2022-020535
遊技機
- 審判番号
- 2022-020535
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-098338外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年12月19日
- 審決日
- 2023年10月24日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】京楽産業.株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人エビス国際特許事務所
- 分類
- P18 .121-WZ (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 25項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和2年6月5日の出願であって、令和4年5月31日付けで拒絶の理由が通知され、同年7月27日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年10月21日付け(送達日:同年11月1日)で拒絶査定がなされ、それに対して、同年12月19日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出され、これに対し、当審において、令和5年6月20日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年8月1日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。
第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和5年8月1日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載の事項により特定されるとおりのものであると認められ、当審で分説し、AからCの符号を付与すると、次のとおりのものである。
「【請求項1】A 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、A1 前記主制御手段は、A2 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、続きを表示(全20行)A3 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、A4 前記変動表示手段は、A5 前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、B 前記演出制御手段は、B1 前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、B2 前記変動演出は、前記演出図柄を所定の態様で動作させる停止前動作演出と、当該停止前動作演出の後、前記演出図柄を図柄停止位置に停止させる停止表示と、を含み、B3 前記演出図柄は、第1態様と当該第1態様とは異なる第2態様とで前記変動演出を実行可能であり、B4 前記変動演出は、前記特別遊技を実行しないとの判定結果に基づく第1変動演出と、前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく第2変動演出と、を含み、B5 前記第1変動演出において、前記第1態様で前記停止前動作演出を行い前記第2態様で前記停止表示を行うことが可能であり、B6 前記第2変動演出において、前記第1態様で前記停止前動作演出および前記停止表示を行うことが可能であり、B7 遊技者が操作可能な操作部の操作に基づいて、音出力手段から出力される演出音の音量値を調整可能であり、B8 前記特別図柄の変動表示が非実行の客待ち状態から前記サイクル変動が開始されるときまでの期間に、前記音量値の調整が可能であり、B9 前記変動演出において、前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動が終了した後のタイミングであって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記演出図柄が停止表示され、B10 前記変動演出が終了していない状態で次の前記特別図柄の変動表示における前記サイクル変動が開始された場合には、前記変動演出を終了させて次の変動演出を開始させることが可能であって、B11 前記次の変動演出の開始に伴って前記演出図柄の停止表示期間を経ずに前記図柄停止位置から前記演出図柄の変動表示を開始させるC ことを特徴とする遊技機。」
第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由は、請求項1に係る発明に対する以下の拒絶理由を含むものである。
請求項1に係る発明は、その出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
第4 引用文献の記載及び引用発明等
1 引用文献1及び引用発明
(1) 引用文献1に記載された事項
当審拒絶理由に引用され、本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-139812号公報(平成30年9月13日公開。以下「引用文献1」という。)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている(下線は合議体が付した。以下同様。)。
ア
「【0011】パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。」
イ
「【0014】前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。」
ウ
「【0017】遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。」
エ
「【0022】払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。【0023】図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。続きを表示(全12行)【0024】詳細は後述は後述するが、遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208と、人間の腕を模した演出可動体224を有する演出装置206を配設している。また、遊技領域124の右下には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。【0025】装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。なお、装飾図柄表示装置208は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(Electro Luminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。【0026】また、装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208c、演出表示領域208dを有して構成されている。左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、および右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像などを表示する。なお、各表示領域208a~208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。【0027】普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。」
オ
「【0032】第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。【0033】第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、ぱちんこ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。」
カ
「【0042】次に、図4を用いて、ぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。【0043】まず、ぱちんこ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。【0044】また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口A(第1可変入賞口234および/又は第2可変入賞口235)を通過する遊技球を検出するセンサ、磁気センサ、前面枠扉開放センサ109、内枠開放センサ、下皿満タンセンサをなど含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aやアタッカーAの扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。」
キ
「【0052】次に、ぱちんこ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。【0053】また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタンの検出部724からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、液晶制御手段(液晶制御部)700と、を接続している。液晶制御部700は例えば、VRAM436や、VDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)などを含んで構成され、VRAM436は、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示する。なお、第1副制御部400と液晶制御部700は、別の基板に設けられているものであってもよいし、(同一の基板に設けられて)1つのCPU404によって、制御されるように構成されてもよい。また、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。」
ク
「【0060】第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。【0061】そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。」
ケ
