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商標取消審判

2024-300108

ストアーフロント

審判番号
2024-300108
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2013-080598
登録番号
5664390
請求日
2024年02月15日
審決日
2025年06月04日
公報発行日
2025年11月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】メイプルベア・インコーポレイテッド
  • 【請求人代理人】弁理士法人深見特許事務所
  • 【被請求人】ミールソリューションズ 株式会社
  • 【被請求人代理人】弁理士法人 武政国際特許商標事務所
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 相崎 裕恒
分類
T131 .1 -Y (W42) / T131 .11 -Y (W42)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法2条3項7号商標法2条3項8号商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第2条第3項第7号、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5664390号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5664390号商標(以下「本件商標」という。)は、「STOREFRONT」の欧文字と「ストアーフロント」の片仮名を2段書きしたものであり、平成25年10月16日に登録出願され、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータネットワークを介して行う印刷の原稿データの編集及びその印刷発注を行うためのコンピュータプログラムの提供に関する情報の提供,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定役務として、同26年4月18日に設定登録され、令和6年4月15日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録日は、同6年3月6日であり、その請求の登録前3年以内の同3年3月6日から同6年3月5日までの期間を以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の商標登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出している。 1 請求の理由 本件商標は、その指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 請求人は、答弁に対し弁駁していない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証を提出している。 1 株式会社プルキャスト(後に「株式会社グーフ」に社名変更)は、被請求人と販売パートナーシップ契約を結んでいる通常使用権者であり(乙6~乙8)、「http://w2p.bz/」のドメインを株式会社グーフが使用している(乙9)。 2 本件商標の「STOREFRONT」と「ストアーフロント」はともに店舗の正面という同一の観念を生じるものであり、どちらか一方の使用によって本件商標の使用に当たる。被請求人及び通常使用権者(以下「被請求人等」という。)は、営業資料(乙2)において「Storefront」の文字から成る商標を繰り返し使用している。また、被請求人等は、デモ用ウェブサイト(乙3~乙5)のヘッダーにおいて、「STOREFRONT」の文字からなる商標を継続的に表示している。 3 被請求人等は、営業支援を目的としたドキュメントシステムのコンサルティング業務及びシステムインテグレーションを行う会社であり、印刷物などの販促品類をウェブ上で受注・発注できるシステム(以下「受発注システム」という。)の販売・提供を行っている。受発注システムは、電子計算機のプログラムにあたり、被請求人等はその設計・作成・提供を行っている。 4 被請求人等は、受発注システムの販売・提供のために使用商標を付した営業資料(乙2)を用いて営業活動を行っている。営業資料は、要証期間内の2022年1月19日に作成され、顧客に提示されたものである。 5 被請求人等は、インターネット上に顧客の提供するウェブサイトのデモ用のウェブページ(乙3~乙5)に使用商標を付して公開している。デモ用のウェブサイトは、2020年11月から現在まで継続してインターネット上に公開されており、要証期間内の2021年3月10日から2024年1月30日まで継続的にアクセスがあることを確認できる(乙11、乙12)。 第4 当審の判断 1 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 (1)本件商標権者は、2014年6月1日に、株式会社プルキャストとの間で、本件商標権者が開発する「Store Front」という製品(以下「本件製品」という。)