2021-001288
情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
- 審判番号
- 2021-001288
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-511499外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2021年01月29日
- 審決日
- 2022年01月19日
- 公報発行日
- 2022年08月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ソニーグループ株式会社
- 【請求人代理人】丸島 敏一
- 分類
- P18 .121-WY (H04W) / P18 .537-WY (H04W)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 19項目
第1 手続の経緯
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本願は、2016年(平成28年)3月3日(優先権主張 平成27年4月8日)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定(令和2年10月26日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
(進歩性):この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
・請求項1ないし14に対して、引用文献1ないし3
引用文献等一覧
1.特開2011-244151号公報(以下、「引用文献1」という。)
2.特開2012-70369号公報(以下、「引用文献2」という。)
3.特開2006-319466号公報(以下、「引用文献3」という。)
第3 当審拒絶理由の概要
当審における令和3年10月20日付け拒絶理由通知書で通知した拒絶理由(以下、「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
(明確性)この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
記
理由1(明確性)について
(1)請求項1に「前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記情報処理装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、」及び「前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記情報処理装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記情報処理装置に変更する前に前記情報処理装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する」(下線は当審で付与した。)と記載されているが、下線を付した上記5つの「前記情報処理装置」が、請求項1に記載の「自装置」(請求項1に係る発明は「情報処理装置」の発明であるから、自装置も情報処理装置である)、「第1の第1情報処理装置」、及び「第2情報処理装置」のいずれを意味するのかが明確でない。
また、請求項2ないし6、8、9、11、13、14に記載の「前記情報処理装置」についても、「自装置」、「第1の第1情報処理装置」、及び「第2情報処理装置」のいずれを意味するのかが明確でない。
よって、請求項1ないし6、8、9、11、13、14とそれらの従属請求項、すなわち、請求項1ないし14に係る発明は明確でない。(明確性)
(2)請求項2には、「前記制御部は、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置間でやりとりされるメッセージに前記情報を含めてやりとりする制御を行う」と記載されているが、請求項1には、前記情報として、前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記情報処理装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報、接続設定情報を取得するための情報が存在し、当該記載では、どの情報を特定しようとしているのか不明である。
したがって、請求項2に係る発明は明確でない。(明確性)
(3)請求項2には、「前記制御部は・・・する制御を行う請求項1または2に記載の情報処理装置」と記載されているが、請求項2が請求項2の記載を含む情報処理装置とはどのような情報処理装置を特定しようとしているのか明確でない。
請求項3、7についても同様である。
したがって、請求項2、3、7に係る発明は明確でない。(明確性)
第4 本願発明
本願請求項1ないし11に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」ないし「本願発明11」という。)は、令和3年12月14日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし11に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】他の情報処理装置との間でデータ伝送を行う無線通信部と、少なくとも自装置および第1情報処理装置により形成されるネットワークのグループオーナーの役割を担う前記第1情報処理装置との間で前記データ伝送を行っている間に第2情報処理装置との間で新たに前記データ伝送を行う場合に、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置のそれぞれに前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報をやりとりする制御を行う制御部とを具備し、続きを表示(全42行)前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する情報処理装置。【請求項2】前記制御部は、前記自装置および前記第1情報処理装置間でやりとりされるメッセージに前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報を含めてやりとりする制御を行う請求項1に記載の情報処理装置。