特許異議申立
2021-701001
照明器具
- 審判番号
- 2021-701001
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2018-112005外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 6861668
- 請求日
- 2021年10月19日
- 審決日
- 2022年08月02日
- 公報発行日
- 2022年11月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】三菱電機株式会社
- 【権利者代理人】溝井国際特許業務法人
- 【権利者】三菱電機照明株式会社
- 【権利者代理人】溝井国際特許業務法人
- 【異議申立人】伊藤 直宏
- 分類
- P1651.121-YAA(F21S)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6861668号発明「照明器具」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6861668号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕について訂正することを認める。
特許第6861668号の請求項1~5に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経過
特許第6861668号の請求項1~5に係る特許についての出願は、平成26年2月27日を出願日とする特願2014-37179号の一部を、平成30年6月12日に新たな特許出願としたものであって、令和3年4月1日に特許が設定登録され、同年4月21日に特許掲載公報が発行された。
そして、請求項1~5に係る特許についての、特許異議申立人伊藤直宏(以下、「申立人」という。)による本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和3年10月19日 特許異議の申立て
令和4年 2月 1日付け 取消理由通知
同年 4月 6日 特許権者により意見書・訂正請求書
同年 5月26日 申立人により意見書
第2 訂正の適否
1 訂正の内容
令和4年4月6日の訂正請求書による訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1(なお、下線部は訂正箇所である。)のとおりである。
(1)訂正事項1
訂正前の特許請求の範囲の請求項1に、
「長手形状に形成された天板、及び、前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部からなり、前記天板が被取付部に取り付けられると共に光源部が着脱可能に装着される凹部と、前記凹部の両側に前記長手方向にわたって壁状に立ち上がると共に少なくとも前記長手方向の端部にカール加工された端部カール部が形成され、対応する側壁部に対向する立上部と、
前記凹部の各側壁部における前記天板と反対の側である前記長手方向にわたる端部と、前記各側壁部と対向する前記立上部との間に形成され、前記長手方向にわたって前記各側壁部の前記端部から前記各側壁部と対向する前記立上部に向かって傾斜するように前記凹部の両側に形成された傾斜部とを有する本体部と、
前記端部カール部と前記立上部の内壁との間の隙間に挿入されている突き出し形状の突出片を有しており、前記突出片が前記隙間に挿入されると共に前記端部カール部によって挟み込まれることによって前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板と
を備え、
前記突出片が前記隙間に挿入された状態では、前記突出片の先端が、前記端部カール部を、前記突出片の前記端部カール部への挿入方向に突き抜けている照明器具。」とあるのを、
「長手形状に形成された天板、及び、前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部であり、前記長手方向の端部に、切り起こされた切起片を有する側壁部からなり、前記天板が被取付部に取り付けられると共に光源部が着脱可能に装着される凹部と、前記凹部の両側に前記長手方向にわたって壁状に立ち上がると共に少なくとも前記長手方向の端部にカール加工された端部カール部が形成され、対応する側壁部に対向する立上部と、
前記凹部の各側壁部における前記天板と反対の側である前記長手方向にわたる端部と、前記各側壁部と対向する前記立上部との間に形成され、前記長手方向にわたって前記各側壁部の前記端部から前記各側壁部と対向する前記立上部に向かって傾斜するように前記凹部の両側に形成された傾斜部とを有する本体部と、
