商標取消審判
2022-300660
プレミア、プルミエ
- 審判番号
- 2022-300660
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2003-045206
- 登録番号
- 4857203
- 請求日
- 2022年07月15日
- 審決日
- 2023年09月06日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】プレミアー・デンタル・プロダクツ・コンパニー
- 【請求人代理人】弁理士法人アイリンク国際特許商標事務所
- 【被請求人】ロート製薬 株式会社
- 【被請求人代理人】山尾 憲人
- 【被請求人代理人】田中 陽介
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 大森 友子
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T131 .1 -Z (Y05) / T131 .11 -Z (Y05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第1号、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第4857203号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第4857203号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第4857203号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「premier」の欧文字と「プレミア」の片仮名を2段に書してなり、平成15年6月2日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同17年4月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年8月1日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和元年(2019年)8月1日ないし令和4年(2022年)7月31日である(以下「要証期間」という。)。
第2 請求人の主張
請求人は、本件商標を取り消す旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べた。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品(以下「請求に係る指定商品」という。)について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証での商標の使用について
販売名はその商品に対して一つしかないので、乙第1号証の商品パッケージに販売名として表記されている「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」(審決注:「(R)」は「R」の丸囲み。以下同じ。)あるいは「メンソレータムADプレミア乳液20」で一つの商標と捉えるのが自然である。
本件がこの自然な捉え方を覆す特段の事情があるとも考えられない。したがって、これからプレミア部分のみを分離して、本件商標を使用しているということはできない。
上記販売名の「プレミア」の文字に(R)を付与することによって「プレミア」からなる商標を使用しているとは言えない。プレミアからなる商標が登録商標であるという事実と、プレミアからなる商標を使用しているということとは、全く異なり、関係のないことである。
仮に、乙第1号証における販売名の表記を分離して観察するとしても、「メンソレータム(R)」と「ADプレミア(R)乳液20」に分けて観察することが自然である。
(2)乙第2号証での商標の使用について
乙第2号証の商品の説明書に販売名として表記されている「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」も、上記(1)と同様に本件商標の使用ではない。
さらに、取引書類ですらない説明書にただ一箇所だけ、「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」と記載したときに、需要者が、「プレミア」という単独の商標を認識するとは考えられない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、答弁書及び令和5年3月28日付け審尋に対する同年5月1日付け回答書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第61号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 本件商標の使用の事実
本件商標権者は、販売名を「メンソレータムADプレミア乳液20」とする医薬品(以下「本件商品」という。)の外箱及び液体用包装用容器に「販売名:メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」と付して販売している(乙1)。本件商標権者は、商標「プレミア」(以下「被請求人主張商標」という。)を、登録商標を意味する(R)と共に、本件商品の外箱及び液体用包装用容器に付して販売していることから、当該使用は、商標法第2条第3項第1号及び同項第2号に該当する。
