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特許拒絶査定不服審判

2022-019105

冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法

審判番号
2022-019105
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2022-012258外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年11月28日
審決日
2023年02月09日
公報発行日
2023年05月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (C09K)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特願2022- 12258「冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 8月10日出願公開、特開2022-117494〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和4年1月28日(優先権主張 令和3年1月29日(以下、「優先日」という。)、令和3年9月10日、令和3年10月4日)の出願であって、令和4年4月13日付けの拒絶理由通知に対し、同年6月20日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年8月31日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同年11月28日に審判の請求がなされると同時に手続補正(以下、「審判請求時補正」という。)がなされたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1~8に係る発明は、審判請求時補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~8に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、それらのうちの請求項1及び請求項3の記載は次のとおりである。 なお、請求項3は独立請求項であり、審判請求時補正による補正はなされていない。 以下、請求項3に係る発明を「本願発明」ともいう。 「【請求項1】 冷媒を含む組成物であって、 前記冷媒が、トランス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(R32)及び2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン(R1234yf)を含む組成物を用いて冷凍サイクルを運転する工程を含む、HFO-1132(E)の150℃、3.0MPa(絶対圧力)における不均化反応の抑制方法であって、 HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、 点Q(54.0, 46.0, 0.0)、 点R(44.0, 0.0, 56.0)、 点P(0.0, 0.0, 100.0)及び 点O(0.0, 100.0, 0.0) の4点をそれぞれ結ぶ直線QR、RP、PO及びOQで囲まれる図形の範囲内又は前記直線QR上にある(ただし、点Q及び点Rは除く)、方法。 ・・・ 【請求項3】 冷媒を含む組成物であって、 前記冷媒が: 合計で冷媒全体に対して99.5質量%以上の、HFO-1132(E)、R32及びR1234yf;並びにアセチレン、HFO-1132a、HFO-1141、HFO-1123、HFC-143a、HFC-134a、Z-HFO-1132、HFO-1243zf、HFC-245cb、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113、HFC-152a、HFC-161及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも一種の追加的な冷媒 を含み、 HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、 点Q(54.0, 46.0, 0.0)、 点R(44.0, 0.0, 56.0)、 点P(0.0, 0.0, 100.0)及び 点O(0.0, 100.0, 0.0) の4点をそれぞれ結ぶ直線QR、RP、PO及びOQで囲まれる図形の範囲内又は前記直線QR上にある(ただし、点Q及び点Rは除く)、組成物。」 第3 原査定の拒絶理由の概要 原査定には「この出願については、令和4年4月13日付け拒絶理由通知書に記載した理由2、3によって、拒絶をすべきものです。」と記載され、当該理由3は、請求項1~12に係る発明は、引用文献1~15に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開2015-229767号公報 引用文献2:国際公開第2015/186671号 引用文献3:国際公開第2015/186557号 引用文献4:国際公開第2015/115252号 引用文献5:国際公開第2019/123807号 引用文献6:国際公開第2020/262209号 引用文献7:国際公開第2020/158170号 引用文献8:国際公開第2019/123806号 引用文献9:国際公開第2020/213697号 引用文献10:国際公開第2019/124401号 引用文献11:国際公開第2019/124403号 引用文献12:国際公開第2020/256126号 引用文献13:国際公開第2020/255966号 引用文献14:国際公開第2020/017521号 引用文献15:国際公開第2019/123898号 第4 引用文献 1 引用文献の記載事項 (1)引用文献3 本願の優先日前に公開された引用文献3には以下の事項が記載されている。 「[0001] 本発明は熱サイクル用作動媒体および該作動媒体を含む熱サイクルシステム用組成物ならびに該組成物を用いた熱サイクルシステムに関する。 ・・・ [0003] このような経緯から、熱サイクルシステム用作動媒体としては、CFCやHCFCに代えて、オゾン層への影響が少ない、ジフルオロメタン(HFC-32)、テトラフルオロエタン、ペンタフルオロエタン(HFC-125)等のヒドロフルオロカーボン(HFC)が用いられるようになった。例えば、R410A(HFC-32とHFC-125の質量比1:1の擬似共沸混合冷媒)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a)等は従来から広く使用されてきた冷媒である。しかし、HFCは、地球温暖化の原因となる可能性が指摘されている。 ・・・ [0006] 最近、炭素-炭素二重結合を有しその結合が大気中のOHラジカルによって分解されやすいことから、オゾン層への影響が少なく、かつ地球温暖化への影響が少ない作動媒体である、ヒドロフルオロオレフィン(HFO)、すなわち炭素-炭素二重結合を有するHFCに期待が集まっている。本明細書においては、特に断りのない限り飽和のHFCをHFCといい、HFOとは区別して用いる。また、HFCを飽和のヒドロフルオロカーボンのように明記する場合もある。 [0007] HFOを用いた作動媒体として、例えば、特許文献1には上記特性を有するとともに、優れたサイクル性能が得られる1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132)を用いた作動媒体に係る技術が開示されている。