「<主制御部タイマ割込処理>【0083】次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。【0084】主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。」
コ
「【0092】また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第1可変入賞口234、第2可変入賞口235へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235に球が入球したことを示す情報を格納する。」
サ
「【0100】次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。【0101】また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。【0102】特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、図5(a)に示す特図a~特図d(特図1状態更新処理では、図5(a)に示す特図A~特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。」
シ
「【0110】続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。【0111】ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。【0112】ステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11~14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0~10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。」
ス
「【0221】図18(2)に示すタイミングは、主制御部300から第1副制御部400へサブコマンド(変動開始コマンド)が送信された状態である。また、特図1保留ランプ218は1個のLEDを消灯し、次の変動遊技を開始した状態を示している。このタイミングでは第1副制御部400は、液晶制御部700に対して装飾図柄の変動表示を開始する液晶コマンドを送信する。また、第1副制御部400は、装飾図柄の変動表示の演出を行う場合、当該変動開始時に、液晶制御部700に対して、装飾図柄の変動表示中に行われる全ての演出について、液晶コマンドを送信する(図17の(2))。この例では、例えば、背景画像、タイマ(予告タイマ+リーチタイマ=変動時間)、特図1および特図2の保留数変化(当該変動の保留数)、特図1および特図2の保留アイコンの位置と色、予告内容(例えば、会話予告01~03など)、リーチ内容(例えば、スーパーリーチなど)、仮停止図柄(リーチや)、最終停止図柄(図柄停止時に確定表示される図柄)などの演出に関する液晶コマンドである。また、第1副制御部400は、各液晶コマンドに対応して図13に示すボックスデータ、パーツデータを設定する。【0222】このタイミングでは、RAM408のパーツデータの設定領域には、引き続きサウンドレイヤ1に大広間背景用BGMのデータが設定され、ランプレイヤ1に大広間背景用発光パターンのデータが設定されており、スピーカ120とランプLでは図18(1)からの演出が継続している。【0223】図18(3)に示すタイミングは、液晶コマンドを受信した液晶制御部700が、装飾図柄表示装置208において装飾図柄の変動表示を行う制御を開始した状態である。この例では、(引き続き)背景画像として大広間背景を表示する制御を実行し、その前面の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cにおいて装飾図柄の変動表示を行う制御を実行する(図17の(3))。液晶制御部700は、演出(画像)を表示する制御を実行すると(画像を表示すると)、第1副制御部700に対して戻りコマンドを送信する場合がある。ここでは、(大広間背景を表示し)装飾図柄の変動表示を開始すると、液晶制御部700は第1副制御部700に戻りコマンドを送信する(図17の(3))。第1副制御部400は当該戻りコマンドに応じて、パーツデータに基づき、その演出(例えば、装飾図柄の変動表示)に関連する各種制御(発光、音出力、役物動作等)を実行する場合がある。この例では、RAM408のパーツデータの設定領域には、引き続きサウンドレイヤ1に大広間背景用BGMのデータが設定され、ランプレイヤ1に大広間背景用発光パターンのデータが設定されており、スピーカ120とランプLでは図18(1)からの演出が継続している。」
セ
「【0559】図49は、図28に示す音デバイスデータの出力の一例を示すタイミングチャートである。具体的には、当否判定結果がはずれの図柄変動遊技において、N回転目の装飾図柄の停止表示(の演出)とN+1回転目の装飾図柄の変動表示(の演出)の間(図柄停止中)にBGMを出力する場合の、特図表示装置、装飾図柄の変動表示および図柄デモBGMのタイミングチャートの一例である。【0560】まず、同図(a)に示すように、タイミングaにおいて、特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214、以下同様)によるN回転目の特図変動遊技が開始し、タイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が開始する。続きを表示(全12行)【0561】そして、所定時間経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2、以下同様)が停止表示され、タイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる。また、タイミングdにおいて、図柄デモ用BGMが出力される。つまり、図柄デモ用BGMは、装飾図柄の停止表示と同時に出力される。【0562】タイミングeは、N+1回転目の特図変動遊技が開始したタイミングであり、タイミングfはN+1回転目の装飾図柄の変動表示が開始するとともに、図柄デモBGMが停止したタイミングである。【0563】なお、同図(a)の期間T1は、主制御部300から第1副制御部400へのコマンド送信と、第1副制御部400から液晶制御部700へのコマンド送信にともなうタイムラグの期間である。より詳細には、主制御部300から第1副制御部400へのコマンド送信では、タイマ割込処理内のサブコマンドを設定する処理(4ms、1割込)とサブコマンド送信処理(不定)分のタイムラグが発生し、第1副制御部400から液晶制御部700へのコマンド送信では、両者の制御が一体化している場合にその処理時間分のタイムラグが発生する。【0564】また、同図(a)の期間T2は、(主制御部300における)特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)である。この特図確定表示期間は、全ての図柄(大当り、小当り、はずれ問わず)に設定されている。また、同図(a)の期間T3は、特図確定表示期間に、第1副制御部400や第2副制御部500(液晶制御部700)の処理時間およびコマンド送信時間等を加味した期間である」
ソ
「【0898】球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる不図示の開放レバーを押すことによって開く。なお、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサを設けてもよい。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる扉側球通路ユニットが設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図62参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136(チャンスボタン136)と、演出ボタン136(チャンスボタン136)に内蔵され、その演出ボタン136(チャンスボタン136)を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部(不図示)と、を備える。また、図60に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。さらに、操作キーユニット137も備えている。この操作キーユニット137には、十字キーとして、上キーおよび下キーの上下キー、並びに左キーおよび右キーの左右キーが配置されているとともに、その十字キーの中心には決定キーが配置されている。また、十字キーから右側に離れた下方には、キャンセルキーも配置されている。なお、パチンコ機100は球貯留皿付扉108を備えず、前面枠扉106に上皿126、下皿128、球抜ボタン130、球排出レバー132、球発射ハンドル134、チャンスボタン136、チャンスボタンランプ138、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142、球貸表示部、下皿満タン検知センサおよび操作キーユニット137の全てまたは一部が設けられていてもよい。なお、前面枠扉106と本体104は、不図示のハーネスによって接続されており、前面枠扉106(球貯留皿付扉108を含んでもよい)が本体104に対して開放状態となっている場合もハーネスによって前面枠扉106の各種制御回路と本体104の各種制御回路が接続状態となっていれば、前面枠扉106に設けられた演出手段(本例では、スピーカ120、枠ランプ122およびチャンスボタンランプ138。前面枠扉106に演出可動体が設けられている場合は演出可動体も含む)による演出、球貸表示部の表示、チャンスボタン136、球貸操作ボタン140、返却操作ボタン142および操作キーユニット137の操作、および下皿満タン検知センサの検知が行えるように構成されている。また、本実施形態では、後述する電源制御部660を構成する電源基板182が収納された電源基板ケース184が本体104に取り付けられているため、外枠102、前面枠扉106(球貯留皿付扉108を含んでもよい)、および遊技盤200は、本体104から電源電圧が供給されるように構成されている。」
タ
「【0939】また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC(S-ROM)416と、演出可動体224及び遮蔽装置246等の駆動制御を行うための駆動回路422と、センサ回路428と、スピーカ120から出力される音量を調整する音量スイッチ163と、を接続している。センサ回路428は、遮蔽装置246や演出可動体224等の現在位置を検出する各種可動体センサ430や、演出ボタン136(チャンスボタン136)や操作キーユニット137を構成する各種ボタンの押下を検出するボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力する。」
