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特許拒絶査定不服審判

2022-006002

デジタルコンテンツを提供する方法、コンピュータプログラムおよびシステム

審判番号
2022-006002
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-086140外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年04月21日
審決日
2023年03月07日
公報発行日
2023年04月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2017- 86140「デジタルコンテンツを提供する方法、コンピュータプログラムおよびシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年12月 7日出願公開、特開2017-215951、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成29年4月25日(パリ条約による優先権主張2016年5 月30日、韓国)の出願であって、令和2年8月21日に手続補正がされ、令和2年12月28日付けで拒絶理由が通知され、令和3年2月9日に意見書が提出されるとともに手続補正がされ、令和3年6月22日付けで拒絶理由(最後)が通知され、令和3年8月23日に意見書が提出されるとともに手続補正がされ、令和4年1月20日付けで令和3年8月23日付けの手続補正が却下されるとともに拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、令和4年4月21日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされ、その後、令和4年11月1日付けで当審より拒絶理由が通知され(以下、「当審拒絶理由」という。)、令和4年12月26日に意見書が提出されるとともに手続補正がされたものである。 第2 原査定の概要 原査定(令和4年1月20日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 理由1(進歩性) 本願請求項1-7、13-16に係る発明は、以下の引用文献A-Bに基づいて、本願請求項8-12、17-19に係る発明は、以下の引用文献A-Cに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 A.特開2005-38273号公報 B.特開2006-129144号公報 C.米国特許出願公開第2011/0010258号明細書 第3 当審拒絶理由の概要 理由1(進歩性) 本願請求項1、13-14、16に係る発明は、引用文献1-3に基づいて、本願請求項2-10、15、17-18に係る発明は、引用文献1-4に基づいて、本願請求項12に係る発明は、引用文献1-5に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献等一覧 1.特開2005-38273号公報(拒絶査定時の引用文献A) 2.特開2006-129144号公報(拒絶査定時の引用文献B) 3.米国特許出願公開第2011/0010258号明細書(拒絶査定時の引用文献C) 4.韓国公開特許第2003-0006817号公報(当審において新たに引用した文献) 5.米国特許第6463466号明細書(当審において新たに引用した文献) 第4 本願発明 本願請求項1-14に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明14」という。)は、令和4年12月26日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-14に記載された事項により特定される発明であって、本願発明1は以下のとおりの発明である。 「 【請求項1】 コンピュータによって実現されるシステムであって、 少なくとも1つのプログラムがロードされたメモリ、 少なくとも1つのプロセッサ を含み、 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記プログラムの制御にしたがい、 デジタルコンテンツに対する分割単位で前記デジタルコンテンツを複数の片に分割する段階、 前記デジタルコンテンツに対する利用者からの購入の要請にしたがい、前記複数の片のうちの少なくとも1つを、前記利用者が保有可能な形態で、前記少なくとも1つの片に対するライセンスとともに提供する段階、 前記デジタルコンテンツに対し、前記利用者と、前記利用者とソーシャル関係にある少なくとも1人の他の利用者との間でそれぞれ保有する片を共有する段階 を実行し、前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃う場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を可能とし、前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃うことにならない場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を不可能とし、 前記共有する段階は、 前記利用者が直接購入して保有する第1コンテンツ片リストをロードする段階、 前記他の利用者が直接購入して保有する第2コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第1コンテンツ片リストと前記第2コンテンツ片リストを併合した第3コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第3コンテンツ片リストを利用して前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階 を含み、前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階は、 前記利用者が少なくとも1つの片を直接保有する第2デジタルコンテンツリストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツそれぞれに対し、該当のデジタルコンテンツを構成する片リストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツのうち、デジタルコンテンツを構成する片リスト全体が前記第3コンテンツ片リストに存在するデジタルコンテンツを前記利用者が利用可能なコンテンツとして導き出す段階 を含む、コンピュータによって実現されるシステム。」 