【請求項3】前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合に、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更した後に、前記第2情報処理装置との接続処理を行うように制御する請求項1または2のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項4】前記グループオーナーの役割を担う前記第1情報処理装置に、前記自装置がクライアントとして所定回線により接続されており、前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可し、かつ、前記自装置および前記第1情報処理装置の双方がコンカレント機能を備える場合に、新たなグループオーナーの役割を担う前記自装置に前記第1情報処理装置を新たなクライアントとして新たな回線により接続した後に、前記所定回線の切断処理を行い、前記第2情報処理装置に前記データ伝送を行うための接続処理を行うように制御する請求項1から3のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項5】前記特定のメッセージは、グループオーナーの変更の要求に対して返信されるGO組替Responseであり、前記第1情報処理装置は、前記自装置からの前記GO組替Responseを前記第2情報処理装置に転送する請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項6】前記制御部は、前記自装置および前記第1情報処理装置間でやりとりされるメッセージに、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)に関する情報と、通信中のMAC(Media Access Control)アドレス情報と、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection system)を動作させた状態でIP(Internet Protocol)アドレスを移動させるための情報と、Persistentに必要な情報との少なくとも1つを含めてやりとりする制御を行う請求項1から5のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項7】前記制御部は、前記役割の変更後の接続形態における接続設定情報を保持していない場合には、既に共有されている前記役割の変更前の第1の接続設定情報に、予め定められた規則を適用して、前記役割の変更後の第2の接続設定情報を生成する請求項1から6のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項8】前記制御部は、前記第2の接続設定情報を生成する場合に、前記自装置および前記第1情報処理装置のみが有する前記第1の接続設定情報のみを用いる請求項7記載の情報処理装置。【請求項9】前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が未許可であり、かつ、前記自装置が複数動作に対応していない場合には、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置のうちから前記データ伝送を行う情報処理装置を選択するための選択情報をユーザに提供する請求項1から3、6から8のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項10】前記制御部は、前記データ伝送の対象となる画像情報と、前記選択情報とを異なる管理とする請求項9記載の情報処理装置。【請求項11】前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合に、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更したときには、その旨を通知するための通知情報をユーザに提供する請求項1から3、6から8のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項12】前記無線通信部は、Wi-Fi(Wireless Fidelity) CERTIFIED Miracast仕様に従って前記他の情報処理装置との間で前記データ伝送を行う請求項1から11のいずれかに記載の情報処理装置。【請求項13】少なくとも自装置および第1情報処理装置により形成されるネットワークのグループオーナーの役割を担う前記第1情報処理装置との間でデータ伝送を行っている間に第2情報処理装置との間で新たに前記データ伝送を行う場合に、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置のそれぞれに前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報をやりとりする制御を前記自装置である情報処理装置内の制御部が行う情報処理方法であって、前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、前記制御部は、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する情報処理方法。【請求項14】少なくとも自装置および第1情報処理装置により形成されるネットワークのグループオーナーの役割を担う前記第1情報処理装置との間でデータ伝送を行っている間に第2情報処理装置との間で新たに前記データ伝送を行う場合に、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置のそれぞれに前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報をやりとりする制御をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりし、前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるようにする前記制御を前記コンピュータに実行させるプログラム。」
第5 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1について
原査定の拒絶の理由で引用された、引用文献1(特開2011-244151号公報)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