チ
「【1037】次に、図66に示される主制御部タイマ割込処理における特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)で用いられる当否判定用テーブルについて、図69を参照しながら説明する。ここで、図69(a)は、当否判定用高確率テーブルの一例を示した図であり、図69(b)は、当否判定用低確率テーブルの一例を示した図である。特図1の当否判定を行う場合には、特図高確率状態である場合には、図69(a)に示す当否判定用高確率テーブルを参照し、特図低確率状態である場合には、図69(b)に示す当否判定用低確率テーブルを参照する。そして、参照した当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した乱数値とに基づいて、特図1変動遊技の当否判定結果を選択する。本実施形態では、特図1変動遊技の場合には、当否判定結果として大当り、小当り又ははずれが選択される。なお、後述する図112(b)のステップS801の特図当り抽選処理にて用いられる当否判定テーブルにも適用可能である。【1038】また、特図2の当否判定を行う場合も同様に、特図高確率状態である場合には、図69(a)に示す当否判定用高確率テーブルを参照し、特図低確率状態である場合には、図69(b)に示す当否判定用低確率テーブルを参照する。そして、参照した当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した乱数値とに基づいて、特図2変動遊技の当否判定結果を選択する。本実施形態では、特図2変動遊技の場合には、当否判定結果として大当り又ははずれが選択される。」
ツ
「【1040】次に、図66に示される主制御部タイマ割込処理における特図2関連抽選処理(ステップS229)及び特図1関連抽選処理(ステップS231)において決定した当否判定結果などに基づいて行われる停止図柄の決定に用いられる特図決定用テーブルについて、図70を参照しながら説明する。ここで、図70(a)は特図1柄決定用テーブルの一例を示した図であり、図70(b)は特図2柄決定用テーブルの一例を示した図である。特図1の停止図柄を決定する場合には、図70(a)に示す特図1柄決定用テーブルを参照し、特図1の当否結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図1の停止図柄を選択する。本実施形態では、特図1の当否結果が大当りの場合には、特図A~特図Gのうちからいずれか一つが選択され、特図1の当否判定結果が小当りの場合には、特図Hが選択され、特図1の当否結果がハズレの場合には、特図Iが選択される。【1041】また、特図2の停止図柄を決定する場合には、図70(b)に示す特図2柄決定用テーブルを参照し、特図2の当否結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図2の停止図柄を抽選する。本実施形態では、特図2の当否結果が大当りの場合には、特図a~特図eのうちからいずれか一つが選択され、特図2の当否結果がハズレの場合には、特図fが選択される。停止表示される図柄が決定された後、特図表示装置に停止表示される図柄データが設定される。」
テ
「【1983】メニューアイコン、音量調整アイコン、および輝度調整アイコンが表示されている状態で、チャンスボタン136を操作すると、装飾図柄表示装置208には、オプションメニューが表示される。また、操作キーユニット137の左右キーを操作することで、装飾図柄表示装置208には、音量調整ウィンドウが表示され、スピーカ120の音量を増減させることができる。さらに、操作キーユニット137の上下キーを操作することで、装飾図柄表示装置208には、輝度調整ウィンドウが表示され、遊技盤用ランプ442または/および遊技台枠用ランプ452といったLEDの光量を増減させることができる。ここで、遊技盤用ランプ442は、図73等に示す導光板ILが含まれているが、含まれていなくてもよい。なお、音量調整ウィンドウが表示されている状態で、操作キーユニット137の上下キーを操作すれば、輝度調整ウィンドウが表示され、反対に、輝度調整ウィンドウが表示されている状態で、操作キーユニット137の左右キーを操作すれば、音量調整ウィンドウが表示される。」
ト
「【図2】[図:0001405547000001.jpg]」
ナ
「【図49】[図:0001405547000002.jpg]」
(2) 引用文献1の記載より認定できる事項
引用文献1の記載より、以下の事項が認定できる。
ア 認定事項ア
パチンコ機100を背面側から見た外観図である図2及び【0022】を参照すると、パチンコ機100の背面側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162が配設されていることから、「パチンコ機100の背面側には、主制御部300と、第1副制御部400が配設された点」(以下「認定事項ア」という。)が認定できる。
イ 認定事項イ
図49(a)及び【0564】を参照すると、同図(a)の「期間T2は、(主制御部300における)特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)」であり、期間T2にわたって、特図は停止状態とされていることが看取できる。
また、【0061】に「第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。」と記載され、【0102】に「確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知され」る点が記載されており、【0564】における「特図確定表示期間」が「図柄毎に予め決められた時間」であることの記載を踏まえると、「第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態とされ、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される点」が認定でき、【0110】には「特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。」との記載があることから、「特図1」に関しても、「第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態とされ、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知」するものと認められる。
そして、【0061】における「特図1の停止図柄態様」及び「特図2の停止図柄態様」は、特図1又は特図2の変動遊技の結果として特図表示装置に停止表示されるものであるから、【1040】及び【1041】における「特図1の停止図柄」及び「特図2の停止図柄」であると認められる。
よって、引用文献1には、「第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態とされ、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知され、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態とされ、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される点」(以下「認定事項イ」という。)が記載されていると認定できる。
ウ 認定事項ウ、エ
図49(a)及び【0560】を参照すると、「タイミングaから期間T1後のタイミングbにおいて、装飾図柄の変動が開始される点」(以下「認定事項ウ」という。)が看取でき、また、図49(a)及び【0562】を参照すると、「特図確定表示期間である期間T2後であるN+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前のタイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる点」(以下「認定事項エ」という。)が看取できる。
エ 認定事項オ
【0560】には、「まず、同図(a)に示すように、タイミングaにおいて、特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214、以下同様)によるN回転目の特図変動遊技が開始し、」と記載され、【0561】には「所定時間経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2、以下同様)が停止表示され」と記載されており、【0061】には「特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。」と記載されていることを考え合わせると、図49(a)に示されたタイミングaからタイミングcまでの時間は、「特図1の変動開始前に決定した変動時間又は特図2の変動開始前に決定した変動時間」であり、タイミングcが「N回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから特図1の変動開始前に決定した変動時間又は特図2の変動開始前に決定した変動時間の経過後」のタイミングであると認められる(以下「認定事項オ」という。)。
オ 「第1特図表示装置212」と「第2特図表示装置214」に関して
【0024】には、「第1特別図柄表示装置212」との記載があり、【0027】には、「第1特図表示装置212」との記載があり、【0044】には、「特図1表示装置212」との記載があるが、いずれも同じ部材を示す記載であると認められることから、「第1特別図柄表示装置212」と「特図1表示装置212」は「第1特図表示装置212」に置き換えて認定する。
「第2特別図柄表示装置214」及び「特図2表示装置214」も同様に「第2特図表示装置214」に置き換えて認定する。
(3) 引用発明
上記(1)のアからナに摘記した引用文献1の記載事項、及び、上記(2)における認定事項アからオより、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。なお、aからcの符号は、本願発明の構成AからCに対応させて当審にて付与した。
