2022-005764
プログラム、情報処理装置、方法、及びシステム
- 審判番号
- 2022-005764
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-026609外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年04月18日
- 審決日
- 2024年04月23日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 分類
- P18 .112-WZ (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項2号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項第2号
- データ出所
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結論
理由
目次 ▾ 11項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和3年2月22日の出願であって、同年9月14日付けで拒絶理由通知がされ、これに対して、同年11月19日に意見書及び手続補正書が提出されたが、令和4年1月5日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされたのに対し、同年4月18日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正書が提出されたものである。その後当審において令和5年10月3日付けで拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、これに対して、同年11月29日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。
第2 本願発明
本願の請求項1ないし11に係る発明は、令和5年11月29日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定され、そのうち請求項7に係る発明(以下「本願発明」という。)は以下のとおりである。
「【請求項7】第1本戦ゲーム及び育成ゲームを含むゲームにおいて、プレイヤが前記第1本戦ゲームで使用するゲーム媒体を前記育成ゲームで育成して育成済みゲーム媒体を生成するゲームを情報処理装置が実行する方法であって、前記育成ゲームのシナリオの終了により育成が完了して生成された複数の育成済みゲーム媒体を含む育成済みゲーム媒体群から選択された前記育成済みゲーム媒体を、継承ゲーム媒体として受け付ける継承ゲーム媒体受付ステップであって、他のプレイヤに関連付けられた、当該他のプレイヤによって前記育成ゲームのシナリオの終了により育成が完了して生成された前記育成済みゲーム媒体を前記継承ゲーム媒体として受け付ける継承ゲーム媒体受付ステップと、前記育成ゲームを実行し、前記他のプレイヤに関連付けられた前記継承ゲーム媒体が有する1以上の特性情報に基づいて前記育成ゲーム中で変動する育成パラメータを変更し、前記育成ゲームの完了に伴って前記育成パラメータに基づいて前記プレイヤと関連付けられた前記育成済みゲーム媒体を生成する育成ゲーム実行ステップと、を備え、前記1以上の特性情報は、前記育成ゲームの開始により効果の発現が確定している発現確定型情報を含む、方法。」
第3 当審の拒絶の理由
令和5年10月3日付けの当審拒絶理由は、次の理由を含むものである。
(新規性)この出願の請求項7に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明であるから、特許法第29条第1項第2号に該当し、特許を受けることができない。
記
<引用文献等一覧>
1.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 公式パーフェクトガイド」,豊島秀介,2020年8月21日
2.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 TOP」,KONAMI,[online],2020年8月8日,URL:
https://web.archive.org/web/20200808094626/https://www.konami.com/pawa/2020/
3.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 モード」、KONAMI,[online],2020年8月8日,URL:
https://web.archive.org/web/20200809063740/https://www.konami.com/pawa/2020/mode/
4.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 パワプロ前夜祭 オンラインモード編」,KONAMI,[online],2020年8月8日,URL:
https://web.archive.org/web/20200808093131/https://www.konami.com/pawa/2020/development/timeline_5
5.「YAHOO!JAPAN知恵袋 プレイステーション4」,[online],2020年7月18日,URL:
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11228604431
6.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 アップデート情報 7/9第1回アップデート配信のお知らせ」,KONAMI,[online],2020年7月7日,URL:
