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特許拒絶査定不服審判

2021-006437

積層セラミックキャパシタ

審判番号
2021-006437
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-119491外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年05月19日
審決日
2022年01月25日
公報発行日
2022年07月29日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (H01G)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020-119491「積層セラミックキャパシタ」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年10月22日出願公開、特開2020-174204〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 10項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成26年5月30日(パリ条約による優先権主張2014年1月10日 韓国)に出願した特願2017-240396号の一部を、令和2年7月10日に新たな特許出願としたものであって、その手続の概略は以下のとおりである。

令和2年 9月 2日付け:拒絶理由通知
令和2年12月11日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 1月26日付け:拒絶査定
令和3年 5月19日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和3年5月19日にされた手続補正について補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年5月19日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について

(1)本件補正による特許請求の範囲の記載

本件補正による特許請求の範囲の請求項1(以下「本件補正発明」という。)の記載は、次のとおりである(下線部は、補正箇所である。)。

「複数の誘電体層と複数の内部電極を含むセラミック本体と前記セラミック本体の端面に形成された外部電極を含み、
前記セラミック本体の幅-厚さ方向断面積をAc、前記セラミック本体の幅-厚さ方向の断面において前記複数の内部電極と前記複数の内部電極の間に介在した誘電体層からなる領域の断面積をAaとすると、0.2142≦Aa/Ac≦0.4911を満足し、
前記誘電体層の厚さが0.9μm以上で、前記内部電極の厚さが0.2μm以上で、前記複数の内部電極の積層数が500未満で、耐電圧が100V以上であり、
前記誘電体層はバリウムおよびチタンを有する酸化物と希土類元素を含み、
前記内部電極はニッケルを含む、
積層セラミックキャパシタ。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲

本件補正前の、令和2年12月11日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおである。

「複数の誘電体層と複数の内部電極を含むセラミック本体と前記セラミック本体の端面に形成された外部電極を含み、
前記セラミック本体の幅-厚さ方向断面積をAc、前記セラミック本体の幅-厚さ方向の断面において前記複数の内部電極と前記複数の内部電極の間に介在した誘電体層からなる領域の断面積をAaとすると、0.2142≦Aa/Ac≦0.4911を満足し、
前記誘電体層の厚さが0.9μm以上で、前記内部電極の厚さが0.2μm以上で、耐電圧が100V以上であり、
前記誘電体層はバリウムおよびチタンを有する酸化物と希土類元素を含み、
前記内部電極はニッケルを含む、
積層セラミックキャパシタ。」

2 補正の適否

本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「複数の内部電極」について、「積層数が500未満」の限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献及びその記載事項

折りたたみ中(クリックで表示)

ア 原査定の拒絶の理由に引用された、本願の優先日前に頒布された刊行物である「川上 崇、他2名、積層セラミックコンデンサの衝撃強度、日本機械学会2013年度年次大会講演論文集、日本、一般社団法人 日本機械学会、2013年9月8日」(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(なお、下線は当審で付した。以下同様)。

(ア)「1.緒 言
積層セラミックコンデンサ(Multilayer ceramic capacitor,以下MLCC)は回路基板に搭載され,電子情報機器で非常に数多く使用されている.チタン酸バリウムとニッケル製内部電極をチップ状に積層し,両サイドに銅製の外部電極が設けられた電子部品であり,実装の高密度化に伴って1mmを切る小さなサイズのものも使われている.各種MLCCの外観と1×0.5×0.5mm3の1005型の断面を図1に示した.」(第1頁「1.緒言」欄)
(イ)「3・1 FEMモデル
図3にシミュレーション対象領域を示した.対称性を考慮して1/4領域とするとともに,入力棒と出力棒の長さは875mmとした.試験においてMLCCに圧縮波が到達してから破壊に至るまでの時間をひずみゲージG3で計測した.この破壊時間内にFEMモデルの入力棒右端や出力棒左端からの反射波がMLCCに到達することのないよう長さを決めた.試験に供したMLCCにはニッケル製の内部電極が18層含まれている.これらの内部電極を全てモデル化することは計算効率の観点から必ずしも好ましくなく,先ず,図4に示した3層,1層,0層モデルを用いてその差を調べた.」(第2頁「3・1 FEMモデル」欄)

