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特許拒絶査定不服審判

2022-014212

遊技機

審判番号
2022-014212
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-162752外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年09月09日
審決日
2023年09月20日
公報発行日
2023年12月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-162752「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 3月18日出願公開、特開2021- 40714〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 19項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、令和元年9月6日の出願であって、令和3年7月9日付けで拒絶の理由が通知され、同年8月31日に意見書及び手続補正書が提出され、令和4年1月27日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年3月10日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年6月21日付け(送達日:同月28日)で、同年3月10日付け手続補正が却下されるとともに拒絶査定がなされ、それに対して、同年9月9日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、これに対し、当審において、令和5年4月10日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月17日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。

第2 本願発明

本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和5年5月17日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである(A等は、本願発明を分説するために当審で付与した。)。

「【請求項1】
A 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、
B 前記主制御手段は、
B1 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、
続きを表示(全20行)
B2 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、
C 前記判定が未実行の前記判定情報を保留記憶として記憶可能であり、
D 前記変動表示手段は、
D1 前記特別図柄の変動表示として複数の表示態様に変化することを1サイクルとするサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を所定の停止時間にわたって停止表示させ、
E 前記演出制御手段は、
E1 前記特別図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を行ってから前記演出図柄を仮停止し、その後に前記演出図柄を停止表示する変動演出を実行可能であり、
E2 前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、
E3 前記主制御手段に記憶された前記保留記憶に応じた保留表示を表示領域に表示させ、
E4 前記保留記憶の減少に応じて前記保留表示を減少表示させることが可能であり、
E5 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了後の前記特別図柄の停止時間中においても、前記変動BGMを継続して可聴出力することが可能であり、
E6 前記特別図柄の停止時間の経過後に客待ち状態となる場合、前記客待ち状態が開始されてから所定時間経過後に前記変動BGMの可聴出力を停止し、
E7 前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動における最初の表示変化が開始された後に、前記保留表示の減少表示が開始され、
E8 前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記保留表示の減少表示が終了し、
E9 前記演出図柄が仮停止中となっている所定のタイミングで前記演出図柄の停止条件が成立しない場合、前記演出図柄の仮停止期間が継続し、
E10 前記演出図柄の仮停止期間の継続中に次の前記変動演出の開始条件が成立した場合、前記演出図柄の停止表示を行わずに、予め定められた所定の表示位置から前記演出図柄の変動表示を開始させることが可能である
F ことを特徴とする遊技機。」

第3 当審拒絶理由の概要

当審拒絶理由の概要は、以下のものである。

(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

・請求項1

・引用文献等 1-5

<引用文献等一覧>

1.特開2018-139812号公報

2.特開2013-192582号公報

3.特開2013-153887号公報(技術常識を示す文献)

4.特開2016-123522号公報(技術常識を示す文献)

5.特開2015-202112号公報(周知技術を示す文献)

第4 引用文献に記載された事項、引用発明、技術常識、周知例に記載された事項、周知技術

1 引用文献1

(1)記載された事項

当審拒絶理由に引用文献1として引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-139812号公報(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は引用発明等の認定に関連する箇所を明示するために当審で付した。以下同様。)。

ア「<全体構成>

【0010】

まず、図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。」

イ「【0022】

払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。」

ウ「【0025】

装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。なお、装飾図柄表示装置208は、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。

・・・

【0027】

普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。

【0028】

普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。」

エ「【0042】

次に、図4を用いて、ぱちんこ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。ぱちんこ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、ぱちんこ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。」

オ「【0060】

第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。」

カ「<主制御部タイマ割込処理>

【0082】

次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。」

キ「【0092】

また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第1可変入賞口234、第2可変入賞口235へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、第1可変入賞口234、第2可変入賞口235に球が入球したことを示す情報を格納する。」

ク「【0100】

次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。

・・・

【0102】

特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、図5(a)に示す特図a~特図d(特図1状態更新処理では、図5(a)に示す特図A~特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。」

ケ「【0110】

続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。

【0111】

ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。」

コ「<遊技中の表示の一例>

【0146】

図10~図12は、一遊技中の装飾図柄表示装置208における表示の一例を時系列に示した図である。

【0147】

図10(a)、(b)を参照して、本実施形態の装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの下方の表示領域に、特図1の保留数を示唆する特図1保留アイコン表示領域900および変動アイコン表示領域800が設けられる。本実施例では、1つの特図1保留アイコン表示領域(保留アイコン表示領域)900に、特図1変動遊技の最大保留数である4個の保留アイコンを表示可能であり、当該表示領域900を第1領域900a、第2領域900b、第3領域900c、第4領域900dの4つの領域に大まかに分けている。第1領域900a~第4領域900dは、それぞれ、特図1変動遊技の1番目~4番目の保留順位に対応している。すなわち、第1領域900aには最先の(最も過去に記憶された)保留に対応する保留アイコンが表示可能となっており、同様に第2~第4領域900b~900dには2~4個目の保留に対応する保留アイコンがそれぞれ表示可能となっている。」

サ「【0152】

図10(a)に示すタイミングは、第1特図表示装置212の図柄変動表示が終了し、停止図柄が表示されている。また、特図1保留ランプ218は2個のLEDを点灯し、特図1の保留が2個であることを報知している。特図2保留ランプ220と普図保留ランプ216のLEDの点灯数はいずれも0であり、特図2および普図の保留がいずれも0であることを報知している。

・・・

【0155】

次いで、同図(b)に示すタイミングは、特図1の保留が1つ消化されて、特図1変動遊技の保留が2から1に減少し、第1特図表示装置212では図柄変動表示が開始され、特図1保留ランプ218は2個のLEDのうち1個のLEDを消灯、1個のLEDを点灯し、特図1用第四図柄表示領域208eは、特図1変動遊技中は○の画像を消灯(または点滅表示)している状態を示している。

【0156】

同図(c)に示すタイミングは、保留アイコン表示領域900では、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーション(または、保留アイコンの消去アニメーション)と、第2領域900bの保留アイコンPI2が第1領域900aに移動する保留アイコンの移動アニメーションが実行されている状態を示している。具体的には、保留アイコンPI1,PI2が右側に移動するアニメーションを実行している。

【0157】

同図(d)に示すタイミングは、引き続き、保留・変動アイコン間の移動アニメーションと、保留アイコンの移動アニメーションが実行されている状態を示している。

【0158】

同図(e)に示すタイミングは、保留・変動アイコン間の移動アニメーション、保留アイコンの移動アニメーションが完了した状態を示している。すなわち、変動アイコン表示領域800において変動アイコンCIが表示され、保留アイコン表示領域900の第1領域900aにおいて保留アイコンPI1が表示され、第2領域900bの保留アイコンPI2が消去されている。」

シ「【0558】

次に、図49~図55を参照して、本実施形態の音制御処理の他の制御の一例について説明する。

・・・・

【0560】

まず、同図(a)に示すように、タイミングaにおいて、特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214、以下同様)によるN回転目の特図変動遊技が開始し、タイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が開始する。

【0561】

そして、所定時間経過後のタイミングcにおいて、特図表示装置による特図変動遊技が終了して特図(特図1または特図2、以下同様)が停止表示され、タイミングdにおいて、装飾図柄表示装置208による装飾図柄の停止表示が行われる。また、タイミングdにおいて、図柄デモ用BGMが出力される。つまり、図柄デモ用BGMは、装飾図柄の停止表示と同時に出力される。」

