特許拒絶査定不服審判
2022-004489
遊技機
- 審判番号
- 2022-004489
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-208417
- 請求日
- 2022年03月28日
- 審決日
- 2023年02月28日
- 公報発行日
- 2023年05月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ソフイア
- 【請求人代理人】鹿嶋 英實
- 審判長/審判官
- 審判長 長崎 洋一
- 審判官 長井 真一
- 審判官 太田 恒明
- 分類
- P18 .572-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F) / P18 .121-Z (A63F) / P18 .113-Z (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-208417「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月27日出願公開、特開2021- 78711〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和1年11月19日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 8月19日付け:拒絶理由通知書
同年10月18日 :意見書、手続補正書の提出
同年11月 1日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書
同年12月14日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年 1月 5日付け:令和3年12月14日付け手続補正について
の補正の却下の決定、拒絶査定(謄本送達日
同年1月14日。以下「原査定」という。)
同年 3月28日 :審判請求書、手続補正書の提出
第2 令和4年3月28日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和4年3月28日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について
(1)本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、請求人による。)
「識別情報を変動するゲームを表示可能な表示手段と、この表示手段を制御する制御手段とを備え、
前記識別情報には、大図柄である第1識別情報と小図柄である第2識別情報とを含み、
前記第1識別情報は第1構成要素と第2構成要素を含む構成であり、
前記制御手段は、
前記第1識別情報と前記第2識別情報とを同時に前記表示手段に表示可能であり、
前記ゲームのリーチ演出中の第1タイミングにおいて、前記第2識別情報の変動表示である第1演出と、前記第1演出と異なる第2演出と、を実行する状態とすることが可能であり、
前記第2演出において、所定画像を前記表示手段の表示領域全体、且つ前記第1識別情報の前面に表示することにより、前記第1構成要素と前記第2構成要素を視認不能な状態とし、
前記第1構成要素と前記第2構成要素が視認不能となっている間も前記第1演出を前記所定画像の前面で視認可能に表示して継続し、
前記第2演出が終了すると、当該第2演出の開始前は前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成であった前記第1識別情報を、前記第1構成要素を含まない構成に変えて当該第2演出の開始前とは異なる位置に表示して当該リーチ演出を進行させ、
当該ゲームが終了する前に、前記第1識別情報を前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成に戻して表示することを特徴とする遊技機。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、令和3年10月18日にされた手続補正による特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである。
「識別情報を変動するゲームを表示可能な表示手段と、この表示手段を制御する制御手段とを備え、
前記識別情報は第1構成要素と第2構成要素を含む構成であり、
前記制御手段は、
前記ゲームの第1タイミングにおいて、第1演出と、前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う第2演出と、を実行可能であり、
前記第2演出によって、前記第1構成要素と前記第2構成要素の視認状態を変化させ、
前記第1構成要素と前記第2構成要素の視認状態が変化している間も前記第1演出を継続することを特徴とする遊技機。」
2 補正の適否
(1)補正の目的
本件補正は、補正前の請求項1に、発明を特定するために必要な事項として、
「前記ゲームの第1タイミングにおいて、第1演出と、前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う第2演出と、を実行可能であり、」(下線は、合議体が付した)との記載がされ、「第2演出」について、「前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う」ものであることが特定されていたのを、
「前記ゲームのリーチ演出中の第1タイミングにおいて、前記第2識別情報の変動表示である第1演出と、前記第1演出と異なる第2演出と、を実行する状態とすることが可能であり、」とするとともに、「第2演出要素」についての「前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う」との特定を削除する補正を含むものである。
そして、本件補正によるその余の補正箇所をみても、「第2演出」について、補正前に記載の「前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う」ものであることを特定する記載は見当たらない。
そうすると、本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものには該当しない。また、請求項の削除、誤記の訂正、明瞭でない記載の釈明にも該当しないことは明らかである。
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項各号のいずれを目的とするものでもない補正を含むものである。
(2)小括
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第5項に規定する要件に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
3 独立特許要件についての判断(付加的検討)
本件補正は、上記2で検討したとおり、特許法第17条の2第5項に規定する要件に違反するので、却下されるべきであるが、本件補正が、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当すると仮定して、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が、同法同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、付加的に検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものであるところ、分説して再掲すると次のとおりである。
「A 識別情報を変動するゲームを表示可能な表示手段と、この表示手段を制御する制御手段とを備え、
B 前記識別情報には、大図柄である第1識別情報と小図柄である第2識別情報とを含み、
C 前記第1識別情報は第1構成要素と第2構成要素を含む構成であり、
D 前記制御手段は、
