商標取消審判
2021-300871
プウエル
- 審判番号
- 2021-300871
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2016-092874
- 登録番号
- 5921067
- 請求日
- 2021年11月05日
- 審決日
- 2023年01月17日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】アイ ピース,インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】田中 克郎
- 【請求人代理人】石田 昌彦
- 【請求人代理人】遠藤 祐吾
- 【被請求人】pupu 株式会社
- 【被請求人代理人】特許業務法人タナベ・パートナーズ国際特許事務所
- 【被請求人代理人】大坪 勤
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 豊田 純一
- 審判官 山村 浩
- 分類
- T132 .1 -Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第4条第1項第15号、商標法第50条、商標法第50条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5921067号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5921067号商標の指定商品中、第5類「薬剤」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5921067号商標(以下「本件商標」という。)は、「Puwel」の文字を標準文字で表してなり、平成28年8月25日に登録出願、第5類「薬剤,サプリメント」を指定商品として、同29年2月10日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、令和3年11月22日になされたものであり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成30年11月22日から令和3年11月21日までの期間(以下「要証期間」という。)である。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書、令和4年2月1日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年3月23日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)にて、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
なお、以下、証拠の表記にあたっては、甲(乙)第1号証を「甲(乙)1」のように省略して表示する場合がある。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第5類「薬剤」(以下「本件審判請求に係る指定商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)本件商標の権利者(以下「本件商標権者」という。)の使用商品について
答弁書により提出された乙第1号証ないし第9号証によれば、本件商標権者の使用商品は、「モリンガ末含有加工食品」(以下「本件商品」という。)であり、これ以外の商品は存在していないことが明らかである。
本件商品が、商標法上、いかなる商品に該当するかにつき検討すると、「野菜・果物・穀類・豆類・野草・海藻・モリンガの葉を主原料とする錠剤状・粒状・顆粒状・粉末状・ゲル状・ゼリー状・液状・カプセル状の加工食品」は第5類に分類されていることが確認できる(甲3)。
このように、特定の成分等を有する特定形状の加工食品は第5類「サプリメント」の下位概念に該当する商品である。
なお、かつては、サプリメントのような、いわゆる健康食品は、原材料と形状を特定した上で、第29類又は第30類の食品類の区分を指定することとされていた。
その後、「標章の登録のための商品及びサービスの国際分類に関するニース協定」に係る国際分類第10版改訂に対応する形で、出願に際し、指定商品として第5類「サプリメント」の記載が可能になったものである。
以下、本件商品につき使用の事実とともに詳述する。
ア 本件商品のパッケージの記載
被請求人は本件商品の商品パッケージとして乙第1号証を提出しているが、当該商品パッケージの裏面に表示された「名称」の部分には、「モリンガ末含有加工食品」と記載されている。すなわち、本件商品は「加工食品」であることがパッケージ上明白に記載されている。
なお、本件商品が「薬剤」であることを示すような記載は存在しない。
イ 本件商標権者のウェブサイトにおける記載