ス「【0572】

同図(1)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングaより前の状態であり、装飾図柄表示装置208の表示領域において城下町背景が表示され、装飾図柄の停止表示が行われている状態である。すなわち、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて、当否判定結果がはずれであることを示す装飾図柄(例えば、「装飾4-装飾1-装飾7」)が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208の表示領域の右下の縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、図柄表示領域208a~208cと同じ装飾図柄(例えば、「装飾4-装飾1-装飾7」)が停止表示されている。

【0573】

また、このタイミングでは、固定レイヤ(例えば、固定レイヤ01)に図柄デモBGMが設定されており、スピーカ120からは図柄デモBGMが出力されている。この図柄デモBGMは、図49(b1)に示すように(無音期間を有さず)全期間、音が出力されるように構成されたデータであってもよいし、図49(b2)に示すように、一部の期間に無音期間を含むデータであってもよい。

【0574】

同図(2)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングaの状態であり、主制御部300から第1副制御部400にN回転目の変動開始コマンドが送信され、主制御部300による特図表示装置(例えば、特図1表示装置212)を用いたN回転目の特図変動遊技が開始している。また、装飾図柄表示装置208の右下において、特図変動遊技中(特図の変動中)であることを示唆する第四図柄表示手段2081、2082のいずれか(この例では、特図1変動遊技中(特図1の変動中)であることを示唆する特図1用第四図柄表示手段2081)がLEDの点滅を開始している)。また、装飾図柄表示装置208および縮小表示領域208hにおいては、引き続き装飾図柄の停止表示が行われている。

【0575】

またこのタイミングでは、引き続き固定レイヤ(例えば、固定レイヤ01)に図柄デモBGMが設定されており、スピーカ120からは図柄デモBGMが出力されている。

【0576】

同図(3)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングbの直前の状態であり、第1副制御部400が液晶制御部700に図柄変動開始の液晶コマンドを送信した状態である。このタイミングでは、装飾図柄表示装置208および縮小表示領域208hにおいては、引き続き装飾図柄の停止表示が行われている。またこのタイミングでは、引き続き固定レイヤ(例えば、固定レイヤ01)に図柄デモBGMが設定されており、スピーカ120からは図柄デモBGMが出力されている。

【0577】

同図(4)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングbの状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に図柄変動開始の戻りコマンドが送信され、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、N回転目の装飾図柄の変動表示が開始している。

【0578】

また、このタイミングでは、装飾図柄の変動表示の開始に伴い、固定レイヤ(例えば、固定レイヤ01)に城下町BGMが設定されており、スピーカ120からは城下町BGMが出力されている。この場合、例えば同図(3)で設定されていた図柄デモBGMが途中で停止され、城下町BGMが先頭から出力される。

【0579】

同図(5)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングb以降の状態であり、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいてもN回転目の装飾図柄の変動表示が開始している。また、縮小装飾図柄表示領域208hにおいても引き続き、装飾図柄の変動表示が行われている。

【0580】

またこのタイミングでは、引き続き固定レイヤ(例えば、固定レイヤ01)に城下町BGMが設定されており、スピーカ120からは城下町BGMが出力されている。

【0581】

同図(6)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングb以降の状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に左図柄仮停止の戻りコマンドが送信され、左図柄表示領域208aにおいて左装飾図柄(例えば「装飾6」)が仮停止表示(揺れ変動表示)されている。また、縮小装飾図柄表示領域208hにおいては、装飾図柄の変動表示が行われている。

【0582】

また、このタイミングでは、左装飾図柄の仮停止表示に伴い、フリーレイヤ(フリー01)に図柄停止音が識別情報「4」で設定されており、スピーカ120からは城下町BGMに重ねて図柄停止音が出力されている。

【0583】

同図(7)に示すタイミングも、図49(a)のタイミングb以降の状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に右図柄仮停止の戻りコマンドが送信され、右図柄表示領域208aにおいて右装飾図柄(例えば「装飾3」)が仮停止表示(揺れ変動表示)されている。また、縮小装飾図柄表示領域208hにおいては、引き続き装飾図柄の変動表示が行われている。

【0584】

また、このタイミングでは、右装飾図柄の仮停止表示に伴い、フリーレイヤ(フリー01)に図柄停止音が識別情報「4」で設定されている。一例として、このフリーレイヤ(フリー01)に図柄停止音は、このタイミングで再生されるように新たに設定された音デバイスデータ(音データ)であり、識別情報「4」が設定されている。このため、同図(6)で設定された左図柄仮停止用の図柄停止音に上書きされて、新たにフリー01に設定される(図45参照)。

【0585】

つまり、このタイミングでは、同図(6)で設定された左図柄仮停止用の図柄停止音が途中で停止し、スピーカ120からは城下町BGMに重ねて、右図柄仮停止用の図柄停止音が先頭から出力されている。

【0586】

同図(8)に示すタイミングも、図49(a)のタイミングb以降の状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に中図柄仮停止の戻りコマンドが送信され、中図柄表示領域208bにおいて中装飾図柄(例えば「装飾5」)が仮停止表示(揺れ変動表示)されている。また、縮小装飾図柄表示領域208hにおいては、引き続き装飾図柄の変動表示が行われている。

【0587】

また、このタイミングでは、中装飾図柄の仮停止表示に伴い、フリーレイヤ(フリー01)に図柄停止音が識別情報「4」で設定されている。一例として、このフリーレイヤ(フリー01)に図柄停止音は、このタイミングで再生されるように新たに設定された音デバイスデータ(音データ)であり、識別情報「4」が設定されている。このため、同図(7)で設定された右図柄仮停止用の図柄停止音に上書きされて、新たにフリー01に設定される(図45参照)。

【0588】

つまり、このタイミングでは、同図(7)で設定された右図柄仮停止用の図柄停止音が途中で停止し、スピーカ120からは城下町BGMに重ねて、中図柄仮停止用の図柄停止音が先頭から出力されている。

【0589】

同図(9)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングcの状態であり、主制御部300から第1副制御部400に図柄停止コマンドが送信され、主制御部300による特図表示装置(例えば、特図1表示装置212)を用いた特図変動遊技が停止表示されている。また、装飾図柄表示装置208の右下において、第四図柄表示手段(例えば、特図1用第四図柄表示手段2081)がLEDを消灯している。また、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて引き続き装飾図柄の仮停止表示(揺れ変動表示)が行われ、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、装飾図柄の変動表示が引き続き行われている。」

セ「【0594】

同図(11)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングdの状態であり、液晶制御部700から第1副制御部400に図柄停止の戻りコマンドが送信され、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて、当否判定の結果がはずれであることを示唆する装飾図柄の図柄組合せ(例えば、「装飾6-装飾5-装飾3」)が停止表示されている。また縮小装飾図柄表示領域208hにおいても、図柄表示領域208a~208cと同じはずれを示唆する装飾図柄の図柄組合せ(例えば、「装飾6-装飾5-装飾3」)が停止表示されている。

【0595】

また、このタイミングでは、装飾図柄の停止表示に伴い、固定レイヤ(固定レイヤ01)に図柄デモBGMが設定され、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMが出力されている。

【0596】

同図(12)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングd以降の、装飾図柄の図柄停止期間の状態である。装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cおよび縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、引き続きはずれを示す装飾図柄の停止表示(例えば、「装飾6-装飾5-装飾3」)が行われている。

【0597】

またこのタイミングでは、引き続き固定レイヤ(固定レイヤ01)に図柄デモBGMが設定され、スピーカ120から図柄デモBGMが出力されている。

【0598】

同図(13)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングeの状態であり、主制御部300から第1副制御部400にN+1回転目の変動開始コマンドが送信され、主制御部300によるN+1回転目の特図変動遊技が開始している。また、装飾図柄表示装置208の右下において、第四図柄表示手段(この例では、特図1用第四図柄表示手段2081)がLEDの点滅を開始している)。また、装飾図柄表示装置208及び縮小表示領域280hにおいては、引き続き装飾図柄の停止表示が行われている。」

