2021-011323
情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
- 審判番号
- 2021-011323
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-128105外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年08月25日
- 審決日
- 2022年12月13日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】アスタミューゼ株式会社
- 【請求人代理人】IPTech弁理士法人
- 分類
- P18 .121-Z (G06Q) / P18 .575-Z (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 10項目
第1 手続の経緯
本願は、令和2年7月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである
第2 令和3年8月25日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和3年8月25日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について
(1) 本件補正後の特許請求の範囲の請求項12に記載された発明
本件補正は、特許請求の範囲の請求項12についての補正を含むものであり、本件補正後の特許請求の範囲の請求項12の記載は次のとおりである(下線部は補正箇所を示す。以下、本件補正後の特許請求の範囲の請求項12に記載された発明を「本件補正発明」という。)。
(本件補正発明)
【請求項12】(下線は、補正された部分を示す。)
所定の検索クエリにより得られた、所定の知的財産権に関する文献の集合である母集団を取得する取得部と、
前記母集団に含まれる文献の各々について、前記文献に関するパラメータ及び前記文献の権利化に応じた第1重みに基づいて算出した値を、前記文献の前記母集団内における相対的な権利の強さを示す第1指標として算出する第1評価部と、
を含み、
前記パラメータとして、文献の出願された国に応じた第2重みと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる
情報処理装置。
(2) 本件補正前の特許請求の範囲の請求項12に記載された発明
本件補正前の令和3年3月2日の手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項12の記載は次のとおりである。
【請求項12】
所定の検索クエリにより得られた、所定の知的財産権に関する文献の集合である母集団を取得する取得部と、
前記母集団に含まれる文献の各々について、前記文献に関するパラメータ及び前記文献の権利化に応じた第1重みに基づいて算出した値を、前記文献の前記母集団内における相対的な権利の強さを示す第1指標として算出する第1評価部と、
を含み、
前記パラメータとして、出願から権利化までの第1期間と、所定の基準日から権利喪失予定日までの第2期間との比率、文献の出願された国に応じた第2重み、及び、文献のファミリー数の少なくとも1つと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる
情報処理装置。
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項12に記載された発明を特定するために必要な事項であるパラメータの内容にについて、本件補正前は「前記パラメータとして、出願から権利化までの第1期間と、所定の基準日から権利喪失予定日までの第2期間との比率、文献の出願された国に応じた第2重み、及び、文献のファミリー数の少なくとも1つ」の記載であったのに対し、本件補正後は「前記パラメータとして、文献の出願された国に応じた第2重み」の記載とすることにより、本件補正前は、上記パラメータが「出願から権利化までの第1期間」、「所定の基準日から権利喪失予定日までの第2期間との比率」、「文献の出願された国に応じた第2重み」、「文献のファミリー数」のいずれか一つを選択可能な構成であったのに対し、本件補正後は、上記パラメータが、上記選択可能な構成のうちの一つである「文献の出願された国に応じた第2重み」のみに限定されたといえる。
上記のとおり、本件補正は、パラメータが、本件補正前は複数の選択肢から選択可能であった構成を、上記選択肢に含まれる一つのパラメータに限定する補正であるから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであることは明らかであり、また、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮(請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであつて、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。)を目的とするものに該当することも明らかである。
そこで、本件補正発明が特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献の記載事項
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ア 引用文献1
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2018-67274号公報(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
【要約】
【課題】恣意的な特許価値評価を可及的に排除し、客観性及び合理性を高めた評価を可能とする特許価値評価装置及び特許価値評価方法を提供する。
【解決手段】特許価値評価の対象とする複数個の特許を母集団とし、この母集団に属する各特許に関する公報等による公表情報を評価項目とし、その評価項目の内容を確率変数Xab(a番目の特許についてのb番目の評価項目)としたとき、この確率変数Xabを各特許について連乗演算して、mを母集団の技術分野の特性に合わせて設定された格差パラメータとして、Yab=log(Xabm)を演算して、各評価項目についてのYabの平均値E(Yb)及び分散V(Yb)が夫々0及び1となるように確率変数Yabを基準値化し、評価項目基準値合計Σ(全評価項目)Yが正規分布に従うように評価項目を最適化して、特許基準価値及び/又は特許力偏差値を演算する。
【0001】
本発明は、特許出願及び特許権、実用新案登録出願及び実用新案権、意匠登録出願及び意匠権並びに商標登録出願及び商標権のように、特許庁に出願して権利を得る知的財産権の価値を評価する評価装置及び評価方法に関する。
【0003】
従来より、特許の経済価値を算出する方法として、種々の方法が提案されている。例えば,DCF法は対象特許が将来生み出すであろうキャッシュフローを推定し、割引金利による現価計算(現状の価格計算)を行う方法である。この将来キャッシュフローの推定は、対象特許に関する将来における技術環境及び経済環境の変化だけでなく、主観的判断にも強く依拠している。このため、客観性が十分でないという欠点がある。
【0006】
これに対して、審査状況及び権利状況、早期審査対象出願、被引用出願数、出願日からの経過日数等の内部情報及び経過情報を活用したデータ中心の統計的な評価方法も提案されている(特許文献1及び特許文献2)。これらの従来技術は、対象特許の出願人及び権利者自身の所定行為、例えば、早期審査対象出願及び国際出願等と、対象特許に対する他社からの所定行為、例えば、無効審判及び情報提供等と、審査官の所定行為、例えば、拒絶理由通知数及び引用文献数等と、時間経過、例えば、出願日からの経過日数及び登録日からの経過日数等とを、一定の計算式及びパラメータ配点に取り込んで、特許の価値評価を簡便に機械的に行い、前述の客観性不足及び高コストという問題点を解消しようとするものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述のように、特許文献1及び特許文献2に記載された従来技術においては、対象特許に関する属性情報のうち、評価項目の選択、計算式の選択及びパラメータ配点に関し、主観的判断が介在する。このため、特許価値評価の結果に恣意的な判断が含まれる虞がある。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、恣意的な特許価値評価を可及的に排除し、客観性及び合理性を高めた評価を可能とする特許価値評価装置及び特許価値評価方法を提供することを目的とする。
【0016】
これらの特許価値評価装置において、例えば、
前記母集団の特許に関する情報及び評価項目に関する情報を入力する特許データ入力処理部を有することができる。
【0024】
本発明によれば、母集団となる複数個の特許について、複数個の評価項目を配点し、その配点Xを各特許について、複数個の評価項目を合算(連乗)することにより特許基準価値ΠXを求め、Yab=log(Xabm)を演算して、確率変数XabをYabに変換し、各特許毎に評価項目基準値合計ΣYを求め、この評価項目基準値合計ΣYが中心極限定理により正規分布に近似されることので、その近似の度合いをカイ二乗検定して、評価項目の組合せによる近似の最適化を行って、特許基準価値及び/又は特許力偏差値を求めるから、得られた特許基準価値及び/又は特許力偏差値は、統計論に基本的に従い、恣意的な操作が極力排除されており、客観性及び合理性が著しく高い特許の価値評価が可能となる。
