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商標取消審判

2019-300047

ケナログ

審判番号
2019-300047
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願昭37-17422
登録番号
商標登録第626958号(T626958)
請求日
2019年01月18日
審決日
2020年06月02日
公報発行日
2020年12月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】大正製薬株式会社
  • 【被請求人】イー.アール.スクイブ アンド サンズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
  • 【被請求人代理人】稲葉 良幸
  • 【被請求人代理人】田中 克郎
  • 【被請求人代理人】石田 昌彦
  • 【被請求人代理人】廣中 健
  • 【被請求人代理人】右馬埜 大地
審判長/審判官
  • 審判長 半田 正人
  • 審判官 大森 友子
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T132 .1 -Y (Y05)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第1号、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

上記当事者間の登録第626958号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

1 本件商標 本件登録第626958号商標(以下「本件商標」という。)は、「KENALOG」の文字を表してなり、昭和37年6月8日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同38年10月18日に設定登録されたものである。 その後、平成16年8月4日に指定商品を第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」及び第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録は、平成31年2月4日であり、当該登録前の3年前の期間である、同28年2月4日から同31年2月3日までの間を、以下「要証期間」という。 2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第5類「薬剤」(以下「請求商品」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。 本件商標は、請求商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。 3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。 (1)本件商標権者について 本件商標権者は、米国企業「ブリストル-マイヤーズ スクイブカンパニー」(以下「BMS社」という場合がある。)の子会社である。BMS社は、自社又は本件商標権者を含む子会社が製造した商品を、世界各国の現地法人を通じて、各国で販売している。 本件商標権者は、我が国においては、本件審判の請求の登録前から、BMS社の子会社である日本法人「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」(以下「日本BMS社」という場合がある。)を通じて、本件商標を付した口内炎用の軟膏(薬剤)の販売を行っている。 (2)本件商標の使用について ア 使用証拠について (ア)乙第1号証は、日本BMS社が、我が国において、要証期間内に、口内炎用の軟膏(薬剤)の販売を行った事実を示す、仕切り伝票(売上伝票)の写しであり、「ケナログ口腔用軟膏」と表示されている。同伝票中の「仕切日」の項目、例えば「16.02.05」は「2016年2月5日」を表している。 (イ)乙第2号証は、日本BMS社が、我が国において販売した、口内炎用の軟膏(薬剤)の商品、商品パッケージ及び同封される取り扱い説明書の写真である。商品のチューブ、商品パッケージ、取り扱い説明書には、「KENALOG」の文字が表示されている。 (ウ)乙第3号証は、要証期間内の「2016年4月」に改訂、公表された、医薬品、医薬機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく添付文書の写しであり、「KENALOG」の文字が表示されている。 イ 使用商標について 乙第1号証ないし乙第3号証に表示されている「KENALOG」は、本件商標とは、書体のみに変更を加えた同一の文字からなるから、社会通念上同一の商標である。 また、乙第1号証に記載された「ケナログ」は、本件商標に係る「KENALOG」とは「ケナログ」という同一の称呼が生じることから、社会通念上同一の商標である。 ウ 使用商品について 乙第1号証ないし乙第3号証に掲載されている「口内炎用の軟膏」は、口腔内の口内炎の治療に用いられる商品であり、商品「薬剤」の範ちゅうに属する。 エ 使用行為について 乙第1号証には、我が国で販売された事実を示す仕切書(売上伝票)に本件商標が表示されており、乙第2号証には、商品、商品パッケージ及び取扱説明書に本件商標が表示されている。さらには、乙第3号証には、医薬品の使用者や医師、薬剤師向けの製品情報を記載した書面に本件商標が表示されている。 これらの使用行為は、商標法第2条第3項第1号及び同項第8号に該当する。 オ 使用時期及び使用場所について 乙第1号証及び乙第3号証が作成又は頒布されたのは、要証期間であり、要証期間内において、日本国内で本件商標が使用された事実を示す。 カ 使用者について 本件商標権者はBMS社の子会社であり、BMS社は自社又は子会社が製造した商品を世界各国の現地法人を通じて販売しているところ、日本BMS社はBMS社の日本法人で子会社であるから、被請求人は日本BMS社に対して本件商標の使用を許諾していたことは明らかである。 よって、日本BMS社は、本件商標権者の通常使用権者である。 (3)小括 以上より、本件の要証期間内に、本件商標の通常使用権者が、本件商標と同一の商標を、「口内炎用の軟膏(薬剤)」について使用していたといえる。 4 当審の判断 (1)被請求人の提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 ア 「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」の売上伝票(乙1)には、仕切日「16.02.05」付けで、「ケナログ口腔用軟膏0.1% 5g×1」が、数量「100」、取引先に販売されたことが記載されている。 イ 「ケナログ 口腔用軟膏0.1%」の包装箱内には当該商品の説明書(乙2、4葉目、乙3)が同梱され、当該説明書には、「合成副腎皮質ホルモン剤」の文字が顕著に表示されていることから、当該「ケナログ 口腔用軟膏0.1%」は「合成副腎皮質ホルモン剤」であると認められる。 また、当該説明書には「ケナログ(R)」及び「KENALOG(R)」(いずれも(R)は、Rの欧文字を円で囲んでなる。)も顕著に表示されている。 (2)上記(1)で認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。 ア 使用に係る商標について 「ケナログ 口腔用軟膏0.1%」の包装箱内に同梱される説明書の「KENALOG」の文字は本件商標と文字種及び綴りを同一にするものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標といえる。 イ 使用商品について 上記(1)イのとおり「ケナログ 口腔用軟膏0.1%」は「合成副腎皮質ホルモン剤」とであって、当該商品は薬剤の範ちゅうの商品である。 ウ 使用時期及び使用について 上記(1)アのとおり「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」は2016年(平成28年)2月5日付けで「ケナログ口腔用軟膏0.1% 5g×1」を販売した。 そして、上記(1)イのとおり、当該商品の包装箱内には、当該商品の説明書が同梱されている。 エ 使用権者について 被請求人は、「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」が本件商標権者とともに米国のBMS社の子会社であって、本件商標の通常使用権者である旨を主張しているところ、請求人からはこの主張に対する具体的な反論、反証はない。 そうすると、本権商標権者と「ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社」とはグループ企業であり、同社が本件商標の通常使用権者とみて差し支えない。 オ 小括 以上によれば、本件商標の通常使用権者は、日本国内において本件商標と社会通念上同一の商標を、「薬剤」の説明書に付し、同説明書を商品に同梱して、本件の要証期間内に、取引先に頒布したこと(商標法第2条第3項第8号)が認められる。 (3)まとめ 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求前継続して3年以内に、日本国内において、通常使用権者が、その請求に係る指定商品「薬剤」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認められる。 したがって、本件商標の請求商品に係る登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2019-300047

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