本件商標権者は、公式ウェブサイト「pupustore」において自社商品の販売を行っている。当該ウェブサイトには全ての取扱商品が一覧形式で見られる「LINEUP」というページがあり、「COSME」、「SUPPLE」、「FOOD」及び「SANITARY GOODS」という4つの商品区分に分類され、全ての商品はそのいずれかの区分に属する形で掲載されている。そして、本件商品は、「SUPPLE」の区分の中で、他のサプリメント商品と並んで記載されている(甲4)。
また、「pupustore」内の本件商品の紹介・販売に特化したページでは、本件商品がサプリメントであることがより明確に説明されている。例えば、「買ってよかった健康対策サプリ 第1位」、「リピートしたい健康対策サプリ第1位」、「手放せない健康対策サプリ 第1位」、「遂にIBS対策サプリが誕生」、「やっと私に会うサプリに巡り合えました」、「くださないIBS対策サプリ登場」、「頑張るあなたの背中押す IBS対策サプリ」、「本当に、あなたに役立つ“IBS対策サプリ”を作りたかった」、「私の想いに答えるサプリ」などの文言があるほか、「よくあるQ&Aをご紹介!」との部分では、「プウェルはお薬や下剤などと異なりサプリメントであるため」と記載されており、本件商標権者自ら、本件商品が「薬剤」ではなく「サプリメント」に該当する商品であることを明確に述べている(甲5)。
なお、当該ページにおいても、本件商品が「薬剤」であることを示すような記載は存在しない。
ウ その他の通販サイトにおける記載
一般の通販サイトにおいても、本件商品は「サプリメント」として広告・販売がなされている。例えば、amazon.co.jpにおいては、本件商品は、「栄養補助食品」の中の「サプリメント・ビタミン」という分類の中で販売されており、本件商品の商品名は「pupustore Puwel(プウェル)腸活 サプリ モリンガ 配合 1袋90粒入り」と記載されている。また、本件商品の紹介部分では、「「Puwel」って何?」という項目の中で、「奇跡の樹モリンガから生まれた「プウェル」。いい習慣から育まれるチカラでカラダが息吹くスッキリサプリ。」と、ここでも「サプリ」の語が使用されている(甲6)。
さらに、楽天の通販サイトでは、「今話題沸騰中のサプリメント 売り上げNO.1」、「口コミで広がったサプリメント 口コミ評価NO.1」及び「効果を実感したサプリメント リピート率NO.1」との記載のほか、「他にはない唯一のモリンガサプリ、完成」との記載がある(甲7)。
なお、当該ページにおいても、本件商品が「薬剤」であることを示すような記載は存在しない。
エ 小括
以上のとおり、本件商品は、「モリンガ末含有加工食品」であり、本件商標の指定商品中「サプリメント」についてのみ使用されているといえ、本件審判請求に係る指定商品である第5類「薬剤」についての使用は、何ら立証されていない。
(2)被請求人の主張について
上記のとおり、本件商品は「サプリメント」の下位概念である「モリンガ末含有加工食品」であることが明白である。被請求人は「薬剤」についても使用されていると主張しているが、以下のとおり、商標法上の指定商品の解釈及び裁判例等の解釈に誤りがあるものであり、主張はいずれも失当である。
ア 類似商品・役務審査基準に示される第5類「サプリメント」について
特許庁の類似商品・役務審査基準上、「薬剤」と「サプリメント」は明確に異なる商品として記載されており、審査においても異なる商品と扱われている。このような扱いの差異は、特許庁における「サプリメント」の扱いの沿革に起因する。
上記のとおり、かつては、「サプリメント」のようないわゆる健康食品は、食品が属する第29類又は第30類に属する商品として指定が可能であったところ、「標章の登録のための商品及びサービスの国際分類に関するニース協定」に係る国際分類第10版改訂に対応する形で、出願に際し、指定商品として第5類「サプリメント」の記載が可能になった。
すなわち、元来、サプリメント類を食品の一種として取り扱ってきた経緯があり、現在は「サプリメント」という指定商品の表記も可能となったが、商品の性質自体には変わりはなく、上記のような沿革に鑑みても、「薬剤」とは一線を画する食品の一種と考えるのが妥当である。
このように「薬剤」と「サプリメント」は明確に区別して記載され、両者は非類似の商品として扱われている。例えば、類似商品・役務審査基準に掲載されている「薬剤」には、全身麻酔剤や解毒剤、X線造影剤等のように、原則として医師によって使用ないし処方される商品や、薬剤師による説明を要する商品等が列挙されていることが分かる。一方で、「サプリメント」の具体例としては、「クロレラを主原料とする粒状の加工食品」のように、あくまで食品であるが健康的な成分が含まれている、といった程度のものが含まれているにすぎず、両者の差異は明白である。
また、医薬品はもちろん、医薬部外品であっても人の健康に与える影響は小さくないため、その業としての製造販売には、厚生労働大臣の許可を要する(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬機法」という。)第12条第1項)など、法律上も「サプリメント」とは異なる厳格な運用が図られている。
被請求人は、本件商品が「「薬剤」のうち少なくとも「医薬部外品」と同一視できる」などと主張するが、単なる健康食品にすぎない「サプリメント」とこのような厳格な運用のもとで製造販売されている医薬部外品とは、到底同一視できないというべきである。