【0029】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係る特許価値評価装置を示すブロック図である。入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許基準価値が求められる。この演算の過程で、各種のデータが記憶装置3に入力されて記憶され、また記憶装置3からデータが演算部23に読み出されて演算に使用される。情報処理装置2においては、特許価値評価の対象とする複数個の特許を母集団として、この母集団に属する各特許に関する公報等による公表情報が、特許データ入力処理部21により入力処理される。また、格差入力処理部22においては、格差パラメータmが入力処理される。この母集団の情報は記憶部3の母集団記憶部31に記憶される。また、評価項目については、記憶部3の評価項目記憶部32に記憶される。なお、入力装置1から入力されるデータとしては、上記評価項目の他に、出願人、特許権者及び出願年等の書誌的情報も含まれる。
【0030】
演算部23の平均及び分散演算部24においては、母集団記憶部31及び評価項目記憶部32に記憶された情報を読み出し、前記母集団に属する各特許について、その評価項目の内容を確率変数Xab(a番目の特許についてのb番目の評価項目)としたとき、この確率変数Xabを各特許について連乗演算して、a番目の特許についての特許基準価値を、全評価項目数をhとして、Π(全評価項目)Xa=Xa1×Xa2×・・・×Xab×・・・×Xahとして求める。更に、平均及び分散演算部24は、格差入力処理部22から、母集団の技術分野の特性に合わせて設定された格差パラメータmを入力する。そして、平均及び分散演算部24は、Yab=log(Xabm)を演算して、確率変数XabをYabに変換し、各評価項目についてのYabの平均E(Yb)及び分散V(Yb)を演算する。基準値合計演算部25は、前記平均E(Yb)が0、前記分散V(Yb)が1となるように確率変数Yabを基準値化し、得られた評価項目基準値を、各特許について合算し、評価項目基準値合計Σ(全評価項目)Ya=Ya1+Ya2+・・・+Yab+・・・+Yahを、全ての特許について演算する。この基準値化される前の確率変数Yabの平均E(Yb)及び分散V(Yb)と前記評価項目基準値合計Σ(全評価項目)Yは、記憶装置3の確率変数記憶部33に記憶される。
【0031】
最適化演算部26は、このΣ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いを計算し、前記評価項目のうち、1又は複数個の評価項目を外して再度Σ(全評価項目Y)を演算し、Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いが最小になるように、評価項目を最適化する。特許力偏差値演算部27aは、正規分布に近似される評価項目基準値合計に基づいて、特許力偏差値=50+(Σ(全評価項目)Y)×10/h0.5により、各特許についての特許力偏差値を演算する。この特許力偏差値は、記憶装置3の特許力偏差値記憶部34aに記憶される。また、特許基準価値演算部27bは、正規分布に近似される評価項目基準値合計に基づいて、Π(全評価項目)X={exp(Σ(全評価項目)Y)}1/mにより、各特許についての特許基準価値を演算する。この特許基準価値は、記憶装置3の特許基準価値記憶部34bに記憶される。
【0033】
次に、演算部23における演算処理について説明する。先ず、平均及び分散演算部24において、確率変数Yの平均及び分散が演算される。特許価値評価の対象とする複数個の特許(母集団)を、特許1~特許nとする。また、特許価値評価に際して採用する評価項目は、例えば、対象特許の書誌事項に関する情報、出願人又は特許権者による所定行為(例えば、出願審査請求、意見書及び手続補正書の提出、年金の納付等)、対象特許に対する他者からの所定行為(情報提供、無効審判請求等)、審査官又は審判官の所定行為(拒絶理由通知、拒絶査定、特許査定・特許審決等)、並びに出願日、審査請求日及び登録日等から現在までの時間経過である。これらの評価項目の中で、特許価値評価に際して、採用されたものを、評価項目1~評価項目hとする。
【0034】
なお、母集団は、特許価値評価を行いたい特許の集団を何らかの基準によって選別し、それを、入力装置1にデータとして入力してもよいし、入手できる全ての特許が格納されている特許データベースに対して、母集団としたい特許を仕分ける基準となるデータ(検索式)を入力し、母集団抽出部にて、前記特許データベースに格納された特許データから、前記検索式に従って、母集団となる特許を抽出するようにしてもよい。
【0050】
次いで、各評価項目についてYabの平均E(Yb)及び分散V(Yb)が夫々0及び1となるように、Yabを基準値化する。即ち、評価項目毎の平均E(Yb)が0となり、分散V(Yb)が1となるように、評価項目毎の平均Yb(高)及びYb(低)の値を演算する。具体的には、評価項目毎のYb(高)の発生確率をPとすれば、Yb(低)の発生確率は1-Pとなる。評価項目としては、例えば、審査・権利状況において権利が確定したか又は特許庁に係属中であるかは2値しか取り得ない項目であり、また、早期審査請求がされたか否かも2値しか取り得ない項目であることから、特許価値評価の項目は、2値しか取り得ないことが多い。そこで、例えば、審査・権利状況における権利確定のときの配点をX=X(高)、特許庁係属中のときの配点をX=X(低)とし、対応するYを夫々Y(高)、Y(低)とする。そして、X(高)の発生確率をPとすれば、X(低)の発生確率は1-Pとなるので、平均E(Y)及び分散V(Y)は、下記数式4にて示される。但し、後述するように、平均E(Y)は0であるので、V(Y)における(E(Y))2の項は0である。
【0062】
次に、最適化演算部26における評価項目組合せの最適化処理について説明する。この最適化処理においては、Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いを計算し、前記評価項目のうち、1又は複数個の評価項目を外して再度Σ(全評価項目)Yを演算し、Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いが最小になるようにする(ステップS7)。対象特許を含む母集団の技術分野において、評価項目として採用した全ての項目の中に、例外的な評価項目(相関が強い項目等)が含まれる場合、極端に偏った特許力偏差値を算出してしまう。そこで、そのような不適切な評価項目を外し、中心極限定理を最良に実現するような母集団の評価項目の組合せを求めることにより、評価項目の最適化を行う。以下、この最適化ステップについて説明する。
【0064】
そして、母集団内における全特許の特許力偏差値をランク別に振り分けて、ランク別の特許件数を得る。これをランク別実績件数とする。このランクは、例えば、特許力偏差値が「15以下」、「15超~25以下」、「25超~35以下」、・・・「85超~」の9ランクである。
【0094】
なお、上記実施形態においては、特許力偏差値演算部27a及び特許基準価値演算部27bを有しているが、本発明は、これに限らず、特許力偏差値演算部27a及び特許基準価値演算部27bのいずれかを有して、特許力偏差値及び特許基準価値により、特許の価値を評価することとしてもよい。
以上の記載によれば、引用文献1には、以下の技術事項が記載されている。
(あ)【0012】の記載によれば、引用文献1には「特許価値評価装置」に関する発明が記載されている。
(い)【0029】の記載によれば、引用文献1の「特許価値評価装置」は、「入力装置1」、「情報処理装置2」、「記憶装置3」を備えている。
(う)【0029】の記載によれば、「特許価値評価装置」は、「入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許基準価値が求められる」ものである。
ここで、【0031】の「特許力偏差値演算部27aは、正規分布に近似される評価項目基準値合計に基づいて、特許力偏差値=50+(Σ(全評価項目)Y)×10/h0.5により、各特許についての特許力偏差値を演算する。この特許力偏差値は、記憶装置3の特許力偏差値記憶部34aに記憶される。また、特許基準価値演算部27bは、正規分布に近似される評価項目基準値合計に基づいて、Π(全評価項目)X={exp(Σ(全評価項目)Y)}1/mにより、各特許についての特許基準価値を演算する。この特許基準価値は、記憶装置3の特許基準価値記憶部34bに記憶される。」、【0094】の「なお、上記実施形態においては、特許力偏差値演算部27a及び特許基準価値演算部27bを有しているが、本発明は、これに限らず、特許力偏差値演算部27a及び特許基準価値演算部27bのいずれかを有して、特許力偏差値及び特許基準価値により、特許の価値を評価することとしてもよい。」また、図1にて、「特許力偏差値演算部27a」「特許基準価値演算部27b」は並列に記載されていることから、引用文献1に記載された「特許価値評価装置」では、特許の価値を求める指標として、「特許力偏差値演算」と「特許基準価値演算」とは、いずれを求めることも選択可能であるといえ、上記「入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許基準価値が求められる」は、「入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許力偏差値が求められる」と読み替えることができることは明らかである。
(え)【0029】の記載によれば、「情報処理装置2においては、特許価値評価の対象とする複数個の特許を母集団として、この母集団に属する各特許に関する公報等による公表情報が、特許データ入力処理部21により入力処理される」ものであり、【0016】の記載によれば、「特許価値評価装置」は、「母集団の特許に関する情報及び評価項目に関する情報を入力する特許データ入力処理部」を有するものである。
(お)【0029】の記載によれば、「この母集団の情報は記憶部3の母集団記憶部31に記憶される」ものである。
