特許訂正審判
2022-390060
自動反応カートリッジにおける、DNAメチル化の統合精製及び測定並びに突然変異及び/又はmRNA発現レベルの同時測定
- 審判番号
- 2022-390060
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-564901
- 登録番号
- 7020922
- 請求日
- 2022年05月06日
- 審決日
- 2022年10月18日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】セファイド
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 審判長/審判官
- 審判長 上條 肇
- 審判官 長井 啓子
- 審判官 高堀 栄二
- 分類
- P141 .851-Z (C12N) / P141 .852-Z (C12N) / P141 .853-Z (C12N) / P141 .854-Z (C12N) / P141 .855-Z (C12N) / P141 .857-Z (C12N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7020922号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本件訂正審判に係る特許第7020922号についての出願は、平成28年6月14日(パリ条約による優先権主張 2015年6月15日 アメリカ合衆国(US))を国際出願日とする出願であって、その請求項1-19に係る発明について令和4年2月7日に特許権の設定登録がされ、令和4年5月6日に訂正審判の請求がなされたものである。
これに対して、令和4年7月6日付けで訂正拒絶理由が通知されたが、指定した期間内に何ら応答がなされなかった。
2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7020922号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを求めるものである。
3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正の内容は、以下のとおりのものである。
訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を、訂正前の
「【請求項1】
第1のマトリックス材料を含むカラム、試料受けチャンバー、温度制御チャネル又はチャンバー、試薬及び/又は緩衝液を含有する複数のチャンバーを含み、使用中は前記チャンバーのうちの少なくとも1つが亜硫酸水素塩試薬を含有しており、前記チャンバーのうちの少なくとも1つが脱スルホン化/溶出緩衝液を含有しており、第2のマトリックス材料を含む第2のカラムを含む又は含まない、核酸のメチル化状態を決定するためのカートリッジであって、前記試料受けチャンバー、前記カラム、前記複数のチャンバー、及び前記温度制御チャネル又はチャンバーが、選択的に流体連結しており、
前記試料受けチャンバー、前記カラム、前記複数のチャンバー、及び前記温度制御チャネル若しくはチャンバー又は前記温度制御チャネル若しくはチャンバー内へのポートが、中央弁の周りに配置されており、前記中央弁内のチャネルと選択的に流体連結しており、前記中央弁が、前記中央弁と流体連結しているチャンバーから流体を出し入れすることができるプランジャーを収容するように構成されている、カートリッジ。」(以下、「訂正前請求項1」という。)
から、次のとおりのものに訂正する。
「【請求項1】
第1のマトリックス材料を含むカラム、試料受けチャンバー、温度制御チャネル又はチャンバー、試薬及び/又は緩衝液を含有する複数のチャンバーを含み、使用中は前記チャンバーのうちの少なくとも1つが亜硫酸水素塩試薬を含有しており、使用中は前記チャンバーのうちの少なくとも1つが脱スルホン化/溶出緩衝液を含有しており、第2のマトリックス材料を含む第2のカラムを含む又は含まない、核酸のメチル化状態を決定するためのカートリッジであって、前記試料受けチャンバー、前記カラム、前記複数のチャンバー、及び前記温度制御チャネル又はチャンバーが、選択的に流体連結しており、
前記試料受けチャンバー、前記カラム、前記複数のチャンバー、及び前記温度制御チャネル若しくはチャンバー又は前記温度制御チャネル若しくはチャンバー内へのポートが、中央弁の周りに配置されており、前記中央弁内のチャネルと選択的に流体連結しており、前記中央弁が、前記中央弁と流体連結しているチャンバーから流体を出し入れすることができるプランジャーを収容するように構成されている、カートリッジ。」(以下、「訂正後請求項1」という。下線は、合議体が付与したもので、訂正箇所である。)
4 訂正拒絶理由の概要
令和4年7月6日付けで通知した訂正拒絶理由の概要は、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第1号ないし第4号に規定するいずれを目的とするものとも認められず、また、特許請求の範囲を拡張又は変更するものと認められ、特許法第126条第6項に適合しない、というものである。
5 当審の判断
(1)目的について
訂正事項1は、請求項1に係るカートリッジが脱スルホン化/溶出緩衝液を含有する期間について、訂正前は限定がなかったところ、「使用中は」と該期間を限定するものである。
訂正事項1の目的について、請求人は、審判請求書において、脱スルホン化/溶出緩衝液がカートリッジの使用時にのみ含有されるものであるか否かが明確でなかったため、明確にしようとするものであって、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである旨説明する。
しかしながら、訂正前請求項1は、上記3のとおりのものであって、脱スルホン化/溶出緩衝液は常時カートリッジに含有されると解釈するのが自然であり、請求人が説明するような不明確さがあるとは認められない。
したがって、訂正事項1は、「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものとは認められない。
また、訂正前請求項1では、脱スルホン化/溶出緩衝液は常時カートリッジに含有されると解釈されるところ、訂正事項1により「使用中は」と期間を限定することにより、訂正後請求項1では、使用中以外の期間は含有されなくてよいことになるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものとはいえないし、同第2号に規定する「誤記又は誤訳の訂正」や同第4号に規定する「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものではないことも明らかである。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書各号に規定するいずれを目的とするものとも認めることができない。
(2)特許請求の範囲の拡張又は変更について
訂正前請求項1では、脱スルホン化/溶出緩衝液は常時カートリッジに含有されると解釈されるところ、訂正事項1により「使用中は」と期間を限定することにより、訂正後請求項1では、使用中以外の期間は含有されなくてよいことになるから、訂正事項1は、特許請求の範囲を拡張又は変更するものであって、特許法第126条第6項に適合しないと認められる。
6 まとめ
以上のとおり、本件訂正審判に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書きに掲げる各号を目的とするものでなく、特許法第126条第6項に適合しないから、本件訂正は認められない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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