2022-018886
遊技機
- 審判番号
- 2022-018886
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-230650外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年11月24日
- 審決日
- 2023年12月05日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-WZ (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 32項目
1 手続の経緯の概要
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本願は、令和元年12月20日の特許出願であって、令和3年12月20日付けで拒絶の理由が通知され、令和4年2月16日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに、同年4月19日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年7月4日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年8月19日付け(送達日:同月30日)で、同年7月4日にされた手続補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がされ、これに対して、同年11月24日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、これに対し、当審において、令和5年7月18日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年9月14日に意見書及び手続補正書が提出され、同年10月2日に上申書が提出されたものである。
2 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和5年9月14日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(記号A~Eは、本願発明を分説するために合議体にて付した。以下、A等が付された事項を「構成A」等という。)。
「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、B 前記主制御手段からのコマンドに基づき演出を制御する演出制御手段と、を備える遊技機であって、C 前記主制御手段は、C1 判定情報を取得し、続きを表示(全23行)C2 前記判定情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を実行し、C3 前記特別遊技判定の結果に基づいて、識別情報を変動表示させてから所定時間の経過後に前記識別情報を停止表示させることが可能であり、C4 前記識別情報の変動表示において前記特別遊技判定の結果に応じた所定のコマンドを送信し、C5 前記特別遊技判定が行われる前に、特別遊技を実行するか否かの事前判定を行うことが可能であり、C6 前記特別遊技判定が行われる前の前記判定情報を保留記憶手段に保留記憶として記憶することが可能であり、C7 前記保留記憶を減少させる場合と増加させる場合とがあり、D 前記演出制御手段は、D1 前記識別情報の変動表示において、前記所定のコマンドを受信した場合、第1演出図柄による第1変動演出と、前記第1演出図柄とは異なる第2演出図柄による第2変動演出とを実行可能であり、D2 前記事前判定の結果に基づいて、事前演出を実行することが可能であり、D3 前記第1変動演出において、前記第1演出図柄を複数の態様の中から何れかの態様で動作させる開始動作演出を実行し、前記開始動作演出の後、前記第1演出図柄を変動表示させる変動表示演出を実行し、前記変動表示演出の後、前記第1演出図柄を仮停止させることが可能であり、D4 前記第1演出図柄の仮停止の後、前記第1演出図柄を停止表示させる第1停止表示と前記第2演出図柄を停止表示させる第2停止表示とを実行可能であり、D5 前記事前演出は、第1事前演出と、前記第1事前演出とは異なる第2事前演出とを含み、D6 前記保留記憶に対応する第1情報表示を表示可能であり、D7 前記保留記憶が減少されたことに応じて、前記第1情報表示を所定期間にわたって移動表示させて第2情報表示として表示させることが可能であり、D8 前記識別情報の変動表示が行われる場合において当該変動表示に係る前記所定のコマンドを受信しなかった場合、前記開始動作演出、前記第1事前演出と、前記第1情報表示の前記移動表示とを実行しないが、実行中の前記第2事前演出を継続し、D9 前記識別情報の変動表示に係る前記所定のコマンドを受信する場合と、前記識別情報の変動表示に係る前記所定のコマンドを受信せずに次の前記識別情報の変動表示に係る所定のコマンドを受信する場合とで、前記第1情報表示の移動表示の態様を異ならせることが可能であり、D10 前記第1変動演出及び前記第2変動演出の実行中に、前記第1停止表示及び前記第2停止表示が行われていない状態で、次の前記所定のコマンドを受信したことに応じて前記開始動作演出及び前記第2変動演出を実行可能であり、D11 前記開始動作演出中には、前記第1情報表示の移動表示が開始されている、E 遊技機。」
3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由は、概略、次の理由を含むものである。
(理由2)(進歩性)
本願の請求項1に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
1.特開2019-170550号公報
2.特開2018-42635号公報
4 引用文献等
(1)引用文献1(特開2019-170550号公報)の記載事項、引用発明について
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ア 引用文献1の記載事項
当審拒絶理由において引用された、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は合議体にて付した。以下同じ。)。
(ア)
「【0009】以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。〔遊技機の基本構成〕図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。以下の説明において、パチンコ遊技機100から見て遊技者側を前方または表、遊技者側とは反対側を後方または裏とする。また、左、右、上、下は、遊技者から見た方向を意味する。」
(イ)
「【0063】〔遊技制御部の機能構成〕続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。【0064】乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、図柄の種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。」
(ウ)
「【0072】〔遊技機の基本動作〕次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理(復旧処理)を実行する。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。続きを表示(全12行)・・・【0077】〔遊技機の主制御処理〕次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。【0078】図8は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801~S806)。」
(エ)
「【図8】[図:0001406391000001.jpg]【図9】[図:0001406391000002.jpg]」
(オ)
「【0090】〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。続きを表示(全22行)【0091】一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、図柄の種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときに後述のリーチ演出を実行可能な変動パターン(変動時間)にするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。【0092】次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S904)。事前判定処理とは、上記図柄処理(S803)における特別図柄処理によりも前に、始動口への入賞にともない取得される乱数の判定を行う(事前判定)処理である。・・・【0094】そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S905)。この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。【0095】次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図9を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。【0096】一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。【0097】次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S911)。この事前判定処理の内容は、上記のS904と同様である。そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。」
(カ)
「【図11】[図:0001406391000003.jpg]【図12】[図:0001406391000004.jpg]」
(キ)