ソ「【0629】

なお、同図におけるタイミングcからタイミングeまでの期間T2は、特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)である。この特図確定表示期間は、全ての図柄(大当り、小当り、はずれ問わず)に設定されている。また、同図におけるタイミングdからタイミングfまでの期間T3は、特図確定表示期間に、第1副制御部400や第2副制御部500(液晶制御部700)の処理時間およびコマンド送信時間等を加味した期間である」

タ「【1006】

ステップS229の特図2関連抽選処理の場合には、主制御部300は、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2始動情報(特図2当選乱数値および特図2乱数値の組)を取得し、取得した特図2始動情報内の特図2当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行う。次いで、主制御部300は、取得した特図2始動情報内の特図2乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行う。次いで、主制御部300は、例えば、決定した当否判定結果、停止図柄、当該当否判定時の特図2保留数、取得した特図変動時間決定用乱数値等に基づいて、ROM306に記憶された各種テーブルを用いて特図2の変動表示時間(タイマ番号)の決定を行う。

【1007】

主制御部300は、特図2乱数値記憶領域から最先の特図2始動情報を取り出した後、当該最先の特図2始動情報を特図2乱数値記憶領域から消去するとともに、特図2保留数記憶領域の特図2保留数を1減算する。このとき、特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2始動情報をRAM308に設けた一時領域に記憶し、この一時領域に記憶している特図2始動情報に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。

【1008】

以上のような特図2関連抽選処理(ステップS229)の後に、特図1関連抽選処理(ステップS231)が同様にして行われる。なお、特図1関連抽選処理と特図2関連抽選処理の順番は逆でもよい。」

チ「

[図:0001404299000001.jpg]

」

ツ「

[図:0001404299000002.jpg]

」

テ「

[図:0001404299000003.jpg]

」

(2)認定事項

ア 【0560】で「まず、同図(a)に示すように、タイミングaにおいて、特図表示装置(第1特図表示装置212または第2特図表示装置214、以下同様)によるN回転目の特図変動遊技が開始し、タイミングbにおいて、装飾図柄表示装置208によるN回転目装飾図柄の変動表示が開始」しており、【0577】で「同図(4)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングbの状態であり、・・・縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、N回転目の装飾図柄の変動表示が開始して」おり、【0579】で「同図(5)に示すタイミングは、図49(a)のタイミングb以降の状態であり、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいてもN回転目の装飾図柄の変動表示が開始して」おり、図50(4)において、保留アイコン表示領域に表示された特図1変動遊技の1番目の保留アイコンが、図50(5)において、変動アイコン表示領域に変動アイコンが表示されていることが看取される。

ここで、図50における保留アイコンについては、図10における保留・変動アイコン間の移動アニメーションが実行されているか否かについては明記されていないものの、【0558】には、「次に、図49~図55を参照して、本実施形態の音制御処理の他の制御の一例について説明する。」と記載されていることから、本実施形態の音制御処理についての他の制御の一例であって、本実施形態である図10における装飾図柄表示装置の表示と図50の表示は同様であることは明らかであるといえる。

そうすると、図50(4)におけるタイミングbの状態では、保留・変動アイコンは、移動を開始しておらず、図50(5)におけるタイミングb以降の時点では、保留・変動アイコンは、移動アニメーションが完了している状態であるから、図50(4)におけるタイミングbの状態より後、すなわち、タイミングb以降において、保留・変動アイコン間の移動アニメーションが開始され、完了しているといえる。

よって、タイミングb以降において、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーションが開始され、完了していると認められる。

(3)引用発明

上記(1)に摘記した記載された事項及び(2)の認定事項より、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。(a等の符号は、本願発明の構成A等に概ね対応させて当審で付与した。)

「a 遊技全般の制御処理を行う主制御部300と(【0022】)、主制御部300が送信するコマンド信号に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と(【0042】)、を備えたパチンコ機100であって(【0010】)、
b,b1,b2,c,d,d1 第1特図表示装置212は、特図の表示を行うための表示装置であり、7セグメントLEDによって構成され(【0027】)、特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行い(【0060】)、第1特図保留ランプ218は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としており(【0028】)、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理において(【0082】)、入賞受付処理では、第1特図始動口230への入賞があったか否かを判定し、第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納し(【0092】)、特図1状態更新処理では、第1特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行い、この制御を行うことで、第1特図表示装置212は特図1の変動表示(特図1変動遊技)を行い(【0100】、【0110】)、特図1変動表示時間が経過したタイミングで開始する特図1状態更新処理では、確定表示された特図1が所定期間停止表示され、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知され(【0102】、【0110】)、特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行い(【0111】)、特図1関連抽選処理の場合には、特図1乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図1当選乱数値および特図1乱数値の組を取得し、取得した特図1当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行い、次いで、特図1乱数値および決定した当否判定結果などに基づいて、ROM306に記憶された特図決定用テーブルを用いて特図1の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行い(【1006】、【1008】)、
e 装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり(【0025】)、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ(【0111】)、
e1、e2 第1特図表示装置212によるN回転目の特図変動遊技が開始するタイミングaにおいて(【0560】)、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cおよび縮小装飾図柄表示領域208hにおいては、装飾図柄の停止表示が行われており(【0572】、【0574】)、タイミングb以降の状態で、図柄表示領域208a~208cにおいてもN回転目の装飾図柄の変動表示が開始し(【0579】)、またこのタイミングでは、スピーカ120からは城下町BGMが出力され(【0580】)、左図柄表示領域208aにおいて左装飾図柄が仮停止表示され、縮小装飾図柄表示領域208hにおいては、装飾図柄の変動表示が行われており(【0581】)、右図柄表示領域208aにおいて右装飾図柄が仮停止表示され(【0583】)、中図柄表示領域208bにおいて中装飾図柄が仮停止表示され(【0586】)、タイミングdの状態で、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cにおいて、当否判定の結果がはずれであることを示唆する装飾図柄の図柄組合せが停止表示され(【0594】)、
e3 装飾図柄表示装置208に、特図1の保留数を示唆する特図1保留アイコン表示領域900および変動アイコン表示領域800が設けられ、1つの特図1保留アイコン表示領域900に、特図1変動遊技の最大保留数である4個の保留アイコンを表示可能であり(【0147】)、
e4 装飾図柄表示装置208における表示の一例として、特図1保留ランプ218は2個のLEDを点灯し、特図1の保留が2個であることを報知しており(【0146】、【0152】)、特図1の保留が1つ消化され、特図1変動遊技の保留が2から1に減少し、第1特図表示装置212では図柄変動表示が開始され(【0155】)、保留アイコン表示領域900では、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーションが実行され(【0156】)、
e5 タイミングb以降では、引き続き、スピーカ120からは城下町BGMが出力されており(【0579】、【0580】)、タイミングcにおいて、第1特図表示装置212を用いた特図1変動遊技が停止表示され(【0027】、【0060】、【0589】)、このタイミングでは、スピーカ120からは城下町BGMのみが出力され(【0591】)、タイミングdでは、装飾図柄の停止表示に伴い、スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMが出力され(【0594】、【0595】)、タイミングcからタイミングeまでの期間T2は、特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)であり(【0629】)、タイミングeでは、引き続き、スピーカ120からは図柄デモBGMが出力されており(【0598】、【0599】)、
e7、e8 タイミングb以降において、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーションが開始され、完了しており(認定事項ア)、
e9 所定時間経過後のタイミングcにおいて、第1特図表示装置212による特図1変動遊技が終了して特図1が停止表示され(【0561】)、タイミングdにおいて、縮小装飾図柄表示領域208hにおいて、はずれを示唆する装飾図柄の図柄組合せが停止表示されており(【0594】)、タイミングeの状態で、主制御部300によるN+1回転目の特図変動遊技が開始し(【0598】)、タイミングcからタイミングeまでの期間T2は、特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)である(【0629】)、
f パチンコ遊技機100(【0010】)。」