前記端部カール部と前記立上部の内壁との間の隙間に挿入されている突き出し形状の突出片と、前記側壁部に対向する前記立上部の側である前記側壁部の外側で、前記傾斜部が前記側壁部の前記長手方向にわたる端部から前記立上部に向かい始める箇所である傾斜開始箇所に沿って前記天板の長手方向に挿入されている突き出し形状をなし、挿入方向の突き出し形状の端部に、前記切起片によって前記挿入方向とは逆方向へのスライドが防止される引っ掛かり部を有する凸部とを有しており、前記突出片が前記隙間に挿入されると共に前記端部カール部が押しつぶされた状態で前記突出片が前記端部カール部によって挟み込まれることと、前記傾斜開始箇所に沿って前記凸部が挿入されること、とによって、前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板と
を備え、
前記突出片が前記隙間に挿入された状態では、前記突出片の先端が、前記端部カール部を、前記突出片の前記端部カール部への挿入方向に突き抜けている照明器具。」に訂正する(請求項1を引用する請求項2~5も同様に訂正する。)。
(2)一群の請求項
本件訂正は、一群の請求項〔1~5〕に対して請求されたものである。
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び、特許請求の範囲の拡張・変更の存否
訂正事項1は、訂正前の請求項1の「前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部」との事項を、「前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部であり、前記長手方向の端部に、切り起こされた切起片を有する側壁部」との事項に限定するものであり、訂正前の請求項1の「前記端部カール部と前記立上部の内壁との間の隙間に挿入されている突き出し形状の突出片を有しており、前記突出片が前記隙間に挿入されると共に前記端部カール部によって挟み込まれることによって前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板」との事項を、「前記端部カール部と前記立上部の内壁との間の隙間に挿入されている突き出し形状の突出片と、前記側壁部に対向する前記立上部の側である前記側壁部の外側で、前記傾斜部が前記側壁部の前記長手方向にわたる端部から前記立上部に向かい始める箇所である傾斜開始箇所に沿って前記天板の長手方向に挿入されている突き出し形状をなし、挿入方向の突き出し形状の端部に、前記切起片によって前記挿入方向とは逆方向へのスライドが防止される引っ掛かり部を有する凸部とを有しており、前記突出片が前記隙間に挿入されると共に前記端部カール部が押しつぶされた状態で前記突出片が前記端部カール部によって挟み込まれることと、前記傾斜開始箇所に沿って前記凸部が挿入されること、とによって、前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板」との事項に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。
そして、訂正事項1は、願書に添付した明細書の「図4のように、凹部111は、光源部200が装着される開口側の反対側において天井をなす凹部天板111bと、凹部天板111bの両側でそれぞれ側板をなす2つの凹部側壁部111aとを備える。凹部側壁部111aの両端部には、切り起こされる切起片111aaを備える。」(【0013】)、及び、図4、図6、図8等に開示されているのは明らかであるから、新規事項を追加するものではない。
以上によれば、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、本件特許の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕について訂正することを認める。
第3 訂正後の本件発明
上記第2のとおり本件訂正は認められたから、本件訂正後の本件特許の請求項1~5に係る発明(以下、それぞれ、「本件発明1」~「本件発明5」という。)は、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~5に記載された事項により特定される、以下のとおりのものであると認められる。
「【請求項1】
長手形状に形成された天板、及び、前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部であり、前記長手方向の端部に、切り起こされた切起片を有する側壁部からなり、前記天板が被取付部に取り付けられると共に光源部が着脱可能に装着される凹部と、前記凹部の両側に前記長手方向にわたって壁状に立ち上がると共に少なくとも前記長手方向の端部にカール加工された端部カール部が形成され、対応する側壁部に対向する立上部と、
前記凹部の各側壁部における前記天板と反対の側である前記長手方向にわたる端部と、前記各側壁部と対向する前記立上部との間に形成され、前記長手方向にわたって前記各側壁部の前記端部から前記各側壁部と対向する前記立上部に向かって傾斜するように前記凹部の両側に形成された傾斜部とを有する本体部と、