なお、本願発明2-14の概要は以下のとおりである。 本願発明2-9は、本願発明1を減縮した発明である。 本願発明10、11は、それぞれ、本願発明1に対応する「コンピュータプログラム」と「コンピュータで実現される方法」の発明であって、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。 本願発明12-14は、本願発明11を減縮した発明である。 第5 引用文献、引用発明等 1 引用文献1及び引用発明 (1) 引用文献1 当審拒絶理由において引用した引用文献1には、図面とともに、以下の記載がある(下線は、特に着目した箇所を示す。以下同様。)。 ア 段落【0017】-【0022】 「【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 本発明の実施の形態にかかる映像配信システムの構成を図1に示す。 図示するように、映像配信サーバ10と、クライアント30-1,30-2,・・・,30-n(nはこれから注目しようとするグループに属するクライアントの台数),30-x,・・・とは、通信ネットワークA,Bを介して接続されている。 【0018】 映像配信サーバ10は、クライアント30-1,30-2,・・・,30-n,30-x,・・・から視聴要求を受け付ける。映像配信サーバ10は、要求された映像データを分割し、要求したグループ(以下、視聴グループと称する。)に属するクライアントに、分割した映像データとその映像データを再生する際に視聴グループ内で映像データを配信するためのコンピュータプログラム(以下、ローカル配信プログラムと称する。)とを配信する。 【0019】 映像データを分割する際、映像配信サーバ10は視聴グループ内の特定のクライアントにコンテンツを配信する際の負荷が集中しないようにするために、視聴グループ内の各クライアントに映像データの各断片を配信する。例えば、映像配信サーバ10は映像データをn個の断片に分割し、クライアント30-1に映像データの第1の断片、クライアント30-2に映像データの第2の断片、・・・、クライアント30-nに映像データの第nの断片を配信する。 【0020】 クライアント30-1,30-2,・・・,30-nはそれぞれ、視聴を希望した時刻になると、ローカル配信プログラムを起動させ映像データの配信と再生とを開始する。この時、視聴グループ内で配信される映像データなどは通信ネットワークB内だけを通る。なお、この通信ネットワークBは仮想的なものである。 また、各クライアントは、自身に配信を受けた映像データの断片をその断片の再生時刻となった際に、その断片を視聴グループ内の他のクライアントに配信する。 【0021】 映像配信サーバ10の構成を図2に示す。図示するように、映像配信サーバ10は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、映像アーカイブ14を備える。これらはバス15を介して接続されている。 【0022】 制御部11は、例えば、中央演算処理装置(CPU、Central Processing Unit)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)等)などを備える。制御部11は、記憶部13に格納されている所定の動作プログラムに基づいて、各部を制御しつつ後述する視聴受付処理、配信処理などを実行する。」 イ 【図7】 「 [図:0001396033000001.jpg] 」 ウ 段落【0044】-【0047】 「【0044】 利用者が希望した映像データが存在する場合、映像配信サーバ10は配信プログラムを起動し、配信処理を実行する。図7に示すフローチャートを用いてこの配信処理を説明する。 まず、映像配信サーバ10は入力された希望情報に基づいて、視聴グループ内の「配信スケジュール」を決定する(ステップS101)。 【0045】 次に、映像配信サーバ10は、アーカイブ管理プログラムを制御して、映像アーカイブ14から、要求された映像データを読み出し、ステップS101において作成した配信スケジュールに従って、視聴グループに属するクライアントの台数(n)個の断片に分割する(ステップS102)。 【0046】 そして、断片とローカル配信プログラムとをクライアント30-1、30-2、・・・、30-nに配信する(ステップS103)。例えば、映像配信サーバ10は、クライアント30-1に映像データの第1の断片、クライアント30-2に映像データの第2の断片、・・・、クライアント30-nに映像データの第nの断片を配信する。映像配信サーバ10は、さらにローカル配信プログラムを視聴グループに属する各クライアントへ配信する。 【0047】 映像配信サーバ10は、ローカル配信プログラムスケルトンに、配信スケジュールが格納された配信スケジュールテーブルを組み込み、ローカル配信プログラムを作成する。配信スケジュールテーブルは、視聴希望毎に作成されるため、映像配信サーバ10により、ローカル配信プログラムはこの映像データ専用のローカル配信プログラムとなるようにカスタマイズされる。」 エ 【図8】 「 [図:0001396033000002.jpg] 」 オ 段落【0048】-【0053】 「【0048】 (再生) 代表してクライアント30-1の再生動作を説明する。なお、視聴グループに属する他のクライアントの動作も同様である。この時のローカル配信プログラムの動作を図8に示すフローチャートを用いて説明する。 【0049】 まず、クライアント30-1に配信されたローカル配信プログラムは、視聴希望受付画面500で入力した時刻になるまで待機状態にある(ステップS201)。そして、その時刻になると(ステップS201:YES)、ローカル配信プログラムは実行状態となり、再生プログラムを起動する(ステップS202)。 