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特許拒絶査定不服審判

2022-013078

ファイル伝送方法、装置、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

審判番号
2022-013078
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-562562外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年08月22日
審決日
2023年07月11日
公報発行日
2023年08月25日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-562562「ファイル伝送方法、装置、およびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年11月26日国際公開、WO2020/232952、令和 3年10月21日国内公表、特表2021-528706、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

目次 ▾ 27項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、2019年(令和元年)10月10日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2019年5月20日、中国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。

令和3年 9月15日付け 拒絶理由通知

令和3年12月 9日 意見書・手続補正書 提出

令和4年 4月28日付け 拒絶査定(原査定)

令和4年 8月22日 審判請求書・手続補正書 提出

令和5年 3月14日付け 拒絶理由通知(当審拒絶理由)

令和5年 6月13日 意見書・手続補正書 提出

第2 原査定の概要

原査定(令和4年4月28日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。

(進歩性)本願の特許請求の範囲の請求項1ないし18に係る発明は、以下の引用文献AないしEに記載された発明に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記

A.国際公開第2018/196621号

B.特開2014-13567号公報

C.特開2013-25409号公報

D.米国特許出願公開第2006/0083187号明細書

E.特表2015-515161号公報

第3 当審拒絶理由の概要

令和5年3月14日付けで当審が通知した拒絶理由の概要は、次のとおりのものである。

(進歩性)本願の特許請求の範囲の請求項1ないし7、9ないし15、17および18に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2ならびに3に記載された周知技術に基づいて、本願の特許請求の範囲の請求項8および16に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし5に記載された周知技術に基づいて、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

記

1.特開2013-25409号公報(原査定の引用文献C)

2.特表2011-525649号公報

3.特開2017-34655号公報

4.特開2009-48452号公報

5.特開2000-316080号公報

第4 本願発明

本願請求項1に係る発明ないし請求項14に係る発明(以下、それぞれ、「本願発明1」ないし「本願発明14」という。)は、令和5年6月13日提出の手続補正書によって補正(以下、「本件補正」という。)された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定される以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
ファイル伝送方法であって、
ファイルのアイコンを目標装置のアイコンにドラッグするためのファイルドラッグ操作を検出するステップと、
検出された前記ファイルドラッグ操作に応答して、前記ファイルのデータを取得するステップと、
続きを表示(全73行)
前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するステップと、を含み、
前記ファイル伝送方法は、
放送を通じてペアリング情報を送信するステップと、
前記目標装置が送信する応答情報を受信するステップと、
前記応答情報に含まれる身分情報が予定の身分情報である場合、前記目標装置に接続確立要求を送信するステップと、
ユーザーアカウントおよび/またはデバイスのメーカー識別を認証標準として、これにより、統一されたユーザーアカウントおよび/またはデバイスのメーカー識別であるかどうかを判断するステップと、
前記目標装置が送信する接続確立応答を受信するステップと、をさらに含み、
前記応答情報は身分情報を含み、前記身分情報はユーザーアカウントとデバイスのメーカー識別子の中の少なくとも一つを含み、
前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するステップは、
前記目標装置のアドレスを取得するステップと、
前記目標装置のアドレスに基づいて、前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するステップと、を含み、
前記目標装置のアドレスを取得するステップは、
トリガイベントと目標装置のアドレスとの関係に基づいて、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で発生するトリガイベントに対応する目標装置のアドレスを確定するステップを含み、
前記トリガイベントは、前記目標装置のアイコンが押されたときに発生されることを特徴とするファイル伝送方法。
【請求項2】
前記ファイルドラッグ操作を検出するステップは、
ローカルに保存されたファイルが選択された場合、選択されたファイルに対する前記ファイルドラッグ操作を検出するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のファイル伝送方法。
【請求項3】
前記ファイルドラッグ操作を検出するステップは、
前記ファイルのアイコンがドラッグされる軌跡の終点と前記目標装置のアイコンが存在する位置が重なる場合、前記ファイルドラッグ操作が検出されたことを確定するステップを含み、または
前記ファイルドラッグ操作を検出するステップは、
前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で、前記目標装置のアイコンが押されて発生するトリガイベントが検出された場合、前記ファイルドラッグ操作が検出されたことを確定するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のファイル伝送方法。
【請求項4】
前記方法は、
ローカルに保存されたファイルが選択された場合、所定位置に前記目標装置のアイコンを表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のファイル伝送方法。
【請求項5】
前記ファイルドラッグ操作の中で選択されたファイルは、一つまたは複数のファイルを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のファイル伝送方法。
【請求項6】
前記ファイル伝送方法は、
ユーザーが前記目標装置のアイコンをクリックするクリック操作に応答して、ファイルの伝送記録を表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のファイル伝送方法。
【請求項7】
ファイル伝送装置において、
ファイルのアイコンを目標装置のアイコンにドラッグするファイルドラッグ操作を検出するように構成される検出モジュールと、
検出された前記ファイルドラッグ操作に応答して、前記ファイルのデータを取得するように構成される取得モジュールと、
前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信モジュールと、
を含み、
前記ファイル伝送装置は、
受信モジュールと、
放送を通じてペアリング情報を送信するように構成される前記送信モジュールと、
前記目標装置が送信する応答情報を受信するように構成され、前記応答情報は身分情報を含み、前記身分情報はユーザーアカウントとデバイスのメーカー識別の中の少なくとも一つを含む前記受信モジュールと、
前記応答情報が持っているユーザーアカウントとローカルが使用するユーザーアカウントが同じである場合、前記目標装置に接続確立要求を送信するように構成される前記送信モジュールと、
前記目標装置が送信する接続確立応答を受信するように構成される前記受信モジュールと、をさらに含み、
ユーザーアカウントおよび/またはデバイスのメーカー識別を認証標準として、これにより、統一されたユーザーアカウントおよび/またはデバイスのメーカー識別であるかどうかを判断し、
前記送信モジュールは、
前記目標装置のアドレスを取得するように構成される取得サブモジュールと、
前記目標装置のアドレスに基づいて、前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信サブモジュールと、を含み、
前記取得サブモジュールは、トリガイベントと目標装置のアドレスとの関係に基づいて、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で発生するトリガイベントに対応する目標装置のアドレスを確定するように構成され、前記トリガイベントは、前記目標装置のアイコンが押されるときに発生されることを特徴とするファイル伝送装置。
【請求項8】
前記検出モジュールは、ローカルに保存されたファイルが選択された場合、選択されたファイルに対する前記ファイルドラッグ操作を検出するように構成されることを特徴とする請求項7に記載のファイル伝送装置。
【請求項9】
前記検出モジュールは、前記ファイルのアイコンがドラッグされる軌跡の終点と前記目標装置のアイコンが存在する位置が重なる場合、前記ファイルドラッグ操作が検出されることを確定するように構成され、または
前記検出モジュールは、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で、前記目標装置のアイコンが押されて発生するトリガイベントが検出された場合、前記ファイルドラッグ操作が検出されることを確定するように構成されることを特徴とする請求項7に記載のファイル伝送装置。
【請求項10】
前記ファイル伝送装置は、
ローカルに保存されたファイルが選択された場合、所定位置に前記目標装置のアイコンを表示するように構成される出力モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のファイル伝送装置。
【請求項11】
前記ファイルドラッグ操作の中で選択されたファイルは、少なくとも一つのファイルを含むことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のファイル伝送装置。
【請求項12】
前記ファイル伝送装置は、
ユーザーが前記目標装置のアイコンをクリックするクリック操作に応答して、ファイルの伝送記録を表示するように構成される出力モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のファイル伝送装置。
【請求項13】
ファイル伝送装置において、
プロセッサーと、
プロセッサーが実行可能な命令を格納するメモリと、を含み、
ここで、前記プロセッサーは、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のファイル伝送方法を実行するように構成されることを特徴とするファイル伝送装置。
【請求項14】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
前記記憶媒体には、コンピュータ命令を格納し、
前記コンピュータのコマンドがプロセッサーによって実行される場合、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のファイル伝送方法を実現することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。」

第5 引用文献

1 引用文献1

(1)引用文献1の記載

当審拒絶理由の引用文献1(原査定の引用文献C)には、以下の記載がある。(下線は、当審が付加した。以下同様。)

