2023-014428
遊技機
- 審判番号
- 2023-014428
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-052126外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年08月28日
- 審決日
- 2024年07月16日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社三共
- 分類
- P18 .113-WZ (A63F) / P18 .121-WZ (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項2号特許法29条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第29条第1項第2号、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 16項目
第1 手続の経緯
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本件に係る出願(以下「本願」という。)は、令和2年3月24日の出願であって、令和4年10月25日に手続補正書が提出され、令和5年2月28日付けで拒絶の理由が通知され、同年4月27日に意見書及び手続補正書が提出され、同年6月14日付け(謄本送達日:同月27日)で拒絶査定がなされ、これに対し、同年8月28日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出され、当審において、令和6年3月27日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年5月20日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。
第2 本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、令和6年5月20日に提出された手続補正書による補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。なお、符号A等は、分説するため当審で付した。以下、分説された本願発明特定事項を、符号に基づき「構成A」等という。
「A 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、Aの2 可動体と、Aの3 表示手段と、を備え、B 前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能であり、続きを表示(全19行)Cの2 前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、当該当否が報知される当否報知パートと、当該当否が報知された後であって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパートとを含んで構成され、Cの3 前記表示手段は、字幕を表示可能であり、Cの4 前記字幕は、第1セリフ字幕と第2セリフ字幕とを少なくとも含み、D1の2 前記導入パートにおいて、キャラクタが発する第1セリフ音に対して前記第1セリフ字幕を表示し、キャラクタが発する第2セリフ音に対して前記第2セリフ字幕を当該第1セリフ字幕と同じ領域に表示する特定シーンがあり、D2 前記特定シーンにおいて、前記第1セリフ字幕の表示が開始され、当該第1セリフ字幕が表示されている状態で前記第2セリフ字幕の表示が開始されることによって当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示され、その後、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態となり、D3 前記第1セリフ字幕の表示が終了するときおよび前記第2セリフ字幕の表示が開始されるときの少なくともいずれか一方にフェード効果が付され、D4 前記第1セリフ字幕が表示されて前記第2セリフ字幕が表示されていないときにおいて、前記第1セリフ音が出力され、当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示されているときにおいて、当該第1セリフ音および前記第2セリフ音は出力されることなく、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態となった以降に当該第2セリフ音が出力され、E1 前記キャラクタは、前記遊技機に描かれており該遊技機で用いられるコンテンツにおいて主人公である第1キャラクタと該遊技機に描かれていない第2キャラクタとがあり、E2の2 前記字幕は、前記第1キャラクタのセリフ音に対応した所定字幕と前記第2キャラクタのセリフ音に対応した特定字幕とがあり、E2の3 前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される前記報知演出における当否報知パートにおいて、前記可動体が第1位置から前記表示手段の前面側の第2位置に進出し、E2の4 前記表示手段は、前記可動体が前記第2位置に進出するときに、当該可動体が前記第2位置に進出する前のシーンに対応する表示が視認不能となるように可動体可動用のエフェクト表示を行い、当該可動体が当該第2位置から前記第1位置に退避する途中で、当該エフェクト表示を終了し、エピローグパートに対応する表示を行い、F 前記報知演出において、F1の2 前記所定字幕と前記特定字幕とを表示可能であり、F2の2 前記所定字幕の方が前記特定字幕よりも表示回数が多い、G 遊技機。」
第3 当審拒絶理由の概要
当審拒絶理由は、概略、次のとおりである。
