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特許拒絶査定不服審判

2021-010987

遊技機

審判番号
2021-010987
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-103451外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年08月18日
審決日
2022年11月08日
公報発行日
2023年01月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A63F) / P18 .537-WZ (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-103451「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 9月26日出願公開、特開2019-162489〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成29年1月31日(以下「遡及日」という。)に出願した特願2017-15299の一部を令和1年6月3日に新たな特許出願(特願2019-103451)としたものであって、令和2年3月16日付けで拒絶の理由が通知され、同年5月1日に意見書及び手続補正書が提出され、同年10月14日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年12月2日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、令和3年5月21日付け(送達日:同年6月1日)で、令和2年12月2日付け手続補正が却下されるとともに拒絶査定がなされ、それに対して、令和3年8月18日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、これに対し、当審において、令和4年7月13日付けで拒絶の理由(以下「当審拒絶理由」という。)が通知され、同年9月1日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 第2 本願発明 本願の請求項に係る発明は、令和4年9月1日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである(なお、符号A等は、分説するために当審で付した。分説された本願発明の発明特定事項を符号に基づき以下「特定事項A」等という。)。 「A 所定条件の成立に基づき、識別情報が変動するゲームを実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、 B 演出を表示可能な表示装置と、 C 前記表示装置における表示を制御する演出制御手段と、を備え、 D 前記演出制御手段は、 D1 前記ゲームに関連して、背景画像及び演出表示を含む所定表示と、当該ゲームの実行権利である始動記憶を示す始動記憶表示と、前記識別情報と、を前記表示装置の表示領域に表示可能であり、 D21 前記始動記憶表示及び前記識別情報とは異なる表示であって、特定の情報である第1特定表示の表示に関して、第1特定領域と、前記表示装置の表示領域よりも小さい領域であって当該第1特定領域に隣接して当該第1特定領域を囲む枠状の第2特定領域と、を前記表示装置の表示領域に設定して、当該第1特定領域に当該第1特定表示を表示するとともに、 D22 前記第1特定領域及び前記第2特定領域には前記所定表示を表示せず、 D23 前記第1特定表示と、当該第1特定表示を除く当該第1特定領域の表示と、当該第2特定領域の表示と、を互いに異なる表示色で表示し、 D3 前記第1特定領域に、前記第1特定表示として複数の文字を同時に表示可能であり、 D4 異常報知表示又は遊技球の発射に係る指示表示を前記第1特定表示として、前記第2特定領域で囲まれた前記第1特定領域に表示可能であるとともに、当該異常報知表示及び当該遊技球の発射に係る指示表示とは異なる情報を第2特定表示として前記表示装置に表示可能であり、 D5 前記第2特定表示の表示に関して、前記表示装置の表示領域に前記第2特定領域を設定せずに前記第1特定領域を設定して、当該第1特定領域に当該第2特定表示を表示するとともに、当該第2特定表示に係る当該第1特定領域にも前記所定表示を表示しない E ことを特徴とする遊技機。」 第3 当審拒絶理由の概要 当審拒絶理由は、概略、次の理由を含むものである。 (進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 ・請求項1~3 ・引用文献等 引用文献1 特開2014-226494号公報 引用文献2 特開2016-135220号公報(周知技術を示す文献) 引用文献3 特開2016-179340号公報(周知技術を示す文献) 引用文献4 特許第6024058号公報(周知技術を示す文献) 引用文献5 特開2015-160043号公報(周知技術を示す文献) 引用文献6 特開2014-83093号公報(周知技術を示す文献) 第4 引用文献の記載、引用発明、周知技術 1 当審拒絶理由で引用文献1として引用され、本願の遡及日前に日本国内または外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2014-226494号公報(平成26年12月8日公開)には、パチンコ遊技機(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている(下線は当審で付した。以下同様。)。 (1) 「【0013】 まず、本発明の一実施形態に係る遊技機1の全体的な構成について説明する。 なお、以下の説明では、遊技機1を遊技者から見て、手前側を遊技機1の前側とし、奥側を遊技機1の後側として、前後方向を規定する。また、遊技機1を遊技者から見て、左手側を遊技機1の左側とし、右手側を遊技機1の右側として、左右方向を規定する。」 (2) 「【0030】 装飾図柄表示装置27は、複数の装飾図柄43・43・43の変動を表示し、装飾図柄遊技の結果(特別図柄遊技の大当り判定の結果)を遊技者に表示(報知)する装置である。また、装飾図柄表示装置27には、図柄遊技の映像が表示される。ここで、「図柄遊技の映像」とは、図柄変動(装飾図柄43・43・43の映像)及び演出映像の組合せからなる映像を指すものである。なお、演出映像とは、図柄とは異なる絵柄(所定のキャラクタ等)を用いた映像(予告映像や背景映像等)である。」 (3) 「【0037】 なお、大当り遊技における大入賞装置24の開放状態と閉塞状態との連続した切り替えは、所定の回数(例えば、16回(ラウンド))だけ行われる。なお、大入賞装置24の1ラウンド当りの開放状態は、所定の時間(例えば、30秒)を経過した場合か、又は所定の個数(例えば、10個)の遊技球が入賞した場合に終了する。