2 引用文献2

(1)記載された事項

当審拒絶理由に引用文献2として引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2013-192582号公報(以下「引用文献2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

ア「【0010】

以下、本発明の実施例1として、パチンコ機に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。

A.パチンコ機の正面構成

最初に、図1によって本例のパチンコ機の全体構成について説明する。図1は本例のパチンコ機1の前面側斜視図である。

パチンコ機1は、当該パチンコ機1が設置される島に対して固定される機枠2と、この機枠2にヒンジ部3において回動可能に軸支されることによって、機枠2に対して開閉自在とされた前面枠4とを備える。この前面枠4には、遊技盤20(図2に示す)が取り付けられている。」

イ「【0092】

このとき、遊技制御装置100から演出制御装置300へ組となる変動パターンコマンド及び図柄コマンドが順次送信され、演出制御装置300では、送信されてきたコマンドに基づいて特図の演出制御を行うとともに、音の演出も行う。このとき、特図の演出と音の演出との関連では、以下のような制御が行われる。

すなわち、通常遊技の場合、特図変動中に停止コマンドを受信すると、停止コマンドに基づいて特図変動が終了するが、音演出の方ではBGM出力が継続し、その後、客待ちコマンドを受信したら一定時間はBGM出力を継続し、その後、BGM出力がフェードアウトして段階的に小さくなる演出が行われる。これにより、遊技の興趣が高まる。

一方、パチンコ機1の検査時の場合、特図変動中に停止コマンドを受信すると、停止コマンドに基づいて特図変動を強制的に終了させ、かつBGM出力も直ちに停止させて、フェードアウト出力は行わない。これにより、音出力が無くなり、煩わしさや検査効率を落とすことがなくなる。

したがって、遊技者による遊技中は、通常通りBGM出力を継続するので遊技の興趣を高めつつ、パチンコ機1の検査時についてはBGM出力を直ちに停止させるので、開発時や工場出荷時の検査効率を上げることができる。」

ウ「【0664】

その後、続けて始動入賞があれば、本特図や飾り特図の変動が開始されるが、始動入賞がなければ(特図保留が無くなれば)何れも変動を開始せず、図161に示すように、客待ちコマンドを待つことになる。この間もBGM出力は継続している。

そして、特図保留が無くなって遊技制御装置100から客待ちコマンドを受けると、演出制御装置300では一定時間(ここでは数秒間)は同一のBGM出力を同じ音量で継続し、一定時間が経過するとBGM出力をフェードアウトして段階的に小さく演出を行っていき、最終的にBGM出力を停止する。

したがって、遊技者による遊技中は、通常通りBGM出力を継続するので、遊技の興趣が高められる。

なお、本実施例では、一定時間が経過するとBGM出力をフェードアウトして段階的に小さくする演出を行っており、具体的には、BGM出力を2,3段階の階段状に下げていくようにしている。

しかし、このようにBGM出力が段階的に小さくなるのではなく、例えばフェードアウトして徐々に小さく(いわば、斜めにBGM音量のボリュームが下がっていく状態)するような構成にしてもよい。このフェードアウト演出及びその変形態様については、他の箇所も同様である。」

(2)引用文献2記載の技術事項

上記(1)に摘記した記載された事項より、引用文献2には、以下の発明(以下「引用文献2記載の技術事項」という。)が記載されているものと認められる。

「演出制御装置300では、遊技制御装置100から送信されてきたコマンドに基づいて特図の演出制御を行うとともに、音の演出も行い、特図変動中に停止コマンドを受信すると、停止コマンドに基づいて特図変動が終了するが、音演出の方ではBGM出力が継続し、その後、客待ちコマンドを受信したら一定時間はBGM出力を継続し、その後、BGM出力がフェードアウトして段階的に小さくなる演出が行われ(【0092】)、最終的にBGM出力を停止する(【0664】)、パチンコ機1(【0010】)。」

3 技術常識

(1)引用文献3に記載された事項

当審拒絶理由に引用文献3として引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2013-153887号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0517】
特別図柄の「変動中」の場合つまり変動表示中の期間には、特別図柄表示用LED表示データテーブルA、Bにおける0番地の「-」と「・」の図柄の表示データを交互に128ms間隔で切り替えることにより、変動中を示す点滅表示を行わせる。・・・。
・・・
【0610】
・・・。特別図柄の変動表示中の期間にあっては、特別図柄の図柄「-」のLEDセグメントGと、図柄「・」のLEDセグメントDPが点滅動作して、図柄「-」と図柄「・」の点灯表示が交互に切り替わる動作を行い、また図柄停止中の期間にあっては、特別図柄1または特別図柄2の表示図柄番号に応じたLEDデータに従い、対応する特別図柄1または特別図柄2が停止表示される(図59のステップS655、S658、S656)。」

(2)引用文献4に記載された事項

当審拒絶理由に引用文献4として引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2016-123522号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。

「【0057】
ここで、前述したように、特別図柄の変動表示は、変動対象の特別図柄表示部42(第1特別図柄表示部42aまたは第2特別図柄表示部42bのいずれか)の全てのセグメント表示器(特別図柄用LED)の点灯及び消灯を所定時間毎に繰り返す(点滅する)ことにより行われるものである。所定時間としては、例えば、後述する特別図柄の停止表示時間(停止時間)よりも短い200msとする。・・・。」

(3)技術常識

上記(1)及び(2)の記載より、

「遊技機において、2つのパターンの点灯態様で交互に切り替わる特別図柄の変動表示の変動周期が数百ms以下であること」

は、遊技機の技術分野において、本願出願時の技術常識(以下「技術常識」という。)であると認められる。

4 周知技術

(1)周知技術1

ア 引用文献5に記載された事項

当審拒絶理由に引用文献5として引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-202112号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。

(ア)「【0010】
<<第1実施形態>>
【0011】
以下、図1~図91を用いて、本発明の第1実施形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴遊技機)について説明する。なお、図1~図91に示す符号は、原則として本実施形態の説明にのみ用いることとし、重複する符号が他の図面に示されている場合であっても、本実施形態の説明では図1~図91に示す符号を優先する。また、本実施形態および図1~図91においては、他の実施形態と区別するために符号の最後に「´(ダッシュ)」を付している。」
(イ)「【4336】
特図1表示装置218の図柄変動開始から装飾図柄の変動表示を開始するまでの時間T(例えば、4秒)は、予め決まっている。保留アイコンの移動アニメーションの開始から完了までの時間が時間T1(例えば、2秒)で、保留に関する増加アニメーションの開始から完了までの時間が時間T2(例えば、3秒)である。そして、例えば、時間T1+時間T2>時間T>時間T1(または時間T2)の場合、実施例10-11では、保留アイコンの移動アニメーションが完了した後に、装飾図柄の変動表示が開始され、装飾図柄の変動表示中に保留に関する増加アニメーションが実行される。」

イ 周知技術1

上記アの記載及び保留アイコンの移動アニメーションの開始から完了までを遊技者に対して認識させていることが明らかであることより、

「保留アイコンの移動アニメーションの開始から完了までの時間を1秒以上とする遊技台。」

は、遊技機の技術分野において、本願出願前に周知(以下「周知技術1」という)であると認められる。

(2)周知技術2

ア 周知例1に記載された事項

本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-217094号公報(以下「周知例1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。