https://www.konami.com/pawa/2020/update/200709
7.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 アップデート情報 7/22第2回アップデート配信のお知らせ」,KONAMI,[online],2020年7月21日,URL:
https://www.konami.com/pawa/2020/update/200722
8.「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 アップデート情報 アップデート情報一覧」,KONAMI,[online],2021年12月14日,URL:
https://www.konami.com/pawa/2020/updatelist
第4 当審の判断
1 引用例
(1)引用例1
本願の出願日前の2020年(令和2年)8月21日に発行された「eBASEBALLパワフルプロ野球2020 公式パーフェクトガイド」(以下「引用例1」という。)には、以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同じ。)。
ア 「本書の掲載内容と表記について●本書の内容は、すべて2020年7月9日時点のゲーム内容に基づいております。発売後のアップデートやダウンロードコンテンツの配信により、ゲーム内容が追加、変更される場合があります。ご了承ください。●本書に掲載したゲーム画面は、すべてPlayStation▲R▼4版の開発中のものを使用しております。●掲載している実在選手に関するデータはゲーム中のもので、実際の選手のものとは異なります。●試合日程等はゲーム中のものとなり、2020年の進行でも、実際のプロ野球のスケジュールとは異なります。●「COM操作」とは、コンピュータによる操作を示します。」(丸囲みの文字を「▲文字▼」と表記した。以下同様。巻頭の目次の一番下参照。)
イ 「11種類のモードの概要本作には、さまざまな角度から野球を楽しめるモードが11種収録されている。“サクセスで育てた選手をペナントで使う”、“パワフェスで育てた選手をサクセスの継承選手にする”などモード間の連動要素もある。どのモードも、プレイするごとにパワプロショップでの買い物に使えるパワポイント(PP)が貯まる。」(第4頁上側参照。)
「マイライフ」(第4頁左側参照。)
「ペナントチームを選択してシーズンを戦い抜く。試合の勝利を目指すほか、選手の練習指示やコンディション維持、ドラフトでの選手発掘などの要素も重要となる」(第4頁左側参照。)
「対戦」(第4頁右側参照。)
「東京2020オリンピック日本代表チームを操作して「東京2020オリンピック」に挑戦する。チーム全体の投打を操作する「チームチャレンジ」と、選手ひとりを操作する「選手チャレンジ」がある」(第4頁右側参照。)
「チャンピオンシップ」(第4頁左側参照。)
「LIVEシナリオ」(第4頁左側参照。)
「栄光ナイン」(第4頁右側参照。)
「サクセスストーリーを楽しみながら、選手を育成してプロ入りを目指す。シナリオは、大学野球を舞台にした3本が用意。短時間で楽しめる「サクサクセス」も」(第4頁右側参照。)
「パワフェス」(第4頁左側参照。)
「大会」(第4頁左側参照。)
「ホームランアタック」(第4頁右側参照。)
「そのほかのモードモード 内容パワアリーナ 全国のプレイヤーと、期間限定の競技でポイントを競える。各モードに設定されたチャレンジ項目の確認もできる応援曲作成 応援曲を作成する。応援曲は、試合のさまざまなシチュエーションで流すことができる続きを表示(全13行)新球種開発 名称のほか、ボールの球速や変化方向、ノビやキレなどを設定し、オリジナルの変化球を作成するアレンジ 好きな選手やコーチを集めて、自分だけのチームを作成できる。チャンピオンシップや大会のレギュレーションに則ったチームも作成できる選手データ 12球団のプロ野球選手、各モードで作成した選手、OB選手、サクセス選手の詳細データを確認できる練習 球種を指定しての打撃や、実戦形式の守備など、試合に向けたさまざまな練習ができるLIVEパワプロ オンライン経由で、ほかのプレイヤーとオリジナル選手やアレンジチームのやりとりができるパワプロ辞典 ルールや球種などの野球用語、特殊能力をはじめとするパワプロの専門用語の解説を閲覧できるパワプロショップ ゲームをプレイして獲得したパワポイント(PP)を消費し、各モードで使用可能なアイテムを購入できるデータあれこれ 試合のルールや、画面の表示情報など、さまざまな設定の変更ができる。プロフィールの設定もできるアンケート 本作に関するアンケートに回答できる(アンケートは未実施の期間もある)」(第4頁下側参照。)
ウ 「サクセスの進めかた3つのシナリオで選手を育成サクセスには3つのシナリオが用意されており、最初から選べるパワフル農業大学編をクリアすると提供国際大学編が開放され、これをクリアするとエジプト大学編が開放される。クリアまでの期間はどのシナリオも76週となっており、1回コマンドを選ぶと1週間が経過する。●全シナリオ共通の流れ続きを表示(全16行)▲1▼シナリオ選択▲2▼主人公作成▲3▼継承選手デッキの登録▲4▼持ち込むアイテムを選択▲5▼プロローグ▲6▼スケジュール進行(選手の育成、イベント、試合などで展開し、進行は1週間刻みとなる)▲7▼ドラフト(ゲームレベルがエキスパート以外なら、残した成績を問わず入団できる)▲8▼シナリオクリア▲9▼世界大会(4年生秋の大会で優勝した場合のみ)▲10▼エピローグ▲11▼最終設定(経験点の割り振りやショップでの買い物など、最後の調整ができる)▲12▼オリジナル選手登録」(第100頁左側参照。)
