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特許拒絶査定不服審判

2022-002565

OLED一体型タッチセンサーおよびそれを含むOLEDディスプレイ

審判番号
2022-002565
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-103479
請求日
2022年02月21日
審決日
2023年01月30日
公報発行日
2023年03月31日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】東友ファインケム株式会社
  • 【請求人代理人】江部 武史
審判長/審判官
  • 審判長 稲葉 和生
  • 審判官 中野 裕二
  • 審判官 ▲吉▼田 耕一
分類
P18 .121-WY (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018-103479「OLED一体型タッチセンサーおよびそれを含むOLEDディスプレイ」拒絶査定不服審判事件〔平成30年12月27日出願公開、特開2018-206383、請求項の数(7)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 「本願は、平成30年5月30日(パリ条約による優先権主張2017年5月30日、韓国)の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年 2月24日付け:拒絶理由通知書 令和3年 5月31日 :意見書、手続補正書の提出 令和3年10月18日付け:拒絶査定 令和4年 2月21日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和4年 8月 9日付け:拒絶理由(当審拒絶理由)通知書 令和4年12月 7日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和3年10月18日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 本願請求項1-2、16に係る発明は、以下の引用文献A-C、I-Jに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。また、本願請求項3-5に係る発明は、以下の引用文献A-D、I-Jに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。さらに、本願請求項6-14に係る発明は、以下の引用文献A-C、E-F、I-Jに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。加えて、本願請求項15に係る発明は、以下の引用文献A-C、G-Jに記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> A.韓国公開特許第10-2016-0032984号公報 B.特開2013-114749号公報(周知技術を示す文献) C.特開2017-084776号公報(周知技術を示す文献) D.欧州特許出願公開第3098855号明細書(周知技術を示す文献) E.米国特許出願公開第2016/0147360号明細書(周知技術を示す文献) F.特開2016-186928号公報(周知技術を示す文献) G.登録実用新案第3193602号公報(周知技術を示す文献) H.国際公開第2016/164427号(周知技術を示す文献) I.国際公開第2015/194128号(周知技術を示す文献) J.特開2013-161895号公報(周知技術を示す文献) 第3 当審拒絶理由の概要 当審が令和4年8月9日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。 本願請求項1-14に係る発明は、以下の引用文献1-6に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 1.特開2017-016655号公報 2.韓国公開特許第10-2016-0032984号公報(原査定時の引用文献A) 3.特開2016-081318号公報(周知技術を示す文献) 4.米国特許出願公開第2016/0147360号明細書(周知技術を示す文献、原査定時の引用文献E) 5.国際公開2017/057584号(周知技術を示す文献) 6.特開2013-257880号公報(周知技術を示す文献) 第4 本願発明 本願請求項1-7に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明7」という。)は、令和4年12月7日提出の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-7に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。 「【請求項1】 アノード、有機発光層を含む有機膜層、カソード、封止層、および、平坦化層、が順次に配置される構造を含むOLED素子と、 該OLED素子の前記平坦化層上に接着層を介して貼り付けられ、基材と、前記基材の一方の面に形成されている駆動電極と、前記基材の他方の面に形成されている受信電極とを含み、前記駆動電極側で前記OLED素子の前記一方の面に貼り付けられるタッチ電極と、 を含み、 前記駆動電極および前記受信電極の少なくとも一つは、少なくとも金属層と金属酸化物層との二層構造のメッシュ電極であり、 前記金属層は、銀、金、パラジウム、アルミニウム、および、これらの2種以上の合金からなる群より選択される少なくとも一つを含み、 前記金属層の厚さは、5~250nmであり、 前記金属酸化物層の厚さは、5~200nmであり、 前記OLED素子は、表示部と非表示部とを含み、前記タッチ電極は、前記OLED素子の前記一方の面の前記表示部に対応する領域および前記非表示部に対応する領域に形成され、 前記タッチ電極は、第1の金属酸化物層、金属層、および、第2の金属酸化物層が順次に配置された少なくとも三層構造を含むメッシュタイプであり、 前記金属酸化物層の波長550nmにおける屈折率は、1.7~2.2であり、 前記金属層の波長550nmにおける屈折率は、0.1~1.0であり、 前記金属層の消滅係数は、2.0~7.0であり、 前記消滅係数は、下記の数式(I)および数式(II)に示す式により求められることを特徴とするOLED一体型タッチセンサー。 I=I0e(-αT) (I) (αは吸収係数、Tは厚さ、I0は透過前の光の強度、Iは透過後の光の強度である。) α=4πk/λ0 (II) (αは吸収係数、kは消滅係数、λ0は波長である。)」 また、本願発明2-7は、本願発明1を減縮した発明である。 第5 引用文献、引用発明 1 引用文献1について 当審拒絶理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 「【0052】 図2A及び図2Bに図示されたように、表示装置DDは表示パネルDP、タッチスクリーンTS、及びウインド部材WMを含む。表示パネルDP、タッチスクリーンTS、及びウインド部材WMの各々はフレキシブルな性質を有する。別途に図示していないが、本発明の一実施形態による表示装置DDはウインド部材WMと結合されて表示パネルDP及びタッチスクリーンTSを保護する保護部材をさらに含む。表示パネルDPは入力された映像データに対応するイメージIM(図1A参照)を生成する。表示パネルDPは有機発光表示パネル、電気泳動表示パネル、エレクトロ・ウェッティング表示パネル等であることかでき、その種類が制限されない。本実施形態で有機発光表示パネルが例示的に説明される。有機発光表示パネルに対する詳細な説明は後述する。 【0053】 タッチスクリーンTSは外部入力の座標情報を獲得する。タッチスクリーンTSは表示パネルDPが提供するベース面上に配置される。本実施形態でタッチスクリーンTSは表示パネルと連続工程によって製造される。」 「【0058】 図3は本発明の一実施形態によるフレキシブル表示パネルDPの斜視図である。図4は本発明の一実施形態による画素PXの等価回路図である。以下、フレキシブル表示パネルDPは有機発光表示パネルDPとして説明される。有機発光表示パネルDPは平面上で表示領域DAと非表示領域NDAとを含む。