(か)【0029】の記載によれば、「評価項目については、記憶部3の評価項目記憶部32に記憶され、入力装置1から入力されるデータとしては、上記評価項目の他に、出願人、特許権者及び出願年等の書誌的情報も含まれる」ものである。
(き)【0031】の記載によれば、「特許力偏差値演算部27aは、正規分布に近似される評価項目基準値合計に基づいて、特許力偏差値=50+(Σ(全評価項目)Y)×10/h0.5により、各特許についての特許力偏差値を演算する」ものである。
(く)【0033】の記載によれば、「特許価値評価の対象とする複数個の特許(母集団)を、特許1~特許nとする」ものである。
(け)【0033】の記載によれば、「特許価値評価に際して採用する評価項目は、例えば、対象特許の書誌事項に関する情報、出願人又は特許権者による所定行為(例えば、出願審査請求、意見書及び手続補正書の提出、年金の納付等)、対象特許に対する他者からの所定行為(情報提供、無効審判請求等)、審査官又は審判官の所定行為(拒絶理由通知、拒絶査定、特許査定・特許審決等)、並びに出願日、審査請求日及び登録日等から現在までの時間経過」である。
(こ)【0034】の記載によれば、「母集団は、入手できる全ての特許が格納されている特許データベースに対して、母集団としたい特許を仕分ける基準となるデータ(検索式)を入力し、母集団抽出部にて、前記特許データベースに格納された特許データから、前記検索式に従って、母集団となる特許を抽出する」ものである。
(さ)【0050】の記載によれば、「評価項目としては、例えば、審査・権利状況において権利が確定したか又は特許庁に係属中であるかは2値しか取り得ない項目」も含むものである。
(イ)引用発明
上記(ア)によれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
(引用発明)
入力装置1、情報処理装置2、記憶装置3を備え、
入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許力偏差値が求められ、
情報処理装置2においては、母集団の特許に関する情報及び評価項目に関する情報を入力する特許データ入力処理部を有し、特許価値評価の対象とする複数個の特許を母集団として、この母集団に属する各特許に関する公報等による公表情報が、特許データ入力処理部21により入力処理される特許価値評価装置であって、
この母集団の情報は記憶部3の母集団記憶部31に記憶され、
母集団は、入手できる全ての特許が格納されている特許データベースに対して、母集団としたい特許を仕分ける基準となるデータ(検索式)を入力し、母集団抽出部にて、前記特許データベースに格納された特許データから、前記検索式に従って、母集団となる特許を抽出し、
特許力偏差値演算部27aは、正規分布に近似される評価項目基準値合計に基づいて、特許力偏差値=50+(Σ(全評価項目)Y)×10/h0.5により、各特許についての特許力偏差値を演算するものであり、
特許価値評価に際して採用する評価項目は、例えば、対象特許の書誌事項に関する情報、出願人又は特許権者による所定行為(例えば、出願審査請求、意見書及び手続補正書の提出、年金の納付等)、対象特許に対する他者からの所定行為(情報提供、無効審判請求等)、審査官又は審判官の所定行為(拒絶理由通知、拒絶査定、特許査定・特許審決等)、並びに出願日、審査請求日及び登録日等から現在までの時間経過や、審査・権利状況において権利が確定したか又は特許庁に係属中であるかの項目を含む、
特許価値評価装置。
イ 引用文献3
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特許第6707612号公報(令和2年6月10日発行、以下「引用文献3」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
【0001】
本発明は、特許の数値化された評価結果の算出に活用される特許評価モデルを構築し、これを利用して特許の数値化された評価結果を算出する方法およびシステムに関するものである。
【0050】
本実施例では特許明細書の構造的な特徴を反映しながらも、技術的に類似する特許の間の相対的環境を考慮した評価要素が適切に反映されるように、権利性を評価するための核心評価要素として無効審判確定数またはアメリカ特許審判院で進行される当事者系再審(Inter Partes Review -以下「IPR」という)、登録後再審(Post Grant Review -以下「PGR」という)確定数、分割出願や継続出願(Continuation Application)の有無および評価対象特許が関連した特許侵害訴訟の有無(以下「訴訟の有無」と略称する)のうち一つ以上が使用され得、技術性を評価するための核心評価要素として継続出願の有無、総被引用数および評価対象特許が属するCPCレベルの各国特許庁での特許増減率(例えばアメリカ特許分析の場合、アメリカ特許増減率)のうち一つ以上が使用され得、活用性を評価するための核心評価要素として継続出願の有無、訴訟の有無、海外ファミリー情報(海外ファミリー出願の有無または海外ファミリー出願国数)、標準特許(Standard Essential Patent)の有無および存続期間延長の有無のうち一つ以上が使用され得る。この時、標準特許の有無は電気、電子、IT分野の特許の場合に使用され得、存続期間延長の有無は化学分野の特許の場合に使用され得る。
【0051】
核心評価要素は各国の特許法と特許制度の特性により他の評価要素が考慮され得る。例えば、ヨーロッパ特許評価において権利性を評価するための核心評価要素として権利限定手続き、異議申請人の数、分割出願の有無、総被引用数のうち一つ以上が使用され得、技術性を評価するための核心評価要素として被引用数、異議申請人の数、引用文献のうち論文数のうち一つ以上が使用され得、活用性を評価するための核心評価要素として実施権設定の有無、異議申請人の数、ヨーロッパ特許登録時の最初進入国数、権利限定手続きのうち一つ以上が使用され得る。
【0052】
一方、本実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、例えば、CPCレベルのアメリカ特許増減率、抵触審査手続き(Interference)数、IPC数、IPR、PGR数(確定)、IPR、PGR数(係留中)、継続審査申請(Request for Continued Examination - 「RCE」という)の数、再審査(Reexamination)数、再登録(reissue)の数、継続出願の有無、特許権利者変動数、特許明細書に含まれた図面の数、特許明細書に含まれた独立請求項の長さ、独立項数、発明の説明の長さ、発明者数、訴訟の有無、特許年次登録回数、優先審査請求の有無、審査官によって引用された先行文献(以下「引用文献」という)のうち論文の数、引用特許の平均年齢(引用特許の出願日から現在時点までの期間の平均)、情報提供数、存続期間延長の有無、従属項の平均深さ、請求項系列数、被引用数、標準特許の有無、被引用文献の論文数、被引用と出願日の差、海外ファミリー情報(国数、可否)等を評価要素として使用するように設計され得る。本実施例で説明するCPCは、共同特許分類(Cooperative Patent Classification)を指し示すものであり、IPCは国際特許分類(International Patent Classification)を指し示す。
【0053】
この時、有意確率による評価要素の除外において、CPCレベルのアメリカ特許増減率を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、Interference数、情報提供数等が評価要素から除外され得、IPR、PGR確定数を従属変数とするモデルの場合、CPCレベルのアメリカ特許増減率、Interference数、継続出願の有無、図面数、発明の説明の長さ、引用特許の平均年齢、情報提供数、従属項の平均深さ、請求項系列数、標準特許の有無、海外ファミリー国数などが評価要素から除外され得る。
【0054】
また継続出願の有無を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、RCE数、請求項系列数等が評価要素から除外され得、訴訟の有無を従属変数とするモデルの場合、従属項の平均深さ、請求項系列数等が評価要素から除外され得、被引用数を従属変数とするモデルの場合、情報提供数等が評価要素から除外され得、標準特許の有無を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、Interference数、RCE数、Reexamination数、情報提供数、被引用文献の論文数などが評価要素から除外され得、海外ファミリー情報を従属変数とするモデルの場合、IPR、PGR確定数、IPR、PGR数(係留中)、Interference数、情報提供数等が評価要素から除外され得る。
【0055】
一方、本実施例に係る重回帰モデルを活用した特許評価方法は、国内(韓国)特許を評価するための評価モデルを生成するにおいて、独立項数、独立請求項長さ、従属項の平均深さ、請求項系列数、図面数、発明の説明の長さ、分割出願の有無、海外ファミリー国数、IPC数、早期公開の有無、優先審査請求の有無、意見書提出数、情報提供数、被引用数、被引用と出願日の差、先行文献のうち論文/外国特許数、被引用文献の論文/外国特許数、年次登録回数、発明者数、存続期間延長登録決定の有無、実施権者数、権利者変動、金融機関質権設定数、無効審判棄却数、無効審判取り下げ、却下数、拒絶決定不服審判数、積極的権利範囲確認審判引用数、積極的権利範囲確認審判棄却、取り下げ、却下数、消極的権利範囲確認審判棄却数、消極的権利範囲確認審判引用、取り下げ、却下数、訂正審判の有無などが評価要素として使用され得る。