「【0102】〔遊技制御部による特別図柄処理〕図11は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果に応じて行われる大当たり遊技を実行中であるか否かを識別するためにセットされるフラグである。続きを表示(全22行)【0103】大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり遊技を実行中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。なお、大当たり遊技を実行中とは、前回の特別図柄抽選の判定および変動にかかる遊技である大当たり遊技を実行しているときとして捉えることができる。さて、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図9参照)に関する処理を行う(S1103~S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口に設けられたスイッチごとに個別に行う。【0104】具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S1103)。保留数U2が1以上である場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1104)。一方、保留数U2=0である場合は(S1103でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S1105)。保留数U1が1以上である場合(S1105でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1106)。一方、保留数U1=0である場合は(S1105でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行う。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行う(S803~S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。・・・【0106】次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。【0107】この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。【0108】S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。【0109】一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理の内容については後述する。S1114でセットされた変動停止コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。【0110】〔遊技制御部による大当たり判定処理〕図12は、大当たり判定処理(図11のS1108)の内容を示すフローチャートである。この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S1201)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S1202、S1205)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図9のS903またはS910で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(a)参照)。」
(ク)
「【0181】図22(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。・・・【0186】続きを表示(全12行)また、特に図示しないが、図22(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図9のS904、S911参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図11参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりしたか否か(および小当たりしたか否か)、大当たりであった場合にはその図柄の種類、変動パターン(変動時間)がリーチ演出を実行可能な長さであるか、変動パターンの内容といったことを示すための情報である。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、事前判定結果コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。【0187】〔事前判定処理〕次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。本実施の形態における事前判定処理では、特別図柄処理(図11参照)と同一の判定を実行することにより、特別図柄処理で大当たりと判定されるか否か、言い替えると当該変動で大当たりと判定されるか否かを判定する。具体的には、遊技制御部200では、図20や図21を参照しながら説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。・・・【0190】この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。」
(ケ)
「【0225】なお、上記のように遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドに従い、演出制御部300は、例えば画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157などを制御する。例えば、扉開放エラー開始を示すコマンドを演出制御部300が受信した際には、演出制御部300は、「係員を呼んで下さい。」とのメッセージや、異常状態を示す画像などを画像表示部114に表示させる。また、演出制御部300は、スピーカ156から、異常状態を示す警報などを出力させるとともに、楽曲や音声、効果音などを出力させることを制限する。また、演出制御部300は、異常状態を示す態様として、例えば赤色で盤ランプ116や枠ランプ157を点灯させる。」
(コ)
「【図27】[図:0001406391000005.jpg]【図28】[図:0001406391000006.jpg]」
(サ)
「【0234】図28は、図27の事前判定演出選択処理(S2703)および演出選択処理(S2705)の内容を示すフローチャートである。事前判定演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。【0235】続きを表示(全17行)ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示演出や、連続予告演出等の演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。本実施の形態では、保留球が発生した際、保留球数を表す表示を、表示器130の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219に表示する(図2参照)と共に、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行う(保留表示演出)。そこで、この保留表示演出において、保留表示の表示態様等に事前判定結果を反映させる。このことにより、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する事前判定演出を実行することができる。・・・【0237】また、事前判定演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動に伴って実行される。本実施の形態では、保留球は、一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図9参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。ここで、第2始動口122の保留球の上限を4個とした場合において、例えば第2始動口122のある保留球について事前判定を行ったならば、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出(連続予告演出)を行っても良い。【0238】例えば、連続予告演出として、同色チャンス目演出を実行してもよい。同色チャンス目演出とは、リーチを成立させることなく特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを示す装飾図柄で停止させる際に、全ての装飾図柄を同色で停止させる(つまり、同色チャンス目を成立させる)予告演出である。この同色チャンス目を連続する複数回の図柄変動、あるいは1回の図柄変動で実行することで、次の特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを期待させる。言い替えると、同色チャンス目演出は、同色チャンス目演出を実行した図柄変動よりも後に、保留があることを条件に実行される演出として捉えることができる。・・・【0241】演出選択処理において、演出制御部300は、まず、受信した変動開始コマンドを解析する(S2811)。また、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2812)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(図柄の種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)などに基づき、画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2813)。【0242】最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2814)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は変動演出開始コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。【0243】詳述しないが、S2813における図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、変動パターンに基づいて変動演出パターンが決定される。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出等が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。なお、本実施の形態とは異なり、変動パターンに対して複数の変動演出パターンが設定されている場合には、演出乱数(図26(a)のS2603において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得)を用いて、抽選により変動演出パターンを選択してもよい。」
(シ)
「【0263】また、ゾーン演出は、事前判定処理による事前判定結果に基づき実行される予告演出(先読み演出)の一例である。このゾーン演出は、例えば次の特別図柄の変動表示開始から先読対象保留にかかる特別図柄の変動まで背景画像が特別な背景に変化する演出であり、この背景画像が変化している間の変動表示において大当たりとなる可能性が高いことを示唆する演出である。ここで、例えば先読対象保留にかかる特別図柄の変動が変動した後に、ゾーン演出が継続して実行される場合がある。このようなゾーン演出を特定モードとして捉えてもよい。すなわち、先読対象保留にかかる特別図柄の変動が変動した後に継続して実行されるゾーン演出において、後述する客待ち装図演出を実行しなくてもよい。あるいは、このようなゾーン演出を特定モードでないと捉え、ゾーン演出において客待ち装図演出を実行してもよい。さらに、複数のゾーン演出の種別を有する場合に、一部の種別を特定モードとし、他の種別を特定モードでないとしてもよい。すなわち、ゾーン演出の種別に応じて、客待ち装図演出を実行するか否かを制御してもよい。・・・【0267】また、本実施形態において、装飾図柄変動演出は、変動開始コマンドに基づいて実行される演出と捉えることができ、装飾図柄変動は、変動停止コマンドが受信されるまで継続する。一方、客待ち装図演出は、変動開始コマンドが受信されないことに基づいて実行される演出と捉えることができる。」
(ス)
