商標拒絶査定不服審判
2021-011655
チャットボットガタエルピイ、チャットボットガタ、チャットボット
- 審判番号
- 2021-011655
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-016068外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年09月01日
- 審決日
- 2022年07月13日
- 公報発行日
- 2022年09月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社売れるネット広告社
- 【請求人代理人】南瀬 透
- 【請求人代理人】加藤 久
- 【請求人代理人】遠坂 啓太
- 【請求人代理人】宇野 智也
- 分類
- T18 .13 -Z (W354142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-16068拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和2年2月14日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年2月4日付け :拒絶理由通知書
令和3年4月21日 :意見書の提出
令和3年5月27日付け:拒絶査定
令和3年9月1日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「チャットボット型LP」の文字を標準文字で表してなり、第35類、第41類及び第42類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「チャットボット型LP」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「チャットボット」の文字は「人工知能を利用し、人間との対話やメッセージのやりとりを行うコンピュータープログラム。また、これを用いたサービス。」として一般に親しまれている語であり、「LP」の文字は、本願指定役務の分野においては「ウェブサイトで、利用者がサーチエンジンやインターネット広告などを通じて最初に閲覧するページ。」を意味する「ランディングページ」を表すものとして一般に理解される語であるから、本願商標は全体として「チャットボット型のランディングページ」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。そして、本願指定役務を取り扱う業界においては、チャットボット型のランディングページ(LP)を導入した広告が広く行われている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務中例えば「チャットボット型のランディングページを用いた広告業」、「チャットボット型のランディングページのためのインターネットにおけるホームページの作成又は保守及びこれらに関する助言又は情報の提供」等に使用しても、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いに相応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2ないし別掲4に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和4年3月24日付け証拠調べ通知書によってこれを開示し、相当の期間を指定してこれに対する意見を述べる機会を与えた。
請求人は、上記証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「チャットボット型LP」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「チャットボット」の文字は、「人間との対話やメッセージのやりとりを行うコンピュータープログラム。また、これを用いたサービス。」(株式会社小学館 デジタル大辞泉)の意味を有する語として知られているものであり、「型」の文字は「ものを類に分けた時、それぞれの特質をよく表した典型。そのような形式・形態。タイプ。パターン。」(株式会社岩波書店 広辞苑第七版)の意味を有する語として一般に用いられているものであり、「LP」の文字は、「ランディングページ/外部からウェブサイトにアクセスする際に、最初に開くページ」(株式会社アルク 英辞郎on the WEB)の意味を有する語である。
そして、本願の指定役務を取り扱う業界においては、別掲2のとおり、チャットボットを利用する形式の広告やプログラム等を表す際に「チャットボット型」の文字が使用されている実情が見受けられ、また、別掲3のとおり、チャットボットを利用する形式のランディングページが存在し、さらに、別掲4のとおり、「LP」の文字が「ランディングページ」の略称を表すものとして一般に使用されている実情があることがうかがえる。
そうすると、本願商標は全体として「チャットボットを利用する形式のランディングページ」の意味合いを容易に理解させるものというべきである。
してみれば、本願商標をその指定役務中、第35類「広告業,商品の販売促進又は役務の提供促進の企画及びその実行に関するコンサルティング並びにこれらに関する情報の提供,インターネットによる商品の販売促進及び役務の提供促進に関する情報の提供,インターネット上でおこなう商品の販売促進・役務の提供促進の企画及び実行の代理」に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、当該役務が、例えば「チャットボット型のランディングページを用いた広告業」のように、「チャットボットを利用する形式のランディングページを用いた役務」であることを認識するにとどまり、また、本願商標をその指定役務中、第42類「インターネットにおけるホームページの作成又は保守及びこれらに関する助言又は情報の提供,コンピュータ用プログラムの設計・作成又は保守に関する情報の提供,コンピュータ用プログラムの設計・作成又は保守に関するコンサルティング,ウェブサイトの作成又は保守,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,インターネットにおけるホームページの作成用プログラムの提供,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機の貸与」に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、例えば「チャットボット型のランディングページのためのインターネットにおけるホームページの作成又は保守及びこれらに関する助言又は情報の提供」のように、「チャットボットを利用する形式のランディングページに係る役務」であることを認識するにとどまるものであって、いずれの場合も、自他役務の識別標識として認識し得ないものであるから、本願商標は、その役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「LP」は、様々なモノ・組織・システム・企業等の略称として用いられるものであり、該語が「ランディングページ」を示す語として一般的に使用されている事実があるとは言い切れず、また、Web関連のコンテンツやツールの制作に当たっては、多くの場合「取引者」を必要とせず、また本願商標に接する「需要者」のほとんどが、Web関連の専門的な知識を有さない一般的な事業者が個人と考えられることから、需要者が「LP」の文字を「ランディングページ」を省略したものと直ちに認識することは考え難い旨主張する。
しかしながら、たとえ、本願の指定役務の需要者にWeb関連の専門知識を有しない者が含まれるとしても、上記(1)で述べたとおり、本願の指定役務を取り扱う業界において、「LP」の文字が「ランディングページ」の略称を表すものとして広く使用されている実情があることからすれば、本願商標に接する需要者が、「LP」の文字部分を「ランディングページ」の略称と捉える場合も決して少なくないというべきである。
イ 請求人は、「チャットボット」は、人間との対話やメッセージのやりとりを行うというコンピュータープログラムの機能・用途を表す呼び名であり、特定の形式・態様を表す語ではなく、当該「チャットボット」の語に「(共通した特徴を表す)形式・形態・タイプ」を表す「型」の語を付しても、需要者は、何ら特定の態様を表したものとは認識できないから、当該「チャットボット型」の語と「LP」の語を結合して不可分一体の構成とした本願商標は、これに接する需要者が特定の意味合いを理解し把握できるものではない旨主張する。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、本願の指定役務を取り扱う業界において、チャットボットを利用する形式の広告等が行われており、それらに「チャットボット型」の文字が使用されていること、チャットボットを利用した形式のランディングページが存在すること、本願指定役務の分野において、「LP」の文字が「ランディングページ」の略称として一般に用いられていることを踏まえると、本願商標に接する需要者が、本願商標を特定の意味合いを有するものと認識できないとはいい難く、むしろ、「チャットボットを利用する形式のランディングページ」の意味合いを理解するとみるのが自然である。
ウ したがって、請求人の上記の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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