商標拒絶査定不服審判
2021-018215
フクスケ
- 審判番号
- 2021-018215
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-167550
- 請求日
- 2021年12月28日
- 審決日
- 2023年09月01日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】福助株式会社
- 【請求人代理人】岡田 全啓
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .261-Z (W10) / T18 .262-Z (W10) / T18 .263-Z (W10)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-167550拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和元年12月26日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年12月24日付け:拒絶理由通知
令和3年2月15日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年9月21日付け :拒絶査定
令和3年12月28日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記第1の手続補正書の提出により、第10類「医療用パンティストッキング,医療用弾性ストッキング,医療用タイツ,医療用弾性ソックス,医療用サポーター,医療用ブラジャー,医療用機械器具,医療用手袋,業務用美容マッサージ器,家庭用電気マッサージ器」と補正されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5879567号商標(以下「引用商標」という。)は、「FUKU助」の文字を標準文字で表してなり、平成27年8月21日に登録出願され、第10類「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),所定の時間に薬剤を提供することにより服薬管理が可能となる治療目的で使用される家庭用服薬支援装置及びその付属品,調剤用機械器具」及び第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同28年9月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、「フクスケ」の欧文字をややデザイン化した太い書体で横書きしてなるところ、当該文字は、「幸福招来の縁起人形。」の意味を有する「福助」の語(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)を片仮名表記したものと見るのが自然であるから、引用商標は、その構成文字に相応して「フクスケ」の称呼を生じ、「幸福招来の縁起人形。」の観念を生じるものである。
2 引用商標について
引用商標は、「FUKU助」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「幸福招来の縁起人形。」の意味を有する「福助」の語(前掲書)の一部を欧文字表記したものと見るのが自然であるから、引用商標は、その構成文字に相応して「フクスケ」の称呼を生じ、「幸福招来の縁起人形。」の観念を生じるものである。
3 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標の類否について検討するに、外観においては、本願商標が、ややデザイン化した太い書体をもって横書きした片仮名からなるのに対し、引用商標は欧文字(大文字)と漢字の組合せからなるものであるから、両者は、全体の構成が相違し、外観上、異なる印象を与えるものである。
次に、称呼においては、本願商標と引用商標は、いずれも「フクスケ」の称呼を生じるから、両者は、称呼上、同一である。
また、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも「幸福招来の縁起人形。」の観念を生じるから、両者は、観念上、同一である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観上異なるものであるとしても、称呼上同一であり、観念上も同一であるから、その外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合すると、両者は、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
4 本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本願の指定商品中の第10類「医療用パンティストッキング,医療用弾性ストッキング,医療用タイツ,医療用弾性ソックス,医療用サポーター,医療用機械器具」は、引用商標2の指定商品中の第10類「医療用機械器具(「歩行補助器・松葉づえ」を除く。),所定の時間に薬剤を提供することにより服薬管理が可能となる治療目的で使用される家庭用服薬支援装置及びその付属品,調剤用機械器具」と同一又は類似の商品と認められる。
5 請求人の主張について
請求人は、本願商標からは、明治に創業した「タビ・靴下・ストッキングの老舗店名」を直観させる一方で、引用商標は、その構成中の「助」の文字の使用法や、引用商標の現実の使用状況からすると、「見守り機能付き服薬支援ロボット」の愛称として名づけられたものであるから、本願商標と引用商標は、観念上、非類似である旨、及び、請求人が、本願商標の指定商品中の「弾性ストッキング」の製造販売につき薬事法の届出をしているのに対し、引用商標の実際の使用に係る商品「見守り機能付き服薬支援ロボット」は、薬事法上の届出等をしておらず薬事法上の「医療機器」に該当しないことなどから、両商品は商品の出所につき誤認混同を生じない旨主張し、さらに、本願商標からは「フクスケ」の称呼が生じる一方で、引用商標からは「フクジョ」又は「フクスケ」の称呼が生じ得るものの、特定の称呼が生じるとはいえないことなどから、両商標は非類似である旨主張している。
しかしながら、商標の類否判断に当たり考慮すべき取引の実情は、当該商標が現に、当該指定商品に使用されている特殊的、限定的な実情に限定して理解されるべきではなく、当該指定商品についてのより一般的、恒常的な実情、例えば、取引方法、流通経路、需要者層、商標の使用状況等を総合した取引の実情を含めて理解されるべきであるところ(最高裁昭和47年(行ツ)33号 昭和49年4月25日判決、及び知財高裁平成20年(行ケ)10285号 平成20年12月25日判決参照。)、本願商標が、その指定商品中、引用商標との抵触にかかる商品「医療用パンティストッキング,医療用弾性ストッキング,医療用タイツ,医療用弾性ソックス,医療用サポーター,医療用機械器具」との関係において、その取引者、需要者をして、一般的、恒常的に、「タビ・靴下・ストッキングの老舗店名」を直観させる実情があるものとは認め難く、また、仮に、引用商標が、「見守り機能付き服薬支援ロボット」の愛称として名づけられたものであるとしても、かかる事情は、本願商標と引用商標の類否の判断に当たり考慮すべき一般的、恒常的な取引の実情とはいい難い。
さらに、請求人が、本願商標の指定商品中の「弾性ストッキング」の製造販売につき薬事法の届出をしているのに対し、引用商標の実際の使用に係る商品「見守り機能付き服薬支援ロボット」は、薬事法上の届出等をしておらず薬事法上の「医療機器」に該当しないことなどについても、本願商標と引用商標の類否の判断に当たり考慮すべき一般的、恒常的な取引の実情とはいい難い。
加えて、引用商標からは、上記2のとおり、「フクスケ」の称呼を生じると認めるのが相当であるし、仮に「フクジョ」の称呼が生じ得るとしても、「フクスケ」の称呼が生じることを妨げる理由はないから、本願商標と引用商標とが非類似であるとする請求人の上記主張は、その前提において、失当といわざるを得ない。
したがって、請求人の上記主張は、採用できない。
6 まとめ
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似の商品を包含しているから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-018215