2021-002977
スロットマシン
- 審判番号
- 2021-002977
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-179748外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年03月05日
- 審決日
- 2021年12月07日
- 公報発行日
- 2022年03月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社三共
- 【請求人代理人】特許業務法人深見特許事務所
- 分類
- P18 .161-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 行政事件訴訟法46条特許法29条の2
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条の2、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 12項目
第1 手続の経緯
本願は、平成28年9月14日に特許出願したものであって、令和2年6月22日付けで拒絶理由通知がなされ、同年8月21日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年12月9日付け(謄本送達日:同年同月22日)で拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、これに対して令和3年3月5日に拒絶査定不服審判が請求されるとともに手続補正書が提出されたものである。
第2 令和3年3月5日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
令和3年3月5日付けの手続補正(以下、本件補正という)を却下する。
[理由]
1.本件補正の概要
本件補正は特許請求の範囲の請求項1の補正を含むものであり、本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、補正前(令和2年8月21日付け手続補正)の
「【請求項1】A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、C 表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、続きを表示(全13行)D 通常区間と有利区間とを含む複数種類の区間のうちのいずれかに制御可能な区間制御手段と、E 第1状態と第2状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御可能な状態制御手段と、F 前記有利区間において前記導出操作手段の操作態様を報知する報知状態に制御可能な報知状態制御手段と、を備え、G 前記区間制御手段は、G1’ 前記通常区間において有利区間移行条件が成立したときに前記有利区間に制御し、G2’ 前記有利区間において有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御し、G3’ 前記第1状態かつ前記有利区間においては、前記有利区間終了条件のうちの第1有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御され、G4’ 前記第2状態かつ前記有利区間においては、前記有利区間終了条件のうちの前記第1有利区間終了条件とは異なる第2有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御される、H スロットマシン。」
から、補正後(本件補正である令和3年3月5日付け手続補正)の
「【請求項1】A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、C 表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、続きを表示(全13行)D 通常区間と有利区間とを含む複数種類の区間のうちのいずれかに制御可能な区間制御手段と、E 第1状態と第2状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御可能な状態制御手段と、F 前記有利区間において前記導出操作手段の操作態様を報知する報知状態に制御可能な報知状態制御手段と、を備え、G 前記区間制御手段は、G1 前記第1状態かつ前記通常区間において有利区間移行条件が成立したときに当該第1状態かつ前記有利区間に制御し、G2 前記第2状態かつ前記通常区間において前記有利区間移行条件が成立したときに当該第2状態かつ前記有利区間に制御し、G3 前記第1状態かつ前記有利区間において第1有利区間終了条件が成立したときに当該第1状態かつ前記通常区間に制御し、G4 前記第2状態かつ前記有利区間において前記第1有利区間終了条件とは異なる第2有利区間終了条件が成立したときに当該第2状態かつ前記通常区間に制御する、H スロットマシン。」
への補正を含むものである。(記号は分説のため合議体が付した。下線は補正箇所を示す。)
2.補正の適否
本件補正は、補正前の請求項1において、構成G1’の「前記通常区間」が「前記第1状態かつ前記通常区間」であることを限定し、同じく「前記有利区間」が「当該第1状態かつ前記有利区間」であることを限定し、構成Gの「前記区間制御手段」に関して、「前記第2状態かつ前記通常区間において前記有利区間移行条件が成立したときに当該第2状態かつ前記有利区間に制御し、」という事項を限定し、構成G3’の「前記通常区間」が「前記第1状態かつ前記通常区間」であることを限定し、構成G4’の「前記通常区間」が「当該第2状態かつ前記通常区間」であることを限定し、その他、補正前の請求項1の構成G2’で「前記有利区間において有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御し、」と確認的に特定されていた事項は、構成G3及びG4で「第1有利区間終了条件」及び「第2有利区間終了条件」が成立したときについて重複して特定されていることから削除され、構成G3’及びG4’の「前記有利区間終了条件のうちの」という冗長な特定が削除され、構成G3’及びG4’の「制御され、」及び「制御される、」との記載が、それぞれ「制御し、」及び「制御する、」に変更される補正を含むものである。
そして、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。
また、本件補正の補正事項は、願書に最初に添付した明細書又は図面の段落【0218】、【0225】、図24の記載に基づくものであり、新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。
3.独立特許要件
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。
(1)先願明細書等
原査定の拒絶の理由において提示された、本願の出願の日前に出願され、その後に公開された特願2016-150263号(特開2018-15437号公報参照)の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「先願明細書等」という。)には以下の記載がある。(下線は合議体が付した。以下、同じ。)
ア 記載事項
