特許拒絶査定不服審判
2022-018641
錠剤容器
- 審判番号
- 2022-018641
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-163281外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年11月21日
- 審決日
- 2024年12月26日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-WZ (B65D) / P18 .113-WZ (B65D)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 行政事件訴訟法46条特許法29条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018-163281「錠剤容器」拒絶査定不服審判事件〔令和2年3月5日出願公開、特開2020-33085〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成30年8月31日の出願であって、その手続の経緯は、概略以下のとおりである。
令和4年 2月14日付け:拒絶理由通知書
令和4年 4月20日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 8月15日付け:拒絶査定
令和4年11月21日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和6年 7月31日付け:拒絶理由通知書
令和6年10月 4日 :意見書、手続補正書の提出
第2 本願発明
本願の特許請求の範囲の請求項1~4に係る発明は、令和6年10月4日の手続補正書により補正された事項により特定されるものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、以下のとおりである。
「【請求項1】
多数の錠剤(P)を収容する有底筒状の容器本体(10)と、該容器本体(10)の口筒部(12)に組み付くキャップ本体(21)と、該キャップ本体(21)に設けられた取り出し口(22)を封止する蓋体(27)とを備え、該蓋体(27)が前記キャップ本体(21)に対して蝶番(30)を介して一体に連結されて開閉可能に取り付けられた錠剤容器であって、
前記取り出し口(22)内に、該取り出し口(22)の他方の縁部下端(22b)から一方の縁部下端(22a)側に向かって連続する傾斜面で形成された傾斜部(24)と、該傾斜部(24)の上端で且つ前記一方の縁部下端(22a)近傍に開口形成されて前記錠剤(P)の1つずつの通過を可能とする貫通孔(26)と、前記他方の縁部下端(22b)側で且つ前記傾斜部(24)の最深部の位置に断面湾曲凹状に形成されて前記錠剤(P)を貯留する錠剤受け部(25)と、が設けられていることを特徴とする錠剤容器。」
第3 拒絶の理由
当審において通知した令和6年7月31日付けの拒絶理由の概要は、以下のとおりである。
1 (新規性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
2 (進歩性)この出願の請求項1~4に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用文献1:米国特許出願公開第2017/0190503号明細書
引用文献2:特表2017-530068号公報(周知技術や慣用手段を示す文献)
引用文献3:特開2014-61898号公報(周知技術を示す文献)
第4 引用文献の記載事項及び引用発明
1 引用文献1の記載
引用文献1には、以下の記載がある。なお、日本語訳は当審において行い、下線は当審で付与した。
(1)「[0033]A first embodiment of a pill dispenser in accordance with the present disclosure is shown in FIGS. 1-12. A second embodiment of a pill dispenser 10 in accordance with the present disclosure is shown in FIGS. 13-23. Pill dispenser 10, 210 is configured to dispense a predetermined number of pills, for example, one pill 11, 211 during an inversion process as shown in FIGS. 9-12 and 20-23. When pill dispenser 10, 210 is inverted, a single pill 11, 211 passes through a pill-transfer chamber 11T, 211T to a pill-receiver dish 16D, 216D allowing a user to obtain a single pill 11, 211. This process may minimize an unexpected release of additional pills 11, 211 from the container 12, 212 during a pill retrieval process.」
([0033]本開示に従った錠剤ディスペンサーの第1の実施例は、図1~12に示されている。本開示に従った錠剤ディスペンサーの第2の実施例は、図13~23に示されている。錠剤ディスペンサー10、210は、図9~12および20~23に示されているように、反転プロセス中に所定の数の錠剤、例えば1つの錠剤11、211を供給するように構成されている。錠剤ディスペンサー10、210が反転されると、単一の錠剤11、211が錠剤転送室11T、211Tを通って錠剤受け皿16D、216Dに移動し、ユーザーは単一の錠剤11、211を取得することができる。このプロセスにより、錠剤の取り出し中に予期しない追加の錠剤11、211が容器12、212から放出されることが最小限に抑えられる。)