「選手の初期能力とサクセス専用能力シナリオ開始時の主人公の能力は、すべてのシナリオで共通しており、投手と野手それぞれ以下のとおり。そのほか、各能力100ずつ経験点が与えられるので、これを振り分ければ、ある程度能力を伸ばした状態から始められる。また、開始時には一定確率でサクセス専用能力が付く可能性がある。虫歯、不眠症、サボリぐせ、センス×はデメリットしかないが、そのぶん初期能力が少し高くなる。センス×以外は通院すれば治療が可能だ。」(第100頁下側参照。)
エ 「メインコマンド画面の情報メインコマンドの画面はシナリオしだいで若干違いがあるので、それぞれの画面の見かたと、選択後にターンが経過するコマンドの種類を確認しておこう。また、一部のコマンドは開始直後は選択できず、おでかけのアルバイトは3年5月3週、デートは彼女候補と知り合ってから、ショップは3年6月2週から選択可能になる。[図:0001411637000001.jpg]●シナリオごとのコマンド画面続きを表示(全28行)▲1▼シナリオ名プレイ中のシナリオの名称▲2▼メインコマンド(赤文字は実行後にターンが進行する行動)練習:練習画面に切り替わり、選択した練習に応じた経験点を得る。エジプト大学編では名称が練習から建造に変わる回復:練習せずに体力を回復する。病気のときは治療のための通院も選べるおでかけ:アルバイトかデートを選べる能カアップ:能カアップ画面に切り替わり、経験点を消費して選手の能力を上げられるアイテム:アイテムの使用や装備アイテムの確認、ショップの利用ができるデータ:主人公やチームメイトなどの評価、選手スキルと応援スキルの確認ができるシステム:ゲームの設定変更や、データをセーブして中断などができる▲3▼やる気5段階のアイコンで、現在のやる気が表示される(詳細はP103)▲4▼日付現在の日付、試合やクリアまでの残りターン。1週経過で1ターン進む▲5▼体力主人公の残り体力を示すゲージ。イベントやアルバイトなどで最大値が増える場合もある▲6▼主人公の能力主人公の各種能力、所持経験点、★評価値が表示される。サクセス専用能力の表示への切り替えも可能▲7▼所持金現在の所持金。マイナスになる場合もある▲8▼つぎの試験までの残りターン数提供国際大学編限定。つぎの実力調査試験までの残りターン数が表示される▲9▼ピラミッド建造度エジプト大学編限定。現在のピラミッドの建造度が表示される」(第101頁下側参照。)
オ 「練習メニュー画面の情報練習メニューでは、練習に応じて消費する体力と、その練習を実行したときの経験点、ケガになる確率などを確認できる。以下の見かたを把握して、強化したい能力の経験点を取得できる練習を選ぼう。なお、同じ練習でも取得できる経験点はシナリオごとに異なるため、詳細は127ページ以降の各大学ごとの解説で確認してほしい。」(第102頁上側参照。)
カ 「練習の効果に影響をおよぼす要素練習で得られる経験点は各シナリオの解説ページのとおりだが、これはあくまで基礎値であり、主人公のやる気や練習レベル、タッグトレーニング(P104)などの効果により、実際の経験点は増減する。また、練習時に消費する体力やケガ率が変わるアイテムも存在するので、これらも活用して効率的な練習を心がけよう。」(第103頁上側参照。)
「Check! チームメイトの得意練習は能力しだいで変化チームメイトには得意な練習メニューが設定されており、データからチームメイトを選ぶと確認できる。選手の能力値が、球速は148km/h、100段階の基本能力は60以上、変化球は総変化量7以上だと得意な練習になる。各シナリオ固有のキャラクターは、初期状態で得意な練習がなくても、経験値の蓄積でレベルが上がり、能力値の条件を満たしたタイミングで追加される。なお、得意練習はタッグトレーニングの発生にも関わる(P104)。得意練習はメニューの頭文字で表示される。全体的に能力が高くても上位3種類が上限だ。」(第103頁下側参照。)
キ 「タッグトレーニング練習メニューの横に、チームメイトのアイコンに加えて得意練習の頭文字も併記されていると、その練習はタッグトレーニングになる。この場合、タッグ相手の能力に応じて経験値が増加する。さらに、同条件でタッグ相手の評価が100以上(矢部のみ150)の場合はスペシャルタッグトレーニングとなり、経験値が大幅に増える。スペシャルの場合は得意練習の文字が点滅するのが目印だ。●タッグトレーニングによる補正基礎経験値×タッグ相手能力補正×(チームメイトの評価÷200)●スペシャルタッグトレーニングによる補正基礎経験値×タッグ相手能力補正」(第104頁上側参照。当審注:「経験値」とあるのは「経験点」の誤記と認める。)
ク 「経験点を消費して能カアップ能カアップコマンドでは、経験点を消費して基本能力の上昇や特殊能力の取得ができる。必要な経験点は対象の能力によって異なるので、強化したい能力に必要なものを確認してから練習に励むといい。コツレベルを取得している場合は必要経験点が減少し、基本能力よりも特殊能力のほうが軽減率が大きい。なお、経験点を増やすアイテムはショップで購入でき、○○指南書は10ポイント、○○極意書は30ポイントの経験点を得られる。」(第106頁上側参照。)
ケ 「継承選手の役割能力の高いオリジナル選手をセット作成済みのオリジナル選手は、ゲーム開始時に継承選手としてデッキにセットできる。その選手は4年生の4月1週に新入部員として加入するため、能力の高い選手をセットすれば試合での活躍が見込める。デッキにセットするオリジナル選手がいないときは、短時間で育成できるサクサクセスで★評価300以上の選手を目指すといい。●セットできるオリジナル選手の特徴●マイ選手枠には最大3人、マイ選手とLIVE選手共用枠には最大ふたりをセットできる●マイ選手はサクセス、栄冠ナイン、マイライフ、サクセススペシャルで育成したオリジナル選手が該当する●LIVE選手はネットワークでダウンロードしたオリジナル選手が該当する」(第110頁上側参照。)