「【0274】図35は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出フローを示す図である。より具体的には、図35(1)乃至(4)は図33に示す変動演出パターン「ER1」、「ER2」、「ER3」、「ER4」に基づいて実行される装飾図柄の変動演出の演出フローを示し、図35(5)は図32に示す変動演出パターン「EA1」に基づいて実行される装飾図柄の変動演出の演出フローを示す。また、図35(1)乃至(4)においては客待ち装図演出が実行され、図35(5)においては客待ち装図演出が実行されない。また、図35(1)乃至(4)における特別図柄抽選の抽選結果ははずれであり、図35(5)における特別図柄抽選の抽選結果は大当たりである。・・・【0282】〔演出画像〕図36および図37は、図35(1)に示す変動演出パターンにおいて、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。図36に示すように、演出制御部300が制御することにより、演出画像が画像表示部114に表示される。本実施の形態においては、画像表示部114に表示される演出画像として、装飾図柄41、変動台座43、保留台座45、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56、および背景画像59が含まれる。また、画像表示部114には、オープニング画像75(図46(11)参照)、ラウンド画像77(図46(12)参照)、右打ち画像79(図46(12)参照)、エンディング画像81(図47(14)参照)、デモ画像83(図54(1)参照)、設定画像85(図55(1)参照)、キャラクタ画像87(図56(1)参照)、電源復旧中画像89(図68(1)参照)が表示されてもよい。以下では、各演出画像について説明する。【0283】〔装飾図柄41〕図36(1)に示すように、画像表示部114に3つの装飾図柄41が表示される。演出制御部300は、装飾図柄41の変動演出において、3つの装飾図柄41を例えば縦スクロールにて変動表示させた後、先ず、左側の装飾図柄41(例えば漢数字の「一」)を仮停止させ、次に右側の装飾図柄41(例えば漢数字の「六」)を仮停止させ、次に中央の装飾図柄41(例えば漢数字の「五」)を仮停止させ、最後に全ての装飾図柄41を確定停止させる。なお、図36(1)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「一五六」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。」
(セ)
「【0290】〔変動画像51〕図36(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)となっていることを示す変動画像51が表示される。そして、変動画像51は、変動台座43に表示され、その特別図柄の変動停止とともに表示が消える。・・・続きを表示(全15行)【0292】〔保留画像52〕図36(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3-1等参照)における今回の保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留台座45に保留画像52が表示される。つまり、保留画像52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示す画像である。また、本実施の形態では、画面における保留画像52の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。・・・【0297】〔第4図柄56〕図36(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づいて特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)であることを示す、第4図柄56が表示される。この第4図柄56は、演出制御部300に制御されて、特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示される。【0298】図示の例においては、第4図柄56は、各々上記装飾図柄41と対応する3つの画像であり、画像表示部114における画像表示領域左側に表示される。この第4図柄56は、装飾図柄41よりも寸法の小さい画像として表示される。また、装飾図柄41は、上述のように装飾性の高い表示態様と装飾性の低い表示態様とを切り替えて表示されるが、第4図柄56は、装飾性の低い表示態様で表示される。図示の例の第4図柄56は、後述する図48(2)に示すように、数字部411および数字装飾部412に対応する画像で構成され、キャラ部413および装図背景部414に対応する画像を含まない。なお、この説明とは異なり、第4図柄56を数字部411に対応する画像のみで構成してもよい。また、本実施の形態において、第4図柄56は、客待ち装図演出における後述の図柄変化演出を行わない。ここで、第4図柄56は、上記3つの装飾図柄41とともに、装飾図柄を構成するものとして捉えることができる。さらに説明をすると、3つの装飾図柄41および第4図柄56によって装飾図柄が構成されるとして捉えると、装飾図柄の一部の図柄である3つの装飾図柄41においては図柄変化演出が実行され、装飾図柄の他の一部の図柄である第4図柄56においては図柄変化演出が実行されない。【0299】第4図柄56は、第1始動口121または第2始動口122への入賞にともない特別図柄が変動中であることを示す態様で表示(例えば、縦スクロール)される。そして、第4図柄56は、特別図柄の変動停止とともに停止する。図示の例においては、停止表示した第4図柄56が示す数字は、装飾図柄41が示す数字と一致する。さらに説明をすると、図36(1)の例においては、第4図柄56として「一五六」が表示される。」
(ソ)
「【図35】[図:0001406391000007.jpg]【図36】[図:0001406391000008.jpg]」
(タ)
「【0310】〔変動演出例1〕次に、図36および図37を参照しながら、図35(1)に示す変動演出パターンにおいて、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出(変動演出例1)を具体的に説明する。【0311】続きを表示(全15行)まず、図36(1)に示すように、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114に装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、画像表示部114には、装飾図柄41、変動台座43、保留台座45、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56、および背景画像59が表示される。また、1個の保留画像52(1番目の保留画像52)が保留台座45に表示されている。また、第4図柄56は停止している状態である。【0312】そして、図36(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このとき、1番目の保留画像52は、変動台座43に移動する。また、装飾図柄41は、次の特別図柄の変動表示開始にともない一旦上昇後、下方に向けてスクロールする。また、スピーカ156は、特別図柄の変動表示が開始されたことを示す変動開始音とともにBGM(楽曲)を出力する。また、第4図柄56は、特別図柄の変動表示開始にともない変動を開始する。【0313】そして、図36(3)に示すように、装飾図柄41が変動している際に、スピーカ156は変動を盛り上げる変動効果音とともにBGMを継続して出力する。【0314】そして、図36(4)に示すように、装飾図柄41の変動が仮停止する。図36(4)に示した、装飾図柄41の組み合わせ「四二一」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。このとき、第4図柄56は変動を継続する。また、スピーカ156は、装飾図柄41の変動が仮停止されたことを示す変動停止音とともにBGMを継続して出力する。【0315】ここで、図36(4)に示すように仮停止している装飾図柄41は、装飾図柄41の画像の一部を変化させる演出(画像変化演出)を実行する。図示の例においては、装飾図柄41の「四二一」の数字を表す画像(後述する図48(1)の数字部411参照)を変化させる。さらに説明をすると、「四」「二」「一」の各数字が光を反射させたかのような演出を実行する。具体的には、各数字の文字部分における一部領域の色を、他の色に変化させる(図中「四」「二」「一」の各数字内に示された黒線参照)。そして、他の色に色が変化した領域を、その数字部分内で移動させる。このようにして、画像変化演出が実行される。【0316】そして、図36(5)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾図柄41が確定停止される。このとき、装飾図柄41は、画像変化演出を実行しない。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56は変動を停止する。また、スピーカ156は、装飾図柄41の確定停止を示す特別な音は出力せずに、BGMを継続して出力する。」
(チ)
「【0502】〔変形例〕・・・【0506】また、上記図36(2)などの説明においては、装飾図柄41は、次の特別図柄の変動表示開始にともない一旦上昇後、下方に向けてスクロールすることを説明したが、これに限定されない。例えば、次の特別図柄の変動表示開始にともない一旦左右方向に移動した後、スクロールを開始してもよい。また、次の特別図柄の変動表示を開始する際に、他方向に移動することなく、下方に向けてスクロールを開始してもよい。」
イ 認定事項
(ア)
【0274】に「・・・図35(1)」「に示す変動演出パターン「ER1」・・・」と記載され、【0310】に「・・・図35(1)に示す変動演出パターンにおいて、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出(変動演出例1)・・・」と記載され、【図35】には、(1)の変動演出パターン「ER1」が、リーチなしはずれパターンであることが図示されている。
したがって、引用文献1には、「リーチなしはずれの変動演出パターン「ER1」を用いて行われる変動演出例1」(以下「認定事項(ア)」という。)について記載されているものと認められる。
(イ)
【0282】の「〔演出画像〕
図36・・・は、・・・変動演出パターンにおいて、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。・・・本実施の形態においては、画像表示部114に表示される演出画像として、装飾図柄41・・・保留台座45・・・保留画像52、保留数表示55・・・が含まれる。」との記載、
【0312】の「そして、図36(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このとき、1番目の保留画像52は、変動台座43に移動する。また、装飾図柄41は、次の特別図柄の変動表示開始にともない一旦上昇後、下方に向けてスクロールする。」との記載、
【図36】(2)の「3つの装飾図柄41が一旦上昇したときに、1番目の保留画像52の変動台座43への移動が終了している」との図示内容からみて、引用文献1には、次の技術事項が記載されているものと認められる。
「次の特別図柄の変動表示開始にともない画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始されるとき、3つの装飾図柄41が一旦上昇したときに1番目の保留画像52の変動台座43への移動を終了させていること。」(以下「認定事項(イ)」という。)
ウ 引用発明について
上記アの記載事項及び上記イの認定事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる(a~eは、本願発明のA~Eに概ね対応させて合議体にて付与した。)。