前記端部カール部と前記立上部の内壁との間の隙間に挿入されている突き出し形状の突出片と、前記側壁部に対向する前記立上部の側である前記側壁部の外側で、前記傾斜部が前記側壁部の前記長手方向にわたる端部から前記立上部に向かい始める箇所である傾斜開始箇所に沿って前記天板の長手方向に挿入されている突き出し形状をなし、挿入方向の突き出し形状の端部に、前記切起片によって前記挿入方向とは逆方向へのスライドが防止される引っ掛かり部を有する凸部とを有しており、前記突出片が前記隙間に挿入されると共に前記端部カール部が押しつぶされた状態で前記突出片が前記端部カール部によって挟み込まれることと、前記傾斜開始箇所に沿って前記凸部が挿入されること、とによって、前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板と
を備え、
前記突出片が前記隙間に挿入された状態では、前記突出片の先端が、前記端部カール部を、前記突出片の前記端部カール部への挿入方向に突き抜けている照明器具。
【請求項2】
前記端部カール部は、
前記立上部の前記内壁に接触しないように折り曲げられた状態で、先端部は前記立上部の内壁に向かうように前記立上部の前記長手方向における両側の端部にそれぞれ形成されている請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記端板は、
前記端部カール部が押しつぶされた状態で前記突出片が端部カール部に挟み込まれ、前記隙間に挿入されている向きと逆の向きへの移動が規制される請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記突出片は、
前記端部カール部が押しつぶされた状態で前記本体部の内面に密着している請求項1から請求項3の何れか一項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記光源部は、
前記凹部の有する前記天板と前記天板の両側に形成された前記側壁部とによって仕切られる空間の外部に位置する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の照明器具。」
第4 取消理由通知書に記載した取消理由について
1 取消理由の概要
訂正前の請求項1~5に係る特許に対して、当審が令和4年2月1日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
[取消理由]
本件特許の下記請求項に係る発明は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、下記の頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回路を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、この出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、下記請求項に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
記
[取消理由における請求項と刊行物との関係]
請求項 1~5
刊行物 甲1~4
[刊行物の一覧]
甲1:特開2012-3993号公報
甲2:特開2010-165480号公報
甲3:特開平9-298006号公報
甲4:特開2005-317356号公報
なお、申立人が提出した「甲第1号証」~「甲第4号証」を、それぞれ、「甲1」~「甲4」という。
第5 刊行物の記載事項等
1 甲1について
(1)記載事項
甲1には、図面とともに、以下の事項が記載されている(下線は当審が付与。以下同様。)。
「【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、LED等の発光素子を光源として用いる照明器具に関する。」
「【0011】
図1乃至図4において、天井面へ設置される天井直付けタイプの照明器具が示されており、この照明器具は、逆富士型をなしていて、横長であって長尺状をなす器具本体1と、この器具本体1に配設された光源部2及び点灯装置3と、光源部2を器具本体1に取付けて保持する係止部材4とを備えている。
【0012】
図6及び図7の参照を加えて示すように、器具本体1は、亜鉛めっき鋼板を折曲して形成され、長手方向に沿って略中央部に収容凹部11が形成されている。収容凹部11は、天板部11aと、この天板部11aの両側から前面側に直角に垂下するように折曲されて形成された側壁11bとから構成されている。また、収容凹部11の開口部側であって幅方向の両側、すなわち、側壁11bの前面側の両側は、側面視、略V字状に折曲されて収容凹部11に沿って側板部11cが形成されている。したがって、側板部11cは、側面形状が背面方向へ拡がる傾斜面を備えている。」
「【0015】
また、主として図2及び図6に示すように、器具本体1の背面側、すなわち、天板部11aの両端側には、一対の取付穴11fが形成されている。この取付穴11fには、天井の構造体に設けられた一対の取付ボルトBtが外面側から貫通し、器具本体1が天井面に設置されるようになっている。なお、取付穴11fの周囲には、取付穴11fを補強するために、背面側へドーム状に突出する補強部11gが形成されている。さらに、器具本体1の長手方向の両端には、略逆台形状の端板12が取付けられている。
光源部2は、取付部材21と、複数の発光素子22が実装された基板23と、カバー部材24とを備えている。」