D1 前記第1識別情報と前記第2識別情報とを同時に前記表示手段に表示可能であり、
D2 前記ゲームのリーチ演出中の第1タイミングにおいて、前記第2識別情報の変動表示である第1演出と、前記第1演出と異なる第2演出と、を実行する状態とすることが可能であり、
D3 前記第2演出において、所定画像を前記表示手段の表示領域全体、且つ前記第1識別情報の前面に表示することにより、前記第1構成要素と前記第2構成要素を視認不能な状態とし、
D4 前記第1構成要素と前記第2構成要素が視認不能となっている間も前記第1演出を前記所定画像の前面で視認可能に表示して継続し、
D5 前記第2演出が終了すると、当該第2演出の開始前は前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成であった前記第1識別情報を、前記第1構成要素を含まない構成に変えて当該第2演出の開始前とは異なる位置に表示して当該リーチ演出を進行させ、
D6 当該ゲームが終了する前に、前記第1識別情報を前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成に戻して表示する
E ことを特徴とする遊技機。」
(2)引用文献等の記載事項
ア 引用文献2
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2015-62490号公報(平成27年4月9日出願公開。以下「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
「【0012】
・・・図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機の前面側には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。遊技盤YBの中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置10が配設されている。演出表示装置10の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。
・・・
【0015】
一方、演出表示装置10では、特別図柄変動ゲームに係わる遊技演出として表示演出が行われる。具体的には、演出表示装置10では、表示演出の1つとして、複数種類の飾り図柄を複数の図柄列(本実施形態では3列)で変動させて図柄組み合わせを表示(導出)する変動ゲームが行われる。以下の説明では、飾り図柄を用いる変動ゲームを「飾り図柄変動ゲーム」と示す。飾り図柄は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
【0016】
演出表示装置10の画像表示部GHには、図柄列(複数種類の飾り図柄)を各別に変動表示させるための表示領域として、飾り図柄表示領域ZHa、飾り図柄表示領域ZHb、及び飾り図柄表示領域ZHcが、遊技者から見て左方から右方へこの順で並ぶように設定されている。
・・・
【0019】
ここで、飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示される複数種類の飾り図柄について詳しく説明する。本実施形態では、飾り図柄として飾り図柄Z1~Z7の7種類の飾り図柄が用意されている。
・・・
【0027】
本実施形態の飾り図柄Z1~Z7において、各キャラクタ画像C1~C7は、相互に異なるキャラクタを模した異なる画像とされている。また、各飾り図柄Z1~Z7は、恰も遊技者から見てキャラクタ画像の前面に数字画像が重ね合された状態で一体に表示される。
・・・
【0029】
そして、演出表示装置10の飾り図柄表示領域ZHa~ZHcには、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特別図柄変動ゲームで大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置10にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄による大当り図柄は、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに確定停止表示された飾り図柄が同一となる図柄組み合わせ(例えば「Z7・Z7・Z7」など)とされている。・・・
【0030】
また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、演出表示装置10にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄によるはずれ図柄は、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに確定停止表示された飾り図柄のうち、すべての飾り図柄が互いに異なる図柄組み合わせ(例えば「Z1・Z3・Z5」など)、又は何れか1つの飾り図柄が他の2つの飾り図柄とは異なる図柄組み合わせ(「Z7・Z8・Z7」など)とされている。・・・以上のように、本実施形態において、数字画像N1~N7は飾り図柄変動ゲームの表示結果を構成する第1構成要素として機能するとともに、キャラクタ画像C1~C7は第1構成要素とは異なる第2構成要素として機能する。そして、本実施形態において飾り図柄は、複数の構成要素によって構成される特定図柄として機能する。
・・・
【0033】
本実施形態のノーマルリーチ演出は、飾り図柄を飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示させたまま実行される。また、本実施形態のスペシャルリーチ演出は、ノーマルリーチ演出の終了後、例えば所定のキャラクタを模した画像を演出表示装置10表示させて実行される。
【0034】
そして、演出表示装置10の画像表示部GHにおいて、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcの上方には、図柄列(複数種類の飾り図柄)を各別に変動表示させるための表示領域として、特定表示領域THa、特定表示領域THb、及び特定表示領域THcが、遊技者から見て左方から右方へこの順に並ぶように設定されている。各特定表示領域THa~THcは、スペシャルリーチ演出の実行中に、一時的に各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて飾り図柄を表示させるための表示領域である。具体的には、スペシャルリーチ演出の実行中、特定表示領域THaには、飾り図柄表示領域ZHaに対応する図柄列(飾り図柄)が表示されるとともに、特定表示領域THbには、飾り図柄表示領域ZHbに対応する図柄列(飾り図柄)が表示される。また、スペシャルリーチ演出の実行中、特定表示領域THcには、飾り図柄表示領域ZHcに対応する図柄列(飾り図柄)が表示される。各特定表示領域THa~THcには、キャラクタ画像を省略した各飾り図柄が表示される。また、各特定表示領域THa~THcは、それぞれ対応する飾り図柄表示領域ZHa~ZHcよりも小さく構成されている。
・・・
【0036】
また、演出表示装置10の画像表示部GHにおいて、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcの左下方には、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示する飾り図柄とは別に、特殊図柄を表示するための特殊図柄表示領域FHが設定されている。特殊図柄は、特別図柄変動ゲームが実行中であるか否かを報知する演出用の図柄である。特殊図柄表示領域FHでは、特別図柄変動ゲームの開始と同時に特殊図柄の変動表示(本実施形態では特殊図柄の点滅)が開始されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に特殊図柄が確定停止表示される。
【0037】
