補正発明の「電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動」に相当する。 また、先願発明の構成d1、hでは「救済時短回数カウンタの値が1~30である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1~30)が表示され」るから、先願発明の構成d1、hの「30回」及び「赤色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1~30)」が、それぞれ本件補正発明の「第二回数」及び「所定演出」に相当する。 よって、先願発明の構成d1、hは、本件補正発明の構成D1に相当する構成を有する。 ケ 構成Hについて 先願発明の構成c、vでは、「救済時短回数カウンタの値が301~800である場合には、画像表示装置5の画面右下部に変動回数表示(「ゲームXXX回」の文字、XXX=301~800)が表示され」、構成d1、hでは、「救済時短回数カウンタの値が31~300である場合には、カウントダウン演出が実行され、画像表示装置5の画面右下部に白色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の白色文字、及び白色の三角形のオブジェクト、XXX=31~300)が表示され」ており、「救済時短回数カウンタの値が」31~800(本件補正発明の「前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数より多いとき」に相当)の場合には、「赤色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1~30)」(本件補正発明の「所定演出」に相当)は実行されない。 よって、先願発明の構成d1、hは、本件補正発明の構成Hに相当する構成を有する。 コ 構成Kについて 先願発明の構成kの「クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、」「RAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定」することは、本件補正発明の「電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であ」ることに相当する。 よって、先願発明の構成kは、本件補正発明の構成Kに相当する構成を有する。 サ 構成L及び構成Mについて 先願発明の構成l、mの「救済時短までの残りの変動回数」、「電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合」及び「救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知され」ることは、それぞれ本件補正発明の「前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数」、「電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないとき」及び「維持される」ことに相当する。 よって、先願発明の構成l、mは、本件補正発明の構成L及び構成Mに相当する構成を有する。 シ 構成L及び構成Nについて 先願発明の構成l、mの「救済時短までの残りの変動回数」、構成l、nの「初期化を指示する演出制御コマンドを送信する」こと及び「救済時短回数カウンタに「800」をセットする」ることは、それぞれ本件補正発明の「前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数」、「電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるとき」及び「初期化され」ることに相当する。 よって、先願発明の構成l、nは、本件補正発明の構成L及び構成Nに相当する構成を有する。 ス 構成Oについて 先願発明の構成o、pの「時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御され」ることは、本件補正発明の「前記第二遊技状態における第二図柄変動の開始または終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であ」ることに相当する。 よって、先願発明の構成o、pは、本件補正発明の構成Oに相当する構成を有する。 セ 構成Pについて 先願発明の構成o、pの「時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合」は、「大当りが発生することなく800回の変動表示を終了し」ていることから、「大当り遊技状態」を挟んでいないことは明らかであり、本件補正発明の「前記第二図柄変動は、前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であ」ることに相当する。 よって、先願発明の構成o、pは、本件補正発明の構成Pに相当する構成を有する。 ソ 構成Qについて 先願発明の構成q、sの「時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御される」ること及び「当該通常状態で大当りが発生することなくさらに800回の変動表示が実行されたとしても、これに基づいて再度時短状態Cには制御され」ないことは、本件補正発明の「前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移され」ること及び「図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはな」いことに相当する。 よって、先願発明の構成q、sは、本件補正発明の構成Qに相当する構成を有する。 タ 構成Rについて 先願発明の構成rでは、「時短フラグCは、救済時短経由で制御された時短状態Cに制御されているときにセットされ、RAMクリアから表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたとき、又は、大当り遊技状態終了後に低確状態で表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたときにセットされ」ており、「時短フラグC」が「セット」される条件の一つは、「大当り遊技状態終了後に低確状態で表示結果が大当り図柄とならない800回の変動表示が実行されたとき」であるから、本件補正発明の「前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であ」ることに相当する構成を有するといえる。 よって、先願発明の構成rは、本件補正発明の構成Rに相当する構成を有する。 チ 構成Sについて 先願発明の構成q、sでは、「時短状態Cにおいて、大当りが発生することなく800回の変動表示を終了した場合には通常状態に制御されるが、当該通常状態で大当りが発生することなくさらに800回の変動表示が実行されたとしても、これに基づいて再度時短状態Cには制御されず」、構成l、mで「電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合には、救済時短回数指定コマンドが送信されて、現在の救済時短までの残りの変動回数が通知され」ることにより、RAMクリア処理が実行されない場合、電源投入前の状態が維持されるという遊技機の分野の技術常識を考慮すると、先願発明において、電源投入前の状態が維持されることは明らかである。 