「継承選手との練習で特殊能力のコツを入手継承選手が新入部員としてチームに加入したあとは、通常のチームメイトと同じように練習に参加する。いっしょに練習をすれば評価が上がり、条件を満たせばスペシャルタッグトレーニングも発生する。コツイベントも発生するため、特定の特殊能力だけを継承選手に取得させておけば、コツイベントが発生したときに、その特殊能力のコツを主人公が確実に取得できる。継承選手が特殊能力を取得していなくても、基本能力が優れていれば基本能力のコツが手に入るので、能力の高い継承選手をデッキにセットすることによる恩恵は大きい。」(第110頁下側参照。)
(2)引用例2
本願の出願日前の2020年(令和2年)8月8日に保存された「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」と表記されるウェブサイトのトップ頁(以下「引用例2」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」(冒頭中央参照。)
「2020.7.9発売」(冒頭左側参照。)
「KONAMI」(冒頭右側参照。)
イ 「[図:0001411637000002.jpg]」
(3)引用例3
本願の出願日前の2020年(令和2年)8月8日に保存された「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」と表記されるウェブサイトに含まれる記事のうち、「モード」の記事(以下「引用例3」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「東京2020オリンピック日本代表として目指せ金メダル!東京2020オリンピックの大会方式と会場を収録。最大4人での協力プレイや、アレンジで作成したナショナルチームも参戦可能だ。」
イ 「LIVEパワプロオンライン接続で、友だちやほかのプレイヤーとオリジナル選手やチームをやりとりできる。ダウンロードした選手はサクセスの継承選手デッキやアレンジに、チームは対戦の試合や、ペナントのリーグ組み入れが可能。」
ウ 「アレンジ好きな選手や監督を集めて、自分だけのアレンジチームを編成。 対戦モードでコーチや投手コーチも指定可能。「LIVEチーム」を選べば、オンライン接続でほかのプレイヤーとやりとりすることができる。」
エ 「[図:0001411637000003.jpg]」
オ 「[図:0001411637000004.jpg]」
カ 「[図:0001411637000005.jpg]」
(4)引用例4
本願の出願日前の2020年(令和2年)8月8日に保存された「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」と表記されるウェブサイトに含まれる記事のうち、「パワプロ前夜祭」の記事(以下「引用例4」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「LIVEパワプロめんたいこ 『LIVEパワプロ』は他のユーザーがアップロードしたオリジナル選手やチームをダウンロードできるモードですね。」
イ 「[図:0001411637000006.jpg]」
ウ 「[図:0001411637000007.jpg]」
(5)引用例5
「YAHOO!JAPAN知恵袋」と標記されるウェブサイトに含まれる記事のうち、「プレイステーション4」の記事(以下「引用例5」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「回答受付が終了しましたtor********さん2020/7/18 14:51 1回答パワプロ2020のオリンピックモードは好きな選手でチームを作れないのですか?」
イ 「回答(1件)daiyaさん2020/7/18 19:24(編集あり)作れます。「アレンジ」から「ナショナル」で自分の好きな選手で日本代表チームを作り、そのチームでオリンピックモードを遊ぶことができます。」
ウ 「[図:0001411637000008.jpg]」
エ 「[図:0001411637000009.jpg]」
(6)引用例6
「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」と表記されるウェブサイトに含まれる記事のうち、「7/9第1回アップデート配信のお知らせ」の記事(以下「引用例6」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「[図:0001411637000010.jpg]」
イ 「[図:0001411637000011.jpg]」
ウ 「[図:0001411637000012.jpg]」
エ 「[図:0001411637000013.jpg]」
(7)引用例7
「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」と表記されるウェブサイトに含まれる記事のうち、「7/22第2回アップデート配信のお知らせ」の記事(以下「引用例7」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「[図:0001411637000014.jpg]」
イ 「[図:0001411637000015.jpg]」
(8)引用例8
「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」と表記されるウェブサイトに含まれる記事のうち、「アップデート情報一覧」の記事(以下「引用例8」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「[図:0001411637000016.jpg]」
イ 「[図:0001411637000017.jpg]」