特殊図柄表示領域FHには、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特別図柄変動ゲームで大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、特殊図柄表示領域FHにも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。特殊図柄の大当り図柄は、色調を赤色に設定された特殊図柄とされている。また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、特殊図柄表示領域FHにもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。特殊図柄のはずれ図柄は、色調を白色に設定された特殊図柄とされている。なお、本実施形態の特殊図柄は、飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示する飾り図柄とは別の4つめの飾り図柄として把握することもできる。
【0038】
そして、特別図柄変動ゲームの実行中、特殊図柄表示領域FHでは、演出表示装置10において前述したリーチ演出など各種の遊技演出が実行される場合であっても、常に特殊図柄の変動表示が継続して遊技者に視認可能に行われる。このように、本実施形態では、特殊図柄表示領域FHにおいて特殊図柄を変動表示させることにより、特別図柄変動ゲームを実行中であることが報知される一方、特殊図柄表示領域FHにおいて特殊図柄を確定停止表示させることにより、特別図柄変動ゲームの非実行中であることが報知される。
・・・
【0093】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
・・・
【0096】
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcにおいて飾り図柄の変動表示を開始させ、飾り図柄変動ゲームが開始されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて飾り図柄変動ゲームの演出内容を特定するとともに、特定した演出内容による飾り図柄変動ゲームが実行されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。
・・・
【0099】
また、演出制御用CPU31aは、変動パターンHP3,HP5(スペシャルリーチ演出)が指定されている場合、飾り図柄変動ゲームを開始させてから所定期間が経過すると、飾り図柄表示領域ZHa,ZHcに飾り図柄を一旦停止表示させてリーチの図柄組み合わせが形成されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。続けて、演出制御用CPU31aは、飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに飾り図柄を表示させた状態で、ノーマルリーチ演出が表示されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。
【0100】
また、演出制御用CPU31aは、ノーマルリーチ演出の実行期間が経過すると、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて特定表示領域THa~THcにそれぞれキャラクタ画像を省略した飾り図柄を表示させるとともに、スペシャルリーチ演出が表示されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。その後、演出制御用CPU31aは、スペシャルリーチ演出の終了に伴って、特定表示領域THbに飾り図柄を一旦停止表示させることにより、決定した飾り図柄による図柄組み合わせが形成されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。次に、演出制御用CPU31aは、各特定表示領域THa~THcに代えて、飾り図柄表示領域ZHa~ZHcにそれぞれキャラクタ画像を省略していない飾り図柄が表示されるように演出表示装置10の表示内容を制御する。
・・・
【0152】
以下、本実施形態のパチンコ遊技機における飾り図柄変動ゲームの実行態様について、その具体的な一例を説明する。・・・
【0153】
図13(a)に示すように、演出表示装置10では、前回の飾り図柄変動ゲームの終了に伴って、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに飾り図柄がそれぞれ確定停止表示されているとともに、特殊図柄表示領域FHにおいて、特殊図柄FGが確定停止表示されている。・・・
【0154】
次に、図13(b)に示すように、演出表示装置10の各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcでは、飾り図柄変動ゲームの実行に伴って、飾り図柄の変動表示がそれぞれ開始される。・・・
【0155】
また、演出表示装置10の特殊図柄表示領域FHでは、飾り図柄変動ゲームの開始に伴って、特殊図柄FGの変動表示が開始される。・・・
【0156】
次に、図13(c)に示すように、演出表示装置10の各飾り図柄表示領域ZHa,ZHcでは、同一の飾り図柄Z7が一旦停止表示されてリーチの図柄組み合わせが形成されるとともに、ノーマルリーチ演出が表示される。・・・
【0157】
次に、図13(d)に示すように、演出表示装置10では、ノーマルリーチ演出が終了すると、続けてスペシャルリーチ演出が実行される。また、演出表示装置10では、飾り図柄が各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて特定表示領域THa~THcに表示される。具体的には、演出表示装置10では、飾り図柄表示領域ZHaに一旦停止表示されていた飾り図柄Z7が特定表示領域THaに引き続き一旦停止表示されるとともに、飾り図柄表示領域ZHcに一旦停止表示されていた飾り図柄Z7が特定表示領域THcに引き続き一旦停止表示される。同様に、演出表示装置10では、飾り図柄表示領域ZHbにおいて変動表示されていた飾り図柄が引き続き特定表示領域THbに変動表示される。このとき、各特定表示領域THa~THcでは、キャラクタ画像を省略した飾り図柄が表示される。・・・
【0158】
そして、図13(e)に示すように、演出表示装置10では、特定表示領域THbに飾り図柄Z7が一旦停止表示されることにより、各特定表示領域THa~THcに一旦停止表示された飾り図柄Z7により大当りの図柄組み合わせが形成される。
【0159】
続けて、図13(f)に示すように、演出表示装置10では、スペシャルリーチ演出の終了に伴って、各特定表示領域THa~THcのすべての飾り図柄が一旦停止表示されると、飾り図柄が特定表示領域THa~THcに代えて飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに一旦停止表示される。このとき、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcでは、キャラクタ画像C7が再表示されることにより、数字画像N7及びキャラクタ画像C7から構成される飾り図柄Z7が表示される。・・・
【0160】
その後、演出表示装置10では、変動パターンから特定される変動時間の経過に伴って、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに飾り図柄Z7が確定停止表示される。また、演出表示装置10では、変動パターンから特定される変動時間の経過に伴って、特殊図柄表示領域FHに赤色である円形の特殊図柄FGが確定停止表示され、第2図柄変化演出が終了される。」
(イ)図13
「【図13】
[図:0001396870000001.jpg]
」
(ウ)上記(ア)、(イ)から、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
