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特許拒絶査定不服審判

2021-017539

ザラザラした多孔質面を有する整形外科インプラント

審判番号
2021-017539
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-535113外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年12月20日
審決日
2022年09月27日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (A61F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018-535113「ザラザラした多孔質面を有する整形外科インプラント」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 7月20日国際公開、WO2017/123724、平成31年 1月17日国内公表、特表2019-500969〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、2017年(平成29年)1月12日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2016年1月12日、(US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成30年 8月22日 :翻訳文提出
令和 2年12月16日付け:拒絶理由通知書
令和 3年 4月 9日 :意見書、手続補正書の提出
令和 3年 8月16日付け:拒絶査定
令和 3年12月20日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和 4年 7月14日 :上申書の提出

第2 令和3年12月20日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年12月20日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)

「整形外科インプラントにおいて、
外面を有するインプラント本体と、
前記外面に取り付けられ、複数の孔と前記外面から離れるように延びる複数の島とを有し、前記複数の島は移植中に生体組織をせん断するように構成された、ザラザラした多孔質材料とを備え、
前記ザラザラした多孔質材料は、第1の複数の孔を含む第1の多孔質材料層と、第2の複数の孔を含む第2の多孔質材料層とを含み、前記第1の複数の孔と前記第2の複数の孔との少なくともいくつかに、1~5秒の時間内で生体内の供給源から分離された生体物質が配置され、
前記ザラザラした多孔質材料の前記複数の島は、前記生体物質を前記第1の複数の孔内および前記第2の複数の孔内に導くように構成された、整形外科インプラント。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲

本件補正前の、令和3年4月9日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「整形外科インプラントにおいて、
外面を有するインプラント本体と、
前記外面に取り付けられ、複数の孔と前記外面から離れるように延びる複数の島とを有し、前記複数の島は移植中に生体組織をせん断するように構成された、ザラザラした多孔質材料とを備え、
前記ザラザラした多孔質材料は、第1の複数の孔を含む第1の多孔質材料層と、第2の複数の孔を含む第2の多孔質材料層とを含み、前記第1の複数の孔と前記第2の複数の孔との少なくともいくつかに、1~5秒の時間内で生体内の供給源から分離された生体物質が配置された、整形外科インプラント。」

2 補正の適否

本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「複数の島」の構成について、「前記生体物質を前記第1の複数の孔内および前記第2の複数の孔内に導くように構成され」との限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下、「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるのか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献