以上の記載によれば、引用文献3には、特許の数値化された評価結果を算出するための評価要素として、「技術性を評価するための核心評価要素として・・・総被引用数のうち一つ以上が使用され得、活用性を評価するための核心評価要素として・・・海外ファミリー情報(海外ファミリー出願の有無または海外ファミリー出願国数)・・・のうち一つ以上が使用され得る」、「ヨーロッパ特許評価において・・・技術性を評価するための核心評価要素として被引用数・・・が使用され得」、「国内(韓国)特許を評価するための評価モデルを生成するにおいて・・・海外ファミリー国数・・・被引用数・・・などが評価要素として使用され得る」など、「被引用数」及び「ファミリーに関する情報」が利用されることが記載されている。
さらに、引用文献3には、特許の数値による評価にあたって「各国の特許法と特許制度の特性」を考慮することが記載されている。
ウ 引用文献4
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2014-199661号公報(以下「引用文献4」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
【0007】
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、主観の入り込む余地を極力排除し、なお且つ簡便な、特許価値のランキング方法を提供することにある。
【0024】
ランク値付与部123は特許経過情報抽出部から送出されてきた情報得を基に、各特許におけるぞれぞれの特許経過情報項目データについてランク値Rを付与し、得られたランク値Rに関するデータを変数変換部124に送出する機能を有する。またランク値付与部123は、ユーザーの必要に応じて前記情報を記憶部130に送出する機能も有する。
【0025】
変数変換部124は、ランク値付与部123から送出されてきたランク値Rに関するデータを基に、因子分析の際に使用する変数S値を算出し、得られた変数S値を因子分析部125に送出する機能を有する。また、ユーザーの必要に応じて前記情報を記憶部130に送出する機能も有する。
【0026】
因子分析部125は、変数変換部124より送出されてきたS値を変数として使用して因子分析をおこない、得られた分析結果(因子得点等)を集計部126に送出する機能を有する。また、ユーザーの必要に応じて前記情報を記憶部130に送出する機能も有する。因子分析部125は、因子分析を行うことの可能な計算機能を有していれば特に限定はないが、例えば公知の統計解析用ソフトを使用することもできる。このような統計解析用ソフトとしては、例えばSPSS(登録商標)やR、SYSTAT(登録商標)、SAS(登録商標)、JMP(登録商標)などがあげられるが、これらに限定されない。
【0027】
集計部126は、因子分析部125より送出されてきた因子分析結果(因子得点等)を基に、対象となっている複数の特許をランク付けする機能を有する。また、ユーザーの必要に応じて得られた結果を記憶部130に送出する機能も有する。
【0035】
これらの特許経過情報項目は、対象となる特許についての各種の情報であり、具体的には出訴上告の有無、訟務判決の有無、無効審判被請求回数、発明者被引用文献数、請求項の数、全ページ数、早期審査請求出願の有無、異議申立の有無、情報提供回数、分割出願回数、被引用文献数、面接回数、閲覧請求回数、外国出願の有無、優先権主張数及び不服審判回数等があげられるが、これらに限定されるものではなく、特許にランキングする際の目的に応じて、他の項目を抽出してもよい。また、これらの中から5つ以上を抽出して解析を行うことにより、対象特許についてより妥当かつ正確にランク付けすることができる。
【0046】
整理標準化データにおける特許経過情報項目として、発明者被引用文献数を採用する場合には、解析対象となるそれぞれの特許が、他の国内特許文献から、「先行技術文献」として引用された回数を算出し、この回数の少ない特許から順に順位付けをし、得られた順位をランク値Rとする。
【0053】
整理標準化データにおける特許経過情報項目として、被引用文献数を採用する場合には、他の特許の整理標準化データにおいて、引用調査データ記事の引用種別が「07:異議証拠(異議申立の引用文献情報)」、「09:異議採用証拠(異議決定の引用文献情報)」、「19:拒絶理由通知(拒絶理由の引用文献情報)」、「22:拒絶査定(拒絶査定の引用文献情報)」、「31:特許査定(特許査定の参考文献情報)または登録査定(登録査定の参考文献情報)」、「67:技術評価書(新実用新案の引用文献情報)」、「75:補正却下(補正却下決定の引用文献情報)」、「77:審判請求証拠(無効審判請求の引用文献情報)」、「79:審決採用証拠(無効審判審決の引用文献情報)」、「89:先行技術調査(先行技術調査結果の参考文献情報)」のいずれかで引用されている場合を、それぞれ1としてカウントし、合算する。得られた合算結果の小さい特許から順に順位付けを行い、得られた順位をランク値Rとする。
以上の記載によれば、引用文献4には、特許価値のランキング方法を提供する際に、各特許におけるぞれぞれの特許経過情報項目データについてランク値Rを付与し、ランク値付与部123から送出されてきたランク値Rに関するデータを基に、因子分析の際に使用する変数S値を算出し、S値を変数として使用して因子分析をおこない、得られた分析結果(因子得点等)を集計部126に送出し、集計部126は、因子分析部125より送出されてきた因子分析結果(因子得点等)を基に、対象となっている複数の特許をランク付けするものであって、特許経過情報項目は、対象となる特許についての、発明者被引用文献数、被引用文献数を含み、特許経過情報項目として、発明者被引用文献数を採用する場合には、解析対象となるそれぞれの特許が、他の国内特許文献から、「先行技術文献」として引用された回数を算出し、被引用文献数を採用する場合には、引用調査データ記事の引用種別を用いて引用されている場合を、それぞれ1としてカウントし、合算することが記載されている。
すなわち、特許価値のランキングを得るために、解析対象となる特許がどれくらい引用されているか(被引用数)を用いていることが記載されている。
エ 引用文献6
(ア)前置報告で提示された本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、米国特許出願公開第2018/0300323号明細書(以下「引用文献6」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
[0023] This disclosure describes, in part, techniques for performing automatic document analysis. For instance, documents stored in one or more data repositories may be accessed automatically by one or more computing devices and analyzed based on one or more rule sets. The format, structure, and contents of any document stored in the data repositories may be initially unknown. Thus, in some instances, part of the analysis may include filtering documents from a data repository and pre-processing the documents to identify those that are suitable for further analysis. Examples of document types that may be analyzed include, but are not limited to, issued patents and published patent applications. The analysis may focus on specific portions of the documents such as, for example, abstracts or patent claims. Pre-processing may modify the document portions by standardizing the content and removing content that could negatively affect subsequent analysis through techniques such as stop word removal, stemming, and removal of duplicate words.
(当審訳)
[0023]本開示は、部分的に、自動文書解析を行う技術が記載されている。例えば、1つ以上のデータレポジトリに格納される文書は、1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって自動的にアクセスされ、1つまたは複数の規則セットに基づいて分析することができる。また、その形態、構成、およびデータリポジトリの中に格納された任意の書類の内容は、最初は未知であってもよい。したがって、いくつかの例において、分析の一部が、データリポジトリから文書をフィルタリングして、さらなる分析のために適切なものを識別するために文書を前処理するステップを含むことができる。分析され得る文書のタイプの例は、これらに限定されないが、発行された特許および公開された特許出願が挙げられる。分析は、例えば、要約または特許請求の範囲のような文書の特定の部分に焦点を合わせることができる。前処理は、コンテンツを標準化すること、停止語の除去、ステミング、及び複製の除去のような技術を介して、後続の分析に悪影響を及ぼし得る内容物を除去することによって文書を修正することができる。