【0050】 次に、ローカル配信プログラムは、自身が保持する配信スケジュールテーブルに従って、再生すべき断片がなくなるまで、各断片の再生順序に従って、断片の配信・受信を行う(ステップS203~S206)。 すなわち、ローカル配信プログラムは、再生すべき断片がある(ステップS203:YES)限り、配信スケジュールテーブルに記載された配信スケジュールにより各断片に対する配信・受信動作の何れかを行うかを判別する(ステップS204)。視聴グループ内に配信しなければならない断片は配信し、同時に、再生プログラムのバッファに送る(ステップS204:YES、S205)。また、クライアント30-1が配信しない断片を他のクライアントから受信し、再生プログラムのバッファに送る(ステップS204:NO、S206)。これをすべての断片を配信・受信するまで実行する。 【0051】 一方、再生プログラムはバッファに蓄えられた映像データをデコードし、表示部35-1と放音部36-1とを制御して再生を行う。 【0052】 クライアント30-1が配信すべき断片をすべて配信し、再生すべき断片をすべて受信すると、ローカル配信プログラムは動作を終了する。そして、再生すべき断片をすべて再生すると、再生プログラムも動作を終了する。 【0053】 以上説明したように、映像配信システムを利用して複数のクライアントが同時に映像データを視聴することができる。」 カ 段落【0054】-【0058】 「【0054】 なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。 【0055】 例えば、配信するコンテンツは映像データに限らず、音楽、テキスト、などでも、それらが混在するものでもよい。 また、各クライアントへ、映像データとローカル配信プログラムと共に、再生プログラムも配信するようにしてもよい。なお、この再生プログラムは、ローカル配信プログラムと一体になっていてもよい。 【0056】 また、映像配信サーバ10はグループの各クライアントへ配信する分割されたコンテンツをさらに小さな単位(以下、小断片と称する。例えば、再生時間1分。)に分割して配信してもよい。逆に、予めコンテンツを小断片に分割して記憶部13に格納しておき、各クライアントへは、この小断片をグループに対して漏れなく配信するように構成してもよい。これらの場合、グループへコンテンツを漏れなく配信する限りにおいて、小断片のそれぞれの配信先をどのように設定しても構わない。すなわち、例えば、クライアント30-1へ最初から15個目までの小断片、クライアント30-2へ16個目から30個目の小断片、・・・と配信したり、クライアント30-1へ1,n+1,2n+1,・・・個目の小断片、クライアント30-2へ、2,n+2,2n+2,・・・個目の小断片、・・・、クライアント30-nへn,2n,・・・個目の小断片、と配信したり、などの方法がある。 【0057】 また、映像配信サーバ10のミラーサーバを通信ネットワーク上に配置しても構わない。さらに、映像配信サーバ10は映像を配信することに専念できるように、視聴予約を受け付けるサーバを別途設ける構成でもよい。 また、クライアントはパーソナルコンピュータでなくてもよく、例えば、CATV(Cable Television)システムのように、テレビ受像機とセットトップボックスとの構成でもよい。 【0058】 また、本発明の映像配信サーバ10は、専用の装置によらず通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、コンピュータに上述の配信動作、視聴希望受付動作、などを実行するためのプログラムを格納した媒体(CD-ROM等)から該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する配信サーバ10等を構成することができる。なお、上述の機能を、OSとアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協動により実現する等の場合には、OS以外の部分のみを媒体に格納してもよい。」 (2) 引用発明 よって、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が開示されているものと認められる。 「映像配信サーバ10は、クライアント30-1,30-2,・・・,30-n,30-x,・・・から視聴要求を受け付け、映像配信サーバ10は、要求された映像データを分割し、要求したグループ(以下、視聴グループと称する。)に属するクライアントに、分割した映像データとその映像データを再生する際に視聴グループ内で映像データを配信するためのコンピュータプログラム(以下、ローカル配信プログラムと称する。)とを配信し、映像データを分割する際、映像配信サーバ10は視聴グループ内の特定のクライアントにコンテンツを配信する際の負荷が集中しないようにするために、視聴グループ内の各クライアントに映像データの各断片を配信し、例えば、映像配信サーバ10は映像データをn個の断片に分割し、クライアント30-1に映像データの第1の断片、クライアント30-2に映像データの第2の断片、・・・、クライアント30-nに映像データの第nの断片を配信し、 クライアント30-1,30-2,・・・,30-nはそれぞれ、視聴を希望した時刻になると、ローカル配信プログラムを起動させ映像データの配信と再生とを開始し、この時、視聴グループ内で配信される映像データなどは通信ネットワークB内だけを通り、なお、この通信ネットワークBは仮想的なものであり、 映像配信サーバ10は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、映像アーカイブ14を備え、これらはバス15を介して接続され、制御部11は、例えば、中央演算処理装置(CPU、Central Processing Unit)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)等)などを備え、制御部11は、記憶部13に格納されている所定の動作プログラムに基づいて、各部を制御しつつ、視聴受付処理、配信処理などを実行し、 