引用文献:特開2010-269144号公報

ア 引用文献の記載

引用文献には、図面とともに、次の記載がある。

「【0020】
図1~4を参照すると、セメントを用いない骨インプラントは、一体の固定構造12をその表面に有している中実コア部10を備えている。固定構造12は、インプラトが取り付けられる骨内に埋め込むための、上方に延びている相互に間隔を置いた先端の鋭い複数の歯14の二次元アレイと、この二次元アレイの下にあり、かつ、複数の歯12<当審注:14の誤記と認められる。以下同様。>の間の開口部18を介して表面の外部と連通している、実質的に完全に相互接続された、孔16のネットワークとを備えている。固定構造12は、直接金属レーザー焼結(DMLS)や電子ビーム溶解などのラピッドプロットタイプ処理によって、コア部10と一体に形成される。固定構造12及びコア部10は、チタン、チタン合金、コバルトクロム又は他の生体適合性のある金属材料で作られている。図1~4に示す実施例では、各歯12<14>は、突出部20を形成し(図4)、突出部は、実質的にクローの形態である。各クロー12<14>は、実質的に三角形状の上面22を有し、この上面22は、クローの自由端において先端部26を形成している、収束した縁部24を有している。本実施例では、上面22は、下にあるコア部10とほぼ平行であるが、以下に記載のように、上面22は、上方に傾斜させえて先端部26まで延びてもよい。他の実施例では、歯12<14>は、突出部20なしで上方に直接的に延びて先端部で終端してもよい。固定構造12は、例えば楔状クローなどの別のクロー形状を備えてもよいということも理解されるであろう。」
「【0022】
図5(a)に示すように、固定構造12は、実際、格子状の複数の交差支柱部28として構成されている。この交差支柱部28は、支柱部の交差部において格子を交差させかつ交差支柱部の交差部を越えて上方に延びてクロー14を形成する複数の柱部30によってコア部10の上方で支持されている。図5(b)において理解できるように、交差支柱部と柱部の間の分岐部と、柱部と下のコア部との間の分岐部は、点線32によって略図的に示されているように、フィレットが付けられている。フィレット32は、格子28及び柱部30の製造の後に付けられず、例えば、選択的なレーザー焼結によって、製造中に一体的に形成される、ということが理解されるべきである。」
「【0028】
図10は、インプラントを患者の骨34に取り付ける連続的な段階を示している。最初に、ステップ(a)では、インプラントは、矢印によって示す方向で骨へ押され、次いで、外科医によって所定位置へハンマーで打たれる。ステップ(b)から(d)では、クロー14が骨34内に埋め込まれる。これは初期固定であり、(セメントのさらなる使用が排除されないが)セメントを用いる必要がない。クローは、線維組織の発展を避けるために、初期固定の期間中においてインプラントの微動を防ぐように設計されている。ステップ(e)及び(f)は、クロー14の間のウェル部内及び穴のネットワーク内への漸次長期間の骨の成長を示している。これは二次的な固定である。」

【図1】

[図:0001394694000001.jpg]

【図3】

[図:0001394694000002.jpg]

【図4】

[図:0001394694000003.jpg]

【図5】

[図:0001394694000004.jpg]

イ 引用文献に記載された技術的事項

引用文献には、以下の技術的事項が記載されている。

(ア)段落【0020】に、骨インプラントは、一体の固定構造12をその表面に有している中実コア部10を備えていることが記載されている。ここで、「表面」は「外面」を意味する。したがって、引用文献には、以下の技術的事項が記載されていると認められる。

「骨インプラントにおいて、外面を有するコア部10と、固定構造12とを備える、骨インプラント。」

(イ)固定構造12の全体構成及び配置に関して、図5から、複数の柱部30はコア部10の外面に取り付けられていることが看取できる。さらに、段落【0022】に、格子状の複数の交差支柱部28を有し、当該交差支柱部28が複数の柱部30によってコア部10の上方で支持され、さらに、当該複数の柱部30が交差支柱部28の交差部を越えて上方に延びた複数のクロー14を有するものであることが記載されている。

そうすると、図3から、開口部18は、複数の交差支柱部28の間に形成されていることが看取できる。また、段落【0020】に、開口部18を介して外部と連通している実質的に完全に相互接続された孔16のネットワークを有することが記載され、この孔16のネットワークは、図4、5からも明らかなように、複数の柱部30の間の空間であると認められる。

したがって、引用文献には、以下の技術的事項が記載されていると認められる。

「コア部10の外面に取り付けられ、複数の開口部18及び孔16のネットワークとコア部10の外面から離れるように延びる複数のクロー14とを有する、固定構造12。」

(ウ)上記(イ)で示したとおり、固定構造12は、複数の柱部30と当該柱部30に支持される複数の交差支柱部28を含むものである。そして、図3に、開口部18は複数の交差支柱部28の間に形成されるものであることが看取でき、また、この開口部18は複数の交差支柱部28と当該複数の交差支柱部28が接続される複数の柱部30の部分からなる層に構成されているといえる。また、段落【0020】に、開口部18を介して外部と連通している実質的に完全に相互接続された孔16のネットワークを有することが記載され、この孔16のネットワークは、図4、5からも明らかなように、複数の柱部30の間の空間であり、この空間は複数の柱部30からなる層に構成されているといえる。したがって、引用文献には、以下の技術的事項が記載されていると認められる。

「固定構造12は、複数の開口部18を含む複数の交差支柱部28と当該複数の交差支柱部28が接続される複数の柱部30の部分からなる層と、孔16のネットワークを含む複数の柱部30からなる層とを含むこと。」

