商標拒絶査定不服審判
2021-010736
アンノウン
- 審判番号
- 2021-010736
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-062813
- 請求日
- 2021年08月11日
- 審決日
- 2023年09月13日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社Plus Eighty One
- 【請求人代理人】栗原 浩之
- 【請求人代理人】山▲崎▼ 雄一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W25) / T18 .262-Z (W25) / T18 .263-Z (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-62813拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第25類「被服,洋服,コート,セーター類,ナイトキャップ,帽子,履物,靴類」を指定商品とし、令和2年5月7日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年1月6日付けで拒絶理由の通知がされ、同年5月20日受付の意見書が提出されたが、同年7月6日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年8月11日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5878795号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成27年5月11日登録出願、第25類「被服,履物,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服」を指定商品として、平成28年9月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第4条第1項第11号の該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「UnKnOWn」の欧文字(構成中の「n」の文字は、他の文字と同じ高さで書されている。以下同じ。)を太字のやや斜体気味に横書きしてなるところ、当該文字(語)は「無名の、未知の」の意味を有する英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店)であって、比較的平易な語であるから、当該文字に相応して「アンノウン」の称呼を生じ、「無名の、未知の」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、「unkn」の欧文字、円状の図形及び「wn」の欧文字を横一連に表してなるものである。
そして、商標の構成文字の一部をデザイン化して表すことが一般に行われていること、「無名の、未知の」の意味を有する「unknown」の語が比較的平易な語であること、前記円状の図形が「o」の欧文字をデザイン化したものと無理なく理解できるような形状であること、「unkn」又は「wn」の欧文字からなる既存の語はないことからすると、引用商標は、「unknown」の欧文字の一部をデザイン化して表したものと把握され、認識されるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、「unknown」の文字に相応して「アンノウン」の称呼を生じ、「無名の、未知の」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とは、それぞれ、別掲1及び2のとおりの構成からなるところ、両商標は、小文字か大文字かの違い及び「o」の欧文字がデザイン化されているか否かの違いはあるものの、いずれも「unknown」の構成文字を共通にするものであり、商標の構成文字の一部をデザイン化して表したり、大文字と小文字とを変更して表したりすることが一般に行われていることからすると、時と場所を異にした離隔的観察の下では外観上相紛らわしいものである。
また、本願商標と引用商標とは、「アンノウン」の称呼、及び「無名の、未知の」の観念を同じくするものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において紛らわしく、称呼及び観念を同一にするから、両商標は、相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願商標の指定商品「被服,洋服,コート,セーター類,ナイトキャップ,帽子,履物,靴類」と、引用商標の指定商品中「被服,履物,帽子」とは同一又は類似のものである。
オ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、需要者は被服に描かれたロゴを極めて注意深く観察し、商品選択の手がかりとしている旨、需要者はロゴに込められた意味合いについてそれほど重視していない旨、需要者は商品を提供する者の手がかりをロゴの外観のみをもって判断している旨、「UNKNOWN」の文字列を有するシャツ等が請求人及び引用商標の商標権者以外の者により多数販売されていることから(甲5~甲9)、当該文字列をもって需要者が出所を混同していない旨などを主張している。
ところで、商標の類否判断に当たり考慮することのできる取引の実情とは、その指定商品全般についての一般的、恒常的なそれを指すものであって、単に当該商標が現在使用されている商品についてのみの特殊的、限定的なそれを指すものではない(最高裁昭和47年(行ツ)第33号同49年4月25日第一小法廷判決)。
本願商標の指定商品は「被服」等であるところ、例えば「上着」についていえば、商品に商標が付される場合には、襟元や脇腹付近に縫い付けられたタグや織りネームに表示されたり、左胸元に小さくワンポイントマークとして表示されたりすることが一般的であるといえる。
そして、商標の類否は、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであるが、請求人の主張は、結局のところ、上着の胸元に大きく表示する場合を前提とした主張であって、商品デザイン(意匠)に関するものであるから、商標の類否判断に直接影響するものとはいえない。
また、本願商標は、上着の胸元に大きく表示して使用することを前提とした商標、すわなち、商標法施行規則第4条の6において規定される商標に係る標章を付する位置が特定される商標(位置商標)ではない。
そうすると、請求人の主張は、上着の胸元に大きく表示して使用するという指定商品についての特殊的、限定的な取引の実情をいうものであり、商標の類否判断に当たり考慮することのできる指定商品全般についての一般的、恒常的な取引の実情とはいえず、失当である。
イ 請求人は、引用商標に対して不使用取消審判を請求した旨主張しているが、該審判事件(取消2021-300614)は、請求は成り立たない旨の審決が、令和5年4月30日に確定し、その登録が同年6月19日にされたものである。
ウ 以上のとおり、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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