商標取消審判
2021-300613
コンツアー、コンター、コントゥア
- 審判番号
- 2021-300613
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2012-021020
- 登録番号
- 5557306
- 請求日
- 2021年08月11日
- 審決日
- 2023年01月27日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】菅野 歩
- 【被請求人】コンツアー,エルエルシー
- 【被請求人代理人】▲吉▼川 俊雄
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 大山 健
- 審判官 鈴木 雅也
- 分類
- T132 .1 -Z (W42)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第2条第3項、商標法第2条第3項第4号、商標法第2条第3項第7号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5557306号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5557306号商標の指定商品及び指定役務中、第42類「全指定役務」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5557306号商標(以下「本件商標」という。)は、「CONTOUR」を標準文字で書してなり、平成24年3月19日に登録出願、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,装着型カメラ,カメラ用マウント及び支持具,カメラケース,カメラ用水中ハウジング」及び第42類「ユーザーによる画像及びビデオのアップロード・投稿・ディスプレイ及び共有を可能にするウェブサイトにおけるコンピュータプログラムの提供,ユーザーによる共有のためのビデオのアップロード・投稿及びディスプレイを可能にするダウンロード不可能なウェブをベースとしたソフトウェアの一時的利用の提供」を指定商品及び指定役務として、同25年2月15日に設定登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判請求の登録日は、令和3年9月10日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の期間(平成30年9月10日~令和3年9月9日)を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第42類「全指定役務」(以下「取消請求役務」という。)について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
2 弁駁について
なお、請求人は、被請求人の答弁に対して弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第11号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 本件商標の使用事実の要点
本件商標の商標権者及び通常使用権者は、要証期間に我が国において取消請求役務中、第42類「ユーザーによる画像及びビデオのアップロード・投稿・ディスプレイ及び共有を可能にするウェブサイトにおけるコンピュータプログラムの提供」について、本件商標を使用している。
2 本件商標の使用の事実
(1)商標権者について
商標権者は、アメリカ合衆国ユタ州を拠点とする、アクションカメラのパイオニア的企業であり、アクションカメラ及び関連する附属品、アプリケーションソフトウェア等を提供している(乙2~乙7)。アクションカメラは、アウトドアスポーツ時など激しい動きが伴う撮影をするときに臨場感のある撮影ができる小型カメラであり、水中、雪、泥、ほこりなどの厳しい自然環境への耐久性を備える。
商標権者は、少なくとも「CONTOUR 4K」(乙4、乙5)及び「CONTOUR CONNECT」(乙6、乙7、乙10、乙11)というアプリケーションソフトウェアを提供している。
(2)通常使用権者について
株式会社美貴本(乙8。以下「美貴本社」という。)は、商標権者の日本代理店としての立場にあり、同社のウェブサイトにおいて、取扱メーカー(正規販売)として本件商標である「CONTOUR」の文字及び商標権者のウェブサイトのURL等を掲載している(乙9)。同社による商標権者の製品に関するウェブサイトにおいて、「Contour 日本総輸入元 株式会社美貴本」の記載がある(乙10、乙11)。同社は、商標権者の商品等を日本において流通させることを前提として商標権者から商品等の提供を受けている者であり、本件商標を使用することについて商標権者から黙示の許諾を受けているといえる者である。
(3)アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」について
アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」は、iPhone等のスマートフォンやiPad等からの写真や動画の撮影及び停止を可能とするソフトウェアであり、録画中に動画をライブストリーミングしたり、携帯電話で写真や動画を再生したりすることが可能で、スマートフォンを通じて写真や動画をダウンロードして共有することができる(乙4、乙5の1、乙5の2)。
商標権者は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」に関する情報を自身のウェブサイトに掲載している(乙4)。乙第4号証の2は、インターネットアーカイブ(Internet Archive)によって2018年12月12日に保存されたURL「http:/contour.com/contour4K-app」のウェブアーカイブである。乙第4号証の2の下部に記載されたURL中、「20181212020821」は、ウェブアーカイブが保存された年月日及び時刻を示す。乙第4号証の2は、要証期間において、商標権者が、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」に関する情報を記載した画面上に本件商標「CONTOUR」を表示していたことを示すものである。
商標権者は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」を、インターネットを介したアプリケーション提供サービス「App Store」を介して無料で提供している(乙5の1、乙5の2)。乙第5号証の3は、「App Store」を介しての「CONTOUR 4K」の日本における初回ダウンロード数の推移を示すグラフであり、2018年6月30日から2021年7月1日の期間におけるグラフである。当該期間において123回のダウンロードがあったことが示されている。乙第5号証の3に示された情報は、「App Store」における提供されたソフトウェアの管理者のみが入手可能な情報であり、商標権者は、管理者として「App Store」から直接当該情報を入手したものである。乙第5号証の3は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」が、要証期間の始期には既に日本においてダウンロードさせる方法により提供され、要証期間において一定数のダウンロードがされていることを示すものである。
(4)アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」について
アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」は、Bluetooth(登録商標)通信機能を介して、iPhone等のスマートフォンやiPad等からの写真や動画の撮影及び停止を可能とするソフトウェアであり、商標権者が提供するカメラ「Contour+2」、「Contour+」等の録画のコントロールや設定を行うことを可能とし、録画の画面のプレビューや写真や動画を表示することができる(乙6、乙7の1、乙7の2、乙10)。
商標権者は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」に関する情報を自身のウェブサイトに掲載している(乙6)。乙第6号証の2は、インターネットアーカイブ(Internet Archive)によって2019年5月20日に保存されたURL「http://contour.com/connect」のウェブアーカイブである。乙第6号証の2の下部に記載されたURL中、「20190520113043」は、ウェブアーカイブが保存された年月日及び時刻を示す。乙第4号証の2(審決注:「乙第6号証の2」の誤記と認める。)は、要証期間において、商標権者が、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」に関する情報を記載した画面上に本件商標「CONTOUR」を表示していたことを示すものである。
商標権者は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」を、インターネットを介したアプリケーション提供サービス「App Store」を介して提供している(乙7の1、乙7の2)。乙第7号証の1及び乙第7号証の2には、それぞれ、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」使用時の、iPad画面上のスクリーンショット(乙7の1)及びiPhone画面上のスクリーンショット(乙7の2)が掲載され、「CONTOUR CONNECT」使用時の画面上に本件商標「CONTOUR」が表示されることが示されている。
乙第7号証の3は、「App Store」を介しての「CONTOUR CONNECT」の日本における初回ダウンロード数の推移を示すグラフであり、2018年6月30日から2021年7月1日の期間におけるグラフである。当該期間において332回のダウンロードがあったことが示されている。乙第7号証の3に示された情報は、「App Store」における提供されたソフトウェアの管理者のみが入手可能な情報であり、商標権者は、管理者として「App Store」から直接当該情報を入手したものである。乙第7号証の3は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」が、要証期間の始期には既に日本においてダウンロードさせる方法により提供され、要証期間において一定数のダウンロードがされていることを示すものである。
アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」は、また、本件商標の通常使用権者である美貴本社がウェブサイトに情報を掲載し、ダウンロードのためのリンクを掲載している(乙10、乙11)。乙第10号証の2ないし乙第10号証の4は、乙第10号証の1と同じウェブサイトにおける、それぞれ2019年10月17日、2019年12月16日、2020年2月14日に保存されたウェブアーカイブである。乙第10号証のそれぞれに示されるように、左上に本件商標「CONTOUR」が表示され、モバイルアプリ(CONTOUR CONNECT)の概要が示され、右下には、「CONTOURアプリをダウンロードします。」、「Contourアプリを見つけるには、App Storeにアクセスしてください。Android版はGoogle playヘアクセスして下さい。」、「ダウンロード方法>>>詳細はコチラ」と記載され、下に「App Store」へのリンクを有するアイコンが掲載されている。
乙第11号証に表示されたウェブサイト画面は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」の「App Store」及びGoogle社が提供する「Play Store」を介してのダウンロード方法を内容とするものであり、乙第10号証に表示された「ダウンロード方法>>>詳細はコチラ」の部分に有するリンク及び「モバイルアプリ(CONTOUR CONNECT)」の記載の下にある「ダウンロード方法」の部分に有するリンクから移動することが可能である。乙第11号証の2は、乙第11号証の1と同じウェブサイトにおける、2017年6月21日に保存されたウェブアーカイブである。乙第11号証のそれぞれに示されるように、左上に本件商標「CONTOUR」が表示されている。
(5)商標の使用者
商標権者は、自身のウェブサイトにおいて本件商標「CONTOUR」を表示している(乙2、乙4、乙6)。
また、商標権者は、「App Store」を介して、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」及び「CONTOUR CONNECT」を提供し、「App Store」の画面上に本件商標と社会通念上同一といえる商標「CONTOUR 4K」及び「CONTOUR CONNECT」を掲示している。
通常使用権者である美貴本社は、商標権者の製品に係る自身のウェプサイトにおいて本件商標「CONTOUR」を表示している(乙10、乙11)。
(6)使用に係る役務
アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」及び「CONTOUR CONNECT」を「App Store」などからのダウンロードを通じて提供するサービスは、第42類の指定役務「ユーザーによる画像及びビデオのアップロード・投稿・ディスプレイ及び共有を可能にするウェブサイトにおけるコンピュータプログラムの提供」に相当することが明らかである。
(7)使用に係る商標
乙第4号証、乙第6号証、乙第10号証、乙第11号証に表されたウェブサイトの表示画面の左上には、本件商標「CONTOUR」が表示されている。
乙第5号証の1及び乙第5号証の2には、黒く角が丸い略正方形の中に白抜きの「CONTOUR」の文字と黄緑色の「4K」の文字を異なる大きさで書し、二段に配してなる商標が表示されている。「CONTOUR」は商標権者の商号に由来するハウスマークであることをすれば、当該商標は「コンツアー」の称呼を生じ、当該商標中の「CONTOUR」の文字部分において独立して自他商品等識別標識としての機能を発揮するものである。したがって、当該商標は、本件商標と社会通念上同一の商標である。これと同様に、乙第5号証に表示された「CONTOUR 4K Camera」の文字商標も、「CONTOUR」は商標権者の商号に由来するハウスマークであることからすれば当該商標中の「CONTOUR」の文字部分において独立して自他商品等識別標識としての機能を発揮するものであって、本件商標と社会通念上同一の商標である。
乙第7号証の1ないし乙第7号証の3には、「Contour Connect」の文字が表示されている。「CONTOUR」は商標権者の商号に由来するハウスマークであり、「Connect」はアプリケーションソフトウェアの機能等を表示するものであるから、自他商品等識別標識としての機能は弱く、自他商品等識別機能を果たす主要な部分は「Contour」の文字部分であると取引者・需要者に理解、認識されるといえるものである。したがって、「Contour Connect」の文字商標は、本件商標と社会通念上同一の商標である。
加えて、乙第7号証の1及び乙第7号証の2の「スクリーンショット」の記載の下に、本件商標「CONTOUR」が表示されている。