(1)「【0024】このような通信グループAにおいて、無線通信装置20Bに記憶されているコンテンツデータを無線通信装置20Aにおいて表示する場合、無線通信装置20Bがコンテンツデータの供給元となる。このため、DLNA(Digital Living Network Alliance)では、無線通信装置20BなどのPCはDMS(Digital Media Server)として、無線通信装置20Aなどの表示装置(テレビジョン装置やワイヤレスモニター)はDMR(Digital Media Renderer)としてカテゴライズされている。また、PCは、DMSとしてのみだけでなく、DMRとしてもカテゴライズされている。」
(2)「【0063】(第1の例)まず、図7を参照し、本発明の実施形態により形成されるトポロジの第1の例を説明する。図7の左部に示したように、親機として動作する無線通信装置20Aと、子機として動作する無線通信装置20Bが通信グループを形成している。また、無線通信装置20AをDMR、無線通信装置20BをDMSとするサービスが実行中であり、DMRである無線通信装置20Cが通信グループへの新規参入を希望している。【0064】この場合、通信グループにおいて親機として動作する無線通信装置20Aは、図6に示したように、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現可能であるか否かを判断する(S317)。図7に示した例では、無線通信装置20Aと無線通信装置20Cが共にDMRであるので、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現できないと判断する。【0065】このため、無線通信装置20Aは、図6に示したように、新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置が通信グループ内に存在するか否かを判断する(S318)。図7に示した例では、通信グループ内の無線通信装置20Bは、DMRと対になるDMSであるので、無線通信装置20Aは、新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置として無線通信装置20Bを抽出する。【0066】そして、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bが親機として動作すべき旨を、通信グループを形成する無線通信装置20Bおよび無線通信装置20Cに通知し、無線通信装置20Bが親機としての動作を開始する。そして、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加する。これにより、図7の右図に示したように、DMSである無線通信装置20Bが親機、DMRである無線通信装置20Aおよび20Cが子機として動作する通信グループが形成される。」
(3)「図7[図:0001386718000001.jpg]」
上記記載及び当業者の技術常識を考慮すると、次のことがいえる。
ア 上記(2)の【0063】には、「親機として動作する無線通信装置20Aと、子機として動作する無線通信装置20Bが通信グループを形成している。」こと、「無線通信装置20Cが通信グループへの新規参入を希望している。」ことが記載されているから、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bと通信グループを形成しているといえ、上記(2)の【0064】には、「この場合、・・・無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現可能であるか否かを判断する(S317)。図7に示した例では、無線通信装置20Aと無線通信装置20Cが共にDMRであるので、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現できないと判断する。」ことが記載され、また、上記(2)の【0065】には、「新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置が通信グループ内に存在するか否かを判断する(S318)。」こと、上記(2)の【0066】には、「そして、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bが親機として動作すべき旨を、通信グループを形成する無線通信装置20Bおよび無線通信装置20Cに通知し、無線通信装置20Bが親機としての動作を開始する。そして、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加する。」ことが記載されている。
そうすると、引用文献1には、「親機として動作する無線通信装置20Aは、子機として動作する無線通信装置20Bと通信グループを形成し、無線通信装置20Cが通信グループへの新規参入を希望している場合、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現可能であるか否かを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現できないと判断すると、新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置が通信グループ内に存在するか否かを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bが親機として動作すべき旨を、通信グループを形成する無線通信装置20Bおよび無線通信装置20Cに通知することによって、無線通信装置20Bが親機としての動作を開始し、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加する。」ことが記載されているといえる。
イ 上記アで説示した「親機として動作する無線通信装置20Aは、子機として動作する無線通信装置20Bと通信グループを形成し、無線通信装置20Cが通信グループへの新規参入を希望している場合、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現可能であるか否かを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現できないと判断すると、新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置が通信グループ内に存在するか否かを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bが親機として動作すべき旨を、通信グループを形成する無線通信装置20Bおよび無線通信装置20Cに通知することによって、無線通信装置20Bが親機としての動作を開始し、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加する。」ことは、「無線通信装置20A」についての動作といえる。
