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特許拒絶査定不服審判

2022-011136

遊技機

審判番号
2022-011136
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-011720外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年07月15日
審決日
2023年03月07日
公報発行日
2023年05月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-11720「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年8月10日出願公開、特開2021-115317〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 12項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、令和2年1月28日の出願であって、令和3年10月22日付けで拒絶の理由が通知され、同年12月24日に意見書及び手続補正書が提出され、令和4年1月12日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年3月25日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、同年4月4日付け(謄本送達日:同月19日)で、同年3月25日付け手続補正書による補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、同年7月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出され、さらに同年10月14日に上申書が提出されたものである。

第2 令和4年7月15日に提出された手続補正書による補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和4年7月15日に提出された手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正の内容

本件補正は、特許請求の範囲についてする補正であって、令和3年12月24日提出の手続補正書によって補正された本件補正前の請求項1及び2に、

「【請求項1】
実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機において、
前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部と、
滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部と、を備え、
続きを表示(全13行)
前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があり、
前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があり、
所定の変動ゲームの実行中、前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることがあり、
前記特定ゲーム画像は、前記通常ゲーム画像と形状が異なり、
前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であり、
前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがあり、
前記第1表示部において前記特定ゲーム画像が表示されているとき、別の前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることが制限されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるときには、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して、前記特定ゲーム画像が強調して表示される請求項1に記載の遊技機。」

とあったものを、

「【請求項1】
実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機において、
前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部と、
滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部と、を備え、
続きを表示(全13行)
前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があり、
前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があり、
所定の変動ゲームの実行中、前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることがあり、
前記特定ゲーム画像は、前記通常ゲーム画像と形状が異なり、
前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であり、
前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがあり、
前記第1表示部において前記特定ゲーム画像が表示されているとき、別の前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることが制限され、
前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるときには、前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され、
前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能であることを特徴とする遊技機。」

とする補正である(なお、下線は補正前後の箇所を明示するために合議体が付した。)。

2 補正の適否について

(1)補正の目的について

ア 本件補正は、本件補正前の請求項1を削除し、同請求項1を引用する請求項2を独立形式とし、さらに、同請求項2に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき」に関して、「前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され」ることが、「前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって」なされるものである点を限定し、さらに、「前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能である」との限定を付加するものである。

イ 上記アからみて、本件補正は、補正前の請求項2に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。

(2)新規事項について

本件補正は、本願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面における【0012】、【0023】、【0026】、【0041】、【0091】、【0120】~【0125】、図3及び図9等の記載に基づくものであり、新たな技術事項を導入するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。

3 独立特許要件について

そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)についても、以下、検討する。

(1)本願補正発明

本願補正発明を再掲すると、次のとおりのものである(なお、AからMについては、分説するため合議体が付した。以下A等を付した事項を「特定事項A」等という。)。

「A 実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機において、
B 前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部と、
C 滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部と、を備え、
D 前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があり、
続きを表示(全13行)
E 前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があり、
F 所定の変動ゲームの実行中、前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることがあり、
G 前記特定ゲーム画像は、前記通常ゲーム画像と形状が異なり、
H 前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であり、
I 前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがあり、
J 前記第1表示部において前記特定ゲーム画像が表示されているとき、別の前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることが制限され、
K 前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるときには、前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され、
L 前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能である
M ことを特徴とする遊技機。」

(2)引用文献1及び引用発明

ア 引用文献1に記載された事項

原査定で引用文献1として引用され、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2015-97624号公報(平成27年5月28日公開、以下「引用文献1」という。)には、遊技機に関し、次の事項が図とともに記載されている。なお、下線は合議体が付した。以下同じ。

(ア)

「【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。」

(イ)

「【0013】
以下、遊技機の一実施形態を図1~図18にしたがって説明する。
図1に示す遊技機としてのパチンコ遊技機10には、発射ハンドルHDが装備されている。発射ハンドルHDを回動操作することにより、遊技球が遊技盤YBへ発射される強度を調整することができる。
【0014】
続きを表示(全15行)
遊技盤YBの略中央には、表示演出を行う表示手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、例えば、液晶ディスプレイ型の表示装置や、ドットマトリクス型の表示装置、7セグメント型の表示装置などが用いられる。
【0015】
演出表示装置11では、複数の列(本実施形態では、3列)の特定図柄を変動表示させて行う特定図柄変動ゲームが実行される。その他、演出表示装置11では、特定図柄変動ゲームに関連して、各種の表示演出が実行される。各列には、[1]~[8]の8種類の数字が特定図柄として表示される。各列の図柄列は、8種類の特定図柄により構成される。特定図柄変動ゲームは、第1始動入球装置15及び第2始動入球装置17のうち何れかに遊技球が入球することを契機に、実行される。
【0016】
各列の特定図柄は、演出表示装置11の表示領域内の上部に定められた特定図柄表示領域SRにて表示される。そして、特定図柄表示領域SRにて、特定図柄変動ゲームが行われる。本実施形態において、特定図柄変動ゲームが、変動ゲームに相当する。そして、特定図柄変動ゲームを実行する演出表示装置11が、変動ゲーム実行手段として機能する。
【0017】
特定図柄変動ゲームでは、各列の特定図柄として表示される特定図柄の図柄組み合わせ(表示結果)が導出される。そして、大当り抽選に当選する場合、演出表示装置11には、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。また、大当り抽選に非当選する場合、演出表示装置11には、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。因みに、本実施形態において、大当りの図柄組み合わせは、全列の特定図柄が同一の図柄組み合わせ([777]等)である。そして、本実施形態において、はずれの図柄組み合わせは、全列の特定図柄が異なる図柄組み合わせ([426]等)、又は1列の特定図柄が他の2列の特定図柄と異なる図柄組み合わせ([323]等)である。このため、確定停止表示される特定図柄の図柄組み合わせから、大当り抽選の抽選結果を把握することが可能となる。
【0018】
始動入球手段としての第1始動入球装置15は、演出表示装置11の下方に配設されている。第1始動入球装置15は、遊技球が入球可能な入球口を有している。また、第1始動入球装置15は、当該第1始動入球装置15へ遊技球が入球したことを検知可能な第1始動センサSE1(図3に示す)を有している。第1始動センサSE1は、第1始動入球装置15へ入球した遊技球が流下する通路上に配設されている。本実施形態では、第1始動入球装置15の入球口を構成する部材及び第1始動センサSE1を纏めて第1始動入球装置15と規定しているが、第1始動入球装置15の入球口を構成する部材を第1始動入球装置15とし、当該第1始動入球装置15と第1始動センサSE1が別体であるものとして規定してもよい。第1始動入球装置15へ遊技球が入球すると、大当り抽選の権利が付与される。また、第1始動入球装置15へ遊技球が入球することにより、図柄変動ゲームの始動条件が成立する。
【0019】
始動入球手段としての第2始動入球装置17は、第1始動入球装置15の下方に配設されている。第2始動入球装置17は、遊技球が入球可能な入球口を有している。また、第2始動入球装置17は、開閉部材を有している。また、第2始動入球装置17は、当該第2始動入球装置17へ遊技球が入球したことを検知可能な第2始動センサSE2(図3に示す)を有している。第2始動センサSE2は、第2始動入球装置17へ入球した遊技球が流下する通路上に配設されている。本実施形態では、第2始動入球装置17の入球口を構成する部材、開閉部材及び第2始動センサSE2を纏めて第2始動入球装置17と規定しているが、第2始動入球装置17の入球口を構成する部材と開閉部材を第2始動入球装置17とし、当該第2始動入球装置17と第2始動センサSE2が別体であるものとして規定してもよい。第2始動入球装置17へ遊技球が入球すると、大当り抽選の権利が付与される。また、第2始動入球装置17へ遊技球が入球することにより、図柄変動ゲームの始動条件が成立する。」