また、本件商品の説明書には「販売名:メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」と記載されている(乙2)。上記の外箱等と同様に、こちらにも被請求人主張商標が(R)と共に用いられている。
当該説明書は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の第52条及び第68条の18の規定に基づくものであり(乙3)、用法・用量や効能・効果、副作用等の医薬品等を正しく使用するための情報をまとめた文書(説明書)である(乙4)。
本件商品には説明書が同梱され(乙6)、同説明書には「使用前にこの説明書を必ずお読み下さい。」と記載されている(乙2)。
薬剤の説明書も商標法第2条第3項第8号にいう取引書類に含まれると解するべきである(乙8)。
(1)商標の使用者
本件商品の説明書(乙2)に記載されている名称及び住所は、本件商標の商標登録原簿に記載の本件商標権者の名称及び住所と一致する(乙9)。
よって、被請求人主張商標は、本件商標権者によって使用されている。
(2)使用に係る商標
ア 本件商標権者は、本件商品の外箱、液体用包装用容器及び説明書に商標「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」(別掲2、以下「使用商標」という。)を付して製造販売している。使用商標中「メンソレータム」及び「プレミア」の語にはそれぞれ(R)が付されており、また、「メンソレータム(R)AD」と「プレミア(R)」の間には、半角程度のスペースが設けられている(乙1、乙2)。
「(R)」は、外国の商標制度において登録商標を意味するものであって、日本の商標法に基づく商標登録表示ではないものの(乙10)、商標が登録済であることを表す記号として我が国では慣用的に使用されている(乙11~乙13)。
使用商標中の「メンソレータム」((R)が後置されている(乙1、乙2))は、米国法人のザ・メンソレータム・カンパニーが所有する我が国において周知・著名な登録商標であり(乙14、乙18)、本件商標権者が1975年に専用使用権を取得し(乙15)、1988年に同社を買収して以降(乙16)、医薬品、スキンケア用品のブランド名として我が国において多数使用されている。
また、使用商標中「メンソレータムAD」は「メンソレータム」ブランドの1つとしてシリーズ展開されている(乙2、乙19)。
上記のとおり、本件商標権者は、使用商標中「メンソレータム」及び「プレミア」に(R)を付与することで、「メンソレータム」及び「プレミア」がそれぞれ独立した登録商標であることを積極的に需要者及び取引者に訴求している。かかる使用態様などによって、使用商標に接した需要者及び取引者は、使用商標中「メンソレータム」及び「プレミア」のそれぞれが独立して自他商品識別機能を発揮する登録商標であると容易に理解・認識できる。
よって、需要者及び取引者は、使用商標中「メンソレータム(R)AD」部分からメンソレータムADシリーズの1つであることを認識し、その上で同メンソレータムADシリーズの派生ブランドとして「プレミア」を単独にて理解・認識すると捉えるのが自然である。また、使用商標中「プレミア(R)」の後に続く「乳液」及び「20」は、それぞれ、本件商品の品質及び商品の品番や規格を表す記号、符号等と理解されるため、いずれも識別力が弱いことは明白である。
本件商標は、欧文字「premier」及び片仮名「プレミア」の上下2段の構成からなるところ、我が国で最も親しまれている外国語は英語であることから、欧文字「premier」は「総理大臣、第一位の、最高の」等の意味を有する英単語(乙22)であると認識するのが最も自然である。また、取引実情においては、英単語「premier」を片仮名で「プレミア」と表記するのが一般的である(乙23~乙27)。よって、「プレミア」は英単語「premier」の読み方を特定したものと容易に認識され、取引実情にも合致していることから、本件商標中、「premier」の欧文字からは「プレミア」の称呼が生じる。
他方、使用商標においては、「AD」が英文字であること、及び「メンソレータム」が米国法人に由来するものであることから、「プレミア」部分は英単語「premier」を片仮名で表記したものであると理解できる。
以上より、使用商標中「プレミア」の片仮名は、本件商標の片仮名と同一のつづりからなり、欧文字とは同一の称呼を生ずるものであるから、本件商標とは社会通念上同一であるといえる。
したがって、請求人主張商標が本件商標と社会通念上同一の商標であると認められるべきであり、本件商標と社会通念上同一の商標が、本件商品の外箱、液体用包装用容器及び説明書に付されているといえる。
イ 回答書における主張
使用商標の構成中の「メンソレータム」の文字は、幅広い商品群を有するラインナップのブランドとして使用されてきた商標である。よって、一つの商標が一つの商品と紐づいている場合とは異なり、「メンソレータム」ブランド商品の中で、ある「メンソレータム」ブランド商品と他の「メンソレータム」ブランド商品とを区別するための識別標識が必要となる。「メンソレータム」ブランドのADシリーズは、「メンソレータムADクリームm」「メンソレータムAD乳液b」「メンソレータムADスプレー」「メンソレータムADボタニカル」などの商品が展開されているところ(乙53~乙56)、「メンソレータム」ブランドのADシリーズ中の「プレミア」ブランドを表す商品として、自他商品識別標識を果たしている。
実際の需要者及び取引者が、「プレミア」の語を識別標識として認識していることは、通信販売のウェブサイトである「アスクル」において、該当ページの中ほどの「タイプ」をプルダウンすると「プレミア乳液20」が選択可能であり(乙57)、「プレミア乳液20」中の「乳液20」の文字は、上記アのとおり識別力が弱いことから、「プレミア」の文字が他のADシリーズの商品と区別するための自他商品識別標識として機能していることは明らかである。