[0030] In some instances, documents may be analyzed to determine (e.g., calculate) market scores for the documents. For instance, for a given document, subject matter of the given document may be analyzed to determine a classification associated with the given document. In some instances, the classification may include a North American Industry Classification System (NAICS) classification, however, other types of classifications can be used. A value associated with the classification is then determined and used to calculate the market score for the given document. In some instances, the value can correspond to the gross domestic product (GDP) associated with the classification.For example, respective GDPs may be determined for one or more of the NAICS classifications. The GDPs may then be used to determine normalized GDP scores for the NAICS classifications. Using the normalized GDP scores, a market value for the given document can include the normalized GDP score for the NAICS classification identified for the given document.
(当審訳)
[0030]いくつかの例では、文書は、文書のスコアを決定(例えば計算)に解析されてもよい。例えば、所与の文書に対して、所与の文書の主題は、所与の文書に関連する分類を決定するために分析することができる。いくつかの例では、分類は、北米産業分類(NAICS)分類を含んでもよいが、しかしながら、他のタイプの分類を使用することができる。分類に関連付けられた値は、次いで、所与の文書のスコアを計算するために決定され使用される。いくつかの例では、値は、分類に関連する国内総生産(GDP)に対応することができる。例えば、各GDPは一つ以上NAICS分類のために決定することができる。GDPは、NAICS分類のための正規化されたGDPのスコアを決定するために使用することができる。正規化されたGDPスコアを使用して、所与の文書の市場価値は、所与の文書について識別されたNAICS分類のための正規化されたGDPスコアを含むことができる。
[0088] Market score calculation 604 calculates scores for the documents under analysis using respective values (e.g., metrics) associated with the identified market classifications. For instance, each market classification identified for a document may be associated with a respective value. In some instances, the values are calculated based on the gross domestic product (GDP) of the country in which the documents are being analyzed. For instance, if patents are being analyzed in the United States, each market classification identified for a respective patent may be associated with the corresponding allocation of GDP of the United States. To associate a market classification with a GDP, the GDP for the market classification may be normalized based on the total GDP of the country. For instance, a respective GDP may be identified for each market classification that can be assigned to a document. The respective GDP may then be divided by the total GDP in order to determine a portion of the total GDP for each market classification. The portions can then be multiplied by 100 in order normalize the values using a scale between 0-100. In some instances, the values are then added to the lookup table described above such that market values can be identified for documents using the lookup table.
(当審訳)
[0088]スコアの計算604は、識別された市場区分に関連するそれぞれの値(例えば、測定値)を用いて分析中の文書のスコアを計算する。例えば、文書として特定される各市場区分はそれぞれの値に関連付けることができる。いくつかの例では、値は、文書が分析されている国の国内総生産(GDP)に基づいて計算される。例えば、特許は、米国において解析されている場合、それぞれの特許のために識別される各市場区分は、米国のGDPの対応する割当に関連付けられてもよい。市場区分をGDPに結合させるために、市場区分、GDPは、国のGDPに基づいて正規化することができる。例えば、各GDPは、文書に割り当てることができる各市場区分を識別することができる。各市場区分の全体のGDPの一部を決定するために、各GDPは、GDPによって分割することができる。0-100間のスケールを使用して、値を正規化するために、100を乗算することができる。いくつかの例において、マーケット値が、ルックアップテーブルを用いて文書を識別することができるように、上述したルックアップテーブルに追加される。
[0196] At 1606, a value associated with the market classification is determined. For instance, each market classification identified for a document may be associated with a respective value. As discussed above, in some instances, the values are calculated based on the GDP of the country in which the documents are being analyzed. For instance, if patents are being analyzed in the United States, each market classification may be associated with the GDP of the United States. In some instances, determining the value associated with the GDP for the market classification may include searching one or more databases of the Bureau of Economic Analysis (BEA), which includes data indicating the GDP for various NAICS classifications. In some instances, determining the value associated with the GDP for the market classification may include searching one more other databases that include data indicating GDP for various NAICS classifications (and/or any other types of market classification assigned to the documents).