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、入力部および表示部を備える情報処理装置のユーザインターフェース技術に関するものである。
【背景技術】
続きを表示(全24行)
【0002】
近年、スマートフォン、タブレットPCなどの、いわゆるタブレット端末が急速に普及している。タブレット端末は、平板状の外形を有しており、表示部および入力部としてのタッチパネルを備えている。このタッチパネルに表示されたオブジェクトを、指やペン等でタッチすることにより、ユーザは、タブレット端末本体への各種操作を行うことができる。
【0003】
タブレット端末は、タッチパネルによってユーザの画面上での様々な接触動作を判別することができ、その接触動作に合わせたオブジェクト表示を行うことができる。例えば、接触動作には、画面に表示されたオブジェクトを、指(ペン)でタップする(軽くたたく)、フリックする(はじく、はらう)、ピンチする(指でつまむ)、ドラッグするなどの様々な動作がある。タブレット端末は、そうしたさまざまな接触動作を判別し、判別結果に応じて、オブジェクトの選択/移動、リストのスクロール、画像などの拡大/縮小を行う。タブレット端末は、上述のようにタッチパネルによってより直感的な操作を実現し、多くの人から支持されている。
(中略)
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
タブレット端末の操作性の良さは、いかに簡易な接触動作で且ついかに少ない動作数でユーザの目的である最終結果物を表示させるかということ、および、いかにユーザの直感に反しない自然な流れで、該接触動作に基づく結果物の表示を行うかということにかかっている。
【0012】
こうした操作性の向上は、ユーザの目的、ユーザの状態、ユーザの傾向を適正に把握することによって実現される。タブレット端末は、例えば、ユーザは今何をどうしたいのか、その次に何がしたいのか、ユーザは今どうやって操作しているのか、今どこにいるのか、ユーザの動きに対してどのように表示することが自然であるのか、など、ユーザの意図をあらゆる観点から「察する」ことが求められている。
【0013】
上述の特許文献1~9の各装置の構成では、ユーザの意図を察するには必ずしも十分とは言えない。
【0014】
より具体的には、特許文献1には、オブジェクトを囲うという動作によって、オブジェクトを選択することが開示されているが、上記動作によって、そのオブジェクトに関連する項目を抽出し表示することは開示されていない。また、特許文献2には、オブジェクトを囲うという動作によって、そのオブジェクトに対応するアイコンを表示することは開示されているが、上記動作によって、そのオブジェクトを選択し、該選択に伴って、オブジェクトに関連する項目を抽出し表示することは開示されていない。また、特許文献3には、オブジェクトが選択されると、オブジェクトを表示し、オブジェクトに関連するサムネイルをオブジェクトの周囲に表示することが開示されているが、オブジェクトを囲うという動作とサムネイルの表示とは結びついていない。また、特許文献4には、オブジェクトをタッチして選択すること、および、オブジェクトに関連するアイコンをオブジェクトの周囲に表示することが開示されているが、周囲にアイコンを表示させるために、オブジェクトの選択とは別に、煩雑な動作(指をタッチ面に押さえつけて指の角度を変えてひねるような動作)を行わなければならず、操作数が増え、目的の結果物(アイコン)を表示するまでの操作が非常に複雑なものとなる。
【0015】
結果として、オブジェクトの選択、決定、結果物(関連する項目)の表示、結果物の選択、・・・最終結果物の表示、という一連の処理を、簡易な接触動作、少ない動作数、および、直感的な接触動作で装置に行わせるということができないという問題がある。
【0016】
上述の操作性の問題は、携帯性に優れた小型のタブレット端末のみならず、タッチパネル式の表示部兼入力部を備えた、あらゆるサイズの情報処理装置、ならびに、タッチパネルに限定されずあらゆる形態の表示部および入力部を備えた情報処理装置に共通して生じる問題である。
【0017】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、入力部および表示部を備えた情報処理装置において、優れた操作性を実現することにある。」

イ 図2

[図:0001400208000001.jpg]

ウ 「【0092】
〔タブレット端末のハードウェア構成〕
図2は、本実施形態におけるタブレット端末100のハードウェア構成を示すブロック図である。タブレット端末100は、図2に示すとおり、少なくとも、制御部10、入力部11、表示部12および記憶部19を備えている。さらに、タブレット端末100は、本来備わっている機能を実現するために、操作部13、外部インターフェース14、通信部15、無線通信部16、音声出力部17、音声入力部18を備えていてもよい。
【0093】
続きを表示(全31行)
また、タブレット端末100がスマートフォンなどの多機能携帯通信端末である場合には、ここでは省略したが、タブレット端末100は、通話処理部、撮影を行う撮像部(レンズ・撮像素子など)、放送受像部(チューナ・復調部など)、GPS、および、センサ(加速度センサ、傾きセンサなど)他、スマートフォンが標準的に備えている各種部品を備えていてもよい。
【0094】
入力部11は、ユーザがタブレット端末100を操作するための指示信号を、タッチパネルを介して入力するためのものである。入力部11は、指示体(表示部12の画面位置を指示するもの、ここでは、例えば、指またはペンなど)の接触を受け付けるタッチ面と、指示体とタッチ面との間の接触/非接触(接近/非接近)、および、その接触(接近)位置を検知するためのタッチセンサとで構成されている。タッチセンサは、指示体とタッチ面との接触/非接触を検知できればどのようなセンサで実現されていてもかまわない。例えば、圧力センサ、静電容量センサ、光センサなどで実現される。
【0095】
表示部12は、タブレット端末100が情報処理するオブジェクト(アイコンなどのあらゆる表示対象物)、および、処理の結果物を表示したり、ユーザがタブレット端末100を操作するための操作画面をGUI(Graphical User Interface)画面として表示したりするものである。表示部12は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置で実現される。
【0096】
本実施形態では、入力部11と表示部12とは一体に成形されており、これらがタッチパネルを構成している。したがって、このような実施形態では、ユーザが画面位置を指示するために動かす(操作する)対象、すなわち、操作体(ここでは、指またはペンなど)は、同時に、表示部12の画面上の位置を指示する指示体でもある。
【0097】
例えば、本発明のタブレット端末100のタッチパネルを投影型静電容量方式のタッチパネルで実現する場合、具体的には、上記タッチセンサは、ITO(Indium Tin Oxide)などによるマトリクス状の透明電極パターンを、ガラス、プラスチックなどの透明基板上に形成したものとなる。タッチセンサに指示体(ユーザの指またはペン等)が接触または接近すると、その付近の複数の透明電極パターンにおける静電容量が変化する。従って、制御部10は、上記透明電極パターンの電流または電圧の変化を検出することにより、上記指示体が接触または接近した位置を検出することができる。
【0098】
以下では、「接触を検知する」、「接触動作」、「接触位置」などというときの「接触」という用語は、指示体とタッチ面とが完全に接する(接している)状態のみならず、指示体とタッチ面とが、タッチセンサが検知可能な程度に接近する(接近している)状態も含んでいる。
【0099】
操作部13は、ユーザがタブレット端末100に指示信号を直接入力するためのものである。例えば、操作部13は、ボタン、スイッチ、キー、ジョグダイアルなどの適宜の入力機構で実現される。例えば、操作部13は、タブレット端末100の電源のオン/オフを行うスイッチである。
【0100】
外部インターフェース14は、外部の装置をタブレット端末100に接続するためのインターフェースである。外部インターフェース14は、例えば、これに限定されないが、外付けの記録媒体(メモリカードなど)を挿し込むためのソケット、HDMI(High Definition Multimedia Interface)端子、USB(Universal Serial Bus)端子などで実現される。タブレット端末100の制御部10は、外部インターフェース14を介して、外部の装置とデータの送受信を行うことができる。
【0101】
通信部15は、通信網を介して外部の装置と通信を行うものである。通信部15は、通信網を介して、各種通信端末に接続し、タブレット端末100と通信端末との間でのデータの送受信を実現する。さらに、タブレット端末100が、スマートフォンなどの携帯通信端末である場合には、通信部15は、携帯電話回線網を介して、音声通話データ、電子メールデータなどを、他の装置との間で送受信する。
【0102】
無線通信部16は、無線で外部の装置と通信を行うものである。無線通信部16は、特に限定されないが、IrDA、IrSSなどの赤外線通信、Bluetooth通信、WiFi通信、非接触型ICカードのいずれかの無線通信手段を実現するものであってもよいし、これらの手段を複数実現するものであってもよい。タブレット端末100の制御部10は、無線通信部16を介して、タブレット端末100の周辺にある機器と通信し、それらの機器とデータの送受信を行うことができる。
【0103】
音声出力部17は、タブレット端末100が処理した音声データを、音声として出力するものであり、スピーカ、ヘッドフォン端子およびヘッドフォン等により実現される。
【0104】
音声入力部18は、タブレット端末100外部で発生した音声の入力を受け付けるものであり、マイク等により実現される。
【0105】
記憶部19は、タブレット端末100の制御部10が実行する(1)制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)制御部10が、タブレット端末100が有する各種機能を実行するためのアプリケーションプログラム、および、(4)該アプリケーションプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶するものである。あるいは、(5)制御部10が各種機能を実行する過程で演算に使用するデータおよび演算結果等を記憶するものである。例えば、上記の(1)~(4)のデータは、ROM(read only memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、HDD(Hard Disc Drive)などの不揮発性記憶装置に記憶される。例えば、上記の(5)のデータは、RAM(Random Access Memory)などの揮発性記憶装置に記憶される。どのデータをどの記憶装置に記憶するのかについては、タブレット端末100の使用目的、利便性、コスト、物理的な制約などから適宜決定される。
【0106】
制御部10は、タブレット端末100が備える各部を統括制御するものである。制御部10は、例えば、CPU(central processing unit)などで実現され、タブレット端末100が備える機能は、制御部10としてのCPUが、ROMなどに記憶されているプログラムを、RAMなどに読み出して実行することで実現される。制御部10が実現する各種機能(特に、本発明の操作画面表示機能)については、別図を参照しながら後述する。」

エ 図3

[図:0001400208000002.jpg]

オ「【0107】

〔タブレット端末の外観〕

図3は、タブレット端末100の外観を示す平面図である。図3に示すとおり、タブレット端末100は、タッチパネルとしての入力部11および表示部12を備えているものである。また、タブレット端末100には、これらは必須の構成ではないが、操作部13、外部インターフェース14、無線通信部16、音声出力部17、音声入力部18などが備えられている。例えば、無線通信部16が、赤外線通信手段で実現されている場合、タブレット端末100の側面には、無線通信部16として赤外線送受光部が設けられる。」

カ 図4

[図:0001400208000003.jpg]

キ 「【0108】
図4は、タブレット端末100をユーザが把持および操作するときの様子を説明する図である。より詳細には、図4の(a)は、タブレット端末100が片手で把持され、その手で操作される様子を説明する図であり、図4の(b)は、タブレット端末100が一方の手で把持され、もう一方の手で操作される様子を説明する図である。
【0109】
本実施形態では、タブレット端末100は、片手で把持可能な手のひらサイズの情報処理装置であり、図4の(a)に示すように、片手でタブレット端末100を把持したまま、その手の親指で入力部11のタッチ面を操作できるものである。そして、タブレット端末100は、例えば、親指が届かない位置に操作対象となるアイコンが存在する場合、フリック動作で、親指近辺にアイコンを引き寄せて、親指でアイコンを囲ったり、タップしたりすることにより、アイコンの選択を行うことができるものである。
【0110】
また、図4の(b)に示すように、ユーザは、一方の手でタブレット端末100を把持し、もう一方の手の指で入力部11のタッチ面を操作してもよい。あるいは、図示しないが、タブレット端末100を横長にして、その両脇を両手で把持し、両手の親指で入力部11のタッチ面を操作してもよい。」