有機発光表示パネルDPの表示領域DA及び非表示領域NDAはベゼル層WM-BZによって定義される表示装置DDの表示領域DD-DA及び非表示領域DD-NDAと必ず同一である必要はなく、有機発光表示パネルDPの構造/デザインによって変更される。」 「【0064】 図5に図示されたように、有機発光表示パネルDPは第1方向軸DR1と第2方向軸DR2とが定義する平面上で複数個の発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bと非発光領域NPXAとして定義される。図5ではマトリックス形状に配置された3個タイプの発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bを例示的に示した。3個タイプの発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bには3個の互いに異なるカラーを発光する有機発光素子の各々が配置される。」 「【0068】 図6A及び図6Bに図示されたように、有機発光表示パネルDPはベース基板SUB、回路層DP-CL、有機発光素子層DP-OLED、及び薄膜封止層TFEを含む。回路層DP-CLは複数個の導電層と複数個の絶縁層とを含み、有機発光素子層DP-OLEDは複数個の導電層と複数個の機能性有機層とを含む。薄膜封止層TFEは複数個の有機層及び/又は複数個の無機層を含む。」 「【0078】 アノードAEは第3絶縁層16を貫通する第5貫通ホールCH5を介して第2出力電極DE2に連結される。画素定義膜PXLの開口部OPはアノードAEの少なくとも一部分を露出させる。正孔制御層HCLは発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-B(図5参照)と非発光領域NPXA(図5参照)とに共通に形成される。正孔制御層HCL上に有機発光層EML、電子制御層ECLを順次的に生成する。正孔制御層HCLは少なくとも正孔輸送層を含み、電子制御層ECLは少なくとも電子輸送層を含む。以後、カソードCEを発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bと非発光領域NPXAとに共通に形成する。カソードCEの層構造によって蒸着又はスパッタリング方式によって形成される。 【0079】 カソードCE上に有機発光素子層DP-OLEDを封止する薄膜封止層TFEが配置される。薄膜封止層TFEは水分及び異物質から有機発光素子OLEDを保護する。」 「【0090】 図8A及び図8Bは本発明の一実施形態による表示装置の断面図である。表示パネルDP、DP1は簡略して示した。図8A及び図8Bに図示されたように、タッチスクリーンTSは第1導電層TS-CL1、第1絶縁層TS-IL1、第2導電層TS-CL2、及び第2絶縁層TS-IL2を含む。 【0091】 第1導電層TS-CL1及び第2導電層TS-CL2の各々は単層構造を有するか、或いは第3方向軸DR3に沿って積層された多層構造を有する。多層構造の導電層は透明導電層と少なくとも1つの金属層とを含む。透明導電層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)、PEDOT、金属ナノワイヤ、グラフェンを含む。金属層はモリブデン、銀、チタニウム、銅、アルミニウム、及びその合金を含む。 【0092】 第1導電層TS-CL1及び第2導電層TS-CL2の各々は複数個のパターンを含む。以下、第1導電層TS-CL1は第1導電パターンを含み、第2導電層TS-CL2は第2導電パターンを含むことが説明される。第1導電パターンと第2導電パターンとはタッチ電極及びタッチ信号ラインを含む。」 「【0095】 図8Bに図示された表示パネルDP1は図8Aに図示された表示パネルDPに比べて薄膜封止層TFE上に配置されたバッファ層BFLをさらに含む。バッファ層BFLがベース面BSを提供する。バッファ層BFLは有機層であって、その目的によって他の物質を含むことができる。バッファ層BFLは屈折率のマッチングのための有機層/無機層であるか、或いは外部光反射を減少させるためのカラーフィルタ層である。」 「【0098】 図9Aに図示されたように、第1導電パターンは第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3と第1タッチ信号ラインSL1-1乃至SL1-3とを含む。図9Aでは3個の第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3とそれに連結された第1タッチ信号ラインSL1-1乃至SL1-3とを例示的に示した。 【0099】 第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3は第1方向DR1に延長され、第2方向DR2に羅列される。第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3の各々は複数個のタッチ開口部が定義されたメッシュ形状である。メッシュ形状に対する詳細な説明は後述する。」 【0100】 第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3の各々は複数個の第1センサ部SP1と複数個の第1連結部CP1とを含む。第1センサ部SP1は第1方向DR1に羅列される。第1連結部CP1の各々は第1センサ部SP1の中で隣接する2個の第1センサ部SP1を連結する。」 「【0102】 図9Bに図示されたように、第2導電パターンは第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3と第2タッチ信号ラインSL2-1乃至SL2-3とを含む。図9Bでは3個の第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3とそれに連結された第2タッチ信号ラインSL2-1乃至SL2-3とを例示的に示した。 【0103】 第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3は第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3と絶縁交差する。第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3の各々は複数個のタッチ開口部が定義されたメッシュ形状である。 【0104】 第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3の各々は複数個の第2センサ部SP2と複数個の第2連結部CP2とを含む。第2センサ部SP2は第2方向DR2に羅列される。第2連結部CP2の各々は第2センサ部SP2の中で隣接する2個の第2センサ部SP2を連結する。」 「【0106】 第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3と第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3とは静電結合される。第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3にタッチ感知信号が印加されることによって、第1センサ部SP1と第2センサ部SP2との間にキャパシタが形成される。」 「【0108】 図10Aに図示されたように、第1センサ部SP1は非発光領域NPXAに重畳する。第1センサ部SP1は第1方向DR1に延長された複数個の第1縦部SP1-Cと第2方向DR2に延長された複数個の第1横部SP1-Lとを含む。前記複数個の第1縦部SP1-Cと前記複数個の第1横部SP1-Lとはメッシュ線で定義される。メッシュ線の線幅は数マイクロである。 【0109】 複数個の第1縦部SP1-Cと複数個の第1横部SP1-Lとは互いに連結されて複数個のタッチ開口部TS-OPを形成する。つまり、第1センサ部SP1は複数個のタッチ開口部TS-OPを具備したメッシュ形状を有する。タッチ開口部TS-OPが発光領域PXAに一対一に対応するものとして図示したが、これに制限されない。1つのタッチ開口部TS-OPは2以上の発光領域PXAに対応する。」 「【0113】 図11A及び図11Bに図示されたように、第2センサ部SP2は非発光領域NPXAに重畳する。第2センサ部SP2は第1方向DR1に延長された複数個の第2縦部SP-Cと第2方向DR2に延長された複数個の第2横部SP2-Lとを含む。 