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(ア)「【0022】(構成)本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数(例えば、3枚)投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。【0023】続きを表示(全13行)筐体3の前面は、前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設される。操作板7の上方に正面板9が配設されている。正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、図2に示すように、複数種類の図柄(この実施形態では、「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。【0024】また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各リール13L,13M,13Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されている。【0025】また、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rそれぞれには、ステッピングモータで構成されるリールモータ14L,14M,14R(図3参照)が連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニット(図示省略)によりスロットマシン1の表示手段が構成されている。【0026】更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(停止操作手段)、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。【0027】また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。」
(イ)「【0030】また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果など、メイン制御基板63の制御に関する情報を報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、例えば2個の7セグメントLEDと、LED点光源で形成された報知ランプとを備えている。したがって、両7セグメントLEDそれぞれが有する各セグメントの点灯態様を変化させることによって、例えば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序や操作タイミング等の操作手順を報知できるように構成されている。また、例えば、報知ランプを点灯することにより、スロットマシン1の状態がAT許容状態(特殊遊技許容状態)であることを報知することができ、例えば、報知ランプを消灯することにより、スロットマシン1の状態がAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)であることを報知することができる。」
(ウ)「【0041】(1)遊技制御手段100図4の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技を制御するものである。具体的には、図5に示すように、遊技制御手段100は、一般遊技状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス内部当選中(RT4))において一般的な遊技である一般遊技を実行し、一般遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス役に基づくボーナス遊技状態(BB1:ボーナス遊技中と称する場合もある)においてボーナス遊技を実行する。【0042】続きを表示(全43行)また、ボーナス遊技状態(BB1)での遊技であるボーナス遊技とは異なる遊技者に有利な遊技として、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(押し順ベル:図9参照)に当選している特定役当選結果となったときに、当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順(押し順)を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。また、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの押し順で有利度が異なる他の役として、RT2移行リプレイ1~6、RT3移行リプレイ1~6、転落リプレイ1~3の3種類のRT状態の移行にかかる移行役がある。AT遊技では、通常RT(RT1)でRT2移行リプレイ1~6のいずれかに内部当選した場合は、第1有利RT(RT2)に移行するための有利な押し順が報知されるとともに、第1有利RT(RT2)で転落リプレイ1~3のいずれかに内部当選した場合は、第1有利RT(RT2)を維持するための有利な押し順が報知される。)遊技制御手段100は、図5に示すAT許容状態、かつ、AT期間(特殊遊技継続期間)中の遊技において役抽選手段103の役抽選結果が特定役当選結果または移行役当選結果(RT2移行リプレイ1~6、転落リプレイ1~3)である場合はAT遊技を行う。なお、RT3移行リプレイ1~6、有利RT間移行リプレイ1~6のいずれかに内部当選した場合については、AT許容状態、かつ、AT期間中であっても押し順は報知されない。ここで、遊技制御手段100によるAT遊技を実行する機能が、本発明の「特殊遊技制御手段」に相当し、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)およびボーナス内部当選中(RT4)が、本発明の「所定遊技状態」に相当し、通常RT(RT1)および第1有利RT(RT2)が本発明の「第1遊技状態」に相当し、第2有利RT(RT3)が本発明の「第2遊技状態」に相当する。【0043】そして、遊技制御手段100は、図4に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100b、AT許容状態設定手段100c、初期ゲーム数決定手段100d、上乗せ抽選手段100e、AT遊技可能状態決定手段100fを備えている。【0044】(1-1)操作態様判定手段100a操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。【0045】(1-2)遊技状態設定手段100b遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段110による有効ライン(中段ライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。【0046】具体的には、図5に示すように、この実施形態では、遊技状態として、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)ボーナス内部当選中(RT4)、ボーナス遊技状態(BB1)とを備えている。ここで、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス内部当選中(RT4)により構成される一般遊技状態において一般遊技が実行され、ボーナス遊技状態(BB1)においてボーナス遊技が実行される。また、初期RT(RT0)は、後述する設定変更時やボーナス遊技状態(BB1)の終了後に移行する遊技状態である。【0047】図5に示すように、初期RT(RT0)において、押し順ベル(左中右正解ベル1~4、左右中正解ベル1~4、中左右正解ベル1~4、中右左正解ベル1~4、右左中正解ベル1~4、右中左正解ベル1~4:図10参照)の取りこぼしが生じると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。