以上を総合すると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「 親機として動作する無線通信装置20Aは、子機として動作する無線通信装置20Bと通信グループを形成し、無線通信装置20Cが通信グループへの新規参入を希望している場合、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現可能であるか否かを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの直接通信により無線通信装置20Cのサービスを実現できないと判断すると、新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置が通信グループ内に存在するか否かを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bが親機として動作すべき旨を、通信グループを形成する無線通信装置20Bおよび無線通信装置20Cに通知することによって、無線通信装置20Bが親機としての動作を開始し、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加する、無線通信装置20A。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由で引用された、引用文献2(特開2012-70369号公報)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
(1)「【0011】本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定の親端末の配下に子端末が集中することなく、親端末との間で通信不可となる子端末の発生を抑制できるマルチホップ通信方法、マルチホップ通信システム、および通信端末を提供することにある。」
(2)「【0211】本実施形態において、現在自端末との間で通信ルートを構築している親端末1-1から親端末変更要求パケットを受信した子端末2-2は、以下のように動作する。【0212】親端末変更要求パケットを受信した子端末2-2は、レコード・コストテーブルTB3において残レコード数が閾値「0」を上回っている1乃至複数の親端末1のうち、通信コストが最小である親端末1、例えば親端末1-2を選択する(S31)。続きを表示(全12行)【0213】そして、子端末2-2の通信処理部202は、現在自端末との間で通信ルートを構築している親端末1-1へ親端末変更可能パケットを送信する(S32)。【0214】親端末変更可能パケットを受信した親端末1-1では、通信処理部201が、自端末の通信ルートテーブルTB21における残レコード数が「0」(閾値以下)であれば、親端末変更可能パケットの送信元である子端末2-2へ親端末変更許可パケットを送信する(S33)。さらに、親端末1-1のテーブル処理部201は、通信ルートテーブルTB21(図4(a)参照)内の子端末2-2に関する通信ルート情報を削除し、残レコード数を1つ増やす(インクリメントする)。したがって、親端末1-1は、自端末の残レコード数を増加させることができる。【0215】そして、親端末1-1から親端末変更許可パケットを受信した子端末2-2は、親端末1-2へアドレス要求パケットを送信した後に(S34)、親端末1-2から上記同様にアドレス応答パケットを受信し、親端末1-2から割り付けられた新しい端末IDを自端末に設定する(S35)。すなわち、子端末2-2は、自端末と通信ルートを構築する親端末1を、親端末1-1から親端末1-2に切り替える。【0216】本実施形態では、上記のように、通信ルートを構築する親端末1を切り替える子端末2は、現在の通信ルートを構築している旧親端末1に対して親端末変更可能パケットを送信する。親端末変更可能パケットを受信した旧親端末1は、自端末の残レコード数が閾値以下であれば子端末2へ親端末変更許可パケットを送信する。子端末2は、旧端末1から親端末変更許可パケットを受信した後に、新親端末1へアドレス要求パケットを送信する。したがって、旧親端末1は、自端末の残レコード数に基づいて親端末変更許可パケットを送信するので、配下の子端末2が自端末の配下から離脱することをリアルタイムに検出できるとともに、不必要に多くの子端末2が自端末の配下から離脱することをより防止できる。」
上記(1)の【0011】には、「親端末との間で通信不可となる子端末の発生を抑制できるマルチホップ通信方法」と記載され、上記(2)の【0216】には、「通信ルートを構築する親端末1を切り替える子端末2は、現在の通信ルートを構築している旧親端末1に対して親端末変更可能パケットを送信する。親端末変更可能パケットを受信した旧親端末1は、自端末の残レコード数が閾値以下であれば子端末2へ親端末変更許可パケットを送信する。子端末2は、旧端末1から親端末変更許可パケットを受信した後に、新親端末1へアドレス要求パケットを送信する。・・・不必要に多くの子端末2が自端末の配下から離脱することをより防止できる。」と記載され、上記(2)の【0215】には、「親端末1-2へアドレス要求パケットを送信した後に(S34)、親端末1-2から上記同様にアドレス応答パケットを受信し、親端末1-2から割り付けられた新しい端末IDを自端末に設定する(S35)。・・・子端末2-2は、自端末と通信ルートを構築する親端末1を、親端末1-1から親端末1-2に切り替える。」と記載されている。
そうすると、引用文献2には、「親端末との間で通信不可となる子端末の発生を抑制するために、現在の通信ルートを構築している旧親端末に対して親端末変更可能パケットを送信し、親端末変更可能パケットを受信した旧親端末は、自端末の残レコード数が閾値以下であれば子端末へ親端末変更許可パケットを送信し、子端末は、旧親端末から親端末変更許可パケットを受信した後に、新親端末へアドレス要求パケットを送信することによって、新親端末からアドレス応答パケットを受信し、新親端末から割り付けられた新しい端末IDを自端末に設定することによって、子端末は、自端末と通信ルートを構築する親端末を、旧親端末から新親端末に切り替える。」という技術事項が記載されていると認められる。
