商標拒絶査定不服審判
2024-007842
ユニアーツ
- 審判番号
- 2024-007842
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-116367
- 請求日
- 2024年05月10日
- 審決日
- 2025年01月27日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社UniARTS
- 【請求人代理人】山尾 憲人
- 【請求人代理人】勝見 元博
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 鯉沼 里果
- 審判官 小俣 克巳
- 分類
- T18 .261-Z (W09) / T18 .262-Z (W09) / T18 .263-Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-116367拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年11月4日に登録出願された商願2021-137553に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、同4年10月11日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年10月19日付け:拒絶理由通知
令和5年 7月21日 :意見書の提出
令和6年 2月19日付け:拒絶査定
令和6年 5月10日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第9類「画像検査装置,印刷品質の検査・分析用装置,容器の外観の検査・分析用装置,欠陥検査用装置,画像処理装置,測定機械器具,機械の誤作動・故障等の検知・分析装置,指示計器類,理化学機械器具,光学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,コンピュータプログラム(記憶されたもの),コンピュータ用プログラム(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),記録済みCD-ROM,プリンター,電気磁気測定器,青写真複写機,写真複写機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,郵便切手のはり付けチェック装置,電線及びケーブル,携帯情報端末,装飾用磁石,写真凸版用スクリーン,複写機器(写真式、静電式及び感熱式のもの),プリンター用及び写真複写機用インクカートリッジ(充てんされていないもの),チケット発行機,赤外線熱画像探知カメラ」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6203577号商標(以下「引用商標」という。)は、「Uniart」の文字を標準文字で表してなり、平成30年6月26日登録出願、第35類及び第41類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、令和元年12月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、上段に、曲線と直線を組み合わせてなる図形(以下、「本願図形部分」という。)を、下段に「UniARTS」の文字(以下、「本願文字部分」という。)を配してなるものである。
そして、本願図形部分と本願文字部分とは、いずれも重なることなく間隔を空けて配置され、視覚的に分離して観察されるものである。
また、本願図形部分と本願文字部分とが一連一体となって特定の観念を生じたり、何らかの称呼が生じるともいえない。
そうすると、本願図形部分と本願文字部分とは、それぞれが独立して自他商品の識別標識として機能し得るものである。
そこで、本願図形部分をみるに、当該部分は、特定の意味合い又は事物を表すものとして認識されているとはいい難いものであり、これよりは特定の称呼及び観念を生じるものではない。
また、本願文字部分をみるに、「UniARTS」の文字は、辞書類に載録がなく、成語とは認められないものであるから、「UniARTS」の文字全体からは、特定の観念が生じるものとは認められない。しかし、その構成文字中、「Uni」の文字部分に続く「ARTS」の文字部分が大文字で書してなることから、「単一」を意味する英語の連結形である「Uni」の文字と、「芸術」、「技術」を意味する平易な英単語「art」(いずれも出典:新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典株式会社研究社)の複数形を表した「ARTS」の文字を組み合わせたものであると理解、認識させる場合もあり得るものであり、その場合は、その構成文字が有する意味合いである「単一」と「芸術、技術」の漠然とした観念が生じる。
そして、本願商標は、その構成文字に相応して「ユニアーツ」の称呼を生じる。
(2)引用商標について
引用商標は、「Uniart」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書類に載録がなく、成語とは認められないものであるから、引用商標全体からは、特定の観念が生じるものとは認められない。しかし、語頭の「Uni」の文字は、上記(1)のとおり「単一」を意味する英語の連結形であって、例えば「Uniform」、「Unicorn」、「Unisex」のように、「Uni○○」として使用されることが多い文字として、我が国においても知られていることからすると、「Uni」の文字部分を接頭語として捉え、それに上記(1)のとおり「芸術」、「技術」を意味する平易な英単語である「art」の文字が連結されている構成からなるものとして認識される場合もあり得るといえ、その場合は、その構成文字が有する意味合いである「単一」と「芸術、技術」の漠然とした観念が生じる。
そして、引用商標は、その構成文字に相応して「ユニアート」の称呼を生じる。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標の類否について検討すると、両者は上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、外観において、両者は、その全体構成において差異を有するものであるが、独立して自他商品の識別標識として機能し得る本願商標の文字部分(以下、「本願要部」という。)である「UniARTS」と引用商標「Uniart」を比較したときには、語頭から3文字目までの「Uni」については、その文字を共通にし、4文字目ないし6文字目は大文字と小文字の差異はあるもののそのつづりを共通にするものであり、本願商標の7文字目(語尾)の「S」の文字の有無に差異があるものの、該「S」は、英単語等に付加して複数形を表すものとして使用される文字であることを踏まえると、近似した印象を与えるものである。
また、称呼においては、本願要部から生じる「ユニアーツ」の称呼と引用商標から生じる「ユニアート」の称呼を比較すると、両者は、いずれも5音からなり、一気に発音し得るものであるところ、称呼において識別上重要な要素を占める語頭音を含む「ユニアー」の4音を共通にし、わずかに語尾における「ツ」と「ト」の音の差異を有するにすぎないものである。
そして、観念において、本願商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおり、いずれも特定の観念を生じるものとは認められないものの、本願要部は、「単一」を意味する英語の連結形である「Uni」の文字及び「芸術」、「技術」を意味する平易な英単語「art」の複数形と認められる「ARTS」の文字を組み合わせてなるものであって、引用商標は、「単一」を意味する英語の連結形である「Uni」の文字及び「芸術」、「技術」を意味する平易な英単語「art」の文字を組み合わせてなるものであることから、両者に複数形と単数形という語形の差異があるとしても、両者の構成文字が有する意味合いをみたときには、観念において近似した印象を与えるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、全体の外観においては相違するものの、本願要部と引用商標との比較においては、称呼においては語頭音を含む4音を共通にし、語尾の音においてわずかな差異を有するにすぎないものであり、外観及び観念においては近似した印象を与えるものであるから、これらを総合的に勘案すれば、両者は、相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定役務の類否について
引用商標の指定役務は、本願の指定商品と類似する役務を含んでいるものと認められる。
(5)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、その構成中に極めて特徴的な図形部分を有し、該図形部分は構成全体の半分以上を占めていることから、看者の視覚に与える影響は大きく、これに接した需要者があえて図形部分を捨象して、文字部分のみから本願商標を把握、理解するのは視覚上不自然というべきである旨主張している。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、本願図形部分は、特定の意味合い又は事物を表すものとして認識されているとはいい難いものであり、本願図形部分と本願文字部分とは、いずれも重なることなく間隔を空けて配置され、視覚的に分離して観察されるものである上、一連一体となって特定の観念を生じたり、何らかの称呼が生じるとも認められないことからすれば、本願図形部分と本願文字部分とは、それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当であるから、本願文字部分のみを要部として抽出し、これを引用商標と比較して、商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(6)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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