なお、押し順ベルの取りこぼしとは、押し順ベルの種類に応じて設定された有利な押し順(払出枚数9枚)以外の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したことにより、払出枚数9枚の図柄組合せグループ「Tベル」、「CDベル」、「Cベル」、「CUベル」、「KYベル」、「Bベル」にいずれにも入賞できなかったことをいう(有利な配当の取りこぼし)。【0048】また、通常RT(RT1)において、RT2移行リプレイ1~6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて第1有利RT(RT2)に移行するか、通常RT(RT1)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、RT2移行リプレイ1~6は、正解の押し順(この実施形態では1つ)と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(a)参照)。ここで、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第1有利RT(RT2)に設定し、遊技状態が第1有利RT(RT2)に移行する。一方、これ以外の押し順の場合は「Nリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは通常RT(RT1)の設定を維持する。【0049】また、通常RT(RT1)において、RT3移行リプレイ1~6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて第2有利RT(RT3)に移行するか、通常RT(RT1)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、RT3移行リプレイ1~6は、正解の押し順(この実施形態では1つ)と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(b)参照)。ここで、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第2有利RT(RT3)に設定し、遊技状態が第2有利RT(RT3)に移行する。一方、これ以外の押し順の場合は「Nリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは通常RT(RT1)の設定を維持する。【0050】また、第1有利RT(RT2)において、有利RT間移行リプレイ1~6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて第2有利RT(RT3)に移行するか、第1有利RT(RT2)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、有利RT間移行リプレイ1~6は、正解の押し順(この実施形態では1つ)と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(c)参照)。ここで、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「UUリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第2有利RT(RT3)に設定し、遊技状態が第2有利RT(RT3)に移行する。一方、これ以外の押し順の場合は「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは第1有利RT(RT2)の設定を維持する。【0051】また、第1有利RT(RT2)において、転落リプレイ1~3(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、押し順に応じて通常RT(RT1)に移行するか、第1有利RT(RT2)が維持されるかのどちらかになる。具体的には、転落リプレイ1~3は、第1停止リールが正解の押し順と、これ以外の押し順とで入賞する図柄組合せグループが異なるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる(図21(d)参照)。ここで、第1停止リールが正解の場合は、「Nリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第1有利RT(RT2)の設定を維持する。一方、これ以外の押し順の場合は「Dリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を通常RT(RT1)に設定し、遊技状態が通常RT(RT1)に移行する。なお、第1有利RT(RT2)の場合、遊技状態設定手段100bは、押し順ベルの取りこぼしが発生した場合も、遊技状態を通常リプレイ(RT1)に設定する。【0052】また、第2有利RT(RT3)において、有利RT間移行リプレイ1~6(図10参照)のいずれかに内部当選した場合は、正解の押し順(この実施形態では1つ)の場合は、「UUリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは第2有利RT(RT3)の設定を維持する。一方、これ以外の押し順の場合は「Uリプ」に入賞し、遊技状態設定手段100bは遊技状態を第1有利RT(RT2)に設定する。なお、図5に示すように、ボーナス内部当選中(RT4)およびボーナス遊技状態を除く各遊技状態(RT0~RT3)で押し順ベルの取りこぼしが発生した場合、遊技状態設定手段100bは、遊技状態を通常リプレイ(RT1)に設定する。【0053】また、図5に示すように、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)のいずれかの遊技状態において、ボーナス役(赤7ビッグ、BARビッグ:図9参照)に当選したときに、全てのリール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでない場合(非入賞)、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス内部当選中(RT4)に設定し、遊技状態がボーナス内部当選中(RT4)に移行する。また、ボーナス内部当選中(RT4)においてボーナス役に入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(BB1)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(BB1)に移行する。また、ボーナス遊技状態(BB1)において、所定のボーナス遊技終了条件が成立すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態を初期RT(RT0)に設定し、遊技状態が初期RT(RT0)に移行する。この実施形態では、ボーナス遊技終了条件として、払出枚数が規定値を超えることが設定されている。この規定値は、赤7ビッグ入賞のときは300枚、BARビッグ入賞のときは100枚に設定されており、赤7ビッグが入賞したことによるボーナス遊技(BB1)は、少なくとも34ゲーム継続するように構成されている。なお、ボーナス遊技の終了条件は、AT非許容状態中、AT許容状態中、AT期間中のいずれでも同じで払出枚数が規定値を超えると終了となる。