【0114】 複数個の第2縦部SP2-Cと複数個の第2横部SP2-Lとは互いに連結されて複数個のタッチ開口部TS-OPを形成する。つまり、第2センサ部SP2はメッシュ形状を有する。第2絶縁層TS-IL2は第1絶縁層TS-IL1上に配置されて第2センサ部SP2をカバーする。」 「【0135】 図16C及び図16Dに図示されたように、第2補助電極STE2と第1センサ部SP1とは複数個の補助貫通ホールSCHを介して連結される。本実施形態で薄膜封止層TFEが平坦なベース面BSを提供することを図示したが、これに制限されない。バッファ層のようなその他の層がベース面BSを提供することもあり得る。」 「【0204】 図29Aに図示されたように、第2補助電極STE2と第1センサ部SP1とは複数個の補助貫通ホールSCHとを介して連結される。複数個の補助貫通ホールSCHは複数個のカラーフィルタの中で対応するカラーフィルタCFの各々を貫通する。複数個の補助貫通ホールSCHの中で一部は隣接するカラーフィルタCFを部分的に貫通する。本実施形態で薄膜封止層TFEが平坦なベース面BSを提供するものとして図示したが、これに制限されない。バッファ層のようなその他の層がベース面BSを提供することもあり得る。別途に図示していないが、図29Aに図示されたカラーフィルタCF及びブラックマトリックスTS-BMは図26C乃至図26Dに図示されたように変形される。」 「【0210】 図30C乃至図30Eは図30A及び図30Bに図示されたフレキシブル表示装置と他の実施形態によるフレキシブル表示装置DDー1乃至DDー3を示した。図30Cに図示されたように、ウインド部材WMは省略される。ウインド部材WMはタッチスクリーンTSに一体化される。この時、タッチスクリーンTSは表面強度を増加させるため、少なくともハードコーティング層を含む。図30D及び図30Eに図示されたように、タッチスクリーンTSは表示パネルDPと透明光学接着部材OCA(Optically Clear Adhesive)によって結合される。」 「【図2A】 [図:0001394829000001.jpg] 」 「【図5】 [図:0001394829000002.jpg] 」 「【図6B】 [図:0001394829000003.jpg] 」 「【図8B】 [図:0001394829000004.jpg] 」 「【図9A】 [図:0001394829000005.jpg] 」 「【図9B】 [図:0001394829000006.jpg] 」 「【図10A】 [図:0001394829000007.jpg] 」 「【図11A】 [図:0001394829000008.jpg] 」 「【図30E】 [図:0001394829000009.jpg] 」 ここで、上記引用文献1に記載されている事項について検討する。 ア 上記【0068】の「図6A及び図6Bに図示されたように、有機発光表示パネルDPはベース基板SUB、回路層DP-CL、有機発光素子層DP-OLED、及び薄膜封止層TFEを含む。」との記載、上記【0078】の「アノードAEは第3絶縁層16を貫通する第5貫通ホールCH5を介して第2出力電極DE2に連結される。」、「正孔制御層HCLは発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-B(図5参照)と非発光領域NPXA(図5参照)とに共通に形成される。正孔制御層HCL上に有機発光層EML、電子制御層ECLを順次的に生成する。」、「以後、カソードCEを発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bと非発光領域NPXAとに共通に形成する。」との記載、上記【0079】の「カソードCE上に有機発光素子層DP-OLEDを封止する薄膜封止層TFEが配置される。」との記載、及び上記【図6B】の記載から、引用文献1には,“アノードAE、正孔制御層HCL、有機発光層EML、電子制御層ECL、カソードCE及び薄膜封止層TFEが順次に配置される構造を含む有機発光表示パネルDP“が記載されていると認められる。 イ 上記【0090】の「図8A及び図8Bに図示されたように、タッチスクリーンTSは第1導電層TS-CL1、第1絶縁層TS-IL1、第2導電層TS-CL2、及び第2絶縁層TS-IL2を含む。」との記載及び上記【図8B】の記載から、“第1導電層TS-CL1、第1絶縁層TS-IL1、第2導電層TS-CL2及び第2絶縁層TS-IL2が順次に配置され、第1導電層TS-CL1が有機発光表示パネルDPのベース面BSに積層されているタッチスクリーンTS“が記載されていると認められる。 ウ 上記【0210】の「図30Eに図示されたように、タッチスクリーンTSは表示パネルDPと透明光学接着部材OCA(Optically Clear Adhesive)によって結合される。」との記載及び上記【図30E】の記載から、“タッチスクリーンTSは表示パネルDPと透明光学接着部材OCAの層によって結合され”ることが記載されていると認められる。 したがって、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「表示装置DDは表示パネルDP、タッチスクリーンTSを含み、 タッチスクリーンTSは表示パネルDPが提供するベース面上に配置され、 フレキシブル表示パネルDPは有機発光表示パネルDPとして説明され、 有機発光表示パネルDPは、複数個の発光領域PXA-R、PXA-G、PXA-Bと非発光領域NPXAとして定義され、 薄膜封止層TFEは複数個の有機層及び/又は複数個の無機層を含み、 アノードAE、正孔制御層HCL、有機発光層EML、電子制御層ECL、カソードCE及び薄膜封止層TFEが順次に配置される構造を含む有機発光表示パネルDPであり、 第1導電層TS-CL1、第1絶縁層TS-IL1、第2導電層TS-CL2及び第2絶縁層TS-IL2が順次に配置され、第1導電層TS-CL1が有機発光表示パネルDPのベース面BSに積層されているタッチスクリーンTSと、 第1導電層TS-CL1及び第2導電層TS-CL2の各々は、第3方向軸DR3に沿って積層された多層構造を有し、多層構造の導電層は透明導電層と少なくとも1つの金属層とを含み、 透明導電層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)、PEDOT、金属ナノワイヤ、グラフェンを含み、 金属層はモリブデン、銀、チタニウム、銅、アルミニウム、及びその合金を含み、 第1導電層TS-CL1は第1導電パターンを含み、 第2導電層TS-CL2は第2導電パターンを含み、 薄膜封止層TFE上に配置されたバッファ層BFLをさらに含み、バッファ層BFLがベース面BSを提供し、バッファ層BFLは有機層であって、その目的によって他の物質を含むことができ、バッファ層BFLは屈折率のマッチングのための有機層/無機層であり、 第1導電パターンは第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含み、 第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3の各々は複数個のタッチ開口部が定義されたメッシュ形状であり、 第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3の各々は複数個の第1センサ部SP1を含み、 第2導電パターンは第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3を含み、 第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3の各々は複数個のタッチ開口部が定義されたメッシュ形状であり、 第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3の各々は複数個の第2センサ部SP2を含み、 第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3と第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3とは静電結合され、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3にタッチ感知信号が印加されることによって、第1センサ部SP1と第2センサ部SP2との間にキャパシタが形成され、 第1センサ部SP1は非発光領域NPXAに重畳され、第1センサ部SP1は第1方向DR1に延長された複数個の第1縦部SP1-Cと第2方向DR2に延長された複数個の第1横部SP1-Lとを含み、前記複数個の第1縦部SP1-Cと前記複数個の第1横部SP1-Lとはメッシュ線で定義され、メッシュ線の線幅は数マイクロであり、 第1センサ部SP1は複数個のタッチ開口部TS-OPを具備したメッシュ形状を有し、 第2センサ部SP2は非発光領域NPXAに重畳し、第2センサ部SP2はメッシュ形状を有し、 薄膜封止層TFEが平坦なベース面BSを提供するものとして図示したが、これに制限されず、バッファ層のようなその他の層がベース面BSを提供することもあり得、 タッチスクリーンTSは表示パネルDPと透明光学接着部材OCAの層によって結合される、 ことを特徴とする表示装置DD。」 