映像配信サーバ10は、アーカイブ管理プログラムを制御して、映像アーカイブ14から、要求された映像データを読み出し、ステップS101において作成した配信スケジュールに従って、視聴グループに属するクライアントの台数(n)個の断片に分割し(ステップS102)、 断片とローカル配信プログラムとをクライアント30-1、30-2、・・・、30-nに配信し(ステップS103)、例えば、映像配信サーバ10は、クライアント30-1に映像データの第1の断片、クライアント30-2に映像データの第2の断片、・・・、クライアント30-nに映像データの第nの断片を配信し、 ローカル配信プログラムは、再生すべき断片がある(ステップS203:YES)限り、配信スケジュールテーブルに記載された配信スケジュールにより各断片に対する配信・受信動作の何れかを行うかを判別し(ステップS204)、視聴グループ内に配信しなければならない断片は配信し、同時に、再生プログラムのバッファに送り(ステップS204:YES、S205)、また、クライアント30-1が配信しない断片を他のクライアントから受信し、再生プログラムのバッファに送り(ステップS204:NO、S206)、これをすべての断片を配信・受信するまで実行し、 一方、再生プログラムはバッファに蓄えられた映像データをデコードし、表示部35-1と放音部36-1とを制御して再生を行い、クライアント30-1が配信すべき断片をすべて配信し、再生すべき断片をすべて受信すると、ローカル配信プログラムは動作を終了し、そして、再生すべき断片をすべて再生すると、再生プログラムも動作を終了し、 例えば、配信するコンテンツは映像データに限らず、音楽、テキスト、などでも、それらが混在するものでもよく、 映像配信サーバ10は、専用の装置によらず通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である、 映像配信システム。」 2 引用文献2-5について (1) 引用文献2について 当審拒絶理由に引用された引用文献2における、段落【0003】の「コンテンツ販売サイトにアクセスしてコンテンツを購入し」、段落【0026】の「コンテンツ再生装置1は、ネットワークNを介してコンテンツ販売サイトからダウンロードしたか、あるいは、他のコンテンツ再生装置1からコピーしたコンテンツを内部に記憶している。」、段落【0029】の「動画などのコンテンツの場合、1つのコンテンツを複数のブロックに分割して、分割したブロック毎にライセンス情報を保持することでもよい。」との記載からみて、当該引用文献2には、利用者からの「購入の要請」にしたがって、複数のブロック(「片」に相当。)を「ライセンス」とともに提供するという技術的事項が記載されていると認められる。 (2) 引用文献3について ア 当審拒絶理由に引用された引用文献3における、図8のブロック828-830、段落[0125]の「Thereafter, the P2P client determines whether download of the entire file is complete (block 828). ・・・(中略)・・・ If the file download is complete, the P2P client assembles the file (block 830).」(当審訳:その後、P2Pクライアントは、ファイル全体のダウンロードが完了したか判断する(ブロック828)。・・・(中略)・・・ファイルのダウンロードが完了した場合、P2Pクライアントは、ファイルを作成する(ブロック830)。)」との記載からみて、当該引用文献3には、コンテンツの一部が揃うまでは、コンテンツの利用を不可能とするという技術的事項が記載されていると認められる。 イ また、当審拒絶理由に引用された引用文献3には、段落[0098]-[0101]に、以下の記載がある。 「[0098] Each peer must know which files, or file fragments, to download in the background. One way to distribute this information is to pass a list between peers in the network that is populated with the names of the files that currently reside on each user's local system. Once a peer receives the list from another peer, it may select files or fragments from the list to request from the list sender or from all connected peers in that swarm. The file list could piggyback onto a file fragment that is transferred as a result of a manual client request. [0099] Alternatively, a P2P client may pass a list of files to download based on known rare segments or popular files within the network. Rather than passing a list of files on the peer systems, the list may contain file fragments that were rarest at the time of a previous download. Alternatively, the list may contain identifiers of files recently requested by peers with counters that increase when more than one peer who has held the list has recently requested the same content. These lists may be based on manual user requests or on background requests. Each client