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特許拒絶査定不服審判

2022-002268

耐火樹脂成形体およびそれを備えた建具

審判番号
2022-002268
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-023687外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年02月15日
審決日
2023年07月05日
公報発行日
2023年09月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (B32B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-23687「耐火樹脂成形体およびそれを備えた建具」拒絶査定不服審判事件〔令和2年6月25日出願公開、特開2020-97244〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 10項目
理 由

理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成28年6月17日(優先権主張 平成27年6月19日)に出願した特願2016-121082号(以下、「原出願」という)の一部を、令和2年2月14日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和 2年 2月14日 :手続補正書の提出
令和 2年12月21日付け:拒絶理由通知
令和 3年 2月19日 :意見書及び手続補正書の提出
令和 3年 6月 1日付け:拒絶理由通知<最後>
令和 3年 7月20日 :意見書及び手続補正書の提出
令和 3年12月17日付け:令和3年7月20日付け手続補正書の補正の却下の決定
令和 3年12月17日付け:拒絶査定
令和 4年 2月15日 :審判請求書及び手続補正書の提出
令和 5年 2月15日付け:拒絶理由通知
令和 5年 3月22日 :意見書及び手続補正書の提出

第2 本願発明について

本願の請求項1に係る発明は、令和5年3月22日に提出された手続補正書に記載の特許請求の範囲のとおりと認められるところ、その請求項1に記載されている発明は、次に記載されているとおりである。以下、「本願発明」という。

【請求項1】

樹脂成分と可塑剤とポリリン酸塩と熱膨張性黒鉛とを含む第1層と、

前記第1層の少なくとも一方の面側に配置され、樹脂成分と可塑剤と熱膨張性黒鉛を含むがポリリン酸塩を含まない第2層とを備え、

前記第1層の樹脂成分と前記第2層の樹脂成分とが同じ樹脂成分であり、前記樹脂成分がポリ塩化ビニル系樹脂であり、

前記第1層の可塑剤と前記第2層の可塑剤とが同じ可塑剤であることを特徴とするドア又はサッシ用耐火樹脂成型体。

第3 当審からの令和5年2月15日付け拒絶の理由

本件出願の請求項1~5に係る発明は、その優先日前日本国内または外国において頒布された下記の引用文献1に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

記

引用文献1:特開2000-6289号公報

第4 引用文献の記載事項等

折りたたみ中(クリックで表示)

1 引用文献1の記載事項

引用文献1には、以下の事項が記載されている(下線は、理解の便宜の為に当審が付した。)

・「【特許請求の範囲】

【請求項1】 厚み0.5~10mmの熱膨張性シート層(A)の少なくとも片面に、厚み0.01~2mmの被覆シート層(B)が積層された耐火性多層シートであって、該熱膨張性シート層(A)と被覆シート層(B)との厚み比〔層(B)/層(A)〕=0.02~0.5であり、上記熱膨張性シート層(A)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛との合計量が20~200重量部、含水無機物が10~500重量部、並びに、金属炭酸塩が10~500重量部であり、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比が0.01~9となされた樹脂組成物(I)から形成され、上記被覆シート層(B)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、中和処理された熱膨張性黒鉛が10~80重量部、並びに、金属炭酸塩と含水無機物を合計量で2~500重量部含有する樹脂組成物(II)から形成されていることを特徴とする耐火性多層シート。

・・・

【請求項3】 厚み0.5~10mmの熱膨張性シート層(A)の少なくとも片面に、厚み0.01~2mmの被覆シート層(B)が積層された耐火性多層シートであって、該熱膨張性シート層(A)と被覆シート層(B)との厚み比〔層(B)/層(A)〕=0.02~0.5であり、上記熱膨張性シート層(A)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛との合計量が20~200重量部、含水無機物が10~500重量部、並びに、金属炭酸塩が10~500重量部であり、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比が0.01~9となされた樹脂組成物(I)から形成され、上記被覆シート層(B)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、中和処理された熱膨張性黒鉛10~80重量部からなる樹脂組成物(IV)から形成されていることを特徴とする耐火性多層シート。」

・「【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、天井材、床材、間仕切り壁、梁、柱等の建築材料に使用される耐火性多層シートに関する。」

・「【0008】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、リン化合物を含有する樹脂組成物からなり、燃焼残渣の形状保持性に優れた耐火性を有する耐火性多層シートを提供することにある。」