2 引用文献2について 当審拒絶理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。(訳は当審訳。以下同じ。) 「[0019] [図:0001394829000010.jpg] [0020] [図:0001394829000011.jpg] [0021] [図:0001394829000012.jpg] [0022] [図:0001394829000013.jpg] [0023] [図:0001394829000014.jpg] [0024] [図:0001394829000015.jpg] [0025] [図:0001394829000016.jpg] 」 [当審訳] 「[0019] 図1乃至図3を参照して説明すると、本発明の一実施例によるタッチセンサー(100)は、折り曲げが可能になるように形成されたウィンドウ基板(200);ウィンドウ基板(200)と向かい合うように形成されて、一面に第1電極パターン(120)が形成されて、他面に第2電極パターン(130)が形成されたベース基板を含む。 [0020] 図1を参照して説明すると、ウィンドウ基板(200)はタッチ位置検出のための電極パターン(120,130)が形成される領域を提供することもできる。ウィンドウ基板(200)は電極パターン(120,130)を支持することができる支持力と後述するディスプレイ装置(400)で提供される画像を使用者が認識するように透明性を取り揃えなければならない。ウィンドウ基板(200)はタッチセンサー(100)最外郭で使用者のタッチが入力されるための方向に形成されて、所定強度以上の強化ガラスなどを使用することでタッチセンサー(100)を保護する保護層の役目を同時に実行する。ウィンドウ基板(200)は折り曲げ(folding)可能な軟性材質を使用するのが適切である。 [0021] 本発明のタッチセンサー(100)は、抵抗膜方式や静電容量方式その他多様なタッチセンサー(100)が適用されることができ、タッチセンサー(100)の形態及び種類に対して特別に限定するためのものではない。ただし、本発明の一実施例によるタッチセンサーではベース基板(110)の両面に電極パターン(120,130)が形成された静電容量方式のタッチセンサー(100)を一つの例として説明することにする。 [0022] ベース基板(110)はウィンドウ基板(200)と向かい合うように形成される。ベース基板(110)とウィンドウ基板(200)は接着層(300)を使用して接着するように形成される。すなわち、接着層(300)はベース基板(110)と電極パターン(120)の表面を塗布しながらウィンドウ基板(200)に接着するようにする。 [0023] ベース基板(110)は電極パターン(120,130)及び電極配線(122,132)が形成される領域を提供する。ここで、ベース基板(110)はアクティブ領域とベゼル領域に区画されるが、アクティブ領域は入力手段のタッチを認識するように電極パターン(120,130)が形成される部分としてベース基板(110)の中心に具備されて、ベゼル領域は電極パターン(120,130)から延長される電極配線(122,132)が形成されるための部分でアクティブ領域の枠に具備される。この時、ベース基板(110)は電極パターン(120,130)と電極配線(122,132)を支持することができる支持力とディスプレイ装置(400)で提供する画像を使用者の認識することができるようにする透明性を取り揃えなければならない。前述の支持力と透明性を考慮する時、ベース基板(110)の材質はウィンドウ基板(200)材質と等しい材質を使用することもできる。 [0024] 電極パターン(120,130)は入力手段がタッチの時に信号を発生させてコントローラーでタッチ座標を認識することができるようにする役目を実行することで、ベース基板(110)に形成される。本発明の実施例ではベース基板(110)のX軸方向に形成される電極パターンを第1電極パターン(120)と名付けて、ベース基板(110)のY軸方向に形成される電極パターンを第2電極パターン(130)と名付ける。電極パターン(120,130)は第1電極パターン(120)と第2電極パターン(130)の厚さ及び延伸率がお互いに相違するように形成される。 [0025] 第1電極パターン(120)と第2電極パターン(130)はセンサー電極(Rx)と駆動電極(Tx)に形成される(図2を参照)。第1電極パターン(120)と第2電極パターン(130)は駆動電極(Tx)とセンサー電極(Rx)に形成されることもできる(図3を参照)。」 「[0043] [図:0001394829000017.jpg] [0044] [図:0001394829000018.jpg] 」 [当審訳] 「[0043] ディスプレイ装置(400)はベース基板(110)に接着する。ディスプレイ装置(400)は画像を出力する役目をして、液晶表示装置(LCD、LiquidCrystalDisplayDevice)、PDP(PlasmaDisplayPanel)、EL(Electroluminescence)またはCRT(CathodRayTube)などを含む。 [0044] 接着層(300)はウィンドウ基板(200)とベース基板(110)を接着する。接着層(300)はディスプレイ装置(400)で出力する画像を使用者が認識するのに妨害にならないように透明な材料を利用するのが望ましく、例えば光学透明接着剤(OpticalClearAdhesive、OCA)を利用することができる。接着層(300)はベース基板(110)の一面とウィンドウ基板(300)を接着する接着層(300)は電極パターン(120)、配線(150)及び電極パッド(未図示)の外部露出を防止する。接着層(300)は電極パターン(120)、配線(150)及び電極パッド(未図示)の表面を塗布して水分が浸透されることを防止する。接着層(300)は光学透明接着剤(OpticalClearAdhesive、OCA)または両面接着テープ(DoubleAdhesiveTape、DAT)、OCR(OpticalClearResin)材質及び液状接着剤を使用する。」 「【図1】 [図:0001394829000019.jpg] 」 「【図2】 [図:0001394829000020.jpg] 」 (2)ここで、上記引用文献2に記載されている事項について検討する。 上記[0019]の「タッチセンサー(100)は、(中略)一面に第1電極パターン(120)が形成されて、他面に第2電極パターン(130)が形成されたベース基板を含む。」との記載、上記[0025]の「第1電極パターン(120)と第2電極パターン(130)はセンサー電極(Rx)と駆動電極(Tx)に形成される(図2を参照)。」との記載、上記[0043]の「ディスプレイ装置(400)は画像を出力する役目をして、液晶表示装置(LCD、LiquidCrystalDisplayDevice)、PDP(PlasmaDisplayPanel)、EL(Electroluminescence)またはCRT(CathodRayTube)などを含む。」との記載及び上記図2の記載から、から、引用文献2には,“一面にセンサー電極(Rx)が形成されて、他面に駆動電極(Tx)が形成されたベース基板(110)を含み、駆動電極(Tx)側にEL(Electroluminescence)が貼り付けられる、タッチセンサー(100)“が記載されていると認められる。 3 引用文献3について 当審拒絶理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【発明の効果】 【0027】 本発明の上記手段により、光透過性に優れ、かつ高温高湿環境下での耐湿性に優れた透明導電体と、透明光学粘着層に対する耐湿性が向上した透明導電体を具備したタッチパネルを提供することができる。」 