「a1 パチンコ遊技機には、遊技盤YBが備えられ、遊技盤YBの中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置10が配設され(【0012】)、演出表示装置10の画像表示部GHには、複数種類の飾り図柄を各別に変動表示させるための表示領域として、飾り図柄表示領域ZHa、飾り図柄表示領域ZHb、及び飾り図柄表示領域ZHcが、遊技者から見て左方から右方へこの順で並ぶように設定され(【0016】)、
a2 演出表示装置10の画像表示部GHにおいて、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcの左下方には、特殊図柄を表示するための特殊図柄表示領域FHが設定され(【0036】)、特別図柄変動ゲームの実行中、特殊図柄表示領域FHでは、演出表示装置10においてリーチ演出が実行される場合であっても、常に特殊図柄の変動表示が継続して遊技者に視認可能に行われ(【0038】)、
a3 各特定表示領域THa~THcは、スペシャルリーチ演出の実行中に、一時的に各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて飾り図柄を表示させるための表示領域であり、各特定表示領域THa~THcには、キャラクタ画像を省略した各飾り図柄が表示され(【0034】)、
b1 飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示される複数種類の飾り図柄として飾り図柄Z1~Z7の7種類の飾り図柄が用意され(【0019】)、
b2 特殊図柄表示領域FHには、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示され、特別図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示される場合には、特殊図柄表示領域FHにも特殊図柄の大当り図柄が確定停止表示され、特別図柄変動ゲームではずれ図柄が確定停止表示される場合には、特殊図柄表示領域FHにも特殊図柄のはずれ図柄が確定停止表示され(【0037】)、
c1 飾り図柄Z1~Z7において、各キャラクタ画像C1~C7は、相互に異なるキャラクタを模した異なる画像とされ、遊技者から見てキャラクタ画像の前面に数字画像が重ね合された状態で一体に表示され(【0027】)、数字画像N1~N7は飾り図柄変動ゲームの表示結果を構成する第1構成要素として機能するとともに、キャラクタ画像C1~C7は第1構成要素とは異なる第2構成要素として機能し(【0030】)、
d 演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき(【0093】)、
d1・d2 演出表示装置10の各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcでは、飾り図柄変動ゲームの実行に伴って、飾り図柄の変動表示がそれぞれ開始され(【0154】)、また、特殊図柄表示領域FHでは、飾り図柄変動ゲームの開始に伴って、特殊図柄FGの変動表示が開始され(【0155】)、
d3・d5 演出表示装置10の各飾り図柄表示領域ZHa,ZHcでは、同一の飾り図柄Z7が一旦停止表示されてリーチの図柄組み合わせが形成されるとともに、ノーマルリーチ演出が表示され(【0156】)、
演出表示装置10では、ノーマルリーチ演出が終了すると、続けてスペシャルリーチ演出が実行され、演出表示装置10では、飾り図柄が各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて特定表示領域THa~THcに表示され、このとき、各特定表示領域THa~THcでは、キャラクタ画像を省略した飾り図柄が表示され(【0157】)、そして、演出表示装置10では、特定表示領域THbに飾り図柄Z7が一旦停止表示されることにより、各特定表示領域THa~THcに一旦停止表示された飾り図柄Z7により大当りの図柄組み合わせが形成され(【0158】)、
d6 続けて、演出表示装置10では、スペシャルリーチ演出の終了に伴って、各特定表示領域THa~THcのすべての飾り図柄が一旦停止表示されると、飾り図柄が特定表示領域THa~THcに代えて飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに一旦停止表示され、このとき、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcでは、キャラクタ画像C7が再表示されることにより、数字画像N7及びキャラクタ画像C7から構成される飾り図柄Z7が表示され(【0159】)、
その後、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに飾り図柄Z7が確定停止表示され、また、特殊図柄表示領域FHに赤色である円形の特殊図柄FGが確定停止表示される(【0160】)、
e パチンコ遊技機(【0012】)。」
イ 周知技術
(ア)周知例1
本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2012-205745号公報(以下「周知例1」という。)には、次の記載がある。
「【0366】
・・・図41-2(4)に示すように、ブラックアウト演出を開始させる所定時期となると、ぱちんこ遊技機100は特殊装飾図柄TZ4以外をブラックアウトさせ、は特殊装飾図柄TZ4以外を遊技者が視認し難くした状態とする。たとえば、ここで、ぱちんこ遊技機100は、画像表示部104の表示画面上において、特殊装飾図柄TZ4以外をすべて黒の単色表示とする。これにより、ぱちんこ遊技機100は、演出の切り替わりを示唆することができ、以降におこなわれる演出に対する遊技者の期待感を高めることができる。そして、ブラックアウト演出をおこなった際に、ぱちんこ遊技機100は特殊装飾図柄TZ4を第2表示態様とする(ハッチング参照)。
【0367】
・・・図41-2(5)に示すように、スーパーリーチ演出を開始させる所定時期となると、ぱちんこ遊技機100はブラックアウト演出を終了して、スーパーリーチ演出を開始する。また、スーパーリーチ演出を開始すると、ぱちんこ遊技機100は、停止中の左特図装飾図柄TZ1および右特図装飾図柄TZ2を縮小表示し、表示画面の隅へ移動させて表示する。図41-2(5)では、縮小表示した左特図装飾図柄TZ1および右特図装飾図柄TZ2を表示画面の右上に移動させて表示している。これにより、ぱちんこ遊技機100は、表示画面一杯を使ってスーパーリーチ演出の画像を表示することができ、演出効果を高めることができる。」
「【図41-1】 【図41-2】
[図:0001396870000002.jpg]
」
(イ)周知例2
本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2013-56008号公報(以下「周知例2」という。)には、次の記載がある。
「【0239】
図32は、「リーチ演出」の一例を示す図である。「リーチ演出」においては、図32(a)に示すように、演出図柄40a、40b、40cが変動表示を開始してから所定時間経過後に、図32(b)に示すように、まず、演出図柄40aが停止表示される。その後、さらに所定時間経過後に、図32(c)に示すように、演出図柄40cが演出図柄40aと同じ図柄で停止表示される。
【0240】
このとき、図32(d)に示すように、演出図柄40bが変動表示を継続したままの状態で、演出表示部50aにおいて、「リーチ」という文字が、演出図柄40a、40b、40cに重畳表示される。その後、図32(e)に示すように、演出表示部50aがブラックアウトするとともに演出図柄40a、40b、40cの表示面積が小さくなって、演出表示部50aの右上の表示領域に表示され、図32(f)に示すように、演出表示部50aにおいて、種々のキャラクタが登場するキャラクタ演出画像が表示される。」
「【図32】
[図:0001396870000003.jpg]
」