(ウ)

「【0023】
パチンコ遊技機10では、当り抽選としての大当り抽選に当選した場合、当り遊技としての大当り遊技が生起される。大当り遊技の生起中には、大入賞装置20が開放状態となり、大入賞装置20への遊技球の入球が許容される。大入賞装置20へ遊技球が入球すると、予め決められた個数の遊技球が賞球として払い出される。」

(エ)

「【0026】
また、遊技盤YBの右下方には、LED等の発光部材が複数配置された発光部配置部材HSが配設されている。発光部配置部材HSには、特別図柄表示装置25、保留表示装置26及び普通図柄表示装置27が配設されている。各表示装置25~27は、複数の発光部材によって構成されている。
【0027】
特別図柄表示装置25では、当該特別図柄表示装置25を構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる特別図柄を用いて、特別図柄変動ゲームが実行される。特別図柄表示装置25にて特別図柄変動ゲームの実行が開始されると演出表示装置11にて特定図柄変動ゲームが開始され、特別図柄変動ゲームの実行が終了すると特定図柄変動ゲームが終了する。特別図柄表示装置25には、大当り抽選に当選した際、大当り図柄が停止して表示される。特別図柄表示装置25に大当り図柄が停止して表示される際、特定図柄変動ゲームでは、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。また、特別図柄表示装置25には、大当り抽選に非当選した際、はずれ図柄が停止して表示される。特別図柄表示装置25にはずれ図柄が停止して表示される際、特定図柄変動ゲームでは、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。なお、特別図柄表示装置25に特別図柄が停止して表示されるまでの間、特別図柄表示装置25では、特別図柄が変動して表示される。
【0028】
因みに、特別図柄表示装置25として、複数の発光部材によって構成される7セグメント型の表示装置や、液晶ディスプレイ型の表示装置を用いてもよい。以下の説明において、単に「図柄変動ゲーム」という場合には、特別図柄変動ゲームと特定図柄変動ゲームの何れも意味する。
【0029】
パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームを保留可能に構成されている。そして、保留表示装置26では、当該保留表示装置26を構成する発光部材の点灯や点滅、消灯によって、保留されている特別図柄変動ゲームの回数(以下、「保留記憶数」という)が示される。
【0030】
なお、特別図柄変動ゲームが保留されることは、第1始動入球装置15又は第2始動入球装置17への入球を契機として行われる大当り抽選が保留されることに相当する。また、保留されている特別図柄変動ゲームとは、始動条件が成立している一方で実行開始条件が成立していない図柄変動ゲームに相当する。」

(オ)

「【0033】
図2に示すように、パチンコ遊技機10では、保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4が、演出表示装置11に表示される。また、パチンコ遊技機10では、実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0が、演出表示装置11に表示される。」

(カ)

「【0134】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替える場合がある。
【0135】
本実施形態では、保留対応画像が通常の表示状態で表示される場合には、「白色」に装飾された円形を模した画像で表示されるが、「白色」とは異なる「青色」、「緑色」及び「赤色」のうち何れかに装飾された円形を模した画像を表示して、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する。以下の説明において、保留対応画像が、「青色」、「緑色」及び「赤色」のうち何れかに装飾された円形を模した画像で表示される表示状態を、「期待度を報知する表示状態」という。
【0136】
また、保留対応画像は、始動入球装置15,17へ遊技球が入球したタイミングで期待度を報知する表示状態で表示される場合もあれば、保留対応画像がシフト表示されるタイミングで期待度を報知する表示状態に切り替わって表示される場合もある。更に、保留対応画像が期待度を報知する表示状態で表示された後も、保留対応画像がシフト表示されるタイミングで、期待度を報知する表示状態のうち高い事前期待度を報知する内容に切り替わって表示される場合もある。」

(キ)

「【0160】
また、演出制御用CPU31aは、保留対応画像の表示状態を通常の表示状態から期待度を報知する表示状態へ切り替えて表示させた場合、当該保留対応画像に対応する図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、保留期間演出を実行するか否かを決定する。」

(ク)

「【0162】
更に、保留期間演出が実行された際には、通常の背景画像とは異なる保留期間演出用の背景画像が演出表示装置11に表示される。また、保留期間演出用の背景画像には複数種類あり、期待度を報知する表示状態で表示されている保留対応画像に応じて、保留期間演出用の背景画像が変化する。例えば、保留対応画像が「青色」で表示されている場合、「青色」に対応する保留期間演出用の背景画像が演出表示装置11に表示される。その後、保留対応画像が「青色」から「赤色」に切り替わると、演出表示装置11に表示される背景画像が、「青色」に対応する保留期間演出用の背景画像から「赤色」に対応する保留期間演出用の背景画像へ切り替わる。」

(ケ)

「【図1】
[図:0001397034000001.jpg]
」

(コ)

「【図2】
[図:0001397034000002.jpg]
」

(サ)

「【図17】
[図:0001397034000003.jpg]
」

イ 引用文献1の記載より認定できる事項

(ア)認定事項ア

図1を参照すると、「パチンコ遊技機10の前面に遊技盤YBが設けられる点」(以下「認定事項ア」という。)が看て取れる。

(イ)認定事項イ

【0033】及び図2を参照すると、「演出表示装置11の下端近傍の領域に、保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の保留対応画像が表示され」る点が認定でき、また、【0135】を参照すると、「保留対応画像が通常の表示状態で表示される場合には、「白色」に装飾された円形を模した画像で表示されるが、「白色」とは異なる「青色」、「緑色」及び「赤色」のうち何れかに装飾された円形を模した画像を表示」されることが記載されており、図17を参照すると、「「白色」に装飾された円形を模した画像で表示される」「通常の表示状態」の「保留対応画像」が複数表示されることが看て取れる。

「演出表示装置11の下端近傍の領域に、保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の通常の表示状態の保留対応画像が表示される点」が認定できる(以下「認定事項イ」という。)

ウ 引用発明

上記ア及びイからみて、引用文献1には、次の発明が記載されている。なお、aからmについては本願補正発明の特定事項AからMに対応させて付与し、引用箇所の段落番号を併記した。