「【0052】 図1に示す透明導電体(1)は、透明基板(2)上に、第1屈折率調整層群(3)、透明金属層(4)、及び第2屈折率調整層群(5)を、この順で積層した構成である。本発明においては、第1屈折率調整層群(3)、透明金属層(4)、及び第2屈折率調整層群(5)よりなる構成を、透明電極ユニット(EU)と称する。 【0053】 本発明の透明導電体(1)においては、図1に示すように、第1屈折率調整層群(3)が硫化亜鉛を含有する層(3A、以下、ZnS含有層と称す。)を有し、更に、第2屈折率調整層群(5)が導電性アモルファス層(5A)を有することを特徴とする。」 「【0073】 〔第1屈折率調整層群〕 本発明に係る第1屈折率調整層群(3)は、波長570nmの光に対し、透明基板の屈折率よりも高い等価屈折率を有する構成で、少なくとも硫化亜鉛の含有する層(ZnS含有層)を有することを特徴とする。 【0074】 また、第1屈折率調整層群又は第2屈折率調整層群を構成する少なくとも1層が、誘電性材料又は酸化物半導体材料を含有することを特徴とする。 【0075】 本発明に係る第1屈折率調整層群(3)は、図4で示すように透明導電体(1)の導通領域(a)、すなわち、透明金属層(4)が形成されている領域の光透過性(光学アドミッタンス)を調整する層であり、少なくとも透明導電体(1)の導通領域(a)に形成される。第1屈折率調整層群(3)は、透明導電体(1)の絶縁領域(b)に形成されていてもよいが、導通領域(a)及び絶縁領域(b)からなるパターンを視認され難くするとの観点から、図4に例示するように導通領域(a)のみに形成されていることが好ましい。 【0076】 本発明に係る第1屈折率調整層群(3)には、更に、図2及び図3で示すように、特に、透明金属層(4)を構成する金属元素が銀である場合、第1屈折率調整層群(3)に含まれる硫黄成分(例えば、ZnS)により、銀が硫化されることを防止するため、ZnS含有層(3A)と透明金属層(4)との間に、硫化防止層(3B)を設ける構成が好ましい態様である。 【0077】 〈等価屈折率〉 第1屈折率調整層群(3)は、波長570nmの光に対し、透明基板(2)の屈折率より高い等価屈折率を有することを特徴とする。 【0078】 同じく、第2屈折率調整層群(5)も、波長570nmの光に対し、透明基板(2)の屈折率より高い等価屈折率を有することを特徴とする。 【0079】 第1屈折率調整層群(3)及び後述する第2屈折率調整層群(5)の等価屈折率は、透明基板(2)の屈折率より、数値として0.1~1.1の範囲で高いことが好ましく、0.4~1.0の範囲で高いことがより好ましい。 【0080】 このような屈折率の関係を透明導電体(1)が有することにより、透明金属層(4)に含有される、例えば、銀による反射を相殺することができる。 【0081】 具体的には、透明基板(2)と比較して、第1屈折率調整層群(3)及び後述する第2屈折率調整層群(5)の等価屈折率が高いほど、第1屈折率調整層群(3)の両界面、及び第2屈折率調整層群(5)の両界面での反射が高まるため、透明金属層(4)に含有される金属元素、例えば、銀から発生する反射を打ち消しやすくなる。 【0082】 本発明でいう等価屈折率とは、透明基板(2)に対して垂直方向に積層している第1屈折率調整層群(3)や、第2屈折率調整層群(5)の導電性多層膜の実効的な屈折率を、等価屈折率法により求めた値である。 【0083】 本発明では、これらの積層体(屈折率調整層群)全体を1つの層と見なした時、最表面のアドミッタンスを等価アドミッタンスという。このように規定することにより、この積層体は、あたかもそのアドミッタンスを有する1つの層で構成されているとみますことができる。本発明では、透明基板の上に、第1屈折率調整層群もしくは第2屈折率調整層群を積層した時の最表層の等価アドミッタンスの実部を、等価屈折率と定義する。」 「【0092】 (ZnS含有層) 本発明に係る第1屈折率調整層群(3)は、少なくともZnS含有層(3A)を有していることを特徴とし、本発明に係る第1屈折率調整層群(3)においては、当該ZnS含有層(3A)が第1高屈折層としても機能する。 【0093】 本発明に係る第1屈折率調整群(3)にZnS含有層(3A)を設けることにより、透明金属層(4)の構成材料である金属元素、とりわけ銀を用いた場合の連続造膜性が向上し、プラズモン吸収を低減させることができる。また、透明基板(2)側から水分が透過しにくくなり、透明金属層(4)の腐食を抑制することができる。 【0094】 なお、本発明においては、第1屈折率調整層群又は第2屈折率調整層群を構成する少なくとも1層が、誘電性材料又は酸化物半導体材料を含有することを特徴の一つとするが、当該ZnSは、本発明でいう誘電性材料の分類に包含されると定義する。 【0095】 また、ZnS含有層(3A)には、硫化亜鉛とともに、金属酸化物を含有されてもよい。硫化亜鉛とともに含有される金属酸化物は、誘電性材料又は酸化物半導体材料である。 【0096】 ZnS含有層(3A)に含まれるZnS、誘電性材料又は酸化物半導体材料の波長570nmの光に対する等価屈折率は、1.5より高いことが好ましく、1.7~2.5の範囲内であることがより好ましく、更に好ましくは1.8~2.5の範囲内である。ZnS、誘電性材料又は酸化物半導体材料の等価屈折率が1.5より高いと、第1屈折率調整層群(3)によって、透明導電体(1)の導通領域aの光学アドミッタンスが十分に調整される。 【0097】 なお、第1屈折率調整群(3)の等価屈折率は、第1屈折率調整群(3)を構成する各層に含まれる材料の屈折率、各層の膜厚、第1屈折率調整群(3)を構成する各層に含まれる材料の密度で調整することができる。 【0098】 ZnS含有層(3A)の屈折率は、前記方法に従って求めることができる。 【0099】 ZnS含有層(3A)に含まれる誘電性材料又は酸化物半導体材料は、絶縁性の材料であってもよく、導電性の材料であってもよい。 【0100】 誘電性材料又は酸化物半導体材料としては、以下の金属酸化物(無機酸化物も含む。)が挙げられ、例えば、TiO2、ITO(インジウム・スズ酸化物)、ZnO、Nb2O5、ZrO2、CeO2、Ta2O5、Ti3O5、Ti4O7、Ti2O3、TiO、SnO2、La2Ti2O7、(インジウム・亜鉛酸化物)、AZO(アルミニウム・亜鉛酸化物)、GZO(ガリウム・亜鉛酸化物)、ATO(アンチモン・スズ酸化物)、ICO(インジウム・セリウム酸化物)、Bi2O3、a-GIO、Ga2O3、GeO2、SiO2、Al2O3、HfO2、SiO、MgO、Y2O3、WO3、a-GIO(ガリウム・インジウム酸化物)等が挙げられる。上記金属酸化物の中でも、特に、二酸化ケイ素(SiO2)が好ましい。」 「【0123】 銀と組み合わせて合金を形成する金属としては、亜鉛、金、銅、パラジウム、アルミニウム、マンガン、ビスマス、ネオジム、モリブデン、白金、チタン、クロム等が挙げられる。例えば、銀と亜鉛とが組み合わされると、透明金属層(4)の耐硫化性が高まり、銀と金とが組み合わされると、耐塩(NaCl)性が高まり、銀と銅とが組み合わされると、耐酸化性が高まる。」 「【表4】 [図:0001394829000021.jpg] 」 「【表5】 [図:0001394829000022.jpg] 」 「【表6】 [図:0001394829000023.jpg] 」 「【図1】 [図:0001394829000024.jpg] 」 4 引用文献4について 当審拒絶理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。 「[0035] FIG. 1 is a plan view illustrating a touch screen panel in accordance with an exemplary embodiment of the inventive concept. FIG. 2 is a cross-sectional view illustrating the touch screen panel of FIG. 1 in accordance with an exemplary embodiment of the inventive concept.」 [当審訳] 「[0035] 図1は、本発明の一実施形態に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。図2は、本発明の例示的な実施形態による図1のタッチスクリーンパネルの断面図である。」 「[0048] The transparent electrodes 120 include an adhesion layer 122, a metal layer 124 and a protecting layer 126. [0049] The adhesion layer 122 is disposed on the base substrate 110. For example, the adhesion layer 122 may include indium tin oxide (ITO), zinc tin oxide (ZTO), gallium zinc oxide (GZO), a carbon nano tube (CNT) or graphene. The adhesion layer 122 may include mostly indium tin oxide (ITO). [0050] For example, a thickness of the adhesion layer 122 may be about 50 Å to about 140 Å. A thickness of the adhesion layer 122 may be about 70 Å.」 [当審訳] 「[0048] 透明電極120は、接着層122、金属層124及び保護層126を含む。 [0049] 接着層122は、ベース基板110上に配置されている。例えば、接着層122は、インジウムスズ酸化物(ITO)、亜鉛錫酸化物(ZTO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)、カーボンナノチューブ(CNT)またはグラフェンを含んでいてもよい。接着層122は、インジウムスズ酸化物(ITO)を含むことができる。 [0050] 例えば、接着層122の厚さは、約50Åに約140Åであってもよい。接着層122の厚さは、約70Åであってもよい。」 「[0053] The metal layer 124 is disposed on the adhesion layer 122. The metal layer 124 may include aluminum (Al), gold (Au), silver (Ag), copper (Cu), chrome (Cr), molybdenum (Mo), iron (Fe), a molybdenum tungsten (MoW) alloy or nickel (Ni). For example, the metal layer 124 may include mostly silver (Ag). [0054] A thickness of the metal layer 124 may be about 150 Å to about 250 Å. For example, a thickness of the metal layer 124 may be about 200 Å. The metal layer 124 may have transmittance. [0055] The protecting layer 126 is disposed on the metal layer 124. The protecting layer 126 may include the same material as the adhesion layer 122. For example, the protecting layer 126 may include indium tin oxide (ITO), zinc tin oxide (ZTO), gallium zinc oxide (GZO), a carbon nano tube (CNT) or graphene. The protecting layer 126 may include mostly indium tin oxide (ITO). [0056] For example, a thickness of the protecting layer 126 may be about 50 Å to about 140 Å. A thickness of the protecting layer 126 may be about 70 Å.」 [当審訳] 「[0053] 金属層124は、接着層122上に配置されている。金属層124は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、モリブデン-タングステン(MoW)合金またはニッケル(Ni)を含むことができる。例えば、金属層124は銀(Ag)を含むことができる。 [0054] 金属層124の厚さは、約150Åから約250Åであってもよい。例えば、金属層124の厚さは、約200Åであってもよい。金属層124は、透過性を有することができる。 [0055] 保護層126は、金属層124上に配置されている。保護層126は、接着層122と同じ材料を含むことができる。例えば、保護層126は、インジウムスズ酸化物(ITO)、亜鉛錫酸化物(ZTO)、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)、カーボンナノチューブ(CNT)またはグラフェンを含んでいてもよい。保護層126は、酸化インジウムスズ(ITO)を含むことができる。 [0056] 例えば、保護層126の厚さは、約50Å~約140Åであってもよい。保護層126の厚さは、約70Åであってもよい。」 「[0060] The adhesion layer 122, the metal layer 124 and the protecting layer 126 may be arranged to have a mesh structure.」 [当審訳] 「[0060] 接着層122は、金属層124及び保護層126は、メッシュ構造を有するように構成することができる。」 「【図1】 [図:0001394829000025.jpg] 」 「【図2】 [図:0001394829000026.jpg] 」 5 引用文献5について 当審拒絶理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0099】 (電極) 電極は導電性細線であることが好ましい。 電極は、電極パターンであることが好ましい。 電極パターンの材料は特に制限されることはなく、公知の材料を用いることができる。 本発明の積層体は、静電容量型入力装置の電極が、Au、Ag、CuおよびAlから選択される少なくとも1種類の金属、あるいは、Au、Ag、CuおよびAlから選択される少なくとも1種類の金属を含む合金を含むことが好ましい。 Au、Ag、CuおよびAlから選択される少なくとも1種類の金属を含む合金に用いられるその他の金属としては、例えば、錫、パラジウム、ニッケル、クロムなどが挙げられる。 これらの中でも、電極の導電性が優れる理由から、電極がAgであることが好ましい。 電極は、銀または銀合金からなる金属ナノワイヤで形成することも好ましい。金属ナノワイヤの製造方法は特に制限はなく、いかなる方法で作製してもよく、ハロゲン化合物と分散剤を溶解した溶媒中で金属イオンを還元することによって製造することが好ましい。 また、金属ナノワイヤを形成した後は、常法により脱塩処理を行うことが、分散性および導電膜の経時安定性の観点から好ましい。 また、金属ナノワイヤの製造方法としては、特開2009-215594号公報、特開2009-242880号公報、特開2009-299162号公報、特開2010-84173号公報、特開2010-86714号公報、特表2009-505358号公報などに記載の方法を用いることができる。」 「【0103】 電極の導電性細線の線幅は特に制限されないが、低抵抗の電極を比較的容易に形成できる観点から、上限は30μm以下が好ましく、15μmがより好ましく、10μmが更に好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましい。導電性細線の線幅の下限は0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。 