(ウ)周知例3
本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2018-198672号公報(以下「周知例3」という。)には、次の記載がある。
「【0205】
そして、演出制御用CPU101は、ブラックアウト予告に関する制御(ステップS3901~S3912)を実行する。ブラックアウト予告とは、演出表示装置9を暗転させ、表示画像を視認困難とすることにより、ボタン演出(変動中に遊技者にプッシュボタン120を操作させる演出)やリーチの発生を示唆する演出である。具体的に、ブラックアウト予告を実行する際には、表示画像に対して該表示画像より表示優先度の高い黒色画像を重畳表示することにより該表示画像を視認困難とするものであるが、黒色画像を表示するとともに表示画像を消去することにより該表示画像を視認困難とすることとしてもよい。・・・」
(エ)上記(ア)~(ウ)によれば、「遊技機」に関し、本願の出願前において次の技術的事項が周知であったものと認められる。
(周知技術1)
遊技機において、飾り特図変動表示ゲームが行われる表示手段におけるリーチ演出中に黒の単色表示(ブラックアウト演出)を行うことにより、演出の切り替わりを示唆し、以降に行われる演出に対する遊技者の期待感を高めることができ、ブラックアウト演出を行っている間も飾り特図変動表示ゲーム以外の演出を表示可能である点(周知例1、2)。
(周知技術2)
ブラックアウト演出は、表示画像に対して該表示画像より表示優先度の高い黒色画像を重畳表示することにより該表示画像を視認困難とするものである点(周知例3)。
(3)引用発明2との対比
ア 本件補正発明と引用発明2とを対比する。
(ア)本件補正発明の構成A、構成Dについて
引用発明2の構成a1における「複数種類の飾り図柄」、「演出表示装置10」は、それぞれ、本件補正発明の構成Aにおける「識別情報」、「表示手段」に相当する。
そして、引用発明2の構成dにおける「演出制御基板31の演出制御用CPU31a」は、引用発明2の構成d1・d2~d6に特定されるように、演出表示装置10(表示手段)における飾り図柄の変動表示や特殊図柄の変動表示を演出制御プログラムに基づき制御するものであるから(構成d)、本件補正発明の構成Aにおける「この表示手段を制御する制御手段」に相当し、本件補正発明の構成Dにおける「前記制御手段」にも相当する。
したがって、引用発明2は、本件補正発明の構成A、構成Dを備える。
(イ)本件補正発明の構成Bについて
引用発明2の構成b1における「飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示される複数種類の飾り図柄」としての「飾り図柄Z1~Z7」、引用発明2の構成b2における「特殊図柄表示領域FH」に、特別図柄変動ゲームで大当り図柄、はずれ図柄がそれぞれ確定停止表示される場合に確定停止表示される「特殊図柄の大当り図柄、はずれ図柄」は、それぞれ、本件補正発明の構成Bにおける「大図柄である第1識別情報」、「小図柄である第2識別情報」に相当する。
したがって、引用発明2は、本件補正発明の構成Bを備える。
(ウ)本件補正発明の構成Cについて
引用発明2の構成c1の「飾り図柄Z1~Z7」における「各キャラクタ画像C1~C7」、キャラクタ画像の前面に重ね合された状態で一体に表示される「数字画像N1~N7」は、それぞれ、本件補正発明の構成Cの「前記第1識別情報」における「第1構成要素」、「第2構成要素」に相当する。
したがって、引用発明2は、本件補正発明の構成Cを備える。
(エ)本件補正発明の構成D1について
引用発明2の構成d1・d2によれば、「演出表示装置10の各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcでは、飾り図柄変動ゲームの実行に伴って、飾り図柄の変動表示がそれぞれ開始され、また、特殊図柄表示領域FHでは、飾り図柄変動ゲームの開始に伴って、特殊図柄FGの変動表示が開始され」るところ、「飾り図柄」、「特殊図柄」、「演出表示装置10」は、それぞれ、本件補正発明の構成D1における「前記第1識別情報」、「前記第2識別情報」、「前記表示手段」に相当する。
そして、引用発明2の構成d1・d2によれば、演出表示装置10において、飾り図柄変動ゲームの開始に伴って、特殊図柄の変動表示が開始されるから、少なくとも飾り図柄(第1識別情報)の変動表示の開始時点においては、特殊図柄(第2識別情報)が「同時に演出表示装置10(表示手段)に表示可能であ」るといえる。
以上から、引用発明2は、本件補正発明の構成D1を備える。
(オ)本件補正発明の構成D2について
引用発明2の構成a2における「特別図柄変動ゲームの実行中、特殊図柄表示領域FHで」「リーチ演出が実行される場合であっても、常に特殊図柄(第2識別情報)の変動表示が継続して遊技者に視認可能に行われ」る演出は、「ノーマルリーチ演出が終了」して、「続けてスペシャルリーチ演出が実行され」るタイミングにおいても実行されるから、「ノーマルリーチ演出が終了」して、「続けてスペシャルリーチ演出が実行され」るタイミングを「リーチ演出中の第1タイミング」に相当させると、引用発明2の構成a2における上記演出は、本件補正発明の構成D2における「前記ゲームのリーチ演出中の第1タイミングにおいて、」「実行する状態とすることが可能」な「前記第2識別情報の変動表示である第1演出」に相当するといえる。
引用発明2の構成d3・d5において、「ノーマルリーチ演出が終了」して、「続けてスペシャルリーチ演出が実行され」る際に、「飾り図柄が各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて特定表示領域THa~THcに表示され」る演出は、本件補正発明の構成D2における「前記ゲームのリーチ演出中の第1タイミングにおいて、」「実行する状態とすることが可能」な「前記第1演出と異なる第2演出」に相当するといえる。
したがって、引用発明2は、本件補正発明の構成D2を備える。
(カ)本件補正発明の構成D5について
引用発明2の構成b1によれば、「飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに表示される複数種類の飾り図柄として」の「飾り図柄」は、構成c1によれば、「キャラクタ画像(第1構成要素)」の前面に「数字画像(第2構成要素が)」が重ね合された状態で一体に表示されるから、本件補正発明の構成D5における「当該第2演出の開始前は前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成であった前記第1識別情報」に相当する。
そうすると、引用発明2の構成d3・d5によれば、「ノーマルリーチ演出が終了」して、「続けてスペシャルリーチ演出が実行され」る際に、「飾り図柄が各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに代えて特定表示領域THa~THcに表示され」る演出(第2演出)において、「各特定表示領域THa~THc」に「キャラクタ画像(第1構成要素)を省略した飾り図柄(第1識別情報)が表示され」るから、このことは、本件補正発明の構成D5における「前記第2演出が終了すると、」「前記第1構成要素を含まない構成に変えて当該第2演出の開始前とは異なる位置に表示して当該リーチ演出を進行させ」ることに相当する。
したがって、引用発明2は、本件補正発明の構成D5を備える。
(キ)本件補正発明の構成D6について
引用発明2の構成d6において、「スペシャルリーチ演出の終了に伴って、」飾り図柄が特定表示領域THa~THcに代えて飾り図柄表示領域ZHa~ZHcに一旦停止表示され、このとき、各飾り図柄表示領域ZHa~ZHcでは、キャラクタ画像C7が再表示されることにより、「数字画像N7(第2構成要素)及びキャラクタ画像C7(第1構成要素)から構成される飾り図柄Z7(第1識別情報)が表示され」ることは、本件補正発明の構成D6における「当該ゲームが終了する前に、」前記第1識別情報を前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成に戻して表示する」ことに相当する。