また、消費者庁が消費者に注意喚起を促す目的で作成した冊子「健康食品Q&A」においても、医薬部外品を含む医薬品と「サプリメント」等の健康食品は明確に区別され、「原則として医薬品との誤認を避けるため、食品に「治る」など医薬品的な効果を表示することはできません。」といった注意書きも記載されている(甲8)。
さらに、独立行政法人国民生活センターも、「錠剤・カプセル状の健康食品の品質等に関する実態調査-形状から、医薬品だと思っていませんか?」と題した実態調査とその結果をまとめたデータ及び注意喚起を同センターのウェブサイト上で公開しているが、それによると、「錠剤・カプセル状の健康食品は、外見上医薬品と誤認されることが多いものの、医薬品並みの品質管理がなされているものではないとされています。また、成分が一定量に調整されていない商品や、消化管の中で確実に溶けて、吸収されるように作られていないと思われる商品があるともいわれています。」、「現在、錠剤・カプセル状の健康食品については、製造者等に向けた自主点検ガイドラインなどが出され、安全性や有効性を確保するための自主的な取り組みが求められているところですが、過去に品質や安全性等に問題がある商品が流通した事例もあり、今後も発生する可能性があることが指摘されています。」などと記載されている(甲9)。
このように、「サプリメント」等は、形状こそ医薬品や医薬部外品のような錠剤やカプセル状となっていることも多いが、上記のとおり、両者の法律上の扱いは明確に異なり、それゆえに特許庁の審査上も両者を異なる商品と扱っているものということができる。
イ 被請求人が引用する裁判例について
被請求人は、複数の裁判例(乙14ないし乙18)を挙げているが、これら裁判例が本件と無関係の裁判例であることは明白である。
商標法第50条第1項は、「指定商品又は指定役務についての登録商標の使用」が認められない場合、取消審判が請求できる旨を規定している。すなわち、商標権者等は、指定商品又は指定役務そのものについて登録商標を使用することが要求されており、類似範囲の使用は、不使用取消審判請求との関係では「使用」とは認められない。
この点、乙第14号証ないし乙第16号証の裁判例は、いずれも「サプリメント」等と「薬剤」の類似関係を個別具体的に認めた事例にすぎない。
上記のとおり、商標法第50条第1項において求められる使用は指定商品及び指定役務そのものについての使用であって、類似範囲での使用は「使用」足り得ないのであるから、仮に「サプリメント」等と「薬剤」に類似性が認められたとしても、「薬剤」についての使用がなく、「サプリメント」についてのみ使用している以上、「薬剤」についての取消しは免れない。
また、乙第17号証は、加工食品と薬用酒との間における商標法第4条第1項第15号の混同の可能性について判断された事例であり、本件とは直接の関係を有しない。
また、被請求人は、乙第18号証として、商標法第50条第1項の取消制度の趣旨及び「鋼」についての使用の有無について述べた裁判例の判決文を引用するが、本件との関係について何ら主張しておらず、その意図するところは不明確である。
なお、本件商標の指定商品は第5類「薬剤,サプリメント」であるところ、「薬剤」についてのみ取り消しを求めており、「サプリメント」についての取り消しは求めておらず、本件商品である「モリンガ末含有加工食品」の上位概念である「サプリメント」についての取り消しを求めるものではない。
以上のとおり、上記裁判例は、「サプリメント」等と「薬剤」の類似性や商標法第4条第1項第15号における混同可能性等を認めたにすぎないにもかかわらず、被請求人は、単に上記裁判例を羅列するのみで、何ら根拠を示すことのないまま、「これらの裁判例に基づけば」、本件商標権者が本件商標を使用する商品「サプリメント」が「「薬剤」のうち少なくとも「医薬部外品」と同一視できる」などと主張している。
これは、論理に飛躍がある主張といわざるを得ず、上記裁判例によっては、本件商標権者が「薬剤」について本件商標を使用していることについて、被請求人は何ら立証していないというべきである。
ウ 小括
被請求人は、「サプリメント」とは、薬機法上の「医薬品」、すなわち「薬剤」のうち少なくとも「医薬部外品」と同一視できる商品であるといえると断ずるが、上記のとおり、被請求人の主張には理由がないばかりか、本件商品は「モリンガ末含有加工食品」であって、「医薬部外品」でもなければ「薬剤」でもないことは明らかである。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標権者が、本件商標を「薬剤」について使用していることにつき、被請求人は、何ら立証を行っているとはいえない。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定によって、本件審判請求に係る指定商品についてその登録を取り消されるべきである。
