商標取消審判
2022-301051
ティップ、チップ、テイアイピイ
- 審判番号
- 2022-301051
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2017-065168
- 登録番号
- 6027549
- 請求日
- 2022年12月02日
- 審決日
- 2024年03月27日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 三・一・五
- 【請求人代理人】松本 文彦
- 【被請求人】タカラベルモント 株式会社
- 【被請求人代理人】瀧野 文雄
- 【被請求人代理人】江成 文恵
- 【被請求人代理人】加藤 智子
- 【被請求人代理人】赤岩 美紀
- 【被請求人代理人】今井 貴子
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T131 .1 -Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6027549号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6027549号商標(以下「本件商標」という。)は、「TIP」の文字を標準文字で表してなり、平成29年5月12日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類」を指定商品として、同30年3月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年12月19日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、同元年12月19日から同4年12月18日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標について登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら意見を述べていない。
3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、答弁書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
本件商標は、本件審判請求に係る第3類の指定商品のうち、「頭髪用ムース状クリーム」について、日本国内において、要証期間内に、商標権者により使用されている。
商標権者は、本件商標を、化粧品事業におけるブランド「ESTESSiMO」(エステシモ)のヘッドスパシリーズ「CELCERT」(セルサート)の「頭髪用ムース状クリーム」の名称として、要証期間内に、商品のカタログに使用し(乙1~乙7)、また、商品の容器に使用している(乙8、乙9)。
よって、本件商標の使用の事実は明らかである。
4 当審の判断
(1)事実認定
被請求人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
ア(ア)表紙に「ESTESSiMO HEAD SPA CELCERT Homespa Guide」と記載されたカタログ(以下「商品カタログ1」という。)には、その裏表紙に「タカラベルモント株式会社」「YY-EM-552 2204SP」の記載があり、また、14頁に見出しとして「TIP」(セリフ体の書体で表してなるもの。以下、(1)の認定において同じ。)の文字の表示があり、「毛先にすっとなじみ健やかに整えるムース状美容クリーム」「セルサート ティップ ムース〈髪用クリーム〉」の記載及び「TIP」の文字が表示された商品(以下「使用商品」という。)の写真の掲載がある。そして、商品カタログ1は、表紙を含め全24頁からなるものである(乙1)。
(イ)表紙に「ESTESSiMO HEAD SPA CELCERT Product Catalog」と記載されたカタログ(以下「商品カタログ2」といい、商品カタログ1とまとめていうときは、単に「商品カタログ」という。)には、その裏表紙に「タカラベルモント株式会社」「YY-EM-343 2112OP」の記載があり、また、12頁に「セルサート ティップ ムース[髪用クリーム]」「・・・ムース状クリームがキューティクルにすっとなじみ、手触りの良い健やかな毛先に整えます。」の記載及び「TIP」の文字が表示された商品(使用商品)の写真の掲載がある。そして、商品カタログ2は、表紙を含め全16頁からなるものである(乙3)。
イ(ア)2022年4月28日付けの株式会社サンセイから被請求人に宛てた請求書には、品名として「CELCERT総合リーフレット(略)24P」、数量及び単位として「40,000冊」の記載、及び請求額の記載がある(乙2)。
(イ)2021年12月28日付けの岡村印刷工業株式会社から被請求人に宛てた請求書には、製品名として「ESTESSiMO セルサートカタログ(YY-EM343)」、請求数量として「5,000」の記載、及び請求額の記載がある(乙4)。
ウ 前記イの請求書の品名(製品名)に記載された内容は、商品カタログに係る前記アの事実と整合する。
エ 被請求人は、2022年11月21日から翌22日まで、パシフィコ横浜において「TWBC2022(タカラワールドビジネスコングレス2022)」を開催し、ヘッドスパに使用するブランド「ESTESSiMO」等を紹介するブースを設け、使用商品を展示したことがうかがえる(乙5~乙7)。
オ 使用商品の容器には、正面上部に「ESTESSiMO CELCERT」の文字が右方向に90度回転させて縦書きで、同下部に「TIP」「MOUSSE」の文字が横書きで表示され(乙8)、背面には「〈髪用クリーム〉」並びに被請求人の名称及び住所の記載がある(乙9)。
(2)判断
前記(1)で認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
ア 使用商標
本件商標は、「TIP」の文字を標準文字で表してなる商標である。
これに対し、使用に係る商標は、前記(1)アの認定事実からすれば、「TIP」の文字をセリフ体の書体で表してなる商標(以下「使用商標」という。)であると認められる。
そうすると、本件商標と使用商標とは、書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であり、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標といえる。
イ 使用商品
使用商品は、前記(1)アの認定事実からすれば、「頭髪用ムース状美容クリーム」と認められ、これは、請求に係る商品中の「化粧品」に含まれるものである。
ウ 使用時期、使用行為及び使用者
前記(1)アないしウの認定事実からすれば、24頁及び16頁からなる、使用商標が用いられた使用商品に関する本件商標権者の業務に係る商品カタログが、40,000冊及び5,000冊作成されたものと認められ、商品カタログの体裁や作成部数、作成時期に加え、前記(1)エ及びオの認定事実を踏まえれば、本件商標権者によって、いずれも要証期間内である令和3年(2021年)12月28日及び同4年(2022年)4月28日以降、同4年(2022年)11月21日から同月22日頃までに商品カタログが展示又は頒布されたものと推認される。
エ 小括
本件商標の商標権者は、要証期間内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を、請求に係る商品中の「化粧品」に含まれる使用商品に関する広告に付して展示又は頒布したと認められる。
そして、この行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「商品に関する広告に標章を付して展示又は頒布する行為」に該当する。
(3)まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標権者が、本件審判の請求に係る指定商品に含まれる商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていることを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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