(8)使用時期
乙第4号証の2は、2018年12月12日に保存されたウェブアーカイブであり、商標権者が要証期間に本件商標を使用していることを示すものである。
乙第5号証の3、乙第7号証の3は、2018年6月30日から2021年7月1日までの期間の日本におけるアプリケーションソフトウェアのダウンロード数を示しており、要証期間において指定役務について商標が使用されていることを示すものである。
乙第6号証の2は、2019年5月20日に保存されたウェブアーカイブであり、商標権者が要証期間に商標を使用していることを示すものである。
乙第10号証の2ないし乙第10号証の4は、それぞれ2019年10月17日、同年12月16日、2020年2月14日に保存されたウェブアーカイブであり、通常使用権者が要証期間に本件商標を使用していることを示すものである。
(8)商標法第2条第3項各号のいずれかに規定される「使用」であること
乙第4号証、乙第6号証は、指定役務に係るアプリケーションソフトウェアの機能等についての説明を内容とするものであり、ウェブサイトの画面左上に商標「CONTOUR」を表示してウェブサイトにおいて公開する行為は、商標法第2条第3項第8号に規定される、役務に関する広告等を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為に該当する。
乙第5号証の1及び乙第5号証の2、乙第7号証の1及び乙第7号証の2は、指定役務に係るアプリケーションソフトウェアの機能等についての説明等を内容とするものであり、当該サイトにおいて「CONTOUR 4K」の図形商標、「CONTOUR 4K Camera」の文字商標、「CONTOUR CONNECT」の文字商標を表示してウェブサイトにおいて公開する行為は、商標法第2条第3項第8号に該当する。なおかつ、同項第7号にも該当する。
乙第7号証の1及び乙第7号証の2の「スクリーンショット」の記載の下に、本件商標「CONTOUR」が表示されており、少なくともアプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」には、本件商標「CONTOUR」の文字が表示されることが示されている。乙第7号証の3は、当該ソフトウェアが日本において要証期間内にダウンロードされていることを示している。したがって、商標法第2条第3項第4号に該当する。
乙第10号証は、指定役務に係るアプリケーションソフトウェアの機能等についての説明を内容とするものであり、ダウンロードのためのリンクを提供している。ウェブサイトの画面左上に商標「CONTOUR」を表示してウェブサイトにおいて公開する行為は、商標法第2条第3項第8号に該当する。また、ウェブサイトの画面左上に商標「CONTOUR」を表示してアプリケーションソフトウェアのダウンロードのためのリンクを提供することは、商標法第2条第3項第7号にも該当する。
乙第11号証のウェブサイトは、役務に係るアプリケーションソフトウェアのダウンロード方法を内容とするものであり、ウェブサイトの画面左上に商標「CONTOUR」を表示してウェブサイトにおいて公開する行為は、商標法第2条第3項第8号に該当する。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、要証期間に日本国内において商標権者及び通常使用権者が取消請求役務中「ユーザーによる画像及びビデオのアップロード・投稿・ディスプレイ及び共有を可能にするウェブサイトにおけるコンピュータプログラムの提供」について使用したことが明らかであるから、本件審判の請求は成り立たない、との審決を求める。
第4 当審における審尋
合議体は、令和4年9月9日付けで被請求人に対し、合議体の暫定的な見解を示し、商標権者が本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を要証期間に本件審判の請求に係る指定役務について使用したことについて、補足の証拠及び新たな証拠があれば提出し、説明されたい旨審尋を送付し、期間を指定して,これに対する意見を求めたが、被請求人からは、何ら応答がなかった。
第5 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。
(1)アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」の提供について(乙4、乙5)
ア 商標権者の英語のウェブサイト(乙4)による提供
乙第4号証の1は、2022年1月25日に出力された商標権者の英語によるウェブサイトの「Contour 4K App」ページの出力物であり、「CONTOUR」の表題の下、「CONTOUR 4K APP」の項に英語で「・ライブプレビュー付きのリモートコントロール/・カメラ設定の制御/・Bluetooth と Wifi/・スマートフォンを通じて写真やビデオをダウンロードして共有する」旨の記載、及び「○C2022. Contour Website template by Shopify」(審決注:「○C」は「C」を丸囲みしたもの。以下同じ。)の記載がある。