したがって、引用発明2は、本件補正発明の構成D6を備える。
(ク)本件補正発明の構成Eについて
引用発明2の構成eにおける「パチンコ遊技機」は、本件補正発明の構成Eにおける「遊技機」に相当する。
イ 以上によれば、本件補正発明と引用発明2との一致点及び相違点は、次のとおりである。
【一致点】
A 識別情報を変動するゲームを表示可能な表示手段と、この表示手段を制御する制御手段とを備え、
B 前記識別情報には、大図柄である第1識別情報と小図柄である第2識別情報とを含み、
C 前記第1識別情報は第1構成要素と第2構成要素を含む構成であり、
D 前記制御手段は、
D1 前記第1識別情報と前記第2識別情報とを同時に前記表示手段に表示可能であり、
D2 前記ゲームのリーチ演出中の第1タイミングにおいて、前記第2識別情報の変動表示である第1演出と、前記第1演出と異なる第2演出と、を実行する状態とすることが可能であり、
D5 前記第2演出が終了すると、当該第2演出の開始前は前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成であった前記第1識別情報を、前記第1構成要素を含まない構成に変えて当該第2演出の開始前とは異なる位置に表示して当該リーチ演出を進行させ、
D6 当該ゲームが終了する前に、前記第1識別情報を前記第1構成要素と前記第2構成要素を含む構成に戻して表示する
E ことを特徴とする遊技機。
【相違点1】(構成D3)
第2演出において、本件補正発明では、「所定画像を前記表示手段の表示領域全体、且つ前記第1識別情報の前面に表示することにより、前記第1構成要素と前記第2構成要素を視認不能な状態と」するのに対し、引用発明2は、かかるものではない点。
【相違点2】(構成D4)
本件補正発明では、「前記第1構成要素と前記第2構成要素が視認不能となっている間も前記第1演出を前記所定画像の前面で視認可能に表示して継続」するのに対し、引用発明2では、「リーチ演出が実行される場合であっても、常に特殊図柄(第2識別情報)の変動表示が継続して遊技者に視認可能に行われ」るものの、本件補正発明のような特定がない点。
(4)判断
以下、相違点1及び相違点2は関連するのでまとめて検討する。
ア 黒の単色表示(所定画像)を表示手段の表示領域全体に表示するブラックアウト演出により、飾り特図変動表示ゲーム(大図柄である第1識別情報)を視認不能な状態とすることは、周知技術1(上記(2)イ参照)として周知であり、ブラックアウト演出が表示画像に対して該表示画像より表示優先度の高い黒色画像を重畳表示することにより該表示画像を視認困難とするものであることも周知技術2(上記(2)イ参照)として周知である。
引用発明2も演出表示装置10におけるリーチ演出中に、飾り図柄表示領域ZHa~ZHcにおける飾り図柄の演出から特定表示領域THa~THcにおける演出に切り替えられるものであるから(構成d3・d5)、切り替え後の特定表示領域THa~THcにおける演出に対する遊技者の期待感を高めるために、特定表示領域THa~THcにおける演出に先立って、飾り図柄表示領域ZHa~ZHcにおける飾り図柄の演出に周知技術1及び周知技術2を採用し、相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、引用発明2は、特殊図柄表示領域FHでは、演出表示装置10においてリーチ演出が実行される場合であっても、常に特殊図柄の変動表示が継続して遊技者に視認可能に行われるものであり(構成a2)、ブラックアウト演出を行っている間も飾り特図変動表示ゲーム以外の演出を表示可能であることが周知技術1として周知であることを踏まえれば、引用発明2において、ブラックアウト演出を行う際にも特殊図柄の変動表示(第1演出)を継続して遊技者に視認可能とすることは当然であるから、相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が当然になし得ることにすぎない。
イ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明2及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
(5)小括
したがって、本件補正発明は、引用発明2及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
4 本件補正についてのむすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第5項に規定する要件に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
また、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
令和4年3月28日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和3年10月18日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
分説して再掲すると次のとおりである。
「A 識別情報を変動するゲームを表示可能な表示手段と、この表示手段を制御する制御手段とを備え、
B 前記識別情報は第1構成要素と第2構成要素を含む構成であり、
C 前記制御手段は、
C1 前記ゲームの第1タイミングにおいて、第1演出と、前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う第2演出と、を実行可能であり、
C2 前記第2演出によって、前記第1構成要素と前記第2構成要素の視認状態を変化させ、
C3 前記第1構成要素と前記第2構成要素の視認状態が変化している間も前記第1演出を継続する
D ことを特徴とする遊技機。」
2 原査定における拒絶の理由の概要
原査定の拒絶の理由の概要は、以下のとおりである。
(理由1)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
(理由2)この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:特開2019-92966号公報
引用文献2:特開2015-62490号公報
3 引用文献1を主引用文献として
(1)引用文献1に記載された発明
ア 原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布され又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2019-92966号公報(令和1年6月20日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
「【0009】
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。
・・・
【0014】
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。・・・遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。・・・
【0015】
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)・・・等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。・・・
・・・
【0094】
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41(変動表示装置)で特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、サブ情報表示装置90のサブゲーム表示部で特図変動表示ゲームに対応して発光部の発光態様を変化させる飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