第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、答弁書及び令和4年5月9日付け審尋(以下「本件審尋」という。)に対する同年6月17日付け手続補正書に添付された同月13日付け意見書(以下「意見書」という。)において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第18号証を提出した。
1 答弁の理由
(1)本件商標権者が本件商標を第5類「サプリメント」に使用していることについて
本件商標権者である「pupu株式会社」は、「Puwel」現品パッケージ(乙1)、飲み方BOOK「Puwel」(乙2)、「「Puwel」パンフレット 2019年10月17日改訂版」(乙3)、「2016年8月17日付け お買い上げ明細書「Puwel」」(乙4)、「平成28年10月24日付け 注文書 核酸サプリ【リティア】。モリンガサプリ【Puwel】」(乙5)、「商標権者ECサイト pupu store」(乙6)、「Amazon ECサイト pupu store Puwel(プウェル)」(乙7)、「YAHOO ショッピング ECサイト pupu store Puwel(プウェル)」(乙8)及び「アンケートはがきお客様のお声をお聞かせください。(Puwel購入者の声)」(乙9)に示すように、本件商標を指定商品「サプリメント」について2016年8月2日より現在に至るまで継続して使用している。
以上より、本件商標権者は、本件商標を本件審判請求事件において取消対象とはなっていない第5類「サプリメント」について使用しており、本件商標は、取引者、需要者に広く認識されていることが明白である。
(2)本件商標権者が本件商標を「薬剤」にも使用していることについて
ところで、我が国における「サプリメント」と「薬剤」の取引の実情を勘案すれば、本件商標権者は本件商標を「薬剤」についても使用しているというべきである。すなわち、「いわゆる「健康食品」のホームページ 厚生労働省」(乙10)に示すように、いわゆる「健康食品」と称されるものは、法律上の定義は無く、厚生労働省が示す健康食品及び医薬品に関しては、医薬品のカテゴリーに「医薬品」と「医薬部外品」が分類され、いわゆる「健康食品」のカテゴリーに「特定保健用食品」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」及び「その他のいわゆる「健康食品」」が存在するものとして分類されている。
また「サプリメント」についても法律上の定義は存在しない。
このように法律上の定義が存在しない「サプリメント」が、実際に取引者、需要者の間でどのように販売されているかを確認する。
例えば、「e健康ショップ ECサイト カテゴリー「健康食品・サプリメント」(乙11)に示される医薬品ECサイトによれば、「健康食品・サプリメント」のカテゴリーにおいて、「いわゆる「健康食品」」に分類されるもの、「機能性表示食品」に分類されるもの、「栄養機能食品」に分類されるもの及び「指定医薬部外品」に分類されるものが、一緒に陳列・掲載され販売されている事実がある。
また、「健康食品・サプリメントならDHC 公式オンラインショップ」(乙12)においても同様に、「医薬部外品」、「特定保健用食品」、「栄養機能食品」、「機能性表示食品」及び「その他のいわゆる「健康食品」」が、「健康食品・サプリメント」として分類され同一カテゴリーで販売されている。
さらに、「アサヒグループ食品 商品紹介サイト」(乙13)においても、「サプリメント」、「健康・美容食品」及び「指定医薬部外品」は、同じカテゴリーに分類され販売されている。
以上によれば、「サプリメント」として取引者、需要者の間に認識されている商品「サプリメント」には、少なくとも厚生労働省の分類によるところの「医薬品」のカテゴリー中の「医薬部外品」が含まれ、「サプリメント」とは「医薬品」と「健康食品」総体であり、取引の実情を勘案する限り、「サプリメント」は「薬剤」の少なくとも一部の物とは同一性を有するものである。
すなわち、取引の実情において、「サプリメント」は、「薬剤」の一部を構成するものとして、取引者、需要者に認識されている事実が存在するのであり、「サプリメント」と「薬剤」には明確な境界はなく取引者、需要者をして同一視されているものといえる。
よって、本件商標権者は本件商標を「サプリメント」について使用していることが明らかなところ、「サプリメント」と「薬剤」は、特殊な取引の実情を有しており、この取引の実情に鑑みれば、本件商標権者は本件商標を「薬剤」についても使用しているということができる。
(3)裁判例について