の販売、営業活動およびそれらに関連する業務に関する販売パートナー基本契約(以下「本件契約」という。)を締結した(乙6)。 本件契約の契約期間は1年間であるが、当事者間の解約の申し出がなければ、1年毎に自動更新されるものとなっている。また、本件契約には、株式会社プルキャストは本件製品のサーバー環境を装備する旨及び株式会社プルキャストは本件商標権者の商標又はマークを同社の販促資料等に表示又は添付できる旨が規定されている。(乙6) (2)株式会社プルキャストは、平成24年6月にコンピューターシステムの開発やクラウドサービスの提供等を目的として設立された株式会社であり、同28年10月1日に商号を株式会社グーフに変更し、同月14日にその旨が登記された(乙7)。(以下、同社を「グーフ社」という。) (3)本件商標権者は、タイトルが「ミールソリューションズ ストアフロントのご紹介」である営業資料(以下「本件営業資料」という。)を作成した(乙2)。 本件営業資料のタイトルにある「ミールソリューションズ ストアフロント」、及び、本件営業資料の「ミールStore front」、「ミール Storefront」及び「Meal Storefront」の各表示は、いずれも本件商標権者の開発に係る製品を指すものであることがうかがわれ、本件製品を示すものと推認できる。してみると、本件営業資料は、本件製品についてのものであると認められる。 また、本件営業資料の表紙には、タイトルに加えて、顧客の名称が表示されるとともに、2022年1月19日との日付とともに本件商標権者の名称が表示されているから、本件商標権者は、同日に本件営業資料を示して当該顧客に対して本件製品の説明をし、その際、顧客に対して本件営業資料を頒布したものと推認される。 (4)本件営業資料において、本件商標権者が「販促ツール類のWeb受発注モデルの市場要求の広がりに対応するため」にグーフ社と提携して本件製品を「市場導入する」旨が示されており、さらに、本件製品について、各企業の販促物発注者における、様々な販促物をWebサイトから発注できる仕組みである旨が示されている。 また、本件営業資料において、本件製品が「Meal Storefrontポータル」(以下「使用商標1」という。)、「Storefront アプリ」及び「Document Retriever」からなる旨が図示されている。 (5)グーフ社は、2013年1月に「w2p.bz」のドメイン名を登録し、このドメイン名を用いてWebサーバを運営している(乙9)。そして、このドメイン名を用いたWebサーバにおける画面(認証画面(乙3)、サービスメニュー画面(乙4及び乙5))において、登録商標である旨を示す丸囲いされた「R」とともに「Meal STOREFRONT」(以下「使用商標2」という。)の表示がなされている。 なお、画面の表示は、いずれも日本語によるものである。 (6)上記(5)の画面は、上記ドメイン名を含む「http://w2p.bz/msf-demo/sp/」、「http://w2p.bz/store01/portal.aspx/」及び「http://w2p.bz/msf-demo/sp/portal.aspx/」のそれぞれのURLへのアクセスにより表示されるものである(乙3~乙5)。これらのURLへのアクセスは、2021年3月10日から2024年1月30日までの期間に複数回行われている(乙11、乙12)。 2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。 (1)使用商標について ア 使用商標1について 本件商標は、「STOREFRONT」の欧文字と「ストアーフロント」の片仮名の2段書きであり、このうち「ストアーフロント」(及び本件営業資料のタイトルのような「ストアフロント」(「ストアーフロント」の長音が欠落したもの))は、「店頭」を意味する「STOREFRONT」(ジーニアス英和辞典第6版 株式会社大修館書店)の称呼を示すものといえる。 これに対し、本件営業資料における使用商標1の「Meal Storefrontポータル」のうち、「Meal」の文字は、「食事」(前掲書)の意味を有する語であるとともに、本件営業資料のタイトルから、本件商標権者の名称である「ミールソリューションズ」の略称を表したものと理解され得るものでもあり、また、「ポータル」の文字は、「インターネットへの入口となるサイト」を意味する「portal」(前掲書)を片仮名で表したものであって、本件商標の指定役務との関係においては、自他役務の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものといえる。 そうすると、使用商標1を構成する「Meal」、「Storefront」及び「ポータル」の各文字は、互いに特段の観念的な結びつきも見いだせず、かつ、「ポータル」の文字は自他役務の識別標識としての機能を有しないか極めて弱いものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど一体不可分に結合しているとはいえないから、使用商標1は、「Storefront」の部分が「Meal」の部分及び「ポータル」の部分から分離独立して自他識別機能を発揮しているものといえる。 