「a遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する遊技制御部200(【0072】)と、b遊技制御部200から出力されるコマンドに従い、画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157などを制御する演出制御部300(【0225】)と、を備えるパチンコ遊技機100(【0009】)であって、続きを表示(全47行)c遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234等を備え(【0063】)、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理を順次実行し(【0078】、【図8】)、c1乱数取得部231により、大当たりか否かを示す大当たり乱数、図柄の種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等の特別図柄抽選に用いられる乱数値を取得し(【0064】)、c2特別図柄判定部234による大当たり判定処理において、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断し(【0110】、【図12】)、c3~c4特別図柄変動制御部233による図柄処理のうちの特別図柄処理において、 大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行し、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始し、このとき、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットし、また、変動時間が経過した場合、特別図柄の変動を大当たり判定処理で決定された図柄で停止させ、このとき、装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットし、RAM203にセットされた変動開始コマンドや、変動停止コマンドを出力処理で演出制御部300へ送信し(【0102】、【0106】~【0107】、【0109】、【図11】)、c5~c7スイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理において、第1、2始動口121、122に遊技球が入賞して、第1、2始動口121、122の入賞における未変動分の保留数U1、U2が、それぞれ上限値未満である場合、乱数取得部231により取得された、今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)を、RAM203の特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204に格納し、続いて事前判定処理を行った後、第1始動口121における入賞に対する処理、第2始動口122における入賞に対する処理の順に、保留数U1、U2の値を1加算する処理を行い(【0090】~【0092】、【0094】~【0097】、【0181】、【図9】)、特別図柄処理において、特別図柄変動制御部233は、現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断し、特別図柄変動中でない場合、特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1または保留数U2の値を1減算した後、大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行し(【0102】~【0106】、【図11】~【図12】)、ここで、特別図柄処理よりも前に、始動口への入賞にともない取得される乱数の判定を行う事前判定処理では(【0092】)、特別図柄処理と同一の判定を実行することにより、特別図柄処理で大当たりと判定されるか否か、言い替えると当該変動で大当たりと判定されるか否かを判定し(【0187】)、事前判定処理において、大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を含む事前判定情報をRAM203の事前判定情報格納領域に記憶し、さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットし(【0186】、【0187】、【0190】)、d演出制御部300(【0225】)は、d1演出選択処理において、受信した変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(図柄の種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)などに基づき、画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択し、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットし(【0241】~【0242】、【図27】)、図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、変動パターンに基づいて変動演出パターンを決定し、決定された変動演出パターンに基づいて、さらに、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出等を決定し(【0243】、【図28】(b))、ここで、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示であり(【0243】)、画像表示部114に、特別図柄変動制御部233により第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づいて特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)であることを示す、第4図柄56を特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示するように制御し(【0297】)、d2~d8、d11事前判定演出選択処理において、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析し、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出で用いられる事前判定演出パターンを選択し、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動に伴って、選択された事前判定演出パターンを用いた事前判定演出を実行し(【0234】、【0237】、【図27】、【図28】(a))、ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に実行され、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターン、例えば、保留表示演出や、ゾーン演出、連続予告演出としての同色チャンス目演出等の演出を設けることができ、保留表示演出は、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行うものであって、発生した保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する演出であり、同色チャンス目演出は、リーチを成立させることなく特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを示す装飾図柄で停止させる際に、全ての装飾図柄を同色で停止させる(つまり、同色チャンス目を成立させる)予告演出であり、ゾーン演出は、次の特別図柄の変動表示開始から先読対象保留にかかる特別図柄の変動まで背景画像が特別な背景に変化する演出であり、この背景画像が変化している間の変動表示において大当たりとなる可能性が高いことを示唆する演出であり(【0235】、【0238】、【0263】)、画像表示部114を用いて行う、リーチなしはずれの変動演出パターン「ER1」を用いて行われる変動演出例1において(認定事項(ア))、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始されるとき、画像表示部114において、1番目の保留画像52を保留台座45から変動台座43に移動させ、変動画像51として変動台座43に表示させ、また、次の特別図柄の変動表示開始にともない、画像表示部114に3つの装飾図柄41を一旦上昇後、下方に向けてスクロールにて変動表示させるとともに、第4図柄56の変動を開始させ、その後、装飾図柄41の変動を仮停止させ、仮停止している装飾図柄41の画像の一部を変化させる演出(画像変化演出)を実行し、その後、特別図柄の変動停止にともない、装飾図柄41を確定停止させるとともに、第4図柄56の変動を停止させ(【0283】、【0290】、【0310】、【0312】、【0314】~【0316】)、RAM303における今回の始動口への入賞に対応する記憶領域204の情報に基づいて、画像表示部114に表示される保留台座45に保留画像52を表示し(【0091】、【0092】、【0095】、【0282】、【0292】)、次の特別図柄の変動表示開始にともない画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始されるとき、3つの装飾図柄41が一旦上昇したときに1番目の保留画像52の変動台座43への移動を終了させている(認定事項(イ))、eパチンコ遊技機100(【0009】)。」
(2)引用文献2(特開2018-42635号公報)の記載事項、引用文献2記載の技術事項について
当審拒絶理由において引用された、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は合議体にて付した。以下同じ。)。
ア 記載事項
(ア)
「【発明を実施するための形態】【0009】<第1実施形態>以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。【0010】本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。」
(イ)
「【0610】次に、演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合の演出の実行態様について説明する。図109には始動記憶が複数存在して連続して特図変動表示ゲームが実行される場合の例を示した。【0611】図109(a)は正常に停止コマンドを受信できた場合の実行態様である。この例ではまず第1始動記憶数が3つあり第2始動記憶数が0である状態となっており、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、表示装置41の飾り特図始動記憶表示、第1サブ表示部93では第1始動記憶が3つあることが表示されている。【0612】この状態から始動記憶に基づき特図変動表示ゲームAが開始されると(t11)、遊技制御装置100が制御する一括表示装置50に設けられた特図表示器である特図1表示器51において変動表示が開始される。また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの開始に伴い第1始動記憶数を1つ減算し、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54では第1始動記憶が2つあることを示す表示に更新する。さらに、遊技制御装置100から演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンドや飾り特図保留数コマンドが送信される。この他に飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンドも送信される。【0613】演出制御装置300では、これらのコマンドの受信に基づき飾り特図変動表示ゲームを開始する(t11)。表示装置41に表示される第1飾りゲームでは、左変動表示領域、中変動表示領域、右変動表示領域において識別情報の変動表示を開始する。その後、順次識別情報を仮停止して時間値Aの経過に伴い全ての変動表示領域で識別情報が仮停止した状態とする(t12)。なお、図中において全ての変動表示領域で識別情報が仮停止した状態を波線で示している。この時間値Aとしては、変動コマンドに含まれる変動時間(t11~t13)の情報から仮停止状態とする時間(t12~t13)を除いた時間が第1飾りゲームの開始時に設定される。これにより、変動時間の終了よりも前に第1飾りゲームにおいて識別情報が仮停止した状態となるようにすることができる。なお、変動コマンドに含まれる変動時間の情報は、特図変動表示ゲームの変動時間の情報であり飾り特図変動表示ゲームの変動時間の情報でもある。また、変動開始から停止情報を送信するまでの時間であるとも言える。【0614】また、演出制御装置300は、サブ情報表示装置90の第1サブゲーム表示部91に表示される第2飾りゲームの変動表示も開始する。第1サブゲーム表示部91での変動表示はLEDを点滅させることで行う。さらに、演出制御装置300は、表示装置41の第1記憶表示部83aや第1始動記憶数表示部86a、第1サブ表示部93では第1始動記憶が2つあることを示す表示に更新する。また、実行中記憶表示部84で特図変動表示ゲームAを実行した始動記憶に関する情報を表示する(t11)。」