「【0031】
続いて、光源部2を器具本体1に取付ける。この場合、図4に示すように、収容凹部11には、所定の収容スペースが確保されるようになっている。このため、収容凹部11に点灯装置3や端子台5等を配置することが可能となり、また、光源部2を器具本体1に取付けることによって、点灯装置3、端子台5や配線関係部材が光源部2でカバーされ、外観上見え難くなるので、格別な部材を設けることなく外観性を良好なものとすることが可能となる。」
「【0034】
次に、図18に示すように、メンテナンス等により器具本体1から光源部2を取外すため、係止部材4を解除する動作について説明する。・・・」
「【0038】
(実施例1)図19に示すように、本実施例では、発光素子22の実装位置を収容凹部11の開口部側端部より突出させるようにしたものである。すなわち、収容凹部11の開口部側端部の間を結ぶ水平線を基準線Aとした場合、この基準線Aより前面側に発光素子22が突出するように配置したものである。これにより、発光素子22から出射された光は、拡散性を有する透光性のカバー部材24を透過して拡散され、下方に放射されるとともに、側板部11cや天井面Cに照射される光の量を増加させることが可能となり、明るさ感を増すことができる。」
図1
[図:0001390566000001.jpg]
図3
[図:0001390566000002.jpg]
図4
[図:0001390566000003.jpg]
図6
[図:0001390566000004.jpg]
図7
[図:0001390566000005.jpg]
図19
[図:0001390566000006.jpg]
(2)甲1の記載から認められること
ア 【0011】、【0015】及び図3の記載によれば、照明器具は、器具本体1と、器具本体に配設された光源部2と、端板12を備えること、及び、端板12は、器具本体1の長手方向の両端に取付けられることが認められる。
イ 【0012】、図6及び図7の記載によれば、収容凹部11は、長手方向に沿って形成された天板部11aと、天板部11aの長手方向に沿って、天板部11aの両側から直角に垂下するように折曲されて形成された側壁11bとから構成されること、側板部11cの傾斜面が収容凹部11の側壁11bの前面側の両側に、収容凹部11の長手方向に沿って形成されること、側板部11cの傾斜面の外側の両側に、長手方向に沿って鉛直方向に延び、壁部11bに対向する鉛直部があること、及び、器具本体1は、収容凹部11と、側板部11cの傾斜面と、鉛直部とを有することが認められ、【0013】の記載も参照すると、収容凹部11の天板部11aが天井面に取付けられることが認められ、【0031】及び【0034】の記載も参照すると、収容凹部11は、光源部2が着脱可能に取付けられることが認められる。
(3)甲1発明
上記(2)ア及びイを総合すると、甲1には、以下の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
「長手方向に沿って形成された天板部11aと、天板部11aの長手方向に沿って、天板部11aの両側から直角に垂下するように折曲されて形成された側壁11bとから構成され、天板部11aが天井面に取付けられ、光源部2が着脱可能に取付けられる収容凹部11と、
収容凹部11の側壁11bの前面側の両側に、収容凹部11の長手方向に沿って形成される側板部11cの傾斜面と、
側板部11cの傾斜面の外側の両側に、長手方向に沿って鉛直方向に延び、壁部11bに対向する鉛直部とを有する器具本体1と、
器具本体1の長手方向の両端に取付けられる端板12と、
を備える照明器具。」
2 甲2について
甲2には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
「【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明に係る照明器具の実施例を説明する。各図において、同一の構成要素には同一の符号を付して重複する説明を省略する。図1には、実施例に係る照明器具が示されている。照明器具は、器具本体11に二本の蛍光ランプ12を備えている。器具本体11は、床面側に開口部13を有する偏平な筐体14を有しており、筐体14の長手方向の両端面は鋼鈑により構成される端部材20により構成されている。
【0015】
要部組立斜視図である図2乃至図4と、断面図である図5に示されているように、筐体14は上記端部材20と、筐体14の側板30を一体に備える鋼鈑により構成されるベース板40を有している。」
「【0021】
上記凸爪片26は、端部材20において、端部材20の挿抜方向と交差する方向の移動を規制するように固定する第2の係合手段を構成する。即ち、差込部24が側板30と折返部32の間に形成されている間隙33へ差し込まれて、係合凸部25が切欠口34に嵌って係合した状態において、図6に示すように、凸爪片26の頭部26bが切欠口34から側板30の端面側に隣接する折返爪片35の先端部35aと接触した状態となる。つまり、凸爪片26と折返爪片35とは係合して、端部材20の挿抜方向と交差する方向の移動を規制するように固定する第2の係合手段を構成する。これらの構成により、天井89と垂直な方向への移動規制を行うことができ、器具本体11の平坦面22側における角部にて段差がなく、また、所謂ガタのない適切な組み立て及び取付け状態を実現することができる。」