【0054】各遊技状態のうち、通常RT(RT1)と、第1有利RT(RT1)および第2有利RT(RT3)それぞれとを図13~図15を参照して比較した場合、通常RT(RT1)における役抽選手段103(図4)による役抽選で全ての役に非当選(ハズレ:識別番号1)となる抽選値のうちの一部の特定抽選値については、第1有利RT(RT2)や第2有利RT(RT3)の再遊技役(本発明の「リプレイ役」に相当)に当選となるように設定されている。したがって、1有利RT(RT2)および第2有利RT(RT3)は、通常RT(RT1)よりも再遊技役(リプレイ)の当選確率が高く設定された遊技状態である。【0055】なお、第1有利RT(RT2)で転落リプレイ1~3のいずれかにDリプで入賞したときの移行先は、通常RT(RT1)に限らず、例えば初期RT(RT0)など、他の遊技状態であってもよい。また、第2有利RT(RT3)で押し順ベルの取りこぼしが生じた場合の移行先も、通常RT(RT1)に限らず、例えば初期RT(RT0)など、他の遊技状態であってもよい。【0056】このように、各遊技状態は、その遊技状態それぞれに設定された移行条件の成立で他の遊技状態に移行するように構成されている。なお、移行条件に関する上述の「RT2移行リプレイ入賞」、「RT3移行リプレイ入賞」、「有利RT間移行リプレイ入賞」、「転落リプレイ入賞」等については後述する。【0057】(1-3)AT許容状態設定手段100cAT許容状態設定手段100cは、図5に示すように、AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)、および、AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)のいずれか1つにスロットマシン1の状態を設定するものである。【0058】a)AT許容当選によるAT非許容状態からAT許容状態への移行図11に示すように、AT非許容状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3))での遊技において、役抽選の対象の中にAT許容役を含む当選役グループ(識別番号)が設けられている。ここで、スタートスイッチ19の操作による遊技開始に基づいて役抽選手段103の抽選値生成手段103aが生成した抽選値により抽選値判定決定手段103bがAT許容役を含む識別番号に当選したと決定すると(AT許容当選)、AT許容状態設定手段100cはスロットマシン1をAT許容状態に設定する。【0059】このとき、AT許容状態設定手段100cは、報知用表示器60の報知ランプ(図示省略)を点灯することにより、AT許容状態であることを特定可能に報知する。AT許容状態であることを外部に報知することにより、スロットマシン1がAT許容状態でないときにAT遊技が実行された場合に、スロットマシン1が異常状態であって故障や不正の可能性があることを即座に判断することができる。」
(エ)「【0066】また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654にカウント値を設定した後は、一般遊技かAT遊技かに関わらず遊技が実行される毎にAT期間遊技数カウンタ654のカウント値から1を減算することにより、AT期間遊技数(AT実行権利)の残りゲーム数をカウントする。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT許容状態に設定(報知ランプを点灯)した後の遊技において、遊技の種類に関係なく遊技が実行される毎に許容期間遊技数カウンタ653のカウント値に1を加算することにより、AT許容状態の継続期間をカウントする。【0067】また、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったときか、または、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になった後で転落抽選に当選するかのいずれかの終了条件が成立した場合、または、終了条件が成立することなく、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値が所定値(例えば、1500)となった場合は、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する(AT許容状態の終了)。また、AT許容状態設定手段100cは、スロットマシン1をAT非許容状態に設定する際に報知用表示器60の報知ランプを消灯する。このとき、AT許容状態設定手段100cは、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値を「0」にリセットするとともに、総許容期間遊技数カウンタ656に、リセットする前のカウント値を加算する。続きを表示(全19行)【0068】また、AT許容状態の終了条件は、AT許容当選となった識別番号(図11参照)、AT許容後の条件(AT許容後の役抽選結果、AT許容状態に移行してからの経過ゲーム数、AT許容状態に移行してからのメダルの獲得枚数)などに応じて適宜変更してもよい。AT許容状態の終了条件を様々に変更できることにより、より一層の遊技性向上を図ることができる。【0069】(1-4)初期ゲーム数決定手段100dAT非許容状態でAT許容役を含む識別番号(図11参照)に当選した場合、後述する役抽選手段103の抽選値判定決定手段103bによりスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定する(AT許容当選)。初期ゲーム数決定手段100d(本発明の「初期期間決定手段」に相当)は、抽選値判定決定手段103bがスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定した遊技において、AT遊技を実行する権利の初期的な継続期間(初期期間:初期ゲーム数)を、AT初期ゲーム数振分テーブル673(図4)を用いた抽選により決定するものである。なお、AT許容役を含む識別番号が、本発明の「特殊役」に相当する。【0070】AT初期ゲーム数振分テーブル673は、図18に示すように、第2有利RT(RT3)用のもの(AT初期ゲーム数振分テーブルB)と、それ以外のRT(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2))用のもの(AT初期ゲーム数振分テーブルA)とが用意されており、初期ゲーム数決定手段100dはAT許容役を含む識別番号に内部当選したときのRT状態の種類に応じたテーブル673を用いて初期ゲーム数を決定する。初期ゲーム数決定手段100dは、初期ゲーム数を決定すると、そのゲーム数をAT期間遊技数カウンタ654にセットする。【0071】例えば、通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合、初期ゲーム数決定手段100dは図19(a)に示すAT初期ゲーム数振分テーブルAを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。このテーブルでは、30ゲームと50ゲームとがそれぞれ1/2の確率で選択されるように設定されている。また、第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合、初期ゲーム数決定手段100dは図19(b)に示すAT初期ゲーム数振分テーブルBを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定する。このテーブルでは、50ゲームと100ゲームとがそれぞれ1/2の確率で選択されるように設定されている。