ウ 引用発明

以上(ア)~(ウ)を総合すると、引用文献には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

【引用発明】

「骨インプラントにおいて、
外面を有するコア部10と、
前記外面に取り付けられ、複数の開口部18及び孔16のネットワークと前記外面から離れるように延びる複数のクロー14とを有する固定構造12とを備え、
前記固定構造12は、複数の開口部18を含む複数の交差支柱部28と当該複数の交差支柱部28が接続される複数の柱部30の部分からなる層と、孔16のネットワークを含む複数の柱部30からなる層とを含む、
整形外科インプラント。」

(3)対比

ここで、引用発明の「骨インプラント」は、整形外科に用いるものであることは明らかであるから、本件補正発明の「整形外科インプラント」に相当する。

また、引用発明の「コア部10」、「複数の開口部18及び孔16のネットワーク」は、それぞれ、本件補正発明の「インプラント本体」、「複数の孔」に相当する。また、引用発明の「クロー14」は、段落【0028】に、クロー14が骨34内に埋め込まれることが記載されている。そして、クロー14が、骨に埋め込まれるためには、「移植中に生体組織をせん断するように構成」されていることは明らかであるから、引用発明の「クロー14」は、本件補正発明の「島」に相当する。

また、引用発明の「固定構造」は、「複数のクロー14」と「複数の開口部18及び孔16のネットワーク」とを有するものであり、「複数のクロー14」を備えるものであるから「ザラザラ」しているといえ、また、「複数の開口部18及び孔16のネットワーク」を含む構成は「多孔質」といえるから、引用発明の「固定構造」は、本件補正発明の「ザラザラした多孔質材料」に相当する。

さらに、引用発明の「複数の開口部18」、「複数の交差支柱部28と当該交差支柱部28が接続される複数の柱部30の部分からなる層」、「孔16のネットワーク」、「複数の柱部30の部分からなる層」が、それぞれ、本件補正発明の「第1の複数の孔」、「第1の多孔質材料層」、「第2の複数の孔」、「第2の多孔質材料層」に相当する。

以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

【一致点】

整形外科インプラントにおいて、

外面を有するインプラント本体と、

前記外面に取り付けられ、複数の孔と前記外面から離れるように延びる複数の島とを有し、前記複数の島は移植中に生体組織をせん断するように構成された、ザラザラした多孔質材料とを備え、

前記ザラザラした多孔質材料は、第1の複数の孔を含む第1の多孔質材料層と、第2の複数の孔を含む第2の多孔質材料層とを含む整形外科インプラント。

【相違点1】

本件補正発明では、複数の島が、「前記生体物質を前記第1の複数の孔内および前記第2の複数の孔内に導くように構成」されるの対し、引用発明ではそのような構成を備えるか明らかでない点で一応相違する。

【相違点2】

本件補正発明では、「前記第1の複数の孔と前記第2の複数の孔との少なくともいくつかに、1~5秒の時間内で生体内の供給源から分離された生体物質が配置」されるものであるのに対し、引用発明ではそのような構成を備えるか明らかでない点で一応相違する。

(4)判断

以下、相違点について検討する。

ア 相違点1について

引用発明のクロー14は、複数の開口部18を形成する交差支柱部28の上方に設けられるものであり、複数の開口部18と孔16のネットワークは「完全に実質的に相互接続」されている(段落【0020】)ものである。そして、上記構成を有する骨インプラントを患者の骨内に埋め込んだ場合には、クロー14によってせん断された骨や骨の周りに存在する体液や生体組織は、クロー14から複数の開口部18に導かれ、さらに複数の開口部18と「完全に実質的に相互接続」する孔16のネットワークにまで導かれ得る構成であることは明らかである。