「カミゲン事件」(東京高裁平成15年5月22日判決 平成14年(行ケ)第555号)(乙14)によれば、「取引の実際においては、カルシウム補給用の商品の中には、旧別表第1類「薬剤」に含まれる肝油ドロップやカルシウム製剤と、旧別表第32類「加工食料品」に含まれるいわゆる健康食品ないし栄養補助食品(サプリメント)に当たるカルシウム補給剤とが、同様の機能を持つ商品として新聞等で多数広告されており、また、ビタミン補給用の商品についても、旧別表第1類「薬剤」に含まれるビタミン剤のほかに、ビタミン補給用の健康食品ないし栄養補助食品(サプリメント)に当たる、極めて多くの種類の商品が新聞等で広告され、薬品店、ドラッグストア、薬局等で販売されている(甲18、乙4)。また、多数の有力な製薬会社が、平成8年後半から平成12年4月5日(本件商標の登録を認めた審決がなされた日(弁論の全趣旨)。以下「本件登録審決日」ということがある。)までの間だけでも、いわゆる健康食品あるいは栄養補助食品を指定商品に含む多数の登録商標出願をし、その登録を得るなどしており(甲38)、このことから、本件商標の登録を認めた上記審決時までに、多数の有力な製薬会社が、いわゆる健康食品あるいは栄養補助食品の分野に進出してきていることが優に認められる。上記の状況の下では、これらの健康食品あるいは栄養補助食品(サプリメント)と、医薬品としてのビタミン剤あるいは滋養強壮変質剤とは、いずれも薬品店、ドラッグストア、薬局等において、多数の種類のものが販売されていること、その商品の内容、用途が類似していること及び販売店舗ないし販売方法が類似していることから、本件登録審決当時、既に、一般の需要者にとってその区別が付きにくく、紛らわしい商品群になっていたことが、明らかである。このように、本件商標の指定商品に属する旧別表第32類「加工食料品」に含まれる健康食品や栄養補助食品(サプリメント)と、引用A商標の指定商品である旧別表第1類「薬剤」中のビタミン剤や滋養強壮変質剤とは、本件登録審決日当時、既に、その商品の内容、用途、及び、販売店舗、販売方法が共通しており、商品として類似しているものであった、ということができる。」と判示されており、「これらの健康食品あるいは栄養補助食品(サプリメント)と、医薬品としてのビタミン剤あるいは滋養強壮変質剤とは、いずれも薬品店、ドラッグストア、薬局等において、多数の種類のものが販売されていること、その商品の内容、用途が類似していること及び販売店舗ないし販売方法が類似していることから、本件登録審決当時、既に、一般の需要者にとってその区別が付きにく」いものなのである。
また、「YODEL事件」(大阪地裁平成18年4月18日判決 平成15年(ワ)第11661号、平成18年(ネ)第1569号)(乙15)においても、「健康補助食品というのは、いわゆるサプリメントなど、不足しがちな栄養成分を補って、身体の健康を維持・増進させるための特別な食品であるが、このように健康の維持・増進のために身体内に摂りいれるものという点で、薬剤と同様の機能を持つ商品として宣伝され、ドラッグストア等において多数販売されていることが認められる。また同様に製薬会社が直接、あるいは関連会社を通じて、健康補助食品の製造販売に進出していることも認められる。」と判示されている。控訴審においても「便通をよくする効果を企図する健康補助食品である被告製品は、同様の効果を企図する薬剤である原告製品と同じく薬局等で販売されるものであり、原告製品の販売において処方箋を要するにしても、両製品の取引者、需用者において、何らその出所を誤認混同するおそれが認められないものとはいえないから、上記主張は採用することができない。」と判示されている。
さらに、「源気ウコン事件」(平成18年4月27日 平成17年(行ケ)第10763号)(乙16)においても、「本件商標の登録査定時には、多数の有力な製薬会社が、健康食品の分野に進出し、それらの健康食品の多くが、薬局、薬店、ドラッグストア等で、ビタミン剤あるいは滋養強壮変質剤を含む医薬品と一緒に展示、販売されるようになっていたこと、そして、前者と後者は、その商品の内容、用途が類似しており、しかも、販売店舗ないし販売方法が類似していることから、一般の需要者にとってその区別が付きにくく紛らわしい商品群になっていたことが認められる」と判示されている。
その他同趣旨の判断をした裁判例として、「養命青汁事件」(知財高裁平成27年10月29日判決 平成27年(行ケ)第10073号、第10074号)(乙17)は、「被告商品は、薬事法の適用があるものではあるが、第2類医薬品であり、一般家庭用医薬品として、医師による処方箋や、薬剤師による説明を要せずに購入できるものであり、ドラッグストアなどにおいて、他の日用品や食品、飲料等と共に販売されており、消費者が自らの選択によって手にとって直接購入することができるのであるから、陳列棚が異なるとしても、出所の混同の生ずるおそれがあるというべきである。また、原告は、被告商品は、「第一類医薬品以外で、副作用等によって、日常生活に支障をきたすほどの健康被害が生じるおそれがある医薬品」である第2類医薬品に当たり、健康に影響を及ぼす商品であるため、需要者は、特に慎重に商品を吟味して購入するものであると主張する。しかし、前記のとおり、被告商品は処方箋や薬剤師による説明なしに、一般消費者が手にとって購入できるものであり、ドラッグストアなどにおいて、他の日用品や食品、飲料等と共に販売されるものであるから、このような商品を購入する需要者である一般消費者に要求される注意力の程度がさほど高いということはできない。」と判示する。