すなわち、第2有利RT(RT3)は、他のRT状態のときに当選した場合と比べて、AT許容役を含む識別番号に当選してAT許容状態になったときに、初期ゲーム数決定手段100dが用いるAT初期ゲーム数振分テーブル673が有利になるように構成されている。【0072】AT初期ゲーム数振分テーブル653は、AT許容役を含む識別番号の種類ごとに個別に設けられており、他のAT許容役を含む識別番号でも、同様に2種類の初期ゲーム数振分テーブル653(初期ゲーム数振分テーブルA、B)が設けられている。例えば、識別番号37「AT許容+AT権利+スイカA」に当選した場合も、当選時のRT状態の種類に応じた初期ゲーム数振分テーブル653で初期ゲーム数が決定される。このときも、第2有利RT(RT3)用の初期ゲーム数振分テーブル653(初期ゲーム数振分テーブルB)が、他のRT状態(初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2))用の初期ゲーム数振分テーブル653(初期ゲーム数振分テーブルA)よりも有利な設定になっている。なお、AT許容役とスイカ(スイカA、B)の両方を含む識別番号で当選してAT許容状態となった場合、AT期間(AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0)が終了してもAT許容状態は継続し、AT期間の終了後の転落抽選に当選したときにAT許容状態が終了するようになっている。この転落抽選は、AT期間の終了後、スイカやチェリーなどのいわゆるレア役以外の役に当選したゲームごとに行われ、1/8の確率で転落(当選)するようになっている。また、転落抽選に当選するまでの間にAT権利を含む識別番号に当選した場合は、AT期間に復帰する。【0073】また、AT許容役とボーナス役の両方を含む識別番号(例えば、識別番号33)に当選してAT許容当選した場合も、当選時のRT状態の種類に応じたAT初期ゲーム数振分テーブル653で初期ゲーム数が決定される。この場合、当選したボーナスが終了したゲームの次のゲームからAT期間が開始する。ただし、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値については、ボーナス入賞から計数を開始する。【0074】なお、この実施形態では、初期ゲーム数振分テーブル673に0ゲームの振り分けがないように構成したが、所定の確率で0ゲームに振り分けられるようにして、AT許容役を含む識別番号に当選しても実質的にハズレになる場合があるようにしてもよい。また、初期ゲーム数振分テーブルBが初期ゲーム数振分テーブルAよりも有利であれば、その振り分けゲーム数の構成は適宜変更することができる。」
(オ)「【0229】(3)表示制御手段202図4の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。」
(カ)「【図5】[図:0001382209000001.jpg]」
(キ)「【図11】[図:0001382209000002.jpg]」
イ 認定事項
(ア)上記ア(カ)の図5など先願明細書等には、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)の遊技状態で、AT非許容状態とAT許容状態の間を移行する場合に、移行後の遊技状態が何になるのかについて、明記されていないものの、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)の遊技状態の移行の条件は、上記ア(ウ)の【0047】-【0052】に記載されているとおりであり、AT非許容状態とAT許容状態の移行は関係なく、また、AT非許容状態とAT許容状態の移行によって遊技状態が移行するという記載も他にないことから、AT非許容状態とAT許容状態の移行によって他の遊技状態には移行しないものと認める。
よって、上記ア(エ)の【0071】で「通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」は「通常RT(RT1)」で「AT許容状態」に設定され、「第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」は「第2有利RT(RT3)」で「AT許容状態」に設定されるものと認める。
(イ)上記ア(エ)の【0071】で「通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」に「AT期間の初期ゲーム数」として「30ゲームと50ゲームとがそれぞれ1/2の確率で選択されるように設定されている」ことから、AT期間の初期ゲーム数として、30ゲームが選択される場合があると認める。
(ウ)上記ア(エ)の【0071】で「第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」に「AT期間の初期ゲーム数」として「50ゲームと100ゲームとがそれぞれ1/2の確率で選択されるように設定されている」ことから、AT期間の初期ゲーム数として、50ゲームが選択される場合があると認める。
ウ 先願発明
上記の「ア 記載事項(ア)~(キ)」及び「イ 認定事項(ア)~(ウ)」から、先願明細書等には、
「a 「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」からなる複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置され、複数種類の図柄が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられており(【0023】)、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動でき、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニットにより表示手段が構成され(【0025】)、b、c 3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっており、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されており(【0024】)、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(【0026】)を備えたスロットマシン1(【0022】)において、d AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)、および、AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)のいずれか1つにスロットマシン1の状態を設定するAT許容状態設定手段100c(【0057】)と、e 役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段110による有効ライン(中段ライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、初期RT(RT0)、通常RT(RT1)、第1有利RT(RT2)、第2有利RT(RT3)、ボーナス内部当選中(RT4)、ボーナス遊技状態(BB1)からなる複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定する遊技状態設定手段100b(【0045】、【0046】)と、f AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)(【0057】)において、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知する演出を行うための液晶表示器27(【0027】)と、液晶表示器27に動画(画像)を表示するなどの制御を行う表示制御手段202(【0229】)と、を備え、g1-4 AT非許容状態でAT許容役を含む識別番号に当選した場合、役抽選手段103の抽選値判定決定手段103bによりスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定し、初期ゲーム数決定手段100dは、抽選値判定決定手段103bがスロットマシン1をAT許容状態とすることを決定した遊技において、AT遊技を実行する権利の初期的な継続期間を、AT初期ゲーム数振分テーブル673を用いた抽選により決定し(【0069】)、通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合、初期ゲーム数決定手段100dはAT初期ゲーム数振分テーブルAを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定し(【0071】)、AT期間の初期ゲーム数として、30ゲームが選択される場合があり(認定事項(イ))、通常RT(RT1)でAT許容状態に設定され(認定事項(ア))、第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合、初期ゲーム数決定手段100dはAT初期ゲーム数振分テーブルBを用いてAT期間の初期ゲーム数を決定し(【0071】)、AT期間の初期ゲーム数として、50ゲームが選択される場合があり(認定事項(ウ))、第2有利RT(RT3)でAT許容状態に設定され(認定事項(ア))、第2有利RT(RT3)は、他のRT状態のときに当選した場合と比べて、AT許容役を含む識別番号に当選してAT許容状態になったときに、初期ゲーム数決定手段100dが用いるAT初期ゲーム数振分テーブル673が有利になるように構成されており(【0071】)、AT許容状態設定手段100cは、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったときか、または、AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になった後で転落抽選に当選するかのいずれかの終了条件が成立した場合、または、終了条件が成立することなく、許容期間遊技数カウンタ653のカウント値が所定値(例えば、1500)となった場合は、AT非許容状態に設定し(【0067】)、AT許容役とスイカ(スイカA、B)の両方を含む識別番号で当選してAT許容状態となった場合、AT期間(AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0)が終了してもAT許容状態は継続し、AT期間の終了後の転落抽選に当選したときにAT許容状態が終了するようになっている(【0072】)h スロットマシン1(【0022】)。」
という発明(記号a等は本件補正発明のA等に対応させて合議体で付した。以下、「先願発明」という。)が開示されていると認める。
(2)本件補正発明と先願発明との対比
本件補正発明と先願発明とを対比する(記号は先願発明の構成に対応させて付した。)。
(a)先願発明の構成aの「複数種類の図柄」は、「赤7」「青7」「BAR」「BL」「WM(スイカ)」「CH(チェリー)」「RP1」「RP2」「BE1(ベル)」「BE2(ベル)」からなっており種類が複数あり、それらが識別可能であることは技術常識からみて明らかであるから、先願発明の構成aの「複数種類の図柄」は、本件補正発明の構成Aの「各々が識別可能な複数種類の識別情報」に相当する。
また、先願発明の構成aの「予め定められた順序で可変表示する」こと、「表示手段」は、それぞれ本件補正発明の構成Aの「変動表示可能」であること、「可変表示部」に相当する。
よって、先願発明における構成aは、本件補正発明の構成Aに相当する構成を有する。
(b)先願発明の構成b、cでは「3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっており、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの中段、中リール13Mの中段、右リール13Rの中段により構成されるいわゆる中段ラインが設定されており」、入賞判定していることから入賞可能であることは明らかである。
また、先願発明の構成b、cの「縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示される」こと、「スロットマシン1」は、それぞれ本件補正発明の構成Bの「前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出」すること、「スロットマシン」に相当する。
よって、先願発明における構成b、cは、本件補正発明の構成Bに相当する構成を有する。
(c)先願発明の構成b、cの「左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R」は、本件補正発明の構成Cの「表示結果を導出させるために操作される導出操作手段」に相当する。
よって、先願発明における構成b、cは、本件補正発明の構成Cに相当する構成を有する。
(d)先願発明の構成dの「AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)」、「AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)」、「AT許容状態設定手段100c」は、それぞれ本件補正発明の構成Dの「通常区間」、「有利区間」、「区間制御手段」に相当する。
よって、先願発明における構成dは、本件補正発明の構成Dに相当する構成を有する。
(e)先願発明の構成eの「通常RT(RT1)」、「第2有利RT(RT3)」、「遊技状態設定手段100b」は、それぞれ本件補正発明の構成Eの「第1状態」、「第2状態」、「状態制御手段」に相当する。
よって、先願発明における構成eは、本件補正発明の構成Eに相当する構成を有する。
(f)先願発明の構成fの「表示制御手段202」は、本件補正発明の構成Fの「報知状態制御手段」に相当する。
よって、先願発明における構成fは、本件補正発明の構成Fに相当する構成を有する。
(g1)上記(e)のとおり、先願発明の「通常RT(RT1)」は本件補正発明の「第1状態」に相当し、上記(d)のとおり、先願発明の「AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)」、「AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)」は、それぞれ本件補正発明の「通常区間」、「有利区間」に相当するから、先願発明の構成g1-4の「識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選」したときは、本件補正発明のG1の「有利区間移行条件が成立したとき」に相当する。
そして、先願発明の構成g1-4で「通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」「通常RT(RT1)でAT許容状態に設定され」る。
よって、先願発明における構成g1-4は、本件補正発明の構成G及びG1に相当する構成を有する。