1.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献等に記載された発明であるから、特許法29条1項3号に該当し、特許を受けることができない。
2.(新規性)この出願の下記の請求項に係る発明は、下記の点でその出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明であるから、特許法29条1項2号に該当し、特許を受けることができない。
3.(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明、若しくは、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献等に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記(引用文献等については引用文献等一覧参照)
●理由1-2(新規性)、理由3(進歩性)について
・請求項 1
・引用文献等 1
・備考
<引用文献等一覧>
1.【P銀河鉄道999 PREMIUM】VSリーチ【パチンコ】【パチスロ】【新台動画】,YouTube[online][video],2020年3月18日,<URL: https://www.youtube.com/watch?v=SWZtVjSAFuY>,主に1:32-2:48を参照。[2024年2月28日検索]
2.P銀河鉄道999 PREMIUM,パチンコ攻略マガジン 2020 3.27号,株式会社プラントピア,2020年2月27日発売,P.122-123
第4 引用文献等1
当審拒絶理由において引用文献等1として引用され、本願の出願前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった「【P銀河鉄道999 PREMIUM】VSリーチ【パチンコ】【パチスロ】【新台動画】」,YouTube[online][video],2020年03月18日,<URL:https://www.youtube.com/watch?v=SWZtVjSAFuY>」には、次の事項が記録されていると認定することができる。
ここで、例えば、「<1分32秒>」は、再生開始からの経過時間を示すものであり、以下の同様の「分秒」に係る記載も同じである。
1 引用文献等1について
(1)引用文献等1において、動画に係る画像(以下「動画像」という。)の左上に「YouTube」と表示され、動画像の下側に「【P銀河鉄道999 PREMIUM】VSリーチ【パチンコ】【パチスロ】【新台動画】」と表示され、その3行下に「2020/03/18」と表示されていることが見て取れる。
以上から、引用文献等1に係る動画は、2020年3月18日に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった、「P銀河鉄道999 PREMIUM」という機種のパチンコ機(以下、単に「パチンコ機」ということがある。)に係るYouTubeの動画であると認められる。
「<0分05秒>[図:0001414922000001.jpg]」
(2)引用文献等1に係る動画には、動画像の中央にパチンコ機の遊技盤に設けられた表示装置(以下「表示装置」という。)が表示され、表示装置で各種の演出等が表示されることが見て取れる。
また、表示装置の右側に、少年のキャラクタ及び車掌のキャラクタが遊技盤に描かれていることが認められる。なお、これらのキャラクタが遊技盤に描かれている点については、当該パチンコ機に関する記事である引用文献2のP.122の左側のパチンコ機の写真からも認められる。
(3)引用文献等1に係る動画に登場する少年のキャラクタであって、上記(2)に示した遊技盤にも描かれている少年のキャラクタは、当該パチンコ機の演出の元となった銀河鉄道999というアニメーションの主人公であると認められる。以下、主人公の少年のキャラクタを「主人公」という。
以下、引用文献1等の動画を視聴することにより、特定の時点における各動画像から、次の事項が見て取れる。
2 <1分32秒>~<2分28秒>
<1分32秒>において、表示装置の上下中央位置に「サケザン大陸」と表示され、表示装置の右上及び左上に「7」が表示され、動画像の右上に字幕で「VSリーチ「サケザン大陸」」と表示されていることが見て取れる。
<2分12秒>において、表示装置の右上及び左上に「7」が表示され、表示装置の下側に「メーテルは」の字幕がフェードイン(透明度が下がっていく表示)で表示されることが見て取れる。そして、当該字幕が明瞭に表示された後に、主人公の声で当該字幕の台詞「メーテルは」の音声が出力されることが聴いて取れ、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示されていることが見て取れる。
<2分13秒>では、表示装置の右上及び左上に「7」が表示され、表示装置の下側に表示されていた「メーテルは」の字幕がフェードアウト(透明度が上がっていく表示)すると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「僕と一緒に」の字幕がフェードインで表示されることが見て取れる。そして、「メーテルは」の字幕が消えた後、「僕と一緒に」の字幕が明瞭に表示され、主人公の声で当該字幕の台詞の音声が出力されることが聴いて取れ、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示されていることが見て取れる。
<2分14秒>では、表示装置の右上及び左上に「7」が表示され、表示装置の下側に表示されていた「僕と一緒に」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「旅をするんだ!」の字幕がフェードインで表示されることが見て取れる。そして、「僕と一緒に」の字幕が消えた後、「旅をするんだ!」の字幕が明瞭に表示され、主人公の声で当該字幕の台詞の音声が出力されることが聴いて取れ、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示されていることが見て取れる。