「a,b,i 当り抽選としての大当り抽選に当選した場合、当り遊技としての大当り遊技が生起されるパチンコ遊技機10であって(【0023】)、
パチンコ遊技機10には(【0013】)、前面に遊技盤YBが設けられ(認定事項ア)、遊技盤YBの略中央には、表示演出を行う表示手段としての演出表示装置11が配設され(【0014】)、演出表示装置11の下方に遊技球が入球可能な入球口を有する第1始動入球装置15が配設され(【0018】)、第1始動入球装置15の下方に遊技球が入球可能な入球口を有する第2始動入球装置17が配設され(【0019】)、演出表示装置11では、第1始動入球装置15及び第2始動入球装置17のうち何れかに遊技球が入球することを契機に、複数の列の特定図柄を変動表示させて行う特定図柄変動ゲームが実行され(【0015】)、特定図柄変動ゲームでは、各列の特定図柄として表示される特定図柄の図柄組み合わせ(表示結果)が導出され、大当り抽選に当選する場合、演出表示装置11には、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示され、大当り抽選に非当選する場合、演出表示装置11には、はずれの図柄組み合わせが確定停止表示され(【0017】)、各列の特定図柄は、演出表示装置11の表示領域内の上部に定められた特定図柄表示領域SRにて表示され(【0016】)、
遊技盤YBの右下方には、特別図柄表示装置25が配設され(【0026】)、特別図柄表示装置25では、特別図柄変動ゲームが実行され、特別図柄変動ゲームの実行が開始されると演出表示装置11にて特定図柄変動ゲームが開始され、特別図柄変動ゲームの実行が終了すると特定図柄変動ゲームが終了し(【0027】)、
パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームを保留可能に構成され(【0029】)、保留されている特別図柄変動ゲームとは、始動条件が成立している一方で実行開始条件が成立していない図柄変動ゲームに相当し(【0030】)、演出表示装置11の下端近傍の領域に、保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の通常の表示状態の保留対応画像が表示され(【0033】、認定事項イ)、
d パチンコ遊技機10では、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替える場合があり(【0134】)、
保留対応画像が通常の表示状態で表示される場合には、「白色」に装飾された円形を模した画像で表示されるが、「白色」とは異なる「青色」、「緑色」及び「赤色」のうち何れかに装飾された円形を模した画像を表示して、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知し(【0135】)、
f 保留対応画像は、始動入球装置15,17へ遊技球が入球したタイミングで期待度を報知する表示状態で表示される場合もあれば、保留対応画像がシフト表示されるタイミングで期待度を報知する表示状態に切り替わって表示される場合もあり(【0136】)、
c,e,h 保留対応画像の表示状態が通常の表示状態から期待度を報知する表示状態へ切り替えて表示される場合、当該保留対応画像に対応する図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、保留期間演出を実行するか否かが決定され(【0160】)、保留期間演出が実行された際には、通常の背景画像とは異なる保留期間演出用の背景画像が演出表示装置11に表示される(【0162】)、
m パチンコ遊技機10(【0013】)。」(以下「引用発明」という。)

(3)引用文献2

ア 引用文献2に記載された事項

原査定で引用文献2として引用され、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-75082号公報(平成30年5月17日公開、以下「引用文献2」という。)には、遊技機に関し、次の事項が記載されている。

(ア)

「【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、変動表示を行なうことが可能な遊技機に関する。」

(イ)

「【0007】
(1) 変動表示を行なうことが可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
変動表示に関連する特定表示(図16の保留画像H、アクティブ画像AHの表示等)を表示可能な特定表示手段(演出表示装置9等)と、
前記特定表示の表示態様を変化させる演出(図17(D)等の保留等変化演出等)が実行可能な特定表示演出手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図15の演出図柄変動中処理等)とを備え、
前記特定表示演出手段は、前記特定表示を視認不可能または視認困難とした状態で特別演出(図16(B),(C)の保留表示領域95でのキャラクタ96によるボウリングゲーム演出等)を実行した後、当該特別演出の演出態様が所定態様(図16(D)のキャラクタ96によるボウリングゲームの成功の表示態様)となったことに基づいて、前記特定表示の表示態様を変化(図16(E),(F)の保留変化等)させる特定演出(図16(A)~(F)の特定演出等)を実行可能である。」

(ウ)

「【0227】
次に、特定表示を視認不可能または視認困難とした状態で特別演出を実行した後、当該特別演出の演出態様が所定態様となったことに基づいて、特定表示の表示態様を変化させる特定演出について説明する。
【0228】
図16は、特定演出の一例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図16では、(B)に示すように保留画像のような特定表示を視認不可能または視認困難とした状態で(B),(C)のようなボウリングゲーム等の特別演出を実行した後、当該特別演出の演出態様が(D)のようなストライク等の所定態様となったことに基づいて、(E),(F)のように特定表示の表示態様を赤、緑、または、青の色に変化させる特定演出と、当該特別演出の演出態様が(G)のようなガーター等の所定態様以外の態様となったことに基づいて、(H)のように特定表示の表示態様を通常態様とする特定演出とが、時間経過に従って示されている。
続きを表示(全14行)
【0229】
図16を参照して、演出表示装置9の表示領域内における下端部には、保留表示としての保留画像Hを表示可能な保留表示エリア18cと、アクティブ表示としてのアクティブ画像AHを表示可能なアクティブ表示エリアAHAとを含む所定範囲の領域よりなるアクティブ・保留表示領域90が設けられている。
【0230】
図16において、左,中,右の演出図柄91,92,93について、数字が表示されている状態が停止状態であり、下向きの矢印が表示されている状態が変動状態である。図16(A),(B)に示すように、演出表示装置9においては、保留記憶情報に基づいて、左,中,右の演出図柄91,92,93の変動表示が実行される。演出表示装置9のアクティブ・保留表示領域90において、左端部を除く保留表示エリア18cには、保留表示を示す保留画像Hとして円形状等の所定形状の画像が表示される。円形状の画像は、基本的形状の保留表示を示すものである。円形状の保留表示としては、「通常保留」、「白保留」、「青保留」、「緑保留」、または、「赤保留」と呼ばれる、表示色で識別可能な保留表示が含まれる。通常保留は通常色である黄色の保留表示である。白保留は白色の保留表示である。青保留は青色の保留表示である。緑保留は緑色の保留表示である。赤保留は赤色の保留表示である。これら保留表示についての大当り期待度(表示されたときに大当りとなる割合)の関係は、たとえば、「通常保留」<「白保留」<「青保留」<「緑保留」<「赤保留」となるように設定されている。
【0231】
図16(A),(B)に示すように、演出表示装置9のアクティブ・保留表示領域90において、左端部のアクティブ表示エリアAHAには、アクティブ表示を示すアクティブ画像AHとして円形状等の所定形状の画像が表示される。アクティブ画像AHは、保留画像Hと同様の種類の円形状の画像が表示される。アクティブ画像AHの各種類についての大当り期待度は、保留表示と同様である。
【0232】
特定演出が実行されるときには、図16(A)に示すように、演出のターゲットとなる星形状の表示態様の保留画像Hが表示される。以下、星形状の表示態様の保留画像は、星保留と呼ぶ場合がある。その後、図16(B)~(D),(G)に示すようなボウリングゲームが特別演出として実行される。特別演出が実行されるときには、図16(B),(C)に示すように、アクティブ画像AHおよび保留画像Hが視認不可能な状態とされた状態で演出が実行される。なお、特別演出が実行されるときには、アクティブ画像AHおよび保留画像Hが視認不可能ではないが、視認困難な状態(たとえば、ぼんやりした画像で視認可能、または、画像の一部のみが視認可能な状態等)とされた状態で演出が実行されるようにしてもよい。ぼんやりした画像とは、たとえば、保留画像Hの色は認識困難で、保留画像Hのシルエット(形状の外形)が表示される状態のような画像をいう。つまり、特別演出は、アクティブ画像AHおよび保留画像Hのような特定表示を視認不可能または視認困難とした状態で実行される演出であればどのような演出パターンの演出であってもよい。
【0233】
ボウリングゲームは、所定のキャラクタ画像96が表示されてボーリングをするゲームである。図16(B),(C)に示すように、変動表示が1回または2回実行される間にボウリングゲームが1回または2回実行される。ボウリングゲームは、キャラクタ画像96がボールを転がして複数のピンを倒すゲームであり、全部のピンを倒して「ストライク」のゲーム結果となったときに特別演出の演出成功が示唆され、1本もピンを倒せない「ガーター」のゲーム結果となったときに特別演出の演出失敗が示唆される。」