[0197]At 1608, a market score is calculated for the document based at least in part on the value. For instance, values associated with each of the market classifications may be normalized. The normalized value can then be used as the market score for the document. For instance, the market score for the document can be calculated using the following equation:
式11
[図:0001393591000001.jpg]
In the above equation, the market score for the document includes the portion of the total value (VD) of the market that is associated with the document divided by the total value (VT) of the market, and then multiplied by 100 (and/or some other value in other instances). For instance, to determine market score of the document based on GDP, the market score can be calculated by dividing the portion of the total GDP associated with the market classification corresponding to the document by the total GDP, and then multiplying that result by 100. In some instances, the market score is calculated for each document during the analysis. In some instances, rather than calculating the market score for each document during the analysis, the lookup table described above may already include a respective market value associated with each market classification. The market score for the document can then be determined using the lookup table.
(当審訳)
[0196]ステップ1606では、市場区分に関連する値が決定される。例えば、文書として特定される各市場区分はそれぞれの値に関連付けることができる。上述したように、いくつかの例では、値は、文書が分析されている国のGDPに基づいて計算される。例えば、特許は、米国において分析されるならば、各市場区分は、米国のGDPと関連付けられてもよい。いくつかの例では、分類のためのGDPに関連する値を決定する経済分析の事務局(BEA)の1つ以上のデータベース、さまざまなNAICS分類のGDPを示すデータを含む検索を含むことができる。いくつかの例では、分類のためのGDPに関連する値を決定する様々なNAICS分類(及び/又は文書に割り当てられたマーケットの分類の他のタイプ)を示すデータを含む1つ以上の他のデータベースを検索することを含むことができる。
[0197]1608において、マーケットスコアは、値に少なくとも部分的に基づいて文書について計算される。例えば、市場区分のそれぞれに関連付けられた値は、正規化されてもよい。正規化された値は、その後、文書用市場スコアとして使用することができる。例えば、文書のスコアは、以下の方程式を用いて計算することができる。
式11
[図:0001393591000002.jpg]
上記の式において、文書のための市場スコアは、市場の合計値(VT)によって分割された文書と関連づけられた後、100(および/または他の例では、一部の他の値)を乗算することにより市場の合計値(VD2)の一部を含む。例えば、GDPに基づいて文書のスコアを決定するために、マーケットスコアは、総GDPによって文書に対応する市場区分に関連する全GDPの一部を割り、その結果に100を掛けることによって計算することができる。いくつかの場合には、マーケットスコアは、分析中の各文書に対して計算される。いくつかの例では、分析中の各文書のスコアを計算するのではなく、上記のルックアップテーブルは、既に各市場区分に関連付けられたそれぞれの市場価値を含むことができる。文書のスコアは、次に、ルックアップテーブルを用いて決定することができる。
以上の記載によれば、引用文献6には、特許文書を分析し、その価値を求める際に、文書が分析されている国の国内総生産(GDP)に基づいて計算されても良いことが記載されている。
(3)対比
本件補正発明と、引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「特許価値評価装置」は、「入力装置1、情報処理装置2、記憶装置3を備え、/入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許力偏差値を求められる」ものであって、情報を「入力」し、「処理」し、「記憶」するから、「情報処理装置」と称することができ、この点で、本件補正発明の「情報処理装置」と相違がない。
イ 引用発明は「情報処理装置2においては、母集団の特許に関する情報及び評価項目に関する情報を入力する特許データ入力処理部を有し、特許価値評価の対象とする複数個の特許を母集団として、この母集団に属する各特許に関する公報等による公表情報が、特許データ入力処理部21により入力処理され」、「この母集団の情報は記憶部3の母集団記憶部31に記憶され」るから、上記母集団の入力処理は、母集団の取得といえ、引用発明の「特許データ入力処理部21」は、「母集団を取得する取得部」といえる。
また、「母集団は、入手できる全ての特許が格納されている特許データベースに対して、母集団としたい特許を仕分ける基準となるデータ(検索式)を入力し、母集団抽出部にて、前記特許データベースに格納された特許データから、前記検索式に従って、母集団となる特許を抽出」するものである。
すなわち、母集団を取得する取得部にて取得される母集団は、「特許データベースに対して、母集団としたい特許を仕分ける基準となるデータ(検索式)を入力し、・・・前記特許データベースに格納された特許データから、前記検索式に従って、母集団となる特許を抽出」して得られたものであるといえるところ、「検索式」は検索するための式すなわち「検索クエリ」といえ、「前記検索式に従って、母集団となる特許を抽出」処理された上記母集団は、検索クエリにより得られた、所定の特許(知的財産権)の集合であり、上記母集団を抽出する元となるデータは、「この母集団に属する各特許に関する公報等による公表情報が、特許データ入力処理部21により入力処理される」の記載からみて、「知的財産に関する文献」の情報を含むことも明らかである。
してみると、引用発明の母集団は、「所定の検索クエリにより得られた、所定の知的財産権に関する文献の集合である母集団」といえる。
したがって、引用発明の「母集団の特許に関する情報及び評価項目に関する情報を入力する特許データ入力処理部」は、本件補正発明の「所定の検索クエリにより得られた、所定の知的財産権に関する文献の集合である母集団を取得する取得部」に相当する。
ウ 引用発明は「入力装置1から各種のデータが入力され、このデータは情報処理装置2に入力されて、その演算部23にて、特許力偏差値を求められるものであ」るから、特許価値評価装置の情報処理装置では、特許力偏差値を求めているといえる。
ここで、引用文献1の【0064】に「そして、母集団内における全特許の特許力偏差値をランク別に振り分けて、ランク別の特許件数を得る。これをランク別実績件数とする。このランクは、例えば、特許力偏差値が「15以下」、「15超~25以下」、「25超~35以下」、・・・「85超~」の9ランクである。」と記載されているから、引用発明の「特許力偏差値」は、母集団内における全特許をランク付けするための指標、すなわち、「母集団内における全特許」についての「母集団内における相対的な権利の強さを示す第1指標」といいうるものである。
また、引用発明において「母集団内における特許」は、「母集団に含まれる(特許)文献」といえることは、上記イのとおりである。