その後、<2分15秒>に「旅をするんだ!」の字幕がフェードアウトすることが見て取れる。
<2分28秒>において、表示装置の右上及び左上に「7」が表示され、表示装置の中央位置に「押せ!」と共にボタンの画像が表示されることが見て取れる。
「<1分32秒>[図:0001414922000002.jpg]」
「<2分12秒>その1[図:0001414922000003.jpg]」
「<2分12秒>その2[図:0001414922000004.jpg]」
「<2分13秒>その1[図:0001414922000005.jpg]」
「<2分13秒>その2[図:0001414922000006.jpg]」
「<2分14秒>その1[図:0001414922000007.jpg]」
「<2分14秒>その2[図:0001414922000008.jpg]」
「<2分15秒>[図:0001414922000009.jpg]」
「<2分28秒>[図:0001414922000010.jpg]」
3 <2分30秒>~<2分40秒>その1
<2分30秒>において、主人公が敵のキャラクタに勝利した映像が表示装置に表示されることが見て取れる。
<2分31秒>において、表示装置上部に位置していた「999」の形状の役物が表示装置前面に移動し、表示装置の全体に虹色からなる画像等が表示され、表示装置の右上及び左上に表示されていた「7」並びに表示装置に表示されていた主人公が敵のキャラクタに勝利した映像が見えなくなることが見て取れる。
<2分33秒>において、表示装置前面で機関車及び「999」の形状の役物が視認可能であることが見て取れる。
<2分38秒>において、表示装置前面に位置していた「999」の形状の役物が、上方に移動することが見て取れる。
<2分40秒>その1において、敵のキャラクタに勝利した主人公の映像が表示装置に表示され、表示装置の全体に表示されていた虹色からなる画像等が見えなくなることが見て取れる。
「<2分30秒>[図:0001414922000011.jpg]」
「<2分31秒>[図:0001414922000012.jpg]」
「<2分33秒>[図:0001414922000013.jpg]」
「<2分38秒>[図:0001414922000014.jpg]」
「<2分40秒>その1[図:0001414922000015.jpg]」
4 <2分40秒>その2~<2分48秒>
<2分40秒>その2において、表示装置の映像が黒と赤の背景からなる演出に変わることが見て取れる。
<2分42秒>では、表示装置前面に位置していた役物が元の位置に戻っており、表示装置全面が視認可能になっており、表示装置の右上及び左上に「7」が表示されており、表示装置において主人公等が表示される黒と赤の背景からなるシーンが行われていることが見て取れる。
<2分48秒>では、表示装置に「777」の図柄及び「Congratulation」が表示されていることが見て取れる。
「<2分40秒>その2[図:0001414922000016.jpg]」
「<2分42秒>[図:0001414922000017.jpg]」
「<2分48秒>[図:0001414922000018.jpg]」
5 認定事項
(1)認定事項ア
引用文献1等の動画<0分5秒>には、動画像略中央に「VSリーチは4種類 回想演出が発生すれば期待度アップ」との記載と共に、動画像下側に「大当り期待度」が「低」から「高」のグラデーションで表示されることが見て取れる。当該表示から、パチンコ機「P銀河鉄道999 PREMIUM」は、大当り遊技を実行可能であり、大当り遊技に制御可能なパチンコ機であると認められる(以下「認定事項ア」という。)。
(2)認定事項イ
パチンコ機一般の技術常識として、表示装置等で図柄がリーチ態様で表示されるリーチ演出が行われ、当該リーチ演出の結果として図柄が揃った場合は、大当り遊技に制御されるものである。
そして、上記(1)より、パチンコ機「P銀河鉄道999 PREMIUM」は大当り遊技に制御可能であり、また、パチンコ機「P銀河鉄道999 PREMIUM」が備える表示装置では、上記1~4の動画<1分32秒>~<2分48秒>で示される「VSリーチ「サケザン大陸」」は、<1分32秒>~<2分30秒>において表示装置の右上及び左上に「7」が表示されたリーチ態様での表示が行われ、その後の<2分48秒>で「777」の図柄が表示されることから、「VSリーチ「サケザン大陸」」は大当りに制御されるか否かを報知するリーチ演出であると認められる(以下「認定事項イ」という。)。
(3)認定事項ウ1、2
パチンコ機一般として、リーチ演出において味方キャラが敵キャラに勝利した時点で、大当りに当選していることを報知していることが技術常識であることから、上記1~4の動画<1分32秒>~<2分48秒>で示される「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出において、上記3の<2分30秒>において、主人公が敵キャラクタに勝利することで大当りの当選を報知するものである。また、これに続く<2分31秒>~<2分40秒>その1において、表示装置前面で機関車及び「999」の形状の役物が視認可能であることも大当りの当選を報知するものであるといえる。
したがって、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出は、大当りの当選を報知するまでの演出(<1分32秒>~<2分28秒>の演出)と、大当りの当選を報知する演出(<2分30秒>~<2分40秒>その1)と、大当り遊技に制御されることが決定されているときに実施される、表示装置の映像が黒と赤の背景からなる演出(<2分40秒>その2~<2分48秒>の演出)とを含むと認められる(以下「認定事項ウ1」という。)。