【0095】
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
・・・
【0444】
<キャラ出現変動>
第1実施形態(第1実施形態の各変形例も含む)の遊技機10は、表示装置41に表示する飾り特図変動表示ゲームとして、特図変動表示ゲームの開始時に飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2を消去し、当該特図変動表示ゲームの途中で飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2を出現させるキャラ出現変動(キャラ出現変動態様の飾り特図変動表示ゲーム)を実行可能である。
【0445】
演出制御装置300は、特図変動表示ゲームの実行に伴って、当該特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する変動表示演出を実行する。具体的には、例えば図44(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央部に設けられた飾り特図変動表示ゲーム表示部41aに飾り特図変動表示ゲームを表示する。
飾り特図変動表示ゲーム表示部41aを構成する左、中、右の変動表示領域の各々に表示される飾り特別図柄Zは、例えば図44(a)に示すように、少なくとも数字画像(数字図柄)Z1とキャラクタ画像(キャラクタ図柄)Z2とにより構成される。また、飾り特別図柄Zにおいては、数字画像Z1は残してキャラクタ画像Z2を消去することが可能となっている。
・・・
【0446】
なお、図44(a)に示す例では、飾り特図変動表示ゲーム表示部41aの他に、未消化の第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する第1待機中保留表示部41b1と、未消化の第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する第2待機中保留表示部41b2と、消化中の始動記憶(現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶)に関する情報を表示する実行中保留表示部41cと、飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにて変動表示される飾り特別図柄(識別情報)よりも相対的に小さい小図柄を変動表示する小図柄用変動表示部41dと、未消化の始動記憶の数を数字にて表示する数字保留表示部41eとが設けられている。
【0447】
キャラ出現変動には、キャラ出現変動Aとキャラ出現変動Bの2種類がある。
図44(b)にキャラ出現変動Aの流れの一例を示し、図45~図47にキャラ出現変動Aの実行時における表示装置41での表示の一例を示す。
キャラ出現変動Aでは、特図変動表示ゲームが開始すると(t11)、停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われて(図45(a),(b)参照)、当該飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2が消去される。
ここで、軸回転表示とは「円板が径方向に沿った軸を中心に軸回転するような変動表示態様」である。すなわち、飾り特別図柄Zの軸回転表示では、例えば、表面に数字画像Z1及びキャラクタ画像Z2を含む飾り特別図柄Z(以下「キャラ有図柄」という)が描画され、裏面に数字画像Z1を含むがキャラクタ画像Z2は含まない飾り特別図柄Z(以下「キャラ無図柄」という)が描画された仮想円板を、当該仮想円板の径方向に沿った軸を中心に軸回転するような表示が行われる。
【0448】
飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2を消去する際の軸回転表示では、仮想円板を半回転させて、当該仮想円板の表面(キャラ有図柄が描画された面)が見える状態から、当該仮想円板の側面のみが見える状態を経て、当該仮想円板の裏面(キャラ無図柄が描画された面)が見える状態へと変換する。当該仮想円板の側面のみが見える状態になった時点でキャラクタ画像Z2が消えて、それ以降からキャラ無図柄が表示されることとなる。
・・・
【0449】
・・・
【0450】
次いで、軸回転表示が終了すると(t12)、飾り特別図柄Zの変動表示(スクロール表示)が開始して(図45(c)参照)、まず、飾り特別図柄Zを識別困難な速さで変動表示する高速変動表示が行われる(図46(a)参照)。
次いで、高速変動表示が終了すると(t13)、飾り特別図柄Zを識別可能な速さで変動表示する低速変動表示が行われる(図46(b)参照)。
次いで、低速変動表示が終了すると(t14)、飾り特別図柄Zを定位置(停止表示位置)で揺動表示する仮停止表示が行われる(図46(c)参照)。
【0451】
次いで、仮停止表示の途中で、飾り特別図柄Zを隠蔽する隠蔽画像Y(例えば、煙を模した画像)を表示する(図47(a)参照)。隠蔽画像Yは徐々に薄くなってやがて消えるため、隠蔽画像Yの背後(隠蔽画像Yよりも奥側に表示されている画像のうち、隠蔽画像Yと重なっている部分)の視認性は、隠蔽画像Yで遮られてまったく見えない状態から徐々に向上し、やがて隠蔽画像Yを表示する前と同等になる。・・・
次いで、隠蔽画像Yが薄くなって当該隠蔽画像Yの背後(飾り特別図柄Z等)が薄らと見えるようになると、仮停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われて(図47(b)参照)、当該飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2が出現する。
・・・
【0462】
ここで、本実施形態において、飾り特別図柄Zの軸回転表示における識別困難状態は、飾り特別図柄Z(仮想円板)の側面のみが見える状態である。また、隠蔽画像Yの表示における識別困難状態は、隠蔽画像Yが濃い状態、すなわち飾り特別図柄Zが隠蔽画像Yで遮られてまったく見えない状態である。
なお、本実施形態では、キャラクタ画像Z2の消去時に飾り特別図柄Zの軸回転表示のみを行ったが、これに限定されず、キャラクタ画像Z2の消去時に、飾り特別図柄Zの軸回転表示に加えて(あるいは替えて)、隠蔽画像Yの表示を行っても良い。
・・・」
「 【図44】 【図45】
[図:0001396870000004.jpg]
」
図44、図45からは、飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにて変動表示される飾り特別図柄(識別情報)よりも相対的に小さい小図柄を変動表示する小図柄用変動表示部41dにおける小図柄の変動表示は、停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われて、当該飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2が消去される間も継続することが看取できる(以下「認定事項1」という。)。
イ 以上から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
「a 遊技機10は、表示装置41に表示する飾り特図変動表示ゲームとして、特図変動表示ゲームの開始時に飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2を消去し、当該特図変動表示ゲームの途中で飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2を出現させるキャラ出現変動態様の飾り特図変動表示ゲームを実行可能であり(【0444】)、