「a 外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備え(【0011】)、前面枠扉106には、スピーカ120が取り付けられ(【0014】)、球貯留皿付扉108には、十字キーとして、上キーおよび下キーの上下キー、並びに左キーおよび右キーの左右キーが配置されているとともに、その十字キーの中心には決定キーが配置されている操作キーユニット137を備え(【0898】)、背面側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300と(【0022】、認定事項ア)、主制御部300が送信するコマンド信号に応じて主に演出の制御を行う(【0042】)第1副制御部400を配設した(【0022】、認定事項ア)パチンコ機100であって(【0011】)、遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し(【0017】)、遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設し、また、遊技領域124の右下には、第1特図表示装置212と、第2特図表示装置214を配設し(【0024】)、第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、7セグメントLEDによって構成され(【0027】)、遊技盤200の中央に第1特図始動口230が配設され、第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、第1特図表示装置212による特図変動遊技(特図1変動遊技)が開始され(【0032】、【0060】)、遊技盤200の右下に第2特図始動口232が配設され、第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、第2特図表示装置214による特図変動遊技(特図2変動遊技)が開始され(【0033】、【0060】)、a1,a2 主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており(【0043】)、基本回路302には、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324が接続され(【0044】)、主制御部300が実行する主制御部タイマ割込処理において(【0083】)、主制御部300は(【0084】)、第1特図始動口230へ入賞があった場合、特図1当選乱数値を取得し、第2特図始動口232へ入賞があった場合、特図2当選乱数値を取得し(【0092】)、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行い(【0111】)、特図1関連抽選処理では、当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した特図1当選乱数値とに基づいて、特図1変動遊技の当否判定結果を選択し、特図1変動遊技の場合には、当否判定結果として大当り、小当り又ははずれが選択され(【1037】)、特図2関連抽選処理では、当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した特図2当選乱数値とに基づいて、特図2変動遊技の当否判定結果を選択し、特図2変動遊技の場合には、当否判定結果として大当り又ははずれが選択され(【1038】)、特図1の当否判定結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図1の停止図柄が選択され(【1040】)、特図2の当否判定結果と、乱数値の数値範囲に基づいて、特図2の停止図柄が選択され(【1041】)、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドを第1副制御部400に送信し(【0112】)、a3,a4,a5 特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行い、また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行い(【0060】)、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると(【0061】)、第1特図表示装置212は特図1の停止図柄を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態とされ、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知され(認定事項イ)、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると(【0061】)、第2特図表示装置214は特図2の停止図柄を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態とされ、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知され(認定事項イ)、b 装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり(【0025】)、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ(【0111】)、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており(【0052】)、基本回路402には、スピーカ120の制御を行うための音源IC416と、装飾図柄表示装置208に画像を表示する液晶制御部700と、が接続され(【0053】)、b1 特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214)によるN回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから(【0560】)、主制御部300から第1副制御部400へのコマンド送信と第1副制御部400から液晶制御部700へのコマンド送信にともなうタイムラグの期間である期間T1後の(【0563】)タイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が開始され(【0560】、認定事項ウ)、主制御部300から第1副制御部400へ変動開始コマンドが送信されたタイミングで第1副制御部400は、液晶制御部700に対して装飾図柄の変動表示を開始する液晶コマンドを送信し(【0221】)、液晶コマンドを受信した液晶制御部700が、装飾図柄の変動表示を行う制御を実行し(【0223】)、b7 基本回路402には、操作キーユニット137を構成する各種ボタンの押下を検出するボタンセンサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428が接続され(【0939】)、操作キーユニット137の左右キーを操作することで、装飾図柄表示装置208には、音量調整ウィンドウが表示され、スピーカ120の音量を増減させることができ(【1983】)、b9 N回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから特図1の変動開始前に決定した変動時間又は特図2の変動開始前に決定した変動時間の経過後のタイミングcにおいて(認定事項オ)、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2)が停止表示され(【0561】)、タイミングcから特図確定表示期間である期間T2後であるN+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前のタイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる(【0561】、【0562】、認定事項エ)、c パチンコ機100(【0011】)。」
2 引用文献2及び引用文献2記載事項
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(1) 引用文献2に記載された事項
当審拒絶理由に引用され、本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2020-424号公報(令和2年1月9日公開。以下「引用文献2」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。
ア
「【技術分野】【0001】本発明は、遊技媒体を用いた遊技機に関するものである。」
イ
「【0014】遊技盤10の略中央には、センター部材12が配置されている。センター部材12には、液晶表示装置等からなる画像表示装置31と、「刀」を模した演出用役物装置32が設けられている。・・・」
ウ
「【0019】上記画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄35が変動表示される。演出図柄35というのは、例えば第1図柄(左図柄)、第2図柄(右図柄)、第3図柄(中図柄)という3つの図柄(数字)をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄35の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。」
エ
「【0270】図36(A)において、図36(A)の(a)は、変動演出が開始される前から変動開始直後の画像表示装置31の状態を示している。通常演出画面とともに、大きな演出図柄35A、小さな演出図柄35Bが表示されている。ここで、大きな演出図柄35Aは、数字図柄に対して装飾が施された第1の態様となっている。図では、装飾として数字図柄に枠を付した表示となっているが、演出図柄(1~9)毎に異なるキャラクタ画像が付加されるなど他の装飾が施されていてもよい。下記において、リーチ演出中に大きな演出図柄35Aが非表示となった場合でも、小さな演出図柄35Bは変動表示を必ず継続する。特別図柄の変動開始に共に、演出図柄35Aが変動を開始すると、演出図柄35Bも変動を開始する。盤ランプ60、枠ランプ61の発光は、上記した「客待ち中」、あるいは前変動の「変動終了後」における通常発光から、変動演出パターンで規定される変動演出対応発光となる。」
オ
「【0292】図41は、SPリーチ演出中の変動表示を示す図であり、図35における(8)に対応する変動表示を示している。図41(a)において、大きな演出図柄35A(右図柄、左図柄)は、装飾を伴わない態様(第2態様)となって、画像表示装置31の上端の左右側に移動し(移行演出)、SPリーチ演出が開始される。また、演出画面は、変動開始時の通常演出画面とは異なる特定演出画面となる。【0293】大きな演出図柄の第2態様は、第1態様にあった枠を伴わない表示態様である。盤ランプ60、枠ランプ61は、虹色以外の変動演出対応色で発光する。リーチ前、ノーマルリーチ中には大きな演出図柄35Aはキャラクタ等の装飾が施さており、遊技状態が通常遊技状態である場合には、SPリーチ発展時に大きな演出図柄35Aの表示態様が変化する(装飾を施されない第2態様)が、遊技状態が時短遊技状態である場合には、SPリーチ発展時に大きな演出図柄35Aの表示態様は変化しない。装飾を施された第1態様のまま変動表示される。すなわち、通常遊技状態時にSPリーチ以上に発展すると装飾がない状態となる。小さな演出図柄35Bの表示態様は、遊技状態、演出の発展段階によらず変わらない。」