加えて、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知する演出において、表示装置上部に位置していた「999」の形状の役物が表示装置前面に移動するときに(<2分30秒>~<2分33秒>)、表示装置の全体に虹色からなる画像等が表示され、表示装置の右上及び左上に表示されていた「7」並びに表示装置に表示されていた主人公が敵のキャラクタに勝利した映像が見えなくなり、
表示装置前面に位置していた「999」の形状の役物が表示装置上部に移動する間に(<2分38秒>~<2分40秒>その2)、表示装置の全体に表示されていた虹色からなる画像等が見えなくなり、表示装置の映像が黒と赤の背景からなる演出に変わる
と認められる(以下「認定事項ウ2」という。)。
(4)認定事項エ
上記1~4の動画<1分32秒>~<2分48秒>で示される「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出において、主人公の台詞及び敵キャラクタの台詞それぞれについて、台詞の音声による出力、及び、その台詞の内容を文字で表した字幕の表示の有無は、以下のとおりであると認められる。
<1分42秒>主人公台詞「レベルアップ!」、字幕なし
<1分44秒>主人公台詞「ひどいこと」、字幕あり
<1分45秒>主人公台詞「しやがって・・・」、字幕あり
<1分46秒>敵キャラクタ台詞「痛っ!」、字幕あり
<1分50秒>主人公台詞「メーテルを」、字幕あり
<1分50秒>主人公台詞「返せー!」、字幕あり
<1分52秒>主人公台詞「いくぞ!」、字幕なし
<2分11秒>主人公台詞「コンニャロー!」、字幕あり
<2分13秒>主人公台詞「メーテルは」、字幕あり
<2分14秒>主人公台詞「僕と一緒に」、字幕あり
<2分15秒>主人公台詞「旅をするんだ!」、字幕あり
<2分18秒>主人公台詞「メーテルを返せ!」、字幕あり
<2分20秒>敵キャラクタ台詞「ふー」、字幕なし
<2分22秒>敵キャラクタ台詞「うっ!」、字幕あり
<2分23秒>主人公台詞「メーテルを」、字幕あり
<2分24秒>主人公台詞「かえせぇぇぇぇ!!!」、字幕あり
<2分25秒>敵キャラクタ台詞「うぉぉぉぉぉぉ!!!」、字幕あり
<2分42秒>主人公台詞「メーテル!」、字幕あり
<2分44秒>主人公台詞「一緒に行こう!」、字幕あり
以上から、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出において、主人公の台詞について字幕ありは13回、敵キャラクタの台詞について字幕ありは3回であることが認められる(以下「認定事項エ」という。)。
6 引用発明
上記1~5より、引用文献等1によれば、次の発明(以下「引用発明」という。)が記録され、また、公然実施されていたと認められる。
なお、当審にて構成A等に概ね対応させて符号aア等を付し、引用箇所の前記1~5等を併記した。以下、符号aア等を付した事項を「構成aア」等という。
「aア大当り遊技に制御可能なパチンコ機であって(認定事項ア)、b大当りに制御されるか否かを報知するリーチ演出である「VSリーチ「サケザン大陸」」を実行可能であり(認定事項イ)、続きを表示(全20行)cア「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出は、大当りの当選を報知するまでの演出と、大当りの当選を報知する演出と、大当り遊技に制御されることが決定されているときに実施される演出とを含み(認定事項ウ1)、aイcイd表示装置を備え(1(2))、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知するまでの演出において(認定事項ウ1)、表示装置の下側に「メーテルは」の字幕がフェードインで表示され、当該字幕が明瞭に表示された後に、当該パチンコ機の演出の元となった銀河鉄道999というアニメーションの主人公の声で当該字幕の台詞「メーテルは」の音声が出力され、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示され(1(3)、2)、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出において、主人公の台詞について字幕ありは13回、敵キャラクタの台詞について字幕ありは3回であり(認定事項エ)、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知する演出において、表示装置上部に位置していた「999」の形状の役物が表示装置前面に移動するときに、表示装置の全体に虹色からなる画像等が表示され、表示装置の右上及び左上に表示されていた「7」並びに表示装置に表示されていた主人公が敵のキャラクタに勝利した映像が見えなくなり、表示装置前面に位置していた「999」の形状の役物が表示装置上部に移動する間に、表示装置の全体に表示されていた虹色からなる画像等が見えなくなり、表示装置の映像が黒と赤の背景からなる演出に変わり(認定事項ウ2)、表示装置の下側に表示されていた「メーテルは」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「僕と一緒に」の字幕がフェードインで表示され、「メーテルは」の字幕が消えた後、「僕と一緒に」の字幕が明瞭に表示され、主人公の声で当該字幕の台詞の音声が出力され、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示され(2)、表示装置の下側に表示されていた「僕と一緒に」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「旅をするんだ!」の字幕がフェードインで表示され、「僕と一緒に」の字幕が消えた後、「旅をするんだ!」の字幕が明瞭に表示され、主人公の声で当該字幕の台詞の音声が出力され、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示され、その後、「旅をするんだ!」の字幕がフェードアウトし(2)、ef主人公が遊技盤に描かれ、敵キャラクタは遊技盤に描かれておらず(1(2)~(3))、「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出において、主人公の台詞で字幕表示を行う台詞は13回、敵キャラクタの台詞で字幕表示を行う台詞は3回である(認定事項エ)、g「P銀河鉄道999 PREMIUM」という機種のパチンコ機(1(1))。」