may manipulate the list and pass it on. In an alternative embodiment, the list may be sent by a tracker to a peer. [0100] In another example embodiment, the P2P client may share files based on similar files shared within the swarm. Similar to Web sites that provide "users who purchased X also purchased Y" information, the P2P client may share files in the background according to correlated features, such as "artist" for music or a download timestamp within a certain range. When a user manually requests a file, background sharing may be initiated for files that are in some way correlated to that file. Those file fragments are likely to also be requested within that given swarm. [0101] In yet another example embodiment, a P2P client may share files using file lists obtained from a peer file-list-swap or a central provider (not shown). Peers may determine which files to request for background download based on pattern matching between a user attribute or timestamp and a particular data sequence in the file name. Matching strings could include particular bit sequences contained in either the original strings or hashes/checksums of the original strings.」 (当審訳: [0098] 各ピアは、どのファイル断片かファイルをバックグラウンドでダウンロードすべきかを知らなければならない。この情報を配信する1つの方法は、ネットワーク内のピア間で、各ユーザのローカル・システム上に現時点で常駐しているファイルの名称が配置されたリストを渡すことである。あるピアが、他のピアからリストを受信すると、そのリストの送信者、または、その群内の全ての接続されたピアから、要求するファイルまたは断片をリストから選択することができる。ファイルのリストは、手作業によるクライアント要求の結果として転送されるファイル断片に便乗して送ることができる。 [0099] 代替的に、P2Pクライアントは、ネットワーク内で既知の希少なセグメントや人気のあるファイルに基づく、ダウンロードすべきファイルのリストを渡すことができる。ピアのシステム上でファイルのリストを渡すのではなく、リストは以前のダウンロード時に最も希少であったファイルの断片を含んでもよい。代替的に、リストは、最近ピアによって要求されたファイルの識別子を、リストを保持する1名以上のピアが、最近同じコンテンツを要求したときに加算した計数値とともに含んでもよい。これらのリストは、ユーザによる手作業の要求に応じて、又は、バックグラウンドでの要求に基づいてもよい。各クライアントは、リストを操作して、これを渡すことができる。別の実施形態では、追跡装置によって、ピアにリストを送ってもよい。 [0100] 別の実施形態では、P2Pクライアントは、群内で共有された類似のファイルに基づいて、ファイルを共有してもよい。“Xを購入したユーザは、Yも購入した”という情報を提供するウェブサイトのように、例えば、音楽における“アーティスト”や、所定範囲内でのダウンロードのタイムスタンプなどの関連を示す特徴に基づいて、P2Pクライアントは、バックグラウンドでファイルを共用してもよい。ユーザが手作業でファイルを要求する場合、共有されるファイルと何らかの点で関連するファイルに対して、バックグラウンドで共有を開始してもよい。このようなファイル断片は、群内で同様に要求される可能性がある。 [0101] さらに別の例示的実施形態では、P2Pクライアントは、ピアとのファイルのリストの共有や、(非図示の)中央プロバイダから獲得したファイルのリストに基づいて、ファイルを共用することができる。ピアは、ユーザ属性や、タイムスタンプ、ファイル名に含まれる特定のデータ・シーケンスのパターン・マッチングに基づいて、バックグラウンドでのダウンロードを要求するファイルを決定してもよい。一致させる配列は、元の配列、または、元の配列のハッシュ/チェックサムのいずれかに含まれる、特定のビット系列を含んでもよい。) 上記記載からみて、当該引用文献3には、ファイル共有において、ファイルの希少性や、ファイルが要求された回数などに基づいて、コンテンツの複数の断片を各種のリストを用いて管理するという技術的事項が記載されていると認められる。 (3) 引用文献4について 当審拒絶理由に引用された引用文献4には、【図7】、8ページ19-22行に、以下の記載がある。 「 [図:0001396033000003.jpg] 」 「 [図:0001396033000004.jpg] 」 (当審訳: 図7は、静止映像と動画の場合における、空間領域での高次元区分単位を例示する図である。 一般的なデジタルコンテンツに対する部分領域定義において、動画信号を空間軸の概念で見る時間軸、横軸、縦軸を有する3次元信号で分離可能で、静止映像信号の場合は横軸、縦軸によって定義される2次元信号を考慮できる。) 