また、乙第4号証の2は、商標権者の英語によるウェブサイトの「Contour 4K App」のページを2018年12月12日に記録したアーカイブの出力物であり、その1葉目には上記乙第4号証の1と共通する記載、及び2葉目には「Copyright○C2018 Contour,LLC.」の記載がある。
イ App Store(乙5)による提供
乙第5号証の1及び2は、App Storeのウェブサイトにおける「Contour 4K Camera」と称するアプリケーションソフトウェアに関するページの出力物であり、それらの1葉目には、いずれも「App Store プレビュー」の記載の下、「Appを購入またはダウンロードするにはMac App Storeを開いてください。」、「Contour 4K Camera」、「Contour, Inc.」、「iPad対応」、「無料」の記載とともに、黒地の四角内に「CONTOUR/4K」の文字を有するアプリのアイコンが表示されている。さらに、英語で「Contour 4Kと連携することで、あなたのiPhoneまたはiPadをパーソナルコマンドセンターに変えます。携帯電話から録画を開始および停止し、その場で設定を構成し、完璧なショットを並べ、バッテリーとSDカードのメモリを確認します。・・・録画中にビデオをライブストリーミングしたり、携帯電話で写真やビデオを即座に再生したりできます。」旨の記載がある。また、乙第5号証の1及び2のいずれも「Copyright/○C2017 Contour. LLC」の記載がある。
さらに、乙第5号証の3は、2018年6月30日から2021年7月1日までのアプリケーションソフトウェア「Contour 4K Camera」の日本におけるダウンロード数を示すグラフであり、当該グラフの他、「FIRST-TIME DOWNLOADS」として「123」と記載されている。
(2)アプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」の提供について(乙6、乙7、乙10、乙11)
ア 商標権者の英語のウェブサイト(乙6)による提供
乙第6号証の1は、2022年1月25日に出力された商標権者の英語によるウェブサイトの「Contour Connect」ページの出力物であり、「CONTOUR」の表題の下、「Connect」の項に英語で「BLUETOOTH○R接続/Contour+2、Contour+、およびContour GPSには、Bluetooth○Rチップが組み込まれており、新しいiOSまたはAndroid Contourアプリと連携して、携帯電話をワイヤレスビューファインダーにすることができます。・・・」、「ライブプレビューによるリモートコントロール/Contourモバイルアプリは、Contourカメラに常に必要なコントロールを提供します。・・・」及び「カメラ設定/その新しいContourアプリを使用すると、リアルタイムでワイヤレスで設定を変更できます。・・・」旨の記載、及び「○C2022. Contour Website template by Shopify」の記載がある。
乙第6号証の2は、商標権者の英語によるウェブサイトの「Contour Connect」のページを2019年5月20日に記録したアーカイブの出力物であり、その1葉目には上記乙第6号証の1と共通する記載、及び2葉目には「Copyright○C2019 Contour,LLC.」の記載がある。
イ App Store(乙7)による提供
乙第7号証の1及び2は、App Storeのウェブサイトにおける「Contour Connect」と称するアプリケーションソフトウェアに関するページの出力物であり、それらの1葉目には、いずれも「App Store プレビュー」の記載の下、「Appを購入またはダウンロードするにはMac App Storeを開いてください。」、「Contour Connect」、「Contour, Inc.」、「iPad対応」、「無料」の記載とともに、黒地の四角内に何らかの図形が描かれたアプリのアイコンが表示されている。さらに、英語で「お知らせ:Contour+およびContour GPSのユーザーは、最新バージョンのConnectで動作するように、カメラを最新のファームウェアにアップグレードする必要があります。Contour+2、Contour+、Contour GPSと連携します。Contour Connectバージョン2.0は、iPhoneまたはiPod touchをパーソナルコマンドセンターに変えます。・・・Connectは高速で、より良く、より強力であり、野外において最適なアクセサリです。」旨の記載がある。また、いずれも「Copyright/○C2017 Contour, LLC」の記載がある。
さらに、乙第7号証の3は、2018年6月30日から2021年7月1日までのアプリケーションソフトウェア「Contour Connect」の日本におけるダウンロード数を示すグラフであり、当該グラフの他、「FIRST-TIME DOWNLOADS」として「332」と記載されている。
ウ 美貴本社のウェブサイト(乙10、乙11)による提供