(g2)上記(e)のとおり、先願発明の「第2有利RT(RT3)」は本件補正発明の「第2状態」に相当し、上記(d)のとおり、先願発明の「AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)」、「AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)」は、それぞれ本件補正発明の「通常区間」、「有利区間」に相当するから、先願発明の構成g1-4の「識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選」したときは、本件補正発明のG2の「有利区間移行条件が成立したとき」に相当する。
そして、先願発明の構成g1-4で「第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」「第2有利RT(RT3)でAT許容状態に設定され」る。
よって、先願発明における構成g1-4は、本件補正発明の構成G及びG2に相当する構成を有する。
(g3)先願発明の構成g1-4において「識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選し」た場合は、「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったとき」に「AT非許容状態に設定」することから、先願発明の構成g1-4の「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値」である「30ゲーム」が「0になったとき」は本件補正発明の構成G3の「第1有利区間終了条件が成立したとき」に相当する。
そして、先願発明の構成g1-4で「通常RT(RT1)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」「AT期間の初期ゲーム数として、30ゲームが選択される場合があり」、「AT許容役とスイカ(スイカA、B)の両方を含む識別番号で当選してAT許容状態となった場合、AT期間(AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0)が終了してもAT許容状態は継続し、AT期間の終了後の転落抽選に当選したときにAT許容状態が終了するようになっている」。
よって、先願発明における構成g1-4は、本件補正発明の構成G及びG3に相当する構成を有する。
(g4)先願発明の構成g1-4で「第2有利RT(RT3)で識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して、抽選値判定決定手段103bによりAT非許容状態からAT許容状態にすると決定された場合」「AT期間の初期ゲーム数として、50ゲームが選択される場合があり」、上記(g3)で説示したとおり、「識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選し」た場合は、「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったとき」に「AT非許容状態に設定」し、「50ゲーム」は「30ゲーム」と異なることは明らかであることから、先願発明の構成g1-4の「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値」である「50ゲーム」が「0になったとき」は本件補正発明の構成G4の「前記第1有利区間終了条件とは異なる第2有利区間終了条件が成立したとき」に相当する。
よって、先願発明における構成g1-4は、本件補正発明の構成G及びG4に相当する構成を有する。
(h)先願発明の構成hの「スロットマシン1」は、本件補正発明の構成Hの「スロットマシン」に相当する。
よって、先願発明における構成hは、本件補正発明の構成Hに相当する構成を有する。
以上のことから、本件補正発明と先願発明は
「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、C 表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、D 通常区間と有利区間とを含む複数種類の区間のうちのいずれかに制御可能な区間制御手段と、続きを表示(全12行)E 第1状態と第2状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御可能な状態制御手段と、F 前記有利区間において前記導出操作手段の操作態様を報知する報知状態に制御可能な報知状態制御手段と、を備え、G 前記区間制御手段は、G1 前記第1状態かつ前記通常区間において有利区間移行条件が成立したときに当該第1状態かつ前記有利区間に制御し、G2 前記第2状態かつ前記通常区間において前記有利区間移行条件が成立したときに当該第2状態かつ前記有利区間に制御し、G3 前記第1状態かつ前記有利区間において第1有利区間終了条件が成立したときに当該第1状態かつ前記通常区間に制御し、G4 前記第2状態かつ前記有利区間において前記第1有利区間終了条件とは異なる第2有利区間終了条件が成立したときに当該第2状態かつ前記通常区間に制御する、H スロットマシン。」
で一致し、相違点はない。
(3)小括
以上のとおり、本件補正発明は、先願発明と同一の発明であり、しかも、本件補正発明の発明者が先願発明の発明者と同一であるとはいえず、また、本願の出願日時点において、その出願人が先願発明の出願人と同一であるともいえないので、特許法第29条の2の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(4)審判請求人の主張について
審判請求人は令和3年3月5日付け審判請求書の「(3)拒絶理由について」の「(3-1) 特許法第29条の2(拡大先願)について」において、「拒絶査定においては、先願1(特願2016-150263号)の「AT非許容状態」を本願発明の「通常区間」に対応させ、先願1の「AT許容状態」を本願発明の「有利区間」に対応させ、先願1の「30ゲームのAT期間」を本願発明の「第1状態」に対応させ、先願1の「50ゲームのAT期間」を本願発明の「第2状態」に対応させています。
しかしながら、先願1の「30ゲームのAT期間」や「50ゲームのAT期間」は、「AT許容状態」に含まれる期間に過ぎず、「通常区間」と並行して制御されるものではありません。すなわち、本願発明の「第1状態」や「第2状態」は、AT期間のような有利区間に限らず、通常区間においても制御され得る期間であり、上述したような本願発明の特徴的な構成は、先願1には記載も示唆もされていません。
また、本願発明が備える特徴的な構成は、上述したような特有の効果を奏し、このような効果は本願発明の構成が記載も示唆もされていない先願1の発明から奏することはありません。
したがいまして、先願1の発明との間の相違点に係る本願発明の構成は、周知技術、慣用技術の付加、削除、転換などではないため、本願発明は、先願1の発明と実質的に同一ではないと思料致します。」と主張している。
しかしながら、本願発明における「第1状態」、「第2状態」との記載では、「通常区間」と並行して制御されるか否かについては不明であり、後記「第3 本願発明について」の「1.本願発明」においては、先願発明の「30ゲームのAT期間」、「50ゲームのAT期間」は、本願発明の「第1状態」、「第2状態」に相当するといえる。
また、上記「(2)本件補正発明と先願発明との対比」において示したとおり、先願発明の構成g1-4は、本件補正発明のG1乃至4に相当する構成を備えている。
したがって、審判請求人の主張は採用できない。
4.むすび
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
第3 本願発明について
