2021-013506
イチバンシボリ
- 審判番号
- 2021-013506
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2017-126603外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年10月06日
- 審決日
- 2022年06月01日
- 公報発行日
- 2022年06月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】キリンホールディングス株式会社
- 【請求人代理人】飯島 紳行
- 分類
- T18 .13 -WY (W3243) / T18 .272-WY (W3243)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 識別力あり(使用によるものを含む)図形・ロゴ等(別掲)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 4項目
1 手続の経緯
本願は、平成29年9月21日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
2 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類及び第43類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
本願の指定商品及び指定役務は、当審における上記1の手続補正書により、第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒,ビール風味のアルコール分を含有しない飲料,ビール製造用ホップエキス」及び第43類「ビールの提供,ビールのメニューに関する情報の提供,ビールの提供場所に関する情報の提供,家庭用電気式及び業務用ビールサーバーの貸与,家庭用ビールサーバー(電気式のものを除く。)の貸与,ビールジョッキの貸与」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「一番搾」(本願商標中「搾」は旧字体)の文字を書してなるところ、その構成中、「一番」の文字は、「最初。第一。」等を、「搾」の文字は、「しぼること。」等の意味を有する「搾り」を容易に認識させる。
そして、食品を取り扱う業界においては、「しぼってとった液汁」を「搾り汁」と、「必要なものをしぼりとった残りのかす」を「絞り滓」とそれぞれ称していることから、その取引者、需要者をして、「○○搾」の文字は、「その対象物を搾り取ったもの(液汁)」の意味合いを容易に理解させるものであり、また、「茶または薬の、第一番に煎じ出したもの」を「一番煎じ」、「鰹と昆布を材料にして、最初にとるだし。」を「一番出し」とそれぞれ称していることから、「一番○○」の文字は、「一番最初に取られたもの」の意味合いを容易に理解させる。そうすると、両語を組み合わせた「一番搾」の文字からは、「最初に搾り取られたもの(液汁)」の意味合いを認識させる。
さらに、「一番搾り」、「一番しぼり」、「一番搾」等の文字が、製造工程において原材料を搾って加工する食品の分野において、「一番最初に搾られた液汁」を意味し、当該液汁を使用した商品であることを示す語として、広く一般に使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標は、「一番搾」の文字を普通に書してなるにすぎず、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「最初に搾られる液汁を使用した商品」程の意味を認識、理解するにとどまり、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。また、本願商標をその指定役務中「飲食物のメニュー・レシピ又は食材に関する情報の提供,持ち帰り可能なレストランにおける飲食物の提供及びこれに関する情報の提供,宅配を特長とするレストランにおける飲食物の提供及びこれに関する情報の提供,すぐに消費可能な飲食物の提供及びこれに関する情報の提供,屋台における飲食物の提供及びこれに関する情報の提供,イベント会場における飲食物の提供及びこれに関する情報の提供,飲食店の人気ランキングに関する情報の提供,飲食店の予約状況に関する情報の提供,電子計算機端末による通信を用いて行う飲食物の提供場所に関する情報の提供,飲食物の提供場所に関する情報の提供,弁当料理の提供及びこれに関する情報の提供,飲食物の提供」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、その役務の提供の用に供するものが、「最初に搾られる液汁を使用した商品」であると容易に理解、認識させるにとどまり、単に役務の質を表してなるにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記「最初に搾られる液汁を使用した商品」と何ら関係のない商品・役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、漢字3文字を横書きしてなるものである。そして、本願商標の構成中、「一番」の文字は「最初。第一。」等(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有し、一般に親しまれた語であるといえる一方、偏が「木」であり旁が「窄」である第3文字目の漢字は、「搾」の旧字体又は「(物体を圧搾して液汁を)搾る。」(株式会社白水社 中国語辞典)の意味を有する中国語として当該辞書に載録されているとしても、上記意味を表す語として一般に使用されているものとは認められない。
そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務に使用しても、原審説示の意味合いをもって認識されるものではなく、本願の指定商品の品質及び指定役務の質を直接的かつ具体的に表示するものとはいえず、構成文字全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として把握されるとみるのが相当である。
さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、本願商標を構成する文字が、商品の直接的な品質及び役務の直接的な質を表すものとして一般に使用されている事実は確認できず、本願の指定商品及び指定役務の取引者、需要者が、当該文字を商品の品質及び役務の質を表示するものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということはできず、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、商品の品質又は役務の質の誤認を生じるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
2021-013506