また、その他の通信販売のウェブサイトでも、検索バーに「プレミア」を入力し、商品等を「医薬品・ヘルスケア・介護」等を選択すると、本件商標権者の商品が検出される(乙58~乙61)。
(3)使用に係る商品
厚生労働省発行の「「一般用医薬品の区分リストについて」の一部改正について」に関する通知(乙31)の別添2に係る別紙3によれば、当該通知の表に記載されている「成分名」欄に掲げるものを含有する製剤は「第三類医薬品」に分類されると記載されている。
よって、本件商品は、第三類の「医薬品」に該当するところ、第5類「薬剤」(請求に係る指定商品)の範疇に含まれる(乙3)。
(4)使用時期
ア 本件商標権者による本件商品の取引実情
本件商品は、製造承認後、本件商標権者の取引先の一つである医薬品等の卸売業者を通じて日本全国の薬局や通信販売を通じて需要者に販売されている(乙36~乙38)。
そして、本件商品の受注から請求に係る資料(乙36~乙38)における本件商品の受注及び納品は、いずれも要証期間内である2019年8月1日から2022年7月31日の間に行われている。
本件商品と当該資料に係る商品が同一であることは、JANコード(国際標準の商品識別コード)が一致することからも確認することができる(乙39、乙40)。
イ ウェブサイト上での公開
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(乙4)のウェブサイト(乙41)には、本件商品の情報が公開されており(乙42、乙43)、本件商品の説明書を閲覧することができる(乙44)。
本件商品の説明書(乙2、乙6、乙44)は、いずれも2013年6月改訂版であるところ、被請求人主張商標は、遅くとも2014年6月11日から現在に至るまで、継続的に本件商品の説明書に使用されている(乙42)。
また、本件商品を取り扱う通信販売のウェブサイトにおいて、本件商品が販売されている(乙45~乙52)。
(5)使用場所
本件商品の包装用容器や説明書は日本語で記載されており(乙1、乙2、乙6)、本件商品は日本国内で販売されている。
上記(4)アに係る卸売業者宛の請求書は日本語で作成されており、本件商標権者の取引先である当該卸売業者は日本法人であることから、本件商品は日本国内で頒布されたことが明白である。
2 まとめ
以上より、本件商標権者は、日本国内において、本件商標と社会通念上同一の商標を、第5類「薬剤」の外箱、液体用包装用容器、及び当該「薬剤」に同梱されている説明書に付して、要証期間内に、取引先に販売しており、同使用は、商標法第2条第3項第1号、同項第2号及び同項第8号の使用に該当する。
第4 当審の判断
1 被請求人は、本件商標権者が、本件商品の外箱、液体用包装用容器および商品説明書に付して使用している、別掲2のとおりの構成からなる「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」の文字(使用商標)から「プレミア」の文字(被請求人主張商標)が分離抽出されるから、使用商標と本件商標が社会通念上同一の商標である旨主張するので、これについて検討する。
(1)被請求人が提出した証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
ア 本件商標権者は、「販売名」を「メンソレータムADプレミア乳液20」とする第3類医薬品(本件商品)を製造、販売している(乙1、乙2、乙32、乙33、乙35)。
イ 本件商品の外箱の側面、液体用包装容器の裏面及び商品説明書には「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」の文字(使用商標)が表示されているところ、構成中の「メンソレータム」の文字は、他の文字と大きさ及び書体が若干異なっている(乙1、乙2、乙44)。
ウ 平成16年2月10日付け「医療品製造承認申請書」及び同30年12月13日付け「医療品製造販売承認事項軽微変更届書」には「販売名」として「メンソレータムADプレミア乳液20」の表示(乙32、乙35)があり、通信販売のウェブサイトにおける本件商品の商品名は、すべて「メンソレータムADプレミア乳液20」の文字全体を含んでいる(乙45~乙52、乙57~乙61)。
エ 「メンソレータム」の文字からなる商標は、米国法人のザ・メンソレータム・カンパニーの所有する登録商標であり(乙14)被請求人が1975年に専用使用権を取得し(乙15)、幅広い商品ラインナップのブランドとして使用されてきた商標である(乙17)。
オ 本件商品の外箱、液体用包装容器及び商品説明書には、使用商標以外に「プレミア」の表示は認められない。
(2)本件商標と使用商標の社会通念上の同一性について
ア 使用商標は、「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」の文字を一連に表してなる。
また、使用商標の構成中の「(R)」の文字は、他の文字部分に比して相当に小さく表されており、何らかの記号としてのみ認識されるにとどまることから、使用商標に接する看者には「(R)」を捨象した「メンソレータムADプレミア乳液20」の一連の商標(商品名)であることを理解させるものである。
イ さらに、使用商標の構成中の「メンソレータム」の文字が、他の文字と大きさ及び書体が若干異なっており、幅広い商品ラインナップのブランドとして使用されてきた商標といいえるものであるから、これのみが独立して自他商品識別機能を果たすこともあるといえる。そして、「乳液20」の文字は、商品の形状を表す「乳液」の文字に数字の「20」を付加したものと認められ、自他商品の識別標識としての機能が弱い場合があるといえる。