(ウ)図1

「
[図:0001385831000001.jpg]
」

イ 上記記載より、引用文献1には積層セラミックコンデンサに関して次の事項が記載されている。

(ア)図1より、積層セラミックコンデンサは、チタン酸バリウムと内部電極からなるセラミック本体と、セラミック本体の両サイドの端面に設けられた外部電極からなることが見て取れるので、上記「ア(ア)」の記載より、チタン酸バリウムとニッケル製内部電極をチップ状に積層したセラミック本体と、セラミック本体の両サイドの端面に銅製の外部電極が設けられた積層セラミックコンデンサが読み取れる。

(イ)上記「ア(イ)」より、積層セラミックコンデンサにはニッケル製内部電極が18層含まれており、図1より、セラミック本体には、内部電極がチタン酸バリウムを挟んで厚さ方向に積層されていることが見て取れる。

(ウ)図1の左図より、ニッケル製内部電極の厚さが0.002mmで、ニッケル製内部電極間のチタン酸バリウムの厚さが0.014mmであることが見て取れる。

(エ)図1より、セラミック本体は、厚さが0.45mmで、幅が0.45mmであることが見て取れる。

(オ)図1の左図より、幅方向におけるニッケル製内部電極とセラミック本体の左側面との距離は、0.11mmであることが見て取れる。

ウ 以上によれば、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

「チタン酸バリウムとニッケル製内部電極をチップ状に積層したセラミック本体と、セラミック本体の両サイドの端面に銅製の外部電極が設けられた積層セラミックコンデンサであって、
セラミック本体には、18層のニッケル製内部電極がチタン酸バリウムを挟んで厚さ方向に積層されており、
ニッケル製内部電極は厚さが0.002mm、ニッケル製内部電極間のチタン酸バリウムは厚さが0.014mmであり、
セラミック本体は、厚さが0.45mm、幅が0.45mmであり、
幅方向におけるニッケル製内部電極とセラミック本体の左側面との距離は、0.11mmである、
積層セラミックコンデンサ。」

(3)引用発明との対比

本件補正発明と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。

ア 引用発明の「18層のニッケル製内部電極」に「挟」まれた「チタン酸バリウム」は、本件補正発明の「複数の誘電体層」に相当する。

また、引用発明の「18層のニッケル製内部電極」は、本件補正発明の「複数の内部電極」に相当する。

したがって、引用発明の「チタン酸バリウムとニッケル製内部電極をチップ状に積層したセラミック本体」は、本件補正発明の「複数の誘電体層と複数の内部電極を含むセラミック本体」に相当する。

イ 引用発明の「セラミック本体の両サイドの端面に」「設けられた」「外部電極」は、本件補正発明の「前記セラミック本体の端面に形成された外部電極」に相当する。

ウ

(ア)引用発明において、セラミック本体の幅-厚さ方向の断面積をBcとすると、「セラミック本体は、厚さが0.45mmで、幅が0.45mm」であるから、Bc=0.45×0.45=0.2025mm2である。

(イ)引用発明は「ニッケル製内部電極は厚さが0.002mmで、ニッケル製内部電極間のチタン酸バリウムは厚さが0.014mmであり」「18層のニッケル製内部電極が、チタン酸バリウムを挟んで厚さ方向に積層されて」いるので、「18層のニッケル製内部電極」と18層のニッケル製内部電極に挟まれた「チタン酸バリウム」からなる領域の厚さは、0.002×18+0.014×17=0.274mmである。

また、引用発明は「幅方向におけるニッケル製内部電極とセラミック本体の左側面との距離は、0.11mm」である。ここで、通常積層セラミックコンデンサは特段の事情がない限り対称構造であるから、引用発明において、幅方向におけるニッケル製内部電極とセラミック本体の右側面との距離は、0.11mmであり、幅方向におけるニッケル製内部電極の幅は、0.45(セラミック本体の幅)-0.11×2=0.23mmとなる。

そうすると、幅-厚さ方向の断面において、「18層のニッケル製内部電極」と18層のニッケル製内部電極に挟まれた「チタン酸バリウム」からなる領域の断面積をBaとすると、Baは(「18層のニッケル製内部電極」と18層のニッケル製内部電極に挟まれた「チタン酸バリウム」からなる領域の厚さ)×(幅方向におけるニッケル製内部電極の幅)であるから、Ba=0.274×0.23=0.06302mm2である。