b 演出制御装置300は、特図変動表示ゲームの実行に伴って、表示装置41の表示領域の中央部に設けられた飾り特図変動表示ゲーム表示部41aに飾り特図変動表示ゲームを表示し、飾り特図変動表示ゲーム表示部41aを構成する左、中、右の変動表示領域の各々に表示される飾り特別図柄Zは、少なくとも数字画像(数字図柄)Z1とキャラクタ画像(キャラクタ図柄)Z2とにより構成され、また、数字画像Z1は残してキャラクタ画像Z2を消去することが可能となっており(【0444】、【0445】)、
c1 キャラ出現変動Aでは、特図変動表示ゲームが開始すると、停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われて、当該飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2が消去され(【0447】)、
c2 飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2を消去する際の軸回転表示では、仮想円板を半回転させて、当該仮想円板の表面(キャラ有図柄が描画された面)が見える状態から、当該仮想円板の側面のみが見える状態を経て、当該仮想円板の裏面(キャラ無図柄が描画された面)が見える状態へと変換し、当該仮想円板の側面のみが見える状態になった時点でキャラクタ画像Z2が消えて、それ以降からキャラ無図柄が表示され(【0448】)、
c3 飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにて変動表示される飾り特別図柄(識別情報)よりも相対的に小さい小図柄を変動表示する小図柄用変動表示部41dが設けられ(【0446】)、飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにおける小図柄の変動表示は、停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われて、当該飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2が消去される間も継続する(認定事項1)、
d 遊技機10(【0444】)。」
(2)対比・判断
ア 本願発明と引用発明1とを対比する。
(ア)本願発明の構成A、構成Cについて
引用発明1の構成aにおける「飾り特図変動表示ゲーム」、「表示装置41」、引用発明の構成bにおける「特図変動表示ゲームの実行に伴って、表示装置41の表示領域の中央部に設けられた飾り特図変動表示ゲーム表示部41aに飾り特図変動表示ゲームを表示」することなどが「可能な」「演出制御装置300」は、それぞれ、本願発明における「識別情報を変動するゲーム」、「表示手段」、「この表示手段を制御する制御手段」に相当する。
したがって、引用発明1は、本願発明の構成A、Cを備える。
(イ)本願発明の構成Bについて
引用発明1の構成bにおける「飾り特図変動表示ゲーム表示部41aを構成する左、中、右の変動表示領域の各々に表示される飾り特別図柄Z」、「キャラクタ画像(キャラクタ図柄)Z2」、「数字画像(数字図柄)Z1」は、それぞれ、本願発明における「前記識別情報」、「第1構成要素」、「第2構成要素」に、それぞれ相当する。
したがって、引用発明1は、本願発明の構成Bを備える。
(ウ)本願発明の構成C1について
引用発明の構成c1の「キャラ出現変動A」に係る「特図変動表示ゲームが開始する」タイミングは、本願発明の構成C1における「前記ゲームの第1タイミング」に相当する。
引用発明1の構成c1の「キャラ出現変動A」に係る「特図変動表示ゲームが開始すると」「行われ」る「停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示」は、引用発明1の構成c2によれば、「仮想円板を半回転させて、当該仮想円板の表面(キャラ有図柄が描画された面)が見える状態から、当該仮想円板の側面のみが見える状態を経て、当該仮想円板の裏面(キャラ無図柄が描画された面)が見える状態へと変換し、当該仮想円板の側面のみが見える状態になった時点でキャラクタ画像Z2が消え」るものであるところ、「当該仮想円板の側面のみが見える状態になった時点でキャラクタ画像Z2(第1構成要素)が消え」ることは、本願発明の構成C1における「前記第1構成要素を非表示状態とする」ことに相当する。
そうすると、引用発明1の「キャラ出現変動A」に係る「特図変動表示ゲームが開始すると」「行われ」る「停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示」において「当該仮想円板の側面のみが見える状態」へと変換させるまでの演出は、「前記ゲームの第1タイミングにおいて、」「実行可能であ」る「前記第1構成要素を非表示状態とする前に行う第2演出」に相当する。
引用発明1の構成c3によれば、「飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにおける小図柄の変動表示」は、「停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われ」る時点で行われており、「キャラ出現変動A」に係る「特図変動表示ゲームが開始する」タイミング(構成c1)で行われているといえる。
そうすると、引用発明1における「飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにおける小図柄の変動表示」は、「前記ゲームの第1タイミングにおいて、」「実行可能であ」る「第1演出」に相当する。
以上から、引用発明1は、本願発明の構成C1を備える。
(エ)本願発明の構成C2について
引用発明1の「キャラ出現変動A」に係る「特図変動表示ゲームが開始すると」「行われ」る「停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示」において「当該仮想円板の側面のみが見える状態」へと変換させるまでの演出(第2演出)は、「仮想円板を半回転させて、当該仮想円板の表面(キャラ有図柄が描画された面)が見える状態から、当該仮想円板の側面のみが見える状態」「へと変換」させるもの(構成c2)であることを踏まえれば、「キャラクタ画像(第1構成要素)」、「数字画像(第2構成要素)」の見え方が変化するものであることが理解できる。
そうすると、引用発明1の「キャラ出現変動A」に係る「特図変動表示ゲームが開始すると」「行われ」る「停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示」において「当該仮想円板の側面のみが見える状態」へと変換させるまでの演出(第2演出)は、本願発明の構成C2における「前記第1構成要素と前記第2構成要素の視認状態を変化させ」る「第2演出」に相当する。
したがって、引用発明1は、本願発明の構成C2を備える。
(オ)本願発明の構成C3について
引用発明の構成c3における「飾り特図変動表示ゲーム表示部41aにおける小図柄の変動表示(第1演出)」が「停止表示されている飾り特別図柄Zの軸回転表示が行われて、当該飾り特別図柄Zのキャラクタ画像Z2が消去される間、継続する」ことは、本願発明の構成C3において、「前記第1構成要素と前記第2構成要素の視認状態が変化している間も前記第1演出を継続する」ことに相当する。
したがって、引用発明1は、本願発明の構成C3を備える。
(カ)本願発明の構成Dについて
引用発明の構成aにおける「遊技機10」は、本願発明の構成Dにおける「遊技機」に相当する。
イ したがって、本願発明と引用発明1との間に相違する点はない。
(3)小括
以上から、本願発明は、引用発明1と同一である。
また、本願発明は、引用発明1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、引用文献2を主引用文献とする場合について検討するまでもなく、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。また、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-004489