ク 図1

[図:0001400208000004.jpg]

ケ 「【0111】
〔タブレット端末の機能〕
次に、タブレット端末100の機能構成について説明する。図1は、本実施形態におけるタブレット端末100の要部構成を示す機能ブロック図である。
【0112】
続きを表示(全11行)
図1に示すとおり、本実施形態にかかるタブレット端末100の制御部10は、本発明の操作画面表示機能を実現するための機能ブロックとして、少なくとも、接触情報生成部21、オブジェクト特定部22、関連項目抽出部23、および、操作画面処理部24を備えている。
【0113】
上述した制御部10の各機能ブロックは、CPU(central processing unit)が、ROM(read only memory)等で実現された不揮発性記憶装置に記憶されているプログラムを不図示のRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。
【0114】
また、記憶部19は、制御部10の上記の各部が操作画面表示機能を実行する際に、データの読み出しまたは書き込みを行うための記憶部として、具体的には、フレームマップ記憶部41、関連情報記憶部42およびアイコン記憶部43で構成されている。
【0115】
接触情報生成部21は、入力部11のタッチセンサから出力される信号を処理して、接触情報を生成するものである。接触情報とは、指示体(例えば指)の接触位置の座標位置を示す接触座標情報を少なくとも含んでいる。これにより、制御部10の各部は、上記接触情報から上記指示体の移動の軌跡を得ることができる。本実施形態では、さらに、上記軌跡を構成する各点に対して、接触が起こった時間を示す接触時間情報(指示体の移動時間を示す移動時間情報)が必要に応じて対応付けられていてもよい。」

コ 図7

[図:0001400208000005.jpg]

サ 「【0136】
図7は、アイコン記憶部43に記憶されるアイコン画像の具体例を示す図である。図7に示すとおり、本実施形態では、各アイコン画像は、アイコン識別情報によって識別可能となっている。例えば、「1:テレビ」のアイコン識別情報には、テレビが描かれたアイコン画像が関連付けられている。また、図示していないが、よく通話する知人など、個人情報を表すアイコンとして、その人の似顔絵やアバターの画像が用いられてもよい。
【0137】
操作画面処理部24は、関連項目抽出部23によって抽出された関連項目に割り当てられたアイコン画像を、アイコン記憶部43から読み出して、これらが適切な位置および適切なタイミングで表示されるように操作画面を生成し、図示しない表示制御部を介して、表示部12に出力する。
【0138】
具体的には、本実施形態では、操作画面処理部24は、接触動作「囲う」によって選択されたオブジェクトに関連する関連項目のアイコンを、その選択されたオブジェクトの周囲に表示させる機能を有している。」

シ 図8

[図:0001400208000006.jpg]

ス 「【0139】
図8は、操作画面処理部24の処理内容を説明する図である。より詳細には、図8の(a)は、操作画面処理部24によって実行された、オブジェクトの表示処理の一例を説明する図であり、図8の(b)は、操作画面処理部24によって実行された、関連項目のアイコン配置の一例を示す図である。
【0140】
本実施形態では、操作画面処理部24は、まず、図8の(a)に示すとおり、先の「囲う」の接触動作によって選択されたオブジェクト80を、中央に配置しなおす。次に、図8の(b)に示すとおり、操作画面処理部24は、抽出された関連項目の各アイコンをオブジェクト80の周囲に環形状によって均等に配置する。図8の(b)は、関連項目が8個抽出された場合に、操作画面処理部24が、楕円の環の輪郭線に沿って、8個のアイコンを均等に配置した例を示している。ここで、アイコンの配置位置を示す基準の「環」の形状について、これを楕円としたことは単なる一例であって、本発明の環の形状を限定する意図は無い。また、「環」とは、必ずしも曲線からなる形状を意味しない。例えば、操作画面処理部24は、環の形状を、円形、正方形、長方形、その他多角形で定義してもよいし、複雑な形状、いびつな形状、幾何学的でない形状であっても、内と外とを分離するような輪郭線を有している図形が環として定義される。また、「環」は、必ずしも閉曲線を意味しない。環の輪郭線の始点と終点が完全に一致しない場合であっても、内と外とを大方分離するような輪郭線が環として定義されてもよい。操作画面処理部24は、そのようにして定義されたあらゆる形状の環の輪郭線上にアイコンを配置する。
【0141】
なお、図8の(b)に示す、環の輪郭線を示す破線は、タブレット端末100が内部に情報として保持している環の形状であって、実際には、表示部12に表示されなくてもよい。これより以降に示す各図における環の輪郭線を示す破線も同様、実際には、表示部12に表示されなくてもよい。
【0142】
なお、アイコンを配置する順番は、本実施形態では特に限定されないが、例えば、関連項目抽出部23によって抽出された順に、オブジェクト80の真上から時計回りに配置することなどが考えられる。」

セ 図9

[図:0001400208000007.jpg]

ソ 「【0143】
図9は、操作画面処理部24が実行した操作画面生成処理の結果、得られた操作画面の具体例を示す図である。図9に示す例は、図5および図8と同様に、オブジェクト80(オブジェクト「写真1」)が囲われたことに対して得られた操作画面の具体例である。」

タ 図6

[図:0001400208000008.jpg]

チ 「【0144】
関連項目抽出部23は、図6に示す関連情報を参照し、写真のオブジェクトに関連付けられたアイコン識別情報、すなわち、「1:テレビ」、「2:プリンタ」、「3:メール」、「4:写真表示」、「5:情報表示」、「6:パレット」、「7:ゴミ箱」、および、「8:メモリカード」を抽出する。
【0145】
操作画面処理部24は、関連項目抽出部23によって抽出されたアイコン識別情報に基づいて、図7に示すとおり、アイコン記憶部43から、対応するアイコン画像を読み出す。そして、選択されたオブジェクト80を中央に配置するとともに、その周囲に読み出したアイコン画像を配置する。」
ツ 「【0231】
≪実施形態4≫
本発明の情報処理装置に関する他の実施形態について、図20~図25に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上述の実施形態1、2または3にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、実施形態1、2または3と重複する内容については説明を省略する。」

テ 図24

[図:0001400208000009.jpg]

ト 「【0250】
図24は、本実施形態において、操作画面処理部24が実行した操作画面生成処理の結果、得られた操作画面の具体例を示す図である。
【0251】
図24に示すとおり、操作画面処理部24は、アイコン配置決定部33が、図22に示す機器方向情報に基づいて決定したアイコン配置位置にしたがって、各周辺機器のアイコンを配置し、操作画面を生成する。これにより、表示部12に表示された各周辺機器のアイコンの位置は、図21に示す、実際の周辺機器の存在方向に対応したものとなる。具体的には、タッチパネルの画面の上は、図21に示す例では、北となる。そして、デジタルテレビ1のアイコンは、中央のオブジェクトから見て、実際の存在方向と同様に、略北の方向に、デジタルフォトフレーム3のアイコンは、略北東の方向に、プリンタ2のアイコンは、略東の方向に、パソコン4のアイコンは、略南東の方向に表示される。
【0252】
上記構成によれば、関連項目(周辺機器)のアイコンを、実際の周辺機器の存在方向に対応させて環状に表示することができる。そのため、ユーザの直感に反しない、より一層理解しやすい操作画面をユーザに提供することが可能となり、より一層自然な流れで次の操作が続けられるようなユーザインターフェースを実現することが可能となる。
【0253】
次に続く操作が、以下で説明するような接触動作である場合には、上記構成によって特に大きな効果が得られる。」

ナ 図25

[図:0001400208000010.jpg]

ニ 「【0254】
図25は、操作画面処理部24が実行した操作画面生成処理の結果、図24に示す操作画面に続いて得られる操作画面の具体例を示す図である。
【0255】
図24に示す各周辺機器のアイコンは、そのアイコンが選択されると、中央のオブジェクト(ここでは、「写真1」というオブジェクト)を、その周辺機器に転送するという関連項目を意味するアイコンである。
【0256】
本実施形態では、次に続く操作として、アイコンを選択するための接触動作は、オブジェクト80を指で選択し、所望のアイコン(転送先の周辺機器)のところまでドラッグしてリリースするという動作となる。
【0257】
上述のような接触動作は、周辺機器にデータ(オブジェクト80)送信するという動作と連動し、ユーザにとって直感的に理解し易い動作となっている。加えて、本実施形態のタブレット端末100によれば、タブレット端末100と各周辺機器との実際の位置関係(周辺機器が実際に存在する方向)に対応させて、アイコンを表示している。このため、ユーザは、より一層、自分の接触動作と、その結果発生する情報処理との間の関連性を直感的に把握することが可能となる。例えば、ユーザは、デジタルテレビ1に写真を転送したければ、実際にデジタルテレビ1がある方向に向かって写真のオブジェクトをドラッグすればよい。
【0258】
結果として、ユーザの直感に反しない自然な流れで操作が行える操作画面を提供することができる。」

(2)引用発明

上記(1)より、特に、下線部に着目すると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「制御部10、入力部11、表示部12および記憶部19を備えるタブレット端末100であって、
無線通信部16を備えていてもよく、
入力部11は、ユーザがタブレット端末100を操作するための指示信号を、タッチパネルを介して入力するためのものであり、
無線通信部16は、Bluetooth通信を実現するものであってもよく、
続きを表示(全12行)
制御部10は、
無線通信部16を介して、タブレット端末100の周辺にある機器と通信し、それらの機器とデータの送受信を行うことができ、
操作画面表示機能を実現するための機能ブロックとして、少なくとも、接触情報生成部21、オブジェクト特定部22、関連項目抽出部23、および、操作画面処理部24を備え、
操作画面処理部24が実行した操作画面生成処理の結果、得られる操作画面の具体例において、
各周辺機器のアイコンは、そのアイコンが選択されると、中央のオブジェクト(ここでは、「写真1」というオブジェクト)を、その周辺機器に転送するという関連項目を意味するアイコンであり、
オブジェクト80を指で選択し、所望のアイコン(転送先の周辺機器)のところまでドラッグしてリリースするという接触動作は、周辺機器にデータ(オブジェクト80)送信するという動作と連動し、ユーザにとって直感的に理解し易い動作となっており、
ユーザの直感に反しない自然な流れで操作が行える操作画面を提供することができる、
タブレット端末100。」