・「【0009】

【課題を解決するための手段】本発明の耐火性多層シートは、厚み0.5~10mmの熱膨張性シート層(A)の少なくとも片面に、厚み0.01~2mmの被覆シート層(B)が積層された耐火性多層シートであって、該熱膨張性シート層(A)と被覆シート層(B)との厚み比〔層(B)/層(A)〕=0.02~0.5であり、上記熱膨張性シート層(A)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛との合計量が20~200重量部、含水無機物が10~500重量部、並びに、金属炭酸塩が10~500重量部であり、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比が0.01~9となされた樹脂組成物(I)から形成され、上記被覆シート層(B)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、中和処理された熱膨張性黒鉛が10~80重量部、並びに、金属炭酸塩と含水無機物を合計量で2~500重量部含有する樹脂組成物(II)から形成されていることを特徴とする。

【0010】本発明の耐火性多層シートは、熱膨張性シート層(A)の少なくとも片面に被覆シート層(B)が積層された積層体からなる。さらに、樹脂組成物(I)からなる層(A)と樹脂組成物(II)からなる層(B)とを、ある一定厚み比で積層することにより、層(B)の燃焼残渣が層(A)の燃焼残渣の空隙部分に入り込み強固な燃焼残渣を形成する。」

・「【0014】上記熱膨張性シート層(A)は、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質、リン化合物、中和処理されら熱膨張性黒鉛、含水無機物並びに金属炭酸塩を含有する樹脂組成物(I)から形成される。

【0015】上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質(以下、樹脂分という)としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(1-)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブテン、ブチルゴム、ポリクロロプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ニトリルゴム等が挙げられる。」

・「【0020】上記リン化合物としては特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式(1)で表される化合物等が挙げられる。これらのうち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、下記一般式(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。

【0021】

【化1】

[図:0001401024000001.jpg]

【0022】式中、R1 及びR3 は、水素原子、炭素数1~16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6~16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、炭素数1~16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1~16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6~16のアリール基、又は、炭素数6~16のアリールオキシ基を表す。

【0023】上記赤リンは、少量の添加で難燃効果が向上する。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いることができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたもの等が好適に用いられる。

【0024】上記ポリリン酸アンモニウム類としては特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。市販品としては、例えば、ヘキスト社製「AP422」、「AP462」、チッソ社製「テラージュC70」、「テラージュC80」等が挙げられる。」

・「【0045】上記樹脂組成物(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)には、該樹脂組成物の物性を損なわない範囲で、その他の骨材的役割を果たす無機充填剤、熱膨張性鉱物、難燃剤、酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されてもよい。特に、バーミキュライト等の熱膨張性黒鉛以外の熱膨張性を有する層状鉱物は、熱膨張開始温度が異なるため、併用することにより、使用部位によっては耐火性能が向上する場合がある。」

・「【0055】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明する。

(実施例1~4、比較例1~3)表1及び2に示した配合量の、樹脂分、水添石油樹脂、ポリリン酸アンモニウム、中和処理された熱膨張性黒鉛、水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムを別々の二軸押出機に供給し溶融混練した後、共押出用金型より押出成形して2mm厚の耐火性多層シートを得た。

【0056】

【表1】

[図:0001401024000002.jpg]

【0057】

【表2】

[図:0001401024000003.jpg]

【0058】尚、表1及び表2中で使用した成分は下記の通りである。

・メタロセンPE(ポリエチレン):ダウケミカル社製「EG8200」

・ブチルゴム:エクソン化学社製「ブチルゴム#065」
・ポリブテン:出光石油化学社製「ポリブテン100R」
・水添石油樹脂:トーネックス社製「エスコレッツ5320」

【0059】・ポリリン酸アンモニウム:クラリアント社製「AP422」

・中和処理された熱膨張性黒鉛:東ソー社製「GREP-EG」

・水酸アルミニウム:昭和電工社製「H-42M」
・炭酸カルシウム:白石カルシウム社製「BF300」」

2 引用発明

上記の引用文献1の記載事項において、特許請求の範囲の請求項3に記載されている発明として、引用文献1には、以下の発明が記載されているといえる。

<引用発明>

「厚み0.5~10mmの熱膨張性シート層(A)の少なくとも片面に、厚み0.01~2mmの被覆シート層(B)が積層された耐火性多層シートであって、該熱膨張性シート層(A)と被覆シート層(B)との厚み比〔層(B)/層(A)〕=0.02~0.5であり、上記熱膨張性シート層(A)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛との合計量が20~200重量部、含水無機物が10~500重量部、並びに、金属炭酸塩が10~500重量部であり、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比が0.01~9となされた樹脂組成物(I)から形成され、上記被覆シート層(B)が、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、中和処理された熱膨張性黒鉛10~80重量部からなる樹脂組成物(IV)から形成されている、耐火性多層シート。」