特許文献1においては、さらに、該作動媒体の不燃性、サイクル性能等を高める目的で、HFO-1132に、各種HFCやHFOを組み合わせて作動媒体とする試みもされている。 ・・・ [0010] 本発明は、HFO-1132を含む熱サイクル用作動媒体において、安定性が高く、地球温暖化への影響を抑えながら、R410AやHFC-134aと代替が可能なサイクル性能を有する熱サイクル用作動媒体およびそれを用いた熱サイクルシステム用組成物、ならびに該組成物を用いた熱サイクルシステムの提供を目的とする。 ・・・ [0021] HFO-1132には、沸点が大きく異なる、すなわち分離精製が容易なシス体(以下、Z体という。)とトランス体(以下、E体という。)の立体異性体が存在する。HFO-1132のZ体、E体、およびこれらの混合物において、上記自己分解反応性(以下、「自己分解性」ともいう。)に差異はない。・・・ ・・・ [0066]<作動媒体の具体的な組成> 本発明の作動媒体は、HFO-1132の自己分解性を抑制する観点から、上記のとおり作動媒体全量に対するHFO-1132の含有量を80質量%以下とすることが好ましい。この観点からいえば、HFO-1132とともに用いる、HFCおよび、HFO-1132以外のHFOから選ばれる少なくとも2種は特に制限されない。ただし、好ましくは、HFCおよび、HFO-1132以外のHFOから選ばれる少なくとも2種は、自己分解性を有しない化合物である。 ・・・ [0068] なお、作動媒体の全量に対するHFO-1132の含有量は、サイクル性能やGWPの点から20質量%以上が好ましく、40質量%がより好ましい。また、作動媒体のより高い安定性、言い換えれば耐久性のためには、作動媒体の全量に対するHFO-1132の含有量は80質量%以下が好ましい。 ・・・ [0077] また、HFO-1132がHFO-1132(E)を主体とする場合、組み合わせるHFCとしては、HFO-1132(E)と、それぞれ質量比で99:1~1:99の組成範囲で共沸に近い擬似共沸混合物を形成可能である、HFC-32およびHFC-125から選ばれる1種以上が好ましい。 ・・・ [0079] HFO-1132以外のHFOとしては、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)、2-フルオロプロペン(HFO-1261yf)、1,1,2-トリフルオロプロペン(HFO-1243yc)、トランス-1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225ye(E))、シス-1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225ye(Z))、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ze(E))、シス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ze(Z))、3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1243zf)等が挙げられる。 [0080] なかでも、HFO-1132以外のHFOとしては、高い臨界温度を有し、自己分解性を有さず、成績係数が優れる点から、HFO-1234yf、HFO-1234ze(E)、HFO-1234ze(Z)が好ましく、HFO-1234yfがより好ましい。・・・ ・・・ [0086](任意成分) 本発明の作動媒体は、上記HFO-1132と、HFCおよびHFO-1132以外のHFOから選ばれる2種以上の成分以外に、二酸化炭素、炭化水素、クロロフルオロオレフィン(CFO)、ヒドロクロロフルオロオレフィン(HCFO)等を任意成分として含有してもよい。任意成分としてはオゾン層への影響が少なく、かつ地球温暖化への影響が小さく、自己分解性を有しない成分が好ましい。 ・・・ [0093] 本発明の作動媒体が上記のような任意成分を含有する場合、作動媒体における任意成分の合計含有量は、作動媒体100質量%に対して10質量%未満であり、8質量%以下が好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。 ・・・ [0144](HFO-1132およびこれを含む混合媒体の自己分解性試験) HFO-1132(Z)、HFO-1132(E)の単体またはこれらとHFC-32、HFC-125、HFC-134a、HFO-1234yfを表3に示す割合で混合した混合媒体を検体a~fとして用いて、以下の方法で自己分解性試験を行った。 [0145] 内容積650cm3の球形耐圧容器を用い、高圧ガス保安法における個別通達においてハロゲンを含むガスを混合したガスにおける燃焼範囲を測定する設備として推奨されているA法に準拠した方法で、検体a~fの連鎖的な自己分解反応の有無を確認した。 着火は、外径0.5mm、長さ25mmの白金線を10V、50Aの電圧、電流で溶断する方法(ホットワイヤー法)で行った。 [0146] 外部より所定の温度に制御された内容積650cm3の球形耐圧容器内に検体aを所定圧力まで封入した後、内部に設置された白金線に所定の電圧を印加することで加熱溶断することにより白金線の融点(約1800℃)温度で着火し、溶断着火後に発生する耐圧容器内の温度と圧力変化の測定を行った。圧力上昇ならびに温度上昇が認められた場合に自己分解反応ありと判断した。検体b~fについても同様の試験を行い、自己分解性を評価した。結果を表3に示す。なお表3中の圧力はゲージ圧である。 [0147] [表3] [図:0001397113000001.jpg] [0148] 表3からわかるように、HFO-1132(Z)およびHFO-1132(E)の単体では自己分解性が確認された。また、検体c~dのようにHFO-1132(Z)またはHFO-1132(E)に自己分解性を有しないHFC、HFOを組み合わせて20質量%含有させることで自己分解性を有しない混合媒体が得られることが確認できた。ここで、検体c~dの組成は、それぞれ以下に示す例14、例70、例126および例98の作動媒体の組成と同じである。 ・・・ [0151] 例71~140において、HFO-1132(E)と、HFC-32、HFC-125、HFC-134a、HFO-1234yf、HFO-1234ze(E)から選ばれる2種を表10~14に示す割合で混合した作動媒体を作製し、上記基準冷凍サイクルの温度条件における上記の方法で、(A)温度勾配、R410Aに対する相対冷凍能力(B1)RQR410A、相対成績係数(C1)RCOPR410A、HFC-134aに対する相対冷凍能力(B2)RQR134a、相対成績係数(C2)RCOPR134aを求めた。結果を表10~14に合わせて示す。 ・・・ [0162] [表13] [図:0001397113000002.jpg] 」 (2)引用文献5 本願の優先日前に公開された引用文献5には以下の事項が記載されている。 