「【0029】
従って、凸爪片26と折返爪片35とは係合状態となり、端部材20の挿抜方向と交差する方向である天井89から垂直方向への移動が規制されるようになる。この状態において、側板30と端部材20との結合部位である器具本体11の平坦面22側における角部にて、段差が生じていないことを確認し、必要であれば段差をなくする調整を行った後に、折返爪片35を間隙33側に押圧して押し潰し、強度を高くして強固な固着状態とする(図6)。折返爪片35は、切欠口34を形成するときに同時に形成されるものであり、第2の係合手段を構成する折返爪片35は、第1の係合手段を構成する切欠口34の一部を併用して構成されており、特に作成の手間を要することはない。」
図1
[図:0001390566000007.jpg]
図3
[図:0001390566000008.jpg]
図6
[図:0001390566000009.jpg]
3 甲3について
甲3には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆富士形をした照明器具用反射板の端板取付構造に関する。」
「【0017】40は素材として塗装鋼帯を用い、プレス加工して形成される断面略V字状で逆富士形をした反射板本体で、この反射板本体40は、従来技術と同様に長手方向両側に沿ってソケット用挿通孔12,12がそれぞれ形成された側面反射板7,7と、これら側面反射板7,7の上端から対向して垂直にそれぞれ折曲げ形成された立上り反射板8,8およびこれら立上り反射板8,8の上端から内方に略直角にそれぞれ折曲げ形成された当接板9,9から構成されている。
【0018】前記反射板本体40に形成されたソケット用挿通孔12,12の端部側開口縁13,13には、本発明に係る内方側に略直角に折曲げ形成された係止爪14,14がそれぞれ形成されているとともに、前記係止爪14には、例えば円形状をした係合孔15が穿設されている。」
「【0021】さらに、前記端板45の係合片部23,23の中央からそれぞれ反射板本体40に形成された係止爪14,14の外面に当接する先端に斜上方に向けて傾斜する本発明に係る抜止め傾斜片46,46を有する結合部材47,47と、端板45の幅方向上方に対向してそれぞれ形成された係合片部26,26の先端に斜め内方にそれぞれ折曲げ形成された本発明に係る抜止め傾斜片50,50がそれぞれ形成されている。さらに、前記結合部材47には、前記反射板本体40の係止爪14に形成された係合孔15に係合する係合凸部48が裏面側に突出形成されている。」
「【0024】最初に、図2に示すように、端板45を反射板本体40の端部開口から挿入し、図1(A)に示すように、端板45の結合部材47の先端が反射板40の係止爪14の外面に突き当たるまで挿入する。」
「【0026】それから、反射板本体40の上方に形成された係止爪16,16を、図3(C)に示すように、端板45の係合片部26の先端に形成されている抜止め傾斜片50,50をそれぞれ押え込んで内方側に折曲げて、反射板本体40の係止爪16をそれぞれ端板45の係合片部26に締付・固定する。」
「【0028】つぎに、反射板本体40に形成された係止爪14を矢印B方向に折曲げ、図1(B)に示すように、係止爪14に形成された係合孔15を前記反射板本体40に形成された係合凸部48に係合するとともに、結合部材47の先端に設けられている抜止め傾斜片46を押え込んで係止爪14を結合部材47に折曲げ固定する。
【0029】このため、端板45は反射板本体40にガタなく確実に固定される。」
図1(B)
[図:0001390566000010.jpg]
図2
[図:0001390566000011.jpg]
図3
[図:0001390566000012.jpg]
[図:0001390566000013.jpg]
[図:0001390566000014.jpg]
4 甲4について
甲4には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、側板部の折り曲げ方向と反対方向に向けて折り曲げられた枠部を備えたシャーシ本体を有するシャーシおよびこれを備えた照明器具に関する。」
「【0022】
シャーシ本体12は、例えば厚みが比較的薄い金属板などをプレス成形などにて成形したもので、長手状の天板部21、この天板部21の両側部からそれぞれ拡開するように折り曲げ形成された両側の側板部22、この側板部22の先端部である下端部から断面略L字状に折り曲げ形成された枠部23をそれぞれ有している。そして、このシャーシ本体12は、長手方向の両端部の幅寸法が、端板13の幅寸法よりも若干大きく形成され、図2に示すように、端板13を両端部に取り付けた状態で幅寸法が長手方向の両端部から中心部に向けて大きくなっている。」
「【0030】