また、指定商品の同一性について、乙第18号証(知財高裁平成21年12月28日判決 平成21年(行ケ)第10171号)によれば、「商標法50条は、何人も、登録商標に係る指定商品等について、その登録商標の取消しの審判を請求することができる旨、及び、被請求人(商標権者)が、その請求に係る指定商品等のいずれかについて登録商標の使用を証明しない限り、登録商標の取消しを免れない旨を規定する。不使用取消しに係る審判請求人において、広範な範囲の指定商品等を不使用取消請求の対象として選択すれば、広範な範囲で取消しの効果を得ることができるが、他方、被請求人(商標権者)は、広範な範囲の指定商品等のいずれかについて、登録商標を使用していることを証明することによって、登録商標の取消しを回避することができ、立証負担は軽減されることになる。同条は、そのような公平の観点から規定されたものであり、不使用取消に係る審判請求人は、これらの得失を考慮して、取消しを求める指定商品の範囲を選択することになる。ところで、本件において、被告が請求した本件不使用取消しの審判は、指定商品「鋼」についての登録商標の不使用を理由とするものであって、「建築用又は建築用のスチール製専用材料を除外した、その余の鋼」についての登録商標の不使用を理由とするものではない(このような特定方法が、取消請求の適法な特定として許されるか否かについて、ここでは言及しない。)。そして、原告(登録商標権者)は、同審判において、本件商標を「鋼」について使用したこと証明できた以上、不使用を理由とする取消しを免れるのはいうまでもない。」と判示する。
これらの裁判例に基づけば、本件商標権者が本件商標を使用する「サプリメント」とは、薬機法上の「医薬品」、すなわち「薬剤」のうち少なくとも「医薬部外品」と同一視できる商品であるものといえる。つまり、取引の実情において、「サプリメント」は、「薬剤」の一部を構成するものとして、取引者・需要者に認識されている事実が存在するのであり、「サプリメント」と「薬剤」には、明確な境界はなく取引者・需要者をして同一視されているものといえる。
上記のように、本件商標権者は本件商標を「サプリメント」について使用していることが明らかなところ、第5類「サプリメント」と第5類「薬剤」が上記のように特殊な取引の実情を有しており、この取引の実情に鑑みれば、本件商標権者は本件商標を第5類「薬剤」についても使用しているということができる。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標権者は乙第1号証ないし乙第18号証に示すように、本件商標の指定商品中、第5類「サプリメント」についてはもちろんのこと、本件審判請求に係る指定商品の第5類「薬剤」についても、要証期間内に本件商標を使用しているものであり、本件商標はその全てにつきその登録を取り消されるものではない。
2 本件審尋及びその回答
(1)本件審尋
審判長は、本件審尋により、被請求人に対し、「本件商品は、そのラベルに「モリンガ末含有加工食品」と表示されている(乙1)ことから、「サプリメント」の範ちゅうに属する商品であって、「サプリメント」は「薬剤」とは異なる商品であることから、本件商品が本件審判請求に係る商品である「薬剤」に該当するものであるとは判断できない。」旨の合議体の暫定的見解を提示し、期間を指定して、これに対する回答を求めた。
(2)本件審尋に対する意見書による回答
本件審尋及び弁駁書は、本件商標権者が、少なくともいわゆる「健康食品」、すなわち、少なくとも特定保健用食品、栄養機能食品、機能性食品(保健機能食品)及びその他のいわゆる健康食品について本件商標を使用していることを認めるものであり、仮に本件商標が「サプリメント」についてのみ使用していると判断される場合においても、本件商標の指定商品「サプリメント」には、我が国の厚生労働省が示すいわゆる「健康食品」全てが含まれることを確認するものである。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出した乙各号証によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証は、「「Puwel」現品パッケージ」とされるものであって、その表面には、中央に「Puwel」の欧文字が大きく表示されている。また、その裏面には、「お召し上がり方」の記載の下、「1日3粒を目安に水またはぬるま湯などと一緒にお召し上がりください。」の記載があり、その下に「商品名 Puwel プウェル」の記載があり、その下の表中、「名称」の欄に「モリンガ末含有加工食品」の記載があり、「販売者」の欄に「pupu株式会社」の記載、その下に「福岡市中央区高砂1-11-1」の記載があるが、薬剤であることを意味する記載は存在しない。
(2)乙第2号証は、「飲む方BOOK「Puwel」」とされる書面であって、本号証の第2葉には、「Puwelに込めた大地の恵みをよりご実感いただくために」の見出しの下、「サプリメントはお薬ではないため、効果をご実感頂けるにはお時間が掛かってしまいます。まずは3ヶ月を目安に続けてみてください。」の記載、その下に「健康補助食品ですので、病気療養中・お薬を服用している方でも問題はございません。」の記載がある。