なお、1個の遊技球が、大入賞口32へ入賞すると、賞球として例えば15個の遊技球が払い出される。」 (4) 「【0044】 なお、装飾図柄表示装置27の液晶表示部42には、特別図柄変動保留回数表示部45が設けられる。特別図柄変動保留回数表示部45には、保留絵柄が表示され、特別図柄遊技の(変動)保留回数が当該保留絵柄の個数により遊技者に報知される。特別図柄遊技の(変動)保留回数は、上限を4回として、遊技球の始動口22への入賞に応じて加算され、あるいは特別図柄41の変動に応じて減算されて表示される。」 (5) 「【0088】 次に、主として装飾図柄表示装置27の液晶表示部42の表示を制御する表示制御回路100の構成について、図4を用いて説明する。」 (6) 「【0096】 ステップS003において、ステップS002における始動口22に遊技球が入賞すると、特別図柄遊技が行われる。特別図柄遊技では、始動口22に遊技球が入賞した際に、特別図柄遊技の大当り判定が行われる。特別図柄遊技の大当り判定の結果は、特別図柄表示装置26に表示された特別図柄41によって遊技者に報知される。 【0097】 ステップS004において、ステップS003における特別図柄遊技の大当り判定が行われた後に、装飾図柄遊技が行われる。装飾図柄遊技では、特別図柄遊技の大当り判定の結果に応じた結果が、装飾図柄表示装置27の液晶表示部42(装飾図柄43・43・43)によって遊技者に報知される。 【0098】 ステップS005において、ステップS003における特別図柄遊技の大当り判定の結果が大当りであると、ステップS004における装飾図柄遊技の結果が報知された後に、大入賞装置24(特別電動役物)が作動して、特別電動役物遊技が行われる。大入賞装置24が作動すると、大入賞口32に遊技球が入賞可能となる。」 (7) 「【0142】 次に、図18のフローチャートを用いて、表示制御回路100の処理について説明する。 【0143】 ステップS301において、表示制御CPU101は、サブ制御回路90から演出パターンコマンドを受信したか否かを判定する。 表示制御CPU101は、サブ制御回路90から演出パターンコマンドを受信したと判定した場合には、ステップS302へ移行する。 一方、表示制御CPU101は、サブ制御回路90から演出パターンコマンドを受信していないと判定した場合には、ステップS303へ移行する。 【0144】 ステップS302において、表示制御CPU101は、ステップS301にて受信した演出パターンコマンドに基づいた図柄遊技の映像を装飾図柄表示装置27に表示する。 【0145】 こうして、ステップS302において、演出パターンコマンドに基づいた図柄遊技の映像の表示が開始される。より詳細には、装飾図柄43・43・43の変動の映像の表示が開始され、演出映像の表示が開始される。 ・・・ 【0147】 ステップS303において、表示制御CPU101は、ステップS301にて受信した演出パターンコマンド(より具体的には、リーチ前予告指定コマンド)によって、予告演出に関する演出映像としてセリフ演出映像が指定されているか否かを判定する。 表示制御CPU101は、セリフ演出映像が指定されていると判定した場合には、ステップS304へ移行する。 一方、表示制御CPU101は、セリフ演出映像が指定されていないと判定した場合には、ステップS305へ移行する。 【0148】 ステップS304において、表示制御CPU101は、セリフ演出映像の処理を行う。 なお、セリフ演出映像の処理についての詳細な説明は後述する。 表示制御CPU101は、ステップS304の処理を行った後、ステップS305へ移行する。」 (8) 「【0155】 以下では、8パターンのセリフ演出映像のうち、第1セリフ演出映像が指定されたものとして、図19のフローチャートの具体的な内容を説明する。 【0156】 ステップS401において、表示制御CPU101は、装飾図柄表示装置27に「黒色のセリフ欄46」を表示させる。 より詳細には、表示制御CPU101は、ステップS301にて受信した演出パターンコマンド(リーチ前予告指定コマンド)をVDP106に送信する。VDP106は、表示制御CPU101から送信されたリーチ前予告指定コマンドに応じた表示データ(セリフ欄46)をVROM107から選択し、LCD回路109を介して装飾図柄表示装置27に送信する。以下でも同様に、表示制御CPU101が種々のコマンドをVDP106に送信することにより、各種の映像を装飾図柄表示装置27に表示させることができるものとする。 【0157】 ここで、図20に示すように、第1セリフ演出映像においては、「セリフ欄の登場時の色」として「黒」が設定されている。従って、表示制御CPU101は、装飾図柄表示装置27に「黒色」のセリフ欄46を表示(登場)させる。 【0158】 図21に示すように、セリフ欄46は、所定のセリフ(文字列)を表示させるものである。セリフ欄46は、装飾図柄表示装置27の下部に表示される。セリフ欄46は、枠部46a及びセリフ表示部46bから構成される。 なお、セリフ欄46(特に本実施形態においては、セリフ表示部46b)は、本発明に係るキャラクタの一実施形態である。 【0159】 枠部46aは、セリフ欄46の外周部分を構成するものである。枠部46aは、左右方向に長く形成される。 【0160】 セリフ表示部46bは、枠部46aによって囲まれた領域である。セリフ表示部46b内には、遊技者の興趣を高めるようなセリフが適宜表示される。セリフ表示部46bの色は、任意に変化させることが可能である。具体的には、セリフ表示部46bの領域のうち一部分の色を他の部分とは異なる色に変化させることや、セリフ表示部46bの領域全体に対して当該一部分(他の部分とは異なる色に変化した部分)の領域が占める割合を変化させること等が可能である。 【0161】 本実施形態においては、セリフ表示部46bの色は、装飾図柄表示装置27に表示された時点(登場時)で領域全体が「黒色」に設定されているものとする。以下、セリフ表示部46bのうち、黒色の部分(領域)を「黒色領域TB」と称す。すなわち、セリフ表示部46bが装飾図柄表示装置27に表示された時点では、当該セリフ表示部46b全体が黒色領域TBである。このように、ステップS401における「黒色のセリフ欄46」とは、「セリフ表示部46bが黒色であるセリフ欄46」を意味するものとする。 また、本実施形態においては、セリフ表示部46bに表示されるセリフの一例として、「○×△□○×△□!?」との文字列が表示される。後述するようにセリフ欄46の色が変化しても、この文字列の色は変化しないものとする。」 (9) 「【0213】 また、本実施形態においては、セリフ欄46のうちセリフ表示部46bの色が変化するものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、セリフ欄46全体(枠部46a及びセリフ表示部46b)の色が変化する構成とすることも可能である。 