ウ 上記(1)ウに係る販売名及び商品名がすべて「メンソレータムADプレミア乳液20」の文字全体を含んでおり、「プレミア」の文字のみが商品名として使用されている事実がうかがえない。
エ 上記アないしウからすると、使用商標に接する需要者は、「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」の構成文字全体または当該構成から「(R)」を除いた「メンソレータムADプレミア乳液20」を商標として理解する、さらに、「メンソレータム」の文字のみが、独立して商標と認識される場合がある、そして「乳液20」の文字を捨象した「メンソレータムADプレミア」の文字部分が、自他商品を識別する標識として機能する部分であると理解される場合があるとしても、使用商標の構成中、中程にある「プレミア」の文字のみが分離独立して自他商品識別標識として需要者に把握されるものとは認められない。
オ これに対し本件商標は、別掲1のとおり「premier」の欧文字と「プレミア」の片仮名を2段に書してなる。
カ 本件商標の下段の「プレミア」の片仮名が上段の「premier」の読みを表したものと理解され、上下段の観念が同一であるとしても、本件商標の下段の「プレミア」の片仮名と「メンソレータム(R)ADプレミア(R)乳液20」(使用商標)、「メンソレータムADプレミア乳液20」、「メンソレータム」又は「メンソレータムADプレミア」の各文字とは、「メンソレータム」、「AD」、「乳液20」の文字等の有無の差異があり、その構成文字が著しく異なるものである。
キ したがって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認めることはできない。
ク その他、被請求人は、本件商標と同一(社会通念上の同一を含む。)の商標の使用をした事実を証明していない。
2 被請求人の主張について
(1)被請求人は、使用商標の構成中「メンソレータム」及び「プレミア」のそれぞれ文字の右上に登録商標を意味する(R)が付されており、また、「メンソレータム(R)AD」と「プレミア(R)」の間には、半角程度のスペースが設けられていることから、「プレミア」の文字が独立して認識できる旨主張し、他の商標法第50条第1項の取消審判に係る審決を挙げている。
しかしながら、上記1(2)のとおり、「メンソレータム」と「プレミア」の文字の右上に(R)が付されているとしても使用商標から「プレミア」の文字のみが分離独立して認識されることはない。
また、仮に、登録商標であることを簡明に示すものとして、「(R)」が後置されているとしても、使用商標の構成は「メンソレータム」「(R)」「AD プレミア」「(R)」「乳液20」の文字を一連に表した構成であって、請求人が主張する「・・・AD」と「プレミア」の間にあるスペースは半角程にも満たないごくわずかなものにすぎないから、左から2つめの「(R)」が「プレミア」の文字のみに付されているものとは認識し得ない。
(2)被請求人は、通信販売のウェブサイトである「アスクル」において、該当ページの中ほどの「タイプ」をプルダウンすると「プレミア乳液20」が選択可能であり(乙57)、「プレミア乳液20」中の「乳液20」の文字は、識別力が弱いことから、「プレミア」の文字が他のADシリーズの商品と区別するための自他商品識別標識として機能している。また、その他の通信販売のウェブサイトでも、検索バーに「プレミア」を入力し、商品等を「医薬品・ヘルスケア・介護」等を選択すると、本件商品が検出される(乙58~乙61)ことから、使用商標の構成中の「プレミア」の文字のみが、自他商品識別標識として機能している旨主張する。
しかしながら、「アスクル」のウェブサイトの表示は、当該ウェブサイトにおける「タイプ」としての「プレミア20」の表示であり、商品名としては、「メンソレータムADプレミア乳液20」の文字(使用商標)全体を含む文字が表示されていることから、需要者には当該「メンソレータムADプレミア乳液20」が商品名として認識されるものである。
また、検索エンジンにおいて、検索バーに「プレミア」を入力した場合は、商品名の構成にかかわらず「プレミア」を含む商品名の商品が検索されるものであるから(乙50~乙52)、これによって「プレミア」の文字が分離独立して需要者に認識されるものとは認められない。
(3)したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において、本件商標(社会通念上同一のものを含む。以下同じ。)を商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、請求に係る指定商品について使用をしていることを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件商標を請求に係る指定商品について要証期間に使用していないことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、被請求人は、要証期間内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件商標の指定商品である第5類「薬剤」(請求に係る指定商品)についての本件商標の使用をしていることを証明したものということはできず、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-300660