そうすると、先願発明の構成q、sで「当該通常状態で大当りが発生することなくさらに800回の変動表示が実行されたとしても、これに基づいて再度時短状態Cには制御され」ないことから、構成d1、hの「救済時短回数カウンタの値が1~30である場合」における「画像表示装置5の画面右下部に赤色態様の特別回数表示(「遊タイムまで」の文字、「あとXXX回」の赤色文字、及び赤色の三角形のオブジェクト、XXX=1~30)」(本件補正発明の「所定演出」に相当)が実行されないことは明らかであるといえる。 よって、先願発明の構成q、sは、本件補正発明の構成Sに相当する構成を有する。 ツ 構成Tについて 先願発明の構成tの「第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始され」ること及び「第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示される」ことは、それぞれ本件補正発明の「図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され」ること及び「その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示され」ることに相当する。 よって、先願発明の構成tは、本件補正発明の構成Tに相当する構成を有する。 テ 構成Xについて 先願発明の構成xの「パチンコ遊技機1」は、本件補正発明の「遊技機」に相当する。 よって、先願発明の構成xは、本件補正発明の構成Xに相当する構成を有する。 ト 以上により、本件補正発明と先願発明は、以下の点で一致し、以下の相違点で一応相違する。 <一致点> 「A 遊技球を発射可能であり、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、当該当否判定で前記大当りに当選したときには、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始する遊技機であって、 B 遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、 C 演出手段と、 D 前記演出手段を制御する演出制御手段と、 を備え、 B 前記遊技状態管理手段は、 E 遊技状態として、第一遊技状態、または前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態を設定可能であり、 F 前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 G 前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動、または前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 D1 前記演出制御手段は、電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数以下であるときには、前記所定図柄変動において所定演出を実行させることが可能であり、 H 前記所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が前記第二回数よりも多いときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 K 電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であり、 L 前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、 M 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないときには、維持される一方、 N 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるときには、初期化され、 O 前記遊技状態管理手段は、前記第二遊技状態における第二図柄変動の開始または終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 P 前記第二図柄変動は、前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 Q 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、 R 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 S 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかったときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 T 図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され、その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示される、 X 遊技機。」 <相違点>(構成U及び構成W) 本件補正発明では、「前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき、および前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったときのいずれにおいても、前記装飾図柄に係る図柄列が初期図柄組合せとなり、」「前記初期図柄組合せは、同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目である」のに対して、 先願発明では、「電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合」及び「初期化を指示する演出制御コマンドを送信」した場合に、「飾り図柄」がどのように表示されるのかが不明である点。 ナ 上記相違点について検討する。 上記(3)オより、遊技機の技術分野において、飾り図柄列が停止表示されている場合、飾り図柄列が変動表示中の場合のいずれの場合においても、RAMの内容をクリアせずに起動した場合と、RAMの内容をクリアして起動した場合とで、画像表示装置5に初期図柄として同じはずれの組み合わせの飾り図柄を表示する遊技機は、周知技術である。 ここで、上記周知技術の「飾り図柄」、「RAMの内容をクリアして起動した場合」、「RAMの内容をクリアせずに起動した場合」、「初期図柄として」「飾り図柄を表示する」こと、「同じ」及び「はずれの組み合わせ」は、それぞれ本件補正発明の「前記装飾図柄」、「電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき」、「電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったとき」、「図柄列が初期図柄組合せとな」ること、「同一の」及び「装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目」に相当するから、上記周知技術は、本件補正発明の構成U及び構成Wに相当する構成を有している。 