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特許異議申立

2022-701009

光源ユニット、及び照明器具

審判番号
2022-701009
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2017-114308
登録番号
7053171
請求日
2022年10月12日
審決日
2023年08月17日
公報発行日
2023年11月24日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】コイズミ照明株式会社
  • 【権利者代理人】前井 宏之
  • 【権利者】コイズミライティング株式会社
  • 【権利者代理人】前井 宏之
  • 【異議申立人】藤田 愛子
審判長/審判官
  • 審判長 筑波 茂樹
  • 審判官 八木 誠
  • 審判官 中村 則夫
分類
P1651.113-YAA(F21S) / P1651.121-YAA(F21S) / P1651.537-YAA(F21S) / P1651.55 -YAA(F21S)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法120条の8第1項特許法135条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第7項、特許法第120条の5第2項、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7053171号発明「光源ユニット、及び照明器具」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7053171号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~4〕について訂正することを認める。 特許第7053171号の請求項1、2、4に係る特許を維持する。 特許第7053171号の請求項3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7053171号の請求項1~4に係る特許(以下「本件特許」という。)についての出願は、平成29年6月9日に出願され、令和4年4月4日にその特許権の設定登録がされ、同年4月12日に特許掲載公報が発行された。 本件特許についての特許異議申立人藤田愛子(以下「申立人」という。)による本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和4年10月12日 特許異議の申立て 同年12月28日付け 取消理由通知 令和5年 3月 7日 特許権者より意見書・訂正請求書 同年 3月13日付け 訂正請求があった旨の通知 同年 5月30日付け 取消理由通知(決定の予告) 同年 7月 6日 特許権者より意見書・訂正請求書 なお、令和5年3月13日付けの訂正請求があった旨の通知に対して、申立人の応答はなかった。 また、令和5年3月7日の訂正請求書による訂正の請求は、特許法第120条の5第7項の規定により、取り下げられたものとみなす。 第2 訂正の適否 1 訂正の内容 令和5年7月6日の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下の(1)~(4)(なお、下線は訂正箇所である。)のとおりである。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1の「前記光が透過する光カバー部と」の次の位置に「、前記光源を実装する実装部材と、前記実装部材を保持する保持部材と」を追加する訂正をする(請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2および請求項4も同様に訂正する)。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項1の「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向する」の次の位置に「前記保持部材全体が、前記光カバー部の外部で、かつ、前記ベース部材の内部に配置され、」および「前記第1カバー部の先端および前記第2カバー部の先端の各々は、前記ベース部材に突き合わされて配置される」を追加する訂正をする(請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2および請求項4も同様に訂正する)。また、上述の訂正を行うために、特許請求の範囲の請求項1に「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向する」と記載されているのを、「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向し、」に訂正する(請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2および請求項4も同様に訂正する)。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4に「請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の光源ユニットと」と記載されているのを「請求項1または請求項2に記載の光源ユニットと」に訂正する。 (5)一群の請求項 本件訂正前の請求項1~4は、請求項2~4が、本件訂正前の請求項1の記載を引用する関係にあるから、本件訂正の請求は、一群の請求項〔1~4〕について請求されたものである。