2 引用文献2ないし5ならびにA、B、DおよびE

(1)引用文献2の記載

当審拒絶理由の引用文献2には、以下の記載がある。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電子デバイス間で情報を転送することに関し、特に、簡易な方法で1つ以上の電子デバイスを介して情報を転送することに関する。」

イ 図13

[図:0001400208000011.jpg]

ウ 「【0098】
図13は、簡略化データ転送システム118において転送を行うように構成された電子デバイス10を表す作業デバイス120とパーソナルデバイス122との間の潜在的な通信チャネル160を示す概略図である。作業デバイス120とパーソナルデバイス122との間で共有される各通信チャネル160は、開始124又はスマートデータ転送128に対して使用されてもよい。開始124又はスマートデータ転送128に対して使用される通信チャネルは、例えば上記の図12A乃至図12Dを参照して説明した環境設定又は図14乃至図20を参照して説明する開始124のコンテキストを含む種々の要素に依存してもよい。
【0099】
順に各通信チャネル160を調査すると、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122の各々がNFCインタフェース34を含む場合、NFC(Near Field Communication)通信チャネル162は2つのデバイスを通信可能にリンクしてもよい。作業デバイス120及びパーソナルデバイス122のNFCインタフェース34が近距離に配置される場合、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122はNFC通信チャネル162を確立してもよい。
【0100】
NFC通信チャネル162は、一般に相対的に短い期間開かれており、低帯域幅で動作してもよいことが理解されるべきである。従って、NFC通信チャネル162は一般に開始124に対応してもよく、その一方で、次のスマートデータ転送128は一般に以下に説明する別の通信チャネル160を介して行われてもよい。
【0101】
上述したように、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122は、NFCチャネル162以外の多くの通信チャネル160を介して潜在的に接続されてもよい。特にいずれかのデバイスがNFCインタフェース34を有さない場合、代わりに開始124が別の通信チャネル160を介して行われてもよい。開始124が別の通信チャネル160を介して行われる場合、開始124は、図17及び図18を参照して説明するように、ユーザが作業デバイス120又はパーソナルデバイス122上のスマートデータ転送アプリケーションを使用して転送を開始した際に開始してもよい。いくつかの実施形態において、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122がNFCインタフェース34を含んでもよいが、ユーザは開始124を別の1つの通信チャネル160を介して行うことを選択してもよい。
【0102】
NFCチャネル162以外の可能な通信チャネル160のうち、パーソナルエリアネットワーク(PAN)通信チャネル164は各デバイスのPANインタフェース28を介して接続される。一例として、PAN通信チャネル164は、ピアツーピアBluetooth接続、IEEE802.15.4(例えば、ZigBee)ネットワーク又は作業デバイス120とパーソナルデバイス122との間の超広帯域ネットワーク(UWB)を表してもよい。」

エ 図15

[図:0001400208000012.jpg]

オ 「【0113】
図15は、NFC通信チャネル162を介して行われる開始124の一実施形態を示す概略図である。図15に示した実施形態は、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122のNFCインタフェース34が上述した、及び図14に示したように近距離に配置された際に行われてもよい。
【0114】
NFC通信が実行する開始124は、作業デバイス120とパーソナルデバイス122との間で行われてもよい。作業デバイス120がコンピュータ58として示され、パーソナルデバイス122がハンドヘルドデバイス36として示されるが、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122はNFCインタフェース34を有する電子デバイス10のいかなる実施形態を表してもよい。
続きを表示(全12行)
【0115】
開始124の開始前、ブロック182により示されるように、パーソナルデバイス122は「NFC起動(wake on NFC)」モードであってもよい。「NFC起動」モードにおいて、パーソナルデバイス122のNFCインタフェース34は、NFCインタフェース34が別のNFCインタフェース34からNFC信号を受信するまで非アクティブのままであってもよい。同時に、ブロック184で示すように、作業デバイス120のNFCインタフェース34はホストモードであってもよい。ホストモードである場合、作業デバイス120のNFCインタフェース34は、他の近接するNFCインタフェース34を見つけるために定期的にNFC信号を放出してもよい。
【0116】
開始124は、開始ハンドシェーク186により開始してもよい。開始ハンドシェーク186は、ブロック188により示すようにユーザが作業デバイス120のNFCインタフェース34に対してパーソナルデバイスのNFCインタフェース34を接続した際に開始してもよい。作業デバイス120のNFCインタフェース34がホストモードであってもよいため、作業デバイス120のNFCインタフェース34は定期的にpingメッセージ190を放出してもよい。ブロック192により示すように、パーソナルデバイス122のNFCインタフェース34はpingメッセージ190を受信し、パーソナルデバイス122のNFCインタフェース34を起動させる。その後、パーソナルデバイス122のNFCインタフェース34は、肯定応答(ACK)メッセージ194により応答してもよく、そのメッセージは作業デバイス120のNFCインタフェース34により受信されてもよい。
【0117】
開始ハンドシェーク186の後、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122はデバイスプロファイル196をやり取りしてもよい。デバイスプロファイル196は、作業デバイス120及びパーソナルデバイス122の機能に関する種々の情報を含んでもよい。例えばデバイスプロファイル196は、拡張マークアップ言語(XML)を含むあらゆる形式のメッセージを含んでもよく、デバイス名、シリアル番号、所有者名、デバイスの種類及び他の識別情報を示してもよい。他の識別情報は、例えばサービスユーザ名を含んでもよい。デバイスプロファイル196は、各デバイスにインストールされてもよいアプリケーション、ドライバ又はサービスを示すことによりパーソナルデバイス122又は作業デバイス120の機能を更に示してもよい。
【0118】
ブロック198及び200により示されるように、次にパーソナルデバイス122及び作業デバイス120は、先にやり取りされたデバイスプロファイル196に少なくとも部分的に基づいて互いに認証してもよい。ブロック198及び200のデバイス認証において、パーソナルデバイス122又は作業デバイス120は、他方のデバイスが任意の数の認証方式を使用して信頼されるか否かを判定してもよい。開始124は、パーソナルデバイス122又は作業デバイス120が他方のデバイスを認証できなかった場合にキャンセルされてもよい。」

カ 図21

[図:0001400208000013.jpg]

キ 「【0148】
図21乃至図24は、スマートプロンプト126に関連した種々の実施形態を示す。最初に図21を参照すると、フローチャート278は、開始124がNFC通信チャネル162を介して行われた際にスマートプロンプトを表示するか否か及び表示するスマートプロンプトを判定する方法の一実施形態を示す。NFC通信チャネル162を介して開始124を実行する実施形態については、図14乃至図16を参照して上述した。例示する目的で、フローチャート278により説明する方法は、簡略化データ転送システム118の作業デバイス120又はパーソナルデバイス122であってもよいハンドヘルドデバイス36の観点を示す。しかし、フローチャート278により概略を示す方法は、ディスプレイ18を有するいかなる電子デバイス10にも適応されてもよいことが理解されるべきである。
【0149】
ステップ280は、図14乃至図16を参照して上述したように、NFC通信チャネル162を介して行われる開始124に対するハンドヘルドデバイス36による応答をあらわす。ハンドヘルドデバイス36で実行するオペレーティングシステム、ハードウェア又は簡略化データ転送ソフトウェアは、図15に示したNFC通信のやり取りの後プロンプトを発行するか否か及び発行するプロンプトの種類の判定を開始してもよい。
【0150】
決定ブロック282で示すように、ハンドヘルドデバイス36は、他方の電子デバイス10がコンピュータ58であるかを評価するために開始124の間にやり取りされたデバイスプロファイル196を採用してもよい。他方のデバイスがコンピュータ58であるとハンドヘルドデバイス36が評価した場合、決定ブロック284に進んでもよい。決定ブロック284で示すように、他方の電子デバイス10がハンドヘルドデバイス36と同一のエンティティにより所有されるとハンドヘルドデバイス36が判定した場合、ステップ28に進んでもよい。
【0151】
ステップ286において、ハンドヘルドデバイス36は、ユーザが簡略化データ転送システム118のスマートデータ転送128の段階に進むか否かを判定することを許可するためのプロンプトを発行してもよい。ユーザが進むことを選択した場合、ハンドヘルドデバイス36は、作業デバイス120を表すデバイス及びパーソナルデバイス122を表すデバイスに依存してコンピュータ58にデータを送出する準備をするか又はコンピュータ58からデータを受信する準備をする。
【0152】
決定ブロック284に戻り、コンピュータ58がハンドヘルドデバイス36と同一の所有者を有すると判定されない場合、ステップ288に進む。ステップ288において、ハンドヘルドデバイス36は、ユーザがハンドヘルドデバイス36及びコンピュータ58を対にすることを許可するためのプロンプトを発行してもよい。ユーザがデバイスを対にすることを選択した場合、ハンドヘルドデバイス36及びコンピュータ58は、その後同一の所有権を共有すると考えられるか、あるいは開始124の間に互いに認証してもよいデバイスを表してもよい。」