(ウ)ここで、引用発明の「セラミック本体の幅-厚さ方向の断面積」である「Bc」は、本件補正発明の「前記セラミック本体の幅-厚さ方向断面積」である「Ac」に対応する値である。

同様に、引用発明の「幅-厚さ方向の断面において、18層のニッケル製内部電極と18層のニッケル製内部電極に挟まれたチタン酸バリウムからなる領域の断面積」である「Ba」は、本件補正発明の「前記セラミック本体の幅-厚さ方向の断面において前記複数の内部電極と前記複数の内部電極の間に介在した誘電体層からなる領域の断面積」である「Aa」に対応する値である。

そうすると、引用発明において、Bc=0.2025mm2、Ba=0.06302mm2であるから、Ba/Bc=0.06302/0.2025=0.3112となり、引用発明は、本件補正発明の「0.2142≦Aa/Ac≦0.4911」を満足している。

エ 引用発明の「ニッケル製内部電極間のチタン酸バリウムは厚さが0.014mm」、「ニッケル製内部電極は厚さが0.002mm」、「18層のニッケル製内部電極」であることは、本件補正発明の「前記誘電体層の厚さが0.9μm以上で、前記内部電極の厚さが0.2μm以上で、前記複数の内部電極の積層数が500未満で」あることに含まれる。

但し、本件補正発明は「耐電圧が100V以上」であるのに対して、引用発明はそのような特定がない点で相違する。

オ 引用発明の「チタン酸バリウム」は、ニッケル製内部電極に挟まれた誘電体層である。そうすると、引用発明の「チタン酸バリウム」と本件補正発明とは、「前記誘電体層はバリウムおよびチタンを有する酸化物を含む」点で共通する。

但し、誘電体層について、本件補正発明は「希土類元素」を含むのに対して、引用発明はそのような特定がない点で相違する。

カ 引用発明の「内部電極」が「ニッケル製」であることは、本件補正発明の「前記内部電極はニッケルを含む」ことに相当する。

キ 引用発明の「積層セラミックコンデンサ」は、本件補正発明の「積層セラミックキャパシタ」に相当する。

上記アないしキによれば、本件補正発明と引用発明との間には、次の一致点及び相違点があるといえる。

(一致点)

「複数の誘電体層と複数の内部電極を含むセラミック本体と前記セラミック本体の端面に形成された外部電極を含み、
前記セラミック本体の幅-厚さ方向断面積をAc、前記セラミック本体の幅-厚さ方向の断面において前記複数の内部電極と前記複数の内部電極の間に介在した誘電体層からなる領域の断面積をAaとすると、0.2142≦Aa/Ac≦0.4911を満足し、
前記誘電体層の厚さが0.9μm以上で、前記内部電極の厚さが0.2μm以上で、前記複数の内部電極の積層数が500未満であり、
前記誘電体層はバリウムおよびチタンを有する酸化物を含み、
前記内部電極はニッケルを含む、
積層セラミックキャパシタ。」

(相違点1)

本件補正発明は「耐電圧が100V以上」であるのに対して、引用発明はそのような特定がない点。

(相違点2)

誘電体層について、本件補正発明は「希土類元素」を含むのに対して、引用発明はそのような特定がない点。

(4)相違点についての判断

ア 上記相違点1について

積層セラミックキャパシタに必要な耐電圧は、その用途に応じて誘電体層の厚み等を変更することにより、調整することができる設計的な値である。

また、積層セラミックキャパシタにおいて、誘電体層の厚さが数μm程度で100V以上の耐圧が得られることは周知である(例えば、特開2007-258477号公報(【0058】)、特開2006-128283号公報(【0064】、【0071】)等参照)。

そうすると、ニッケル製内部電極間のチタン酸バリウムは厚さが0.014mm(14μm)である引用発明に基づいて、耐電圧を100V以上とすることは適宜なし得る設計的事項であるといえる。

したがって、引用発明に基づいて上記相違点1に係る構成を得ることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 上記相違点2について