そして、引用発明では「特許価値評価に際して採用する評価項目は、例えば、対象特許の書誌事項に関する情報、出願人又は特許権者による所定行為(例えば、出願審査請求、意見書及び手続補正書の提出、年金の納付等)、対象特許に対する他者からの所定行為(情報提供、無効審判請求等)、審査官又は審判官の所定行為(拒絶理由通知、拒絶査定、特許査定・特許審決等)、並びに出願日、審査請求日及び登録日等から現在までの時間経過や、審査・権利状況において権利が確定したか又は特許庁に係属中であるかの項目を含む」ところ、「特許価値評価に際して採用する評価項目」は、上記評価価値を算出するために用いるパラメータということができ、「対象特許の書誌事項に関する情報、出願人又は特許権者による所定行為(例えば、出願審査請求、意見書及び手続補正書の提出、年金の納付等)、対象特許に対する他者からの所定行為(情報提供、無効審判請求等)、審査官又は審判官の所定行為(拒絶理由通知、拒絶査定、特許査定・特許審決等)、並びに出願日、審査請求日及び登録日等から現在までの時間経過」は、「文献に関するパラメータ」であり、「審査・権利状況において権利が確定したか又は特許庁に係属中であるかの項目」は、「文献の権利化に応じた第1重み」といえることは明らかである。
したがって、引用発明は、本件補正発明の「前記母集団に含まれる文献の各々について、前記文献に関するパラメータ及び前記文献の権利化に応じた第1重みに基づいて算出した値を、前記文献の前記母集団内における相対的な権利の強さを示す第1指標として算出する第1評価部」を、以下の相違点を除いて備えているといえる。
エ 引用発明の「前記文献に関するパラメータ」は、「対象特許の書誌事項に関する情報、出願人又は特許権者による所定行為(例えば、出願審査請求、意見書及び手続補正書の提出、年金の納付等)、対象特許に対する他者からの所定行為(情報提供、無効審判請求等)、審査官又は審判官の所定行為(拒絶理由通知、拒絶査定、特許査定・特許審決等)、並びに出願日、審査請求日及び登録日等から現在までの時間経過」などであるところ、上記パラメータに「文献の出願された国に応じた第2重みと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績」に相当するものがあるとはいえない。
オ まとめ(一致点・相違点)
以上まとめると、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は以下のとおりである。
<一致点>
所定の検索クエリにより得られた、所定の知的財産権に関する文献の集合である母集団を取得する取得部と、
前記母集団に含まれる文献の各々について、前記文献に関するパラメータ及び前記文献の権利化に応じた第1重みに基づいて算出した値を、前記文献の前記母集団内における相対的な権利の強さを示す第1指標として算出する第1評価部と、
を含む
情報処理装置。
<相違点>
本件補正発明は、前記文献に関するパラメータとして「前記パラメータとして、文献の出願された国に応じた第2重みと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる」のに対し、引用発明では、前記文献に関するパラメータとして、本件補正発明で特定される種類のパラメータが用いられていない点。
(4)判断
ア 特許に係る権利の強さを示す指標を算出するにあたって、文献の出願された国に応じた重みを用いることは、例えば、特許の数値による評価にあたって「各国の特許法と特許制度の特性」を考慮することを記載している引用文献3や「文書が分析されている国の国内総生産(GDP)」を用いることを記載している引用文献6の記載からみて、周知技術である。また、そのような指標を算出するにあたって、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績を用いることも、引用文献1の従来技術についての記載や引用文献3や引用文献4の記載からみて、周知技術である。
イ 引用文献1の【0006】には、従来技術として、「これに対して、審査状況及び権利状況、早期審査対象出願、被引用出願数、出願日からの経過日数等の内部情報及び経過情報を活用したデータ中心の統計的な評価方法も提案されている(特許文献1及び特許文献2)。これらの従来技術は、対象特許の出願人及び権利者自身の所定行為、例えば、早期審査対象出願及び国際出願等と、対象特許に対する他社からの所定行為、例えば、無効審判及び情報提供等と、審査官の所定行為、例えば、拒絶理由通知数及び引用文献数等と、時間経過、例えば、出願日からの経過日数及び登録日からの経過日数等とを、一定の計算式及びパラメータ配点に取り込んで、特許の価値評価を簡便に機械的に行い」と記載されており、特許の価値評価を行う際に、「被引用出願数」や「対象特許の出願人及び権利者自身の所定行為、例えば、早期審査対象出願及び国際出願等」をパラメータとして用いることが記載されている。さらに、引用文献1には、当該従来技術の課題として、「計算式の選定及びパラメータ配点方法に関する評価方法自体に恣意的判断が包含される」(【0007】)、「技術分野によっては、例外的な評価項目が含まれた場合に極端に偏った不適切な評価結果となる虞がある。例えば、化学分野では、先行出願に新たに実験データを追加して国内優先権出願する場合が比較的多いのに対し、機械及び電気の分野では、国内優先権出願が少ない。特許文献2の従来技術では、技術分野毎に適切な評価項目を選択するという概念が存在しないため、評価結果が偏る虞がある」(【0009】)のように、評価項目の選択を誤ると、正しい評価ができないという課題が記載されており、上記課題を解決するために、「Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いが最小になるように、評価項目を最適化する」(【0031】)構成を有しているといえる。そして、引用発明では、上記評価項目の最適化を、母集団毎に行っていることから、はじめに想定する評価項目は、その後に、より正規分布から外れる度合いが少なくなる評価項目の最適化を行えるように、上記従来例に記載されるものや上記アの周知技術におけるものも含めて、これまでに知られる評価項目を網羅するように特許力偏差値を求めるようにすることは、当業者であれば当然行うことである。
ウ してみると、引用発明において、特許力偏差値を求める段階での評価項目について、アで示した周知技術を採用して、「文献の出願された国に応じた重み」及び「文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績」を含むものとすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
エ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献3、4、6に記載された周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
(5)審判請求人の主張について
審判請求人は、パラメータについて、
「目的を異にする引用文献1に、(c1-2)を(c2)と共にパラメータとして組み合わせることはできません。」
「しかし、(c1-2)文献の出願された国に応じた第2重みを用いることについては言及しておらず、また、各引用文献にもこのような(c1-2)の第2重みについて記載がありません」、
「(c1-2)の第2重みを用いることについては、少なくとも審査官殿の認定する「恣意的判断や操作が介在しない…パラメータ」に該当しません。そして、「計算式の選定及びパラメータ配点方法に恣意的判断が包含されること(恣意的な特許価値評価を可及的に排除すること)を課題」とする引用文献1に、ある程度恣意的に操作可能なパラメータである(c1-2)文献の出願された国に応じた第2重みを用いると、引用文献1の課題を解決することができません。このため、(c1-2)の第2重みは、引用文献1との間で阻害要因のあるパラメータです。」
などと審判請求書の(3-2)で述べている。