そうすると、先願発明の「電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合」及び「初期化を指示する演出制御コマンドを送信」した場合に、「飾り図柄」の表示として、飾り図柄列が停止表示されていること、または、飾り図柄列が変動表示中であることのいずれにおいても、画像表示装置5に初期図柄として同じはずれの組み合わせの飾り図柄を表示することは、単なる周知技術の付加であり、新たな効果を奏するものではないから、上記相違点は、課題解決のための具体化手段における微差であるといえる。 よって、上記相違点を有するとしても、本件補正発明は、先願発明と実質同一である。 (5)請求人の主張について 審判請求人は、令和5年2月6日提出の審判請求書において、以下のように主張する。 「3-2.拡大先願について (3-2-1)本願発明について 本件補正により、請求項1~請求項3に係る発明は、「前記遊技状態管理手段は、遊技状態として、第一遊技状態、または前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態を設定可能であり、前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、」という発明特定事項(以下、発明特定事項(イ))と、 「前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動、または前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、」という発明特定事項(以下、発明特定事項(ロ))と、「前記演出制御手段は、電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数以下であるときには、前記所定図柄変動において所定演出を実行させることが可能であり、前記所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が前記第二回数よりも多いときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、」という発明特定事項(以下、発明特定事項(ハ))と、「電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であり、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないときには、維持される一方、電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるときには、初期化され、」という発明特定事項(以下、発明特定事項(ニ))と、「図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され、その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示され、前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき、および前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったときのいずれにおいても、前記装飾図柄に係る図柄列が初期図柄組合せとなり、」という発明特定事項(以下、発明特定事項(ホ))と、「前記初期図柄組合せは、同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目である、」という発明特定事項(以下、発明特定事項(ヘ))と、を有することが明らかとなりました。 そして、請求項1~請求項3に係る発明は、発明特定事項(イ)~発明特定事項(ニ)を有することを前提に、発明特定事項(ホ)を有することで、第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数がある程度減っている状態(第一遊技状態においてある程度の図柄変動が実行された状態)で営業が終了した遊技機に関し、翌営業日を迎えるにあたってRAMクリア処理が実行されたか否か、すなわち、当該状態が維持されているか否かを、未だ遊技がなされていない状態(いわゆる朝一状態)で遊技者に判断させないようにし、所定演出に対する注目度を高めるという新たな効果を奏します。 また、請求項1~請求項3に係る発明は、これらの発明特定事項を有することで、第二図柄変動に係る契機で第二遊技状態から第一遊技状態へ遊技状態が遷移した後の状態(図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から第二遊技状態へ遊技状態が遷移しない状態)で営業が終了した遊技機に関し、翌営業日を迎えるにあたってRAMクリア処理が実行されたか否か、すなわち、当該状態が維持されているか否かを、朝一状態で遊技者に判断させないようにし、所定演出に対する注目度を高めることができるという新たな効果を奏します。 さらに、これらの新たな効果は、遊技機を設置するホール側のRAMクリア処理の手間を軽減しつつ、朝一状態での稼働のムラを軽減することにも繋がります。 なお、請求項1~請求項3に係る発明は、発明特定事項(イ)~発明特定事項(ホ)に加え、発明特定事項(ヘ)を有することで、第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数に対する遊技者の誤認(初期図柄組合せを同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せとした場合に、発明特定事項(ロ)によって生じ得るもの)させないようにすることができます。 (3-2-2)本願発明が拡大先願に係る拒絶理由を解消していることについて 引用文献1および引用文献2に係る当初明細書等には、少なくとも発明特定事項(ホ)の記載がありません。 そして、請求項1~請求項3に係る発明は、発明特定事項(イ)~発明特定事項(ホ)を有することで、上述した新たな効果を奏します。 以上のことから、請求項1~請求項3に係る発明は、引用文献1および引用文献2に係る当初明細書等に記載された発明と実質同一ではありません。」 しかしながら、上記(4)で説示したとおり、遊技機の技術分野において、飾り図柄列が停止表示されている場合、飾り図柄列が変動表示中の場合のいずれの場合においても、RAMの内容をクリアせずに起動した場合と、RAMの内容をクリアして起動した場合とで、画像表示装置5に初期図柄として同じはずれの組み合わせの飾り図柄を表示する遊技機は、周知技術であって、先願発明の「電源投入時にRAMクリア処理が実行されず復旧処理が実行された場合」及び「初期化を指示する演出制御コマンドを送信」した場合に、飾り図柄列が停止表示されていること、または、飾り図柄列が変動表示中の場合であることのいずれにおいても、画像表示装置5に初期図柄として同じはずれの組み合わせの飾り図柄を表示することは、単なる周知技術の付加であり、新たな効果を奏するものではないから、上記相違点は、課題解決のための具体化手段における微差であり、本件補正発明は、先願発明と実質同一である。 よって、審判請求人の上記主張は採用できない。 (6)独立特許要件についてのまとめ したがって、本件補正発明は、先願発明と同一の発明であり、先願明細書等に記載された発明である。また、本願の発明者が先願の発明者と同一ではなく、また本願の出願の時に、本願の出願人と先願の出願人とが同一でもない。 