(エ)

「【0236】
演出成功の示唆は、図16(D)のように保留表示を視認可能な状態に戻した後に「ストライク!」という演出成功を示唆する文字がアクティブ・保留表示領域90に表示されることにより行なわれる。演出失敗の示唆は、図16(G)のように「ガーター…」という演出失敗を示唆する文字がアクティブ・保留表示領域90に表示されることにより行なわれる。
【0237】
特別演出の演出成功時には、図16(E)のように、光を示す光画像94がターゲットの星保留の保留画像Hに集光する表示をする演出が実行された後、図16(F)のように、その星保留の保留画像Hが通常保留以外の円形状の保留画像(図16(F)では赤色の保留画像)に変化する保留変化演出が実行され、特定演出が終了する。特別演出の演出成功時において、星保留の保留画像Hは、白保留、青保留、緑保留、および、赤保留のうちから選択されたいずれかの保留画像Hに変化することが可能である。一方、特別演出の演出失敗時には、図16(H)のように、星保留の保留画像Hが通常保留の保留画像に変化する保留変化演出が実行され、特定演出が終了する。」

(オ)

「【0245】
また、特定演出による表示態様の変化としては、画像の色が変化するもの、画像の形状が変化するもの(たとえば保留画像の形状が変化するもの)、画像の大きさが変化するもの(たとえば保留画像の大きさが変化するもの)等、表示態様がどのように変化するものであってもよく、これらの組合せによる変化であってもよい。」

(カ)

「【0298】
演出制御バッファ設定部194においては、第1特別図柄用の始動入賞時受信コマンドバッファにおけるバッファ番号「1」~「8」のデータに対応して、次に示すような演出用の情報を格納するための記憶領域としての演出用バッファが設けられている。
【0299】
始動入賞時受信コマンドバッファに格納された図柄指定情報等の所定のデータに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100により、後述する先読み演出処理で、「保留等変化演出判定有無」のデータ、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ、および、「保留等変化演出態様指定」のデータが、始動入賞時受信コマンドバッファにおける保留記憶情報に対応するバッファ番号「1」~「8」のそれぞれのデータに対応して、演出用バッファに設けられた「保留等変化演出判定有無」のデータ格納領域、「保留等変化演出実行変動指定」のデータ格納領域、および、「保留等変化演出態様指定」のデータ格納領域に格納される。」

(キ)

「【0318】
なお、図20(B)の演出用バッファに、保留等変化演出を実行することが決定されたことを示すデータが記憶されている保留記憶情報があるときには、その保留記憶情報に基づく変動表示が終了するまで、新たな保留記憶情報について、保留等変化演出を実行する決定をしないように、演出選択を制限してもよい。また、図20(B)の演出用バッファに、保留等変化演出を実行することが決定されたことを示すデータが記憶されている保留記憶情報があるときには、その保留記憶情報に基づく変動表示が終了するまで、新たな保留記憶情報について、通常保留以外の保留表示態様(白保留、青保留、緑保留等)で出現表示しないように、出現保留表示態様の選択を制限してもよい。」

(ク)

「【図16】
[図:0001397034000004.jpg]
」

イ 引用文献2記載事項1から3

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(ア)引用文献2記載事項1

【0228】には、「図16では、(B)に示すように保留画像のような特定表示を視認不可能または視認困難とした状態で(B),(C)のようなボウリングゲーム等の特別演出を実行した後、当該特別演出の演出態様が(D)のようなストライク等の所定態様となったことに基づいて、(E),(F)のように特定表示の表示態様を赤、緑、または、青の色に変化させる特定演出・・・が、時間経過に従って示されている。」と記載されており、図16を参照すると(C)において、演出図柄91,92,93が停止状態となり、図16(D)を参照すると、演出図柄91,92,93は再度変動状態となり、図16(E)及び(F)が変動状態であることが看て取れる。

また、【0236】には、「演出成功の示唆は、図16(D)のように保留表示を視認可能な状態に戻した後に「ストライク!」という演出成功を示唆する文字がアクティブ・保留表示領域90に表示されることにより行なわれる。」と記載され、【0237】には、「特別演出の演出成功時には、図16(E)のように、光を示す光画像94がターゲットの星保留の保留画像Hに集光する表示をする演出が実行された後、図16(F)のように、その星保留の保留画像Hが通常保留以外の円形状の保留画像(図16(F)では赤色の保留画像)に変化する保留変化演出が実行され、特定演出が終了する。特別演出の演出成功時において、星保留の保留画像Hは、白保留、青保留、緑保留、および、赤保留のうちから選択されたいずれかの保留画像Hに変化することが可能である。」と記載されていることから、特別演出の演出成功の示唆及び保留変化演出の実行が、演出図柄91,92,93の変動状態において行われると認められる。

してみると、引用文献2には、以下の事項が記載されていると認められる。

「保留変化演出の実行は、演出図柄91,92,93の変動状態において行われること。」(以下「引用文献2記載事項1」という。)

(イ)引用文献2記載事項2

【0007】、【0227】及び【0245】の記載を参照すると、引用文献2には、以下の事項が記載されていると認められる。

「変動表示に関連する特定表示(保留画像H、アクティブ画像AHの表示等)(【0007】)の表示態様を変化させる特定演出(【0227】)による表示態様の変化として、画像の色が変化するもの、画像の形状が変化するもの(たとえば保留画像の形状が変化するもの)、画像の大きさが変化するもの(たとえば保留画像の大きさが変化するもの)等がある(【0245】)点。」(以下「引用文献2記載事項2」という。)

(ウ)引用文献2記載事項3

【0298】及び【0318】の記載を参照すると、引用文献2には、以下の事項が記載されていると認められる。

「演出用の情報を格納するための記憶領域としての演出用バッファ(【0298】)に、保留等変化演出を実行することが決定されたことを示すデータが記憶されている保留記憶情報があるときには、その保留記憶情報に基づく変動表示が終了するまで、新たな保留記憶情報について、保留等変化演出を実行する決定をしないようにされた(【0318】)点。」(以下「引用文献2記載事項3」という。)

(4)周知例の記載、周知技術等

ア 周知例1

本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2016-179015号公報(平成28年10月13日公開、以下「周知例1」という。)には、遊技機に関し、次の事項が記載されている。

(ア)

「【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。」

(イ)