【0214】 また、本実施形態においては、本発明に係るパターンの一例として「色」を例示し、セリフ欄46(セリフ表示部46b)のパターンの一つである色だけが変化するものとしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、セリフ欄46の色が変化すると共に、当該セリフ欄46(例えば、セリフ欄46の枠部46a)の形状や模様が変化する構成とすることも可能である。また、セリフ欄46の色は変化せず、形状や模様だけが変化する構成とすることも可能である。すなわち、本発明に係るパターンは、キャラクタの色、形状、模様、大きさ等であっても良い。 【0215】 また、本実施形態においては、セリフ表示部46bの色として、黒色、赤色及び金色を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、種々の色を用いることが可能である。また、色は単色に限らず、グラデーションを用いたり、色と模様とを組み合わせたりすることも可能である。」 【0216】 また、本実施形態においては、セリフ表示部46bに表示されたセリフ(文字列)の色は変化しないものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、セリフ表示部46bの色の変化に合わせて当該セリフの色や形状、若しくはセリフの内容が変化しても良い。」 (10) 「【0220】 例えば図27に示すように、表示制御CPU101は、本発明に係るキャラクタの他の実施形態として、人物を模したキャラクタ48(例えば、白色)を装飾図柄表示装置27の右端から登場させる。この際、表示制御CPU101は、セリフ欄46に「ボタン連打でキャラクタの色を変えろ!」というセリフを表示させ、遊技者が操作ボタン14を連打するように促す。」 (11) 「【図3】 [図:0001392621000001.jpg] 」 (12) 「【図21】 [図:0001392621000002.jpg] 」 (13) 図3の記載、【0044】の「特別図柄変動保留回数表示部45」の記載から、引用文献1には、「特別図柄変動保留回数表示部45は、特別図柄変動保留回数表示部45を囲む領域を備えていないこと」(以下「認定事項ア」という。)が記載されていると認められる。 (14) 図21の記載、【0044】の「装飾図柄表示装置27の液晶表示部42」の記載、【0158】の「セリフ欄46は、枠部46a及びセリフ表示部46bから構成される」の記載、【0159】の「枠部46aは、セリフ欄46の外周部分を構成するものである」の記載から、引用文献1には、「セリフ欄46は、装飾図柄表示装置27の液晶表示部42に表示されること」(以下「認定事項イ」という。)、「枠部46aは所定の領域であること」(以下「認定事項ウ」という。)、及び「枠部46aの大きさは、液晶表示部42の大きさよりも小さいこと」(以下「認定事項エ」という。)が記載されていると認められる。 (15) 【0213】の「セリフ欄46全体(枠部46a及びセリフ表示部46b)の色」の記載から、引用文献1には、「枠部46aに色が設定されていること」(以下「認定事項オ」という。)が記載されていると認められる。 (16) 上記(1)~(15)からみて、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている(a等は本願発明の分説に概ね対応させて当審で付した。また、引用箇所の段落番号を併記した。)。 「a 始動口22に遊技球が入賞すると、特別図柄遊技の大当り判定が行われ、特別図柄遊技の大当り判定が行われた後に、装飾図柄遊技が行われ、 装飾図柄遊技では、装飾図柄表示装置27の液晶表示部42において、複数の装飾図柄43・43・43の変動を表示し、特別図柄遊技の大当り判定の結果である装飾図柄遊技の結果を遊技者に報知し、 特別図柄遊技の大当り判定の結果が大当りであると、装飾図柄遊技の結果が報知された後に、大入賞口32に遊技球が入賞可能となり、1個の遊技球が、大入賞口32へ入賞すると、賞球として15個の遊技球が払い出される遊技機1において(【0013】、【0030】、【0037】、【0096】~【0098】)、 b 図柄変動(装飾図柄43・43・43の映像)及び、図柄とは異なる絵柄(所定のキャラクタ等)を用いた映像(予告映像や背景映像等)である演出映像の組合せからなる映像である図柄遊技の映像が表示される装飾図柄表示装置27と(【0030】)、 c 装飾図柄表示装置27の液晶表示部42の表示を制御する表示制御回路100と(【0088】)、を備え、 d 表示制御回路100は(【0142】)、 装飾図柄43・43・43の変動の映像と、演出映像を装飾図柄表示装置27に表示し(【0144】、【0145】)、装飾図柄表示装置27の液晶表示部42に設けられた特別図柄変動保留回数表示部45に保留絵柄を表示し(【0044】)、 特別図柄変動保留回数表示部45は、特別図柄変動保留回数表示部45を囲む領域を備えていないものであり(認定事項ア)、 演出パターンコマンドによって、予告演出に関する演出映像としてセリフ演出映像が指定されている場合には、セリフ演出映像の処理を行い(【0147】、【0148】)、 セリフ演出映像が指定されると(【0155】)、 装飾図柄表示装置27の液晶表示部42にセリフ欄46を表示させ(【0157】、認定事項イ)、 セリフ欄46は、枠部46a及びセリフ表示部46bから構成され、所定のセリフ(文字列)を表示させるものであり(【0158】)、 枠部46aは、セリフ欄46の外周部分を構成する所定の領域であり、その大きさは、液晶表示部42の大きさよりも小さく(【0159】、認定事項ウ、認定事項エ)、 セリフ表示部46bは、枠部46aによって囲まれた領域であり(【0160】) セリフ表示部46bに表示されるセリフの一例として、「○×△□○×△□!?」との文字列が表示され(【0161】)、 枠部46aに色が設定され(認定事項オ)、 セリフ表示部46bの色として、種々の色を用いることが可能であり、また、色は単色に限らず、グラデーションを用いたり、色と模様とを組み合わせたりすることも可能であり(【0215】)、 例えば、セリフ欄46に「ボタン連打でキャラクタの色を変えろ!」というセリフを表示させ、遊技者が操作ボタン14を連打するように促す(【0220】)、 e 遊技機1(【0013】)。」 2 当審拒絶理由で周知技術を示す引用文献3として引用され、本願の遡及日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2016-179340号公報(平成28年10月13日公開)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。 (1) 「【2912】 図302(b)は、特図1変動遊技の実行中であり、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す特図1の変動表示を行っている状態を示している。装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cにはそれぞれ装飾図柄が上から下に移動する装飾図柄の変動表示が行われ 【2913】 ている(図中、下向きの矢印で示す)。