湾曲部37は、屈曲部36の先端部からシャーシ本体12の幅方向の中心側へと折り返すように湾曲されている。そして、湾曲部37の長手方向の両端部の近傍には、図5に示すように、端板13の一部が嵌合する切欠部38が切り欠き形成されている。このため、湾曲部37の長手方向の両端部は、切欠部38との間に端板13の抜け止め用となる爪部39が形成されている。」
「【0036】
端板枠部44は、端板13をシャーシ本体12に取り付けた状態で、枠部23に連続してシャーシ11の両端部に枠部を形成するものであり、シャーシ本体12と反対側から端板本体41の両側部へと平面視で略コ字状に連続し、かつシャーシ本体12の枠部23の屈曲部36と湾曲部37との間に挿入される挿入片部46が端板本体41の両側部からそれぞれ折り曲げ形成されている。
【0037】
そして、これら挿入片部46には、だぼ状の嵌合突部47がそれぞれ突設されている。これら嵌合突部47は、端板13の取り付け方向であるシャーシ本体12の長手方向に対して交差、例えば直交する方向に湾曲するように折り曲げ形成され、シャーシ本体12の幅方向の中心側に突出し、端板13をシャーシ本体12に取り付けた状態で切欠部38に嵌合するものである。」
「【0047】
このとき、シャーシ本体12を幅方向に若干すぼませ、各端板13の端板突出部42および端板側部43をシャーシ本体12側に向け、挿入片部46を屈曲部36および湾曲部37の間に嵌合させ、シャーシ本体12の長手方向の中心側へと挿入し、嵌合突部47を切欠部38へと嵌合させる。
【0048】
そして、各端板13をシャーシ本体12に密着させつつ爪部39をかしめるとともに、図示しないブラインドリベットなどを、下側から天板部21および端板突出部42を貫通するように打ち込んで、各端板13をシャーシ本体12に対して抜け止めする。」
図1
[図:0001390566000015.jpg]
図5
[図:0001390566000016.jpg]
図6
[図:0001390566000017.jpg]
第6 対比・判断
1 本件発明1について
(1)対比
本件発明1と甲1発明とを対比すると、後者の「天板部11a」は、その構造や機能からみて、前者の「天板」に相当し、以下同様に、「側壁11b」は「側壁部」に、「天井面」は「被取付部」に、「光源部2」は「光源部」に、「取付けられる」ことは「装着される」ことに、「収容凹部11」は「凹部」に、「側板部11cの傾斜面」は「傾斜部」に、「鉛直部」は「立上部」に、「器具本体1」は「本体部」に、「端板12」は「端板」に、「照明器具」は「照明器具」に、それぞれ相当する。
後者の「長手方向に沿って形成された天板部11a」は、前者の「長手形状に形成された天板」に相当し、後者の「天板部11aの長手方向に沿って、天板部11aの両側から」「形成された側壁11b」は、前者の「前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された」「側壁部」に相当し、後者の「天板部11aが天井面に取付けられ、光源部2が着脱可能に取付けられる」ことは、前者の「前記天板が被取付部に取り付けられると共に光源部が着脱可能に装着される」ことに相当するから、後者の「天板部11aの長手方向に沿って、天板部11aの両側から」「形成された側壁11bとから構成され、天板部11aが天井面に取付けられ、光源部2が着脱可能に取付けられる収容凹部11」は、前者の「長手形状に形成された天板、及び、前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部からなり、前記天板が被取付部に取り付けられると共に光源部が着脱可能に装着される凹部」に相当する。
後者において、側板部11cの傾斜面は、収容凹部11の側壁11bの前面側の両側に形成されるものであるから、後者の「側板部11cの傾斜面の外側の両側に、長手方向に沿って鉛直方向に延び」ることは、前者の「前記凹部の両側に前記長手方向にわたって壁状に立ち上がる」ことに相当し、後者の「壁部11bに対向する」ことは、前者の「対応する側壁部に対向する」ことに相当するので、後者の「鉛直部」は、前者の「立上部」と、「前記凹部の両側に前記長手方向にわたって壁状に立ち上がると共に、対応する側壁部に対向する立上部」という点で共通する。
後者の「収容凹部11の側壁11bの前面側の両側」は、前者の「前記凹部の各側壁部における前記天板と反対の側である前記長手方向にわたる端部」に相当し、後者の「側板部11cの傾斜面」は、「収容凹部11の側壁11bの前面側の両側」と「鉛直部」の間にあるものであるから、後者の「収容凹部11の側壁11bの前面側の両側に、収容凹部11の長手方向に沿って形成される側板部11cの傾斜面」は、前者の「前記凹部の各側壁部における前記天板と反対の側である前記長手方向にわたる端部と、前記各側壁部と対向する前記立上部との間に形成され、前記長手方向にわたって前記各側壁部の前記端部から前記各側壁部と対向する前記立上部に向かって傾斜するように前記凹部の両側に形成された傾斜部」に相当する。
後者の「器具本体1の長手方向の両端に取付けられる端板12」は、前者の「前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板」に相当する。
以上によれば、本件発明1と甲1発明の一致点及び相違点は、以下のとおりである。