第5 対比・判断
1 本願発明と引用発明との対比
本願発明と引用発明とを対比する。
(1)構成A、Aの2、Aの3について
引用発明の構成aアの「大当り遊技」は、本願発明の構成Aの「遊技者にとって有利な有利状態」に相当し、引用発明の構成aアの「パチンコ機」は、本願発明の構成Aの「遊技機」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Aの「遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機」に相当する構成を備える。
また、引用発明の構成aイcイdの「「999」の形状の役物」は、本願発明の構成Aの2の「可動体」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「表示装置」は、本願発明の構成Aの3の「表示手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Aの2、Aの3の「可動体」、「表示手段」に相当する構成を備える。
(2)構成Bについて
引用発明の構成bの「リーチ演出である「VSリーチ「サケザン大陸」」」は、本願発明の構成Bの「報知演出」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Bの「前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能であ」るという事項に相当する構成を備える。
(3)構成Cの2について
引用発明の構成cアの「大当りの当選を報知するまでの演出」は、本願発明の構成Cの2の「前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パート」に相当し、引用発明の構成cアの「大当りの当選を報知する演出」は、本願発明の構成Cの2の「当該当否が報知される当否報知パート」に相当し、引用発明の構成cアの「大当り遊技に制御されることが決定されているときに実施される演出」は、本願発明の構成Cの2の「前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパート」に相当する。
したがって、引用発明は本願発明の構成Cの2の「前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、当該当否が報知される当否報知パートと、当該当否が報知された後であって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパートとを含んで構成され」るという事項に相当する構成を備える。
(4)構成Cの3、Cの4、D1の2について
引用発明の構成aイcイdの「「メーテルは」の字幕」は、本願発明の構成Cの3の「字幕」及び構成Cの4の「第1セリフ字幕」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「「僕と一緒に」の字幕」は、本願発明の構成Cの3の「字幕」及び構成Cの4の「第2セリフ字幕」に相当する。
引用発明の構成aイcイdの「「メーテルは」の字幕」及び「「僕と一緒に」の字幕」が「表示され」る「表示装置」は、本願発明の構成Cの3の「字幕を表示可能であ」る「前記表示手段」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Cの3、Cの4の「前記表示手段は、字幕を表示可能であり、前記字幕は、第1セリフ字幕と第2セリフ字幕とを少なくとも含」むという事項に相当する構成を備える。
また、引用発明の構成aイcイdの「「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知するまでの演出において」は、本願発明の構成D1の2の「前記導入パートにおいて」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「主人公」は、本願発明の構成D1の2の「キャラクタ」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「主人公の声」で「台詞「メーテルは」の音声が出力され」るという事項は、本願発明の構成D1の2の「キャラクタが発する第1セリフ音」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「主人公の声」で「「僕と一緒に」」の「台詞の音声が出力され」るという事項は、本願発明の構成D1の2の「キャラクタが発する第2セリフ音」に相当する。
引用発明の構成aイcイdは、「表示装置の下側に表示されていた「メーテルは」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「僕と一緒に」の字幕がフェードインで表示され」ることから、本願発明の構成D1の2の「第2セリフ字幕を当該第1セリフ字幕と同じ領域に表示する特定シーン」に相当する構成を備えるものである。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D1の2の「前記導入パートにおいて、キャラクタが発する第1セリフ音に対して第1セリフ字幕を表示し、キャラクタが発する第2セリフ音に対して第2セリフ字幕を当該第1セリフ字幕と同じ領域に表示する特定シーンがあ」るという事項に相当する構成を備える。
