商標取消審判
2024-300694
キナリノ
- 審判番号
- 2024-300694
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2020-124205
- 登録番号
- 6433094
- 請求日
- 2024年09月27日
- 審決日
- 2025年07月01日
- 公報発行日
- 2025年09月26日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】株式会社 カカクコム
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】田中 克郎
- 【請求人代理人】石田 昌彦
- 【請求人代理人】右馬埜 大地
- 【請求人代理人】大峡 絢子
- 【被請求人】ヤマツネ 株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 高橋 幸志
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T131 .1 -Z (W0525)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6433094号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第6433094号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6433094号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、令和2年9月24日に登録出願、第5類「衛生マスク」及び第25類「被服,ガーター,靴下,靴下止め,ズボンつり,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同3年8月24日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、令和6年10月15日にされたものであり、この登録前3年以内の期間(令和3年10月15日ないし令和6年10月14日)を、以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張の要点
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)にて、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した(以下証拠の表記は「甲(乙)1」のように省略して記載する。)
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品(以下「請求にかかる商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 弁駁書の要旨
被請求人が提出した各証拠は、作成時期及び作成者が不明であって、要証期間内に本件商標権者又は使用権者によって作成されたかどうかに疑義がある商品の写真(乙1)、また、一般的な検索エンジンからは確認できないウェブサイトの写し(乙2)であるから、これらは何ら証拠としての客観性を見いだすことができない。
よって、本件商標が審判請求登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件指定商品について本件商標の使用を証明するに足るものではない。
(1)被請求人の提出に係る乙各号証について
ア 乙1について
乙1として提出された写真は、撮影日時及び撮影者の情報の記載がなく、審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)においても本件商標権者から一切明らかにされていない。また、撮影場所について答弁書では「当社店舗」とされているものの、店舗の具体的な所在地が記載されていない。
乙1については、商品パッケージに「キナリノ」の文字があるものの、本件商標権者のような靴下製造事業者にとっては、パッケージの類を作成するのは極めて容易であって、該証拠は、本件審判請求の予告登録日以降に作成されたことが疑われるものである。
よって、乙1が要証期間の証拠であるか不明である。
イ 乙2について
乙2は、当該ウェブサイトの公開日又は閲覧可能日の情報の記載がなく、答弁書においても本件商標権者から一切明らかにされていない。
また、当該ウェブサイトのURLも明らかでない。一般的な検索エンジン(Google)にて検索をしたものの、当該ウェブサイト及び当該商品を確認することはできなかった。
以上から、乙2は、要証期間の証拠であるか不明であり、かつ、本件商標の使用を客観的に示す証拠とはいえない。
(2)不使用についての正当な理由について
被請求人は本件商標を使用していないことについて正当な理由があることは何ら主張立証していない。
第3 被請求人の主張の要点
被請求人は、本審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とするとの審決を求め、答弁書において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙1及び乙2を提出した。
1 答弁書による主張の要旨
本件商標は、その指定商品について、本件商標権者製造の靴下の商標として使用しており、本件商標権者の取引先への販売ならびに、本件商標権者の店舗での販売を行っているため、審判請求の取り消し事由には該当しない。
証拠として、本件商標権者の店舗における該当商品の陳列画像(乙1)と、本件商標権者の取引先専用発注ウェブサイトでの該当商品の表示画像(乙2)を提出する。
2 合議体の暫定的見解及び弁駁に対する応答
合議体は、令和7年4月3日付けで審尋を通知し、相当の期間を指定して、合議体の暫定的見解及び請求人の弁駁に対する被請求人の意見を求めたが、応答はなかった。
第4 当審の判断
1 本件商標の要証期間における使用について
被請求人は、本件商標(社会通念上同一のものを含む。以下同じ。)を要証期間に、本件商標の指定商品「靴下」に使用していたと主張するので、これについて検討する。
(1)被請求人が提出した証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。
ア 乙1は、本件商標権者の店舗における商品の陳列画像ということであるが、撮影された写真における陳列された靴下には、「キナリノ」の文字が横書きされた帯が巻かれているが、当該写真の撮影場所が本件商標権者の店舗であることの記載や、陳列された靴下が本件商標権者に係る商品であることを確認できる記載、さらに、写真の撮影日の記載等もない(乙1)。
イ 乙2は、本件商標権者と取引先専用発注ウェブサイトでの使用商品(靴下)の画像ということであるが、当該ウェブサイト左上には本件商標権者の名称の記載はあるが、住所の記載はない。また、当該ウェブサイトにはURLの記載がなく、これが実在するウェブサイトであることが確認できない上、仮に実在するとしても、当該ウェブサイトがいつ時点で存在していたのかを明らかにする日付の記載もない。
また、当該ウェブサイトに掲載された商品「靴下」には、「キナリノ」の文字が横書きされた帯が巻かれているが、これが本件商標権者に係る商品であることを確認できる記載はない。
(2)判断
ア 上記(1)ア及びイに係る写真の撮影日及びウェブサイトの掲載日は不明であるから、当該写真及びウェブサイトに「キナリノ」の文字が横書きされた帯が巻かれた靴下が表示されていたとしても、要証期間に本件商標が使用されたものとは認められない。
イ 上記(1)イに係るウェブサイトに本件商標権者と同じ名称が確認できるが、住所の表示はなく本件商標権者のウェブサイトであることを確認できない。また、当該ウェブサイトのURLの表示もなく当該ウェブサイトが存在していたことも確認できない。
ウ 上記(1)ア及びイには、「キナリノ」の文字が横書きされた帯が巻かれた靴下が表示されているが、当該靴下が本件商標権者に係る靴下であることを証する客観的な証拠の提出はない。
エ 以上のとおり、いずれの証拠においても、撮影日、掲載日が不明であり、本件商標権者に係る商品に関する取引の証拠等の提出もないことから、要証期間に上記「靴下」が存在したこと、また何らかの取引が行われたことなどを推認することができない。
したがって、被請求人が要証期間に本件審判請求に係る商品について本件商標を使用したことを証明したということはできない。
2 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標の指定商品について使用をしていることを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件商標をその指定商品について要証期間に使用していないことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、被請求人は、要証期間内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、要証期間に日本国内において、本件商標の指定商品のいずれかについての本件商標の使用をしていることを証明したものということはできず、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する
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