まず、引用文献1の【0031】の「最適化演算部26は、このΣ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いを計算し、前記評価項目のうち、1又は複数個の評価項目を外して再度Σ(全評価項目Y)を演算し、Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いが最小になるように、評価項目を最適化する。」、【0062】の「この最適化処理においては、Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いを計算し、前記評価項目のうち、1又は複数個の評価項目を外して再度Σ(全評価項目)Yを演算し、Σ(全評価項目)Yが正規分布から外れる度合いが最小になるようにする(ステップS7)。対象特許を含む母集団の技術分野において、評価項目として採用した全ての項目の中に、例外的な評価項目(相関が強い項目等)が含まれる場合、極端に偏った特許力偏差値を算出してしまう。そこで、そのような不適切な評価項目を外し、中心極限定理を最良に実現するような母集団の評価項目の組合せを求めることにより、評価項目の最適化を行う。」などの記載によれば、そもそも、引用文献1に記載された技術事項は、全評価項目を用いて、母集団の各特許について特許力偏差値などを求めた後、全評価項目のうち、いくつかの評価項目を外して再計算を行うことにより、上記特許力偏差値などの分布が正規分布となるようにすることで「正規分布に近似されることので、その近似の度合いをカイ二乗検定して、評価項目の組合せによる近似の最適化を行って、特許基準価値及び/又は特許力偏差値を求めるから、得られた特許基準価値及び/又は特許力偏差値は、統計論に基本的に従い、恣意的な操作が極力排除されており、客観性及び合理性が著しく高い特許の価値評価が可能となる」(【0024】)効果を得るものであるといえる。
したがって、引用発明において、まず最初に評価項目(全評価項目)を想定する際には、上記のように正規分布となるように評価項目を外すことを想定し、それ以前に知られる評価項目は、なるべく網羅的に用意しておくことは当業者が普通に想定することであり、引用発明において、引用文献3、6に記載される周知技術を適用することに阻害要因がないことは明白である。
そして、引用文献3には、特許の価値を求める際にパラメータとして、「被引用数」(上記c2に相当する)、「各国の特許法と特許制度の特性」(上記(c1-2)に相当する)が、引用文献6には「文書が分析されている国の国内総生産(GDP)」(上記(c1-2)に相当する)を用いることが記載されているのであるから、引用発明に(c2)、(c1-2)を適用することはできないという主張は失当である。
また、「引用文献1に、ある程度恣意的に操作可能なパラメータである(c1-2)文献の出願された国に応じた第2重みを用いると、引用文献1の課題を解決することができません」との主張について検討するに、本件補正発明において特定される事項は「前記パラメータとして、文献の出願された国に応じた第2重みと、」のみであること、また、本願明細書の段落【0005】、【0006】に記載される、本願明細書に記載された課題・目的である「しかし、価値評価が変動し得るものであるにもかかわらず、上記手法のような従来のスコアシステムでは絶対値での評価しかしていない。このため、知的財産の価値を適切に評価することができない、という問題があった。/そこで、本発明の目的は、知的財産の価値を適切に評価することである。」(/は改行を示す。)と照らしてみても、上記「文献の出願された国に応じた第2重み」が「ある程度恣意的に操作可能なもの」であると限定して解さなければならない合理的な理由はない。すなわち、審判請求人の主張する「ある程度恣意的に操作可能なパラメータである(c1-2)文献の出願された国に応じた第2重み」という主張は、特許請求の範囲の記載に基づかない主張である。
したがって、上記審判請求人の主張は採用できない。
(6)独立特許要件についてのまとめ
したがって、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(7)本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
令和3年8月25日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし14に係る発明は、令和3年3月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項12に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項12に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1-7、9、11-14に係る発明は、本願の出願日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2-5に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1、3、4及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
(1)対比
本願発明と本件補正発明とを比べると、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明のパラメータに関する特定事項が、本件補正発明では「前記パラメータとして、文献の出願された国に応じた第2重みと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる」であったのに対し、本願発明では「前記パラメータとして、出願から権利化までの第1期間と、所定の基準日から権利喪失予定日までの第2期間との比率、文献の出願された国に応じた第2重み、及び、文献のファミリー数の少なくとも1つと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる」であって、本件補正発明では「文献の出願された国に応じた第2重み」のみが利用されるのに対し、本願発明では「文献の出願された国に応じた第2重み」以外のパラメータも選択的に用いることができる点で、本願発明と本件補正発明とは異なるといえる。(下線は当審で付与した。)
一方、上記第2の[理由]2(3)に記載したとおり、本件補正発明と引用発明とは、上記パラメータに関する特定事項の点で相違し、その余の点で一致しているのであるから、本願発明と引用発明の一致点及び相違点は、上記本件補正発明と引用発明との対比を援用すれば、以下のとおりとなる。
<一致点>
所定の検索クエリにより得られた、所定の知的財産権に関する文献の集合である母集団を取得する取得部と、
前記母集団に含まれる文献の各々について、前記文献に関するパラメータ及び前記文献の権利化に応じた第1重みに基づいて算出した値を、前記文献の前記母集団内における相対的な権利の強さを示す第1指標として算出する第1評価部と、
を含む
情報処理装置。
<相違点>
本願発明は、前記文献に関するパラメータとして「前記パラメータとして、出願から権利化までの第1期間と、所定の基準日から権利喪失予定日までの第2期間との比率、文献の出願された国に応じた第2重み、及び、文献のファミリー数の少なくとも1つと、文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる」のに対し、引用発明では、前記文献に関するパラメータとして、本願発明で特定される種類のパラメータが用いられていない点。
(2)相違点の判断
ア 上記パラメータに関する特定事項のうち、「文献が他の文献に引用された数を示す被引用実績とを用いる」ことについては、上記第2の[理由]2(4)にて判断したとおりであり、引用発明において、引用文献3や引用文献4の記載に示された周知技術を採用することは、当業者が容易になし得たことである。
イ 上記パラメータが「出願から権利化までの第1期間と、所定の基準日から権利喪失予定日までの第2期間との比率、文献の出願された国に応じた第2重み、及び、文献のファミリー数の少なくとも1つ」であり、つまり、上記パラメータとして「文献の出願された国に応じた第2重み」とそれ以外のパラメータを選択的に用いることができる点について検討する。
引用発明において、「評価項目を最適化する前の母集団毎に特許力偏差値を求める段階にあっては、上記従来例に記載されるものも含め、これまでに知られる評価項目を網羅するように特許力偏差値を求めるようにすることは、当業者であれば当然行うことである」のは、上記第2の[理由]2(4)にて記載したとおりであり、引用文献1の【0006】に「特許の価値評価を行う際に、「被引用出願数」や「対象特許の出願人及び権利者自身の所定行為、例えば、早期審査対象出願及び国際出願等」をパラメータとして用いることが記載され」、引用文献3に、「活用性を評価するための核心評価要素として・・・海外ファミリー情報(海外ファミリー出願の有無または海外ファミリー出願国数)」、「国内(韓国)特許を評価するための評価モデルを生成するにおいて・・・海外ファミリー国数・・・被引用数・・・などが評価要素として使用され得る」などの記載があることから、「文献の出願された国に応じた第2重み」以外のパラメータのうちの「文献のファミリー数」を引用発明の評価項目として採用することは、当業者が容易になし得たことである。
ウ 本願発明の奏する作用効果は、引用発明、引用文献3、4に記載された技術及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、本願発明は、引用発明、引用文献3、4に記載された技術及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-011323