電極の厚みは特に制限されないが、導電性および視認性の観点から、0.00001mm~0.2mmから選択可能であるが、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、0.01~9μmが更に好ましく、0.05~5μmが最も好ましい。 【0104】 図16に電極パターンの一例を示す概略図を示した。図17に、電極のパターンの一例の拡大した形状を示す概略図を示した。図16では、格子の電極パターン(符号なし)と、感光性樹脂層7が積層されている。図16には感光性樹脂層7の各辺の長さを記載し、図17には電極パターンの格子の一辺の長さを記載した。 格子は、電極の導電性細線で囲まれる開口領域を含んでいる。格子の一辺の長さWの上限は、800μm以下が好ましく、600μm以下がより好ましい。格子の一辺の長さWの下限は400μm以上であることが好ましい。 可視光透過率の点から電極の開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、電極中の導電性細線を除いた透過性部分が全体に占める割合に相当する。」 「[図16] [図:0001394829000027.jpg] 」 「[図17] [図:0001394829000028.jpg] 」 6 引用文献6について 当審拒絶理由に引用された引用文献6には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0062】 第1接続パターン122は、第1感知セル121の幅より相対的に小さい幅であり得る。本実施形態では、第1接続パターン122は、第1感知セル121と実質的に同じ物質を含み得る。例えば、第1接続パターン122は上述した透明な導電性物質で構成され得る。第1接続パターン122が第1感知セル121と実質的に同じ物質を含む場合、第1接続パターン122は、第1感知セル121と実質的に一体で形成され得る。本実施形態では、第1接続パターン122は、金属または導電性金属化合物を含み得る。即ち、第1接続パターン122と第1感知セル121は、互いに相異なる物質で構成され得る。例えば、第1接続パターン122は、それぞれ、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、金(Au)、これらの酸化物などで構成され得る。第1接続パターン122が金属または導電性金属化合物を含む場合、第1接続パターン122は、第1感知セル121と部分的に重なり得る。」 「【0070】 第1導電性パターン130は、第1感知セル121と実質的に同一または類似の物質を含み得る。例えば、第1導電性パターン130は、透明導電性物質で構成され得る。第1導電性パターン130を構成する透明な導電性物質の例としては、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウム錫酸化物(ITO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、インジウムガリウム酸化物(IGO)、亜鉛酸化物、錫酸化物、ガリウム酸化物などを挙げることができる。これらは単独、または、互いに組み合わせて使用することができる。」 第6 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「アノードAE」、「カソードCE」及び「薄膜封止層TFE」は、本願発明1の「アノード」、「カソード」及び「封止層」に相当する。 イ 引用発明の「正孔制御層HCL、有機発光層EML、電子制御層ECL」は、まとめて例えば「有機層」と称されることは技術常識であるから、引用発明の「正孔制御層HCL、有機発光層EML、電子制御層ECL」は、本願発明1の「有機発光層を含む有機膜層」に相当する。 ウ 引用発明において、「薄膜封止層TFEが平坦なベース面BSを提供するものとして図示したが、これに制限されず、バッファ層BFLのようなその他の層がベース面BSを提供することもあり得」るとされていることから、薄膜封止層TFE上に配置されたバッファ層BFLをさらに含み、バッファ層BFLがベース面BSを提供する場合、バッファ層BFLは平坦なベース面BSを提供するためにベース面BSを平坦化する層であるといえる。したがって、引用発明の「バッファ層BFL」は、本願発明1の「平坦化層」に相当するといえる。 エ 上記ア乃至ウを踏まえると、引用発明の「アノードAE、正孔制御層HCL、有機発光層EML、電子制御層ECL、カソードCE及び薄膜封止層TFEが順次に配置される構造を含む有機発光表示パネルDPであ」って、「薄膜封止層TFE上に配置されたバッファ層BFLをさらに含」む「有機発光表示パネルDP」は、本願発明1の「アノード、有機発光層を含む有機膜層、カソード、封止層、および、平坦化層、が順次に配置される構造を含むOLED素子」に相当する。 オ 引用発明の「透明光学接着部材OCAの層」は、本願発明1の「接着層」に相当する。 カ 引用発明において、「タッチスクリーンTSは表示パネルDPが提供するベース面上に配置され」、「タッチスクリーンTSは表示パネルDPと透明光学接着部材OCAの層によって結合される」ことから、バッファ層BFLが提供するベース面BSに透明光学接着部材OCAの層を介してタッチスクリーンTSが貼り付けられているといえる。 キ 引用発明において、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3にタッチ感知信号が印加されることから、引用発明の「第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3」は、本願発明1の「駆動電極」に相当する。そうすると、引用発明の「第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3」の対の電極である「第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3」は、本願発明1の「受信電極」に相当するといえる。 ク 本願発明1の「タッチ電極」は「駆動電極」及び「受信電極」を含んだ構成であり、引用発明の「タッチスクリーンTS」は、本願発明1の「駆動電極」及び「受信電極」に相当する「第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3」及び「第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3」を含んだ構成である。したがって、引用発明の「タッチスクリーンTS」は、本願発明1の「タッチ電極」に相当する。 ケ 上記ウ乃至クを踏まえると、引用発明は、本願発明1の「該OLED素子の前記平坦化層上に接着層を介して貼り付けられ」る「タッチ電極」に相当する構成を有しているといえる。 コ 引用発明において、第1導電層TS-CL1は第1導電パターンを含み、第1導電パターンは第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含んでいることから、第1導電層TS-CL1は第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含んでいるといえる。そして、引用発明において、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含んでいる第1導電層TS-CL1が有機発光表示パネルDPのベース面BSに貼り付けられることから、タッチスクリーンTSは、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3側で有機発光表示パネルDPのベース面BSに貼り付けられるといえる。そうすると、引用発明は、本願発明1の「前記駆動電極側で前記OLED素子の前記一方の面に貼り付けられるタッチ電極」に相当する構成を有しているといえる。 サ 引用発明において、第1導電層TS-CL1は第1導電パターンを含み、第1導電パターンは第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含んでいることから、第1導電層TS-CL1は第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含んでいるといえる。