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由で引用された、引用文献3(特開2006-319466号公報)には、以下の事項が記載されている。(下線は当審が付与。)
「【0101】いま、新たにシステムSに参加するノード装置2tは、管理サーバ100に対して接続先候補要求Scを図中一点鎖線で示す如く送信する。なお、ノード装置2tは、工場出荷時等に予め管理サーバ100のIPアドレス等の宛先情報を記憶しているものとし、接続続きを表示(全13行)先候補要求Scには、ノード装置2tの装置情報が含まれるものとする。そして、これを受けた管理サーバ100は、ノード装置2tが接続を要求すべきノード装置2のIPアドレスを含む装置情報を接続先候補Nkとして含む接続先候補通知(Nk{})をノード装置2tに送信する。【0102】ここで、管理サーバ100は、接続先候補要求Scに含まれるノード装置2tの装置情報の属性情報と同じ属性情報のトップノード装置を接続先候補Nk{}とする。図6(A)及び図5(C)に拠れば、ノード装置2tの属性情報は「A3」であるため、管理サーバ100は、記憶部102を参照して属性情報「A3」に対応するトップノード装置としてのノード装置2xの装置情報含む接続先候補通知(Nk{})をノード装置2tに送信する。(中略)【0104】ノード装置2tから接続要求情報Srを受信したノード装置2xは、接続要求情報Srに含まれるノード装置2tの装置情報と自己の装置情報とを比較して、どちらが親ノード装置として適切であるかを検討する(上位適正の検討)。」
そうすると、引用文献3には、「新たにシステムに参加するノード装置2tは、管理サーバに対して接続先候補要求を送信し、管理サーバは、新たにシステムに参加するノード装置2tの装置情報の属性情報と同じ属性情報のトップノード装置を接続先候補とし、トップノード装置としてのノード装置2xの装置情報を含む接続先候補通知を新たにシステムに参加するノード装置2tに送信し、新たにシステムに参加するノード装置2tから接続要求情報を受信したノード装置2xは、接続要求情報に含まれる装置情報と自己の装置情報を比較して、どちらが親ノード装置として適切であるかを検討する。」という技術事項が記載されていると認められる。
第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、以下のことがいえる。
ア 引用発明の親機として動作する無線通信装置20Aは、子機として動作する無線通信装置20Bと通信グループを形成するものであるから、無線通信装置20Aは無線通信装置20Bとネットワークを形成するもの、すなわち、引用発明は、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Bにより形成されるネットワークを有するものであり、無線通信装置20A及び20Bはデータ伝送を行うものである。
イ 引用発明の「無線通信装置20C」は、無線通信装置20Aと無線通信装置20Bが通信グループを形成している該グループへの新規参入を希望する、すなわち新たなデータ伝送を行おうとしている情報処理装置であるから、本願発明1の「第2情報処理装置」に相当する。
ウ 引用発明の無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの直接通信によりサービスを実現可能であるか否かを判断し、サービスが実現できないと判断すると、新たな無線通信装置20Cのサービスと対になるサービスを行う無線通信装置が通信グループ内に存在するかを判断し、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Bが親機として動作すべき旨を、通信グループを形成する無線通信装置20B及び無線通信装置20Cに通知し、無線通信装置20Aおよび無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加することと記載されており、該サービスは無線通信装置によるサービスであるから、データ伝送が行われることは明らかである、すなわち、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cと新たにデータ伝送を行う場合に、無線通信装置20Bが親機として動作することを無線通信装置20B及び無線通信装置20Cに通知し、無線通信装置20A及び無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加させる制御を行うものである。
そして、引用発明の「無線通信装置20A」は、上述したとおり、無線通信装置20Cと新たにデータ伝送を行う場合に、無線通信装置20Bが親機として動作することを無線通信装置20B及び無線通信装置20Cに通知し、無線通信装置20A及び無線通信装置20Cが、無線通信装置20Bの子機として通信グループに参加させる制御を行うものである、すなわち、無線通信装置20Aは、無線通信装置20Cとの間で新たにデータ伝送を行う場合に、無線通信装置20B及び無線通信装置20Cのそれぞれにデータ伝送を行うための役割を変更するための情報をやり取りする制御を行っているものであるといえる。
ここで、本願発明1の情報処理装置は、第1情報処理装置及び第2情報処理装置のそれぞれにデータ伝送を行うための役割変更をするための情報をやりとりする制御を行う装置であり、引用発明の自装置及び情報処理装置も、無線通信装置20Cとの間で新たにデータ伝送を行う場合に、無線通信装置20B及び無線通信装置20Cのそれぞれにデータ伝送を行うための役割を変更するための情報をやり取りする制御を行う装置であるから、当該制御を行う引用発明の「無線通信装置20A」は、本願発明1の「自装置」及び「情報処理装置」に相当し、上記アで述べたとおり、無線通信装置20Aと通信グループを形成する、すなわち無線通信装置20Aとネットワークを形成する引用発明の「無線通信装置20B」は、本願発明1の「第1情報処理装置」に相当する。
そうすると、本願発明1と引用発明は、「少なくとも自装置及び第1情報処理装置により形成されるネットワークの第1情報処理装置との間でデータ伝送を行い、第2情報処理装置との間で新たにデータ伝送を行う場合に、第1情報処理装置および第2情報処理装置のそれぞれにデータ伝送を行うための役割を変更するための情報をやり取りする制御を行う」という点で共通する。