カ
「【0295】そして、図41(g)において、大きな演出図柄35Aが装飾を伴わない第2態様のまま大当たり態様(例えば、「4」「4」「4」)で仮停止される。また、小さな演出図柄35Bは、図41(g)において、大きな演出図柄35Aとともに大当たり態様(例えば、「4」「4」「4」)で仮停止される。また図41(g)において、小さな演出図柄35Bはリーチ態様を継続してもよい。図41(g)からは、後述の図42(a)に示す再抽選演出、あるいは図42(g)に示す再抽選演出を行わない確定表示に発展可能である。なお、大きな演出図柄35Aが大当たり態様で仮停止した時点で、大当たりとなることが確定している。従って、大当たり態様での大きな演出図柄の仮停止は、大当たり確定演出である。盤ランプ60、枠ランプ61は、確定演出対応色として虹色で発光する。演出ボタン8は消灯している。大当たり態様での大きな演出図柄の仮停止に伴う盤ランプ60、枠ランプ61の虹発光(確定演出対応発光)は、この時点で最も優先順位が高い発光である。」
キ
「【0301】そして、変動時間の終了(特別図柄の変動停止)に伴い、図42(e)において、大きな演出図柄35Aは確定停止される。それとともに、小さな演出図柄35Bも大きな演出図柄35Aと同じ大当たり態様(出目)確定停止される。なお、図42(e)では、大きな演出図柄35Aは、装飾を施さない第2の態様から装飾を施した第1の態様で確定停止している。ただし、それに限らず、図42(e’)に示すように、装飾を施さない第2の態様のまま確定停止してもよい。ここで、盤ランプ60、枠ランプ61は、図42(a)から虹色での確定演出対応発光を継続しており、演出ボタン8は消灯している。この盤ランプ60、枠ランプ61の虹色での変動演出対応発光は、大当たり遊技のオープニングまで継続されてもよい。また、盤ランプ60、枠ランプ61の虹色での確定演出対応発光は、図柄が確定するまでに(図42(e)までに)終了してもよい。」
ク
「【0307】図43は、SPリーチおいてハズレとなるまでの演出の流れ(ハズレ時仮停止後態様)を説明する図であり、図35における(8)から(11)までの変動表示(ハズレ)を示している。図43(a)は、図41(e)から引き続く大きな演出図柄35A、小さな演出図柄35Bの仮停止表示を示している。この時点で、盤ランプ60、枠ランプ61は変動演出パターンで決められた変動演出対応色を継続しており、演出ボタン8は消灯している。続きを表示(全15行)【0308】図43(b)において、大きな演出図柄35A、小さな演出図柄35Bを残して、画面の転換演出が行われる。例えば、転換演出として、画面がブラックアウトする。この間、盤ランプ60、枠ランプ61は変動演出パターンで決められた変動演出対応色を継続しており、演出ボタン8は消灯している。そして、図43(c)において、ブラックアウトが終了すると、演出画面が(変動開始時の)通常演出画面に戻されるともに、大きな演出図柄35Aも装飾を施した第1の態様に戻された状態で揺動表示される。また、小さな演出図柄35Bは、大きな演出図柄35Aとともにハズレ態様(例えば、「4」「5」「4」)で仮停止される。盤ランプ60、枠ランプ61は変動演出パターンで決められた変動演出対応色を継続しており、演出ボタン8は消灯している。【0309】その後、変動時間の終了(特別図柄の変動停止)に伴い、図43(d)に示すように、大きな演出図柄35Aは、ハズレ態様(「4」「5」「4」)で確定停止される。それとともに、小さな演出図柄35Bも、大きな演出図柄35Aと同じ態様(出目)で(確定)停止表示される。このように、本実施形態の遊技機では、SPリーチの終了を契機に、大きな演出図柄35Aがキャラクタ等のない状態で停止し(ハズレ)、小さな演出図柄35Bは変動を継続する。その後、転換演出として画面がブラックアウトし、ブラックアウトの後に演出画面が通常画面(リーチ発展前の画面)に復帰すると、大きな演出図柄35Aは装飾付の状態に戻り、確定する。小さな演出図柄35Bはこの時点で変動表示を終了する。盤ランプ60、枠ランプ61は、変動演出パターンで決められた変動演出対応色から通常発光に移行され、演出ボタン8は消灯している。」
ケ
「【図41】[図:0001405547000003.jpg]」
コ
「【図42】[図:0001405547000004.jpg]」
サ
「【図43】[図:0001405547000005.jpg]」
(2) 引用文献2の記載より認定できる事項
ア 第1の態様及び第2の態様について
【0270】には「数字図柄に対して装飾が施された第1の態様」との記載があり、【0301】には「装飾を施さない第2の態様」との記載がある一方、【0293】には「第2態様は、第1態様にあった枠を伴わない表示態様である」との記載、及び、「装飾を施された第1態様」との記載があり、【0295】には「第2態様」との記載があることから、引用文献2には、「第1の態様」と「第1態様」、「第2の態様」と「第2態様」が混在して用いられているが、それぞれ、同じ意味であると認められることから、それらを「第1の態様」、「第2の態様」に統一して記載事項を認定することにする。
イ 認定事項カ
【0270】の記載及び図41~図43の記載を参照すると、演出図柄35には、大きな演出図柄35Aと小さな演出図柄35Bがあること(以下「認定事項カ」という。)が看取できる。
ウ 認定事項キ
【0307】には「図43は、SPリーチおいてハズレとなるまでの演出の流れ(ハズレ時仮停止後態様)を説明する図であり」と記載され、「図43(a)は、」「大きな演出図柄35A」「の仮停止表示を示している。」と記載されていることから、図43(a)を参照すると、図43(a)には、大きな演出図柄35Aがハズレ態様の第2の態様で仮停止表示されていること(以下「認定事項キ」という。)が看取できる。
エ 認定事項ク
【0309】の「大きな演出図柄35Aは装飾付の状態に戻り、確定する」の記載における「装飾付の状態」は、図43及び【0270】の記載を参照すると、「第1の態様」である(以下「認定事項ク」という。)と認められる。
(3) 引用文献2記載事項
上記(1)のアからサに摘記した引用文献2の記載事項、及び、上記(2)における認定事項より、引用文献2には、以下の事項(以下「引用文献2記載事項」という。)が記載されているものと認められる。
「液晶表示装置等からなる画像表示装置31が設けられた(【0014】)遊技機(【0001】)において、上記画像表示装置31には、演出図柄35が変動表示され(【0019】)、演出図柄35には、大きな演出図柄35Aと小さな演出図柄35Bがあり(認定事項カ)、大きな演出図柄35Aには、装飾として数字図柄に枠を付した表示となっている第1の態様(【0270】)と、第1の態様にあった枠を伴わない表示態様である第2の態様(【0293】)があり、SPリーチ演出が開始されると、大きな演出図柄35Aのうちの右図柄及び左図柄は、装飾を伴わない態様(第2の態様)となって、画像表示装置31の上端の左右側に移動し(移行演出)(【0292】)、大きな演出図柄35Aが装飾を伴わない第2の態様のまま大当たり態様で仮停止されると、大きな演出図柄35Aが大当たり態様で仮停止した時点で、大当たりとなることが確定し(【0295】)、変動時間の終了(特別図柄の変動停止)に伴い、大きな演出図柄35Aは、装飾を施さない第2の態様のまま確定停止され(【0301】)、SPリーチおいてハズレとなる(【0307】)場合、大きな演出図柄35Aが第2の態様で、ハズレ態様で仮停止表示され(認定事項キ)、変動時間の終了(特別図柄の変動停止)に伴い、大きな演出図柄35Aは装飾付の状態(第1の態様)に戻り、ハズレ態様で確定停止される(【0309】、認定事項ク)遊技機(【0001】)。」
3 引用文献3及び引用文献3記載事項
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(1) 引用文献3に記載された事項
当審拒絶理由に引用され、本願出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-42635号公報(平成30年3月22日公開。以下「引用文献3」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。
ア
「【0001】本発明は、始動条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機に関する。」
イ
「【0620】図109(b)には、図109(a)の場合において、特図変動表示ゲームA及び特図変動表示ゲームBについて演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合を示した。特図変動表示ゲームAが開始され(t31)、第1飾りゲームで全ての変動表示領域で識別情報が仮停止するまで(t32)は図109(a)と同様である。【0621】その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し(t33)、所定の停止時間にわたり結果態様を表示する(t33~t34)。また、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信する(t33)。ここではこの停止コマンドを演出制御装置300が受信できなかった状態となっている。続きを表示(全12行)【0622】演出制御装置300では、停止コマンドを受信していないので、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了(t33)しても第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を継続する。なお、第1飾りゲームでは仮停止した識別情報を揺れるように表示する状態を継続し、第2飾りゲームではLEDの点滅を継続する。【0623】遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームBを開始し、特図1表示器51で変動表示を開始する(t34)。また、これに伴い演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンドや飾り特図保留数コマンド等を送信する(t34)。演出制御装置300では、先のゲームである特図変動表示ゲームAに対応する開始情報である変動コマンドを受信した後に当該先のゲームに対応する停止情報である停止コマンドを受信せずに次のゲームである特図変動表示ゲームBの開始情報を受信した状態となる。よって、この変動コマンドの受信に基づき、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を停止して特図変動表示ゲームAの結果としてはずれの結果を所定時間にわたり表示する(t34~t35)。【0624】また、遊技制御装置100は、当該遊技制御装置100が制御する特図1保留表示器54について、特図変動表示ゲームBの開始に伴う始動記憶の消化に伴い表示を更新する。これに対して演出制御装置300は、特図変動表示ゲームAの結果を表示する所定時間に(t34~t35)では、当該演出制御装置300が制御する表示装置41の第1記憶表示部83aや第1始動記憶数表示部86aについて更新を待機した状態とする。また、実行中記憶表示部84の表示も特図変動表示ゲームAに対応する表示を継続した状態とする。ただし第1サブ表示部93での始動記憶数の表示は、実際の始動記憶数と対応するように特図変動表示ゲームBの開始に伴い更新される(t34)。【0625】そして、演出制御装置300は、特図変動表示ゲームAの結果を表示する時間が終了すると、特図変動表示ゲームBに対応する飾り特図変動表示ゲームを開始する(t35)。この場合、変動時間から算出される時間値Bについては図109の場合と同じ時間が設定され、全ての変動表示領域で識別情報が仮停止する時間を特図変動表示ゲームAの結果を表示した所定時間の分だけ短縮する。このようにすることで特図変動表示ゲームBの演出に不都合が生じることを防止できる。」
