商標取消審判
2022-301079
ユニアート
- 審判番号
- 2022-301079
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2018-083290
- 登録番号
- 6203577
- 請求日
- 2022年12月14日
- 審決日
- 2023年11月09日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 UniARTS
- 【請求人代理人】山尾 憲人
- 【請求人代理人】勝見 元博
- 【被請求人】株式会社 アイリスプラザ
- 【被請求人代理人】小林 正英
- 【被請求人代理人】小林 正治
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T132 .1 -Y (W35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第2条第3項第4号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6203577号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6203577号商標(以下「本件商標」という。)は、「Uniart」の文字を標準文字で表してなり、平成30年6月26日に登録出願、令和元年11月5日に登録査定され、第35類及び第41類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、同年12月6日に設定登録されたものである。
第2 請求人の主張
1 請求の趣旨
請求人は、本件商標の指定役務中、第35類「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,測定機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件請求役務」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、審判請求書においてその理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
2 請求の理由
本件商標は、本件審判請求日現在において既に登録後3年以上経過しており、しかもこの間、被請求人は、本件商標を本件請求役務について使用した事実は存在しない。
したがって、本件商標は、継続して過去3年以上(2019年12月28日から2022年12月27日まで。以下「要証期間」という。)、日本国内において本件請求役務について使用されていないから、商標法第50条第1項の規定により、本件請求役務についての登録は取り消されるべきである。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
第3 被請求人の主張
1 答弁の趣旨
被請求人は、結論同旨の審決を求め、審判事件答弁書において要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証から乙第18号証(以下「乙○」と表記する。)を提出した。
2 答弁の理由
(1)本件請求役務についての本件商標の使用について
被請求人は、ホームセンター「ユニディ」を運営している(乙1)。「ユニディ」の店舗の一つして、ユニディ湘南平塚店(神奈川県平塚市久領堤)がある(乙2)。
被請求人は、ユニディ湘南平塚店にて、測定器、電池、電気ミキサー、電球、DVDプレイヤーの販売を行っている(乙3~乙9)。測定器の販売は、第35類「測定機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に該当し、電池、電気ミキサー、電球、DVDプレイヤーの販売は「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に該当する。
被請求人は、前記測定器、電池、電気ミキサー、電球、DVDプレイヤーを販売する店舗の天井に、「Uniart」と記載された吊り下げ看板を設置している(乙10~乙12)。また、同店舗では買い物客が利用する買い物かごを用意しておリ、当該買い物かごにも「Uniart」を付している(乙13、乙14)。
被請求人による上記の行為は、本件請求役務についての本件商標の使用に該当する。
(2)使用時期について
ア 測定器、電池、電気ミキサー、電球、DVDプレイヤーの販売時期
被請求人は、要証期間に、「Uniart」と記載された吊リ下げ看板及び買い物かごが設置された湘南平塚店において、測定器、電池、電気ミキサー、電球、DVDプレイヤーの販売をしており、現在もその販売を継続している。被請求人が、上記時期にこれらの商品を販売していたことを裏付ける証拠(乙15~乙18)を提出する。
(ア)乙15(棚卸記録画面の画面キャプチャ)について
乙15は、被請求人が2022年2月14日に棚卸しを行った際の社内システムの棚卸記録画面の画面キャプチャである。同画面キャプチャの下段の表において、「TENPO_CODE」は店舗の識別番号であり、「43」は湘南平塚店を、「JISSHI_YMD」は棚卸しの実施日であり、「20220214」は棚卸しの実施日が2022年2月14日であることを、「BAIKA」は消費税込みの価格であり、「4950」は税込み価格が4950円であることを、「BAIKA2」は税抜き価格であり、「4500」は税抜き価格が4500円であることを意味する。この価格は、乙5に示す測定器に表示された価格と一致している。乙5に示す測定器の写真と乙15の画面キャプチャは、被請求人が要証期間である2022年2月14日に前記測定器を取り扱っていたことを裏付ける。
(イ)乙16(売上管理画面の画面キャプチャ)及び乙17(仕入れ管理画面の画面キャプチャ)について
乙16は、被請求人の社内システムの売上管理画面の画面キャプチャである。同画面キャプチャの下段の表において、「店舗」は店舗の識別番号であり、「43」は湘南平塚店を、「年月」は売上を計上した年月であり、「202203」は2022年3月を、「202204」は2022年4月を、「JAN_CODE」は各商品のJANコードを、「商品名」は具体的な商品名を意味する。
また、乙17は、被請求人の社内システムの仕入れ管理画面の画面キャプチャである。同画面キャプチャの下段の表において、「店舗」は店舗の識別番号であり、「43」は湘南平塚店を、「年月」は売上を計上した年月であり、「202203」は2022年3月を、「202204」は2022年4月を、「202205」は2022年5月を、「202206」は2022年6月を、「202207」は2022年7月を、「202208」は2022年8月を、「商品名」は具体的な商品名を、当該「JAN_CODE」は各商品のJANコードを意味する。
乙16の画面キャプチャ及び乙17の画面キャプチャは、被請求人が、遅くとも、要証期間である2022年3月以降、電池、電気ミキサー、電球を取り扱っていたことを裏付ける。
(ウ)乙18(移動管理画面の画面キャプチャ)について