<一致点>
「長手形状に形成された天板、及び、前記天板の両側に前記天板の長手方向にわたって形成された側壁部からなり、前記天板が被取付部に取り付けられると共に光源部が着脱可能に装着される凹部と、前記凹部の両側に前記長手方向にわたって壁状に立ち上がると共に、対応する側壁部に対向する立上部と、
前記凹部の各側壁部における前記天板と反対の側である前記長手方向にわたる端部と、前記各側壁部と対向する前記立上部との間に形成され、前記長手方向にわたって前記各側壁部の前記端部から前記各側壁部と対向する前記立上部に向かって傾斜するように前記凹部の両側に形成された傾斜部とを有する本体部と、
前記本体部の端部を塞ぐように前記本体部に取り付けられる端板と
を備える照明器具。」
<相違点>
本件発明1では、側壁部が、「前記長手方向の端部に、切り起こされた切起片を有し」、立上部が、「少なくとも前記長手方向の端部にカール加工された端部カール部が形成され」、端板が、「前記端部カール部と前記立上部の内壁との間の隙間に挿入されている突き出し形状の突出片と、前記側壁部に対向する前記立上部の側である前記側壁部の外側で、前記傾斜部が前記側壁部の前記長手方向にわたる端部から前記立上部に向かい始める箇所である傾斜開始箇所に沿って前記天板の長手方向に挿入されている突き出し形状をなし、挿入方向の突き出し形状の端部に、前記切起片によって前記挿入方向とは逆方向へのスライドが防止される引っ掛かり部を有する凸部とを有しており、前記突出片が前記隙間に挿入されると共に前記端部カール部が押しつぶされた状態で前記突出片が前記端部カール部によって挟み込まれることと、前記傾斜開始箇所に沿って前記凸部が挿入されること、とによって」前記本体部に取り付けられ、「前記突出片が前記隙間に挿入された状態では、前記突出片の先端が、前記端部カール部を、前記突出片の前記端部カール部への挿入方向に突き抜けている」のに対し、甲1発明では、端板12がどのように器具本体1に取付けられるのか不明であり、上記のような構成が特定されていない点。
(2)相違点についての判断
上記相違点に係る本件発明1の構成のうち、端板が、突出片に加えて、凸部を有し、側壁部の外側で、傾斜部の傾斜開始箇所に沿って凸部が挿入されることによって、端板が本体部に取り付けられる点、及び、側壁部が長手方向の端部に、切り起こされた切起片を有し、凸部が、挿入方向の端部に切起片によって挿入方向とは逆方向へのスライドが防止される引っ掛かり部を有する点の2点について、甲2~4には、何ら記載されておらず、示唆もない。
また、上記2点が、照明器具の技術分野において、技術常識であることや周知技術であることを認めるに足る証拠もない。
よって、甲1発明において、上記相違点に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことであるとはいえない。
(3)申立人の主張について
令和4年5月26日の意見書において、申立人は、甲3の【0018】、【0021】、【0024】、【0028】(当審注:意見書の3ページ25行及び4ページ1行に記載の「段落[0029]」は、「段落[0028]」の誤記と認める。)、図1(B)及び図2の記載から、甲3に記載の「係止爪14」、「抜止め傾斜片46」、「結合部材47」は、それぞれ、本件発明1の「切起片」、「引っ掛かり部」、「凸部」に相当すること等を勘案すると、本件発明1は、甲1発明及び甲3に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである旨主張する。
しかしながら、甲3に記載されている、照明器具用反射板の端板取付構造は、甲3の図2に示されるように、本件発明1の「凹部」や「側壁部」に相当する構成を有するものではないから、甲3に記載の「係止爪14」、「抜止め傾斜片46」、「結合部材47」は、それぞれ、本件発明1の「切起片」、「引っ掛かり部」、「凸部」に相当するものではなく、甲3には、上記(2)で示した上記2点について開示されているとは認められないから、仮に、甲1発明に、甲3に記載された事項を適用しても、上記相違点に係る本件発明1の構成とはならない。
よって、申立人の上記主張は、当を得たものとはいえず、採用することはできない。
(4)小括
以上によれば、本件発明1は、甲1発明及び甲2~4に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本件発明2~5について
本件発明2~5は、本件発明1の全ての構成を含み、さらに限定を加えたものであるから、上記1で説示したのと同じ理由により、甲1発明及び甲2~4に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 まとめ
以上によれば、取消理由は成り立たない。
第7 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
1 特許異議申立理由の内容
申立人は、特許異議申立書において、訂正前の特許請求の範囲の請求項1~5に係る発明(以下、それぞれ、「本件訂正前発明1」~「本件訂正前発明5」という。)について、以下の(1)、(2)を主張する。