ウ
「【0658】なお、図109(b)、図110(b)、図111(b)の例において、第1飾りゲームでは結果が仮停止された状態となっていて遊技者は結果を認識可能であるので、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドやファンファーレコマンド、客待ちデモコマンドを受信した場合であっても、先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにしても良い。これに対して第2飾りゲームでは、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドやファンファーレコマンド、客待ちデモコマンドを受信した場合には、これらのコマンドの受信から所定時間は結果の表示を行うようにしても良い。もちろんこれとは逆に、第1飾りゲームではこれらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果表示を行うようにし、第2飾りゲームでは先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにしても良い。すなわち、少なくとも一方の飾りゲームで、これらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果の表示を行うようにすれば良い。」
エ
「【図109】[図:0001405547000006.jpg]」
(2) 引用文献3記載事項
上記(1)のアからエに摘記した引用文献3の記載事項より、引用文献3には、以下の事項(以下「引用文献3記載事項」という。)が記載されているものと認められる。
「特図変動表示ゲームAについて演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合であって(【0620】)、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し、所定の停止時間にわたり結果態様を表示し、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信し、この停止コマンドを演出制御装置300が受信できず(【0621】)、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続し(【0622】)、遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームBを開始し、特図1表示器51で変動表示を開始し、これに伴い演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンドを送信し(【0623】)、演出制御装置300は(【0625】)、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合に先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始する(【0658】)遊技機(【0001】)。」
4 周知技術を示す文献の記載及び周知技術
(1) 周知文献1及び周知文献1記載事項
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本願出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2011-229765号公報(平成23年11月17日公開。以下「周知文献1」という。)には、遊技機に関して以下の記載がある。
「【0001】本発明は、演出画面や演出音を遊技状態に応じて変化させて遊技の興趣の向上を図る遊技機、遊技機の制御方法及び制御プログラムに関する。」
「【0080】次に、本発明の一実施形態に係る遊技機1の演出音の音量調整処理の具体例について図面を参照して説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る遊技機1における演出音の音量調整可能期間を説明するためのタイミングチャートである。本実施形態に係る遊技機1では、遊技者による演出音の音量調整を客待ち期間中(演出制御基板102が主制御基板101より客待ちコマンドを受信したタイミングから、変動コマンドを受信する直前のタイミングまでの期間)可能とする。但し、本実施形態では、一例として、客待ち期間中であっても遊技者等のボタン操作等によって履歴画面が表示されている間は演出音の音量調整はできないようにしている。」
「【図6】[図:0001405547000007.jpg]」
上記の記載より、周知文献1には、「演出制御基板が主制御基板より客待ちコマンドを受信したタイミングから、変動コマンドを受信する直前のタイミングまでの期間である客待ち期間中は遊技者による演出音の音量調整を可能とした遊技機」(以下「周知文献1記載事項」という。)が記載されていると認められる。
(2)周知文献2及び周知文献2記載事項
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本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-165997号公報(平成27年9月24日公開、以下「周知文献2」という。)には、遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が記載されている。
「【技術分野】【0001】本発明は遊技機に関し、特に、特別遊技中に遊技球を所定の遊技領域に向けて発射させることを促す発射演出を、有利な特別遊技が行われていることを示唆する演出態様で行わせ得る演出制御に関する。」
「【0169】図50に示すように、S222の客待ち処理では、特図変動開始コマンドを受信した場合(S251;Yes)、客待ちフラグがONの場合には(S252;Yes)、その客待ちフラグがOFFにされる(S253)。また、客待ちコマンドを受信した場合(S254;Yes)、客待ちフラグがONにされる(S255)。」
「【0171】図52に示すように、S224の音量調節処理では、客待ちフラグがONの場合(S271;Yes)、演出操作装置6を用いて音量調節の為の操作があった場合に(S272;Yes )、その操作に応じた音量に調節される(S273)。」
「【図50】[図:0001405547000008.jpg]」
「【図52】[図:0001405547000009.jpg]」
上記の記載より、周知文献2には、「客待ちコマンドを受信した場合に客待ちフラグがONにされ、客待ちフラグがONの場合に特図変動開始コマンドを受信した場合、その客待ちフラグがOFFにされ、客待ちフラグがONの場合、演出操作装置6を用いて音量調節の為の操作があった場合に、その操作に応じた音量に調節される遊技機」(以下「周知文献2記載事項」という。)が記載されていると認められる。
(3) 本願出願前周知の事項
上記(1)に記載した「周知文献1記載事項」及び上記(2)に記載した「周知文献2記載事項」より、以下の事項が本願の出願前における周知技術であると認められる。
「遊技機において、演出制御基板が主制御基板より客待ちコマンドを受信したタイミングから、変動コマンドを受信する直前のタイミングまでの期間である客待ち期間中は遊技者による演出音の音量調整を可能とすること」
第5 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
ア 本願発明の構成Aについて
引用発明の構成aにおける「遊技全般の制御処理を行う主制御部300」、「主制御部300が送信するコマンド信号に応じて主に演出の制御を行う」「第1副制御部400」及び「パチンコ遊技機100」は、それぞれ、本願発明の構成Aにおける「遊技の進行を制御する主制御手段」、「前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段」及び「遊技機」に相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成Aに相当する構成を有する。
イ 本願発明の構成A1及び構成A2について
引用発明の構成a1,a2における「大当り、小当り又ははずれが選択され」る「当否判定結果」及び「大当り又ははずれが選択され」る「当否判定結果」は、本願発明の構成A2における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否か」に相当する。
また、引用発明の構成a1,a2における「特図1当選乱数値」及び「特図2当選乱数値」は、本願発明の構成A2における「判定情報」に相当する。
そして、引用発明の構成a1,a2における「当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した特図1当選乱数値とに基づいて」「大当り、小当り又ははずれが選択され」る「当否判定結果を選択」すること、及び、「当否判定用テーブルの示す数値範囲と取得した特図2当選乱数値とに基づいて」「大当り又ははずれが選択され」る「当否判定結果を選択」することは、本願発明の構成A2における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する」ことに相当し、引用発明の構成a1,a2における「主制御部300」は、本願発明の構成A1及び構成A2における「主制御手段」が「備え」る「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段」としての機能を有する。
よって、引用発明は、本願発明の構成A1及び構成A2に相当する構成を有する。
ウ 本願発明の構成A3について