(2)引用文献3の記載

当審拒絶理由の引用文献3には、以下の記載がある。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の機器と通信を行うことが可能な無線システム、無線機器、通信プログラム、および通信方法に関する。
【背景技術】
続きを表示(全16行)
【0002】
従来より、近距離での無線通信を行う機器が存在する(例えば、特許文献1)。例えば、Bluetooth(登録商標)規格による通信では、ある機器がマスターとなり別の機器がスレーブとなって1つのネットワークを構成し通信が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 特開2014-17989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の無線通信においては、ある機器と接続された状態の機器が、様々な機器と通信を行うということに関して改善の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、様々な機器と通信をすることが可能な技術を提供することである。」
イ 「【0085】
アドバタイジングパケットは、通常、ブロードキャストで送信される。すなわち、不特定の機器が受信可能である。なお、「ブロードキャスト」には、限定された不特定の機器が処理可能なデータ送信も含まれる。ここで、「限定された不特定の機器」とは、機器を唯一に特定しないが(機器に割り当てられた固有のアドレスを特定しないが)、共通の属性を持った機器又は共通の状態にある機器である。「共通の属性を持った機器」とは、例えば、機種が同じ又はベンダーが同じ等、所定の属性を持った機器群を指す。こうした所定の属性を持つ機器へアドバタイジングパケットを送信するために、例えば、送信側の機器は、ベンダーや端末の機種を示す情報(ベンダーIDや機種番号等。以下、「属性情報」と言う。)をアドバタイジングパケットに含めて(又は付加して)送信する。受信側の機器では、当該受信側の機器が持つ属性情報と一致する場合には、当該アドバタイジングパケットを処理する。このようにして、送信側は限定された不特定の機器に対してデータを送信することができる。一方、「共通の状態にある機器」とは、例えば、現在の設定が同じ等、ある時点で所定の状態にある機器群を指す。例えば、送信されるアドバタイジングパケットに、限定された不特定の機器のみが処理可能であることを示すフラグが立てられる。受信側では、この限定された不特定の機器向けのアドバタイジングパケットを処理するかどうかの設定がなされている。不特定の機器向けのアドバタイジングパケットを処理する設定がなされた機器は、アドバタイジングパケットを受信すると、上記フラグが立っているかどうかを判断し、フラグが立っている場合には、当該アドバタイジングパケットを処理する。一方、不特定の機器向けのアドバタイジングパケットを処理する設定がなされていない機器は、アドバタイジングパケットを受信すると、上記フラグが立っているかどうかを判断し、フラグが立っている場合には、当該パケットを破棄する又は処理しない。このようにして、送信側は限定された不特定の機器に対してデータを送信することができる。このような「限定された不特定の機器」に対する送信も、限定されない不特定の機器に対する送信も含めて、ここでは「ブロードキャスト」ということにする。なお、アドバタイジングパケットは、いわゆる「マルチキャスト」によって送信されてもよい。」

(3)引用文献4の記載

当審拒絶理由の引用文献4には、以下の記載がある。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を転送するための画像転送プログラムに関する。」

イ 図4

[図:0001400208000014.jpg]

ウ 「【0021】
制御装置404は、使用者によって画像転送用のアプリケーションの起動が指示されると、図4に示すアプリケーション画面をモニタ406に表示する。この図4に示すアプリケーション画面内には、ソース表示領域4a、サムネイル表示領域4b、転送予定ファイル表示領域4cが含まれている。
【0022】
ソース表示領域4aには、パソコン400と無線接続中のワイヤレストランスミッター300に接続されているカメラ200を示すソースボタンが表示される。サムネイル表示領域4bには、パソコン400と無線接続中のワイヤレストランスミッター300から取り込んだサムネイル画像の一覧が表示される。使用者は、サムネイル表示領域4bに表示されているサムネイル画像の中から、1つ以上のサムネイル画像を選択して、選択したサムネイル画像に対応する画像ファイルの転送を指示することができる。
【0023】
具体的には、使用者は、操作部材401に含まれるマウスを操作して、各サムネイル画像に対応付けて表示されているチェックボックスを選択状態にすることによって、サムネイル画像を選択することができる。本実施の形態では、各チェックボックスは、その領域の内部にサムネイル画像の選択状態や、画像ファイルの転送状況を示すステータスアイコンを表示することができる。」

エ 図5

[図:0001400208000015.jpg]

オ 「【0024】
ステータスアイコンについて、図5を用いて説明する。サムネイル画像が選択されていない場合には、チェックボックス5dまたは5eに示すように、チェックボックス領域内には何も表示されない。使用者によってサムネイル画像が選択されると、チェックボックス領域内にはステータスアイコン5fが表示される。無線接続されたワイヤレストランスミッター300からサムネイル画像に対応する画像ファイルの受信が開始された場合には、受信が完了するまでの間、チェックボックス領域内にはステータスアイコン5bが表示される。また、有線接続されたワイヤレストランスミッター300からサムネイル画像に対応する画像ファイルの受信が開始された場合には、受信が完了するまでの間、チェックボックス領域内にはステータスアイコン5cが表示される。そして、ワイヤレストランスミッター300からの画像ファイルの転送が完了すると、チェックボックス領域内にはステータスアイコン5aが表示される。
【0025】
なお、表示するサムネイル画像の枚数が、サムネイル表示領域4b内に表示できる枚数以上である場合には、使用者は、操作部材401に含まれるマウスを用いてスクロールバー4dを操作することによって、サムネイル表示領域4b内をスクロールすることができる。
【0026】
転送予定ファイル表示領域4cには、ワイヤレストランスミッター300から取得予定の画像ファイル、すなわちサムネイル表示領域4b内で使用者によって選択されたサムネイル画像に対応する画像(転送予定画像)のファイル名一覧が表示される。また、転送予定ファイル表示領域4cには、画像ファイルの転送状況を示す情報、例えば画像ファイルの受信進捗状況を表すプログレスバー4gが各画像ファイル名に対応付けて表示される。これらの各領域に表示される情報の詳細については後述する。」

(4)引用文献5の記載

当審拒絶理由の引用文献5には、以下の記載がある。

ア 「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリを電子的に送受信するファクシミリ送受信方法およびそれを用いたファクシミリ送受信装置に関する。」

イ 図8

[図:0001400208000016.jpg]

ウ 「【0036】すなわち、端末14~16のいずれかで、所定の画面から送信一覧の表示指示を行うことにより、例えば、当日、ファクシミリ送信の指示のあったファックス原稿のファイルの一覧が当該端末の表示装置に表示される。ユーザは、この一覧から所望のファイルを選択すると、例えば、図8に示したような当該選択されたファイルの送信状況を表示するための画面が表示される。
【0037】図8において、「送信先番号」という項目には、送信先のファックス番号が表示される。「状況」という項目には、当該ファイルの送信状況が示されていて、例えば、「送信中」とあれば、リトライ待ち状態を含む送信未了であることを意味する。また、「送信済み」とあれば送信正常終了であることを意味する。「ビジー」とあればリトライオーバによる送信失敗であることを意味する。「エラー」とあれば、通信エラー等による送信失敗を意味する。
【0038】ユーザは、図8に示したような送信状況を確認して、例えば、送信失敗であれば、再度送信を実行する等して、その後の処置を容易に講ずることができる。」

(5)引用文献Aの記載

原査定の拒絶理由の引用文献Aには、以下の記載がある。

ア (8頁20~24行)「

[図:0001400208000017.jpg]

」(当審訳:

図3は、図2に示された対応する実施形態によるステップ210の詳細を説明するフローチャートである。 ロード操作領域はポップアップウィンドウであり、図3に示すように、ステップ210は以下のステップから構成され得る。

ステップ211aでは、ファイルアイコンに応答してユーザインタフェースでドラッグアンドドロップコマンドがリッスンされ、ドラッグアンドドロップコマンドがファイルのロードをトリガする。)

イ (9頁8~26行)「

[図:0001400208000018.jpg]

」(当審訳:

図4は、図2に図示した対応する実施形態によるステップ230の詳細を説明するフローチャートである。 図4に示されるように、ステップ230は、以下のステップから構成され得る。

ステップ231aにおいて、ドラッグコマンドに応答して生成されたファイルアイコン・ドラッグトラックは、ファイルアイコンがポップアップウィンドウに接触したときに、ポップアップウィンドウでのファイルロードのためにファイルアイコンを解放するプロンプトの内容に追跡される。

この点で、ファイルアイコン上でドラッグ操作がトリガされると、一方ではドラッグコマンドが生成され、他方ではドラッグ操作が維持され、ファイルアイコンがユーザインタフェース内でドラッグされ、その結果、ファイルアイコン・ドラッグトラックが生成される。

そのため、ファイルアイコンがポップアップウィンドウに接触した時の相対位置、ポップアップウィンドウ内のファイルアイコンの相対位置などを含む、ファイルアイコンのローディング制御領域に対する相対位置を特定することによって追跡される。

ファイルアイコンがポップアップウィンドウに触れると、ファイルアイコンはポップアップウィンドウの端までドラッグされ、これはファイルアイコンがローディング制御領域に入ろうとしていることを意味する。

ファイルをロードするインタラクションの間、ユーザはファイルアイコンをロード制御エリアに向かってドラッグし、ロード制御エリアに達したときにファイルアイコンを離すまで、ファイルアイコンをロード制御エリアに向かってドラッグし、ロード制御エリアでファイルアイコンを離すと、ファイルロードプロセスの実行が直接トリガされることに留意すべきである。

そのため、ファイルアイコンがポップアップウィンドウの端までドラッグされると、ファイルローディングプロセスのトリガとなるプロンプトがポップアップウィンドウにロードされ、ファイルアイコンをリリースしてファイルローディングプロセスを開始するようユーザを誘導する。

ポップアップウィンドウにプロンプトがロードされることで、ユーザがプロセスを通じてガイドされるため、端末装置におけるファイルロードの容易性がさらに向上し、対話プロセスがよりユーザフレンドリーになる。)

ウ (14頁18~32行)「

[図:0001400208000019.jpg]

」(当審訳:

具体的には、図12は、ファイルアップロードが開始されない対話シナリオにおけるデスクトップインタフェースの図である。 このデスクトップインタフェースでは、ファイルアップロードが開始されないため、クラウド・ストレージ・アプリケーションの実行中に、クラウド・ストレージ・アプリケーションのアイコン410がデスクトップインタフェースに表示されるだけである。

デスクトップインタフェース内のファイルアイコン430に対応するファイルは、クラウド・ストレージ・アプリケーションを介してアップロードされる必要がある。 図13は、図12の対応する実施形態による、ファイルアップロード機能を開始するためのデスクトップインタフェースの概略図である。