(2)「[0034]A first embodiment of pill dispenser 210 in accordance with the present disclosure is shown in FIGS. 1-12. Pill dispenser 210 includes a container 212, a container closure 214, and a neck insert 216 as shown in FIG. 5. Neck insert 216 is configured to be mounted within a neck 213 included in container 212 as suggested in FIGS. 3-5. Neck insert 216 is formed to include a pill-dispensing outlet 216O arranged to be alongside a pill-receiver dish 216D. Pill-dispensing outlet 216O is arranged to open into an interior pill-storage chamber 212C formed in container 212 as shown, for example, in FIGS. 3 and 4. Container closure 214 mounts removably on neck 213 as shown in FIGS. 5 and 6. A pill-discharge sequence illustrated in FIGS. 9-12 shows how a single pill 211 move be moved from interior pill-storage chamber 212C through a pill-transfer chamber 211T provided between container closure 214 and neck insert 216 while container closure 214 is mounted on neck 213 to pill-receiver dish 216D by first inverting pill dispenser 210 and then restoring pill dispenser 210 to an upright orientation.」
([0034]本開示に従った錠剤ディスペンサー210の第1の実施例は、図1~12に示されている。錠剤ディスペンサー210は、図5に示されているように、容器212、容器の蓋214、およびネック挿入部216を含んでいる。ネック挿入部216は、図3~5に示されているように、容器212に含まれるネック213内に取り付けられるように構成されている。ネック挿入部216は、錠剤受け皿216Dの横に配置されるように形成された錠剤供給口216Oを含んでいる。錠剤供給口216Oは、例えば図3および4に示されているように、容器212に形成された内部錠剤収納室212Cに開口するように配置されている。容器の蓋214は、図5および6に示されているように、ネック213に着脱可能に取り付けられる。図9~12に示されている錠剤排出のシーケンスでは、錠剤ディスペンサー210を逆さまにし、その後、錠剤ディスペンサー210を直立の状態に戻すことで、内部錠剤収納室212Cから錠剤転送室211Tを介して単一の錠剤211を錠剤受け皿216Dに移動させる方法が示されている。)
(3)「[0035]Neck insert 216 is arranged to lie within an annular interior space formed in neck 213 to block selectively access to interior pill-storage chamber 212C as shown in FIGS. 3 and 5. Illustratively, neck insert 216 may be removed from neck 213 for filling interior pill-storage chamber 212C with pills 211.」
([0035]ネック挿入部216は、図3および5に示されているように、ネック213に形成された環状の内部空間内に配置され、内部錠剤収納室212Cへのアクセスを選択的に遮断するように配置されている。具体的には、ネック挿入部216は、錠剤211で内部錠剤収納室212Cを充填するために、ネック213から取り外すことができる。)
(4)「[0041]Ceiling 2162 includes a horizontal platform 2162A and ramp 2161D1 as shown in FIG. 5. Horizontal platform 2162A is formed to include the pill-dispensing outlet 216O. Ramp 2162A is arranged to extend between and interconnect the pill-receiver dish 216D and the horizontal platform 2162A. As suggested in FIGS. 3 and 5, both the horizontal platform 2162A and the ramp 2161D1 are flat while the pill-receiver dish 216D is curved. As shown in FIG. 3, the ramp 2161D1 has a negative slope which extends downwardly toward pill-receiver dish 216D. Pill-receiver dish 216D also includes a curved side 216D2 arranged to present a concave edge facing toward pill-dispensing outlet 216O and arranged to extend along and in spaced-apart relation to a circular perimeter edge 2162E of neck insert 216 as shown, for example, in FIGS. 5 and 8.」