(ア)「【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。」
(イ)「【0399】
このため、演出制御用マイクロコンピュータ100による演出制御により、可変表示中における演出図柄は、可変表示されて停止タイミングになると、まず、第1仮停止態様にて演出図柄を揺れ動作させた後、第2仮停止態様にて演出図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに演出図柄を確定停止態様で停止表示させることができる。その結果、第1仮停止態様や第2仮停止態様を介することなく演出図柄を確定停止態様で停止表示させた場合に表示態様を大きく変化させてしまうことによる不具合を抑制でき、停止表示の際において遊技者に与えてしまう違和感を軽減できる。
・・・
【0402】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示開始後において停止タイミングになると、前述したように、第1仮停止態様にて演出図柄を揺れ動作させた後、第2仮停止態様にて演出図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに演出図柄を確定停止態様で停止表示させる演出制御を行なう。しかし、ノイズなどの影響により、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合が生じ得る可能性がある。このように、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2仮停止態様での仮停止状態を継続させ、その後、次回変動開始のための変動パターンコマンドなどを受信したことにもとづいて、第2仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移るように演出制御を行なう。つまり、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合には、確定停止態様での停止状態に移ることなく、次回の変動表示が開始されることとなる。」

イ 周知例1の記載事項

折りたたみ中(クリックで表示)

上記アに摘記した周知例1に記載された事項より、周知例1には、以下の事項(以下「周知例1の記載事項」という。)が記載されているものと認められる。

「可変表示中における演出図柄は、可変表示されて停止タイミングになると、まず、第1仮停止態様にて演出図柄を揺れ動作させた後、第2仮停止態様にて演出図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに演出図柄を確定停止態様で停止表示させることができ(【0399】)、変動表示開始後において停止タイミングになると、第1仮停止態様にて演出図柄を揺れ動作させた後、第2仮停止態様にて演出図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに演出図柄を確定停止態様で停止表示させる演出制御を行ない、ノイズなどの影響により、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2仮停止態様での仮停止状態を継続させ、その後、次回変動開始のための変動パターンコマンドなどを受信したことにもとづいて、第2仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移るように演出制御を行ない、次回の変動表示が開始される(【0402】)パチンコ遊技機1(【0024】)。」

ウ 周知例2に記載された事項

本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-42635号公報には、図面とともに次の事項が記載されている。

(ア)「【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。」
(イ)「【0620】
図109(b)には、図109(a)の場合において、特図変動表示ゲームA及び特図変動表示ゲームBについて演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合を示した。特図変動表示ゲームAが開始され(t31)、第1飾りゲームで全ての変動表示領域で識別情報が仮停止するまで(t32)は図109(a)と同様である。
【0621】
その後、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し(t33)、所定の停止時間にわたり結果態様を表示する(t33~t34)。また、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信する(t33)。ここではこの停止コマンドを演出制御装置300が受信できなかった状態となっている。
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【0622】
演出制御装置300では、停止コマンドを受信していないので、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了(t33)しても第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を継続する。なお、第1飾りゲームでは仮停止した識別情報を揺れるように表示する状態を継続し、第2飾りゲームではLEDの点滅を継続する。
【0623】
遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームBを開始し、特図1表示器51で変動表示を開始する(t34)。また、これに伴い演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンドや飾り特図保留数コマンド等を送信する(t34)。演出制御装置300では、先のゲームである特図変動表示ゲームAに対応する開始情報である変動コマンドを受信した後に当該先のゲームに対応する停止情報である停止コマンドを受信せずに次のゲームである特図変動表示ゲームBの開始情報を受信した状態となる。よって、この変動コマンドの受信に基づき、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームの変動表示を停止して特図変動表示ゲームAの結果としてはずれの結果を所定時間にわたり表示する(t34~t35)。
【0624】
また、遊技制御装置100は、当該遊技制御装置100が制御する特図1保留表示器54について、特図変動表示ゲームBの開始に伴う始動記憶の消化に伴い表示を更新する。これに対して演出制御装置300は、特図変動表示ゲームAの結果を表示する所定時間に(t34~t35)では、当該演出制御装置300が制御する表示装置41の第1記憶表示部83aや第1始動記憶数表示部86aについて更新を待機した状態とする。また、実行中記憶表示部84の表示も特図変動表示ゲームAに対応する表示を継続した状態とする。ただし第1サブ表示部93での始動記憶数の表示は、実際の始動記憶数と対応するように特図変動表示ゲームBの開始に伴い更新される(t34)。
【0625】
そして、演出制御装置300は、特図変動表示ゲームAの結果を表示する時間が終了すると、特図変動表示ゲームBに対応する飾り特図変動表示ゲームを開始する(t35)。この場合、変動時間から算出される時間値Bについては図109の場合と同じ時間が設定され、全ての変動表示領域で識別情報が仮停止する時間を特図変動表示ゲームAの結果を表示した所定時間の分だけ短縮する。このようにすることで特図変動表示ゲームBの演出に不都合が生じることを防止できる。」
(ウ)「【0658】
なお、図109(b)、図110(b)、図111(b)の例において、第1飾りゲームでは結果が仮停止された状態となっていて遊技者は結果を認識可能であるので、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドやファンファーレコマンド、客待ちデモコマンドを受信した場合であっても、先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにしても良い。これに対して第2飾りゲームでは、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドやファンファーレコマンド、客待ちデモコマンドを受信した場合には、これらのコマンドの受信から所定時間は結果の表示を行うようにしても良い。もちろんこれとは逆に、第1飾りゲームではこれらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果表示を行うようにし、第2飾りゲームでは先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始するようにしても良い。すなわち、少なくとも一方の飾りゲームで、これらのコマンドの受信から所定時間は先のゲームの結果の表示を行うようにすれば良い。」
(エ)「
[図:0001404299000004.jpg]
」

エ 周知例2の記載事項

折りたたみ中(クリックで表示)

上記ウに摘記した周知例2に記載された事項より、周知例2には、以下の事項(以下「周知例2の記載事項」という。)が記載されているものと認められる。

「特図変動表示ゲームA及び特図変動表示ゲームBについて演出制御装置300が停止コマンドを受信できなかった場合であって(【0620】)、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了すると特図1表示器51での変動表示を停止し、所定の停止時間にわたり結果態様を表示し、変動時間の終了に伴い、演出制御装置300に対して停止コマンドを送信し、この停止コマンドを演出制御装置300が受信できず(【0621】)、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームAの変動時間が終了しても第1飾りゲームの変動表示を継続し、第1飾りゲームでは仮停止した識別情報を揺れるように表示する状態を継続し(【0622】)、遊技制御装置100は、所定の停止時間が終了すると始動記憶に基づき次の特図変動表示ゲームである特図変動表示ゲームBを開始し、特図1表示器51で変動表示を開始し、これに伴い演出制御装置300に対して、開始情報をなす変動コマンドを送信し(【0623】)、演出制御装置300は(【0625】)、停止コマンドを取りこぼした後に変動コマンドを受信した場合に先のゲームの結果を停止表示する時間を設けずにコマンドに応じた演出を開始する(【0658】)遊技機(【0001】)。」

オ 周知技術2

上記イ及びエの周知例1及び周知例2の記載事項を総合すると、

「可変表示中に演出図柄を仮停止態様で停止表示させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに演出図柄を確定停止態様で停止表示させる遊技機において、ノイズなどの影響により、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合、仮停止態様での仮停止状態を継続させ、その後、次回変動開始のためのコマンドなどを受信したことにもとづいて、仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移り次回の変動を開始するように演出制御を行なう遊技機。」