(ウ)
「【0618】そして、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し(t16)、所定の停止時間にわたり結果態様を表示する(t16~t17)。また、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信する(t16)。演出制御装置300では、停止コマンドの受信に伴い第1飾りゲーム及び第2飾りゲームを停止し(t16)、結果態様を表示する(t16~t17)。【0619】遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームCを開始する(t17)。この特図変動表示ゲームCやこの特図変動表示ゲームCに対応する第1飾りゲーム及び第2飾りゲームについても上述と同様に実行される。続きを表示(全16行)【0620】図109(b)には、図109(a)の場合において、特図変動表示ゲームA及び特図変動表示ゲームBについて演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合を示した。特図変動表示ゲームAが開始され(t31)、第1飾りゲームで全ての変動表示領域で識別情報が仮停止するまで(t32)は図109(a)と同様である。【0621】その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し(t33)、所定の停止時間にわたり結果態様を表示する(t33~t34)。また、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信する(t33)。ここではこの停止コマンドを演出制御装置300が受信できなかった状態となっている。【0622】演出制御装置300では、停止コマンドを受信していないので、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了(t33)しても第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を継続する。なお、第1飾りゲームでは仮停止した識別情報を揺れるように表示する状態を継続し、第2飾りゲームではLEDの点滅を継続する。【0623】遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームBを開始し、特図1表示器51で変動表示を開始する(t34)。また、これに伴い演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンドや飾り特図保留数コマンド等を送信する(t34)。演出制御装置300では、先のゲームである特図変動表示ゲームAに対応する開始情報である変動コマンドを受信した後に当該先のゲームに対応する停止情報である停止コマンドを受信せずに次のゲームである特図変動表示ゲームBの開始情報を受信した状態となる。よって、この変動コマンドの受信に基づき、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を停止して特図変動表示ゲームAの結果としてはずれの結果を所定時間にわたり表示する(t34~t35)。【0624】また、遊技制御装置100は、当該遊技制御装置100が制御する特図1保留表示器54について、特図変動表示ゲームBの開始に伴う始動記憶の消化に伴い表示を更新する。これに対して演出制御装置300は、特図変動表示ゲームAの結果を表示する所定時間に(t34~t35)では、当該演出制御装置300が制御する表示装置41の第1記憶表示部83aや第1始動記憶数表示部86aについて更新を待機した状態とする。また、実行中記憶表示部84の表示も特図変動表示ゲームAに対応する表示を継続した状態とする。ただし第1サブ表示部93での始動記憶数の表示は、実際の始動記憶数と対応するように特図変動表示ゲームBの開始に伴い更新される(t34)。【0625】そして、演出制御装置300は、特図変動表示ゲームAの結果を表示する時間が終了すると、特図変動表示ゲームBに対応する飾り特図変動表示ゲームを開始する(t35)。この場合、変動時間から算出される時間値Bについては図109の場合と同じ時間が設定され、全ての変動表示領域で識別情報が仮停止する時間を特図変動表示ゲームAの結果を表示した所定時間の分だけ短縮する。このようにすることで特図変動表示ゲームBの演出に不都合が生じることを防止できる。」
(エ)
「【0658】なお、図109(b)、図110(b)、図111(b)の例において、第1飾りゲームでは結果が仮停止された状態となっていて遊技者は結果を認識可能であるので、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドやファンファーレコマンド、客待ちデモコマンドを受信した場合であっても、先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにしても良い。これに対して第2飾りゲームでは、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドやファンファーレコマンド、客待ちデモコマンドを受信した場合には、これらのコマンドの受信から所定時間は結果の表示を行うようにしても良い。もちろんこれとは逆に、第1飾りゲームではこれらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果表示を行うようにし、第2飾りゲームでは先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにしても良い。すなわち、少なくとも一方の飾りゲームで、これらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果の表示を行うようにすれば良い。」
イ 引用文献2記載の技術事項について
上記アの記載事項を総合すると、引用文献2には、次の技術事項(以下「引用文献2記載の技術事項」という。)が記載されていると認められる。
「遊技制御装置100は、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームAの開始に伴い、特図1表示器51において変動表示を開始し、演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンド等を送信し(【0612】)、演出制御装置300は、変動コマンド等の受信に基づき飾り特図変動表示ゲームとして、表示装置41に表示される第1飾りゲームを開始し(【0612】、【0613】)、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し、結果態様を表示し、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信し、演出制御装置300は、停止コマンドの受信に伴い第1飾りゲームを停止し、結果態様を表示するが(【0618】)、特図変動表示ゲームAについての停止コマンドを取りこぼして、受信できなかった場合、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続し(【0620】、【0622】、【0658】)、遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームBを開始し、特図1表示器51で変動表示を開始し、また、これに伴い演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンド等を送信し(【0623】)、演出制御装置300は、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合に、表示装置41に表示される第1飾りゲームでは結果が仮停止された状態となっていて遊技者は結果を認識可能であるので、先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始する(【0625】、【0658】)遊技機10(【0010】)。」
5 対比
本願発明と引用発明とを、分説に従い対比する。
ア 構成Aについて
引用発明の「遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する」こと、「遊技制御部200」は、それぞれ、本願発明の「遊技の進行を制御する」こと、「主制御手段」に相当する。
したがって、引用発明の構成aは、本願発明の構成Aに相当する。
イ 構成B、Eについて
引用発明の「遊技制御部200から出力されるコマンドに従」うこと、「画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157などを制御する」こと、「演出制御部300」、「パチンコ遊技機100」は、それぞれ、本願発明の「主制御手段からのコマンドに基づ」くこと、「演出を制御する」こと、「演出制御手段」、「遊技機」に相当する。
したがって、引用発明の構成b、eは、それぞれ、本願発明の構成B、構成Eに相当する。
ウ 構成C、C1について
引用発明の「特別図柄抽選に用いられる乱数値」のうち「大当たりか否かを示す大当たり乱数」値を「取得」すること、「乱数取得部231」を有する「遊技制御部200」は、それぞれ、本願発明の「判定情報を取得」すること、「主制御手段」に相当する。
したがって、引用発明の構成c、c1は、本願発明の構成C、C1に相当する。
エ 構成C、C2について
上記ウより、引用発明の「大当たり乱数値」は、本願発明の「判定情報」に相当するから、引用発明の「今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定」は、本願発明の「判定情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定」に相当する。
また、引用発明の「今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行」う「大当たり判定処理」は、本願発明の「特別遊技判定」に相当することから、引用発明の「大当たり判定処理」を行う「特別図柄判定部234」を有する「遊技制御部200」は、本願発明の「特別遊技判定を実行」する「主制御手段」に相当する。
したがって、引用発明の構成c、c2は、本願発明の構成C、C2に相当する。
オ 構成C、C3について