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び、特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、訂正前の請求項1に、「前記光源を実装する実装部材と、前記実装部材を保持する保持部材と」との限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 また、訂正事項1は、願書に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)の請求項3の「前記光源を実装する実装部材と、前記実装部材を保持する保持部材と」との事項に基づくことは明らかであるから、新規事項を追加するものではない。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項1に、「前記保持部材全体が、前記光カバー部の外部で、かつ、前記ベース部材の内部に配置され」及び「前記第1カバー部の先端および前記第2カバー部の先端の各々は、前記ベース部材に突き合わされて配置される」との限定を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、訂正前の請求項1の「前記空洞を介して前記光源に対向する」との事項を「前記空洞を介して前記光源に対向し」に訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。 また、訂正事項2は、本件明細書等の請求項3の「前記保持部材が、前記光カバー部の外部に配置される」との事項及び本件明細書等の図3に基づくことは明らかであるから、新規事項を追加するものではない。 (3)訂正事項3について 訂正事項2は、請求項3を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、新規事項を追加するものではない。 (4)訂正事項4について 訂正事項4は、それぞれ、請求項3を削除するのに伴って、引用する請求項から請求項3を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、新規事項を追加するものではない。 3 小括 以上によれば、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、本件特許の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~4〕について訂正することを認める。 第3 本件発明 上記第2のとおり本件訂正は認められたから、本件訂正後の本件特許の請求項1~4に係る発明(以下、それぞれ、「本件発明1」~「本件発明4」という。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定される、以下のとおりのものであると認められる。 「【請求項1】 取付体に取り付けられるベース部材に着脱可能な光源ユニットであって、 光を出射する光源と、 前記光が透過する光カバー部と、 前記光源を実装する実装部材と、 前記実装部材を保持する保持部材と を備え、 前記光源が、前記光カバー部の内部に対向すると共に、前記光カバー部の外部に配置され、 前記光源ユニットが前記ベース部材に装着された状態で、前記光カバー部が前記ベース部材の外部に配置され、 前記光カバー部は、第1カバー部と、前記第1カバー部に対向する第2カバー部と、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間で前記第1カバー部および前記第2カバー部を介在する第3カバー部とを有する単一の成形物であり、 前記光カバー部の内部には、前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部に囲まれた空洞があり、 前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向し、 前記保持部材全体が、前記光カバー部の外部で、かつ、前記ベース部材の内部に配置され、 前記第1カバー部の先端および前記第2カバー部の先端の各々は、前記ベース部材に突き合わされて配置される、光源ユニット。 【請求項2】 前記光源ユニットが前記ベース部材に装着された状態で、前記光源が前記ベース部材の内部に配置される、請求項1に記載の光源ユニット。 【請求項3】(削除) 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の光源ユニットと、 前記ベース部材と を備える照明器具。」 第4 取消理由の概要 令和5年3月7日の訂正請求書による訂正後の請求項1、2、4に係る特許に対して、令和5年5月30日付けで当審が通知した取消理由(決定の予告)の要旨は、次のとおりである。 [取消理由](明確性要件) 本件特許は、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、取り消されるべきものである。 記 [取消理由と請求項の関係] ○取消理由 請求項 1、2、4 請求項1の「前記第1カバー部および前記第2カバー部のそれぞれは、前記ベース部材に対向する」との記載では、上記ベース部材に対して、上記第1カバー部及び上記第2カバー部がどのような位置関係にあるものまでが含まれるのか特定できないから、請求項1、及び、同項を直接又は間接的に引用する請求項2、4に係る発明は不明確である。 第5 当審の判断 請求項1には、「前記第1カバー部および前記第2カバー部のそれぞれは、前記ベース部材に対向する」と記載され、特に、「対向する」との事項が不明確であったところ、本件訂正により、上記記載は、「前記第1カバー部の先端および前記第2カバー部の先端の各々は、前記ベース部材に突き合わされて配置される」と訂正され、明確となったことから、上記第4で指摘した取消理由は解消した。 第6 令和5年5月30日付け取消理由通知(決定の予告)において採用しなかった特許異議申立理由について 1 特許異議申立理由の内容 申立人は、特許異議申立書において、訂正前の請求項1~4に係る発明について、以下の(1)~(10)を主張する。以下、申立人提出の各甲号証は、「甲○」という。 [証拠一覧] 甲1:特開2015-32460号公報 甲2:特開2017-69111号公報 甲3:特開2016-162625号公報 甲4:特開2017-45595号公報 甲5:特開2014-220034号公報 (1)申立理由1-1(新規性) 請求項1、3、4に係る発明は、甲1に記載された発明であるから、請求項1、3、4に係る特許は、特許法第29条第1項の規定により、取り消されるべきものである。 (2)申立理由1-2(進歩性) 請求項2~4に係る発明は、甲1に記載された発明及び甲2~4に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項2~4に係る特許は、同法第29条第2項の規定により、取り消されるべきものである。 (3)申立理由2-1(新規性) 請求項1~4に係る発明は、甲3に記載された発明であるから、請求項1~4に係る特許は、同法第29条第1項の規定により、取り消されるべきものである。 (4)申立理由2-2(進歩性) 請求項1~4に係る発明は、甲3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1~4に係る特許は、同法第29条第2項の規定により、取り消されるべきものである。 (5)申立理由3-1(新規性) 請求項1~4に係る発明は、甲4に記載された発明であるから、請求項1~4に係る特許は、同法第29条第1項の規定の規定により、取り消されるべきものである。 (6)申立理由3-2(進歩性) 請求項1~4に係る発明は、甲4に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1~4に係る特許は、同法第29条第2項の規定により、取り消されるべきものである。 (7)申立理由4(進歩性) 請求項1、3、4に係る発明は、甲5に記載された発明及び甲1~3に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、 請求項2~4に係る発明は、甲5に記載された発明及び甲1~4に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、 請求項1~4に係る特許は、同法第29条第2項の規定により、取り消されるべきものである。 (8)申立理由5(サポート要件) 請求項1~4に係る発明は発明の詳細な説明に記載されたものではないから、請求項1~4に係る特許は、同法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしておらず、取り消されるべきものである。 (9)申立理由6(明確性要件) 請求項1~4に係る発明は不明確であるから、請求項1~4に係る特許は、同法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、取り消されるべきものである。 (10)申立理由7(新規事項) 令和3年11月19日の手続補正は、請求項1~4に係る発明についての補正が、願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてされておらず、請求項1~4に係る特許は、同法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていないから、取り消されるべきものである。 2 特許異議申立理由についての判断 (1)申立理由1-1、2-1及び3-1(新規性)について 本件発明1の構成のうち、少なくとも「前記第1カバー部の先端および前記第2カバー部の先端の各々は、前記ベース部材に突き合わされて配置される」との事項については、甲1、3及び4のいずれにも記載も示唆も見いだせない。 なお、令和4年12月28日付けの取消理由通知で示したように、甲1に記載された発明において、本件発明1の「光カバー部」に相当するのは、「透光性カバー21における、放熱板23の最下部より下の部分」であり、この部分の先端は、器具本体1(本件発明1の「ベース部材」に相当。)に突き合わされているとは認められない。 したがって、本件発明1は、甲1、3、4に記載された発明のいずれでもないことは明らかであるから、申立理由1-1、2-1及び3-1はいずれも成り立たない。 (2)申立理由1-2、2-2、3-2及び4(進歩性)について 本件発明1の構成のうち、少なくとも「前記第1カバー部の先端および前記第2カバー部の先端の各々は、前記ベース部材に突き合わされて配置される」との事項については、甲1、3、4だけでなく、甲2、5にも記載も示唆も見いだせない。 よって、本件発明1は、甲1、3~5のいずれかに記載された発明及び甲1~5に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 そして、本件発明2、4は、本件発明1の全ての構成を含み、更なる限定を付加するものであるから、上記と同様に、甲1、3~5のいずれかに記載された発明及び甲1~5に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 したがって、申立理由1-2、2-2、3-2及び4も成り立たない。 (3)申立理由5(サポート要件)について ア 申立人の主張 申立人は、特許異議申立書(52ページ参照。)において、訂正前の請求項1では、光源と光カバー部との関係について、「光源が、光カバー部の内部に対向する」こと、「光源が、光カバー部の外部に配置される」こと、「光カバー部の第1カバー部、第2カバー部、第3カバー部のそれぞれは、空洞を介して光源に対向する」こと、が特定されているに過ぎない。これら特定された技術事項のみでは、光カバー部の互いに対向する第1カバー部・第2カバー部の上端付近に発光ムラが生じることを抑制できる、という作用効果が得られるとは到底いえず、請求項2~4についても同様であるから、訂正前の請求項1~4に係る発明は、「発明の課題が解決できると認識できるように記載された範囲」を超えるものであるので、発明の詳細な説明に記載されたものとはいえず、サポート要件を満たしていない旨主張する。 