このデスクトップインタフェースでは、ユーザの操作によって、すなわちデスクトップインタフェース内のファイルアイコン430をドラッグすることによって、ファイルアイコン430に向かってドラッグアンドドロップ操作がトリガされ、それに応じてクラウドストレージアプリケーションアイコン410がポップアップウィンドウ450をポップアップ表示する。

この際、ユーザの操作が判断され、ユーザがファイルアイコン430をシングルクリック操作またはダブルクリック操作しただけでは、ポップアップウィンドウは起動されず、ユーザがファイルアイコン430を長押しして一定距離ドラッグした場合にのみ、ポップアップウィンドウが起動される。

図14は、図13の対応する実施形態による、ファイルアイコンがポップアップウィンドウの端までドラッグされた状態のデスクトップインタフェースの図である。 図14に示すように、ポップアップウィンドウがトリガされた後、ユーザがファイルアイコン430をドラッグすると、ファイルアイコン430がポップアップウィンドウの端に触れ、この時点でポップアップウィンドウは、ポップアップウィンドウ内のファイルを「アップロードを開始するリリース」に切り替えてユーザを誘導するプロンプトをロードする。 この後、ユーザはファイルアイコン430をポップアップウィンドウ450内にドラッグし、対応するファイルのアップロードを開始するために離す。)

エ 図12

[図:0001400208000020.jpg]

オ 図13

[図:0001400208000021.jpg]

カ 図14

[図:0001400208000022.jpg]

(6)引用文献Bの記載

原査定の引用文献Bには、以下の記載がある。

ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューマンマシンインターアクション技術分野に関し、特に、ユーザインターフェースに基づいてファイル処理を行う方法及び端末装置に関する。」

イ 図2

[図:0001400208000023.jpg]

ウ 「【0031】
図2を参照するに、図2は、本発明の実施例による、ユーザインターフェースに基づいてファイル処理を行う方法のフローチャートである。該方法は、次のようなステップを含む。
【0032】
ステップS201:ユーザインターフェースにおいてファイルをドラッグするための操作命令が生成されているかどうかを検出する。
続きを表示(全46行)
【0033】
ファイルをドラッグするための操作命令とは、主に、ユーザに入力される、ユーザインターフェース上のファイルをドラッグするための操作命令を指す。タッチパネル類のインテリジェント端末について、タッチパネルに表示されているアイコンを長押しする時に、アイコンがドラッグ可能な状態に入り、また、アイコンをドラッグすることも、タッチパネル類の端末装置の基本的な応用機能の一つである。
【0034】
ステップS202:操作命令に基づいて、外部インターフェースに対応するユーザインターフェースの位置に、外部インターフェースのアイコン(即ち、外部インターフェースに対応するアイコン)を表示する。
【0035】
ユーザインターフェースにおいてファイルをドラッグするための操作命令を検出した後に、該操作命令に基づいて、外部インターフェースに対応するユーザインターフェースの位置に、外部インターフェースに対応するアイコンを表示し、これにより、目的アイコンへのユーザの選択に便利である。もう一つの場合、ユーザインターフェース上のファイルを押すための操作命令を検出した時に、外部インターフェースに対応するユーザインターフェースの位置に、外部インターフェースに対応するアイコンを表示する。もちろん、実際の応用では、外部インターフェースに対応するユーザインターフェースの位置に、外部インターフェースに対応するアイコンをずっと表示してもよい。
【0036】
そのうち、ステップS202は、具体的に、次のようなステップを含む。
【0037】
ステップS202a:操作命令に基づいて、外部インターフェースに外部装置が接続されているかどうかを検出し、外部インターフェースに外部装置が接続されていれば、ステップS202bに進み、外部インターフェースに外部装置が接続されていなければ、ステップS202cに進む。
【0038】
ここで、外部装置とは、端末装置における外部インターフェースを介して端末装置に接続され得る装置、例えば、有線又は無線により接続され得る装置を指す。
【0039】
ステップS202b:外部インターフェースに外部装置が接続されていれば、外部インターフェースに対応するユーザインターフェースの位置に、外部インターフェースに対応するアイコンを表示する。
【0040】
さらに、ステップS202bは、具体的に、次のような内容を含む。
【0041】
ステップS202b1:外部インターフェースに外部装置が接続されていれば、一つ以上の外部装置が接続されているかどうかを判断する。
【0042】
ステップS202b2:一つ以上の外部装置が接続されていれば、一つ以上の外部装置にそれぞれ対応する一つ以上の外部インターフェースがそれぞれ対応するユーザインターフェースの一つ以上の位置に、一つ以上の外部インターフェースに対応する一つ以上のアイコンをそれぞれ表示する。
【0043】
ステップS202c:外部インターフェースに外部装置が接続されていなければ、外部装置を外部インターフェースに接続させ、外部インターフェースに対応するユーザインターフェースの位置に、外部インターフェースに対応するアイコンを表示する。
【0044】
ステップS203:ファイルをドラッグするための操作命令が生成されていれば、外部インターフェースに対応するアイコンが、ファイルを該アイコンにドラッグすることによりトリガーされているかどうかを検出する。
【0045】
ファイルをドラッグするための操作命令を検出した後に、ユーザは、自分の目的に合わせて、ファイルを目的位置にドラッグすることができる。ユーザは、ファイルを目的アイコンにドラッグしようとすれば、対応するアイコンは、ファイルをここにドラッグすることによりトリガーされ得る。
【0046】
ステップS204:アイコンがトリガーされていれば、ドラッグされたファイルを、前記アイコンに対応する外部インターフェースの機能により処理する。
【0047】
アイコンは、ファイルを該アイコンにドラッグすることによりトリガーされていれば、ドラッグされたファイルは、該アイコンに対応する外部インターフェースの機能により、それ相応に処理される。このような処理は、次のようなものを含む。
【0048】
外部インターフェースがユニバーサルシリアルバスインターフェースであれば、ドラッグされたファイルを伝送し;或いは、外部インターフェースが赤外線伝送インターフェースであれば、ドラッグされたファイルを伝送し;或いは、外部インターフェースがWi-Fiインターフェースであれば、ドラッグされたファイルを伝送し;或いは、外部インターフェースがブルートゥースインターフェースであれば、ドラッグされたファイルを伝送し;或いは、外部インターフェースが近接場型無線通信インターフェースであれば、ドラッグされたファイルを伝送し;或いは、外部インターフェースがイヤホンインターフェースであれば、ドラッグされたファイルを再生し;或いは、外部インターフェースがスピーカーインターフェースであれば、ドラッグされたファイルを再生する。
【0049】
例えば、USBのアイコンが、ファイルを該アイコンにドラッグすることによりトリガーされていれば、USBインターフェースを用いてデータを伝送する。具体的な操作では、データ伝送前に、ユーザは、表示に基づいて伝送の要否を確認することもできる。
【0050】
また、例えば、赤外線伝送のアイコンが、ファイルを該アイコンにドラッグすることによりトリガーされていれば、赤外線伝送インターフェースを用いてデータを伝送する。具体的な操作では、赤外線の方式で複数の外部装置が同時に接続されている場合、対応する複数のアイコンが表示され、ユーザによりデータをどのような外部装置に伝送するかを選択することができる。
【0051】
或いは、ドラッグされたファイルに対して、イヤホンインターフェースに対応するファイル再生を行い、即ち、イヤホンのアイコンが、ファイルを該アイコンにドラッグすることによりトリガーされていれば、イヤホンで音楽を再生する。
【0052】
上述により、本発明の実施例では、ユーザインターフェースにおいてファイルをドラッグするための操作命令を検出し、また、アイコンが、ファイルを該アイコンにドラッグすることによりトリガーされていることをも検出した時に、ドラッグされたファイルを、該アイコンに対応する外部インターフェースの機能により処理する。全体の操作過程では、マルチ選択する必要がなく、二つのステップ、即ち、「ドラッグ」及び「トリガー」だけを要するので、ドラッグされたファイルを、対応する外部インターフェースの機能により処理することができる。このような操作方法は、直観的且つ簡単で速い。また、外部インターフェースの機能が異なることにより、ドラッグされたファイルに対して異なる処理、例えば、伝送又は再生等を行うことができるので、このような方法で、ファイルへの多様な処理を実現することもできる。
【0053】
上述の方法で、ユーザインターフェースとユーザとの間のインターアクションを実現し、ユーザ体験を向上させることもできる。」

(7)引用文献Dの記載

原査定の引用文献Dには、以下の記載がある。

ア 「[0053] If mobile device 120 accepts the pairing request by mobile device 110, then application software 1122 executing on mobile device 120 constructs a pairing accept message comprising a device address (e.g., BD_ADDR_120) associated with mobile device 120. Using mobile device 120's device address, mobile device 110 can establish a local wireless communication connection (e.g., a Bluetooth connection) with mobile device 120.」

(当審訳:[0053] モバイルデバイス120がモバイルデバイス110によるペアリング要求を受け入れた場合、モバイルデバイス120上で実行されるアプリケーションソフトウェア1122は、モバイルデバイス120に関連するデバイスアドレス(例えば、BD_ADDR_120)を含むペアリング受諾メッセージを構築する。モバイルデバイス120のデバイスアドレスを使用して、モバイルデバイス110は、モバイルデバイス120とのローカル無線通信接続(例えば、ブルートゥース接続)を確立することができる。)

イ 図3

[図:0001400208000024.jpg]