また、特図1の第四図柄表示領域a2には特図1変動遊技が実行中であることを示す表示がされている。当該特図1変動遊技の開始に伴い特図1の保留が1つ減るため、特図1保留ランプ218には2つのLEDが点灯しており特図1の保留数が「2」であることが示されている。また、装飾図柄表示装置208の特図1保留数表示領域801には、2つの保留表示h1、h2がされて特図1の保留数が2であることが示されている。また、特図1保留数表示領域a1には、特図1の保留数を示す数字「2」が表示されている。特図1保留数表示領域801の1番目の保留表示h1は通常保留表示であり、2番目の保留表示h2は特図1の先読み結果を報知する先読み保留表示である。装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部の特別演出領域803には消化された保留があたかも移動してきたかのように黒丸の画像による変動アイコン表示がされている。」 (2) 「【2931】 図304(f)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示される電サポ中表示画面を例示している。電サポ状態時に特図変動遊技が行われており、表示領域中央の左中右図柄表示領域208a、208b、208cで装飾図柄の変動表示が行われている。電サポ状態時は右打ちをして第二普図始動口229に多くの遊技球を通過させるとともに、特図2始動口232に多くの遊技球を入賞させるようにすべきである。このため、装飾図柄の変動表示を背景表示として装飾図柄表示装置208の表示領域の中央部に大きく「右打ちしてね!」の文字列と拡大された遊技球に時計回りの矢印による打ち出し方向示唆表示がされている。なお、特別演出領域803には、特図2の通常保留の画像による変動アイコン表示がされており、さらに、特図2保留表示領域には1個の通常保留表示h4がされている。 【2932】 図304(g)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されるデモ表示画面を例示している。本例では、「Daito」の文字列が表示されている。図304(h)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に表示されるエラー表示画面を例示している。本例では、扉開放エラー画面と皿満タンエラー画面が表示されている。」 (3) 「【2943】 図305(i)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図304(f)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図305(i)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および電サポ中表示画面は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。 【2944】 図305(j)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図304(h)に示す画像が表示されているときに、当該表示領域の一部を演出可動体224が隠している状態を示している。図305(j)に示す例では、左中右図柄表示領域208a、208b、208cの装飾図柄の変動表示、および皿満タンエラー画面は、演出可動体224により少なくとも一部が隠されるようにしている。一方、扉開放エラー画面は演出可動体224で隠されないようにしている。」 (4) 「【6805】 図621は、実施例20の操作手段画像表示を時系列に示した図である。本実施例では、同図(a)に示すように、装飾図柄表示装置208の表示領域内の例えば右端上方に、特図1第4図柄表示領域208eと特図2第4図柄表示領域208fを設けている。この特図1第4図柄表示領域208eは、特図1変動遊技の当否結果を表示し、特図1変動遊技中(特図1の変動中)は特図1の第4図柄217として丸形の図形を点滅表示する。特図2第4図柄表示領域208fは、特図2変動遊技の当否結果を表示する領域であり、特図2変動遊技中(特図2の変動中)は特図2の第4図柄218として三角形の図形を点滅表示する。なお、第7実施形態では変動遊技の一例として特図1変動遊技を行う場合を例に説明するが、特図2変動遊技であっても同様に実施できる。 【6806】 装飾図柄表示装置208の表示領域内の例えば左端下方には、保留表示領域700が設けられ、保留表示領域700の右端部は変動アイコン表示領域702として確保されている。ここでは、特図1の保留が二つあることを表す保留アイコンPI1、PI2が表示されている。なお、以下の説明では、1つの保留表示領域700を設ける場合を例に示すが、図595に示すように特図1保留表示領域281と特図2保留表示領域282とを個別に設けてもよい。 ・・・ 【6809】 同図(c)に示すタイミングは、装飾図柄の変動表示中に、装飾図柄表示装置208の表示領域の右下方に、演出表示704(例えば、「吉宗は八代将軍よ。」という吹き出しの文字表示と、キャラクタ画像(姫)を表示する予告演出に対応する画像)を表示している状態である。ここでは、演出表示704は装飾図柄の変動表示の一部を遊技者に視認困難としているが、装飾図柄の変動表示の一部を遊技者に視認可能としてもよい。 ・・・ 【6827】 同図(g-1)は、同図(g)に示すタイミングで、チャンスボタン136の2回目の操作を行った場合の表示例である。このタイミングでは、チャンスボタン136の2回目の操作が行われたことに基づき、第1の操作手段画像BG1と第1の経過時間報知画像TG1を消去した後に、先に表示されている演出表示(第一の予告演出に対応する画像)704とは別の、予告演出に対応する画像730(第二の予告演出に対応する画像であって、この例では、「チャンスだ!」という文字表示)を装飾図柄表示装置208の表示領域に表示している。しかしこの状態でも、第二の予告演出に対応する画像730の一部は、演出表示704(第一の予告演出に対応する画像)によって遊技者に視認困難とされている。また、演出表示704の一部を変化させている。具体的には、チャンスボタン136の2回目の操作が行われたことに基づき、吹き出し内の第2の操作手段画像BG2を消去し、特図の大当り予告演出の一種である「激アツよ!」という文字を表示している。」 (5) 「【図302】 [図:0001392621000003.jpg] 」 (6) 「【図304】 [図:0001392621000004.jpg] 」 (7) 「【図305】 [図:0001392621000005.jpg] 」 (8) 「【図621】 [図:0001392621000006.jpg] 」 (9) 【2943】には、「図305(i)は、装飾図柄表示装置208の表示領域に図304(f)に示す画像が表示されているとき」と、【2931】には、「図304(f)は、・・・装飾図柄表示装置208の表示領域の中央部に大きく「右打ちしてね!」