[証拠一覧]
甲5:実願昭63-55921号〔実開平1-160609号〕のマイクロフィルム
甲6:特開平9-17220号公報
なお、申立人が提出した「甲第5号証」、「甲第6号証」を、ぞれぞれ、「甲5」、「甲6」という。
(1)特許異議申立理由1
本件訂正前発明1、2、5は、甲1発明及び甲5に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(2)特許異議申立理由2
本件訂正前発明1、5は、甲1発明及び甲6に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
2 証拠の記載事項等
(1)甲5について
甲5には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
「尚、本実施例では、さらに端板2の両端に穴を有する差込片8が設けられ、また反射板1の折曲げられた縁部に差込片8の穴と掛合する掛合片9が設けられて、端板2の両端を固定するようになされている。」〔4ページ5~9行〕
第1図
[図:0001390566000018.jpg]
第2図
[図:0001390566000019.jpg]
(2)甲6について
甲6には、図面とともに、以下の事項が記載されている。
「【0036】両側壁34の下縁には外側へ張出す張出し縁部35が夫々設けられている。これらの縁部35は、側壁34の下縁から水平に折り曲げられた張出しベース35aと、その張出し端から垂直に起立された起立部35bとから略L字状断面をなして形成されている。したがって、張出し縁部35とこれに連なった側壁34とにより、反射板31の長手方向全長に渡って延びるとともに、上面が開放された溝Aが形成されている。
【0037】起立部35bは断面逆Uの字状をなして折り返されている。この折り返し部分は溝Aに臨んでいる。図5および図7に示されるように起立部35bの長手方向両端部には、溝Aに臨む一対のスリット36、およびこれらの間の部分からなる切り起こし片37が夫々形成されている。」
「【0045】端板32の幅方向両端部には、張出し縁部48の両端から一体に延出された連結凸部49が夫々設けられている。この凸部49は、図5に示されるように反射板31が備える溝に挿入されるものであって、張出しベース35aの上面に重なる凸部ベース49aと、この側縁から垂直上方に折れ曲るように起立されて前記断面逆U字形の起立部35bの内部に挿入される挿入部49bとからL字状をなして形成されている。
【0046】この連結凸部49と張出し縁部48との間には段差50(図5参照)が形成されている。段差50は、凸部ベース49aの下面と挿入部49bの外面および上端面とにわたり略L形をなして設けられ、その深さは反射板31の板厚と同じである。それにより、反射板31に端板32を連結して反射笠21を組み立てた時に、互いに連続する張出しベース35a、48aが面一に連なり、同様に互いに連続するに起立部35b,48bの外面が面一に連なるとともに、起立部35b、48bの上端面が面一に連なって、良好な反射笠21の外観を呈するようになっている。
【0047】挿入部49bは起立部35b内に容易に挿入できるように先細状に形成されている。そして、この挿入部49bにはその上面から切欠溝51が設けられている。この切欠溝51には図8および図9に示されるように前記切り起こし片37が入り込んで係合され、それによって、端板32を反射板31に固定するようになっている。したがって、切り起こし片37および切欠溝51は第3の外れ止め手段をなしている。」
図5
[図:0001390566000020.jpg]
図6
[図:0001390566000021.jpg]
3 対比・判断
(1)本件発明1について
本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は、上記「第6 1(1)」に示したとおりであり、当該相違点に係る本件発明1の構成のうち、上記「第6 1(2)」で示した上記2点については、甲5又は6には、記載されておらず、示唆もない。
よって、上記「第6 1」で説示したのと同様の理由により、本件発明1は、甲1発明及び甲5又は甲6に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
(2)本件発明2、5について
本件発明2、5は、本件発明1の全ての構成を含み、さらに限定を加えたものであるから、上記(1)で説示したのと同じ理由により、甲1発明及び甲5又は6に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
4 まとめ
以上によれば、特許異議申立理由1、2は成り立たない。
第8 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載された特許異議申立理由によっては、本件請求項1~5に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1~5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2021-701001