上記エより、引用発明の「大当たり判定処理」は、本願発明の「特別遊技判定」に相当するから、引用発明の「図柄処理のうちの特別図柄処理」における、「大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づ」くことは、本願発明の「特別遊技判定の結果に基づ」くことに相当する。
また、引用発明の「特別図柄」は、本願発明の「識別情報」に相当することから、引用発明の「図柄処理のうちの特別図柄処理」における、「第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始し、」「変動時間が経過した場合、特別図柄の変動を大当たり判定処理で決定された図柄で停止させ」ることは、本願発明の「識別情報を変動表示させてから所定時間の経過後に識別情報を停止表示させることが可能であ」ることに相当する。
そして、引用発明の「図柄処理のうちの特別図柄処理」を行う「特別図柄変動制御部233」を有する「遊技制御部200」は、本願発明の「主制御手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成C、C3に相当する構成を備える。
カ 構成C、C4について
引用発明の「大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンド」は、本願発明の「識別情報の変動表示において特別遊技判定の結果に応じた所定のコマンド」に相当する。
そして、引用発明の「変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットし、」「RAM203にセットされた変動開始コマンド」「を出力処理で演出制御部300へ送信」する「遊技制御部200」は、本願発明の「所定のコマンドを送信」する「主制御手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成C、C4に相当する構成を備える。
キ 構成C、C5について
上記エより、引用発明の「大当たり判定処理」は、本願発明の「特別遊技判定」に相当するから、引用発明の「大当たり判定処理」を実行する「特別図柄処理よりも前」は、本願発明の「特別遊技判定が行われる前」に相当する。
そして、引用発明の「特別図柄処理で大当たりと判定されるか否か、言い替えると当該変動で大当たりと判定されるか否かを判定」する「事前判定処理」は、本願発明の「特別遊技を実行するか否かの事前判定」処理に相当する。
そうすると、引用発明の「特別図柄処理によりも前に」行われる「事前判定処理」は、本願発明の「特別遊技判定が行われる前に」行われる「特別遊技を実行するか否かの事前判定」処理に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成C、C5に相当する構成を備える。
ク 構成C、C6について
上記エより、引用発明の「大当たり乱数値」は、本願発明の「判定情報」に相当し、引用発明の「記憶領域204に格納」された「大当たり乱数値」を含む「今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)」は、本願発明の「保留記憶」に相当し、引用発明の「今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)」を「RAM203の特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204に格納」することは、本願発明の「保留記憶手段に保留記憶として記憶することが可能であ」ることに相当する。
また、上記エより、引用発明の「大当たり判定処理」は、本願発明の「特別遊技判定」に相当し、上記キより、引用発明の「大当たり判定処理」を実行する「特別図柄処理よりも前」は、本願発明の「特別遊技判定が行われる前」に相当することに照らせば、引用発明の「大当たり判定処理において、今回の特別図柄抽選における」「判定」が行われる前に、「RAM203の特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204に格納」された、当該判定の対象となる「大当たり乱数値」は、本願発明の「特別遊技判定が行われる前の判定情報」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成C、C6に相当する構成を備える。
ケ 構成C、C7について
上記クより、引用発明の「記憶領域204に格納」された「大当たり乱数値」を含む「今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)」は、本願発明の「保留記憶」に相当する。
そして、引用発明の「第1、2始動口121、122の入賞における未変動分の保留数U1、U2」の値は、「今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)を、RAM203の特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204に格納」すると、「第1始動口121における入賞に対する処理、第2始動口122における入賞に対する処理の順に、保留数U1、U2の値を1加算する処理を」行うものである一方、「大当たり判定処理において、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行」うことに伴って「特別図柄の未変動分の保留数U1または保留数U2の値を1減算」するものであるから、「記憶領域204に格納」された「大当たり乱数値」を含む「今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値」の個数を表しているといえ、
後者の「大当たり判定処理において、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行」うことに伴って「特別図柄の未変動分の保留数U1または保留数U2の値を1減算」することは、本願発明の「保留記憶を減少させる場合」「があ」ることに相当し、
前者の「記憶領域204に格納」された「大当たり乱数値」を含む「今回の始動口への入賞にともなう判定のための乱数値」が「記憶領域204に格納されることに伴って「保留数U1、U2の値を1加算する処理を」行うことは、本願発明の「保留記憶を」「増加させる場合」「があ」ることに相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成C、C7に相当する構成を備える。
コ 構成D、D1について
上記イより、引用発明の「演出制御部300」は、本願発明の「演出制御手段」に相当する。
また、引用発明は、「遊技制御部200」が「特別図柄の変動を開始し」たとき、「変動開始コマンドを生成し、RAM203にセット」し(構成c、c3~c4)、「演出制御部300」が「変動開始コマンド」を「受信」(構成d、d1)するものである。そうすると、引用発明は、「特別図柄の変動を開始」すると、「変動開始コマンド」を「受信」するものといえる。
ここで、引用発明の「特別図柄の変動」表示を行う「遊技制御部200」は、上記オより、本願発明の「識別情報を変動表示させ」る「主制御手段」に相当し、引用発明の「変動開始コマンド」は、本願発明の「所定のコマンド」に相当する。
したがって、引用発明の「演出制御部300」が「画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択」するための「変動開始コマンド」を「受信した」場合は、本願発明の「演出制御手段」が、「(主制御手段による)識別情報の変動表示において、所定のコマンドを(主制御手段から)受信した場合」に相当する。
また、引用発明の「画像表示部114にて」「装飾図柄41の変動表示」を行うことは、本願発明の「第1演出図柄による第1変動演出」「を実行可能であ」ることに相当する。
さらに、引用発明の「第4図柄56」は、本願発明の「第1演出図柄とは異なる第2演出図柄」に相当することから、引用発明の「画像表示部114に」「第4図柄56を特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示するように制御」することは、本願発明の「第1演出図柄とは異なる第2演出図柄による第2変動演出とを実行可能であ」ることに相当する。
よって、引用発明の構成d、d1は、本願発明の構成D、D1に相当する。
サ 構成D、D2について
引用発明の「事前判定結果コマンド」「に基づ」くこと、「事前判定演出を実行」することは、それぞれ、本願発明の「事前判定の結果に基づ」くこと、「事前演出を実行すること」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D、D2に相当する構成を備える。
シ 構成D、D3について
上記コより、引用発明の「装飾図柄41の変動表示」は、本願発明の「第1演出図柄による第1変動演出」に相当する。
そして、引用発明の「装飾図柄41の変動表示」に係る演出例のうち、「変動演出例1」についての「3つの装飾図柄41を一旦上昇」させる演出は、本願発明の「開始動作演出」に相当する。
また、引用発明の「画像表示部114に3つの装飾図柄41を一旦上昇後、下方に向けてスクロールにて変動表示させる」ことは、本願発明の「開始動作演出の後、第1演出図柄を変動表示させる変動表示演出を実行」することに相当する。
さらに、引用発明の「変動表示させ」、「その後、装飾図柄41の変動を仮停止させ」ることは、本願発明の「変動表示演出の後、第1演出図柄を仮停止させることが可能であ」ることに相当する。
そして、引用発明の「変動演出例1」は、「リーチなしはずれの変動演出パターン」の一例であるところ、遊技機の技術分野において、「リーチなし」ではずれる場合の変動演出パターンが複数の変動演出パターンから構成されることは、当業者における慣用手段であるし、引用文献1の【0506】にも、「上記図36(2)などの説明においては、装飾図柄41は、次の特別図柄の変動表示開始にともない一旦上昇後、下方に向けてスクロールすることを説明したが、これに限定されない。例えば、次の特別図柄の変動表示開始にともない一旦左右方向に移動した後、スクロールを開始してもよい。・・・」こと、すなわち、「特別図柄の変動表示開始にともない、画像表示部114に3つの装飾図柄41を一旦上昇後、下方に向けてスクロールにて変動表示させる」という「変動演出例1」とは異なる変動演出例が記載されている。
したがって、引用発明は、本願発明の「複数の態様の中から何れかの態様で動作させる開始動作演出」に相当する構成を備える。
よって、引用発明は、本願発明の構成D、D3に相当する構成を備える。
ス 構成D、D4について
上記コより、引用発明の「装飾図柄41」は、本願発明の「第1演出図柄」に相当することから、引用発明の「装飾図柄41の変動を仮停止させ、」「その後、」「装飾図柄41を確定停止させる」ことは、本願発明の「第1演出図柄の仮停止の後、第1演出図柄を停止表示させる第1停止表示」「を実行可能であ」ることに相当する。
そして、上記コより、引用発明の「第4図柄56」は、本願発明の「第2演出図柄」に相当することから、引用発明の「第4図柄56の変動を停止させ」ることは、本願発明の「第2演出図柄を停止表示させる第2停止表示」「を実行可能であ」ることに相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D、D4に相当する構成を備える。
セ 構成D、D5について
上記サより、引用発明の「事前判定演出」は、本願発明の「事前演出」に相当する。
そして、引用発明の「リーチを成立させることなく特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを示す装飾図柄で停止させる際に、全ての装飾図柄を同色で停止させる(つまり、同色チャンス目を成立させる)予告演出であ」る「同色チャンス目演出」は、本願発明の「第1事前演出」に相当する。