2 引用例1ないし8の記載から把握できる事項
上記1から、次の事項が把握される。
(1)引用例1(上記1(1)ア)の「●本書に掲載したゲーム画面は、すべてPlayStation▲R▼4版の開発中のものを使用しております。」の記載から、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」は、「PlayStation▲R▼4」が実行するものであると認められる。
また、ゲーム分野の技術常識をふまえると、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」はプレイヤの操作によりプレイされるゲームであると認められる。
(2)引用例1には、上記1(1)ウのとおり、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」の進めかたが記載されているから、上記(1)をふまえると、引用例1には、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」を、プレイヤの操作により「PlayStation▲R▼4」が実行する方法が開示されていると認められる。
(3)上記(1)と、引用例1(上記1(1)イ)の記載から、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」は、「マイライフ」、「ペナント」、「対戦」、「東京2020オリンピック」、「チャンピオンシップ」、「LIVEシナリオ」、「栄光ナイン」、「サクセス」、「パワフェス」、「大会」、「ホームランアタック」、「パワアリーナ」、「応援曲作成」、「新球種開発」、「アレンジ」、「選手データ」、「練習」、「LIVEパワプロ」、「パワプロ辞典」、「パワプロショップ」、「データあれこれ」、「アンケート」のモードを有すると認められる。
(4)引用例1(上記1(1)ウ)の「サクセスの進めかた 3つのシナリオで選手を育成 サクセスには3つのシナリオが用意されており、最初から選べるパワフル農業大学編をクリアすると提供国際大学編が開放され、これをクリアするとエジプト大学編が開放される。クリアまでの期間はどのシナリオも76週となっており、1回コマンドを選ぶと1週間が経過する。」の記載から、「サクセス」には、3つのシナリオが用意されていると認められる。
(5)上記(4)と、引用例1(上記1(1)ウ)の「●全シナリオ共通の流れ ▲1▼シナリオ選択 ▲2▼主人公作成 ▲3▼継承選手デッキの登録 ▲4▼持ち込むアイテムを選択 ▲5▼プロローグ ▲6▼スケジュール進行(選手の育成、イベント、試合などで展開し、進行は1週間刻みとなる) ▲7▼ドラフト(ゲームレベルがエキスパート以外なら、残した成績を問わず入団できる) ▲8▼シナリオクリア ▲9▼世界大会(4年生秋の大会で優勝した場合のみ) ▲10▼エピローグ ▲11▼最終設定(経験点の割り振りやショップでの買い物など、最後の調整ができる) ▲12▼オリジナル選手登録」の記載から、「サクセス」の3つのシナリオのいずれにおいても、プレイヤが、主人公を育成し、シナリオをクリアすると、経験点の割り振りをした後に、オリジナル選手として登録するステップを有すると認められる。
(6)上記(5)と、引用例1(上記1(1)イ)の「“サクセスで育てた選手をペナントで使う”」の記載から、プレイヤは、オリジナル選手を「ペナント」で使用すると認められる。
(7)上記(5)と、引用例1(上記1(1)エ)の「練習:練習画面に切り替わり、選択した練習に応じた経験点を得る。」の記載から、各シナリオでは、プレイヤは、主人公に練習を行わせることで育成し、主人公は練習に応じた経験点を得ると認められる。
(8)上記(5)と、引用例1(上記1(1)エ)の「能カアップ:能カアップ画面に切り替わり、経験点を消費して選手の能力を上げられる」の記載から、経験点を消費すると、主人公の能力を上げられると認められる。
また、上記(5)をふまえると、シナリオをクリアして経験点の割り振りをする際に主人公の能力を上げられると認められる。
(9)上記(7)及び(8)と、引用例1(上記1(1)カ)の「練習で得られる経験点は各シナリオの解説ページのとおりだが、これはあくまで基礎値であり、主人公のやる気や練習レベル、タッグトレーニング(P104)などの効果により、実際の経験点は増減する。」の記載、「チームメイトには得意な練習メニューが設定されており、データからチームメイトを選ぶと確認できる。選手の能力値が、球速は148km/h、100段階の基本能力は60以上、変化球は総変化量7以上だと得意な練習になる。」の記載、「得意練習はメニューの頭文字で表示される。 全体的に能力が高くても上位3種類が上限だ。」の記載、引用例1(上記1(1)キ)の「練習メニューの横に、チームメイトのアイコンに加えて得意練習の頭文字も併記されていると、その練習はタッグトレーニングになる。この場合、タッグ相手の能力に応じて経験値が増加する。」の記載、「●タッグトレーニングによる補正 基礎経験値×タッグ相手能力補正×(チームメイトの評価÷200) ●スペシャルタッグトレーニングによる補正 基礎経験値×タッグ相手能力補正」の記載、引用例1(上記1(1)ケ)の「継承選手が新入部員としてチームに加入したあとは、通常のチームメイトと同じように練習に参加する。いっしょに練習をすれば評価が上がり、条件を満たせばスペシャルタッグトレーニングも発生する。」の記載から、主人公の練習がいっしょに練習する継承選手の複数ある得意練習だと、基礎経験点×タッグ相手能力補正×(チームメイトの評価÷200)の式を使用するタッグトレーニングによる補正が行われて、主人公が練習により得る経験点が増加すると認められる。