「[0025] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0029] トレーサーとしては、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2)HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3)HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2)HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3)HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2)HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F)HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3)HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0030] 本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppm含んでいてもよい。本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、好ましくは約30ppm~約500ppm、より好ましくは約50ppm~約300ppm含んでいてもよい。」 (3)引用文献6 本願の優先日前に公開された引用文献6には以下の事項が記載されている。 「[0022] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0026] トレーサーとしては、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2)HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3)HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2)HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3)HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2)HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F)HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3)HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0027] 本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppm含んでいてもよい。本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、好ましくは約30ppm~約500ppm、より好ましくは約50ppm~約300ppm含んでいてもよい。」 (4)引用文献7 本願の優先日前に公開された引用文献7には以下の事項が記載されている。 「[0134] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0138] 上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物(以下、トレーサー化合物とも称する)がより好ましい。 HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-41(フルオロメタン、CH3F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、 CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0139] 上記トレーサー化合物は、10質量百万分率(ppm)~1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。上記トレーサー化合物は30ppm~500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することが好ましく、50ppm~300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することがより好ましく、75ppm~250ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することが更に好ましく、100ppm~200ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在することが特に好ましい。」 (5)引用文献8 本願の優先日前に公開された引用文献8には、以下の事項が記載されている。 「[0001] 本開示は、冷媒を含む組成物、その使用、並びにそれを有する冷凍機及びその冷凍機の運転方法に関する。 ・・・ [0008] 本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、トランス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(HFC-32又はR32)及び2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン(HFO-1234yf又はR1234yf)を含む混合冷媒が、上記特性を有することを見出した。 ・・・ [0033] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 [0034] 本開示の冷媒組成物は、トレーサーとして、一種を単独で含有してもよいし、二種以上を含有してもよい。 [0035] トレーサーとしては、特に限定されず、一般に用いられるトレーサーの中から適宜選択することができる。好ましくは、本開示の冷媒に不可避的に混入する不純物とはなり得ない化合物をトレーサーとして選択する。 [0036] トレーサーとしては、例えば、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、フルオロカーボン、重水素化炭化水素、重水素化ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、フルオロエーテル、臭素化化合物、ヨウ素化化合物、アルコール、アルデヒド、ケトン、亜酸化窒素(N2O)等が挙げられる。トレーサーとしては、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、フルオロカーボン、ハイドロクロロカーボン、フルオロカーボン及びフルオロエーテルが特に好ましい。 [0037] 上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2)HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3)HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2)HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3)HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2)HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F)HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3)HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0038] トレーサー化合物は、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。