「【0526】
図57は、第5の実施の形態における左回転パターン保留変化演出を示す説明図である。図57(a)~(e)を用いて本実施の形態での左回転パターンの保留変化演出の流れを説明する。図57(a)は、メイン画像表示装置9において左,中,右の演出図柄91~93が変動中の状態であることを示している。また、サブ画像表示装置90の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)18cが設けられている。合算保留記憶表示部18cには、入賞順にサブ画像表示装置90の表示画面に左から複数個の保留表示H1~H3が表示される。
【0527】
保留変化演出が実行される場合、図57(b)に示すようにサブ画像表示装置90が左回転する。サブ画像表示装置90の回転動作(位置の変位)に合わせ、複数個の保留表示H1~H3が一様に左方向に転がる動作態様で表示される。このとき、保留表示がサブ画像表示装置90の変位に合わせ重力に従って表示画面内を転がることを示すエフェクト表示が行なわれる。ここでエフェクトとは、表示されている画像に対して加工を施すことを意味する。たとえば、保留表示が転がっている場合に、回転している様子を保留表示の周囲に円弧の線で表示するような画像表示のことである。
続きを表示(全16行)
【0528】
図57(b)の段階から、さらにサブ画像表示装置90が左回転すると図57(c)のように複数の保留表示H1~H3が衝突する演出が実行される。この場合、保留表示H1と保留表示H2との間、保留表示H2と保留表示H3との間には、保留表示が衝突したことを示すエフェクト60が表示される。そして、保留表示の衝突の際に合算保留記憶表示部18cのうち、特定の保留表示である2番目の保留表示H1の表示色が青色から赤色へと変化する。これにより、保留表示を一様に転がして動作させるときに、保留表示を衝突させて衝突したことを示すエフェクト60の表示が行なわれる。
【0529】
その後、図57(d)に示すように、サブ画像表示装置90が右回転し、元の位置に戻る。このとき、衝突していた保留表示もサブ画像表示装置90の回転動作に合わせて元の位置に戻る。また、メイン画像表示装置9では、左,中,右の演出図柄91~93がはずれの停止図柄の組合せ「3,9,4」で停止表示される。次いで、図57(e)に示すように保留表示H1が消去され、保留表示H2および保留表示H3が表示画面の左側に移動(シフト)し、保留表示H1に対応する変動表示が開始される。
【0530】
図57(c)に示すように、サブ画像表示装置90の回転動作による変位に合わせ保留表示の表示態様が変化するので、保留変化演出による保留表示の変化演出が行なわれていることを明確にすることができる。また、サブ画像表示装置90の回転動作による変位に合わせ保留表示が一様の動作により変位するので、遊技者を保留表示の動きに注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
【0531】
また、図57(b)に示すように、複数の保留表示H1~H3は、サブ画像表示装置90の変位に合わせ一様の動作態様で重力に従って転がる表示で示されるので、遊技者を複数個の保留表示の動きに注目させることができる。また、複数個の保留表示が一様の動作を行なったときに図57(c)に示すように特定の保留表示である2番目の保留表示H2が特殊な表示態様に変化する。よって、一様の動作態様で複数の保留表示が変位した際に、いずれの保留表示が変化するかに遊技者を注目させることができる。
【0532】
また、図57(c)に示すように、保留表示を一様に転がして動作させるときに、保留表示を衝突させて衝突したことを示すエフェクト60の表示を行うので、一様の動作態様に応じたエフェクト60による演出により遊技の興趣を向上させることができる。
【0533】
また、この実施の形態では、第1の実施の形態で示した演出図柄変動開始処理(ステップS801参照)において、変動表示における各種演出を設定するための処理(たとえば、結果演出の種類の決定等の処理)を行う演出設定処理が実行される。」

(ウ)

「【図57】
[図:0001397034000005.jpg]
」

(エ) 図57を参照すると、画像表示装置として、メイン画像表示装置9とサブ画像表示装置90を有する点(以下「認定事項エ」という。)が認定できる。

また、図57を参照すると、メイン画像表示装置9には左,中,右の演出図柄91~93が表示され、メイン画像表示装置9の表示は、サブ画像表示装置90の回転動作にかかわらず、同じ位置に表示される点(以下「認定事項オ」という。)

(オ) 上記(ア)から(エ)より、周知例1には、以下の事項が記載されていると認められる。

「画像表示装置として、メイン画像表示装置9とサブ画像表示装置90を有し(認定事項エ)、メイン画像表示装置9には左,中,右の演出図柄91~93が表示される(認定事項オ)パチンコ遊技機において(【0001】)、
サブ画像表示装置90には、複数個の保留表示H1~H3が表示され(【0526】)、
保留変化演出が実行される場合、サブ画像表示装置90が左回転し、サブ画像表示装置90の回転動作(位置の変位)に合わせ、複数個の保留表示H1~H3が一様に左方向に転がる動作態様で表示され(【0527】)、複数の保留表示H1~H3が衝突する演出が実行され、保留表示が衝突したことを示すエフェクト60が表示され、特定の保留表示である2番目の保留表示H1の表示色が青色から赤色へと変化し(【0528】)、
その後、サブ画像表示装置90が右回転し、元の位置に戻り、衝突していた保留表示もサブ画像表示装置90の回転動作に合わせて元の位置に戻り(【0528】)、
サブ画像表示装置90の回転動作による変位に合わせ保留表示が一様の動作により変位するので、遊技者を保留表示の動きに注目させることができ、遊技の興趣が向上することができ(【0530】)、
メイン画像表示装置9の表示は、サブ画像表示装置90の回転動作にかかわらず、同じ位置に表示される(認定事項オ)点。」(以下「周知例1記載事項」という。)

イ 周知例2

本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2017-734号公報(平成29年1月5日公開、以下「周知例2」という。)には、弾球遊技機に関し、次の事項が記載されている。

(ア)

「【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機(以下、弾球遊技機ともいう)に関するものである。」

(イ)

「【0150】
図25では、保留変化演出の演出態様の一例について説明する。
先ず、図25(a)に示すように、第1演出表示装置6の画面の中央には、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動中となっている。第1演出表示装置6の下部には、第2演出表示装置69が配置されている。なお、第2演出表示装置69の画面には、記憶されている保留記憶に対応する保留図柄94、保留図柄95が表示されている。なお、保留図柄94及び保留図柄95は通常保留図柄である。そして、図25(b)に示すように、左演出図柄91及び右演出図柄93が「2」、中演出図柄92が「3」で停止し、ハズレであることを報知する。新しく保留記憶が記憶されると、第2演出表示装置69の画面に通常保留図柄である保留図柄96が追加して表示されている。
【0151】
続きを表示(全11行)
その後、保留図柄94に対応する保留記憶が消化されると、図25(c)に示すように、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動を開始する。なお、保留図柄94に対応する保留記憶が消化されたことで、第2演出表示装置69に表示されている保留図柄95及び保留図柄96は、左方へ移動する。その後、演出図柄の疑似変動が開始して3秒の時間を経過すると、可動前兆演出が開始する(第2可動パターンBに基づく第2演出表示装置の可動)。
【0152】
保留変化演出が行われる場合には、図25(c)から図25(d)へ移行する。図25(d)に示すように、第2可動パターンBに基づく可動前兆演出中に第2演出表示装置69の画面に表示された保留図柄95は、一時保留図柄(通常保留図柄)から最終保留図柄(特別保留図柄2)へ変化している。本図例では、可動前兆演出中であることを示すため、第2演出表示装置69が傾いている。そして、図25(e)へ移行すると、可動前兆演出が終了する(第2演出表示装置69の可動停止)。その後、図25(f)へ移行する。
【0153】
本実施例では、一時保留図柄(最終保留図柄よりも低い期待値を示す保留図柄)から最終保留図柄(通常保留図柄、特別保留図柄1~特別保留図柄3)に昇格する時期を、第2演出表示装置69を用いた可動前兆演出中としていた。特にこれに限定されることはなく、第2演出表示装置69を用いた可動前兆演出が開始された直後であってもよいし、可動前兆演出が終了してから所定期間を経過した後であってもよい。
【0154】
以上の弾球遊技機によれば、第2演出表示装置69を第2可動パターンに基づいて可動している状態中に(可動前兆演出)、第2演出表示装置69の画面に表示されている保留図柄を、信頼度の異なる保留図柄に変化させる保留変化演出を実行し、保留図柄を変化させる保留変化演出をインパクトの強い演出にすることが可能となる。・・・」

(ウ)

「【図25】
[図:0001397034000006.jpg]
」

(エ) 図25を参照すると、第1演出表示装置6の画面の中央には、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が表示されていること(以下「認定事項カ」という。)が看て取れる。