(10)引用例1(上記1(1)ア)の「●本書の内容は、すべて2020年7月9日時点のゲーム内容に基づいております。」の記載から、引用例1に記載された事項は、2020年(令和2年)7月9日の第1回アップデート配信時点の事項であると解されるところ(引用例6(上記1(6)アないしエ))、引用例8(上記1(8)イ))参照。)、2020年(令和2年)7月22日の第2回アップデート配信において、上記(1)~(9)の事項に変更があったとされる事情はない(引用例7(上記1(7)ア及びイ)参照。)。
(11)引用例2(上記1(2)ア)の「2020.7.9発売」の記載、「KONAMI」の記載から、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」は、「KONAMI」が2020年(令和2年)7月9日に発売したものであると認められる。
(12)引用例3(上記1(3)イ)の「オンライン接続で、友だちやほかのプレイヤーとオリジナル選手やチームをやりとりできる。ダウンロードした選手はサクセスの継承選手デッキやアレンジに、チームは対戦の試合や、ペナントのリーグ組み入れが可能。」の記載から、ダウンロードしたオリジナル選手は、「アレンジ」に使用できると認められる。
(13)引用例3は、2020年(令和2年)8月8日に保存されたものであるところ、2020年(令和2年)7月9日の第1回アップデート配信及び2020年(令和2年)7月22日の第2回アップデート配信において、上記(12)の事項に変更があったとされる事情はない(引用例6(上記1(6)アないしエ)、引用例7(上記1(7)ア及びイ)参照。)。
(14)引用例4(上記1(4)ア)の「『LIVEパワプロ』は他のユーザーがアップロードしたオリジナル選手やチームをダウンロードできるモードですね。」の記載から、ダウンロードしたオリジナル選手は、他のプレイヤがアップロードしたオリジナル選手であると認められる。
(15)引用例4は、2020年(令和2年)8月8日に保存されたものであるところ、2020年(令和2年)7月9日の第1回アップデート配信及び2020年(令和2年)7月22日の第2回アップデート配信において、上記(14)の事項に変更があったとされる事情はない(引用例6(上記1(6)アないしエ)、引用例7(上記1(7)ア及びイ)参照。)。
(16)引用例5は、「プレイステーション4」のカテゴリの記事であることと、「パワプロ2020」の記載から、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」に関する記事であると認められる。
(17)引用例5(上記1(5)イ)の「「アレンジ」から「ナショナル」で自分の好きな選手で日本代表チームを作り、そのチームでオリンピックモードを遊ぶことができます。」の記載から、「アレンジ」で作成した日本代表チームは、東京2020オリンピックに参戦できると認められる。
(18)引用例5は、2020年(令和2年)7月18日に書き込みが行われたものであるところ、2020年(令和2年)7月9日の第1回アップデート配信及び2020年(令和2年)7月22日の第2回アップデート配信において、上記(17)の事項に変更があったとされる事情はない(引用例6(上記1(6)アないしエ)、引用例7(上記1(7)ア及びイ)参照。)。
(19)2020年(令和2年)7月22日の第2回アップデート配信の後は、2020年(令和2年)8月20日の第3回アップデート配信まで、「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」のアップデート配信は存在しない(引用例8(上記1(8)イ)参照。)。
3 公然実施発明
上記2から、少なくとも、本願出願日前である2020年(令和2年)7月22日時点(2020年(令和2年)7月22日の第2回アップデート配信時点)において、次の発明(以下「公然実施発明」という。)が公然実施されていたといえる。
「eBASEBALLパワフルプロ野球2020を、プレイヤの操作によりPlayStation▲R▼4が実行する方法であって、eBASEBALLパワフルプロ野球2020は、「マイライフ」、「ペナント」、「対戦」、「東京2020オリンピック」、「チャンピオンシップ」、「LIVEシナリオ」、「栄光ナイン」、「サクセス」、「パワフェス」、「大会」、「ホームランアタック」、「パワアリーナ」、「応援曲作成」、「新球種開発」、「アレンジ」、「選手データ」、「練習」、「LIVEパワプロ」、「パワプロ辞典」、「パワプロショップ」、「データあれこれ」、「アンケート」のモードを有し、「サクセス」において、プレイヤが、主人公に練習を行わせることで育成し、用意されたシナリオをクリアすると、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に、オリジナル選手として登録するステップを有し、続きを表示(全11行)プレイヤは、オリジナル選手を「ペナント」で使用し、プレイヤが、オリジナル選手の中から、継承選手としてデッキにセットできるステップを含み、デッキのマイ選手枠には最大3人、マイ選手とLIVE選手共用枠には最大ふたりをセットでき、マイ選手は「サクセス」、「栄冠ナイン」、「マイライフ」、「サクセススペシャル」で育成したオリジナル選手が該当し、LIVE選手はネットワークでダウンロードしたオリジナル選手であって、他のプレイヤがアップロードしたオリジナル選手が該当し、主人公の練習がいっしょに練習する継承選手の複数ある得意練習だと、基礎経験点×タッグ相手能力補正×(チームメイトの評価÷200)の式を使用するタッグトレーニングによる補正が行われて、主人公が練習により得る経験点が増加する、方法。」
4 対比
本願発明と公然実施発明とを対比する。