ウ 「[0059] Referring to FIG. 3, in accordance with another exemplary embodiment of the invention, a method for establishing a short-range wireless communication connection between a pair of mobile devices connected in a WAN comprises submitting a pairing request to communication server 100 via a text messaging protocol. In this exemplary embodiment, mobile device 110 may initiate a pairing request for wirelessly connecting to one or more target devices (S310), by forwarding a pairing message to a communication server 100 over a wide area network connection (S320).
[0060] The pairing message may be formatted as a text message sent via the SMS protocol, for example, or a similar messaging service suitable for communicating the PIN and device related data. Communication server 100 or a central management system, for example, may be connected to mobile devices 110 and 120 in the WAN as illustrated in FIG. 1B. Communication server 100 processes the pairing message forwarded by mobile device 110 and communicates the related information (e.g., PIN, BD_ADDR_110) to mobile device 120, requesting mobile device 120 to provide a reply.
[0061] If the communication server 100 receives a favorable reply (e.g., a pairing accept message) from mobile device 120, then communication server 100 processes the information included in the pairing accept message (e.g., PIN, BD_ADDR_120) and forwards it to mobile device 110 over the wide area network connection in form of a SMS message, for example. Thus, mobile device 110 receives the pairing accept message from mobile device 120 via communication server 100, in accordance with the second embodiment (S330).
[0062] Mobile device 110 utilizes devices address and authentication data in the pairing accept message to establish a short-range wireless connection (e.g., a Bluetooth connection) with mobile device 120 (S340). It is noteworthy that in the second exemplary embodiment, the user of mobile device 110 may use a known phone number for mobile device 120 to direct a short text message to mobile device 120. As such, the user will not be required to provide such arcane information as mobile device 120's device address to initiate the pairing process.
[0063] In accordance with a preferred embodiment, once the pairing information (e.g., PIN, BD_ADDR, pairing policy, etc.) is exchanged between mobile device 110 and 120, the respective information is stored in a local or remote storage device, from which each device can retrieve said information to establish a short-range communication connection. Once the short-range communication connection (e.g., a Bluetooth connection) is established, then the two mobile devices are able to communicate data.」

(当審訳:[0059] 図3を参照すると、本発明の別の例示的な実施形態に従って、WANで接続された一対のモバイルデバイス間の近距離無線通信接続を確立するための方法は、テキストメッセージングプロトコルを介して通信サーバ100にペアリング要求を送信することからなる。この例示的な実施形態では、モバイルデバイス110は、広域ネットワーク接続を介して通信サーバ100にペアリングメッセージを転送することによって(S320)、1つまたは複数のターゲットデバイスに無線接続するためのペアリングリクエストを開始することができる(S310)。

[0060] ペアリング・メッセージは、例えば、SMSプロトコル、またはPINおよびデバイス関連データを通信するのに適した同様のメッセージング・サービスを介して送信されるテキスト・メッセージとしてフォーマットされ得る。通信サーバ100または中央管理システムは、例えば、図1Bに示されるように、WANにおいてモバイルデバイス110および120に接続されてもよい。通信サーバ100は、モバイル機器110によって転送されたペアリング・メッセージを処理し、関連情報(例えば、PIN、BD_ADDR_110)をモバイル機器120に通信し、モバイル機器120に応答を提供するよう要求する。

[0061] 通信サーバ100がモバイルデバイス120から好ましい返信(例えば、ペアリング受諾メッセージ)を受信した場合、通信サーバ100は、ペアリング受諾メッセージに含まれる情報(例えば、PIN、BD_ADDR_120)を処理し、例えば、SMSメッセージの形態で広域ネットワーク接続を介してモバイルデバイス110に転送する。このように、モバイルデバイス110は、第2の実施形態に従って、通信サーバ100を介してモバイルデバイス120からペアリング受諾メッセージを受信する(S330)。

[0062] モバイルデバイス110は、ペアリング受諾メッセージ内のデバイスアドレスおよび認証データを利用して、モバイルデバイス120との近距離無線接続(例えば、ブルートゥース接続)を確立する(S340)。第2の例示的な実施形態において、モバイルデバイス110のユーザは、モバイルデバイス120にショートテキストメッセージを向けるために、モバイルデバイス120の既知の電話番号を使用してもよいことに注目されたい。このように、ユーザは、ペアリングプロセスを開始するために、モバイルデバイス120のデバイスアドレスのような難解な情報を提供する必要はない。

[0063] 好ましい実施形態に従って、ペアリング情報(例えば、PIN、BD_ADDR、ペアリング・ポリシーなど)がモバイル・デバイス110と120との間で交換されると、それぞれの情報はローカルまたはリモートの記憶装置に記憶され、そこから各デバイスが前記情報を取り出して近距離通信接続を確立することができる。近距離通信接続(例えば、ブルートゥース接続)が確立されると、2つのモバイル機器はデータ通信を行うことができる。)

(8)引用文献Eの記載

原査定の引用文献Eには、以下の記載がある。

ア 「【技術分野】
【0001】
本特許出願は、通信分野に関し、特に、無線周波数デバイスのペアリングのための方法、デバイスおよびシステムに関する。」
イ 「【0047】
本発明の他の実施形態において提供される無線周波数デバイスのペアリングのための方法が図3に示されている。該方法は以下のステップを含む。
【0048】
S31:第2の無線周波数デバイスが、第1の無線周波数デバイスによって送信された発見要求メッセージを受信する。
続きを表示(全32行)
【0049】
1以上の無線周波数デバイスが存在し得る。複数の第2の無線周波数デバイスが存在するとき、複数の第2の無線周波数デバイスは、第1の無線周波数デバイスによって送信された発見要求メッセージを同時に受信し得る。
【0050】
S32:第2の無線周波数デバイスは、発見応答メッセージを第1の無線周波数デバイスに返信する。
【0051】
具体的には、第1の無線周波数デバイスによって送信された発見要求メッセージの受信後、少なくとも1つの第2の無線周波数デバイスが、発見応答メッセージを第1の無線周波数デバイスに返信する。
【0052】
S33:第1の無線周波数デバイスによって送信された第1のペアリング要求メッセージの受信後、第2の無線周波数デバイスはインターフェイス情報を表示する。ここで、インターフェイス情報は、ユーザによって入力される必要のあるボタンについてのプロンプトを与えるプロンプト情報である。
【0053】
具体的には、第1の無線周波数デバイスによって送信された第1のペアリング要求メッセージの受信後、少なくとも1つの第2の無線周波数デバイスの中の対象となる第2の無線周波数デバイスは、後続の確認処理においてユーザによって入力される必要のあるボタンについてのプロンプトを与えるプロンプト情報を含むインターフェイス情報を表示する。なお、本実施形態において、ステップS33からS37における第2の無線周波数デバイスは、少なくとも1つの第2の無線周波数デバイスの中の対象となる第2の無線周波数デバイスを指す。第1の無線周波数デバイスが、1つの第2の無線周波数デバイスによって返信された発見応答メッセージを受信するだけのとき、その第2の無線周波数デバイスが対象となる第2の無線周波数デバイスである。第1の無線周波数デバイスが、複数の第2の無線周波数デバイスによって返信された発見応答メッセージを受信するとき、対象となる第2の無線周波数デバイスは、第2の無線周波数デバイスのメーカ番号と、第2の無線周波数デバイスによってサポートされる無線周波数デバイスの能力のリストとを整合することにより第1の無線周波数デバイスによって選択された第2の無線周波数デバイスである。ここで、メーカ番号とリストは、各発見応答メッセージの中に含まれ、選択された第2の無線周波数デバイスは、第1の無線周波数デバイスと整合するメーカ番号とリストを備えており、最も強力な発見応答メッセージを返信する。
【0054】
さらに、第1の無線周波数デバイスによって送信された第1のペアリング要求メッセージの受信後、対象となる第2の無線周波数デバイスは、後続の確認処理においてユーザによって入力される必要のあるボタンについてのプロンプトを与えるプロンプト情報を含むインターフェイス情報を表示する。確認処理は、本発明の実施形態において提供されるペアリング方法に対応するペアリング処理全体の一部である。インターフェイス情報は、ユーザが既にペアリング処理における確認を開始したことを示し、ステップS34からS37を実行することにより確認処理を完了する。無線通信デバイスのペアリング処理における確認を開始し、確認処理を完了することにより、無線通信デバイスのペアリング処理において、誤ったペアリングおよび正しくない操作を回避し得る。このように、ペアリングフローは加速され、不要な操作は削減される。
【0055】
S34:第2の無線周波数デバイスは、第1のペアリング応答メッセージを第1の無線周波数デバイスに返信する。
【0056】
さらに、第2の無線周波数デバイスによって第1の無線周波数デバイスに返信される第1のペアリング応答メッセージは、インターフェイス情報に対応する関連情報を含むかもしれず、また、関連情報を含まないかもしれず、それは、本発明において制限されない。
【0057】
ステップS34における第1のペアリング応答メッセージを返信する動作と、ステップS33におけるインターフェイス情報を表示する動作は、2つとも、第1の無線周波数デバイスによって送信された第1のペアリング要求メッセージの、第2の無線周波数デバイスによる受信後に生じる。2つの動作は、逐次生じても良いし、同時に生じても良い。2つの時間順序は本発明の実施形態において制限されない。
【0058】
S35:第2の無線周波数デバイスは、第1の無線周波数デバイスによって送信された第2のペアリング要求メッセージを受信する。第2のペアリング要求メッセージは、第2の無線周波数デバイスによって表示されたインターフェイス情報に従って、ユーザによって入力されたボタン指示に対応するボタン情報を含む。ここで、インターフェイス情報は、後続の確認処理においてユーザによって入力される必要のあるボタンについてのプロンプトを与えるプロンプト情報である。第1の無線周波数デバイスは、第2の無線周波数デバイスによって返信された第1のペアリング応答メッセージを受信し、第2の無線周波数デバイスによって表示されたインターフェイス情報に従ってユーザによって入力されたボタン指示を受信後、第2のペアリング要求メッセージを第2の無線周波数デバイスに送信する。ここで、第2のペアリング要求メッセージは、ボタン指示に対応するボタン情報を含む。
【0059】
S36:インターフェイス情報に従ってユーザによって入力されたボタン指示に対応するボタン情報を含む第2のペアリング要求メッセージの受信後、そしてもし、ボタン情報とインターフェイス情報とが成功裏に整合すると決定されるならば、第2の無線周波数デバイスは、第1の無線周波数デバイスに、確認結果を含む第2のペアリング応答メッセージを返信する。ここで、確認結果は、ボタン情報とインターフェイス情報とが成功裏に整合したことを示す。
【0060】
第2のペアリング応答メッセージの中に含まれる確認結果は、ボタン情報とインターフェイス情報との整合の結果が成功か失敗かを示すことができる。
【0061】
S37:第2の無線周波数デバイスは、第1の無線周波数デバイスとキーを交換し、ユーザ端にペアリングの成功をプロンプトする。
【0062】
本発明の実施形態において提供される無線周波数デバイスのペアリングのための方法において、RF4CE仕様書を満たすペアリング要求メッセージ(第1および第2のペアリング要求メッセージを含む)およびペアリング応答メッセージ(第1および第2のペアリング応答メッセージを含む)が、ペアリングを要求し、ペアリング結果を確認するために使用される。これは、無線周波数デバイス製品の標準化にとって有益である。ペアリングボタンの無い無線周波数デバイスのために、ペアリングセキュリティもまた改善することができる。」