([0041]シーリング2162は、図5に示されているように、水平なプラットフォーム2162Aとランプ2161D1を含んでいる。水平なプラットフォーム2162Aは、錠剤供給口216Oを含むように形成されている。ランプ2161D1は、錠剤受け皿216Dと水平なプラットフォーム2162Aとの間に延び、相互に接続されるように配置されている。図3および5に示されているように、水平なプラットフォーム2162Aとランプ2161D1は平らであり、錠剤受け皿216Dは曲線を描いている。図3に示されているように、ランプ2161D1は、錠剤受け皿216Dに向かって下方に傾斜した負の傾斜を持っている。錠剤受け皿216Dは、凹んだエッジを錠剤供給口216Oに向けて示すように配置され、例えば図5および8に示されているように、ネック挿入部216の円形の周縁エッジ2162Eに沿って、間隔を空けて延びるように曲線状の側面216D2を含んでいる。)
(5)「
[図:0001420647000001.jpg]
」
(6)「
[図:0001420647000002.jpg]
」(審決注:、FIG.5において「216D1」と図示されている部位は、上述(4)、[0041]の記載に照らせば、「2161D1」の誤記であると認める。)
(7)「
[図:0001420647000003.jpg]
」
(8)FIG.1~5の記載から、錠剤ディスペンサー210の容器212は、多数の錠剤211を収容する有底筒状であることが看取される。
(9)FIG.3~5の記載から、錠剤ディスペンサー210のネック挿入部216には、取り出し口があり、容器の蓋214は前記取り出し口を封止するものであることが看取される。
(10)FIG.3、9~12の記載から、錠剤ディスペンサー210の錠剤受け皿216Dは、ネック挿入部216の最深部の位置に断面湾曲凹状に形成されていることが看取される。
2 引用文献1に記載された発明
引用文献1には、上記1の記載からみて、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されているものと認める。
<引用発明1>
「多数の錠剤211を収容する有底筒状の容器212と、容器212のネック213に形成された環状の内部空間内に配置され、内部錠剤収納室212Cへのアクセスを選択的に遮断するネック挿入部216と、ネック挿入部216に設けられた取り出し口を封止する蓋214を有する錠剤ディスペンサー210であって、ネック挿入部216のシーリング2162は、水平なプラットフォーム2162Aとランプ2161D1を含んでおり、ランプ2161D1は、錠剤受け皿216Dと水平なプラットフォーム2162Aとの間に延び錠剤受け皿216Dに向かって下方に傾斜した負の傾斜を持ち、水平なプラットフォーム2162Aには錠剤供給口216Oが形成され、ネック挿入部216の最深部の位置に断面湾曲凹状に形成されている錠剤受け皿216Dが形成されている錠剤ディスペンサー210」
第5 対比、判断
1 対比
本願発明1と引用発明1とを対比する。
引用発明1の「錠剤211」、「有底筒状の容器212」は、それぞれ本願発明1の「錠剤(P)」、「有底筒状の容器本体(10)」に相当する。また、引用発明1の「ネック挿入部216」は、「容器212のネック213に形成された環状の内部空間内に配置」されているものであるところ、「内部錠剤収納室212Cへのアクセスを選択的に遮断する」ものであるから、本願発明1と同様、「該容器本体(10)の口筒部(12)に組み付く」ものであり、その機能から同「キャップ本体(21)」に相当する。さらに、引用発明1の「蓋214」は、「ネック挿入部216に設けられた取り出し口を封止する」ものであるから、本願発明1の「キャップ本体(21)に設けられた取り出し口(22)を封止する蓋体(27)」に相当する。
次に、引用発明1の「錠剤供給口216O」は、容器212の錠剤211の通過を可能とした貫通孔であるから、その限りで本願発明1の「貫通孔(26)」に相当する。
そして、引用発明1の「錠剤受け皿216D」は、「ネック挿入部216の最深部の位置に断面湾曲凹状に形成」されているものであるから、その形状から見て、本願発明1の「他方の縁部下端(22b)側で且つ」「傾斜部(24)の最深部の位置に断面湾曲凹状に形成されて前記錠剤(P)を貯留する錠剤受け部(25)」に相当する。
そうすると、本願発明1と引用発明1とは、
「多数の錠剤を収容する有底筒状の容器本体と、該容器本体の口筒部に組み付くキャップ本体と、該キャップ本体に設けられた取り出し口を封止する蓋体とを備えた錠剤容器であって、錠剤の通過を可能とする貫通孔と、他方の縁部下端側で且つ傾斜部の最深部の位置に断面湾曲凹状に形成されて前記錠剤を貯留する錠剤受け部と、が設けられている錠剤容器」である点で一致し、以下の点で相違する。
<相違点1>
本願発明1では、「該蓋体(27)が前記キャップ本体(21)に対して蝶番(30)を介して一体に連結されて開閉可能に取り付けられた」ものであるのに対して、引用発明1の「蓋214」は、「ネック挿入部216」に対し蝶番で取り付けられていない点。
<相違点2>