上記記載からみて、当該引用文献4には、コンテンツを、時間的、空間的に複数の断片に分割するという技術的事項が記載されていると認められる。 (4) 引用文献5 当審拒絶理由に引用された引用文献5における、【ABSTRACT(要約)】欄の「The present invention may be used with works that consist of serial data that can be divided into discrete portions. An example is a novel that is divided into chapters. In one embodiment of the invention, portions are provided for free to the users over a period of time. For example, a chapter of a novel may be provided every week for free, for example by being posted on an internet web site for downloading, by being sent to the user by e-mail, or by other appropriate methods. 」(当審訳:本発明は、個別の部分に分割できる連続的なデータからなる著作物に利用できる。例えば、章ごとに分割できる小説である。本発明の一実施形態では、各部分が、所定の期間ユーザに無料で提供される。例えば、毎週、小説の一章が、無料で、ダウンロード用にインターネット・ウェブ・サイトに掲載されること、ユーザに電子メールで送信されること、または他の適切な方法によって、提供されてもよい。)との記載からみて、当該引用文献5には、コンテンツを利用する場合に、コンテンツの利用期間を制限するという技術的事項が記載されていると認められる。 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1) 対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「映像配信システム」は、「通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である」「映像配信サーバ10」を備えているから、本願発明1の「コンピュータによって実現されるシステム」に相当する。 イ 引用発明の「記憶部13」は、「記憶部13に格納されている所定の動作プログラムに基づいて、各部を制御」するから、本願発明1の「少なくとも1つのプログラムがロードされたメモリ」に相当する。 ウ 引用発明の「制御部11は、例えば、中央演算処理装置(CPU、Central Processing Unit)やワークエリアとなる所定の記憶装置(RAM(Random Access Memory)等)などを備え、制御部11は、記憶部13に格納されている所定の動作プログラムに基づいて、各部を制御しつつ、視聴受付処理、配信処理などを実行し」ていることは、本願発明1の「少なくとも1つのプロセッサ」「を含み」、「前記少なくとも1つのプロセッサは、前記プログラムの制御にしたが」うことに相当する。 エ 引用発明の「ステップS102」は、「映像配信サーバ10は、アーカイブ管理プログラムを制御して、映像アーカイブ14から、要求された映像データを読み出し、ステップS101において作成した配信スケジュールに従って、視聴グループに属するクライアントの台数(n)個の断片に分割し(ステップS102)」ているから、本願発明1の「デジタルコンテンツに対する分割単位で前記デジタルコンテンツを複数の片に分割する段階」に相当する。 オ 引用発明において「映像配信サーバ10は、クライアント30-1,30-2,・・・,30-n,30-x,・・・から視聴要求を受け付け、映像配信サーバ10は、要求された映像データを分割し、要求したグループ(以下、視聴グループと称する。)に属するクライアントに、分割した映像データとその映像データを再生する際に視聴グループ内で映像データを配信するためのコンピュータプログラム(以下、ローカル配信プログラムと称する。)とを配信し、映像データを分割する際、映像配信サーバ10は視聴グループ内の特定のクライアントにコンテンツを配信する際の負荷が集中しないようにするために、視聴グループ内の各クライアントに映像データの各断片を配信し、例えば、映像配信サーバ10は映像データをn個の断片に分割し、クライアント30-1に映像データの第1の断片、クライアント30-2に映像データの第2の断片、・・・、クライアント30-nに映像データの第nの断片を配信し」ていることは、本願発明1の「前記デジタルコンテンツに対する利用者からの購入の要請にしたがい、前記複数の片のうちの少なくとも1つを、前記利用者が保有可能な形態で、前記少なくとも1つの片に対するライセンスとともに提供する段階」と、「前記デジタルコンテンツに対する利用者からの要請にしたがい、前記複数の片のうちの少なくとも1つを、前記利用者が保有可能な形態で、提供する段階」である点で共通するといえる。 カ 引用発明の「ステップS203」から「ステップS206」において、「ローカル配信プログラムは、再生すべき断片がある(ステップS203:YES)限り、配信スケジュールテーブルに記載された配信スケジュールにより各断片に対する配信・受信動作の何れかを行うかを判別し(ステップS204)、視聴グループ内に配信しなければならない断片は配信し、同時に、再生プログラムのバッファに送り(ステップS204:YES、S205)、また、クライアント30-1が配信しない断片を他のクライアントから受信し、再生プログラムのバッファに送り(ステップS204:NO、S206)、これをすべての断片を配信・受信するまで実行し」ていることは、本願発明1の「前記デジタルコンテンツに対し、前記利用者と、前記利用者とソーシャル関係にある少なくとも1人の他の利用者との間でそれぞれ保有する片を共有する段階」と、「前記デジタルコンテンツに対し、前記利用者と、少なくとも1人の他の利用者との間でそれぞれ保有する片を共有する段階」である点で共通するといえる。 