の文字列と拡大された遊技球に時計回りの矢印による打ち出し方向示唆表示がされている」と、それぞれ記載されている。 また、【2912】、【2913】の「図302(b)は、・・・装飾図柄表示装置208の長方形の表示領域の下側横辺の中央部の特別演出領域803には・・・黒丸の画像による変動アイコン表示がされている」の記載、及び、図302(b)の記載からみて、図305(i)に示されている「特別演出領域803」の黒丸の画像も変動アイコン表示と認められる。 以上のことから、引用文献3には、装飾図柄表示装置208には、打ち出し方向示唆表示である「右打ちしてね!」の文字列と、黒丸の画像による変動アイコン表示が表示されることが記載されていると認められる。 (10) 【6805】、【6806】には、「図621は、・・・装飾図柄表示装置208の表示領域内の例えば左端下方には、保留表示領域700が設けられ、・・・特図1の保留が二つあることを表す保留アイコンPI1、PI2が表示されている」と、【6809】には、「同図(c)に示すタイミングは、装飾図柄の変動表示中に、装飾図柄表示装置208の表示領域の右下方に、演出表示704(例えば、「吉宗は八代将軍よ。」という吹き出しの文字表示と、キャラクタ画像(姫)を表示する予告演出に対応する画像)を表示している状態である」と、【6827】には、「同図(g-1)は、・・・予告演出に対応する画像730(第二の予告演出に対応する画像であって、この例では、「チャンスだ!」という文字表示)を装飾図柄表示装置208の表示領域に表示している」と、それぞれ記載されている。 また、図621(a)~(g-1)から、「保留表示領域700」は、「保留表示領域700」を囲む枠状の領域を備えない領域であることが見て取れる。 そして、図621(c)及び図621(g-1)から、「保留表示領域700」には、保留アイコンPI1が表示されるとともに、「演出表示704」及び「予告演出に対応する画像730」が表示されていないことが見て取れる。 以上のことから、引用文献3には、装飾図柄表示装置208の保留表示領域700は、保留表示領域700を囲む枠状の領域を備えない領域であり、保留表示領域700には、保留アイコンPI1が表示されるとともに、演出表示704及び予告演出に対応する画像730が表示されないことが記載されていると認められる。 3 当審拒絶理由で周知技術を示す引用文献4として引用され、本願の遡及日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特許第6024058号公報(平成28年11月9日発行)には、遊技台(発明の名称)に関し、次の事項が図とともに記載されている。 (1) 「【1848】 図200~図201は、実施例31の操作手段画像表示を時系列に示した図である。本実施例は、第1の状態報知画像SG1を、第1の操作手段画像BG1および第1の経過時間報知画像TG1の少なくともいずれかで遊技者に視認困難とさせるものである。 【1849】 図200(a)に示すタイミングは、第1特図表示装置212の図柄変動表示が終了し、停止図柄が表示されているとともに、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cでははずれの装飾図柄の組み合わせである「装飾4-装飾1-装飾7」が停止表示されている。また、保留表示領域700には、ここでは2個の特図1の保留アイコンPI1、PI2が示されている。 【1850】 次いで、同図(b)に示すタイミングでは、特図1の保留が1つ消化されて、特図1変動遊技の保留が2から1に減少し、第1特図表示装置212では図柄変動表示が開始され、特図1第4図柄表示領域208eは丸形の図形を点滅表示している。 【1851】 同図(c)に示すタイミングでは、保留表示領域700において、消化された保留に対応する保留アイコンPI1が変動アイコン表示領域702に移動する移動アニメーションが開始している。 【1852】 同図(d)に示すタイミングでは、装飾図柄表示装置208の図柄表示領域208a~208cでは特図1の装飾図柄の変動表示が開始されている。また、保留表示領域700では移動アニメーションが完了し、残りの保留に対応する保留アイコンPI1が表示されるとともに、変動アイコン表示領域702に当該変動遊技に対応する変動アイコンCIが表示されている。 ・・・ 【1861】 同図(l)~同図(m)に示すタイミングは、キャラクタ(姫)の選択が決定されたことを示す演出を実行している状態であり、同図(n)~(o)に示すタイミングは、決定したキャラクタ(姫)によるスーパーリーチ演出を実行している状態である。」 (2) 「【1880】 図205は、実施例35の操作手段画像表示を時系列に示した図である。本実施例は、エラー表示714によって、状態報知画像SGの少なくとも一部の視認性を低下させるものである。 【1881】 同図(A)~(D)に示すタイミングはそれぞれ、図200(e)~(g)および(m)に示すタイミングと同じタイミングである。ここでは、一例として同図(A)に示すタイミングで、扉開放エラーを検出し、エラー表示714(例えば「エラー:扉が開いています!」という文字表示)を行っている状態を示している。エラー表示714は例えば、第1の状態報知画像SG1、第2の状態報知画像SG2および第3の状態報知画像SG3に亘って表示される。 【1882】 エラー表示714は例えば同図(D)に示すように、扉開放エラーの状態が解除されない期間中は継続して表示される。なお、本実施例のエラー表示714は、演出表示704あるいは報知表示706ともいえる。」 (3) 「【図200】 [図:0001392621000007.jpg] (図200(m)の矢印は当審で付した。)」 (4) 「【図205】 [図:0001392621000008.jpg] (図205(D)の矢印は当審で付した。)」 (5) 【1852】の「同図(d)に示すタイミングでは、装飾図柄表示装置208の・・・変動アイコン表示領域702に当該変動遊技に対応する変動アイコンCIが表示されている」の記載において、「同図」が「図200」であることは、【1848】~【1851】の記載から見て明らかである。 そして、上記【1852】の記載、及び図200(d)の記載を踏まえると、図205(A)の「変動アイコンCI」が表示されている領域も同様に「変動アイコン表示領域702」であることは明らかである。 さらに、【1880】、【1881】には、「図205は、・・・同図(A)に示すタイミングで、・・・エラー表示714(例えば「エラー:扉が開いています!」という文字表示)を行っている」と記載され、図205(A)には、「装飾図柄表示装置208」に「エラー表示714」が表示されていることが見て取れる。 以上のことから、引用文献4には、装飾図柄表示装置208には、エラー表示714(例えば「エラー:扉が開いています!」という文字表示)と、変動アイコンCIが表示されることが記載されていると認められる。 (6) 【1849】の「図200(a)・・・は、・・・装飾図柄表示装置208の・・・保留表示領域700には、ここでは2個の特図1の保留アイコンPI1、PI2が示されている」の記載を踏まえると、図200(m)において、合議体が矢指した部分の四角い領域は、装飾図柄表示装置208に表示された「保留表示領域700」であり、白丸の画像は「保留アイコンPI1」であるといえる。 そして、上記(5)の検討を踏まえると、図205(D)において、合議体が矢指した部分の四角い領域は、装飾図柄表示装置208に表示された「保留表示領域700」であり、白丸の画像は「保留アイコンPI1」であるといえる。 そうすると、図200(m)及び図205(D)から、「保留表示領域700」は、「保留表示領域700」を囲む枠状の領域を備えない領域であることが見て取れる。 また、【1861】の「同図(m)に示すタイミングは、キャラクタ(姫)の選択が決定されたことを示す演出を実行している状態」の記載から、図200(m)及び図205(D)には、「キャラクタ(姫)」の画像が表示されていると認められる。 そうすると、図200(m)及び図205(D)から、「保留表示領域700」には、白丸の画像による「保留アイコンPI1」が表示されるとともに、「キャラクタ(姫)」の画像が表示されていないことが見て取れる。 以上のことから、引用文献4には、装飾図柄表示装置208の保留表示領域700は、保留表示領域700を囲む枠状の領域を備えない領域であり、保留表示領域700には、白丸の画像による保留アイコンPI1が表示されるとともに、キャラクタ(姫)の画像が表示されないことが記載されていると認められる。 4 周知技術1 上記2(9)、3(5)からみて、遊技機の技術分野において、「装飾図柄表示装置には、打ち出し方向示唆表示の文字列又はエラー表示の文字列と、変動アイコン画像が表示される」ことは周知技術であると認められる(以下「周知技術1」という。)。 5 周知技術2 上記2(10)、3(6)からみて、遊技機の技術分野において、「装飾図柄表示装置の保留表示領域は、保留表示領域を囲む枠状の領域を備えない領域であり、保留表示領域には、保留アイコンが表示されるとともに、演出表示、予告演出の画像やキャラクタの画像は表示されない」ことは周知技術であると認められる(以下「周知技術2」という。)。 第5 対比 本願発明と引用発明とを対比する。なお、見出しは(a)等とし、本願発明の分説に対応させている。 (a) 引用発明の「始動口22に遊技球が入賞する」こと、「複数の装飾図柄43・43・43」、「複数の装飾図柄43・43・43の変動を表示」する「装飾図柄遊技」は、それぞれ、本願発明の「所定条件の成立」、「識別情報」、「識別情報が変動するゲーム」に相当する。 また、引用発明の「装飾図柄遊技の結果」は「特別図柄遊技の大当り判定の結果」でもあるから、引用発明の「特別図柄遊技の大当り判定の結果が大当りである」ときは、「装飾図柄遊技の結果」も大当りといえる。 そうすると、引用発明の「特別図柄遊技の大当り判定の結果が大当りであると」、「大入賞口32に遊技球が入賞可能となり、1個の遊技球が、大入賞口32へ入賞すると、賞球として15個の遊技球が払い出される」ことは、本願発明の「当該ゲームの結果に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与可能」であることに相当する。 また、引用発明の「遊技機1」は、本願発明の「遊技機」に相当する。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項Aを備える。 (b) 引用発明の「図柄変動(装飾図柄43・43・43の映像)及び、図柄とは異なる絵柄(所定のキャラクタ等)を用いた映像(予告映像や背景映像等)である演出映像の組合せからなる映像である図柄遊技の映像」、「装飾図柄表示装置27」は、それぞれ、本願発明の「演出」、「表示装置」に相当する。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項Bを備える。 (c) 上記(b)を踏まえると、引用発明の「表示制御回路100」は、本願発明の「演出制御手段」に相当する。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項Cを備える。 (d、d1) 引用発明のbの「図柄とは異なる絵柄(所定のキャラクタ等)を用いた映像(予告映像や背景映像等)である演出映像」、引用発明のdの「特別図柄変動保留回数表示部45に」「表示」される「保留絵柄」、「装飾図柄43・43・43」及び「装飾図柄表示装置27の液晶表示部42」は、それぞれ本願発明の「背景画像及び演出表示を含む所定表示」、「当該ゲームの実行権利である始動記憶を示す始動記憶表示」、「識別情報」及び「表示装置の表示領域」に相当する。 そして、引用発明のbの「図柄とは異なる絵柄(所定のキャラクタ等)を用いた映像(予告映像や背景映像等)である演出映像」、引用発明のdの「特別図柄変動保留回数表示部45に」「表示」される「保留絵柄」、及び「装飾図柄43・43・43」が、本願発明の「ゲームに関連」する表示であることは明らかである。 以上のことから、引用発明の「図柄変動(装飾図柄43・43・43の映像)及び、図柄とは異なる絵柄(所定のキャラクタ等)を用いた映像(予告映像や背景映像等)である演出映像」、「特別図柄変動保留回数表示部45に」「表示」される「保留絵柄」、「装飾図柄43・43・43」とを、「装飾図柄表示装置27」に「表示」することは、本願発明の「前記ゲームに関連して、背景画像及び演出表示を含む所定表示と、当該ゲームの実行権利である始動記憶を示す始動記憶表示と、前記識別情報と、を前記表示装置の表示領域に表示可能であ」ることに相当する。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項D、D1の機能を備える。 (d、d21) 引用発明のdの「セリフ」は、「予告演出に関する演出映像として」「表示」されるものであるから「予告演出に関する」情報であるといえ、また、「保留絵柄」や「装飾図柄43・43・43」とは異なる表示であることは明らかである。 そうすると、引用発明のdの「セリフ」は、本願発明の「前記始動記憶表示及び前記識別情報とは異なる表示であって、特定の情報である第1特定表示」に相当するといえる。 そして、引用発明のdの「セリフ」は「セリフ表示部46bに表示される」ことから、引用発明の「セリフ表示部46b」は、本願発明の「第1特定領域」に相当する。 また、引用発明のdの「枠部46a」の「その大きさは、液晶表示部42の大きさよりも小さ」いことは、本願発明の「前記表示装置の表示領域よりも小さい領域であ」ることに相当する。 そして、引用発明のdの「枠部46a」は、「セリフ表示部46b」を「囲」む「所定の領域」であり、「セリフ表示部46b」に隣接しているといえるから、「枠部46a」が「セリフ表示部46b」を「囲」む「所定の領域」であることは、本願発明の「当該第1特定領域に隣接して当該第1特定領域を囲む枠状」であることに相当する。 