商標拒絶査定不服審判
2022-005334
ラプル、ラパル
- 審判番号
- 2022-005334
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-116395
- 請求日
- 2022年04月08日
- 審決日
- 2022年09月07日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社リコー
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 荻野 瑞樹
- 分類
- T18 .261-WY (W09384142) / T18 .262-WY (W09384142) / T18 .263-WY (W09384142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-116395拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「Lapul」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第38類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和2年9月18日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年8月6日付けで拒絶理由の通知がされ、同年8月31日に意見書が提出され、本願の指定商品及び指定役務については、意見書と同日付けの手続補正書により、別掲1のとおりの商品及び役務に補正されたが、同4年1月17日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年4月8日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6099314号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成30年2月23日に登録出願、第35類及び第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同年11月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、本願商標と引用商標とは、「ラプル」の称呼を共通にし、観念において比較できず、外観において差異を有するものであるとしても、称呼における類似性をしのぐほどの特段の差異を取引者、需要者に印象付けるものとはいいがたく、これらを総合的に考察すると、両者は互いに類似する商標であり、かつ、本願の指定役務は、引用商標の指定役務と類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「Lapul」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録された語ではないことから、特定の語義を有しない、一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。
そして、特定の語義を有しない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれているローマ字風又は英語風の読みに倣って称呼するのが自然といえるところ、本願商標は、その構成文字に相応して「ラプル」及び「ラパル」の称呼を生じるものである。
したがって、本願商標は、「ラプル」及び「ラパル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、「ラプル」の片仮名を上段に、「lapl」の欧文字を下段に、上下二段に横書きしてなるところ、その構成は、上段と下段の左右両端の幅を揃えてまとまりよく表されているものである。
そして、その構成中、下段の「lapl」の文字に着目すると、1文字目と4文字目は、欧文字「I」の大文字であるのか、欧文字「L」の小文字であるのか、あるいは文字ではなく縦線を表したものであるのか、一見すると判然としない態様で表されているところ、上段の「ラプル」の文字は、下段の「lapl」の文字の読みを表したものと容易に理解させるものであることから、下段の「lapl」の1文字目と4文字目は、欧文字「L」の小文字であることを自然に認識させるというのが相当である。
また、「ラプル」及び「lapl」の文字は、いずれも辞書等に載録された語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものでもないことからすれば、引用商標は、全体として、特定の観念を生じない一種の造語として認識、把握されるものである。
そうすると、引用商標に接する取引者、需要者は、引用商標の構成全体を一体のものと理解、認識するというのが相当であるから、引用商標は、その構成文字に相応して「ラプル」の称呼を生じるものである。
したがって、引用商標は、「ラプル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに、まず、外観においては、本願商標は、上記(1)のとおり、全てを欧文字の標準文字で一段に表してなる構成であるのに対し、引用商標は、上記(2)のとおり、上段に片仮名を、下段に欧文字を二段に表してなることに加え、本願商標と引用商標の欧文字部分を比較してみても、両者は、中間部における「u」の文字の有無、1文字目における大文字と小文字の差異がある上、本願商標が標準文字よりなるのに対し、引用商標の欧文字部分の1文字目と4文字目の文字は、上記(2)のとおり、欧文字「L」の小文字としてだけでなく、欧文字「I」の大文字あるいは縦線としても認識させ得るような態様で表されたものでもあるなどの差異があることからすれば、両商標の視覚的な印象は大きく異なり、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本願商標は「ラプル」及び「ラパル」の称呼を生じるのに対し、引用商標は「ラプル」の称呼を生じることから、本願商標と引用商標は、「ラプル」の称呼を共通にする場合がある。
そして、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないことから、観念において比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にする場合があるとしても、観念において比較することができない上、外観においてその印象が大きく異なり、明確に区別できるものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、商品及び役務の出所について誤認混同を生じるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願の指定商品及び指定役務と引用商標の指定役務との類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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