商標取消審判
2022-300349
マルキュー、キュー
- 審判番号
- 2022-300349
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2007-046990
- 登録番号
- 5130201
- 請求日
- 2022年04月12日
- 審決日
- 2023年03月02日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社 萬乗醸造
- 【請求人代理人】長谷川 好道
- 【請求人代理人】杉山 浩康
- 【被請求人】株式会社 丸昌醸造場
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 大橋 良成
- 審判官 山田 啓之
- 分類
- T132 .1 -Y (X35)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項第8号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5130201号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5130201号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成19年5月11日に登録出願、第30類「みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ」及び第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を、指定商品及び指定役務として、同20年4月18日に設定登録され、その後、同29年11月28日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年4月27日である。
また、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する、「その審判の請求の登録前3年以内」とは、平成31年(2019年)4月27日ないし令和4年(2022年)4月26日である(以下「要証期間」という。)。
第2 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第35類「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが前記指定役務についての登録商標の使用をしていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである旨主張し、甲第1号証を提出している。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。
第3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第6号証(枝番を含む。)を提出した。
1 登録商標の使用事実について
被請求人は、乙第1号証に示す平成28年10月~12月並びに乙第2号証に示す令和元年4月及び2020年12月の納品書に本件商標を表示(右上段)し継続的に使用しているものである。
乙第3号証は、株式会社イズミック及び九重味醂株式会社から取り寄せた「みりん」及び「料理酒」等は、甘酒加工用材料とし使用している事実を示す伝票であり、また、乙第4号証は、被請求人が製造販売をしている「甘酒」のカタログである。
2 以上のとおり被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内においてその請求に係る指定役務「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について登録商標を使用しているものであるから、本件商標の登録は維持されるものである。
第4 当審の判断
被請求人は、商標権者(被請求人)が、本件商標を本件審判の請求に係る指定役務「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用している旨主張し、乙各号証を提出している。
1 被請求人提出の証拠の内容
乙第2号証及び乙第2号証-1は、いずれも「納品書(控)」と題した納品書の写しである。当該納品書の右上部には、「味噌」の文字と「醤油」の文字との間に、別掲2のとおり、太線と細線の二重の円形内に肉太毛筆体風の漢数字「九」を一体的に表した図形からなる商標(以下「使用商標」という。)が付されており、その下段に、商標権者の名称及び住所が記載されている。また、令和元年6月5日付けの納品書(控)には、宛名の欄に「ぶなの森」、品名の欄に「潮蔵 みりん20l」、数量の欄に「1個」、金額の欄に「8000」の記載がある。また、2020年(令和2年)12月2日及び同月28日付けの納品書(控)には、宛名の欄に「鳥信」又は「停車場」、品名の欄に「みりん(20L)」、数量の欄に「1ケース」、金額の欄に「6000」又は「7000」の記載がある。
2 前記1の証拠によれば、次の事実が認められる。
(1)商標権者は、令和元年6月5日に「ぶなの森」に対して金額8000円で、同2年12月2日に「鳥信」に対して金額6000円で、同月28日に「停車場」に対して金額7000円で、商品「みりん」をそれぞれ納品した。
(2)商標権者が「ぶなの森」、「鳥信」及び「停車場」に対して商品「みりん」を納品した際の納品書には使用商標が表示されている。
3 判断
前記2で認定した事実から、以下のとおり判断する。
(1)使用役務について
商標権者は、「ぶなの森」等に対して商品「みりん」を販売したことが認められるから、「みりんの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「使用役務」という。)を行っていたといえる。
そして、使用役務は、本件審判の請求に係る指定役務である「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務である。
(2)使用商標について
本件商標は、別掲1のとおり、太線の一重の円形内に肉太毛筆体風の漢数字「九」を一体的に表した図形からなるのに対し、使用商標は、別掲2のとおり、太線と細線の二重の円形内に肉太毛筆体風の漢数字「九」を一体的に表した図形からなるものであるところ、両者は細線の円の有無において差異を有するものの、その構成の軸を同一にするものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標であると認められる。
そして、使用商標は、使用役務に関する取引書類(納品書)に付されていたといえる。
(3)使用時期について
商標権者は、令和元年6月5日、同2年12月2日及び同月28日に商品「みりん」を納品しているところ、それぞれの取引先に対して、同日に納品書を頒布したものと推認することができる。
上記、納品書を頒布した日は、いずれも要証期間内である。
(4)小括
以上によれば、商標権者は、要証期間内に使用役務に関する取引書類に使用商標を付して頒布したと認めることができる。
この行為は、商標法第2条第3項第8号にいう「役務に関する取引書類に標章を付して頒布する行為」に該当し、日本国内において行われたこと明らかである。
4 むすび
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者がその請求に係る指定役務である「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる使用役務について、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標の使用をしたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の指定役務中請求に係る指定役務についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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