本願発明1では、「傾斜部(24)」が「取り出し口(22)の他方の縁部下端(22b)から一方の縁部下端(22a)側に向かって連続する傾斜面」とされており、また、「貫通孔(26)」が「該傾斜部(24)の上端で且つ前記一方の縁部下端(22a)近傍に開口形成」されているのに対し、引用発明1においては、「水平なプラットフォーム2162Aとランプ2161D1」を有し、「錠剤供給口216O」が「水平なプラットフォーム2162A」に形成されている点。
<相違点3>
本願発明1の「貫通孔(26)」は、「錠剤(P)の1つずつの通過を可能」としているのに対して、引用発明1の「錠剤供給口216O」は、「錠剤211」との関係で当該供給口の大きさが特定されていない点。
2 相違点についての判断
(1)相違点1について
引用発明1のような錠剤ディスペンサーの蓋を蝶番で取り付けるように蓋を取り付けることは、慣用手段(例えば、引用文献2の図6C、図6D、図6E、図7、引用文献1の図18、19を参照のこと。)であるから、引用発明1の蓋の取り付けをそのような形で行うことは当業者が適宜なし得たことである。
(2)相違点2について
本願発明1では、「傾斜部(24)」について、「該取り出し口(22)の他方の縁部下端(22b)から一方の縁部下端(22a)側に向かって連続する傾斜面」とのみ特定しており、「傾斜部(24)」が「一方の端部端(22a)」まで到達しているとまでは特定していない。さらに、「貫通孔(26)」に関しては、「該傾斜部(24)の上端で且つ前記一方の縁部下端(22a)近傍に開口形成」とされており、「傾斜部(24)」の上に形成する旨は特定されていない。さらに、この点に関し、本願の明細書においては、「尚、貫通孔26が傾斜部24上に設けられることは必須ではなく、例えば一方の縁部下端22a側に設けた平面上に貫通孔26が形成されると共に、この貫通孔26と他方の縁部下端22b側に設けられた錠剤受け部25との間に傾斜部24が配置される構成であってもよい。」(段落【0020】)と説明されており、当該説明は、本願発明1の特定事項と整合的である。
一方、引用発明1は、上述第4の2のとおり、「ネック挿入部216のシーリング2162は、水平なプラットフォーム2162Aとランプ2161D1を含んでおり、ランプ2161D1は、錠剤受け皿216Dと水平なプラットフォーム2162Aとの間に延び錠剤受け皿216Dに向かって下方に傾斜した負の傾斜を持ち、水平なプラットフォーム2162Aには錠剤供給口216Oが形成」されたものであるところ、その構造から見て、「ランプ2161D1」は本願発明1で特定するところの「他方の縁部下端(22b)から一方の縁部下端(22a)側に向かって連続」するものであり、また、「錠剤供給口216O」についても、同「該傾斜部(24)の上端で且つ前記一方の縁部下端(22a)近傍に開口形成」に実質的に相当するものである。そうすると、相違点2は、実質的なものでない。
また、仮にそうではないとしても、相違点2に係る構成は、例えば引用文献2の図6C、図6D、図6E、図7に記載があるように周知であり、当該構成を採用することは当業者が適宜行い得る設計的事項にすぎない(なお、当該引用文献2の「フローゲート115」の存在は、当該判断を左右しない。)。
(3)相違点3について
引用発明1においては、上述第4の1(1)のとおり、「錠剤ディスペンサー10、210は、図9~12および20~23に示されているように、反転プロセス中に所定の数の錠剤、例えば1つの錠剤11、211を供給するように構成されている。錠剤ディスペンサー10、210が反転されると、単一の錠剤11、211が錠剤転送室11T、211Tを通って錠剤受け皿16D、216Dに移動し、ユーザーは単一の錠剤11、211を取得することができる。」(下線は当審において付与)とするものであるから、「錠剤供給口216O」は、1つずつの錠剤を通過可能としたものと理解することができる。そうすると、当該相違点3は、実質的なものではない。
また、仮にそうではないとしても、引用発明1はユーザーに単一の錠剤を取得可能とすることを例示している以上、「錠剤供給口216O」の大きさを錠剤が一つずつ通過可能な大きさとすることは、当業者が適宜行い得た設計的事項である。
以上のことから、本願発明1は、引用発明1及び慣用手段に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
3 効果の検討
本願発明1が奏する効果は、蓋体を閉じた状態で錠剤容器を正立状態から倒立姿勢に反転させ、再び正立状態に戻すことで、必要数を含む所定量の錠剤が錠剤受け部において確保されるため、使用者は蓋体を開けることにより必要数の錠剤を確実に取り出すことができるというものであるが、この点に関し、引用発明1が奏する効果も同様である。また、その他、引用発明1と比して格別な効果も見いだせない。
4 審判請求人の主張
審判請求人は、令和6年10月4日の意見書において、本願発明1の貫通孔16は傾斜部上に形成されている一方、引用発明1の錠剤供給口216Oは水平なプラットフォーム2162A上に設けられており、構造が異なる旨主張している。また、当該構造の違いに基づく効果の主張も行っている。
当該主張は、傾斜面が「他方の縁部下端(22b)」から「一方の縁部下端(22a)」まで到達していることを前提としていると思われるが、本願発明1では、上述2(2)のとおり、そのような特定はされていない。加えて、段落【0020】の説明からみても、そのような解釈をすることはできない。
してみれば、当該構造を前提とする審判請求人の主張は受け入れられない。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明1は、引用発明1及び慣用手段に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものであるから、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-018641