(5)構成D2について
引用発明の構成aイcイdの「表示装置の下側に「メーテルは」の字幕がフェードインで表示され」るという事項は、本願発明の構成D2の「前記特定シーンにおいて、前記第1セリフ字幕の表示が開始され」るという事項に相当する。
引用発明の構成aイcイdの「表示装置の下側に表示されていた「メーテルは」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「僕と一緒に」の字幕がフェードインで表示され」るという事項は、本願発明の構成D2の「当該第1セリフ字幕が表示されている状態で前記第2セリフ字幕の表示が開始されることによって当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示され」るという事項に相当する。
引用発明の構成aイcイdの「「メーテルは」の字幕が消えた後、「僕と一緒に」の字幕が明瞭に表示され」るという事項は、本願発明の構成D2の「その後、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態とな」るという事項に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D2の「前記特定シーンにおいて、前記第1セリフ字幕の表示が開始され、当該第1セリフ字幕が表示されている状態で前記第2セリフ字幕の表示が開始されることによって当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示され、その後、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態とな」るという事項に相当する構成を備える。
(6)構成D3について
引用発明の構成aイcイdは、「表示装置の下側に「メーテルは」の字幕がフェードインで表示され」るという事項、「表示装置の下側に表示されていた「メーテルは」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「僕と一緒に」の字幕がフェードインで表示され」るという事項、及び、「表示装置の下側に表示されていた「僕と一緒に」の字幕がフェードアウトする」という事項を備えることから、本願発明の構成D3の「フェード効果が付され」るという事項に相当する構成を有するものである。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D3の「前記第1セリフ字幕の表示が終了するときおよび前記第2セリフ字幕の表示が開始されるときの少なくともいずれか一方にフェード効果が付され」るという事項に相当する構成を備える。
(7)構成D4について
引用発明の構成aイcイdの「表示装置の下側に「メーテルは」の字幕がフェードインで表示され、当該字幕が明瞭に表示された後に、当該パチンコ機の演出の元となった銀河鉄道999というアニメーションの主人公の声で当該字幕の台詞「メーテルは」の音声が出力され、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示され」るという事項は、「「僕と一緒に」の字幕」が表示されていないことを踏まえると、本願発明の構成D4の「前記第1セリフ字幕が表示されて前記第2セリフ字幕が表示されていないときにおいて、前記第1セリフ音が出力され」るという事項に相当する。
引用発明の構成aイcイdの「「メーテルは」の字幕が消えた後、「僕と一緒に」の字幕が明瞭に表示され、主人公の声で当該字幕の台詞の音声が出力され、当該台詞の音声が出力している間は、当該台詞の字幕表示がフェードアウトすることなく表示され」るという事項は、本願発明の構成D4の「当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態となった以降に当該第2セリフ音が出力され」るという事項に相当する。
引用発明の構成aイcイdにおいて、「表示装置の下側に表示されていた「メーテルは」の字幕がフェードアウトすると共に、当該字幕が表示されていた同位置に「僕と一緒に」の字幕がフェードインで表示され」る状態において、「メーテルは」の音声又は「僕と一緒に」の音声が出力されていないことは明らかであるので、引用発明の構成aイcイdは本願発明の構成D4の「当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示されているときにおいて、当該第1セリフ音および前記第2セリフ音は出力されることな」いという事項に相当する構成を有するものである。
したがって、引用発明は、本願発明の構成D4の「前記第1セリフ字幕が表示されて前記第2セリフ字幕が表示されていないときにおいて、前記第1セリフ音が出力され、当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示されているときにおいて、当該第1セリフ音および前記第2セリフ音は出力されることなく、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態となった以降に当該第2セリフ音が出力され」るという事項に相当する構成を備える。
(8)構成E1について
引用発明の構成efの「主人公」は、本願発明の構成E1の「該遊技機で用いられるコンテンツにおいて主人公である第1キャラクタ」に相当し、引用発明の構成efの「主人公が遊技盤に描かれ」ている事項は、本願発明の構成E1の「前記遊技機に描かれて」いるという事項に相当する。
引用発明の構成efの「敵キャラクタ」は、本願発明の構成E1の「第2キャラクタ」に相当し、引用発明の構成efの「敵キャラクタは遊技盤に描かれておらず」という事項は、本願発明の構成E1の「該遊技機に描かれていない」という事項に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成E1の「前記キャラクタは、前記遊技機に描かれており該遊技機で用いられるコンテンツにおいて主人公である第1キャラクタと該遊技機に描かれていない第2キャラクタとがあ」るという事項に相当する構成を備える。