引用発明の構成a1,a2及び構成a3,a4,a5における「特図1の当否判定結果」に「基づいて、」「選択」された「特図1の停止図柄」、及び、「特図2の当否判定結果」に「基づいて、」「選択」された「特図2の停止図柄」は、「当否判定結果」に基づくものであるから、本願発明の構成A3における「判定の結果に応じ」たものであるといえる。
また、引用発明の構成a1,a2及び構成a3,a4,a5における「特図1の当否判定結果」に「基づいて、」「選択」された「特図1の停止図柄」を「第1特図表示装置212」に「停止表示」すること、及び、「特図2の当否判定結果」に「基づいて、」「選択」された「特図2の停止図柄」を「第2特図表示装置214」に「停止表示」することは、本願発明の構成A3における「前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する」ことに相当する。
そして、引用発明の構成a1,a2及び構成a3,a4,a5における「特図1の停止図柄」又は「特図2の停止図柄」「を停止表示し」、「特図1変動遊技の結果」又は「特図2変動遊技の結果」を「遊技者」に「報知」する「第1特図表示装置212」又は「第2特図表示装置214」の「表示制御を行うための駆動回路324が接続され」た「基本回路302」「を備え」る「主制御部300」は、本願発明の構成A3における「前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段」としての機能を有する。
よって、引用発明は、本願発明の構成A3に相当する構成を有する。
エ 本願発明の構成A4及び構成A5について
引用発明の構成a3,a4,a5における「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す」ことにおける「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」は、本願発明の構成A5における「サイクル変動」に相当する。
また、引用発明の構成a1,a2及び構成a3,a4,a5における「主制御部300」が、「表示制御を行うための駆動回路324」により、「特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行い」、「特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態と」し、「また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行い」、「特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示した後、図柄毎に予め決められた特図確定表示期間にわたって停止状態と」することは、本願発明の構成A4及び構成A5における「前記変動表示手段」が「前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ」ることに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成A4及び構成A5に相当する構成を有する。
オ 本願発明の構成B及び構成B1について
引用発明の構成b1における「装飾図柄の変動表示」は、本願発明の構成B1における「演出図柄による変動演出」に相当し、引用発明の構成b及び構成b1における「装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり」、「装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ」、「特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214)によるN回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから」「主制御部300から第1副制御部400へのコマンド送信と第1副制御部400から液晶制御部700へのコマンド送信にともなうタイムラグの期間である期間T1後のタイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目の装飾図柄の変動表示が開始され」ることは、本願発明の構成B及び構成B1における「前記演出制御手段は、」「前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄の変動表示を行う変動演出を実行可能であ」ることに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成B及び構成B1に相当する構成を有する。
カ 本願発明の構成B7について
引用発明の構成b7における「操作キーユニット137」は、本願発明の構成B7における「遊技者が操作可能な操作部」に相当する。
また、引用発明の構成b7における「スピーカ120」は、本願発明の構成B7における「音出力手段」に相当する。
そして、引用発明の構成bにおいて「スピーカ120」は、「第1副制御部400の全体を制御する基本回路402」に「接続され」た「音源IC416」により「制御」されるものであり、引用発明の構成aにおいて「第1副制御部400」は「主に演出の制御を行う」ことが特定されていることから、構成b7における「スピーカ120の音量」は、本願発明の構成B7における「音出力手段から出力される演出音の音量値」に相当する。
してみると、引用発明の構成b7における「操作キーユニット137の左右キーを操作することで、」「スピーカ120の音量を増減させることができ」ることは、本願発明の構成B7における「遊技者が操作可能な操作部の操作に基づいて、音出力手段から出力される演出音の音量値を調整可能であ」ることに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成B7に相当する構成を有する。
キ 本願発明の構成B9について
引用発明の構成b9における「N回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaから特図1の変動開始前に決定した変動時間又は特図2の変動開始前に決定した変動時間の経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2)が停止表示され」、「タイミングcから特図確定表示期間である期間T2後であるN+1回転目の特図変動遊技が開始するタイミングであるタイミングeよりも前のタイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる」ことは、「タイミングc」が、構成a3,a4,a5における「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す」表示の終了タイミングであるといえることから、本願発明の構成B9における「前記変動演出において、前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動が終了した後のタイミングであって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記演出図柄が停止表示され」ることに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成B9に相当する構成を有する。
ク 本願発明の構成Cについて
引用発明の構成cにおける「パチンコ機100」は、本願発明の構成Cにおける「遊技機」に相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成Cに相当する構成を有する。
ケ 一致点及び相違点について
上記アからクにおける検討を踏まえると、本願発明と引用発明は、以下の点で一致する。
<一致点>
「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、A1 前記主制御手段は、A2 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、A3 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、続きを表示(全11行)A4 前記変動表示手段は、A5 前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を停止表示させ、B 前記演出制御手段は、B1 前記特別図柄の変動表示に対応して演出図柄による変動演出を実行可能であり、B7 遊技者が操作可能な操作部の操作に基づいて、音出力手段から出力される演出音の音量値を調整可能であり、B9 前記変動演出において、前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動が終了した後のタイミングであって前記特別図柄の停止時間が経過する前のタイミングで、前記演出図柄が停止表示されるC 遊技機。」
そして、両者は、以下の点で相違する。
<相違点1> (構成B2~構成B6に関して)
変動演出に関して、本願発明では、変動演出は、演出図柄を所定の態様で動作する停止前動作演出と、当該停止前動作演出の後、前記演出図柄を図柄停止位置に停止させる停止表示と、を含み、前記演出図柄は、第1態様と当該第1態様とは異なる第2態様とで前記変動演出を実行可能であり、前記変動演出は、前記特別遊技を実行しないとの判定結果に基づく第1変動演出と、前記特別遊技を実行するとの判定結果に基づく第2変動演出と、を含み、前記第1変動演出において、前記第1態様で前記停止前動作演出を行い前記第2態様で前記停止表示を行うことが可能であり、前記第2変動演出において、前記第1態様で前記停止前動作演出および前記停止表示を行うことが可能であるのに対して、引用発明は、装飾図柄表示装置208によるN回転目の装飾図柄の変動表示が開始された後、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われるまでの装飾図柄の動作が不明であるとともに、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知と装飾図柄の表示態様との関係が不明である点。
<相違点2> (構成B8に関して)
音量値の調整が可能である期間に関して、本願発明は、特別図柄の変動表示が非実行の客待ち状態からサイクル変動が開始されるときまでの期間に、音量値の調整が可能であるのに対して、引用発明は、操作キーユニット137の左右キーを操作することでスピーカ120の音量を増減させることができる期間がどの期間であるか不明である点。
<相違点3> (構成B10及び構成B11に関して)
変動演出が終了していない状態で次の特別図柄の変動表示におけるサイクル変動が開始された場合に関して、本願発明は、前記変動演出を終了させて次の変動演出を開始させることが可能であって、前記次の変動演出の開始に伴って前記演出図柄の停止表示期間を経ずに図柄停止位置から前記演出図柄の変動表示を開始させるものであるのに対して、引用発明は、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が終了していない状態でN+1回転目の特図変動遊技が開始される場合が想定されているか否かが不明である点。