乙第10号証の1は、2022年1月26日に出力された美貴本社のウェブサイトにおけるモバイルアプリ「Contour」のページの出力物であり、「CONTOUR」の表題の下、「モバイルアプリ(Contour Connect)」の記載、「Bluetouth接続」、「ライブビューファインダー」、「設定変更」の記載、「Contourアプリをダウンロードします。」、「Contourアプリを見つけるには、App Storeにアクセスしてください。」、「ダウンロード方法>>>詳細はコチラ」の記載、及び「App Store」へのリンクがある。なお、美貴本社が「Contour」の日本総輸入元である旨の表示がある。
乙第10号証の2ないし乙第10号証の4は、それぞれ美貴本社のウェブサイトにおけるモバイルアプリ「Contour」のページを2019年10月17日、同年12月16日及び2020年2月14日に記録したアーカイブの出力物である。
乙第11号証の1は、2022年1月26日に出力された美貴本社のウェブサイトの「Contour」の「モバイルアプリ使用方法」のページの出力物であり、iOS用及びAndroid用の「Contour Connect」についてダウンロード方法が記載されている。
乙第11号証の2は、美貴本社のウェブサイトの「Contour」の「モバイルアプリ使用方法」のページを2017年6月21日に記録したアーカイブの出力物である。
(3)上記(1)及び(2)によれば、以下のとおりの事実が認められる。
商標権者は、「CONTOUR 4K App」(以下「使用商標1」という。)を表示したアプリケーションソフトウェアを2018年12月12日に、また、「CONTOUR CONNECT」(以下「使用商標2」という。)を表示したアプリケーションソフトウェアを2019年5月20日に、商標権者の英語によるウェブサイトにおいて掲載し広告したといえるものの、日本の需要者を対象としたものとは認められない。
また、2019年10月17日、同年12月16日及び2020年2月14日に、商標権者の日本総輸入元(美貴本社)は、自身のウェブサイトにおいて、商標権者のアプリケーションソフトウェア「CONTOUR CONNECT」を日本語で掲載し広告したものであり、さらに、これをiOS及びAndroidのそれぞれにダウンロードする方法を掲載したといえる。
そして、商標権者の上記使用商標1又は使用商標2を表示したアプリケーションソフトウェアは、App Storeを介して無料でユーザーがダウンロードできる仕様であって、少なくとも2018年6月30日から2021年7月1日まで、我が国においてダウンロードされたといい得る。
2 判断
(1)使用役務について
被請求人は、アプリケーションソフトウェア「CONTOUR 4K」及び「CONTOUR CONNECT」を「App Store」などからのダウンロードを通じて提供するサービスは、第42類の指定役務「ユーザーによる画像及びビデオのアップロード・投稿・ディスプレイ及び共有を可能にするウェブサイトにおけるコンピュータプログラムの提供」に相当すると主張する。
しかしながら、商標権者は使用商標1又は使用商標2を表示したアプリケーションソフトウェアを自身のウェブサイトに掲載し広告したといえるものの、それが日本の需要者を対象としたものと認めることはできないし、また、商標権者の日本総輸入元が自身のウェブサイトにおいて、商標権者の使用商標2を表示したアプリケーションソフトウェアを広告したといえるとしても、当該アプリケーションソフトウェアは、ユーザーがインターネット上のApp Store等を通じてダウンロードし、利用するものである。
そうすると、上記のとおり、インターネット上でダウンロードして利用するアプリケーションソフトウェアは、第9類「電子計算機用プログラム」(インターネット上でダウンロードにより提供される電子計算機用プログラム)に属する商品であると解されるものであり、他人のために、電気通信回線を通じて、電子計算機用プログラムを利用させるサービスであることを前提とする、第42類の取消請求役務(「ユーザーによる画像及びビデオのアップロード・投稿・ディスプレイ及び共有を可能にするウェブサイトにおけるコンピュータプログラムの提供,ユーザーによる共有のためのビデオのアップロード・投稿及びディスプレイを可能にするダウンロード不可能なウェブをベースとしたソフトウェアの一時的利用の提供」)のいずれにも属する役務であるとはいえない。
(2)小括
上記(1)のとおり、被請求人の提出した証拠における使用商標1及び使用商標2は、取消請求役務について使用されたものとは認められない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判の請求に係る指定役務について、本件商標を使用していたことを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件審判の請求に係る指定役務について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品及び指定役務中「結論掲記の指定役務」について、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-300613