また、引用発明の「発生した保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する演出であ」る「保留表示演出」、及び、「次の特別図柄の変動表示開始から先読対象保留にかかる特別図柄の変動まで背景画像が特別な背景に変化する演出であり、この背景画像が変化している間の変動表示において大当たりとなる可能性が高いことを示唆する演出であ」る「ゾーン演出」は、本願発明の「第1事前演出とは異なる第2事前演出」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D、D5に相当する構成を備える。
ソ 構成D、D6について
上記クにおいて検討したように、引用発明において、「RAM203の事前判定情報格納領域に記憶」される「大当たり乱数の事前判定の結果」「を含む事前判定情報」は、「RAM203の事前判定情報格納領域」に「保留表示」を行うために「記憶」される情報であるといえる。
そうすると、引用発明の「保留表示」としての「保留画像52」は、「RAM203の事前判定情報格納領域」に「記憶」されている「事前判定情報」に対応しているといえる。
したがって、引用発明の「保留表示演出」として「保留表示を行う」ことは、本願発明の「保留記憶に対応する第1情報表示を表示可能であ」ることに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成D、D6に相当する構成を備える。
タ 構成D、D7について
上記ケより、引用発明の「保留数U1、U2の値を1減算する」ことは、本願発明の「保留記憶が減少されたこと」に相当する。
そして、上記ソより、引用発明の「保留画像52」は、本願発明の「第1情報表示」に相当する。
また、引用発明は、「次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始されるとき、画像表示部114において、1番目の保留画像52を保留台座45から変動台座43に移動させ、変動画像51として変動台座43に表示させ」るものであるが、「保留画像52」の「移動」に関して、「次の特別図柄の変動表示開始にともない画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始されるとき、3つの装飾図柄41が一旦上昇したときに1番目の保留画像52の変動台座43への移動を終了させている」と特定されていることからみて、引用発明において、「保留画像52」の「移動」は、「画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始され」てから「3つの装飾図柄41が一旦上昇したとき」にわたる期間内に行われるものである。
このように、引用発明は、「次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41が変動を開始すると」、「保留数U1または保留数U2の値を1減算」することに伴い、「画像表示部114において、1番目の保留画像52を保留台座45から変動台座43に移動」表示させるものであるが、「保留画像52」の「移動」表示は、「保留台座45」に表示されている状態を起点とする移動開始動作、及び「変動台座43」に表示されている状態を終点とする移動終了動作を含む、所定期間にわたる移動動作を伴うものである。
さらに、引用発明の「変動画像51」は、本願発明の「第2情報表示」に相当する。
したがって、引用発明の「次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始されるとき、画像表示部114において、1番目の保留画像52を保留台座45から変動台座43に移動させ、変動画像51として変動台座43に表示させ」ることは、本願発明の「第1情報表示を所定期間にわたって移動表示させて第2情報表示として表示させることが可能であ」ることに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成D、D7に相当する構成を備える。
チ 構成D、D8
上記セより、引用発明の「同色チャンス目演出」、「保留表示演出」及び「ゾーン演出」は、それぞれ、本願発明の「第1事前演出」、「第2事前演出」に相当する。
そして、引用発明において、「保留表示演出」及び「ゾーン演出」は、一旦、演出が開始されると「装飾図柄変動演出」の停止、開始とは関係なく実行できるものの、「同色チャンス目演出」は、「全ての装飾図柄を」「停止させる」タイミングで実行するものであるから、「変動開始コマンド」の「受信」に伴って「装飾図柄の変動表示」が開始されていた場合であっても、「変動停止コマンド」の受信ができず、次の「変動開始コマンド」も受信できない状況においては、実行中の「装飾図柄変動演出」における「装飾図柄の変動表示」は継続されたままとなるため、「同色チャンス目演出」を実質的に実行できないこととなる。
そうすると、引用発明は、本願発明の構成D、D8のうち、「識別情報の変動表示が行われる場合において当該変動表示に係る所定のコマンドを受信しなかった場合、」「第1事前演出」「を実行しないが、実行中の第2事前演出を継続」することに相当する構成を備える。
また、引用発明において、「次の特別図柄の変動表示開始にともない、画像表示部114に3つの装飾図柄41を一旦上昇」する演出は、「画像表示部114」において装飾図柄41が変動を開始する、「装飾図柄41の変動表示」中に実行される演出であって、構成d1によると、「変動開始コマンド」を「受信」することにより「装飾図柄の変動表示」が開始されるものであるから、次の「変動開始コマンド」を受信できない状況においては、次の「装飾図柄の変動表示」を開始することができず、次の「変動表示開始にともな」う「装飾図柄41を一旦上昇」させる演出は実行できないこととなる。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D、D8のうち、「識別情報の変動表示が行われる場合において当該変動表示に係る所定のコマンドを受信しなかった場合、」「開始動作演出」「を実行しない」ことに相当する構成を備える。
さらに、上記タより、引用発明の「1番目の保留画像52」の「移動」は、本願発明の「第1情報表示」の「移動表示」に相当する。
そして、引用発明において、「1番目の保留画像52」の「移動」は、「次の特別図柄の変動表示開始にともない画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始されるとき」に実行される演出であって、「変動開始コマンド」を「受信」することにより「装飾図柄の変動表示」が開始されるものであるから、次の「変動開始コマンド」も受信できない状況においては、次の変動を開始することができないため、「変動表示開始にともな」う「装飾図柄41を一旦上昇」させる演出を実行できないこととなる。
そうすると、引用発明は、本願発明の構成D、D8のうち、「識別情報の変動表示が行われる場合において当該変動表示に係る所定のコマンドを受信しなかった場合、」「第1情報表示の移動表示」「を実行しない」ことに相当する構成を備える。
よって、引用発明は、本願発明の構成D、D8に相当する構成を備える。
ツ 構成D、D11について
上記シより、引用発明の「変動演出例1」の「3つの装飾図柄41を一旦上昇」させる変動演出は、本願発明の「複数の態様の」「開始動作演出」に含まれる。
そして、上記タより、引用発明における「保留画像52」の「移動」は、「画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始され」てから「3つの装飾図柄41が一旦上昇したとき」にわたる期間内の移動動作を伴う所定期間において行われるものである。
ここで、引用発明の「装飾図柄41の変動が開始され」てから「3つの装飾図柄41が一旦上昇したとき」にわたる期間内は、本願発明の「開始動作演出中」に相当する。
そして、引用発明の「1番目の保留画像52の変動台座43への移動を終了させている」ことは、「保留画像52」の「変動台座43」への移動を「画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始され」てから「3つの装飾図柄41が一旦上昇したとき」にわたる期間内のうち、「保留画像52」の移動動作を伴う所定期間の開始に伴い開始させることであるから、本願発明の「第1情報表示の移動表示が開始されている」ことに相当する。
したがって、引用発明の「画像表示部114に表示される装飾図柄41の変動が開始されるとき、3つの装飾図柄41が一旦上昇したときに1番目の保留画像52の変動台座43への移動を終了させている」ことは、本願発明の「開始動作演出中には、第1情報表示の移動表示が開始されている」ことに相当する。
よって、引用発明は、本願発明の構成D、D11に相当する構成を備える。
上記ア~ツの検討内容からみて、本願発明と、引用発明とは、次の点で一致する。
[一致点]
「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、B 前記主制御手段からのコマンドに基づき演出を制御する演出制御手段と、を備える遊技機であって、C 前記主制御手段は、C1 判定情報を取得し、続きを表示(全21行)C2 前記判定情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かの特別遊技判定を実行し、C3 前記特別遊技判定の結果に基づいて、識別情報を変動表示させてから所定時間の経過後に前記識別情報を停止表示させることが可能であり、C4 前記識別情報の変動表示において前記特別遊技判定の結果に応じた所定のコマンドを送信し、C5 前記特別遊技判定が行われる前に、特別遊技を実行するか否かの事前判定を行うことが可能であり、C6 前記特別遊技判定が行われる前の前記判定情報を保留記憶手段に保留記憶として記憶することが可能であり、C7 前記保留記憶を減少させる場合と増加させる場合とがあり、D 前記演出制御手段は、D1 前記識別情報の変動表示において、前記所定のコマンドを受信した場合、第1演出図柄による第1変動演出と、前記第1演出図柄とは異なる第2演出図柄による第2変動演出とを実行可能であり、D2 前記事前判定の結果に基づいて、事前演出を実行することが可能であり、D3 前記第1変動演出において、前記第1演出図柄を複数の態様の中から何れかの態様で動作させる開始動作演出を実行し、前記開始動作演出の後、前記第1演出図柄を変動表示させる変動表示演出を実行し、前記変動表示演出の後、前記第1演出図柄を仮停止させることが可能であり、D4 前記第1演出図柄の仮停止の後、前記第1演出図柄を停止表示させる第1停止表示と前記第2演出図柄を停止表示させる第2停止表示とを実行可能であり、D5 前記事前演出は、第1事前演出と、前記第1事前演出とは異なる第2事前演出とを含み、D6 前記保留記憶に対応する第1情報表示を表示可能であり、D7 前記保留記憶が減少されたことに応じて、前記第1情報表示を所定期間にわたって移動表示させて第2情報表示として表示させることが可能であり、D8 前記識別情報の変動表示が行われる場合において当該変動表示に係る前記所定のコマンドを受信しなかった場合、前記開始動作演出、前記第1事前演出と、前記第1情報表示の前記移動表示とを実行しないが、実行中の前記第2事前演出を継続し、D11 前記開始動作演出中には、前記第1情報表示の移動表示が開始されている、E 遊技機。」
そして、両者は、構成D、D9、構成D、D10に関して次の点で相違する。
[相違点1](構成D、D9)
演出制御手段が実行する保留表示の移動表示に関して、本願発明では、「識別情報の変動表示に係る所定のコマンドを受信する場合と、識別情報の変動表示に係る所定のコマンドを受信せずに次の識別情報の変動表示に係る所定のコマンドを受信する場合とで、保留表示の移動表示の態様を異ならせることが可能であ」るのに対して、引用発明では、「変動開始コマンド」を「受信」しなかった場合の保留表示演出について特定されていないため、本願発明のような構成を備えるか否か不明である点。
