商標拒絶査定不服審判
2021-013741
サイセキメッシュカゴ
- 審判番号
- 2021-013741
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-001796外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年10月08日
- 審決日
- 2023年01月30日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】共和ハーモテック株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人前田特許事務所
- 分類
- T18 .13 -Z (W06)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項、商標法第3条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-1796拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「砕石メッシュかご」の文字を標準文字で表してなり、第6類「鉄線蛇籠」を指定商品として、令和3年1月8日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年6月18日付けで拒絶理由の通知がされ、同年7月16日に意見書が提出されたが、同年9月3日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年10月8日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「砕石メッシュかご」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「砕石」の文字は「岩石を砕くこと。また、砕かれた石。」の意味を、「メッシュ」の文字は「網の目。また、網目状に編んだもの。」の意味を、「かご」の文字は「竹・籐(とう)・柳、または針金などを編んで作った入れ物。」の意味を有するものであるから、本願商標全体からは、「砕石用の網目状に編んだ入れ物」程の意味合いが認識される。そして、本願の指定商品は「鉄線蛇籠」であるところ、「蛇籠」とは「中に栗石、砕石などを詰めた、粗く編んだ長円形の竹または鉄線製の籠。」であること、また別掲1の取引の実情があることからすれば、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「砕石を詰めた網目(メッシュ)状のかご」であるという、商品の品質、特徴を表示したものであると認識するにとどまるものといえる。よって、本願商標は商品の品質、特徴を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2のとおりの事実を発見したので、その結果を請求人に対して、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、令和4年9月28日付け証拠調べ通知書をもって請求人に通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、上記3の証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、上記1のとおり、「砕石メッシュかご」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「砕石」の文字は、「石をくだくこと。また、くだいた石。」の意味を有する語であり、「メッシュ」の文字は「網の目。」の意味を有する語であり、「かご」の文字は、「竹や籐(とう)・藺(い)・柳・針金などの線状のもので編んだり組んだりした器物。」の意味を有する語(いずれも、「広辞苑第七版」株式会社岩波書店。別掲2の1参照。)であるから、本願商標からは、「砕石用の網目状のかご」程の意味合いが生じるものである。
また、原審での拒絶の理由及び別掲2の2のとおり、本願の指定商品「鉄線蛇籠」は、「鉄線を円筒形に粗く編み、その中へ砕石などをつめたもの。」程の意味合いを有するものである。
そして、別掲2の3のとおり、「鉄線蛇籠」が、河川工事における護岸や水流制御等のために、土木業者等が、鉄線蛇籠に砕石を詰めて、のり面等に敷設している等の事実、また、近年においては、鉄線蛇籠が景観デザイン等としても優れていること等から、外構、例えば、門柱、塀として、建築業者等が、鉄線蛇籠に砕石を詰めて施工している事実、さらには、それら「鉄線蛇籠」が、砕石等を入れるための土木用・建築用又は構築用の金網として販売、取引されている事実が確認できるものである。
さらに、別掲2の4のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、砕石を詰めた網目状(メッシュ状)のかごについて、「砕石メッシュかご」及びそれに通ずる「砕石メッシュカゴ」、並びに「メッシュかご」及びそれに通ずる「メッシュカゴ」、「メッシュのカゴ」、「メッシュ篭」の文字が使用されている事実がある。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「砕石を詰めた網目(メッシュ)状のかご」又は「砕石用の網目(メッシュ)状のかご」であること、すなわち、商品の品質を表したものとして理解、認識するにとどまるから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
また、本願商標は、標準文字のみからなるものであるから、普通に用いられる方法で表示する標章といえる。
したがって、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「メッシュ」の語は、「網の目」の他、「ヘアスタイルの一種」、又は、土木業界では「篩(ふるい)の目の大きさ。」の意味が一般的であり、そうすると、本願商標全体としては、「砕石用の、メッシュというヘアスタイルの見た目に似た(一部の鉄線が他の鉄線と異なる色を有している)かご」、「砕石用の差見目状(審決注:「網目状」の誤記と思われる。)に編んだものからなるかご」、「砕石用の篩の目の大きさを有するかご」等の意味となって、全く異なる意味合いが3つ生じることになり、一義的に意味が特定されない旨、商標法3条1項3号は、その特性が一義的に特定される必要がある旨主張する。
しかしながら、たとえ、「メッシュ」の語が「ヘアスタイルの一種」あるいは「篩の目の大きさ。」の意味を有するものであるとしても、上記(1)のとおり、本願商標「砕石メッシュかご」の構成態様、本願商標が使用される指定商品「鉄線蛇籠」の意味合い及び当該指定商品を取り扱う分野における取引の実情等を考慮すれば、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標から「砕石を詰めた網目(メッシュ)状のかご」又は「砕石用の網目(メッシュ)状のかご」の意味合いを容易に認識するものといえる(「メッシュ」については「網の目」と認識する)から、請求人の主張は採用できない。
イ 請求人は、原審で引用したインターネット情報2つ、新聞記事情報1つ(別掲1)については、「メッシュ」が「網目状」を意味するという品質表示の根拠にはならないから、本願商標は商品の品質を表示する標章のみからなるものではないと主張する。
しかしながら、別掲1で挙げた証拠は、指定商品「鉄線蛇籠」を取り扱う分野において、「砕石を詰めた網目(メッシュ)状のかご」あるいは「網目(メッシュ)状のかご」が取引されている実情、さらには「メッシュ」の語が、特異なものではなく、「網の目」程の意味合いを認識させる語として、請求人以外の同業者が、一般的に採択し得る語句であることの一例を示したものである。
そして、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、我が国の取引者及び需要者が商品の品質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるものであり、実際に商品の品質を表示するものとして使用されていることまでは必要としないと解されるところ、上記(1)のとおり、本願商標は、その構成文字全体及び本願指定商品の取引の実情等から、「砕石を詰めた網目(メッシュ)状のかご」又は「砕石用の網目(メッシュ)状のかご」程の意味合いを容易に認識させるものであるから、請求人の主張は採用することができない。
ウ 請求人は、「メッシュ」を含む商標の過去の登録例を挙げ、当該登録例においては「メッシュ」の文字が商品の品質や特徴を表示する語ではないと判断されている旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標の構成態様と指定商品、取引の実情等に基づいて、個別具体的に検討、判断されるべきものであって、請求人主張に係る過去の登録例が存在するからといって、上記判断が左右されるものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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