第6 対比・判断

1 本願発明7

(1)対比

本願発明7と、引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「タブレット端末100」は、例えば「写真1」などの「データ(オブジェクト80)」を周辺機器に送信できるから、本願発明7の「ファイル伝送装置」に相当する。

イ 引用発明の「タブレット端末100」は、「オブジェクト80を指で選択し、所望のアイコン(転送先の周辺機器)のところまでドラッグしてリリースするという接触動作」を検出しているから、本願発明7の「ファイルのアイコンを目標装置のアイコンにドラッグするファイルドラッグ操作を検出するように構成される検出モジュール」に相当する構成を備えるといえる。

ウ 引用発明の「無線通信部16」は、「タブレット端末100の周辺にある機器と通信し、それらの機器とデータの送受信を行うことができ」るから、本願発明7の「受信モジュール」及び「前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信モジュール」に相当する構成を備えるといえる。

エ 引用発明の「タブレット端末100」は、「オブジェクト80を指で選択し、所望のアイコン(転送先の周辺機器)のところまでドラッグしてリリースするという接触動作は、周辺機器にデータ(オブジェクト80)送信するという動作と連動」するよう構成されているから、本願発明7の「検出された前記ファイルドラッグ操作に応答して、前記ファイルのデータを取得するように構成される取得モジュール」に相当する構成を備えるといえる。

(2)一致点

本願発明7と、引用発明とは、以下の点で一致する。

「ファイル伝送装置において、
ファイルのアイコンを目標装置のアイコンにドラッグするファイルドラッグ操作を検出するように構成される検出モジュールと、
検出された前記ファイルドラッグ操作に応答して、前記ファイルのデータを取得するように構成される取得モジュールと、
前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信モジュールと、
を含み、
前記ファイル伝送装置は、
受信モジュールと、
をさらに含む
ファイル伝送装置。」

(3)相違点

本願発明1と、引用発明とは、以下の点で相違する。

ア 相違点1

本願発明7では、送信モジュールが、放送を通じてペアリング情報を送信するように構成されているのに対し、引用発明では、このような構成が開示されていない点。

イ 相違点2

本願発明7では、受信モジュールが、目標装置が送信する応答情報を受信するように構成され、前記応答情報は身分情報を含み、前記身分情報はユーザーアカウントとデバイスのメーカー識別の中の少なくとも一つを含むのに対し、引用発明では、このような構成を備えていない点。

ウ 相違点3

本願発明7では、送信モジュールが、前記応答情報が持っているユーザーアカウントとローカルが使用するユーザーアカウントが同じである場合、前記目標装置に接続確立要求を送信するように構成されているのに対し、引用発明では、このような構成を備えていない点。

エ 相違点4

本願発明7では、受信モジュールが、目標装置が送信する接続確立応答を受信するように構成されているのに対し、引用発明では、このような構成が開示されていない点。

オ 相違点5

本願発明7では、ユーザーアカウントおよび/またはデバイスのメーカー識別を認証標準として、これにより、統一されたユーザーアカウントおよび/またはデバイスのメーカー識別であるかどうかを判断し、送信モジュールが、前記目標装置のアドレスを取得するように構成される取得サブモジュールと、前記目標装置のアドレスに基づいて、前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信サブモジュールと、を含み、前記取得サブモジュールは、トリガイベントと目標装置のアドレスとの関係に基づいて、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で発生するトリガイベントに対応する目標装置のアドレスを確定するように構成され、前記トリガイベントは、前記目標装置のアイコンが押されるときに発生されるのに対し、引用発明では、このような構成を備えていない点。

(4)相違点について

事案に鑑みて,まず、相違点5について検討する。

本願発明7の相違点5に係る構成の内、特に、送信モジュールが、前記目標装置のアドレスを取得するように構成される取得サブモジュールと、前記目標装置のアドレスに基づいて、前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信サブモジュールと、を含み、前記取得サブモジュールは、トリガイベントと目標装置のアドレスとの関係に基づいて、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で発生するトリガイベントに対応する目標装置のアドレスを確定するように構成され、前記トリガイベントは、前記目標装置のアイコンが押されるときに発生されるとの構成は、引用文献1ないし5、ならびに、A、B、D、およびEには、いずれも、記載も示唆もなく、当該構成が本願の優先日前に周知であったとも認められない。

したがって、本願発明7の相違点5に係る、送信モジュールが、前記目標装置のアドレスを取得するように構成される取得サブモジュールと、前記目標装置のアドレスに基づいて、前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信サブモジュールと、を含み、前記取得サブモジュールは、トリガイベントと目標装置のアドレスとの関係に基づいて、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で発生するトリガイベントに対応する目標装置のアドレスを確定するように構成され、前記トリガイベントは、前記目標装置のアイコンが押されるときに発生されるとの構成は、引用発明および引用文献2ないし5ならびにA、B、D、およびE記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではない。

(5)小括

以上から、その他の相違点1ないし4について検討するまでもなく,本願発明7は、引用発明および引用文献2ないし5ならびにA、B、D、およびE記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではない。

2 本願発明1

本願発明1は、本願発明7のカテゴリのみを、「ファイル伝送装置」の発明から、「ファイル伝送方法」の発明へと変更したものであり、本願発明7と同様の構成を備えているから、上記1で述べたとおり、本願発明7と同様の理由により、引用発明および引用文献2ないし5ならびにA、B、D、およびE記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではない。

3 本願発明2ないし6

本願発明2ないし6は、いずれも、本願発明1を減縮したものであり、本願発明1と同じ構成を備えているから、上記2で述べたとおり、本願発明1と同じ理由により、引用発明および引用文献2ないし5ならびにA、B、D、およびE記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではない。

4 本願発明8ないし12

本願発明8ないし12は、いずれも、本願発明7を減縮したものであり、本願発明7と同じ構成を備えているから、上記1で述べたとおり、本願発明7と同じ理由により、引用発明および引用文献2ないし5ならびにA、B、D、およびE記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではない。

5 本願発明13および14

本願発明13および14は、本願発明1のカテゴリのみを、「ファイル伝送方法」の発明から、それぞれ、「請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のファイル伝送方法を実行するように構成されることを特徴とするファイル伝送装置」の発明、および、「ファイル伝送方法を実現することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」の発明へと変更したものであり、本願発明1と同様の構成を備えているから、上記2で述べたとおり、本願発明1と同様の理由により、引用発明および引用文献2ないし5ならびにA、B、D、およびE記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではない。

第7 原査定についての判断

1 本願発明7

令和5年6月13日提出の手続補正書により、本願発明7は、「送信モジュール」について、「前記目標装置のアドレスを取得するように構成される取得サブモジュールと、前記目標装置のアドレスに基づいて、前記ファイルのデータを前記目標装置に送信するように構成される送信サブモジュールと、を含み、前記取得サブモジュールは、トリガイベントと目標装置のアドレスとの関係に基づいて、前記ファイルのアイコンがドラッグされる過程で発生するトリガイベントに対応する目標装置のアドレスを確定するように構成され、前記トリガイベントは、前記目標装置のアイコンが押されるときに発生される」との技術的限定が付加された。当該技術的限定は、原査定における引用文献A、引用文献B、引用文献C(当審拒絶理由における引用文献1)、引用文献Dおよび引用文献Eのいずれにも記載も示唆もなく、本願の優先日前における周知技術でもないので、本願発明7は、原査定における引用文献AないしEに基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

2 本願発明1

本願発明1は、本願発明7のカテゴリのみを、「ファイル伝送装置」の発明から、「ファイル伝送方法」の発明へと変更したものであり、本願発明7と同様の構成を備えているから、上記1で述べたとおり、本願発明7と同様の理由により、原査定における引用文献AないしEに基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

3 本願発明2ないし6

本願発明2ないし6は、いずれも、本願発明1を減縮したものであり、本願発明1と同じ構成を備えているから、上記2で述べたとおり、本願発明1と同じ理由により、原査定における引用文献AないしEに基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

4 本願発明8ないし12

本願発明8ないし12は、いずれも、本願発明7を減縮したものであり、本願発明7と同じ構成を備えているから、上記1で述べたとおり、本願発明7と同じ理由により、原査定における引用文献AないしEに基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

5 本願発明13および14

本願発明13および14は、本願発明1のカテゴリのみを、「ファイル伝送方法」の発明から、それぞれ、「請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のファイル伝送方法を実行するように構成されることを特徴とするファイル伝送装置」の発明、および、「ファイル伝送方法を実現することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」の発明へと変更したものであり、本願発明1と同様の構成を備えているから、上記2で述べたとおり、原査定における引用文献AないしEに基づいて、当業者が容易に発明できたものではない。

6 小括

以上から、原査定を維持することはできない。

第8 当審拒絶理由についての判断

上記第6で述べたように,本願発明1ないし14は、いずれも、引用発明および引用文献2ないし5記載の技術事項に基づいて、当業者が想到し得たものではないから、当審拒絶理由通知における進歩性欠如の拒絶理由は解消した。

第9 むすび

以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。

他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-013078

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  • 2025-014602拒絶査定不服審判 / 2026-08-13 / 原査定取消(特許/登録すべき)ペン入力装置用カバー部材、及びペン入力装置
    共通の審決分類: 121・G06F

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