イ 判断 発明の詳細な説明の【0007】に記載されているように、本件特許の発明が解決しようとする課題は、光カバー部に発生する発光ムラを軽減することができる光源ユニットや照明器具を提供することであると認められる。 上記課題を解決する手段について、発明の詳細な説明には、例えば、以下のように、【0069】に記載されており、該記載からは、複数の光源が、光カバー部の内部に対向すると共に、光カバー部の外部に配置して、光源を光カバー部から離間させることにより、光カバー部に発生する発光ムラを軽減することができると認められる。 そして、本件発明1は、「前記光源が、前記光カバー部の内部に対向すると共に、前記光カバー部の外部に配置され」との構成を有することから、当業者であれば、上記課題を解決できると理解できると解するのが相当である。 よって、申立人の上記主張は採用できず、申立理由5は成り立たない。 「【0069】 以上、図3及び図4を参照して説明したように、複数の光源22が、光カバー部80の内部Dに対向すると共に、光カバー部80の外部に配置される。具体的には、複数の光源22の各々の発光面22aが、光カバー部80の内部Dに対向すると共に、光カバー部80の外部に配置される。従って、複数の光源22を光カバー部80から離間させて配置し、複数の光源22が出射した光を、光カバー部80の広範囲の領域に到達させることができる。つまり、複数の光源22の各々の発光面22aから所定角度(例えば、120度)で広がりながら進行する光を、光カバー部80の内部Dに進入させて、光カバー部80の第1カバー部80a及び第2カバー部80bの上端付近まで到達させることができる。その結果、光カバー部80のほぼ全体を発光させることができ、光カバー部80に発生する発光ムラを軽減することが可能となる。」 (4)申立理由6(明確性要件)について ア 申立人の主張 申立人は、特許異議申立書(52~53ページ参照。)において、訂正前の請求項1の「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向する」との記載では、特に、第1~3カバー部が空洞を介して光源に対向するとはどのような状態を表すのか不明確であるから、訂正前の請求項1~4に係る発明は不明確である旨主張する。 イ 判断 本件訂正後の請求項1の「前記光カバー部の内部には、前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部に囲まれた空洞があり」との記載から、上記空洞は第1~3カバーによって囲まれた空間であることは明らかであり、同項の「前記光源が、前記光カバー部の内部に対向すると共に、前記光カバー部の外部に配置され」との記載も勘案すると、同項の「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向し」との記載は、光源からの180°より狭い所定の範囲内で、第1~3カバー部が光源と対向していることを表すと解されるから明確である。また、このことは、例えば、本件明細書等の【0069】の記載(上記(3)イ参照。)とも整合する。 よって、申立人の上記主張は採用できず、申立理由6は成り立たない。 (5)申立理由7(新規事項)について ア 申立人の主張 申立人は、特許異議申立書(53ページ参照。)において、令和3年11月19日の手続補正書により、請求項1に、「前記光カバー部は、第1カバー部と、前記第1カバー部に対向する第2カバー部と、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間で前記第1カバー部および前記第2カバー部を介在する第3カバー部とを有する単一の成形物であり」との事項が追加されたが、光カバー部が単一の成形物であることについては、当初明細書等には何ら記載されておらず、上記事項は新規事項を追加するものである旨主張する。 また、同補正書により、請求項1に、「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向する」との事項が追加されたが、該事項も新規事項を追加するものである旨主張する。 イ 判断 まず、本件訂正後の請求項1の「前記光カバー部は、第1カバー部と、前記第1カバー部に対向する第2カバー部と、前記第1カバー部と前記第2カバー部との間で前記第1カバー部および前記第2カバー部を介在する第3カバー部とを有する単一の成形物であり」との事項については、当初明細書等の【0044】に、「進入部90は、本実施形態では、光カバー部80と一体成形される。従って、進入部90と、光カバー部80とが、同じ材料で構成される。」と記載され、該記載では、光カバー部80自体も一体成形されたものであることは明らかであるから、上記事項は新規事項を追加するものではない。 また、本件訂正後の請求項1の「前記光カバー部の前記第1カバー部、前記第2カバー部および前記第3カバー部のそれぞれは、前記空洞を介して前記光源に対向する」との事項は、例えば、当初明細書等の【0069】の記載に基づくのは明らかであるから、新規事項を追加するものではない。 よって、申立人の上記主張は採用できず、申立理由7は成り立たない。 第7 むすび 以上によれば、取消理由通知に記載した取消理由(決定の予告)及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、請求項1、2、4に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1、2、4に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 また、請求項3は、本件訂正により削除されたため、申立人による特許異議の申立てにおける請求項3に係る特許についての申立ては、申立ての対象が存在しないものとなったので、同法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-701009

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