また、図25(d)、(e)、【0151】及び【0152】を参照すると、可動前兆演出が開始されると、第2演出表示装置69の画面に表示された保留図柄95及び保留図柄96の位置が傾くことにより変更され、第1演出表示装置6の画面の中央に近づき、可動前兆演出が終了すると保留図柄95及び保留図柄96の位置はもとに戻り、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93の表示位置は、可動前兆演出を通して変わらない点(以下、「認定事項キ」という。)が認定できる。

(オ) 上記(ア)から(エ)より、周知例2には、以下の事項が記載されていると認められる。

「第1演出表示装置6の画面の中央には、左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が表示され(認定事項カ)、第1演出表示装置6の下部には、第2演出表示装置69が配置され、第2演出表示装置69の画面には、記憶されている保留記憶に対応する保留図柄95、保留図柄96が表示された(【0150】、図25(c))パチンコ機であって、
左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93が変動を開始して3秒の時間を経過すると、可動前兆演出が開始し(【0151】)、
可動前兆演出が開始されると、第2演出表示装置69の画面に表示された保留図柄95及び保留図柄96の位置が傾くことにより変更され、第1演出表示装置6の画面の中央に近づき(認定事項キ)、
可動前兆演出中に第2演出表示装置69の画面に表示された保留図柄95は、一時保留図柄(通常保留図柄)から最終保留図柄(特別保留図柄2)へ変化し(【0152】)、
第2演出表示装置69を可動している状態中に(可動前兆演出)、第2演出表示装置69の画面に表示されている保留図柄を、信頼度の異なる保留図柄に変化させる保留変化演出を実行し、保留図柄を変化させる保留変化演出をインパクトの強い演出にすることが可能とし(【0154】)、
可動前兆演出が終了すると保留図柄95及び保留図柄96の位置はもとに戻り(認定事項キ)、
左演出図柄91、中演出図柄92及び右演出図柄93の表示位置は、可動前兆演出を通して変わらない(認定事項キ)点。」(以下「周知例2記載事項」という。)

ウ 周知技術

上記ア及びイからみて、以下の事項が本願の出願前に周知であると認められる。

「パチンコ遊技機において、
画像表示装置として、メイン画像表示装置とサブ画像表示装置を有し、
メイン画像表示装置は演出図柄が表示され、
サブ画像表示装置には、複数個の保留表示が表示され、
保留変化演出が実行される場合、サブ画像表示装置が移動することによって、保留表示の位置が変化し、
特定の保留表示が変化し、
その後、サブ画像表示装置が元の位置に戻り、変化した保留表示もサブ画像表示装置の移動に合わせて元の位置に戻ることによって、遊技者を保留表示の動きに注目させることができ、
メイン画像表示装置の表示は、サブ画像表示装置の回転動作にかかわらず、同じ位置に表示される点。」(以下「周知技術」という。)。

(5)対比

本願補正発明と引用発明を対比する。

ア 特定事項Aについて

引用発明のa,b,iにおける「実行中の図柄変動ゲーム」、「始動条件が成立している一方で実行開始条件が成立していない図柄変動ゲーム」である「特別図柄変動ゲーム」、及び、「保留対応画像」は、それぞれ、本願補正発明の特定事項Aにおける「実行中の変動ゲーム」、「保留中の変動ゲーム」及び「ゲーム画像」に相当する。

そうすると、引用発明のa,b,iにおける「始動条件が成立している一方で実行開始条件が成立していない図柄変動ゲーム」である「特別図柄変動ゲームを保留可能に構成され」、「演出表示装置11」「に、保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の通常の表示状態の保留対応画像が表示され」る「パチンコ遊技機10」は、本願補正発明の特定事項Aにおける「実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機」に相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Aを備える。

イ 特定事項Bについて

引用発明のa,b,iにおける「保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の通常の表示状態の保留対応画像が表示され」る「演出表示装置11の下端近傍の領域」は、本願補正発明の特定事項Bにおける「前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部」に相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Bを備える。

ウ 特定事項Cについて

引用発明のc,e,hにおける「保留期間演出が実行され」ている「か否か」は、本願補正発明の特定事項Cにおける「滞在中の演出モード」に相当する。

そうすると、引用発明のc,e,hにおける「通常の背景画像」及び「通常の背景画像とは異なる保留期間演出用の背景画像が」「表示される」「演出表示装置11」は、本願補正発明の特定事項Cにおける「滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部」に相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Cを備える。

エ 特定事項Dについて

引用発明のdにおける「「白色」に装飾された円形を模した画像で表示される」「通常の表示状態」の「保留対応画像」は、本願補正発明の特定事項Dにおける「通常ゲーム画像」に相当し、引用発明のdにおける「「白色」とは異なる「青色」、「緑色」及び「赤色」のうち何れかに装飾された円形を模した画像」の「保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知」する「保留対応画像」は、本願補正発明の特定事項Dにおける「通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像」に相当する。

そうすると、引用発明のdにおける「保留対応画像の表示状態」が「「白色」に装飾された円形を模した画像で表示される」「通常の表示状態から」、「「白色」とは異なる「青色」、「緑色」及び「赤色」のうち何れかに装飾された円形を模した画像を表示して、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知」する「保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態」に「切り替え」られることは、本願補正発明の特定事項Dにおける「前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があ」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Dを備える。

オ 特定事項Eについて

引用発明のc,e,hにおける「通常の背景画像」は、本願補正発明の特定事項Eにおける「通常背景画像」に相当し、引用発明のc,e,hにおける「通常の背景画像とは異なる保留期間演出用の背景画像」は、本願補正発明の特定事項Eにおける「通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像」に相当する。

そうすると、引用発明のc,e,hにおける「通常の背景画像」と「通常の背景画像とは異なる保留期間演出用の背景画像」があることは、本願補正発明の特定事項Eにおける「前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があ」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Eを備える。

カ 特定事項Hについて

上記エ、オを踏まえると、引用発明のc,e,hにおける「保留対応画像の表示状態が通常の表示状態から期待度を報知する表示状態へ切り替えて表示される場合、当該保留対応画像に対応する図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、保留期間演出を実行するか否かが決定され」、「保留期間演出が実行された際には、通常の背景画像とは異なる保留期間演出用の背景画像が演出表示装置11に表示される」ことは、本願補正発明の特定事項Hにおける「前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であ」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Hを備える。

キ 特定事項Iについて

引用発明のa,b,iにおける「演出表示装置11の下端近傍の領域」に「保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の通常の表示状態の保留対応画像が表示され」ることは、本願補正発明の特定事項Iにおける「前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがあ」ることに相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Iを備える。

ク 特定事項Mについて

引用発明のmにおける「パチンコ遊技機10」は、本願補正発明の特定事項Mにおける「遊技機」に相当する。

よって、引用発明は、本願補正発明の特定事項Mを備える。

ケ 上記アからクからみて、本願補正発明と引用発明とは、以下の点で一致する。

<一致点>

A 実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機において、

B 前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部と、

C 滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部と、を備え、

D 前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があり、

E 前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があり、

H 前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であり、

I 前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがある

M 遊技機。

そして、両者は、以下の点で相違する。

<相違点1> (特定事項F)

ゲーム画像に関して、本願補正発明は、「所定の変動ゲームの実行中、前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることがあ」るのに対して、引用発明は、「保留対応画像がシフト表示されるタイミングで期待度を報知する表示状態に切り替わって表示される場合」はあるが、「演出表示装置11にて特定図柄変動ゲームが開始され」てから「特定図柄変動ゲームが終了」するまでに「保留対応画像」が「期待度を報知する表示状態に切り替わって表示される」ものではない点。