(9)構成E2の2について
引用発明の構成efの「字幕表示」が「行」われる「主人公の台詞」は、本願発明の構成E2の「前記第1キャラクタのセリフ音に対応した所定字幕」に相当し、引用発明の構成efの「字幕表示」が「行」われる「敵キャラクタの台詞」は、本願発明の構成E2の「前記第2キャラクタのセリフ音に対応した特定字幕」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成E2の2の「前記字幕は、前記第1キャラクタのセリフ音に対応した所定字幕と前記第2キャラクタのセリフ音に対応した特定字幕とがあ」るという事項に相当する構成を備える。
(10)構成E2の3、E2の4について
上記(1)より、引用発明の構成aイcイdの「「999」の形状の役物」は、本願発明の構成E2の3の「前記可動体」に相当し、上記(3)より、引用発明の構成aイcイdの「「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知する演出」は、本願発明の構成E2の3の「前記報知演出における当否報知パート」に相当するところ、引用発明の構成aイcイdの「表示装置上部」は、本願発明の構成E2の3の「第1位置」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「表示装置前面」は、本願発明の構成E2の3の「第2位置」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知する演出において、表示装置上部に位置していた「999」の形状の役物が表示装置前面に移動する」ことは、本願発明の構成E2の3の「前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される前記報知演出における当否報知パートにおいて、前記可動体が第1位置から前記表示手段の前面側の第2位置に進出」することに相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成E2の3の「前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される前記報知演出における当否報知パートにおいて、前記可動体が第1位置から前記表示手段の前面側の第2位置に進出」するという事項に相当する構成を備える。
また、引用発明の構成aイcイdの「「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出の大当りの当選を報知する演出において、表示装置上部に位置していた「999」の形状の役物が表示装置前面に移動するときに」は、本願発明の構成E2の4の「前記可動体が前記第2位置に進出するときに」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「表示装置の全体に虹色からなる画像等が表示され、表示装置の右上及び左上に表示されていた「7」並びに表示装置に表示されていた主人公が敵のキャラクタに勝利した映像が見えなくな」ることは、本願発明の構成E2の4の「当該可動体が前記第2位置に進出する前のシーンに対応する表示が視認不能となるように可動体可動用のエフェクト表示を行」うことに相当する。
加えて、引用発明の構成aイcイdの「表示装置前面に位置していた「999」の形状の役物が表示装置上部に移動する間」は、本願発明の構成E2の4の「当該可動体が当該第2位置から前記第1位置に退避する途中」に相当し、引用発明の構成aイcイdの「表示装置の全体に表示されていた虹色からなる画像等が見えなくなり、表示装置の映像が黒と赤の背景からなる演出に変わ」ることは、本願発明の構成E2の4の「当該エフェクト表示を終了し、エピローグパートに対応する表示を行」うことに相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成E2の4の「前記表示手段は、前記可動体が前記第2位置に進出するときに、当該可動体が前記第2位置に進出する前のシーンに対応する表示が視認不能となるように可動体可動用のエフェクト表示を行い、当該可動体が当該第2位置から前記第1位置に退避する途中で、当該エフェクト表示を終了し、エピローグパートに対応する表示を行」うという事項に相当する構成を備える。
(12)構成F、F1の2について
引用発明の構成efの「「VSリーチ「サケザン大陸」」のリーチ演出において」は、本願発明の構成Fの「前記報知演出において」に相当する。
そして、引用発明の構成efは、「リーチ演出において」、「主人公の台詞で字幕表示を行」い、「敵キャラクタの台詞で字幕表示を行」うことから、本願発明の構成F1における「前記所定字幕と前記特定字幕とを表示可能であ」るという事項に相当する構成を有するものである。
したがって、引用発明は、本願発明の構成F、F1の2の「前記所定字幕と前記特定字幕とを表示可能であ」るという事項に相当する構成を備える。
(13)構成F2の2について
引用発明の構成efは、「主人公の台詞で字幕表示を行う台詞は13回、敵キャラクタの台詞で字幕表示を行う台詞は3回である」ことから、本願発明の構成F2の「前記所定字幕の方が前記特定字幕よりも表示回数が多い」という事項に相当する構成を有するものである。
したがって、引用発明は、本願発明の構成F2の2の「前記所定字幕の方が前記特定字幕よりも表示回数が多い」という事項に相当する構成を備える。
(14)構成Gについて
引用発明の構成gの「パチンコ機」は本願発明の構成Gの「遊技機」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Gの「遊技機」に相当する構成を備える。