以上のことから、引用発明のdの「枠部46a」は、本願発明の「第2特定領域」に相当するといえる。 そうすると、引用発明のdの「セリフ表示部46b」及び「枠部46a」を、「装飾図柄表示装置27の液晶表示部42」に「表示」し、「セリフ表示部46b」に「セリフ」を「表示」することは、本願発明の「第1特定領域と」、「第2特定領域と、を前記表示装置の表示領域に設定して、当該第1特定領域に当該第1特定表示を表示する」ことに相当する。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項D、D21を備える。 (d、d22) 引用発明は、「セリフ演出映像が指定されると」「セリフ欄46を表示させ」、「セリフ欄46は、枠部46a及びセリフ表示部46bから構成され、所定のセリフ(文字列)を表示させるものであ」る。 また、引用発明のdの「セリフ表示部46b」及び「枠部46a」は、「色」が設定される領域であり、「種々の色を用いることが可能であり、また、色は単色に限らず、グラデーションを用いたり、色と模様とを組み合わせたりすることも可能であ」ることから、「セリフ表示部46b」及び「枠部46a」に、「セリフ演出映像」以外の「演出映像」を表示しないことは明らかである。 そして、上記(d、d1)の検討を踏まえると、引用発明の「セリフ演出映像」以外の「演出映像」は、本願発明の「所定表示」に相当するといえる。 以上のことから、引用発明のdの「セリフ表示部46b」及び「枠部46a」に、「セリフ演出映像」以外の「演出映像」を表示しないことは、本願発明の「前記第1特定領域及び前記第2特定領域には前記所定表示を表示」しないことに相当する。 よって、引用発明は、本願発明1の特定事項D、D22を備える。 (d、d23) 上記(d、d22)より、引用発明のdの「セリフ表示部46b」及び「枠部46a」は、「色」が設定される領域である。 また、引用発明のdの「セリフ」は「セリフ表示部46bに表示される」ものであるから、「セリフ」にも「色」が設定されていることは明らかである。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項D、D23と「前記第1特定表示と、当該第1特定表示を除く当該第1特定領域の表示と、当該第2特定領域の表示」には、それぞれ「色」が設定されている点で共通する。 (d、d3) 引用発明のdの「セリフ」は「文字列」であり、「セリフ表示部46bに表示されるセリフの一例として、「○×△□○×△□!?」との文字列が表示され」ることから、本願発明の「前記第1特定領域に、前記第1特定表示として複数の文字を同時に表示可能であ」る構成を備えることは明らかである。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項D、D3を備える。 (d、d4) 上記(d、d1)より、引用発明の「特別図柄変動保留回数表示部45に」「表示」される「保留絵柄」は、本願発明の「当該ゲームの実行権利である始動記憶を示す始動記憶表示」に相当するから、引用発明のdの「保留絵柄」は、「セリフ」とは「異なる情報」であることは明らかである。 そして、引用発明の「セリフ」は、「枠部46aによって囲まれた領域であ」る「セリフ表示部46bに表示される」ことから、本願発明の「前記第2特定領域で囲まれた前記第1特定領域に表示可能である」「表示」に相当するといえる。 そうすると、引用発明の「保留絵柄」を「装飾図柄表示装置27」に「表示」することは、本願発明と「前記第2特定領域で囲まれた前記第1特定領域に表示可能である」「表示とは異なる情報を第2特定表示として前記表示装置に表示可能であ」ることに相当する。 よって、引用発明は、本願発明のD、D4と、「前記第2特定領域で囲まれた前記第1特定領域に表示可能である」「表示とは異なる情報を第2特定表示として前記表示装置に表示可能であ」る点で共通する。 (d、d5) 上記(d、d4)より、引用発明のdの「保留絵柄」は、本願発明の「第2特定表示」に相当するといえる。 そして、引用発明の「特別図柄変動保留回数表示部45は、特別図柄変動保留回数表示部45を囲む領域を備えていない」ことから、「特別図柄変動保留回数表示部45」を囲む枠状の領域を備えていないことは明らかである。 そうすると、引用発明の「装飾図柄表示装置27の液晶表示部42に設けられ」、「保留絵柄を表示」する「特別図柄変動保留回数表示部45」は、本願発明の「前記表示装置の表示領域に前記第2特定領域を設定せずに」「設定」され、「当該第2特定表示を表示する」「第1特定領域」に相当する。 よって、引用発明は、本願発明のD,D5と、「前記第2特定表示の表示に関して、前記表示装置の表示領域に前記第2特定領域を設定せずに前記第1特定領域を設定して、当該第1特定領域に当該第2特定表示を表示する」点で共通する。 (e) 引用発明の「遊技機1」は、本願発明の「遊技機」に相当する。 よって、引用発明は、本願発明の特定事項Eを備える。 以上のことから、本願発明と引用発明は、 「A 所定条件の成立に基づき、識別情報が変動するゲームを実行し、当該ゲームの結果に応じて遊技者に所定の遊技価値を付与可能な遊技機において、 B 演出を表示可能な表示装置と、 C 前記表示装置における表示を制御する演出制御手段と、を備え、 D 前記演出制御手段は、 D1 前記ゲームに関連して、背景画像及び演出表示を含む所定表示と、当該ゲームの実行権利である始動記憶を示す始動記憶表示と、前記識別情報と、を前記表示装置の表示領域に表示可能であり、 D21 前記始動記憶表示及び前記識別情報とは異なる表示であって、特定の情報である第1特定表示の表示に関して、第1特定領域と、前記表示装置の表示領域よりも小さい領域であって当該第1特定領域に隣接して当該第1特定領域を囲む枠状の第2特定領域と、を前記表示装置の表示領域に設定して、当該第1特定領域に当該第1特定表示を表示するとともに、 D22 前記第1特定領域及び前記第2特定領域には前記所定表示を表示せず、 D23’前記第1特定表示と、当該第1特定表示を除く当該第1特定領域の表示と、当該第2特定領域の表示には、それぞれ色が設定されており、 D3 前記第1特定領域に、前記第1特定表示として複数の文字を同時に表示可能であり、 D4’前記第2特定領域で囲まれた前記第1特定領域に表示可能である表示とは異なる情報を第2特定表示として前記表示装置に表示可能であり、 D5’ 前記第2特定表示の表示に関して、前記表示装置の表示領域に前記第2特定領域を設定せずに前記第1特定領域を設定して、当該第1特定領域に当該第2特定表示を表示する E 遊技機。」の点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点1](特定事項D23) 「前記第1特定表示と、当該第1特定表示を除く当該第1特定領域の表示と、当該第2特定領域の表示」に関して、 本願発明は、互いに異なる表示色で表示しているのに対し、 引用発明は、互いに異なる色であるか否か明らかではない点。 [相違点2](特定事項D4) 「第1特定表示」が、 本願発明は、「異常報知表示又は遊技球の発射に係る指示表示」であるのに対し、 引用発明は、予告演出であるセリフ演出映像の所定のセリフであり、例えば、セリフ欄46に「ボタン連打でキャラクタの色を変えろ!」というセリフを表示させ、遊技者が操作ボタン14を連打するように促すものである点。 [相違点3](特定事項D5) 「第2特定表示の表示に関して、前記表示装置の表示領域に前記第2特定領域を設定せずに前記第1特定領域を設定して、当該第1特定領域に当該第2特定表示を表示するとともに」、 本願発明は、「当該第2特定表示に係る当該第1特定領域にも前記所定表示を表示しない」のに対して、 引用発明は、保留絵柄を表示する特別図柄変動保留回数表示部45に「セリフ演出映像」以外の「演出映像」(所定表示)を表示しないのかどうかが明らかではない点。 第6 判断 1 相違点1について 引用発明の「セリフ」は、「セリフ表示部46bに表示される」ものであるから、「セリフ」と「セリフ表示部46b」を識別させるために、それぞれの色を互いに異ならせることが必要であることは明らかである。 同様に、引用発明において、「枠部46a」と「セリフ表示部46b」を識別させるために、それぞれの色を互いに異ならせることが必要であることは明らかである。 さらに、引用発明において、「セリフ」と「枠部46a」の色を互いに異ならせて、上記相違点1に係る本願発明の構成とすることは、当業者が適宜なし得たものである。 2 相違点2について 周知技術1の「打ち出し方向示唆表示又はエラー表示」は、「異常報知表示又は遊技球の発射に係る指示表示」といえるから、本願発明の「第1特定表示」に相当する。 また、周知技術1の「変動アイコン画像」は、「異常報知表示又は遊技球の発射に係る指示表示」とは「異なる情報」であることは明らかであるから、本願発明の「第2特定表示」に相当する。 そうすると、周知技術1は、「異常報知表示又は遊技球の発射に係る指示表示を前記第1特定表示として」、「表示可能であるとともに、当該異常報知表示及び当該遊技球の発射に係る指示表示とは異なる情報を第2特定表示として前記表示装置に表示可能であ」るという上記相違点2に係る本願発明の構成を備えるものである。 そして、引用発明は、「保留絵柄」と異なる情報である「セリフ」として、「例えば、セリフ欄46に「ボタン連打でキャラクタの色を変えろ!」というセリフを表示させ、遊技者が操作ボタン14を連打するように促す」ものである。 引用発明と周知技術1は、保留画像の表示とは異なる情報として、遊技者に対する指示を文字列により表示する遊技機である点で共通するから、引用発明に周知技術1を適用し、「セリフ」の表示に代えて、又は、加えて「打ち出し方向示唆表示又はエラー表示」を行うことにより上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは当業者が容易になし得たことである。 3 相違点3について 周知技術2の「保留アイコン」は、「異常報知表示又は遊技球の発射に係る指示表示」とは「異なる情報」であることは明らかであるから、本願発明の「第2特定表示」に相当する。 そうすると、周知技術2の「保留アイコンが表示される」「保留表示領域」は、本願発明の「第1特定領域」に相当する。 そして、周知技術2の「保留表示領域」の「保留表示領域を囲む枠状の領域を備えない領域であ」ることは、本願発明の「前記第1特定領域」は「前記第2特定領域を設定せずに」「設定」されることに相当する。 さらに、周知技術2の「演出表示、予告演出の画像やキャラクタの画像」は、本願発明の「所定表示」に相当するから、周知技術2の「保留表示領域には、保留アイコンが表示されるとともに、演出表示、予告演出の画像やキャラクタの画像は表示されない」ことは、本願発明の「当該第1特定領域に当該第2特定表示を表示するとともに、当該第2特定表示に係る当該第1特定領域にも前記所定表示を表示しない」ことに相当する。 以上のことから、周知技術2は、上記相違点3に係る本願発明の構成を備えている。 そして、引用発明と周知技術2は、装飾図柄の表示装置に保留画像を表示する遊技機である点で共通するから、引用発明の「特別図柄変動保留回数表示部45」に周知技術2を適用することにより上記相違点3に係る本願発明の構成とすることは当業者が容易になし得たことである。 4 本願発明の奏する効果について 本願発明の奏する効果は、引用発明及び周知技術1,2の奏する効果から、予測することができた程度のものである。 5 小括 したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術1、2に基づいて当業者が容易に想到し得たものである。 6 請求人の主張について 請求人は、令和4年9月1日提出の意見書における「4.本願発明が特許されるべき理由 <理由1>」で、以下のとおり主張する(下線は当審で付した。)。 「すなわち、異常報知表示や遊技球の発射に係る指示表示である特定の情報(第1特定表示)を表示する際には、第1特定領域を設定するとともに、当該第1特定領域を囲む枠状の第2特定領域を設定するのに対し、異常報知表示や遊技球の発射に係る指示表示とは異なる第2特定表示を表示する際には、第1特定領域を設定しますが、第1特定領域を囲む枠状の第2特定領域を設定しません。したがって、第2特定領域の有無によって、第1特定領域に表示されている情報が、異常報知表示や遊技球の発射に係る指示表示であるのか否かを判別できるので、遊技者は一見して第1特定領域に表示されている情報の種類を判別することができ、遊技の興趣が向上します。」 しかしながら、上記3で検討したように、異常報知表示や遊技球の発射に係る指示表示とは異なる第2特定表示である保留画像を表示する領域において、領域を囲む枠状の領域をさらに設定しないことが周知技術である。 そして、引用発明の「特別図柄変動保留回数表示部45」は、特別図柄変動保留回数表示部45を囲む領域を備えていないものであり、一方、引用発明の「セリフ欄46」は、「枠部46a及びセリフ表示部46b」を備えるものである。 そうすると、引用発明は、「セリフ欄46」が備える「枠部46a」の有無により、本願発明の「第1特定領域」に相当する「セリフ表示部46b」及び「特別図柄変動保留回数表示部45」に表示された情報が、「セリフ」であるのか「保留絵柄」であるのか、遊技者は一見してその種類を判別することができるものであるから、引用発明は、上記請求人の主張する本願発明の効果と同様の効果を奏するといえる。 よって、上記請求人の主張は採用できない。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術1、2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである よって、結論のとおり審決する。

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2021-010987

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