商標拒絶査定不服審判
2021-650030
ビターボブラシレス、ビイアイターボブラシレス、ビターボ、ビイアイターボ、ブラシレス
- 審判番号
- 2021-650030
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 1466916
- 請求日
- 2021年08月13日
- 審決日
- 2022年08月30日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】Robert Bosch Power Tools GmbH
- 【請求人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
- 【請求人代理人】森田 拓
- 【請求人代理人】松永 章吾
- 【請求人代理人】前川 純一
- 【請求人代理人】山崎 和香子
- 【請求人代理人】前川 砂織
- 審判長/審判官
- 審判長 佐藤 淳
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .261-WY (W07) / T18 .262-WY (W07) / T18 .263-WY (W07)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
国際登録第1466916号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。
結論
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
1 手続の経緯
本願は,2018年(平成30年)12月7日にGermanyにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,2019年(平成31年)1月23日に国際商標登録出願されたものであって,その手続の経緯は以下のとおりである。
2020年(令和2年) 6月22日付け :暫定拒絶通報
令和2年(2020年) 9月28日 :意見書及び手続補正書の提出
令和3年(2021年) 4月22日付け :拒絶査定
2020年(令和2年)12月22日効力発生:商品等限定指定通報
令和3年(2021年) 8月13日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,日本国を指定する国際登録において指定された第7類に属する商品を指定商品として,国際商標登録出願されたものであり,その後,指定商品については,上記1の手続補正書及び国際登録簿に記録された限定の通報により,最終的に,第7類「Power tools for metal working.」とされたものである。
3 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録第4688049号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおり,「ブラシレス」の片仮名及び「BRUSHLESS」の欧文字を二段に横書きしてなり,平成14年10月30日に商標登録出願,第7類「金属加工機械器具」を指定商品として,同15年7月4日に設定登録されたものであって,現に有効に存続しているものである。
4 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は,本願商標の構成中,「BRUSHLESS」の文字部分を分離抽出し,これと引用商標とが,「ブラッシュレス」の称呼を共通にする類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
5 当審の判断
本願商標は,別掲1のとおり,「BITURBO」の欧文字(「BI」の文字は赤色で,その他の文字は黒色で表されている。以下「上段文字部分」という。)を太字の特徴的な書体で横書きし,その下段に,「BRUSHLESS」の黒色の欧文字(以下「下段文字部分」という。)をゴシック体風の一般的な書体で横書きしてなるところ,上段文字部分と下段文字部分は異なる書体で表されていることに加え,下段文字部分の構成文字は,上段文字部分の構成文字のおよそ6分の1程度の大きさで,小さく表されていることからすると,上段文字部分と下段文字部分とは視覚上分離して看取されるものである。
そこでまず,上段文字部分についてみると,その構成中の「BI」の文字と「TURBO」の文字の色彩が異なるものであるとしても,上段文字部分の構成文字は,いずれも同じ大きさの同じ書体で,等間隔にまとまりよく一体的に表されているものであって,上段文字部分全体から生じる「ビイアイターボ」の称呼も冗長なものではなく,淀みなく一連に称呼し得るものである。そうすると,かかる構成からなる上段文字部分は,その全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。また,上段文字部分中「BI」の文字は特定の意味を有しないものであって,「TURBO」の文字が「タービン」等の意味を有する語(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」株式会社小学館)であるところ,上段文字部分全体としては,特定の意味合いを想起させることのない一体不可分の一種の造語として理解されるとみるのが相当である。
他方,下段文字部分についてみると,「BRUSHLESS」の文字は「(塗るのに)刷毛の要らない」の意味を有する語(前掲書)であって,当審における職権調査によれば,本願の指定商品を取り扱う業界において,回転子に電流を流すブラシがない直流電動発動機を「ブラシレスモーター」といい,当該モーターを指し示す語や当該モーターを搭載した商品の商品名の一部として,「BRUSHLESS」の文字が一般に使用されている実情が認められる。加えて,上記のとおり,下段文字部分は小さく表されていること及びゴシック体風の一般的な書体であることなど,外観上特に目をひく構成態様でもないことから,本願商標の下段文字部分は,商品の出所識別標識としての機能が弱い部分であるというのが相当である。
以上からすると,本願商標は,上段文字部分と下段文字部分とを分離して観察することが取引上不自然とはいえないもので,本願商標の構成にあっては,上段文字部分が自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える部分というべきである。
そうすると,本願商標の構成中,下段文字部分を要部として抽出し,他の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは許されない。
したがって,本願の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似するものであるとしても,本願商標から下段文字部分を分離,抽出し,その上で「ブラッシュレス」の称呼をも生じるとし,これを前提として本願商標と引用商標とが,称呼を共通にする類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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