そして、使用商標1の「Storefront」の文字は、本件商標の「STOREFRONT」の文字とつづりを同じくするものであるから、本件商標と観念及び称呼において同一であることが明らかである。 してみると、使用商標1は、本件商標と社会通念上同一の商標に該当するといえる。 イ 使用商標2について 使用商標2の「Meal STOREFRONT」の文字は、アの使用商標1と同様、「Meal」と「STOREFRONT」の文字に特段の観念的な結びつきも見いだせないから、使用商標2は、本件商標の「STOREFRONT」の欧文字に相当する「STOREFRONT」の部分が「Meal」の部分から分離独立して自他識別機能を発揮しているといえるものであり、本件商標と観念及び称呼において同一であることが明らかである。 してみると、使用商標2は、本件商標と社会通念上同一の商標に該当する。 (2)使用者について ア 使用商標1について 上記1(3)のとおり、使用商標1が表示されている本件営業資料の表紙には、本件商標権者の名称が表示されている。 してみると、使用商標1の使用者は、本件商標権者であると認められる。 イ 使用商標2について 上記1(5)及び(6)によれば、グーフ社は、自身が運営する「w2p.bz」のドメイン名を用いたWebサーバにおいて、2021年3月10日から2024年1月30日までの期間に複数回、上記1(6)のそれぞれのURLへのアクセスを行った者に対して、使用商標2を表示する画面(認証画面やサービスメニュー画面)を表示したものと認められる。また、上記1(1)及び(2)によれば、グーフ社は、本件商標権者との間で締結されている販売パートナー基本契約により、本件商標権者の商標の表示について許諾を得ており、グーフ社は、本件商標の通常使用権者であると認められる。 してみると、使用商標2の使用者は、本件商標の通常使用権者であると認められる。 (3)使用役務について 本件製品は、上記1(4)のとおり、各企業の販促物発注者が、様々な販促物をWebサイトから発注できる仕組みのものであり、使用商標1の「Meal Storefrontポータル」のうち「ポータル」の文字の語義から、役務提供の窓口となるWebサーバの提供を含むものであることがうかがわれ、また、使用商標2は、役務提供の窓口となるWebサーバにおける画面に表示されたものと認められる。 してみると、使用商標1及び使用商標2の使用役務は、いずれも請求に係る指定役務に含まれる「電子計算機用プログラムの提供」に含まれるものである。 (4)使用時期及び使用場所について ア 使用商標1について 上記1(3)のとおり、本件商標権者は、2022年1月19日に使用商標1を表示した本件営業資料を示して顧客に本件製品について説明し、本件営業資料を顧客に対して頒布したものと推認され、この説明及び頒布が日本国内で行われたことは明らかである。 してみると、使用商標1は、要証期間内に日本国内で使用されたものである。 イ 使用商標2について 上記(2)イのとおり、グーフ社は、自身が運営する「w2p.bz」のドメイン名を用いたWebサーバにおいて、2021年3月10日から2024年1月30日までの期間に複数回、上記1(6)のそれぞれのURLへのアクセスを行った者に対して、使用商標2を表示する画面(認証画面やサービスメニュー画面)を表示したものと認められるところ、この期間は、要証期間内であることは明らかであり、また、上記1(5)のとおり、画面の表示は日本語によるものであるから、使用商標2を表示する画面の表示は、日本国内でなされたものと推認される。 (5)使用行為について ア 使用商標1について 上記(4)アの本件営業資料は、上記(3)の使用役務に関する広告に該当する。そうすると、本件商標権者は、要証期間内に日本国内において、請求に係る指定役務に含まれる使用役務に関する広告に本件商標と社会通念上同一の商標である使用商標1を付したものを頒布する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。 イ 使用商標2について 上記(4)イの画面は、請求に係る指定役務に含まれる使用役務を電磁的方法により提供する際の映像面に該当し、通常使用権者は、電磁的方法により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に本件商標と社会通念上同一の商標である使用商標2を表示して役務を提供する行為を行ったものであり、この行為は、商標法第2条第3項第7号の使用行為に該当する。 3 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者及び通常使用権者が請求に係る指定役務について本件商標(社会通念上同一の商標を含む。)を使用していたことを証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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