商標拒絶査定不服審判
2022-009020
ルイボスティーポノ、ポノ
- 審判番号
- 2022-009020
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-071700
- 請求日
- 2022年06月13日
- 審決日
- 2023年06月05日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ファスティングライフ株式会社
- 【請求人代理人】久門 享
- 【請求人代理人】久門 保子
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W30) / T18 .262-Z (W30) / T18 .263-Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-71700拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「ルイボスティーポノ」の文字を標準文字で表してなり、第30類「ルイボスティー,ルイボス茶を使用した茶飲料,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,調味料,アイスクリームのもと,穀物の加工品,即席菓子のもと,食用粉類」を指定商品として、令和3年6月10日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年1月28日付けで拒絶理由の通知がされ、同年3月7日付けで意見書が提出されたが、同月16日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年6月13日付けで拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6356754号商標(以下「引用商標」という。)は、「PONO」の文字を標準文字で表してなり、令和2年3月3日に登録出願、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第29類、第32類、第35類、第39類、第40類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同3年2月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本願商標と引用商標との類否について
(ア)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「ルイボスティーポノ」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、本願商標の構成中、「ルイボスティー」の文字は、「南アフリカのセダルバーグ山脈で栽培されるマメ科の植物ルイボス(アスパラサス-リネアリス)の葉を、発酵・乾燥させて作った茶。」の意味を有する語(「コンサイスカタカナ語辞典 第5版」株式会社三省堂)であって、本願商標の指定商品中「ルイボスティー,ルイボス茶を使用した茶飲料」との関係においては、当該文字は、商品自体又は商品の原材料を表したものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものといえる。
一方、本願商標の構成中、「ポノ」の文字は、辞書等に載録のない語であり、特定の意味合いを想起させる語として一般に知られているものとも認められないことからすれば、特定の意味を認識させない一種の造語として認識されるというのが相当であって、また、当該文字は、その指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有さないと判断しなければならない事情はない。
そして、本願商標「ルイボスティーポノ」は、その構成全体をもって、まとまりある一体的な意味合いを生じるものではなく、その構成中、「ルイボスティー」の文字と「ポノ」の文字とが、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないものである。
そうすると、本願商標が標準文字からなり、その全体が一連に表記されていることを考慮しても、その構成中の「ルイボスティー」の文字が自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものであるから、「ポノ」の文字が、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべきであって、本願商標は、その構成中の「ポノ」の文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することが許されるものである。
したがって、本願商標は、全体の構成文字に相応して生じる「ルイボスティーポノ」の称呼のほかに、その要部である「ポノ」の文字から、単に「ポノ」の称呼をも生じ、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、「PONO」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録のない語であり、特定の意味合いを想起させる語として一般に知られているものとも認められないことからすれば、特定の意味を認識させない一種の造語として認識されるというのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「ポノ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(ウ)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ上記(ア)及び(イ)のとおりの構成よりなるところ、両商標は、その全体の外観構成において相違するものの、本願商標の要部である「ポノ」の文字部分と引用商標とを比較すると、両者は片仮名と欧文字の差異があるとしても、いずれも標準文字で普通に用いられる方法で表されていることに加え、商標の構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記することが一般的に行われていることからすると、両者における文字種の相違が、取引者、需要者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないものである。
次に、称呼においては、本願商標の要部である「ポノ」の文字部分から「ポノ」の称呼を生じ、引用商標から「ポノ」の称呼を生じることから、両商標は、「ポノ」の称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標の要部である「ポノ」と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
以上からすると、本願商標の要部である「ポノ」と引用商標は、観念において比較することができないとしても、「ポノ」の称呼を共通にするものであり、また、文字種の相違は外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないものであるから、これらの外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について
本願商標の指定商品中の第30類「ルイボスティー,ルイボス茶を使用した茶飲料」は、引用商標の指定商品及び指定役務中の第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び「茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と類似するものである。
ウ 小括
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、引用商標の指定役務と類似する商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張の主張について
ア 請求人は、本願商標について、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔でまとまりよく一体に書されており、分離される特段の事情もない旨、本願商標からは「ルイボスティーポノ」のみの称呼が生じる旨主張する。
しかしながら、上記(1)ア(ア)のとおり、本願商標がまとまりよく一連に表記されていることを考慮してもなお、その構成中の「ルイボスティー」の文字が、その指定商品「ルイボスティー,ルイボス茶を使用した茶飲料」との関係においては、商品自体又は商品の原材料を表したものであって、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないといわざるを得ないものであり、加えて、「ルイボスティー」と「ポノ」の文字は、一体として特定の意味合いを有する等の観念上の結びつきを有するものとは認められないことからすれば、本願商標は、「ポノ」の文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することが許されるというべきである。
そうすると、本願商標の要部である「ポノ」の文字部分から「ポノ」の称呼をも生じるというべきであるから、請求人の主張は採用することはできない。
イ 請求人は、引用商標について、「ポノ」又は「ピーオーエヌオー」の称呼が生ずるため、本願商標とは明確に聴別でき、称呼上非類似である旨主張する。
しかしながら、引用商標「PONO」の文字は、「P(子音)」、「O(母音)」、「N(子音)」、「O(母音)」の順に並んだ文字の組合せであることから、欧文字の一文字一文字を区切った読みである「ピーオーエヌオー」と称呼するというよりは、まずは、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みに倣った「ポノ」と称呼するとみるのが自然である。
また、引用商標から「ピーオーエヌオー」の称呼が生じるとしても、「ポノ」の称呼が生じることを否定するものではないから、そのことによって、上記(1)の認定、判断は左右されるものではない。
ウ 請求人は、商標が一体不可分であって、一連の称呼が生じるとされた審決例等を挙げ、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。
しかしながら、それらの審決例は、本願商標とは、その構成態様及び指定商品又は指定役務等が異なることから、事案を異にするものであり、かつ、具体的事案の判断においては、過去の審決例等に拘束されることなく判断されるべきであるから、これらの事例の存在が上記の判断を左右するものではない。
エ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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