[相違点2](構成D、D10)
演出制御手段に関して、本願発明では、「第1変動演出及び第2変動演出の実行中に、第1停止表示及び第2停止表示が行われていない状態で、次の所定のコマンドを受信したことに応じて開始動作演出及び第2変動演出を実行可能であ」るのに対して、引用発明は、本願発明のような構成を備えるか否か不明である点。
6 合議体の判断
上記相違点1~2について検討する。
(1)相違点1(構成D、D9)について
パチンコ遊技機の技術分野において、主制御手段から送信されたコマンドを、ノイズ等の影響により演出制御手段側で正常に受信できないという課題は、当業者に広く知られた一般的な課題であるといえる。
そうすると、引用発明において、ノイズ等の影響により「演出制御部300」において、「遊技制御部200」から「送信」される「変動停止コマンド」を正常に受信できない事象は、普通に生じ得る。
このような場合、次の「変動開始コマンド」を正常に受信できた場合と、次の「変動開始コマンド」を正常に受信できず、その次の「変動開始コマンド」を正常に受信した場合とでは、保留数の減少数が1つであるか2つであるかで異なることとなる。
これによって、例えば、「保留画像52」を「保留台座45」から1つ隣りの「変動台座43」に移動させるときの距離と、2つ離れた「変動台座43」に移動させるときの距離が異なるため、「保留画像52」の移動距離に係る表示態様が異なることになるし、また、保留数の減少数が2つである場合、余分な「保留画像52」の1つ分を「変動台座43」に移動する際に消去する必要があるため、保留数の減少数が1つである場合とで、「保留画像52」が「変動台座43」に移動する際にその「保留画像52」の消去の有無に係る表示態様が異なることになる。そして、引用発明の「保留画像52」の移動距離に係る表示態様を異ならせること、及び、「保留画像52」の消去の有無に係る表示態様を異ならせることは、本願発明の「移動表示の態様」が「異なる」ことに相当する。
したがって、引用発明は、上記相違点1に係る本願発明の構成を実質的に備えているといえるから、上記相違点1は実質的な相違点ではない。
仮に、そうでないとしても、引用発明において、「変動開始コマンド」を正常に受信できた場合と、次の「変動開始コマンド」を正常に受信できず、その次の「変動開始コマンド」を正常に受信した場合とで、「保留画像52」が「変動台座43」に移動する際にその移動表示の態様を、移動アニメーションを用いること等により異ならせることは、当業者が適宜なし得たことである。
(2)相違点2(構成D、D10)について
まず、本願発明と引用文献2記載の技術事項とを対比する。
引用文献2記載の技術事項の「演出制御装置300」が「停止コマンドを取りこぼして、受信できなかった場合、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続」することは、本願発明の「第1変動演出」「の実行中に、第1停止表示」「が行われていない状態」に対応する。
また、引用文献2記載の技術事項における「停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合」は、本願発明の「変動演出の実行中に次の所定のコマンドを受信した場合」に相当する。
そして、引用文献2記載の技術事項における「先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始する」ことと、本願発明の「演出図柄による停止表示を実行せずに、次の所定のコマンドに応じた開始動作演出を実行可能である」こととは、「演出図柄による停止表示を実行せずに、次の所定のコマンドに応じた演出を開始可能である」ことで共通する。
一方、引用発明は、「装飾図柄41の変動」に係る演出として、「装飾図柄41」を用いた「変動演出パターン」による変動演出中に、「画像表示部114に3つの装飾図柄41を一旦上昇」させる演出(本願発明の構成D3の「開始動作演出」)、及び、「第4図柄56の変動」に係る演出として、「画像表示部114に」「第4図柄56を特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示する」演出(本願発明の「第2演出図柄による第2変動演出」)を実行可能である。
そして、引用発明において、「装飾図柄41の変動」及び「第4図柄56の変動」は、いずれも、「特別図柄の変動表示開始にともない」変動を開始し、「特別図柄の変動停止にともない」変動を停止するものであって、「装飾図柄41」と「第4図柄56」は、「特別図柄の変動」に併せて連動して変動表示を行うものである。
ここにおいて、引用発明と引用文献2記載の技術事項とは、主制御部から送られるコマンドを演出制御部が受信することにより装飾図柄変動演出が制御される遊技機という点で技術分野が共通する。
したがって、引用発明に引用文献2記載の技術事項を適用して、「装飾図柄41」を用いた「変動演出パターン」による変動演出中に「変動開始コマンド」を順次受信した場合と同様に、「変動停止コマンド」を1つ飛ばして「変動開始コマンド」を受信した場合においても、「先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずに」、「画像表示部114」において「装飾図柄41の変動」表示を開始させることにより、「3つの装飾図柄41を一旦上昇」させる演出を実行可能とし、併せて、「装飾図柄41の変動」表示と連動して変動を継続している「第4図柄56」についても、「装飾図柄41の変動」表示の開始に連動させて、「第4図柄56の変動」表示を開始させることは、当業者が容易になし得たものである。
よって、上記相違点2に係る本願発明の構成は、引用発明に引用文献2記載の技術事項を適用することによって、当業者が容易に想到し得たものである。
(3)小括
本願発明が奏する効果は、引用発明、引用文献2記載の技術事項から予測される効果の範囲内のものである。
上記(1)~(2)より、本願発明は、引用発明、引用文献2記載の技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものである。
(4)請求人の主張について
令和5年9月14日提出の意見書において、請求人は、構成D10に関して、「3.本願発明が特許されるべき理由」、「(2)理由2について」において、次の主張をする。
「ここで、新たな引用文献2には、先のゲームである特図変動表示ゲームAに対応する開始情報である変動コマンドを受信した後に当該先のゲームに対応する停止情報である停止コマンドを受信せずに次のゲームである特図変動表示ゲームBの開始情報を受信した場合、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を停止して特図変動表示ゲームAの結果としてはずれの結果を所定時間にわたり表示し(段落0623)、特図変動表示ゲームAの結果を表示する時間が終了すると、特図変動表示ゲームBに対応する飾り特図変動表示ゲームを開始する(段落0625)ことが記載されています。また、引用文献2には、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合に、第1飾りゲームについては、先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにする一方で、第2飾りゲームについては、コマンドの受信から所定時間は結果の表示を行うようにすることが記載されており、「少なくとも一方の飾りゲームで、これらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果の表示を行う」(段落0658)ことが記載されています。すなわち、引用文献2では、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合、前の変動表示に係る飾りゲームを停止表示して、前の飾りゲームの結果を所定時間表示することを基本的な技術思想としており、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの両方の停止表示を行わないことは記載も示唆もされていません。引用文献2では、第1演出図柄及び第2演出図柄の両方又は何れか一方を停止表示させて前の変動の結果を表示した後、次のコマンドに応じた演出を行うため、スムーズに次の演出を実行することができず、遊技者に違和感を覚えさせる可能性があります。これに対して、本願発明では、第1変動演出及び第2変動演出の実行中に、第1停止表示及び第2停止表示が行われていない状態で、次の前記所定のコマンドを受信したことに応じて開始動作演出及び第2変動演出を実行します。これにより、第1変動演出及び第2変動演出の実行中に次の所定のコマンドを受信した場合でも、開始動作演出を実行する時間を確保して通常時と同じ開始動作演出を行うことができるとともに、スムーズに次の所定のコマンドに応じた開始動作演出及び第2変動演出を行うことができ、遊技者に違和感を覚えさせることなく遊技を継続させることができます。」
そこで、請求人の上記主張について検討する。
請求人は、引用文献2は「第1飾りゲーム」と「第2飾りゲーム」の少なくともいずれかで停止表示させて前の変動の結果を表示するものであることを根拠に、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合、前の変動表示に係る飾りゲームを停止表示して、前の飾りゲームの結果を所定時間表示することを基本的な技術思想としており、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの両方の停止表示を行わないことは記載も示唆もされていないという旨主張するが、引用発明の「装飾図柄41の変動」表示と「第4図柄56の変動」表示は、引用文献2記載の「第1飾りゲーム」と「第2飾りゲーム」が異なる表示装置に表示される(【0614】)のとは異なり、いずれも「画像表示部114を用いて行」われ、「特別図柄の変動」に併せて連動して変動動作を行うものであり、互いに同様の態様で変動演出を行わせるようにするのが自然であるから、引用文献2記載の技術事項における「先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始する」ことを引用発明の「装飾図柄41の変動」表示に適用する際に、「第4図柄56の変動」表示にも同様に適用するのが自然である。
よって、請求人の上記主張を採用することができない。
なお、請求人は、令和5年10月2日提出の上申書において、令和5年9月14日にされた手続補正において、請求項1について、「前記第1変動演出及び前記第2変動演出の実行中に、前記第1停止表示及び前記第2停止表示が行われていない状態で、次の前記所定のコマンドを受信したことに応じて前記開始動作演出及び前記第2変動演出を実行可能であり」と補正したのは、次の所定のコマンドを受信した場合に、第1停止表示及び第2停止表示を行わないことを意図していると主張するが、そのように解したとしても、上記「(2)相違点2(構成D、D10)について」において検討したように、引用文献2記載の技術事項の「演出制御装置300」が「停止コマンドを取りこぼして、受信できなかった場合、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続」すること、すなわち、「第1飾りゲームの変動表示」の停止表示を行わないことを、本願発明の「第1変動演出」「の実行中に、第1停止表示」「が行われていない状態」に対応させたうえで、進歩性の検討を行っている。
7 むすび
以上のとおり、 本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-018886