キ 引用発明の「ステップS203」から「ステップS206」において、「ローカル配信プログラムは、再生すべき断片がある(ステップS203:YES)限り、配信スケジュールテーブルに記載された配信スケジュールにより各断片に対する配信・受信動作の何れかを行うかを判別し(ステップS204)、視聴グループ内に配信しなければならない断片は配信し、同時に、再生プログラムのバッファに送り(ステップS204:YES、S205)、また、クライアント30-1が配信しない断片を他のクライアントから受信し、再生プログラムのバッファに送り(ステップS204:NO、S206)、これをすべての断片を配信・受信するまで実行し、 一方、再生プログラムはバッファに蓄えられた映像データをデコードし、表示部35-1と放音部36-1とを制御して再生を行い、クライアント30-1が配信すべき断片をすべて配信し、再生すべき断片をすべて受信すると、ローカル配信プログラムは動作を終了し、そして、再生すべき断片をすべて再生すると、再生プログラムも動作を終了し」ていることは、本願発明1の「前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃う場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を可能とし、前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃うことにならない場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を不可能とする」ことと、「前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃う場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を可能とする」点で共通するといえる。 よって、本願発明1と引用発明との一致点・相違点は次のとおりであるといえる。 [一致点] 「コンピュータによって実現されるシステムであって、 少なくとも1つのプログラムがロードされたメモリ、 少なくとも1つのプロセッサ を含み、 前記少なくとも1つのプロセッサは、前記プログラムの制御にしたがい、 デジタルコンテンツに対する分割単位で前記デジタルコンテンツを複数の片に分割する段階、 前記デジタルコンテンツに対する利用者からの要請にしたがい、前記複数の片のうちの少なくとも1つを、前記利用者が保有可能な形態で、提供する段階、 前記デジタルコンテンツに対し、前記利用者と、少なくとも1人の他の利用者との間でそれぞれ保有する片を共有する段階 を実行し、前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃う場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を可能とする、 コンピュータによって実現されるシステム。」 [相違点1] 「提供する段階」について、本願発明1では、「前記デジタルコンテンツに対する利用者からの購入の要請にしたがい、前記複数の片のうちの少なくとも1つを、前記利用者が保有可能な形態で、前記少なくとも1つの片に対するライセンスとともに提供する段階」であるのに対して、引用発明では、「購入の」要請にしたがい、「前記少なくとも1つの片に対するライセンスとともに」提供することが特定されていない点。 [相違点2] 「共有する段階」について、本願発明1では、「前記デジタルコンテンツに対し、前記利用者と、前記利用者とソーシャル関係にある少なくとも1人の他の利用者との間でそれぞれ保有する片を共有する段階」であるのに対して、引用発明では、「前記利用者とソーシャル関係にある」他の利用者と共有することが特定されていない点。 [相違点3] 本願発明1では、「前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃う場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を可能とし、前記利用者により購入された片と、前記他の利用者との間で共有される片とで、前記複数の片がすべて揃うことにならない場合に、前記デジタルコンテンツの前記利用者による利用を不可能とする」のに対して、引用発明では、「複数の片がすべて揃うことにならない場合」の動作について特定されていない点。 [相違点4] 本願発明1では、さらに、「前記共有する段階は、 前記利用者が直接購入して保有する第1コンテンツ片リストをロードする段階、 前記他の利用者が直接購入して保有する第2コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第1コンテンツ片リストと前記第2コンテンツ片リストを併合した第3コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第3コンテンツ片リストを利用して前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階 を含み、前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階は、 前記利用者が少なくとも1つの片を直接保有する第2デジタルコンテンツリストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツそれぞれに対し、該当のデジタルコンテンツを構成する片リストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツのうち、デジタルコンテンツを構成する片リスト全体が前記第3コンテンツ片リストに存在するデジタルコンテンツを前記利用者が利用可能なコンテンツとして導き出す段階」を含むのに対し、引用発明では、「利用者が直接購入して保有する第1コンテンツ片リスト」と「他の利用者が直接購入して保有する第2コンテンツ片リスト」を併合した「第3コンテンツ片リスト」を用いて「利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリスト」を導き出す段階において、「利用者が少なくとも1つの片を直接保有する第2デジタルコンテンツリスト」を利用することについて特定されていない点。 (2) 当審の判断 事案に鑑みて上記[相違点4]について先に検討すると、本願発明1の上記[相違点4]に係る、「前記共有する段階は、 前記利用者が直接購入して保有する第1コンテンツ片リストをロードする段階、 前記他の利用者が直接購入して保有する第2コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第1コンテンツ片リストと前記第2コンテンツ片リストを併合した第3コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第3コンテンツ片リストを利用して前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階 を含み、前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階は、 前記利用者が少なくとも1つの片を直接保有する第2デジタルコンテンツリストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツそれぞれに対し、該当のデジタルコンテンツを構成する片リストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツのうち、デジタルコンテンツを構成する片リスト全体が前記第3コンテンツ片リストに存在するデジタルコンテンツを前記利用者が利用可能なコンテンツとして導き出す段階」を含むことについては、上記引用文献2-5には記載されておらず、周知技術であるともいえない。 引用文献2-5には、それぞれ、上記第5の「2 引用文献2-5について」の(1)-(4)に記載した技術的事項が開示されているが、上記[相違点4]に係る技術的事項は、開示されていない。 よって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-5に記載された技術的事項から、本願発明1の上記[相違点4]に係る構成を容易に想到することはできない。 したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明及び引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。 2 請求項2-14について 本願発明2-9は、本願発明1を減縮した発明であり、本願発明10、11は、それぞれ、本願発明1に対応する「コンピュータプログラム」と「コンピュータで実現される方法」の発明であって、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明であり、本願発明12-14は、本願発明11を減縮した発明であるから、本願発明2-14は、本願発明1の上記[相違点4]に係る、「前記共有する段階は、 前記利用者が直接購入して保有する第1コンテンツ片リストをロードする段階、 前記他の利用者が直接購入して保有する第2コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第1コンテンツ片リストと前記第2コンテンツ片リストを併合した第3コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第3コンテンツ片リストを利用して前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階 を含み、前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階は、 前記利用者が少なくとも1つの片を直接保有する第2デジタルコンテンツリストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツそれぞれに対し、該当のデジタルコンテンツを構成する片リストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツのうち、デジタルコンテンツを構成する片リスト全体が前記第3コンテンツ片リストに存在するデジタルコンテンツを前記利用者が利用可能なコンテンツとして導き出す段階」を含むことと、(実質的に)同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2-5に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 第7 原査定についての判断 令和4年12月26日付けの補正により、補正後の請求項1-14は、本願発明1の上記[相違点4]に係る、「前記共有する段階は、 前記利用者が直接購入して保有する第1コンテンツ片リストをロードする段階、 前記他の利用者が直接購入して保有する第2コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第1コンテンツ片リストと前記第2コンテンツ片リストを併合した第3コンテンツ片リストを導き出す段階、 前記第3コンテンツ片リストを利用して前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階 を含み、前記利用者が利用可能な第1デジタルコンテンツリストを導き出す段階は、 前記利用者が少なくとも1つの片を直接保有する第2デジタルコンテンツリストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツそれぞれに対し、該当のデジタルコンテンツを構成する片リストを導き出す段階、 前記第2デジタルコンテンツリストに属するデジタルコンテンツのうち、デジタルコンテンツを構成する片リスト全体が前記第3コンテンツ片リストに存在するデジタルコンテンツを前記利用者が利用可能なコンテンツとして導き出す段階」を含むという技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Cには記載されておらず、周知技術でもないので、本願発明1-14は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Cに基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-006002

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