(3)乙第3号証は、「「Puwel」パンフレット 2019年10月17日改訂版」とされるパンフレットであって、本号証の第1葉には、「自然の恵み宿る粒モリンガ」の記載、その下の「プウェル」の記載、その下の「Puwel」の記載があり、その第2葉には、「とことん欲張りに溢れるほどの息吹く栄養素をぎゅっと1粒に。」の記載があり、その第12葉には、「自然の恵み宿る粒」の記載、その下の「モリンガサプリ」の記載、その右下の「プウェル -Puwel-」の記載、その下の「1袋90粒入り 約1ヶ月分(1日3粒目安)」の記載、その下の「通常価格 6,980円(税別)」の記載があり、その末葉には、「pupustore」の記載、その左下の「W-dc-01-2019-10-17」の記載がある。
(4)乙第4号証は、「お買い上げ明細書」と題する書面であって、「発送日 2016年8月17日」の記載、その下の「pupu株式会社」の記載、その下の「〒8100011」の記載、その下の「福岡県福岡市中央区高砂1-11-1福岡ゼネラルビル3F」の記載、その下の表中、「商品」の欄に「プウェル【イキイキ定期便】※」の記載、「数量」の欄に「1」の記載、「単価」の欄に「¥3,758」の記載、「小計」の欄に「¥3,758」の記載がある。
(5)乙第5号証は、「注文書」と題する書面であって、「平成28年10月24日」の記載、その下の「pupu株式会社」の記載、その下の「下記のとおり、ご注文申し上げます。」の記載の下、表中、「品名」の欄に「モリンガサプリ【プウェル】」の記載、「数量」の欄に「8,000」の記載がある。
(6)乙第6号証は、「商標権者ECサイト pupustore」とされるウェブサイトのプリントアウトであって、本プリントアウトの第1葉には、「Puwel」の記載があり、その第2葉には、「Puwel」の記載の下、「奇跡の樹モリンガから生まれた「プウェル」。」の記載、その下の「いい習慣から育まれる力で」の記載、その下の「カラダが息吹くスッキリサプリ。」の記載があり、その第15葉には、「Puwel」の記載、その下の「奇跡の樹モリンガから生まれた「プウェル」。」の記載、その下の「いい習慣から育まれるチカラでカラダが息吹くスッキリサプリ。」の記載がある。
(7)乙第7号証は、「Amazon ECサイト pupu store Puwel(プウェル)」とされるウェブサイトのプリントアウトであって、本プリントアウトの第1葉には、「pupusotre Puwel (プウェル) 腸活」の記載、その下の「サプリ モリンガ 配合 1袋90粒入り」の記載、その下の「価格:¥5,212(¥56/粒)」の記載があり、その第5葉には、「【公式】pupustore Puwel(プウェル) 腸活 サプリ モリンガ 配合 1袋90粒入り(3)」の記載、その下の「ブランド:pupustore」の記載、その下の「¥12,917(¥48/粒)」の記載がある。
(8)乙第8号証は、「YAHOO ショッピング ECサイト pupu store Puwel(プウェル)」とされるウェブサイトのプリントアウトであって、本プリントアウトの第1葉には、「pupustore Puwel(プウェル)腸活・・・」の記載、その下の「6,733円」の記載がある。
(9)乙第9号証は、「アンケートはがきお客様のお声をお聞かせください。(Puwel購入者の声)」とされるものであって、商品「プウェル」についての購入者の感想が記載されている。
(10)乙第10号証は、「いわゆる「健康食品」のホームページ」とされる厚生労働省のウェブサイトのプリントアウトであって、「いわゆる「健康食品」」がどのようなものであるかについて説明がされている。
(11)乙第11号証は、「e健康ショップ ECサイト カテゴリー「健康食品・サプリメント」」とされるウェブサイトのプリントアウトであって、「健康食品・サプリメント」のタイトルの下、「医薬部外品」及び「指定医薬部外品」を含む商品が記載されている。
(12)乙第12号証は、「健康食品・サプリメントならDHC 公式オンラインショップ」とされるウェブサイトのプリントアウトであって、「指定医薬部外品」を含む商品が記載されている。
(13)乙第13号証は、「アサヒグループ食品 商品紹介サイト」とされるウェブサイトのプリントアウトであって、「サプリメント」及び「指定医薬部外品」を含む商品が記載されている。
(14)乙第14号証は、平成14年(行ケ)第555号審決取消請求事件の判決書の写しである。
(15)乙第15号証は、平成15年(ワ)第11661号商標権侵害差止等請求事件及び平成18年(ネ)第1569号商標権侵害差止等請求控訴事件、同第2054号付帯控訴事件の判決書の写しである。
(16)乙第16号証は、平成17年(行ケ)第10763号審決取消請求事件の判決書の写しである。
(17)乙第17号証は、平成27年(行ケ)第10073号審決取消請求事件の判決書の写しである。
(18)乙第18号証は、平成21年(行ケ)第10171号審決取消請求事件の判決書の写しである。
2 判断
被請求人は、本件商標権者が、要証期間内に、本件審判請求に係る指定商品「薬剤」の範ちゅうに属する商品「Puwel」(本件商品。以下「使用商品」という。)について本件商標(社会通念上同一のものを含む。)を使用している旨主張しているので、これについて検討する。
