特許訂正審判
2021-390101
アデノ随伴ウイルスベクター
- 審判番号
- 2021-390101
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2016-569022
- 登録番号
- 特許第6602788号(P6602788)
- 請求日
- 2021年07月15日
- 審決日
- 2021年09月16日
- 公報発行日
- 2021年12月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】キングス カレッジ ロンドン
- 【請求人代理人】廣田 雅紀
- 【請求人】アイカーン スクール オブ メディシン アト マウント サイナイ
- 【請求人代理人】廣田 雅紀
- 審判長/審判官
- 審判長 田村 聖子
- 審判官 上條 肇
- 審判官 松岡 徹
- 分類
- P141 .851-Y (C12N) / P141 .841-Y (C12N) / P141 .854-Y (C12N) / P141 .855-Y (C12N) / P141 .856-Y (C12N) / P141 .852-Y (C12N)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項2号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6602788号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6602788号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第6602788号に係る出願(特願2016-569022号)は、平成27年2月17日を国際出願日(パリ条約による優先権主張 2014年2月17日 米国、 2014年3月3日 英国)として出願されたものであって、その請求項1~24に係る発明について令和元年10月18日に特許権の設定登録がなされた。
これについて、令和3年7月15日に本件訂正審判が請求された。
第2 請求の趣旨および訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6602788号に係る特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~24について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
そして、本件訂正審判の請求による訂正の内容は、下記訂正事項1~2のとおりである。
1.訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2における、
「(i)バリアントAAVキャプシドタンパク質が、配列番号2の配列、もしくはその配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含み、かつ/または(ii)野生型AAVキャプシドタンパク質が、配列番号1の配列を含む、請求項1に記載の組換えAAVベクター。」
との記載を、
「(i)バリアントAAVキャプシドタンパク質が、配列番号2の配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含み、かつ/または(ii)野生型AAVキャプシドタンパク質が、配列番号1の配列を含む、請求項1に記載の組換えAAVベクター。」
に訂正する(請求項2の記載を引用する請求項3~24も同様に訂正する)。
2.訂正事項2
特許請求の範囲の請求項5における、
「バリアントAAV2キャプシドタンパク質が、1つまたは複数の以下の残基:I125、A151、S162およびS205の1つまたは複数を含む、請求項1から4のいずれか一項にに記載の組換えAAVベクター。」
との記載を、
「バリアントAAV2キャプシドタンパク質が、1つまたは複数の以下の残基:I125、A151、S162およびS205の1つまたは複数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の組換えAAVベクター。」
に訂正する(請求項5の記載を引用する請求項6~24も同様に訂正する)。
第3 当審の判断
1 訂正の目的について
ア 訂正事項1
訂正前の請求項2は「バリアントAAVキャプシドタンパク質が、配列番号2の配列、もしくはその配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含み」と記載されており、「その配列」とは「配列番号2の配列」を指すことは明らかである。そうであれば、本件訂正事項1は、訂正前の請求項2に挙げられている、「配列番号2の配列」、もしくは「配列番号2の配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列」の組合せのうちから、「配列番号2の配列」のみを除く訂正を行うことを目的とするものである。
請求項2を引用する訂正後の請求項3~24についても同様である。
すなわち、訂正事項1は、訂正前の請求項2に含まれる配列から「配列番号2の配列」を削除するものであって、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
イ 訂正事項2
訂正前の請求項5には「請求項1から4のいずれか一項にに記載の組換えAAVベクター」と記載されており、「に」が重複しているが、当該記載が誤記であることは文章全体から明らかである。
請求項5を引用する訂正後の請求項6~24についても同様である。
すなわち、訂正事項2は誤記を訂正するものであって、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものである。
2 国際出願日における国際出願の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
ア 訂正事項1
訂正事項1は、訂正前の請求項2に挙げられている、「配列番号2の配列」、もしくは「配列番号2の配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列」の組合せのうちから、「配列番号2の配列」のみを削除するものである。
請求項2を引用する訂正後の請求項3~24についても同様である。
したがって、訂正事項1は、国際出願日における国際出願の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
イ 訂正事項2
訂正前の請求項5には「請求項1から4のいずれか一項にに記載の組換えAAVベクター」と記載されており、「に」が重複しているが、当該記載が誤記であることは文章全体から明らかである。
請求項5を引用する訂正後の請求項6~24についても同様である。
すなわち、訂正事項2は明らかな誤記を訂正するものであって、この訂正は、国際出願日における国際出願の明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
ア 訂正事項1
訂正事項1は、訂正前の請求項2に挙げられている、「配列番号2の配列」、もしくは「配列番号2の配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列」の組合せのうちから、「配列番号2の配列」のみを削除するものであるから、この訂正は、訂正前の請求項2に記載された発明のカテゴリーを変更するものではなく、かつ、訂正前の請求項2に記載された発明の対象や目的を変更するものでもない。
請求項2を引用する訂正後の請求項3~24についても同様である。
したがって、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
イ 訂正事項2
訂正前の請求項5には「請求項1から4のいずれか一項にに記載の組換えAAVベクター」と記載されており、「に」が重複しているが、当該記載が誤記であることは文章全体から明らかである。
請求項5を引用する訂正後の請求項6~24についても同様である。
すなわち、訂正事項2は明らかな誤記を訂正するものであって、この訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4 独立特許要件について
ア 訂正事項1
訂正事項1は、訂正前の請求項2に挙げられている、「配列番号2の配列」、もしくは「配列番号2の配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する配列」の組合せのうちから、「配列番号2の配列」のみを削除するだけのものであり、この訂正後の請求項2に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
請求項2を引用する訂正後の請求項3~24についても同様である。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
イ 訂正事項2
訂正前の請求項5には「請求項1から4のいずれか一項にに記載の組換えAAVベクター」と記載されており、「に」が重複しているが、当該記載が誤記であることは文章全体から明らかである。
請求項5を引用する訂正後の請求項6~24についても同様である。
すなわち、訂正事項2は明らかな誤記を訂正するだけのものであって、この訂正後の請求項2に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書き第1号又は第2号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項ないし第7項に規定する要件に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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