は遊技機の技術分野において、本願出願前に周知(以下「周知技術2」という。)であると認められる。

第5 対比・判断

1 対比

本願発明と引用発明とを対比する。

(1)本願発明の構成Aについて

引用発明の構成aにおける「遊技全般の制御処理を行う主制御部300」、「主制御部300が送信するコマンド信号に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400」及び「パチンコ遊技機100」は、それぞれ、本願発明の構成Aにおける「遊技の進行を制御する主制御手段」、「前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段」及び「遊技機」に相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成Aに相当する構成を有する。

(2)本願発明の構成B及びB1について

引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「特図1当選乱数値」は、本願発明の構成B1における「判定情報」に相当する。

また、引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「主制御部300のCPU304が実行する」「特図1関連抽選処理」において「特図1当選乱数値およびRAM308内の特図確率変動フラグの値などに基づいて、ROM306に記憶された当否判定用テーブルを用いて大当りとするか、小当りとするか、あるいははずれとするかの決定(当否判定)を行」うことは、本願発明の構成B1における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する」ことに相当する。

そして、引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「特図1関連抽選処理」を実行する「主制御部300のCPU304」は、本願発明の構成B及びB1における「主制御手段」が「備え」る「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段」としての機能を有する。

よって、引用発明は、本願発明の構成B及びB1に相当する構成を有する。

(3)本願発明の構成B2について

引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「決定した当否判定結果などに基づいて」、「特図1の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定を行い」、「主制御部300のCPU304が実行する」「特図1状態更新処理」において、「第1特図表示装置212は特図1の変動表示(特図1変動遊技)を行い、特図1変動表示時間が経過したタイミングで」、「確定表示された特図1が所定期間停止表示され、特図1変動遊技の結果が遊技者に報知」されることは、本願発明の構成B2における「前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する」ことに相当する。

そして、引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「特図1関連抽選処理」を実行する「主制御部300のCPU304」は、本願発明の構成B2における「前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段」としての機能を有する。

よって、引用発明は、本願発明の構成B2に相当する構成を有する。

(4)本願発明の構成Cについて

引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「所定数(例えば、4つ)まで」「保留している特図変動遊技」について、「カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納」することは、本願発明の構成Cにおける「前記判定が未実行の前記判定情報を保留記憶として記憶」することに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成Cに相当する構成を有する。

(5)本願発明の構成D及びD1について

引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1の「第1特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの」「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」」における「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」の1回の周期は、本願発明の構成D及びD1における「サイクル変動」に相当する。

また、引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1における「主制御部300のCPU304が実行する」「特図1状態更新処理」において、「第1特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの」「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返」し、「特図1変動表示時間が経過したタイミングで」、「確定表示された特図1が所定期間停止表示され」ることは、本願発明の構成D及びD1における「前記変動表示手段」が「前記特別図柄の変動表示としてサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を所定の停止時間にわたって停止表示させ」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成D及びD1に相当する構成を有する。

(6)本願発明の構成E及びE1について

引用発明の構成e1、e2における「図柄表示領域208a~208c」の「装飾図柄」は、本願発明の構成E1における「演出図柄」に相当する。

また、引用発明の構成eにおける「装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置」である「装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ」、構成e1、e2における「タイミングa」において「第1特図表示装置212によるN回転目の特図変動遊技が開始」し、「タイミングb以降の状態で、図柄表示領域208a~208cにおいてもN回転目の装飾図柄の変動表示が開始」することは、本願発明の構成E、E1における「前記演出制御手段は、」「前記特別図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を行」うことに相当する。

また、引用発明の構成e1、e2における「左図柄表示領域208aにおいて左装飾図柄が仮停止表示され」「右図柄表示領域208aにおいて右装飾図柄が仮停止表示され」「中図柄表示領域208bにおいて中装飾図柄が仮停止表示され」ること、「タイミングb以降の状態」で「左装飾図柄」「左装飾図柄」「中装飾図柄」「仮停止表示され」た後の「タイミングdの状態」及び「図柄表示領域208a~208cにおいて、」「装飾図柄の図柄組合せが停止表示され」ることは、それぞれ、本願発明の構成E1における「演出図柄を仮停止」すること、「その後」及び「前記演出図柄を停止表示する変動演出」に相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成E及びE1に相当する構成を有する。

(7)本願発明の構成E2について

引用発明の構成e1,e2における「タイミングa」において「第1特図表示装置212によるN回転目の特図変動遊技が開始」し、「タイミングb以降において」、「スピーカ120からは城下町BGMが出力され」ることは、本願発明の構成E2における「前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力する」ことに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成E2に相当する構成を有する。

(8)本願発明の構成E3について

引用発明の構成e3における「装飾図柄表示装置208に、特図1の保留数を示唆する特図1保留アイコン表示領域900」「が設けられ、特図1変動遊技の最大保留数である4個の保留アイコンを表示可能であ」ることは、本願発明の構成E3における「前記主制御手段に記憶された前記保留記憶に応じた保留表示を表示領域に表示させ」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成E3に相当する構成を有する。

(9)本願発明の構成E4について

引用発明の構成e4における「特図1の保留が1つ消化され、特図1変動遊技の保留が2から1に減少し、」「保留アイコン表示領域900では、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーションが実行され」ることは、本願発明の構成E4における「前記保留記憶の減少に応じて前記保留表示を減少表示させる」ことに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成E4に相当する構成を有する。

(10)本願発明の構成E5について

上記(5)で示した「特図1の変動表示」と本願発明の「サイクル変動」との相当関係を踏まえると、引用発明の構成e5における「第1特図表示装置212を用いた特図1変動遊技が停止表示され」る「タイミングc」は、本願発明の構成E5における「最後の前記サイクル変動の終了タイミング」に相当する。

また、引用発明の構成e5における「特図確定表示期間(図柄毎に予め決められた時間)」である「タイミングcからタイミングeまでの期間T2」は、本願発明の構成E5における「前記特別図柄の停止時間」に相当する。

そして、引用発明の構成e5では、「タイミングb以降では、引き続き、スピーカ120からは城下町BGMが出力され」、「タイミングc」「では、スピーカ120からは城下町BGMのみが出力され」、「タイミングdでは、」「スピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMが出力され」ることから、「タイミングc」から「タイミングd」の間においても「引き続き」「スピーカ120からは城下町BGMのみが出力され」るといえるため、引用発明の構成e5における「タイミングcからタイミングeまでの期間T2」中の「タイミングc」から「タイミングd」において「引き続き」「スピーカ120からは城下町BGMのみが出力され」ることは、本願発明の構成E5における「前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了後の前記特別図柄の停止時間中においても、前記変動BGMを継続して可聴出力する」ことに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成E5に相当する構成を有する。

(11)本願発明の構成E7について

上記(5)で示した「特図1の変動表示」と本願発明の「サイクル変動」との相当関係を踏まえると、引用発明の構成b,b1,b2,c,d,d1及び構成e1における「第1特図表示装置212を構成する7セグメントLEDの」「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」」が「開始」される「タイミングa」は、本願発明の構成E7における「最初の前記サイクル変動における最初の表示変化が開始された」ときに相当する。

そして、引用発明の構成e7、e8における「タイミングb以降において、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーションが開始され」ることは、「タイミングa」よりも後の「タイミングb以降」において、「保留・変動アイコン間の移動アニメーション」が「開始され」るといえるから、本願発明の構成E7における「前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動における最初の表示変化が開始された後に、前記保留表示の減少表示が開始され」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成E7に相当する構成を有する。