乙18は、被請求人の社内システムの移動管理画面の画面キャプチャである。被請求人の商品は、各店舗に直接納品されるほか、流通センターを経由して各店舗に納品される場合があり、本画面キャプチャは後者の場合の納品記録(移動記録)を表す。同画面キャプチャの下段の表において、「店舗」は店舗の識別番号であり、「88」は流通センターを、「年月」は商品が流通センターから店舗へ移動した年月であり、「202203」は2022年3月を、「202204」は2022年4月を、「202205」は2022年5月を、「202206」は2022年6月を、「202207」は2022年7月を、「202208」は2022年8月を、「JAN_CODE」は各商品のJANコードを、「商品名」は具体的な商品名を意味する。なお、同画面キャプチャの上段の第19行に記載された「IDOSAKI_CODE=43」は納品先店舗を表すものであり、「43」は湘南平塚店を意味する。乙18の画面キャプチャは、被請求人が、遅くとも、要証期間である2022年3月以降、電池、電気ミキサー、電球、DVDプレイヤーを取り扱っていたことを裏付ける。
イ 買い物かごの使用時期
被請求人(当時は、株式会社ユニリビング)は、前記買い物かごに表示された商標について登録を受けた2008年頃から、当該商標を付した買い物かごを使い始め、現在に至るまで継続して使用している。被請求人が前記商標について登録を受けた時期や乙13及び乙14から、被請求人が、2008年頃から現在に至るまで、前記商標を付した買い物かごを使用し続けていることは明らかである。
(3)結語
以上のとおり、本件商標の商標権者である被請求人は、要証期間に、日本国内において、本件請求役務について、本件商標を使用している。
第4 当審の判断
1 被請求人の主張及び提出証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)ア 本件商標権者は、「ユニディ」と称するホームセンターを運営しており、その店舗の中に「湘南平塚店」がある(乙1、乙2)。
イ 「ユニディ湘南平塚店」の店内写真(2023年2月1日撮影)によれば、同店舗の売場には、別掲2のとおり、「Uni art」の文字(以下「本件使用商標1」という。)を表示した看板が吊り下げられている(乙10)。
ウ 同店舗の店内写真(2023年2月1日撮影)によれば、上記売場の近辺には、別掲3のとおり、「Uni art」の文字(以下「本件使用商標2」という。)を表示した買物かご(汚れや傷がある。)が置かれている(乙13、乙14)。
なお、当該買物かごは、2008年頃から使用されているとされる(被請求人の主張)。
エ 同店舗は、販売棚に「コンパクトスケール」(4950円)を小売販売のために展示しており、同商品には「UNI ART」の文字を表示した値札が貼り付けられている(乙4、乙5)。
オ 被請求人の社内システムの棚卸記録によれば、同店舗において、2022年2月14日に、4950円の商品(被請求人の主張によれば、上記エの測定器とされる。)が棚卸しされたことが記録されている(乙15)。
(2)ア 「ユニディ湘南平塚店」は、上記商品のほか、「乾電池」(BIGCAPAPRIME)、「ミル付きミキサー」、「電球」(ミニクリプトンXE60Wクリア)、「DVDプレイヤー」(DVD-V019)を小売販売のために展示している(乙6~乙9)。
イ 被請求人の社内システムの売上管理画面には、同店舗において、「乾電池」(BIGCAPAPRIME)及び「電球」(ミニクリプトンXE60Wクリア)は2022年3月に販売されたことが記録されている(乙16)。
また、被請求人の社内システムの移動管理画面には、同店舗において、「ミル付きミキサー」は2022年5月に、「DVDプレイヤー」(DVD-V019)は2022年6月に納品されたことが記録されている(乙18)。
2 上記の認定事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)ア 本件商標権者は、自身が運営するホームセンター「ユニディ湘南平塚店」において、本件使用商標1を表示した吊り下げ看板及び本件使用商標2を表示した買物かごを設置している。
イ 上記店舗は、測定機械器具の一種である「コンパクトスケール」のほか、電気機械器具類の一種である「乾電池」、「ミル付きミキサー」、「電球」、「DVDプレイヤー」を取扱商品とする小売サービスを提供しているから、本件請求役務である「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,測定機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務を提供していると認められる。
ウ 本件商標は「Uniart」の文字を表してなり、また、本件使用商標1及び本件使用商標2は「Uni art」の文字を表してなるところ、いずれも構成文字を共通にする同一の文字からなる商標であるから、それぞれ社会通念上同一の商標と認められる。
エ 「ユニディ湘南平塚店」は、要証期間(2022年2月、3月、5月、6月)において、本件請求役務に含まれる役務を提供していたことが認められる。
また、2023年2月1日(店内写真撮影時)の時点(要証期間を約2月経過)において、同店舗には、本件使用商標1及び本件使用商標2を表示した看板及び買物かごが設置されていることが確認でき、当該買物かごが2008年から使用されているとの被請求人の主張も、そのかごに相応に使い古されたような傷もあり、特にその主張に矛盾する事実関係も見いだせないことを鑑みると、少なくとも要証期間である写真撮影の2月前には使用されていたと推認することに特段の不自然な点はない。さらに、請求人も殊更当該事実関係について争っておらず、当審における提出証拠及び主張を鑑みても、それら看板や買物かごが要証期間において店内にあったことを疑うべき具体的な証拠もない。
オ 以上を踏まえると、本件商標権者は、要証期間において、本件請求役務に関する広告(吊り下げ看板)に、本件商標と社会通念上同一の本件使用商標1を付して展示したといえる(商標法第2条第3項第8号)。
また、本件商標権者は、要証期間において、本件請求役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(買物かご)に、本件商標と社会通念上同一の本件使用商標2を付したものを用いて役務を提供したといえる(商標法第2条第3項第4号)。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に、日本国内において、本件商標権者が、本件請求役務について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したものと認められる。
したがって、本件商標の本件請求役務についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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