<相違点2> (特定事項G)

特定ゲーム画像の形状に関して、本願補正発明は、「前記特定ゲーム画像は、前記通常ゲーム画像と形状が異な」るものであるのに対して、引用発明は、「保留対応画像」の「通常の表示状態」と「図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態」とが、いずれも「円形を模した画像」であり、異なるものではない点。

<相違点3> (特定事項J)

第1表示部において表示されるゲーム画像に関して、本願補正発明は、「前記特定ゲーム画像が表示されているとき、別の前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることが制限され」るのに対して、引用発明は、「保留対応画像」が「図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態」で表示されているときに、他に前記「事前期待度を報知する表示状態」で表示し得るか否かが不明である点。

<相違点4> (特定事項K,L)

通常ゲーム画像に代えて特定ゲーム画像が表示されるときに関して、本願補正発明は、「前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され、前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能である」のに対して、引用発明は、「通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替え」られる「保留対応画像」が移動することについては特定されていない点。

(6)判断

上記の各相違点について検討する。

ア 相違点1について

引用文献2には、上記(3)イ(ア)に示した引用文献2記載事項1が記載されている。

ここにおいて、引用発明と引用文献2記載事項1とは、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替える演出を行う遊技機という点で技術分野が共通し、遊技の興趣性を向上させるという課題を内在する点でも共通するから、引用発明における保留対応画像が期待度を報知する表示状態に切り替わって表示されるタイミングとして、「保留対応画像がシフト表示されるタイミング」に替えて、引用文献2記載事項1における「演出図柄91,92,93の変動状態において行われること」を適用し、「演出表示装置11にて特定図柄変動ゲームが開始され」てから「特定図柄変動ゲームが終了」するまでに「保留対応画像」が「期待度を報知する表示状態に切り替わって表示される」ように構成し、本願補正発明の相違点1に係る構成を成すことは、当業者が容易になし得たことである。

イ 相違点2について

引用文献2には、上記(3)イ(イ)に示した引用文献2記載事項2が記載されている。

ここにおいて、引用発明と引用文献2記載事項2とは、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替える演出を行う遊技機という点で技術分野が共通し、遊技の興趣性を向上させるという課題を内在する点でも共通するから、引用発明における「保留対応画像」の「図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態」の形状として、引用文献2記載事項2における「変動表示に関連する特定表示(保留画像H、アクティブ画像AHの表示等)」「の表示態様を変化させる特定演出」「による表示態様の変化として、」「画像の形状が変化するもの」「がある」点を適用し、前記「事前期待度を報知する表示状態」の形状として、「通常の表示状態」と形状が異なるものを採用し、本願補正発明の相違点2に係る構成を成すことは、当業者が容易になし得たことである。

ウ 相違点3について

引用文献2には、上記(3)イ(ウ)に示した引用文献2記載事項3が記載されている。

ここにおいて、引用発明と引用文献2記載事項3とは、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替える演出を行う遊技機という点で技術分野が共通し、遊技の興趣性を向上させるという課題を内在する点でも共通するから、引用発明における「演出表示装置11の下端近傍の領域に」「表示され」る「保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の」「保留対応画像」に関して、引用文献2記載事項3における、「保留等変化演出を実行することが決定され」ているときに、「新たな保留記憶情報について、保留等変化演出を実行する決定をしないように」する構成を適用し、本願補正発明の相違点3に係る構成を成すことは、当業者が容易になし得たことである。

エ 相違点4について

上記(4)に「周知技術」として示したように、

「パチンコ遊技機において、
画像表示装置として、メイン画像表示装置とサブ画像表示装置を有し、
メイン画像表示装置は演出図柄が表示され、
サブ画像表示装置には、複数個の保留表示が表示され、
保留変化演出が実行される場合、サブ画像表示装置が移動することによって、保留表示の位置が変化し、
同時に特定の保留表示が変化し、
その後、サブ画像表示装置が元の位置に戻り、変化した保留表示もサブ画像表示装置の移動に合わせて元の位置に戻り、
メイン画像表示装置の表示は、サブ画像表示装置の回転動作にかかわらず、同じ位置に表示される点。」

は、本願出願前周知の事項である。

ここにおいて、引用発明と上記周知技術とは、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替える演出を行う遊技機という点で技術分野が共通する。

また、引用発明と上記周知技術とは、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、保留されている図柄変動ゲームが大当りとなることへの事前期待度を報知する表示状態へと切り替えるにあたって、遊技者を、変化し得る保留対応画像へ注目させるための演出を行うことによって、遊技の興趣性をより向上させるという共通の課題を有するものである。

そして、引用発明において、保留対応画像の表示状態を、通常の表示状態から、事前期待度を報知する表示状態へと切り替える演出を行うにあたって、遊技の興趣性をより向上させるために、引用発明の「演出表示装置11の下端近傍の領域」である「保留されている図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG1~HG4及び実行中の図柄変動ゲームに対応する保留対応画像HG0からなる複数の保留対応画像が表示され」る部分を、上記周知技術を適用することによってサブ画像表示装置に表示されるように構成し、さらに、上記周知技術のように、「保留変化演出が実行される場合、サブ画像表示装置が移動し、保留表示の位置が変化し、特定の保留表示が変化し、その後、サブ画像表示装置が元の位置に戻り、変化した保留表示もサブ画像表示装置の移動に合わせて元の位置に戻り、メイン画像表示装置の表示は、サブ画像表示装置の回転動作にかかわらず、同じ位置に表示される」ように構成することは、当業者が容易に想到し得ることである。

また、上記周知技術は、「特定の保留表示が変化」する時に当該保留表示を移動させて表示するものであるから、本願補正発明の相違点4に係る構成における「前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され」る点を充足すると認められる。

してみると、引用発明に上記周知技術を適用したものは、本願補正発明の相違点4に係る構成である「前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され、前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能である」構成をすべて充足するものである。

したがって、本願補正発明の相違点4は、引用発明に上記周知技術を適用することによって、当業者が容易に想到し得たものである。

(7)本願補正発明の奏する効果について

本願補正発明の奏する効果は、引用発明、引用文献2記載事項1から3及び上記周知技術の奏する効果から、当業者が予測することができた程度のものである。

(8)請求人の主張について

ア 請求人の主張の概要

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請求人は、審判請求書の「3.本願発明が特許されるべき理由」において、概ね以下のとおり主張する。

(ア)主張1

「本願発明1によれば、形状により、通常ゲーム画像と、特定ゲーム画像とを異ならせることで、通常ゲーム画像に代えて特定ゲーム画像が表示されたことを気付かせ易くすることができ、ゲーム画像の種類が代わる事象について興趣の向上を図ることができる。」

(イ)主張2

「本願発明1によれば、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わるゲーム画像について、正面視において視認する位置が移動することによって通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わったことを際立たせることができる。これにより、本願発明1によれば、通常ゲーム画像に代えて特定ゲーム画像が表示されたことを気付かせ易くすることができ、ゲーム画像の種類が代わる事象について興趣の向上を図ることができる。
ここで、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わるときにおいて、実行中の演出が終了してしまうと、ゲーム画像の種類が代わる事象よりも、実行中の演出が途中で終了した事象のほうに意識が向いてしまうことが考えられる。そして、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わるとき、即ち、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わるゲーム画像を視認する位置が移動するときにおいて、演出図柄を用いた変動ゲームを視認する位置が移動してしまうと、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わるゲーム画像よりも、演出図柄を用いた変動ゲームのほうに意識が向いてしまうことが考えられる。特に、遊技者は、演出図柄を用いた変動ゲームの表示によって大当りとなるか否かについて特定可能であることを当然に知っているから、演出図柄を用いた変動ゲームを視認する位置が移動すると、演出図柄を用いた変動ゲームに目が向いてしまい易い。そのところ、本願発明1では、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能にした。これにより、本願発明1によれば、ゲーム画像と、通常ゲーム画像から特定ゲーム画像に代わる事象と、に対して注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。」