2 一致点、相違点について
以上1(1)~(14)からみて、本願発明と引用発明とは、
「A 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、Aの2 可動体と、Aの3 表示手段と、を備え、B 前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能であり、続きを表示(全19行)Cの2 前記報知演出は、前記有利状態に制御されるか否かの当否が報知されるまでの導入パートと、当該当否が報知される当否報知パートと、当該当否が報知された後であって前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行されるエピローグパートとを含んで構成され、Cの3 前記表示手段は、字幕を表示可能であり、Cの4 前記字幕は、第1セリフ字幕と第2セリフ字幕とを少なくとも含み、D1の2 前記導入パートにおいて、キャラクタが発する第1セリフ音に対して前記第1セリフ字幕を表示し、キャラクタが発する第2セリフ音に対して前記第2セリフ字幕を当該第1セリフ字幕と同じ領域に表示する特定シーンがあり、D2 前記特定シーンにおいて、前記第1セリフ字幕の表示が開始され、当該第1セリフ字幕が表示されている状態で前記第2セリフ字幕の表示が開始されることによって当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示され、その後、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態となり、D3 前記第1セリフ字幕の表示が終了するときおよび前記第2セリフ字幕の表示が開始されるときの少なくともいずれか一方にフェード効果が付され、D4 前記第1セリフ字幕が表示されて前記第2セリフ字幕が表示されていないときにおいて、前記第1セリフ音が出力され、当該第1セリフ字幕と当該第2セリフ字幕とが同時に表示されているときにおいて、当該第1セリフ音および前記第2セリフ音は出力されることなく、当該第1セリフ字幕の表示が終了し、当該第2セリフ字幕が表示されている状態となった以降に当該第2セリフ音が出力され、E1 前記キャラクタは、前記遊技機に描かれており該遊技機で用いられるコンテンツにおいて主人公である第1キャラクタと該遊技機に描かれていない第2キャラクタとがあり、E2の2 前記字幕は、前記第1キャラクタのセリフ音に対応した所定字幕と前記第2キャラクタのセリフ音に対応した特定字幕とがあり、E2の3 前記有利状態に制御される旨が決定されているときに実行される前記報知演出における当否報知パートにおいて、前記可動体が第1位置から前記表示手段の前面側の第2位置に進出し、E2の4 前記表示手段は、前記可動体が前記第2位置に進出するときに、当該可動体が前記第2位置に進出する前のシーンに対応する表示が視認不能となるように可動体可動用のエフェクト表示を行い、当該可動体が当該第2位置から前記第1位置に退避する途中で、当該エフェクト表示を終了し、エピローグパートに対応する表示を行い、F 前記報知演出において、F1の2 前記所定字幕と前記特定字幕とを表示可能であり、F2の2 前記所定字幕の方が前記特定字幕よりも表示回数が多い、G 遊技機。」
の点で一致し、相違する点はない。
3 新規性について
上記2によれば、本願発明と引用発明は、すべての点で一致し、相違する点はない。
よって、本願発明は引用発明であるから、本願発明は特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
また、引用発明は、本願出願前に公然実施された「P銀河鉄道999 PREMIUM」という機種のパチンコ機であるから、本願発明は本願出願前に公然実施された発明である。
よって、本願発明は特許法第29条第1項第2号に該当し、特許を受けることができない。
4 請求人の主張について
(1)請求人は、令和6年5月20日提出の意見書において、以下のとおり主張する。
「拒絶理由通知に記載の通り、本願発明は新規性、進歩性が有さない発明であると判断したため、(a)の補正を行うことによって新規性、進歩性を有した発明になったことを説明します。本願発明は、(a)の補正を行うことによって、可動体が第2位置に進出するときに、可動体が第2位置に進出する前のシーンに対応する表示が視認不能となるように可動体可動用のエフェクト表示を行い、可動体が第2位置から第1位置に退避する途中で、エフェクト表示を終了し、エピローグパートに対応する表示を行うことで、前のシーンがエフェクト表示の邪魔をせず、エフェクト表示がエピローグパートの邪魔をすることなく好適にエピローグパートを実行することができるため適切なパートで適切な表示を行うことで遊技興趣を向上させることができます。しかし、引用文献1、引用文献2には、(a)の補正に関する記載や示唆はされておらず、補正後の本願発明の特徴構成を有していない為、補正後の本願発明と引用文献1、引用文献2とは異なります。以上により、補正後の本願発明は、引用文献1、引用文献2の発明とは異なり、補正後の本願発明は新規性、進歩性を有した発明であることを思料いたします。」
(2)しかしながら、請求人が主張する「(a)の補正」とは、本願発明の構成Aの2、Aの3、E2の3、E2の4の追加と、本願発明の構成Cの2の補正であるところ、上記1~2で示したように、本願発明の構成Aの2、Aの3、Cの2、E2の3、E2の4は、引用発明が備えている。
したがって、上記主張は採用できない。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明は特許法第29条第1項第2号又第3号に該当し特許を受けることができないから、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-014428