第6 判断
上記の各相違点について検討する。
(1) 相違点1について
引用文献2には、上記第4の2(3)に示した引用文献2記載事項が記載されており、引用発明と引用文献2記載事項とは、装飾図柄を用いて遊技結果を報知する遊技機という点で技術分野が共通する。
また、引用文献2記載事項における「大きな演出図柄35Aの」「仮停止」及び「確定停止」は、相違点1に係る本願発明の構成における「演出図柄を所定の態様で動作する停止前動作演出」及び「当該停止前動作演出の後、前記演出図柄を図柄停止位置に停止させる停止表示」に相当し、引用文献2記載事項における「第1の態様にあった枠を伴わない表示態様である第2の態様」及び「装飾として数字図柄に枠を付した表示となっている第1の態様」は、相違点1に係る本願発明の構成における「第1態様」及び「当該第1態様とは異なる第2態様」に相当し、引用文献2記載事項における「SPリーチおいてハズレとなる場合、大きな演出図柄35Aがハズレ態様の第2の態様で仮停止表示され」、「変動時間の終了(特別図柄の変動停止)に伴い、大きな演出図柄35Aは装飾付の状態(第1の態様)に戻り、ハズレ態様で確定停止される」ことは、本願発明の相違点1に係る構成における「特別遊技を実行しないとの判定結果に基づく」「第1変動演出において、前記第1態様で前記停止前動作演出を行い前記第2態様で前記停止表示を行うことが可能であ」ることに相当し、引用文献2記載事項における「大きな演出図柄35Aが装飾を伴わない第2の態様のまま大当たり態様で仮停止されると、大きな演出図柄35Aが大当たり態様で仮停止した時点で、大当たりとなることが確定し」、「変動時間の終了(特別図柄の変動停止)に伴い、大きな演出図柄35Aは確定停止され、大きな演出図柄35Aは、装飾を施さない第2の態様のまま確定停止してもよ」いことは、本願発明の相違点1に係る構成における「特別遊技を実行するとの判定結果に基づく」「第2変動演出において、前記第1態様で前記停止前動作演出および前記停止表示を行うことが可能であ」ることに相当する。
そうすると、引用文献2記載事項は、相違点1に係る本願発明の構成に相当する構成を備えるものである。
そして、引用発明において、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われるまでの装飾図柄の動作や態様については、遊技機の興趣向上の観点から公知のものを種々採用し得るから、引用発明における「装飾図柄表示装置208によるN回転目の装飾図柄の変動表示が開始され」た後の「装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示」までの「装飾図柄の変動表示」に関して、引用文献2記載事項における「仮停止」及び「確定停止」する構成を採用するとともに、「大当たりとなる」場合と、「ハズレとなる」「場合」とで、「装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示」における「装飾図柄」の表示態様を異ならせ、「仮停止」はいずれも「第2の態様」とし、「大当たりとなる」場合は「第2の態様」で停止表示し、「ハズレとなる」「場合」は「第1の態様」で停止表示することによって、本願発明の相違点1に係る構成を成すことは、当業者が容易に想到し得ることである。
してみると、相違点1に係る本願発明の構成は、引用発明に引用文献2記載事項を適用することによって、当業者が容易に想到し得たものである。
(2) 相違点2について
上記第4の4(3)に示したように、「遊技機において、演出制御基板が主制御基板より客待ちコマンドを受信したタイミングから、変動コマンドを受信する直前のタイミングまでの期間である客待ち期間中は遊技者による演出音の音量調整を可能とすること」は、本願の出願前における周知技術(以下「周知技術1」という。)である。
ここで、周知技術1における「客待ちコマンドを受信したタイミングから、変動コマンドを受信する直前のタイミングまでの期間」は、相違点2に係る本願発明の構成における「特別図柄の変動表示が非実行の客待ち状態からサイクル変動が開始されるときまでの期間」に相当し、周知技術1における「遊技者による演出音の音量調整を可能」であることは、相違点2に係る本願発明の構成における「音量値の調整が可能である」ことに相当する。
そして、引用発明において、操作キーユニット137の左右キーを操作することでスピーカ120の音量を増減させることができる期間に関して、周知技術1を適用し、客待ち期間中は遊技者による演出音の音量調整を可能とすることによって相違点2に係る本願発明の構成を成すことは、当業者が容易に想到し得たものである。
(3) 相違点3について
引用文献3には、上記第4の3(2)に示した引用文献3記載事項が記載されており、引用発明と引用文献3記載事項とは、主制御基板から送られるコマンドを演出制御基板が受信することにより演出図柄の変動態様が制御される遊技機という点で技術分野が共通し、演出図柄の変動態様の制御の適正化という課題を内在する点でも共通する。
また、引用文献3記載事項における「特図変動表示ゲームAについて演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合」に「特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続し」、「停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合にコマンドに応じた演出を開始する」ことは、受信した変動コマンドに応じた演出が開始されることによって、継続されていた第1飾りゲームの変動表示は終了することが明らかであるから、相違点3に係る本願発明の構成の「変動演出を終了させて次の変動演出を開始させることが可能であ」ることに相当する。
そして、装飾図柄の変動表示は、主制御装置から送信された、その装飾図柄の変動表示を停止するためのコマンドを受信することによって変動が停止されることが技術常識であるから、引用発明において、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が行われている時に、N回転目装飾図柄の変動表示が停止できずに、N+1回転目の特図変動遊技が開始されてしまう場合(本願発明の「前記変動演出が終了していない状態で次の前記特別図柄の変動表示における前記サイクル変動が開始された場合」に相当)において、引用文献3記載事項における「演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合」に「特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続し」、「停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合にコマンドに応じた演出を開始する」構成を採用し、相違点3に係る本願発明の構成のうち、「変動演出を終了させて次の変動演出を開始させることが可能」とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
ここにおいて、引用文献3記載事項において、「停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合に」「コマンドに応じた演出を開始する」場合は、「変動コマンド」の受信により、それ以前に継続されていた「第1飾りゲームの変動表示」は打ち切られ、新たに受信した「変動コマンド」により、新たな変動表示が行われることが明らかであるから、新たな変動表示を行うために定められた位置から、新たに受信した「変動コマンド」による変動表示が行われること(本願発明の「前記次の変動演出の開始に伴って前記演出図柄の停止表示期間を経ずに前記図柄停止位置から前記演出図柄の変動表示を開始させること」に相当)は、当業者にとって自明のことである。
してみると、相違点3に係る本願発明の構成は、引用発明に引用文献3記載事項を適用することによって、当業者が容易に想到し得たものである。
(4) 本願発明の奏する効果について
本願発明の奏する効果は、引用発明、引用文献2記載事項、引用文献3記載事項及び周知技術の奏する効果から、当業者が予測することができた程度のものである。
(5) 審判請求人の主張について
審判請求人は、令和5年8月1日に提出された意見書において、以下の主張を行っている。
「本願発明は、構成(B8)に示すように、特別図柄の変動表示が非実行の客待ち状態からサイクル変動が開始されるときまでの期間に音量値の調整が可能であることを特徴部としております。これにより、音量値の調整の自由度、利便性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができます。例えば、客待ち状態であると、新たな遊技者が着席して遊技を開始する場面であることが想定され、着席した遊技者は好みの音量値に設定することが想定されます。そのような場面で、サイクル変動が開始されるときまでの期間に音量値の調整を可能としておくことで、遊技球を遊技領域に打ち出しながら音量値の調整を行うこともできるので、音量値の調整の自由度、利便性を高めることに繋がります。」
「・・・、引用文献1~3の組み合わせでは、・・・、本願発明の、構成(A)~構成(B7)、(B9)~(B11)が導き出せるだけで、構成(B8)は導き出せず、客待ち状態からサイクル変動が開始されるときまでの期間に音量値の調整を可能とすることで、音量値の調整の自由度、利便性を高めることで、遊技の興趣を向上させることができる、といった効果も望めないと考えます。してみれば、引用文献1~3を参照したとしても、上記特徴部を想起するのは容易な事項ではなく、上記特徴部を想起するための十分な動機付けにもならないと考えられます。以上により、本願発明は、進歩性の要件を満たしていると考えます。」
そこで、審判請求人の上記の主張について検討すると、請求人が本願発明の特徴部とした「特別図柄の変動表示が非実行の客待ち状態からサイクル変動が開始されるときまでの期間に音量値の調整が可能であること」は、上記第4の4(3)に示したように、本願の出願前における周知技術であるから、本願発明は、引用文献1に記載された発明、引用文献2記載事項、引用文献3記載事項及び周知技術1に基づいて容易に発明をすることができたものであり、審判請求人の主張は採用できない。
第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が、引用文献1に記載された発明、引用文献2記載事項、引用文献3記載事項及び周知技術1に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-020535