イ 請求人の主張についての検討

折りたたみ中(クリックで表示)

請求人の主張について以下に検討する。

(ア)主張1に対して

上記主張1は、本願補正発明の特定事項Gに関するものであり、上記(5)において検討した本願補正発明の相違点2に係る構成により、もたらされる作用効果であると認められる。

しかしながら、本願補正発明の相違点2に係る構成は、上記(6)イにおいて検討したように、引用発明に引用文献2記載事項2を適用することによって当業者が容易に想到し得る構成であり、その作用効果も、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基づき、当業者が容易に想到し得るものである。

よって、請求人による主張1は採用できない。

(イ)主張2に対して

上記主張2は、本願補正発明の特定事項K及びLに関するものであり、上記(5)において検討した本願補正発明の相違点4に係る構成により、もたらされる作用効果であると認められる。

しかしながら、本願補正発明の相違点4に係る構成は、上記(6)エにおいて検討したように、引用発明に上記周知技術を適用することによって当業者が容易に想到し得る構成であり、その作用効果も、引用発明及び上記周知技術に基づき、当業者が容易に想到し得るものである。

よって、請求人による主張2は採用できない。

(9)令和4年10月14日提出の上申書について

請求人は、令和4年10月14日に上申書を提出し、本願補正発明を、以下のとおりに補正する準備がある旨を主張している(なお、下線は補正前後の箇所を明示するために合議体が付し、また、AからNは本願補正発明の特定事項に対応させて合議体が付与した。)。

「(補正案)
[請求項1]
A 実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機において、
B 前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部と、
続きを表示(全16行)
C 滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部と、を備え、
D 前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があり、
E 前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があり、
F 所定の変動ゲームの実行中、前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることがあり、
G 前記特定ゲーム画像は、前記通常ゲーム画像と形状が異なり、
H 前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であり、
N 前記第1表示部は、原位置から演出位置に移動可能に構成されており、
I 前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがあり、
J 前記第1表示部において前記特定ゲーム画像が表示されているとき、別の前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることが制限され、
K’前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるときには、前記第1表示部が前記原位置から前記演出位置に移動して前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され、
L’前記第1表示部が前記原位置から前記演出位置に移動して前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能である
M ことを特徴とする遊技機。」(以下、上記上申書に記載された補正案として示された発明を「補正案発明」という。)

そして、請求人は、上記上申書において、以下の主張を行っている。

「本願発明1によれば、通常ゲーム画像に代えて特定ゲーム画像が表示されるときには、ゲーム画像の形状が変化することに加えて、第1表示部が原位置から演出位置に移動することによってゲーム画像の正面視における視認位置が変化する。これにより、本願発明1によれば、通常ゲーム画像に代えて特定ゲーム画像が表示されたことを気付かせ易くすることができる。
ゲーム画像の形状は、第1表示部に表示される画像を見ることでその変化に気付かせることができる。一方、第1表示部の移動は、遊技機全体を見ることでその変化に気付かせることができる。つまり、ゲーム画像の形状と、第1表示部の移動と、では、ゲーム画像の変化を気付かせる観点が異なる。特に、第1表示部の移動は、第1表示部の画像を見ていない場合であっても、遊技者に気付かせることができる。これにより、本願発明1によれば、ゲーム画像の種類が代わる事象について認識させ易くすることができ、興趣の向上を図ることができる。」

そこで、補正案発明について検討すると、補正案発明は、本願補正発明と、特定事項N、K’及びL’において相違するものである。

しかしながら、上記(4)に示した「周知技術」は、特定事項Nである「第1表示部」が「原位置から演出位置に移動可能に構成され」た点、特定事項L’及びK’である「前記第1表示部が前記原位置から前記演出位置に移動して前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動することによって、前記通常ゲーム画像から代わらずに前記通常ゲーム画像が表示されているときに比して前記特定ゲーム画像が強調して表示され、前記第1表示部が前記原位置から前記演出位置に移動して前記通常ゲーム画像から前記特定ゲーム画像に代わるゲーム画像の正面視における視認位置が移動した場合であっても、演出図柄を用いた変動ゲームの正面視における視認位置は移動せずに実行中の演出が継続して実行可能である」点をいずれも備えていると認められる。

したがって、仮に、請求人が上申書に示した補正案発明のように請求項1に係る発明が補正されたとしても、本願の請求項1に係る発明は、当業者が、引用発明、引用文献2記載事項1から3及び上記周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものである。

よって、上記上申書の補正案を採用することはできない。

(10)むすび

以上のとおり、本願補正発明は、当業者が、引用発明、引用文献2記載事項1から3及び上記周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものである。

したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4 小括

本願補正発明は、上記3のとおり、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和3年12月24日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2[理由]1に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものであり、本願補正発明の特定事項AからMに対応させて符号を付し、再掲すると、以下のとおりである。

「【請求項1】
A 実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームのうち少なくとも保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示可能な遊技機において、
B 前記ゲーム画像を表示可能な第1表示部と、
C 滞在中の演出モードに対応する背景画像を表示可能な第2表示部と、を備え、
続きを表示(全12行)
D 前記ゲーム画像には、通常ゲーム画像と、前記通常ゲーム画像と異なる特定ゲーム画像と、があり、
E 前記背景画像には、通常背景画像と、前記通常背景画像と異なる特定背景画像と、があり、
F 所定の変動ゲームの実行中、前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることがあり、
G 前記特定ゲーム画像は、前記通常ゲーム画像と形状が異なり、
H 前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されるとき、前記通常背景画像に代えて前記特定背景画像が表示されることがあり、当該特定背景画像は、当該特定ゲーム画像に対応する変動ゲームが終了するまで表示可能であり、
I 前記第1表示部では、複数の前記通常ゲーム画像が表示されることがあり、
J 前記第1表示部において前記特定ゲーム画像が表示されているとき、別の前記通常ゲーム画像に代えて前記特定ゲーム画像が表示されることが制限される
M ことを特徴とする遊技機。」

2 原査定の拒絶の理由の概要

原査定の拒絶の理由は、以下の拒絶理由を含むものである。

(進歩性)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用例に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記

・請求項 1

・下記引用文献等 1-2

<引用文献等一覧>

1.特開2015-97624号公報

2.特開2018-75082号公報

3 引用文献に記載された内容

引用文献1は、上記第2[理由]3における「引用文献1」に相当し、引用文献2は、上記2[理由]3における「引用文献2」に相当する。

したがって、引用文献1及び2に記載された内容は、上記第2[理由]3(2)及び(3)に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明(上記第2[理由]1)は、本願補正発明(上記第2[理由]3(1))から、上記相違点4に係る構成(特定事項K及びL)を削除したものである。

そして、本願発明と引用発明とを対比すると、本願発明と引用発明とは、上記相違点1から上記相違点3で相違し、その余の点で一致するから、上記第2[理由]3(6)アからウで示した理由と同様な理由により、本願発明は、当業者が、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび

以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、この出願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-011136

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