(1)後者の「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」、「プレイヤ」、「PlayStation▲R▼4」、「ペナント」、及び「サクセス」は、それぞれ、前者の「ゲーム」、「プレイヤ」、「情報処理装置」、「第1本戦ゲーム」、及び「育成ゲーム」に相当する。
そうすると、後者の「『eBASEBALLパワフルプロ野球2020を』、プレイヤの操作により『PlayStation▲R▼4が実行する方法』」は、前者の「ゲームを情報処理装置が実行する方法」に相当する。
(2)本願明細書【0023】の「表示部22は、表示装置13を用いて構成され、ゲームの進行及びユーザ操作に応じたゲーム用画面を表示装置13に表示する。ゲーム制御部23は、本実施形態のゲームを実行するにあたっての基本制御を行う。本実施形態のゲームは、本戦ゲームと育成ゲームを含むゲームである。すなわち、ゲームのプレイヤは、ゲーム媒体を育成ゲームで育成し、育成したゲーム媒体を本戦ゲームで使用する。ゲーム媒体は、キャラクタ、武器、アイテム、カードなどの装備アイテムなどのゲームで用いられる電子データである。本実施形態のゲーム媒体は、キャラクタである。」との記載によると、本願発明の「ゲーム媒体」とは、キャラクタであって、育成ゲームで育成し、育成したゲーム媒体を本戦ゲームで使用するものである。
(3)上記(2)をふまえると、後者の「継承選手」は、前者の「継承ゲーム媒体」に相当する。
(4)後者の「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」は、「ペナント」、「サクセス」を有し、これらは上記(1)のとおり、それぞれ、「第1本戦ゲーム」、「育成ゲーム」に相当するものであるから、前者の「ゲーム」と後者の「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」とは、「第1本戦ゲーム及び育成ゲームを含む」ものである点で一致する。
(5)上記(2)をふまえると、後者の「オリジナル選手」は、主人公に練習を行わせることで育成し、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に登録するものであるから、前者の「育成済みゲーム媒体」に相当する。
また、後者の「『プレイヤ』が『「ペナント」で使用』する『オリジナル選手』」は、前者の「プレイヤが前記第1本戦ゲームで使用するゲーム媒体」に相当する。
そうすると、後者の「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」は、「サクセス」の3つのシナリオのいずれでも、プレイヤが、主人公に練習を行わせることで育成し、シナリオをクリアすると、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に、オリジナル選手として登録し、オリジナル選手を「ペナント」で使用するものであるから、上記(1)もふまえると、前者の「ゲーム」と、後者の「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」とは、「プレイヤが前記第1本戦ゲームで使用するゲーム媒体を前記育成ゲームで育成して育成済みゲーム媒体を生成する」ものである点で一致する。
(6)本願発明の「育成が完了」とは、「育成」に関する項目を全て終了することと解されるところ、後者の「オリジナル選手」は、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に、登録されるものであるから、前者の「育成済みゲーム媒体」と、後者の「オリジナル選手」とは、「育成が完了して生成された」ものである点で一致する。
(7)後者の「オリジナル選手」は、「サクセス」に用意されたシナリオにおいて、プレイヤが、主人公に練習を行わせることで育成し、シナリオをクリアすると、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に、オリジナル選手として登録するものでるから、上記(6)をふまえると、前者の「育成済みゲーム媒体」と、後者の「オリジナル選手」とは、「育成ゲームのシナリオの終了により育成が完了して生成された」ものである点で一致する。
(8)後者の「LIVE選手」は、他のプレイヤがアップロードしたオリジナル選手が該当するものであるから、他のプレイヤが、主人公に練習を行わせることで育成し、シナリオをクリアすると、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に、オリジナル選手として登録してアップロードしたものであるといえ、また、「LIVE選手」としてアップロードされているので、他のプレイヤのオリジナル選手であることがプレイヤに理解できることから、他のプレイヤに関連付けられているといえる。
そうすると、上記(7)もふまえると、前者の「育成済みゲーム媒体」と、後者の「LIVE選手」とは、「他のプレイヤに関連付けられた、当該他のプレイヤによって前記育成ゲームのシナリオの終了により育成が完了して生成された」ものである点で一致する。
(9)後者の「マイ選手」は、「サクセス」において育成したオリジナル選手が該当し、後者の「デッキ」には、マイ選手枠には最大3人、マイ選手とLIVE選手共用枠には最大ふたりをセットできるものであるから、後者の「オリジナル選手」は複数であって、そこから最大5人の「マイ選手」を継承選手として選択するといえる。
また、後者の「継承選手としてデッキにセットできるステップ」は、デッキが継承選手をセットされるステップといえるから、前者の「継承ゲーム媒体として受け付ける継承ゲーム媒体受付ステップ」に相当する。