(1)使用商品について
乙第1号証(上記1(1)を参照。)によれば、使用商品は、モリンガ末含有加工食品であって、粒状のものであること、さらに、薬剤であることを意味する記載は存在しないことが確認できるから、使用商品は、「サプリメント」の範ちゅうに属するものであり、乙第2号証ないし乙第9号証(上記1(2)ないし同(9)を参照。)をみても、この認定を左右しない。
そして、本件商標について登録出願された日に施行されていた商標法施行規則別表第5類において、「薬剤」と「サプリメント」とが異なる商品として取り扱われていることから、両者が異なる商品であることが明らかである。
よって、使用商品は、本件審判請求に係る指定商品「薬剤」に属するものではない。
(2)小括
上記のとおり、使用商品については、要証期間内に、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)が本件審判請求に係る指定商品である「薬剤」について使用されたものと認めることはできない。その他被請求人の提出した証拠をみても、要証期間内に、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)が本件審判請求に係る指定商品「薬剤」について使用されたことを認めるに足る証拠は見いだせない。
3 被請求人の主張について
(1)被請求人は、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属するとした上で、我が国では、いわゆる「健康食品」と呼ばれるものに法律上の定義がなく(乙10)、このことは「サプリメント」についても同様であるところ、「サプリメント」は医薬部外品と一緒に扱われている実情がある(乙11ないし乙13)ことから、「サプリメント」として取引者、需要者が認識している商品には、少なくとも医薬部外品が含まれており、そうである以上、「サプリメント」は、「医薬品」と「健康食品」の総体であって、「薬剤」の少なくとも一部の物とは同一性を有する旨主張する。この点、被請求人は、医薬部外品を挙げて、これが「サプリメント」でも「薬剤」でもある旨主張するようであるが、使用商品が医薬部外品であると認めるに足りる証拠はないから、被請求人の主張により、上記2(1)の説示が左右されることはない。
また、被請求人は、商標法における指定商品の意味が、他の法律の分類に縛られるものではない旨主張するが、上記2(1)の説示は、商標法に基づきなされたものである。
さらに、被請求人は、「加工食料品」等と「薬剤」とが商品として類似している旨や、茶飲料、植物・穀物等を主原料とする混合茶などの飲料が含まれる商品と薬草等を原料とする薬用酒とが密接な関係を有する旨を判示した裁判例(乙14ないし乙17)を挙げた上で、これらの裁判例に基づけば、「サプリメント」は、「薬剤」のうち少なくとも医薬部外品と同一視できる商品であるといえるから、「サプリメント」と「薬剤」は取引者、需要者に同一視されている旨主張するが、「サプリメント」と「薬剤」が商品として類似していたり密接な関係を有していたりすることがあるとしても、そのことは、「サプリメント」と「薬剤」が異なる商品であることを前提としたものであるから、上記2(1)の説示を左右するものではない。
(2)被請求人が裁判例(乙18)を挙げてする主張は判然としないものの、被請求人が、本件商標の「サプリメント」についての使用を証明したとした上で、「薬剤」は「サプリメント」を含むという前提に立ちつつ、本件審判請求に係る指定商品は、「薬剤」であって、「サプリメントを除外した、その余の薬剤」ではないから、被請求人は、本件商標を本件審判請求に係る指定商品である「薬剤」について使用したことを証明した旨主張するようである。しかし、「薬剤」が「サプリメント」を含むという上記の前提が失当である。
(3)被請求人は、仮に本件商標が「サプリメント」についてのみ使用されていると判断される場合であっても、本件商標の指定商品「サプリメント」には、厚生労働省が示すいわゆる「健康食品」全て(乙10)が含まれることが確認される旨主張するが、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属することと、本件商標の指定商品「サプリメント」の範囲がいわゆる「健康食品」全てであるかとは、別の問題である。
(4)小括
したがって、被請求人の主張はいずれも採用できない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判請求に係る指定商品についての本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを被請求人が証明したとはいえない。
また、被請求人は、当該使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしたともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中、「薬剤」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-300871