(12)本願発明の構成E8について

引用発明の構成e7、e8における「タイミングb以降において、消化された保留に対応する第1領域900aの保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域800に移動する保留・変動アイコン間の移動アニメーションが開始され、完了」することは、「タイミングa」よりも後の「タイミングb以降」において、「保留・変動アイコン間の移動アニメーションが」「完了」しているから、上記(11)で示した「タイミングa」と本願発明の「最初のサイクル変動における最初の表示変化が開始された」ときとの相当関係を踏まえると、引用発明と本願発明の構成E8における「前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記保留表示の減少表示が終了」することとは、「前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動」の開始タイミング「よりも後のタイミングで、前記保留表示の減少表示が終了」する点で共通する。

(13)本願発明の構成Fについて

引用発明の構成fにおける「パチンコ遊技機100」は、本願発明の構成Fにおける「遊技機」に相当する。

よって、引用発明は、本願発明の構成Fに相当する構成を有する。

2 一致点及び相違点について

上記1(1)から(13)における検討を踏まえると、本願発明と引用発明は、以下の点で一致する。

(一致点)

A 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに応じた演出を制御する演出制御手段と、を備えた遊技機において、

B 前記主制御手段は、

B1 遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を判定する判定手段と、

B2 前記判定の結果に応じて特別図柄の変動表示を実行する変動表示手段と、を備え、

C 前記判定が未実行の前記判定情報を保留記憶として記憶可能であり、

D 前記変動表示手段は、

D1 前記特別図柄の変動表示として複数の表示態様に変化することを1サイクルとするサイクル変動を複数回行ってから前記特別図柄を所定の停止時間にわたって停止表示させ、

E 前記演出制御手段は、

E1 前記特別図柄の変動表示の実行中に演出図柄の変動表示を行ってから前記演出図柄を仮停止し、その後に前記演出図柄を停止表示する変動演出を実行可能であり、

E2 前記変動演出の実行中に変動BGMを可聴出力することが可能であり、

E3 前記主制御手段に記憶された前記保留記憶に応じた保留表示を表示領域に表示させ、

E4 前記保留記憶の減少に応じて前記保留表示を減少表示させることが可能であり、

E5 前記特別図柄の変動表示における最後の前記サイクル変動の終了後の前記特別図柄の停止時間中においても、前記変動BGMを継続して可聴出力することが可能であり、

E7 前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動における最初の表示変化が開始された後に、前記保留表示の減少表示が開始され、

E8’前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の開始タイミングよりも後のタイミングで、前記保留表示の減少表示が終了する

F 遊技機。

そして、両者は、以下の点で相違する。

<相違点1>(構成E6に関して)

本願発明は、「前記特別図柄の停止時間の経過後に客待ち状態となる場合、前記客待ち状態が開始されてから所定時間経過後に前記変動BGMの可聴出力を停止」するのに対して、

引用発明は、そのような特定がない点。

<相違点2>(構成E8に関して)

保留表示の減少表示が終了するタイミングに関して、

本願発明は、「前記特別図柄の変動表示における最初の前記サイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、前記保留表示の減少表示が終了」するのに対して、

引用発明は、「特図1の変動表示」における最初の「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」の「繰り返」しの開始タイミングよりも後のタイミングで、「保留・変動アイコン間の移動アニメーションが完了」するものの、「特図1の変動表示」における最初の「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」の「繰り返」しの終了タイミングよりも後のタイミングで、「保留・変動アイコン間の移動アニメーションが完了」するか否かが不明である点。

<相違点3>(構成E9及びE10に関して)

本願発明では、「前記演出図柄が仮停止中となっている所定のタイミングで前記演出図柄の停止条件が成立しない場合、前記演出図柄の仮停止期間が継続し、前記演出図柄の仮停止期間の継続中に次の前記変動演出の開始条件が成立した場合、前記演出図柄の停止表示を行わずに、予め定められた所定の表示位置から前記演出図柄の変動表示を開始させることが可能である」のに対して、

引用発明では、「仮停止表示され」ている「図柄表示領域208a~208c」の「装飾図柄」の停止条件が成立しない場合について、如何なる表示を行うかが不明である点。

3 判断

上記相違点1~3についてそれぞれ検討する。

(1)相違点1について

上記引用文献2記載の技術事項における「特図変動が終了」し「その後、客待ちコマンドを受信した」こと、「客待ちコマンドを受信したら一定時間はBGM出力を継続し、その後、BGM出力がフェードアウトして段階的に小さくなる演出が行われ、最終的にBGM出力を停止する」ことは、それぞれ、本願発明の構成E6における「前記特別図柄の停止時間の経過後に客待ち状態となる」こと、「前記客待ち状態が開始されてから所定時間経過後に前記変動BGMの可聴出力を停止」することに相当する。

そして、引用発明と上記引用文献2記載の技術事項とは、特別図柄の変動停止後にBGMを出力する遊技機である点において共通し、両者が、特別図柄の変動停止後にBGMを出力するにあたり、遊技者の興趣を高めるという課題を内在することは明らかであるから、引用発明における特図変動遊技が停止表示され、その後、特図1の停止表示中にスピーカ120からは城下町BGMに代えて、図柄デモBGMが出力されることに置換して、上記引用文献2記載の技術事項を適用し、特図変動遊技が停止表示するが、スピーカ120からは城下町BGMが継続して出力され、その後、客待ちコマンドを受信したら一定時間は城下町BGMの出力を継続し、その後、城下町BGMの出力がフェードアウトして段階的に小さくなる演出が行われ、最終的に城下町BGMの出力を停止するようにして、上記相違点1に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

(2)相違点2について

引用発明において、「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す」表示の周期や「保留・変動アイコン間の移動アニメーション」が「開始」されてから「完了」するまでの時間は、明確に特定されてはいないが、上記「第4 2」において示したように、2つのパターンの点灯態様で交互に切り替わる特別図柄の変動表示の変動周期が数百ms以下であることは、パチンコ遊技機の技術分野に属する当業者の技術常識であるから、引用発明における「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す」表示における「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」の周期を数百ms以下とすることは、当業者であれば当然に設定するような数値である。

一方、上記「第4 4(1)」において示したように、「保留・変動アイコン間の移動アニメーション」が開始されてから完了するまでの時間を1秒以上とすることも、パチンコ遊技機の技術分野に属する当業者にとって周知であって、遊技者が保留・変動アイコン間の移動アニメーションを認識できるように表示することは明らかであるから、最初の「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」の期間である数百ms程度よりも後に、「保留・変動アイコン間の移動アニメーション」が完了することは、上記周知技術1に触れた当業者が技術常識を参酌した結果、適切な数値を適宜選択したことにより自然に構成される関係に過ぎない。

してみると、引用発明において、技術常識を参酌し、上記周知技術1に示される数値を採用して、「保留・変動アイコン間の移動アニメーションが完了」するタイミングが、「特図1の変動表示」における最初の「7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯」の「繰り返」しの終了タイミングよりも後とし、上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得ることである。

(3)相違点3について

上記周知技術2の「演出図柄」、「仮停止態様で停止表示させ」ていること、本来は「図柄確定指定コマンドを受信」する時期、「ノイズなどの影響により、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合」、「仮停止態様での仮停止状態を継続させ」ること、「仮停止態様での仮停止状態を継続させ」ている間及び「次回変動開始のためのコマンドなどを受信した」場合は、それぞれ、本願発明の「演出図柄」、「仮停止中」となっていること、「所定のタイミング」、「演出図柄の停止条件が成立しない場合」、「前記演出図柄の仮停止期間が継続」すること、「前記演出図柄の仮停止期間の継続中」及び「次の前記変動演出の開始条件が成立した場合」に相当する。