したがって、引用発明の複数のクロー14は、「前記生体物質を前記第1の複数の孔内および前記第2の複数の孔内に導くように構成」されたものである。

故に、相違点1は実質的な相違点でない。

イ 相違点2について

上記アで述べたように、引用発明の骨インプラントは、本件補正発明と同様に、生体物質を複数の開口部と孔のネットワークの孔内に配置させ得る構成を有するものである。そして、引用発明の骨インプラントの骨への組み付けは、骨に押し付けて、次いで、外科医によって所定位置へハンマーで打つことより、クロー14を骨34に埋め込むもの(段落【0028】)であるが、本件補正発明の整形外科インプラントも、寛骨臼カップ10を寛骨臼Aの準備部位40に押し込まれて圧入されるもの(段落【0020】)であり、引用発明と本件補正発明のインプラントの骨への取付工程は同様のものといえる。してみれば、引用発明と本件補正発明のインプラントは、同様の構成及び取付工程が採用されているものであるから、引用発明のものも「前記第1の複数の孔と前記第2の複数の孔との少なくともいくつかに、1~5秒の時間内で生体内の供給源から分離された生体物質が配置」させ得る構成であることは明らかである。

したがって、相違点2は実質的な相違点ではない。

ウ 請求人の主張について

請求人は、令和3年12月20日提出の審判請求書の「2.拒絶査定について」において、「引用文献1の図10からわかりますように、歯14によって形成された空間は、固定構造12が骨34に押し付けられるにつれて骨で満たされるようになっています。引用文献1の段落0028には、クロー14が骨34内に埋め込まれることにより初期固定されるため、セメントを用いる必要が無いことを開示しています。引用文献1の全体を通して開示されていますように、孔16のネットワークは、歯14の下に位置しており、歯14どうしの間にある開口部18を介して外側表面と連通しています。引用文献1の図3及び4から分かりますように、開口部18は、歯14どうしの間に位置していることにより、歯14でせん断された骨が開口部18に入って孔16の中まで入らないようになっています。」と主張している。

しかし、引用発明の開口部18と孔16のネットワークは連通しているものであるから(段落【0020】)、生体物質は孔16のネットワークの中まで入り得る構成であることは明らかである。

さらに、請求人は、「引用文献1は、最近せん断された生体物質が歯14の空間内に位置することを開示しているに過ぎません。これは、引用文献1の図10に示されているように、歯14が骨組織に掘り込まれて歯14の空間が骨組織で満たされることを開示しています。一方、孔16は、歯14の間に位置しています。歯14の形状と歯14に対する孔16の位置関係とにより、歯14は、最近せん断された生体物質を歯14の空間内に導くように構成されているに過ぎないため、最近せん断した生体物質を孔16内に導くようには構成されていません。」と主張している。

しかし、例え、図10において、初期固定の際に、最近せん断された生体物質が孔16内に導かれることが図示されていないとしても、骨や骨の周りに存在する体液や生体組織は、複数の開口部18と孔16のネットワーク内に導かれ得ることは明らかである。さらに、図10は、骨インプラントを患者の骨内に埋め込んだ場合の一つの態様を示すものに止まり、例えば、図10(d)の状態からさらに骨インプラントを骨に埋め込むような場合は、骨や生体物質が孔16に導かれることは明らかである。また、上記の生体物質が孔16内に導かれないような手段を設けることは開示されていない。

したがって、図10は、孔16内に生体物質が導かれることがないことを示すものでも、また、孔16内に生体物質を導くことができない構成であることを示すものでもない。

したがって、請求人の上記主張は採用できない。

エ 結論

したがって、本件補正発明は、引用発明と同一の発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび

よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論とおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

令和3年12月20日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和3年4月9日にされた手続補正により補正された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定における拒絶の理由

拒絶査定の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先権主張の日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない、というものである。

引用文献:特開2010-269144号公報

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献およびその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「前記ザラザラした多孔質材料の前記複数の島は、前記生体物質を前記第1の複数の孔内および前記第2の複数の孔内に導くように構成され」に係る限定事項を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明と同一のものであるから、本願発明も引用発明と同一の発明である。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-017539

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