よって、本件補正発明は、特許法第29条の2の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 5 補正の却下の決定についてのむすび 上記4より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和4年8月10日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものであり、再掲すると次のとおりである。(符号A等は分説するため合議体が付した。) 「A 遊技球を発射可能であり、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始に伴って大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、当該当否判定で前記大当りに当選したときには、当該図柄変動が終了したことに基づいて大当り遊技を開始する遊技機であって、 B 遊技状態を管理する遊技状態管理手段と、 C 演出手段と、 D 前記演出手段を制御する演出制御手段と、 を備え、 B 前記遊技状態管理手段は、 E 遊技状態として、第一遊技状態、または前記第一遊技状態よりも有利な第二遊技状態を設定可能であり、 F 前記第一遊技状態における第一図柄変動の開始または終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 G 前記第一図柄変動は、前回の前記大当り遊技が終了してから前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動、または前記第一遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 D1 前記演出制御手段は、電源投入から第一回数目の図柄変動である所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が第二回数以下であるときには、前記所定図柄変動において所定演出を実行させることが可能であり、 H 前記所定図柄変動において、前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数が前記第二回数よりも多いときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 K 電源投入時にRAMクリア処理を実行可能であり、 L 前記第一図柄変動となるまでに実行を要する図柄変動の回数は、 M 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されないときには、維持される一方、 N 電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されるときには、初期化され、 O 前記遊技状態管理手段は、前記第二遊技状態における第二図柄変動の開始または終了を契機に、当該第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 P 前記第二図柄変動は、前記第二遊技状態において前記大当り遊技を挟まずに実行された図柄変動の回数があらかじめ定められた回数となる図柄変動であり、 Q 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後には、図柄変動の実行回数に基づいて当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態が遷移されることはなく、 R 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移し、その後に前記大当り遊技を挟んだ後の前記第一遊技状態では、前記第一図柄変動の終了を契機に、当該第一遊技状態から前記第二遊技状態へ遊技状態を遷移させることが可能であり、 S 前記第二図柄変動に係る契機で前記第二遊技状態から前記第一遊技状態へ遊技状態が遷移された後に電断し、かつその後の電源投入時に前記RAMクリア処理が実行されなかったときには、前記所定図柄変動において前記所定演出が実行されず、 T 図柄変動の開始に合わせて装飾図柄に係る図柄列が変動表示され、その後に当該図柄変動における前記当否判定の結果に対応する図柄組合せで前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示され、 U 前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されたとき、および前記装飾図柄に係る図柄列が停止表示されている状態で電断してその後の電源投入時に前記RAMクリア処理の実行が実行されなかったときのいずれにおいても、前記装飾図柄に係る図柄列が初期図柄組合せとなる、 X ことを特徴とする遊技機。」 2 原査定の拒絶の理由の概要 原査定の拒絶の理由は、概略、次のものを含むものである。 1.(拡大先願)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に特許掲載公報の発行又は出願公開がされた下記の特許出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。 ●理由1について ・請求項1~3 ・引用文献等1、3、4 <引用文献等一覧> 1.特願2020-66540(特開2021-159551) 3.特開2020-68923号公報(周知技術を示す文献) 4.特開2018-15489号公報(周知技術を示す文献) 3 先願発明 原査定において、引用文献等1として引用された特許出願は、上記第2[理由]4(2)アに記載した先願であり、その願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明は、上記第2[理由]4(2)イに先願発明として示したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、上記「第2[理由]2」で検討したように、本件補正発明を特定するために必要な事項である「初期図柄組合せ」の具体的な内容が「前記初期図柄組合せは、同一の装飾図柄のみで構成される図柄組合せではないバラケ目である」との限定を省いたものである。 そうすると、本願発明の構成を全て含み、さらに限定を付加したものに相当する本件補正発明が、上記「第2[理由]4(3)対比・判断」において検討したとおり、先願発明と実質同一であるから、本願発明も、先願発明と実質同一である。 5 むすび 以上のとおり、本願発明は、先願発明と同一の発明であり、しかも、本願の発明者が先願の発明者と同一ではなく、また、本願の出願の時に、本願の出願人と先願の出願人とが同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-002009

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    共通の審決分類: 161・A63F
  • 2025-003269拒絶査定不服審判 / 2026-08-17 / 原査定取消(特許/登録すべき)ぱちんこ遊技機
    共通の審決分類: 161・A63F
  • 2025-003272拒絶査定不服審判 / 2026-08-17 / 原査定取消(特許/登録すべき)ぱちんこ遊技機
    共通の審決分類: 161・A63F

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