好ましくは、トレーサー化合物は約30ppm~約500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し、最も好ましくは、トレーサー化合物は約50ppm~約300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在する。」 (6)引用文献9 本願の優先日前に公開された引用文献9には、以下の事項が記載されている。 「[0030] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0034] 上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0035] トレーサー化合物は、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。好ましくは、トレーサー化合物は約30ppm~約500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し、最も好ましくは、トレーサー化合物は約50ppm~約300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在する。」 (7)引用文献10 本願の優先日前に公開された引用文献10には、以下の事項が記載されている。 「[0033] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0037] トレーサーとしては、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0038] 本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppm含んでいてもよい。本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、好ましくは約30ppm~約500ppm、より好ましくは約50ppm~約300ppm含んでいてもよい。」 (8)引用文献11 本願の優先日前に公開された引用文献11には、以下の事項が記載されている。 「[0028] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0032] 上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0033] トレーサー化合物は、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。好ましくは、トレーサー化合物は約30ppm~約500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し、最も好ましくは、トレーサー化合物は約50ppm~約300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在する。」 (9)引用文献12 本願の優先日前に公開された引用文献12には、以下の事項が記載されている。 「[0027] 2.2 トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0031] トレーサーとしては、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2)HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3)HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2)HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3)HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2)HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2)HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F)HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3)HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) 本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppm含んでいてもよい。本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、好ましくは約30ppm~約500ppm、より好ましくは約50ppm~約300ppm含んでいてもよい。」 (10)引用文献13 本願の優先日前に公開された引用文献13には、以下の事項が記載されている。 「[0397] (1-3-1)トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0401] トレーサーとしては、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) [0402] 本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppm含んでいてもよい。本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、好ましくは約30ppm~約500ppm、より好ましくは約50ppm~約300ppm含んでいてもよい。」 (11)引用文献14 本願の優先日前に公開された引用文献14には、以下の事項が記載されている。 「[0085] (1-3-2)トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0089] トレーサーとしては、以下の化合物が好ましい。 FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) 本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppm含んでいてもよい。本開示の冷媒組成物は、トレーサーを合計で、冷媒組成物全体に対して、好ましくは約30ppm~約500ppm、より好ましくは約50ppm~約300ppm含んでいてもよい。」 (12)引用文献15 本願の優先日前に公開された引用文献15には、以下の事項が記載されている。 「[0259] (4-3-2)トレーサー トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される。 ・・・ [0264] 上記トレーサーとしては、具体的には、以下の化合物が好ましい。 [0265] FC-14(テトラフルオロメタン、CF4) HCC-40(クロロメタン、CH3Cl) HFC-23(トリフルオロメタン、CHF3) HFC-41(フルオロメタン、CH3Cl) HFC-125(ペンタフルオロエタン、CF3CHF2) HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F) HFC-134(1,1,2,2-テトラフルオロエタン、CHF2CHF2) HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3) HFC-143(1,1,2-トリフルオロエタン、CHF2CH2F) HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3) HFC-152(1,2-ジフルオロエタン、CH2FCH2F) HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F) HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン、CF3CH2CHF2) HFC-236fa(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CH2CF3) HFC-236ea(1,1,1,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン、CF3CHFCHF2) HFC-227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、CF3CHFCF3) HCFC-22(クロロジフルオロメタン、CHClF2) HCFC-31(クロロフルオロメタン、CH2ClF) CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF) HFE-125(トリフルオロメチル-ジフルオロメチルエーテル、CF3OCHF2) HFE-134a(トリフルオロメチル-フルオロメチルエーテル、CF3OCH2F) HFE-143a(トリフルオロメチル-メチルエーテル、CF3OCH3) HFE-227ea(トリフルオロメチル-テトラフルオロエチルエーテル、CF3OCHFCF3) HFE-236fa(トリフルオロメチル-トリフルオロエチルエーテル、CF3OCH2CF3) トレーサー化合物は、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。好ましくは、トレーサー化合物は約30ppm~約500ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し、最も好ましくは、トレーサー化合物は約50ppm~約300ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在する。」 2 引用文献3に記載された発明 (1)引用文献3(上記1(1)参照。)の[0162]の[表13]には、HFO-1132(E)に、HFC-32とHFO-1234yfを所定の重量%比で混合した作動媒体を作成し、能力評価をした結果が示されている。 (2)ここで、「HFO-1132(E)」は、同[0007]の「1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132)」との記載及び[0021]の「HFO-1132には、沸点が大きく異なる、すなわち分離精製が容易なシス体(以下、Z体という。)とトランス体(以下、E体という。)の立体異性体が存在する。」との記載から、1,2-ジフルオロエチレンのトランス体であり、「HFC-32」は同[0003]の「ジフルオロメタン(HFC-32)」との記載からジフロオロメタンであり、「HFO-1234yf」は同[0079]の「2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)」との記載から2,3,3,3-テトラフルオロプロペンであることが理解できる。 (3)同[0068]には「作動媒体の全量に対するHFO-1132の含有量は、サイクル性能やGWPの点から20質量%以上が好ましく、40質量%がより好ましい。また、作動媒体のより高い安定性、言い換えれば耐久性のためには、作動媒体の全量に対するHFO-1132の含有量は80質量%以下が好ましい。」と記載されているから、上記[表13]において、HFO-1132の含有量が20~40重量%であるサイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい例を抽出すると、例113~例120の作動媒体が抽出できるから、引用文献3には、例113~例120の発明(以下、「引用発明113」~「引用発明120」という。)が記載されているものと認められる。 (引用発明113) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ20重量%、10重量%、70重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明114) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ20重量%、20重量%、60重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明115) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ20重量%、40重量%、40重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明116) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ20重量%、60重量%、20重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明117) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ20重量%、70重量%、10重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明118) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ40重量%、10重量%、50重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明119) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ40重量%、20重量%、40重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 (引用発明120) 「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)、HFC-32(ジフロオロメタン)及びHFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)を、それぞれ40重量%、40重量%、20重量%含む、サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体。」 第5 対比・判断 1 対比 (1)本願発明と引用発明113~引用発明120を対比すると、上記第2の本願の特許請求の範囲の【請求項1】の「トランス-1,2-ジフルオロエチレン(HFO-1132(E))、ジフルオロメタン(R32)及び2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン(R1234yf)」との記載を考慮すれば、引用発明113~引用発明120の「HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)」は本願発明の「HFO-1123(E)」に、「HFC-32(ジフロオロメタン)」は「R32」に、「HFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)」は「R1234yf」に、それぞれ相当する。 (2)引用発明113~引用発明120の「サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体」は、複数の成分からなるものであるから、本願発明の「冷媒を含む組成物」に相当する。 (3)引用発明113~引用発明120の「サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体」は、HFO-1132(E)(1,2-ジフルオロエチレンのトランス体)を40重量%以下の範囲で含むものであるから、引用発明113~引用発明120のいずれの発明も、本願発明の「合計で冷媒全体に対して99.5質量%以上の、HFO-1132(E)、R32及びR1234yf」「を含み、」「HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、 点Q(54.0, 46.0, 0.0)、 点R(44.0, 0.0, 56.0)、 点P(0.0, 0.0, 100.0)及び 点O(0.0, 100.0, 0.0) の4点をそれぞれ結ぶ直線QR、RP、PO及びOQで囲まれる図形の範囲内又は前記直線QR上にある(ただし、点Q及び点Rは除く)」を充足するものである。 (4)そうすると、本願発明と引用発明113~引用発明120の一致点及び相違点は、以下のとおりである。 <一致点> 「冷媒を含む組成物であって、 前記冷媒が: 合計で冷媒全体に対して99.5質量%以上の、HFO-1132(E)、R32及びR1234yf を含み、 HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの、これらの総和を基準とする質量%をそれぞれx、y及びzとするとき、HFO-1132(E)、R32及びR1234yfの総和が100質量%となる3成分組成図において、座標(x,y,z)が、 点Q(54.0, 46.0, 0.0)、 点R(44.0, 0.0, 56.0)、 点P(0.0, 0.0, 100.0)及び 点O(0.0, 100.0, 0.0) の4点をそれぞれ結ぶ直線QR、RP、PO及びOQで囲まれる図形の範囲内又は前記直線QR上にある(ただし、点Q及び点Rは除く)、組成物。」 <相違点> 本願発明は「アセチレン、HFO-1132a、HFO-1141、HFO-1123、HFC-143a、HFC-134a、Z-HFO-1132、HFO-1243zf、HFC-245cb、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113、HFC-152a、HFC-161及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群より選択される少なくとも一種の追加的な冷媒」を含むのに対し、引用発明113~引用発明120は、追加的な冷媒を含まない点。 2 判断 上記相違点について検討する。引用文献8(上記1(2)参照。)の[0033]には「トレーサーは、本開示の冷媒組成物が希釈、汚染、その他何らかの変更があった場合、その変更を追跡できるように検出可能な濃度で本開示の冷媒組成物に添加される」ものであることが記載され、同[0037]には、トレーサー化合物の例として、本願発明の「追加的な冷媒」として列挙された化合物に含まれる、「HFC-143a(1,1,1-トリフルオロエタン、CF3CH3)」、「HFC-134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン、CF3CH2F)」、「CFC-1113(クロロトリフルオロエチレン、CF2=CClF)」、「HFC-152a(1,1-ジフルオロエタン、CHF2CH3)」、「HFC-161(フルオロエタン、CH3CH2F)」が例示され、かつ、同[0038]には、トレーサー化合物の添加量について「トレーサー化合物は、約10重量百万分率(ppm)~約1000ppmの合計濃度で冷媒組成物中に存在し得る。」と記載されている。 そして、同趣旨のことは、例えば上記引用文献5の[0025]、[0029]、[0030]、引用文献6の[0022]、[0026]、[0027]、引用文献7の[0134]、[0138]、[0139]、引用文献9の[0030]、[0034]、[0035]、引用文献10の[0033]、[0037]、[0038]、引用文献11の[0028]、[0032]、[0033]、引用文献12の[0027]、[0031]、引用文献13の[0397]、[0401]、[0402]、引用文献14の[0085]、[0089]、[0038]、引用文献15の[0259]、[0264]、[0265]にも記載されており、本願発明の「追加的な冷媒」として列挙された化合物のうちのいくつかを冷媒のトレーサー化合物として10~1000ppm程度添加することは、当該分野の周知技術ともいえる。 なお、1000ppmは0.1重量%、10ppmは0.001重量%であり、トレーサーが追加的な化合物であることは明らかである。 そうすると、引用発明113~引用発明120の作動媒体においても、「アセチレン、HFO-1132a、HFO-1141、HFO-1123、HFC-143a、HFC-134a、Z-HFO-1132、HFO-1243zf、HFC-245cb、HCFC-1122、HCFC-124、CFC-1113、HFC-152a、HFC-161及び3,3,3-トリフルオロプロピンからなる群」に含まれる化合物を、トレーサーとして、作動媒体全量の0.1~0.001重量%程度添加することは、当業者が容易になし得たことである。 また、引用発明113~引用発明120の作動媒体は、「サイクル性能、GWP及び耐久性が好ましい作動媒体」なのであるから、本願発明の奏する効果は、引用発明113~引用発明120から想定し得る域を出るものではない。 したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 審判請求人の主張について 審判請求人は、審判請求書において「3.2.4 このように、引用発明においては不均化反応が抑制されているとは言えません。また、「150℃、3.0MPa(絶対圧力)」という条件に設定することについては記載も示唆もされていないため、かかる点を特徴とする本願発明を想到することが当業者が容易になし得たことであるとは到底言えません。」と主張している。 しかしながら、上記したとおり、独立請求項である請求項3は、審判請求時補正において、「150℃、3.0MPa(絶対圧力)における」との補正がなされていないため、請求人の主張はその前提を欠いている。 また、仮に、独立請求項である請求項3において「150℃、3.0MPa(絶対圧力)における」との補正がなされたとしても、補正後の請求項3に係る発明と上記引用発明113~引用発明120とは、追加的な冷媒以外の組成が同一であるところ、本願請求項1に係る発明は、追加的な冷媒を含まずに、150℃、3.0MPa(絶対圧力)における不均化反応が抑制されるものであって、引用発明113~引用発明120においても、同様に不均化反応が抑制されるということができるから、補正後の請求項3に係る発明についても、引用発明113~引用発明120と比較して進歩性があるとはいえない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、その余の請求項についてさらに検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-019105

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