第5 対比・判断

1 対比

本願発明と引用発明とを対比する。

引用発明の「熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛との合計量が20~200重量部、含水無機物が10~500重量部、並びに、金属炭酸塩が10~500重量部であり、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比が0.01~9となされた樹脂組成物(I)から形成され」ている「熱膨張性シート層(A)」は、本願発明の「樹脂成分と可塑剤とポリリン酸塩と熱膨張性黒鉛とを含む第1層」と、「樹脂成分とリン化合物と熱膨張性黒鉛とを含む第1層」の限りで対応する。

引用発明の「熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して、中和処理された熱膨張性黒鉛10~80重量部からなる樹脂組成物(IV)から形成されている」「被覆シート層(B)」は、本願発明の「樹脂成分と可塑剤と熱膨張性黒鉛を含むがポリリン酸塩を含まない第2の層」と、「樹脂成分と熱膨張性黒鉛を含むがリン化合物を含まない第2層」の限りで対応する。

そして、引用発明の熱膨張性シート層(A)と被覆シート層(B)との関係は、本願発明の「第1層の少なくとも一方の面側に配置され」を満足している。

引用発明の「耐火性多層シート」は、本願発明の「ドア又はサッシ用耐火樹脂成型体」と、「耐火樹脂成型体」の限りで対応する。

そうすると、本願発明と引用発明とは、

「樹脂成分とリン化合物と熱膨張性黒鉛とを含む第1層と、
前記第1層の少なくとも一方の面側に配置され、樹脂成分と熱膨張性黒鉛を含むがリン化合物を含まない第2層とを備えている、
耐火樹脂成型体。」

である点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点1>

第1層及び第2層の樹脂成分及び可塑剤に関し、本願発明では、「前記第1層の樹脂成分と前記第2層の樹脂成分とが同じ樹脂成分であり、前記樹脂成分がポリ塩化ビニル系樹脂であり、前記第1層の可塑剤と前記第2層の可塑剤とが同じ可塑剤である」と特定するのに対し、引用発明は、樹脂成分が「熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質」と特定される一方、可塑剤については特定されていない点

<相違点2>

リン化合物に関し、本願発明は、「ポリリン酸塩」と特定するのに対し、引用発明は、「リン化合物」である点

<相違点3>

耐火樹脂成型体に関し、本願発明は、「ドア又はサッシ用」であるのに対し、引用発明は、このような特定がない点

2 判断

(1)相違点1について

引用発明の第1層及び第2層について、「熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質」として選択できるものとして、引用文献1には、「上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質(以下、樹脂分という)としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(1-)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブテン、ブチルゴム、ポリクロロプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ニトリルゴム等が挙げられる。」(段落【0015】)と記載されているから、その中の「ポリ塩化ビニル樹脂」を選択する動機はあり、通常、ポリ塩化ビニル樹脂を利用してシートを押出成形する場合には、適宜可塑剤を配合するものである(要すれば、特許第5352017号公報【0022】、特開2005-154575号公報【0032】、特開2000-238131号公報【0010】等参照のこと。)。

そして、ポリ塩化ビニル樹脂を採用した際に、第1層と第2層の樹脂組成を同じにすることは、接着性やコスト等の観点から通常に行うこと(引用文献1の実施例1ないし3参照)であるから、相違点1は、当業者が引用文献1の記載及び技術常識等に基づいて容易になし得たことである。

(2)相違点2について

引用発明の耐火性多層シートに利用される「リン化合物」としては、引用文献1には、「上記リン化合物としては特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式(1)で表される化合物等が挙げられる。これらのうち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、下記一般式(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。」(段落【0020】)と記載され、具体的な実施例においても「ポリリン酸アンモニウム:クラリアント社製「AP422」」が利用されていることから、引用発明のリン化合物として、「ポリリン酸塩」を採用することは当業者が容易に想到し得たことである。

(3)相違点3について

引用発明の「耐火性多層シート」は、「天井材、床材、間仕切り壁、梁、柱等の建築材料に使用される」(段落【0001】)ものであるから、建築材料であり、室内でも設置される「ドア又はサッシ用」に利用することは当業者が適宜なし得たことである。

(4)そして、引用発明は、本願発明と同様の難燃性及び耐水性に優れた耐火樹脂成型体といえるものであり、相違点1ないし3を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎない。

(5)したがって、本願発明は、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第6 むすび

以上のとおり、本願発明は、引用発明に基づいて、その優先日前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-002268

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