積層セラミックキャパシタにおいて、バリウムおよびチタンを有する酸化物からなる誘電体層に希土類元素を添加する技術は周知である(例えば、特開2013-98538号公報(【0043】)、特開2001-2470号公報(【0020】)等参照)。

そして、引用発明の「積層セラミックコンデンサ」においても誘電体層は「チタン酸バリウム」であり、希土類元素を添加できない特段の理由はないので、上記周知技術を適用し上記相違点2に係る構成を得ることは、当業者が容易になし得たことである。

ウ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

(5)請求人の主張について

ア 請求人は、審判請求書において、上記相違点2に関連して次の主張をしている。

「(c)本願発明の有利な効果
かかる構成上の相違により、本願発明は引用文献に記載された発明と比較して有利な下記の効果を奏する。
<誘電体層および内部電極の材料について>
引用文献1には、チタン酸バリウムとニッケル製内部電極をチップ状に積層することが記載されているものの、誘電体層が希土類元素を含むことについては何ら記載されていない。これに対して、本願発明では、『誘電体層はバリウムおよびチタンを有する酸化物と希土類元素』を含み『内部電極はニッケル』を含む範囲に材料を限定している。積層セラミックキャパシタの製造工程において、内部電極が酸化しないように、Ni/NiO平衡酸素分圧より低い10-11から10-10atmの酸素分圧下の還元雰囲気で焼成する必要があり得る。(例えば、段落0103参照。)しかしながら、当該還元雰囲気下では、誘電体層に含まれるバリウムとチタンを有する酸化物が容易に還元されてしまう結果、酸素空孔が発生してしまう。そして、誘電体層において発生した酸素空孔が内部電極に移動することによって、誘電体層を通って電気が流れてしまうことが考えられる。そこで、本願発明においては、誘電体層がバリウムおよびチタンを有する酸化物を含み、内部電極がニッケルを含むという材料が限定されている中で、希土類元素を誘電体層に含ませ、希土類元素をドナーとして機能させることによって、酸素空孔の発生を防止または抑制するものである。」(第7-8頁)

イ 上記主張について検討する。

本願明細書には「約1200℃において第1及び第2内部電極が酸化しないようにNi/NiO平衡酸素分圧より低い10-11から10-10atmの酸素分圧下の還元雰囲気で焼成してセラミック本体を製作した。」(【0103】)と記載されているが、上記主張のような、還元雰囲気下では、誘電体層に含まれるバリウムとチタンを有する酸化物が容易に還元されてしまう結果、酸素空孔が発生してしまうことなどは記載されていない。

また、本願明細書には「上記セラミック添加剤は、遷移金属酸化物または炭化物、希土類元素、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)などであることができるが、本発明はこれに限定されない。」(下線は当審で付与した。【0050】)と記載されているが、上記主張のような、希土類元素を誘電体層に含ませ、酸素空孔の発生を防止または抑制することなどは記載されていない。

そうすると、上記主張は本願明細書の記載に基づくものではなく、採用することができない。

ウ なお、仮に、本件補正発明に上記の主張のような効果があったとしても、上記のようなニッケルを含む内部電極の焼成に関する問題を解決するために、バリウムおよびチタンを有する酸化物である誘電体層に希土類元素を添加する技術は周知である(例えば、特開2001-2470号公報(【0007】、【0020】、【0026】)等参照)。

そうすると、上記主張の効果は格別なものではなく、上記主張を採用することができない。

(6)本件補正についてのむすび

以上のとおり、本件補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、令和2年12月11日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるものであるところ、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記「第2[理由] 1(2)」に記載したとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由、概略は次のとおりである。

この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)

・請求項 1-8

・引用文献等 1

<引用文献等一覧>

1.川上 崇,他2名,積層セラミックコンデンサの衝撃強度,日本機械学会2013年度年次大会講演論文集,日本,一般社団法人 日本機械学会,2013年 9月 8日

3 引用文献及びその記載事項

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1の記載事項は、上記「第2[理由] 2(2)」に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、前記「第2の[理由]2」で検討した本件補正発明から、「前記複数の内部電極の積層数が500未満」に係る限定事項を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記「第2[理由]2(3)、(4)」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、その余の請求項に論及するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-006437

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