そうすると、上記(7)もふまえると、前者の「継承ゲーム媒体受付ステップ」と、後者の「継承選手としてデッキにセットできるステップ」とは、「前記育成ゲームのシナリオの終了により育成が完了して生成された複数の育成済みゲーム媒体を含む育成済みゲーム媒体群から選択された前記育成済みゲーム媒体を、継承ゲーム媒体として受け付ける」ステップである点で一致する。
(10)後者の「デッキ」には、マイ選手とLIVE選手共用枠には最大ふたりをセットできるものであるから、「LIVE選手」をセットできるものであるといえる。
そうすると、上記(8)及び(9)もふまえると、前者の「継承ゲーム媒体受付ステップ」と、後者の「継承選手としてデッキにセットできるステップ」とは、「他のプレイヤに関連付けられた、当該他のプレイヤによって前記育成ゲームのシナリオの終了により育成が完了して生成された前記育成済みゲーム媒体を前記継承ゲーム媒体として受け付ける」ステップである点で一致する。
(11)後者の「タッグ相手能力補正」は、タッグトレーニングによる補正で使用する式に用いられる値であり、継承選手の能力に応じて変化する値であるといえる。
そうすると、後者の「得意練習」は複数あることから、「タッグ相手能力補正」も「得意練習」毎に複数あるといえるから、前者の「特性情報」と後者の「タッグ相手能力補正」とは、複数ある点で共通する。
(12)後者の「経験点」は、主人公が練習により得るものであって、割り振りをして主人公の能力を上げるものであるから、前者の「育成パラメータ」に相当する。
(13)後者の「経験点」は、「サクセス」において、タッグトレーニングによる補正が行われて増加するものであるから、「サクセス」中に変動するものであるといえる。
また、後者の「タッグ相手能力補正」は、継承選手に関するものであるから、上記(8)及び(12)をふまえると、前者の「育成ゲーム実行ステップ」と、後者の「オリジナル選手として登録するステップ」とは、「育成ゲームを実行し、前記他のプレイヤに関連付けられた前記継承ゲーム媒体が有する1以上の特性情報に基づいて前記育成ゲーム中で変動する育成パラメータを変更」するステップである点で一致する。
(14)後者の「オリジナル選手」は、「サクセス」において、プレイヤが、主人公に練習を行わせることで育成し、用意されたシナリオをクリアすると、練習に応じて得た経験点の割り振りをして主人公の能力を上げた後に登録するものであるから、「サクセス」の完了後に登録するものであるといえ、また、プレイヤに関連付けられているといえる。
そうすると、上記(7)及び(12)をふまえると、前者の「育成ゲーム実行ステップ」と、後者の「オリジナル選手として登録するステップ」とは、「育成ゲームの完了に伴って前記育成パラメータに基づいて前記プレイヤと関連付けられた前記育成済みゲーム媒体を生成する」ステップである点で一致する。
(15)後者の「タッグ相手能力補正」は、基礎経験点×タッグ相手能力補正×(チームメイトの評価÷200)の式に用いられる値であり、主人公が練習により得る経験点を増加させるものであるから、後者の「『経験点』の『増加』」は、前者の「効果」に相当する。
(16)後者の「タッグトレーニング」は、それにより補正が行われ、主人公が練習により得る経験点を増加させるものであるから、「サクセス」を開始後、「タッグトレーニング」により主人公の経験点が増加することが確定しているといえる。
(17)上記(15)及び(16)をふまえると、前者の「1以上の特性情報」と、後者の「タッグ相手能力補正」とは、「前記育成ゲームの開始により効果の発現が確定している発現確定型情報を含む」ものである点で一致する。
(18)上記(1)ないし(17)をふまえると、本願発明の発明特定事項は、すべて公然実施発明が備えているから、本願発明と公然実施発明との間に差異はない。
5 意見書の主張について
(1)令和5年11月29日に提出された意見書において、審判請求人は「公然実施発明Aの「得意練習」、「タッグトレーニング」による主人公の能力向上は、「メインコマンド」の1つである「練習」において、選択した練習に伴って向上するものであり(令和5年10月10日付発送の拒絶理由通知の5頁d、6頁f等)、育成ゲームの途中で実行されるものであって、育成ゲームの開始により効果が発現するものではありません。 したがって、引用文献1~8に基づく公然実施発明は、上記発明特定事項(a)を開示、示唆していません。」と主張する。
(2)本願発明の「前記1以上の特性情報」は、「前記育成ゲームの開始により効果の発現が確定している発現確定型情報を含む」ものであって、「育成ゲームの開始により効果の発現」の記載が、育成ゲームの途中ではなく育成ゲームの開始時点で効果が発現することを意味しているとは解釈できず、育成ゲームを開始することによって効果が発現することを意味していると解釈せざるを得ない。
そうすると、上記3(15)ないし(17)のとおりであって、当該主張は採用できない。
なお、当審拒絶理由において、公然実施発明Cの「得意練習」が本願発明の「特性情報」に相当するとした認定、対比について、公然実施発明Cの「得意練習」は、「経験値」が増加するものであるから、パラメータ等の数値情報を意味するものであったといえる。
そうすると、公然実施発明Cの「得意練習」は、上記第4の3での公然実施発明の「タッグ能力補正」と実質的に同等のものであるから、当審拒絶理由において本願発明の「特性情報」に相当するとした判断は、当審決と同様の判断である。
6 まとめ
本願発明は、公然実施発明であるから、特許法第29条第1項第2号に該当し、特許を受けることができないものである。
第5 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第2号の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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