1.本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和2年8月21日付けの手続補正書により補正された、特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という)は、上記第2の1.において記載した次のとおりのものである。
「【請求項1】A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、C 表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、続きを表示(全13行)D 通常区間と有利区間とを含む複数種類の区間のうちのいずれかに制御可能な区間制御手段と、E 第1状態と第2状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御可能な状態制御手段と、F 前記有利区間において前記導出操作手段の操作態様を報知する報知状態に制御可能な報知状態制御手段と、を備え、G 前記区間制御手段は、G1’ 前記通常区間において有利区間移行条件が成立したときに前記有利区間に制御し、G2’ 前記有利区間において有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御し、G3’ 前記第1状態かつ前記有利区間においては、前記有利区間終了条件のうちの第1有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御され、G4’ 前記第2状態かつ前記有利区間においては、前記有利区間終了条件のうちの前記第1有利区間終了条件とは異なる第2有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御される、H スロットマシン。」
2.原査定の拒絶理由の概要
原査定の理由2は、本願発明は、先願明細書等に記載された発明と同一の発明であり、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないというものである。
3.先願明細書等及び先願発明
先願明細書等に記載されている、先願発明の認定は前記「第2 令和3年3月5日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3.独立特許要件」に記載したとおりである。
4.対比
(1)本願発明の構成A-D、F及びHは、本件補正発明の構成A-D、F及びHと同一であるため、「第2 令和3年3月5日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3.独立特許要件」の「(2)本件補正発明と先願発明との対比」の(a)-(d)、(f)及び(h)で説示したとおり、先願発明における構成a-d、f及びhは、本願発明の構成A-D、F及びHに相当する構成を有する。
(2)先願発明の構成g1-4の「「30ゲーム」の「AT期間」」、「「50ゲーム」の「AT期間」」、「遊技状態設定手段100b」は、それぞれ本件補正発明の構成Eの「第1状態」、「第2状態」、「状態制御手段」に相当する。
よって、先願発明における構成g1-4は、本願発明の構成Eに相当する構成を有する。
(3)先願発明の構成g1-4で「AT非許容状態で」「識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選して」「AT許容状態に設定され」た場合、「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0になったとき」「AT非許容状態に設定」することから、先願発明の「識別番号30(「AT許容+AT権利+チェリー」)に当選」したとき、「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値が0にな」ったとき、はそれぞれ本願発明の「有利区間移行条件が成立したとき」、「有利区間終了条件が成立したとき」に相当する。
よって、先願発明における構成g1-4は、本願発明の構成G、G1’及びG2’に相当する構成を有する。
(4)先願発明の構成g1-4で「AT許容状態に設定され」て「AT期間」が「30ゲーム」の場合に、「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値」としての「30ゲーム」が「0になったとき」に「AT非許容状態に設定」し、「AT期間」が「50ゲーム」の場合に、「AT期間遊技数カウンタ654のカウント値」としての「50ゲーム」が「0になったとき」に「AT非許容状態に設定」しており、「50ゲーム」は「30ゲーム」と異なることは明らかであって、上記(2)のとおり、先願発明の「「30ゲーム」の「AT期間」」、「「50ゲーム」の「AT期間」」は、それぞれ本願発明の「第1状態」、「第2状態」に相当し、上記「第2 令和3年3月5日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「3.独立特許要件」の「(2)本件補正発明と先願発明との対比」の(d)のとおり、先願発明の構成dの「AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技非許容状態)」、「AT遊技を許容するAT許容状態(特殊遊技許容状態)」は、それぞれ本願発明の「通常区間」、「有利区間」に相当する。
よって、先願発明における構成g1-4は、本件補正発明の構成G、G3’及びG4’に相当する構成を有する。
以上のことから、本願発明と先願発明は
「A 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、B 前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、C 表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、D 通常区間と有利区間とを含む複数種類の区間のうちのいずれかに制御可能な区間制御手段と、続きを表示(全12行)E 第1状態と第2状態とを含む複数種類の状態のうちのいずれかに制御可能な状態制御手段と、F 前記有利区間において前記導出操作手段の操作態様を報知する報知状態に制御可能な報知状態制御手段と、を備え、G 前記区間制御手段は、G1’ 前記通常区間において有利区間移行条件が成立したときに前記有利区間に制御し、G2’ 前記有利区間において有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御し、G3’ 前記第1状態かつ前記有利区間においては、前記有利区間終了条件のうちの第1有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御され、G4’ 前記第2状態かつ前記有利区間においては、前記有利区間終了条件のうちの前記第1有利区間終了条件とは異なる第2有利区間終了条件が成立したときに前記通常区間に制御される、H スロットマシン。」
で一致し、相違点はない。
5.むすび
以上のとおり、本願発明は、先願発明と同一の発明であり、しかも、本願発明の発明者が先願発明の発明者と同一であるとはいえず、また、本願の出願日時点において、その出願人が先願発明の出願人と同一であるともいえないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本願は拒絶されるべきものである。
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2021-002977