また、上記周知技術2では、「図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合、仮停止態様での仮停止状態を継続させ、その後、次回変動開始のためのコマンドなどを受信したことにもとづいて、仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移るように演出制御を行な」っており、「仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移り次回の変動を開始する」ため、仮停止状態の演出図柄は停止表示を行うことなく変動表示を開始しているといえる。

また、遊技機の技術分野において、予め作成された変動表示演出データを用いて変動演出の表示を行うことが技術常識であることから、周知技術2において、次回の変動表示を開始する場合に、予め作成された変動表示演出データを用いて変動演出の表示を行うことで、変動表示を開始する演出図柄の位置が予め定められた所定の表示位置となることは明らかである。

よって、周知技術2は、本願発明の構成E9及びE10に相当する構成を有している。

ここで、引用発明と周知技術2とは、ともに仮停止状態を経て停止状態となる演出を行う遊技機である点で共通し、遊技機においてノイズ等の影響によりコマンドを取りこぼす可能性があることは当業者によく知られた課題であるから、引用発明において、「仮停止表示され」ている「図柄表示領域208a~208c」の「装飾図柄」の停止条件が成立しない場合に備えて、上記周知技術2を採用して、ノイズなどの影響により、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合、仮停止態様での仮停止状態を継続させ、その後、次回変動開始のためのコマンドなどを受信したことにもとづいて、仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移るように演出制御を行なうようにして、上記相違点3に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得ることである。

(4)まとめ

したがって、本願発明は、引用発明、引用文献2記載の技術事項、技術常識、周知技術1及び2から当業者が容易に発明できたものである。

そして、本願発明の奏する効果は、引用発明、引用文献2記載の技術事項、技術常識、周知技術1及び2の奏する効果から、予測することができた程度のものである。

4 請求人の主張について

(1)審判請求人は意見書において、概略、以下のとおり主張している(下線は合議体が付した。)。

「[3]特許法第29条第2項違反について
・・・
(2)本願発明と引用文献の対比
(相違点)
続きを表示(全15行)
本願発明では、演出図柄が仮停止中となっている所定のタイミングで演出図柄の停止条件が成立しない場合、演出図柄の仮停止期間が継続し、演出図柄の仮停止期間の継続中に次の変動演出の開始条件が成立した場合、演出図柄の停止表示を行わずに、予め定められた所定の表示位置から演出図柄の変動表示を開始させることが可能であるのに対し、引用文献1~5では、そのようになっていない点で相違します。
本願発明では、上記相違点を備えたことで、演出図柄を停止表示させてから変動表示を開始するといった手間を省略することで、制御処理の簡素化を図ることができると共に、前の変動演出が次に開始される変動演出を侵食(阻害)することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となります。
また、演出図柄の仮停止期間の延長中に停止条件が成立しないケースが何度か発生した場合であっても、予め定められた表示位置から演出図柄の変動表示が開始されることで、変動演出の開始時の見た目を良くすることができて演出効果を向上させることも可能となります。
・・・
そのため、引用文献1~5を組み合わせることにより、特別図柄の変動表示における最初のサイクル変動の終了タイミングよりも後のタイミングで、保留表示の減少表示が終了し、最後のサイクル変動の終了後の特別図柄の停止時間中においても、変動BGMを継続して可聴出力し、客待ち状態が開始されてから所定時間経過後に変動BGMの可聴出力を停止するといった構成を想起することが可能であると認められます。
しかしながら、引用文献1~4には、演出図柄が仮停止中となっている所定のタイミングで演出図柄の停止条件が成立しない場合のことが開示されておらず、このような状況で次の変動演出の開始条件が成立した場合に、どのような演出が行われるのかを把握することができません。
一方、引用文献5には、演出図柄が仮停止中となっている所定のタイミングで演出図柄の停止条件が成立しない場合に、所定の時間が経過すると演出図柄を停止表示させることが開示されていますが、演出図柄の停止条件が成立しない状況で次の変動演出の開始条件が成立した場合のことが開示されておらず、このような状況でどのような演出が行われるのかを把握することができません。
これに対し、本願発明では、演出図柄の停止条件が成立しない場合、演出図柄の仮停止期間が継続し、その演出図柄の仮停止期間の継続中に次の変動演出の開始条件が成立した場合、演出図柄の停止表示を行わずに、予め定められた所定の表示位置から演出図柄の変動表示を開始させることが可能となっています。
そして、本願発明では、上記相違点を備えたことで、引用文献1~5を組み合わせたとしても想起し得ない上記作用効果を奏することができ、このような点で引用文献1~5とは相違しています。
してみれば、引用文献1~5を参照したとしても、上記相違点を想起するのは容易な事項ではなく、上記相違点を想起するための十分な動機付けにもならないと考えられます。
・・・」

(2)上記審判請求人の主張について検討する。

請求人は、上記2の<相違点3>について引用文献1~5を組み合わせたとしても容易な事項ではない旨、主張している。

しかしながら、上記「第4 4(2)」で示したとおり「可変表示中に演出図柄を仮停止態様で停止表示させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに演出図柄を確定停止態様で停止表示させる遊技機において、ノイズなどの影響により、図柄確定指定コマンドを正常に受信できない場合、仮停止態様での仮停止状態を継続させ、その後、次回変動開始のためのコマンドなどを受信したことにもとづいて、仮停止態様での仮停止状態から変動表示状態に移るように演出制御を行なう遊技機。」は、遊技機の技術分野において周知技術2に示したように周知技術である。

そして、上記「第5 3(3)」で説示したとおり、当該周知技術2を採用して、相違点3に係る本願発明の構成とすることは当業者が容易になし得ることである。

そうすると、請求人の上記主張は採用できない。

第6 むすび

本願発明は、当業者が引用発明、引用文献2記載の技術事項、上記技術常識、上記周知技術1及び2に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、本願は、拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-014212

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決642件(京楽産業.株式会社)
  • 2025-016609拒絶査定不服審判 / 2026-08-19 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 京楽産業.株式会社
  • 2025-016610拒絶査定不服審判 / 2026-08-19 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 京楽産業.株式会社
  • 2025-010441拒絶査定不服審判 / 2026-08-18 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 京楽産業.株式会社
  • 2025-009763拒絶査定不服審判 / 2026-07-07 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 京楽産業.株式会社
  • 2025-009782拒絶査定不服審判 / 2026-05-21 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    同じ当事者: 京楽産業.株式会社
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同じ根拠条文の審決7,656件(特許法29条2項)
  • 2025-010763拒絶査定不服審判 / 2026-06-23 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-003884拒絶査定不服審判 / 2026-06-02 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-003885拒絶査定不服審判 / 2026-06-02 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-008364拒絶査定不服審判 / 2026-06-02 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-006261拒絶査定不服審判 / 2026-05-26 / 請求不成立遊技機
    共通の条文: 特許法29条2項
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同じ論点・分野の審決(審決分類)4,588件(121・A63F)
  • 2025-016609拒絶査定不服審判 / 2026-08-19 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 121・A63F
  • 2025-016610拒絶査定不服審判 / 2026-08-19 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 121・A63F
  • 2025-018455拒絶査定不服審判 / 2026-08-19 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 121・A63F
  • 2025-016769拒絶査定不服審判 / 2026-08-18 / 原査定取消(特許/登録すべき)遊技機
    共通の審決分類: 121・A63F
  • 2025-007784拒絶査定不服審判 / 2026-08-13 / 原査定取消(特許/登録すべき)制御プログラム、制御方法及びコンピュータ
    共通の審決分類: 121・A63F

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