また、引用発明において、第2導電層TS-CL2は第2導電パターンを含み、第2導電パターンは第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3を含んでいることから、第2導電層TS-CL2は第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3を含んでいるといえる。そして、引用発明において、「第1導電層TS-CL1及び第2導電層TS-CL2の各々は、第3方向軸DR3に沿って積層された多層構造を有し、多層構造の導電層は透明導電層と少なくとも1つの金属層とを含」んでいることから、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3及び第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3の各々も、第3方向軸DR3に沿って積層された多層構造を有し、多層構造の導電層は透明導電層と少なくとも1つの金属層とを含んでいるといえる。ここで、引用発明の「透明導電層」は、金属酸化物の一種であるITO(indium tin oxide)、IZ O(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)を含んでいることから、本願発明1の「金属酸化物層」に相当するといえる。さらに、引用発明の「第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3」及び「第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3」はメッシュ形状である。したがって、引用発明の「第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3」及び「第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3」は、本願発明1の「少なくとも金属層と金属酸化物層との」、「層構造のメッシュ電極」に相当する構成であるといえる。 シ 引用発明の「表示装置DD」は、有機発光表示パネルDP及びタッチスクリーンTSを含んで位から、有機発光表示パネルDP及びタッチスクリーンTSを一体としたものといえる。引用発明の「有機発光表示パネルDP」は、本願発明1の「OLED」を含むことは明らかである。引用発明の「タッチスクリーンTS」は、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3及び第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3を含み、また第1センサ部SP1及び第2センサ部SP2を含むことから、本願発明1の「タッチセンサー」に相当するといえる。そうすると、引用発明の「表示装置DD」は、本願発明1の「OLED一体型タッチセンサー」に相当するといえる。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「アノード、有機発光層を含む有機膜層、カソード、封止層、および、平坦化層、が順次に配置される構造を含むOLED素子と、 該OLED素子の前記平坦化層上に接着層を介して貼り付けられ、駆動電極と、受信電極とを含み、前記駆動電極側で前記OLED素子の前記一方の面に貼り付けられるタッチ電極と、 を含み、 前記駆動電極および前記受信電極の少なくとも一つは、少なくとも金属層と金属酸化物層との層構造のメッシュ電極であることを特徴とするOLED一体型タッチセンサー。」 (相違点1) 本願発明1では「基材と、前記基材の一方の面に形成されている駆動電極と、前記基材の他方の面に形成されている受信電極とを含」むタッチ電極であるのに対し、引用発明では、第1タッチ電極TE1-1乃至TE1-3を含む第1導電層TS-CL1、第1絶縁層TS-IL1、第2タッチ電極TE2-1乃至TE2-3を含む第2導電層TS-CL2及び第2絶縁層TS-IL2が順次に配置されているタッチスクリーンTSである点、 (相違点2) 本願発明1では「金属層と金属酸化物層との二層構造」であるのに対し、引用発明では、金属層と金属酸化物層との多層構造であり、二層構造であるとは特定されていない点、 (相違点3) 本願発明1では「前記金属層は、銀、金、パラジウム、アルミニウム、および、これらの2種以上の合金からなる群より選択される少なくとも一つを含む」のに対し、引用発明では、金属層はモリブデン、銀、チタニウム、銅、アルミニウム、及びその合金を含むとなっている点、 (相違点4) 本願発明1では「前記金属層の厚さは、5~250nmである」のに対し、引用発明では、金属酸化物層の厚さについて特定されていない点、 (相違点5) 本願発明1では「前記金属酸化物層の厚さは、5~200nmである」のに対し、引用発明では、金属酸化物層の厚さについて特定されていない点、 (相違点6) 本願発明1では「前記タッチ電極は、前記OLED素子の前記一方の面の前記表示部に対応する領域および前記非表示部に対応する領域に形成される」のに対し、引用発明では、非発光領域NPXAに重畳されている点。 (相違点7) 本願発明1では「前記タッチ電極は、第1の金属酸化物層、金属層、および、第2の金属酸化物層、が順次に配置された少なくとも三層構造を含む」のに対し、引用発明では、金属層と金属酸化物層との多層構造であり、三層構造であるとは特定されていない点 (相違点8) 本願発明1では「前記金属酸化物層の波長550nmにおける屈折率は、1.7~2.2である」のに対し、引用発明では、金属酸化物層の屈折率について特定されていない点、 (相違点9) 本願発明1では、「前記金属層の波長550nmにおける屈折率は、0.1~1.0であ」のに対し、引用発明では、金属層の屈折率について特定されていない点、 (相違点10) 本願発明1では、「前記金属層の消滅係数は、2.0~7.0であり、前記消滅係数は、下記の数式(I)および数式(II)に示す式により求められる」のに対し、引用発明では、金属層の消滅係数及び下記の数式(I)及び数式(II)について特定されていない点、 「I=I0e(-αT) (I) (αは吸収係数、Tは厚さ、I0は透過前の光の強度、Iは透過後の光の強度である。) α=4πk/λ0 (II) (αは吸収係数、kは消滅係数、λ0は波長である。)」 (2)相違点についての判断 事案に鑑みて、上記相違点6について先に検討する。 引用文献2-6には、上記相違点6に係る本願発明1の構成について記載も示唆もない。 また、このような構成が本願の優先日前において周知技術であったともいえない。 一方、上記第4の3の記載にあるように、「光透過性に優れた透明導電体」は、本願の優先日前において周知技術であったと認められるものの、第1センサ部SP1及び第2センサ部SP2が非発光領域NPXAに重畳され、タッチ開口部TS-OPが発光領域PXAに対応するメッシュ構造を有する引用発明において、第1センサ部SP1及び第2センサ部SP2を、発光領域PXA及び非発光領域NPXAに形成する構成を採用する動機があるとはいえない。 したがって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項から、上記相違点6に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。 よって、上記相違点1-5、7-10について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 2 本願発明2-7について 本願発明2-7は、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第7 原査定についての判断 令和4年12月7日付けの補正により、補正後の請求項1-7は、上記相違点6に係る本願発明1の構成を有するものとなった。当該構成は、原査定における引用文献A-J(当審拒絶理由における引用文献2、4を含む。)には記載されておらず、本願の優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-7は、当業者であっても、引用文献A-Jに記載された発明に基づいて容易に発明できたものではない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第8 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-002565

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