エ そして、引用発明の無線通信装置20Aにおいても、他の情報処理装置との間でデータ伝送を行う無線通信部、及び上記ウに記載した制御を行う制御部とを有することは自明である。
そうすると、本願発明1と引用発明は、「他の情報処理装置との間でデータ伝送を行う無線通信部」、「少なくとも自装置及び第1情報処理装置により形成されるネットワークの第1情報処理装置との間でデータ伝送を行い、第2情報処理装置との間で新たにデータ伝送を行う場合に、第1情報処理装置および第2情報処理装置のそれぞれにデータ伝送を行うための役割を変更するための情報をやり取りする制御を行う制御部」を有する点で共通する。
以上を総合すると、本願発明1と引用発明とは、以下の点で一致し、また、相違している。
(一致点)
「他の情報処理装置との間でデータ伝送を行う無線通信部と、少なくとも自装置および第1情報処理装置により形成されるネットワークの前記第1情報処理装置との間で前記データ伝送を行い、第2情報処理装置との間で新たに前記データ伝送を行う場合に、前記第1情報処理装置および前記第2情報処理装置のそれぞれに前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報をやり取りする制御を行う制御部とを具備する、情報処理装置。」
(相違点1)
制御部が役割を変更するための情報をやり取りする制御を行うのが、本願発明1においては「少なくとも自装置及び第1情報処理装置により形成されるネットワークのグループオーナーの役割を担う前記第1情報処理装置との間でデータ伝送を行っている間に第2情報処理装置との間で新たにデータ伝送を行う場合」であるのに対して、引用発明においては、その旨の特定がなされていない点。
(相違点2)
制御部が、本願発明1では、「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、」また、「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する」ものであるのに対し、引用発明ではその旨が特定されていない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑み、まず、相違点2について検討する。
相違点2に係る本願発明1の制御部において「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、」また、「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する」という発明特定事項は、引用文献1ないし引用文献3には記載も示唆もされていない。さらに、当該無線通信の技術分野において周知技術であるともいえない。
よって、上記相違点1を判断するまでもなく、当業者といえども、引用発明1において、上記相違点2に係る「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、」また、「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する」ものとすることは、容易に想到し得たとはいえない。
したがって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明並びに引用文献2及び引用文献3に記載の技術事項に基いて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2ないし12について
本願発明2ないし12は、少なくとも本願発明1に記載の発明特定事項を全て含むから、本願発明1と同じ理由により、本願発明2ないし12は、当業者であっても、引用発明並びに引用文献2及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 本願発明13について
本願発明13は、本願発明1の情報処理装置の制御部が行う情報処理方法を記載したものであって、少なくとも本願発明1の発明特定事項に対応する発明特定事項を全て含むから、本願発明1と同じ理由により、本願発明13は、当業者であっても、引用発明並びに引用文献2及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
4 本願発明14について
本願発明14は、本願発明1の情報処理装置が行う制御をプログラムとして記載したものであって、少なくとも本願発明1の発明特定事項に対応する発明特定事項を全て含むから、本願発明1と同じ理由により、本願発明14は、当業者であっても、引用発明並びに引用文献2及び引用文献3に記載の技術事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第7 原査定について
令和3年12月14日にされた手続補正により、本願発明1ないし14に係る発明は、「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可するか否かを示す情報と、前記自装置および前記第1情報処理装置のそれぞれがコンカレント機能を備えるか否かを示す情報と、前記自装置が複数の機器との間で無線通信を行う複数動作に対応可能か否かを示す情報とのうちの少なくとも1つを、前記情報としてやりとりする制御を行い、」また、「前記グループオーナーの役割の変更を前記第1情報処理装置が許可している場合において、前記自装置がグループオーナーであり、かつ、前記第1情報処理装置がクライアントである場合の接続設定情報を前記第2情報処理装置が保持しないときには、前記グループオーナーの役割を前記第1情報処理装置から前記自装置に変更する前に前記自装置と前記第1情報処理装置と前記第2情報処理装置との間でやりとりされる特定のメッセージに当該接続設定情報を取得するための情報を含めるように制御する」という発明特定事項、又はそれに対応する発明特定事項を備えているから、上記「第6」のとおり、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1に記載された発明並びに引用文献2に記載された技術事項及び引用文献3に記載された技術事項に基づいて、容易に発明をすることができたものとはいえない。したがって、原査定の理由を維持することはできない。
第8 当審拒絶理由についての判断
令和3年12月14日にされた手続補正により、
1 補正前の請求項1に対応する請求項1における5つの「前記情報処理装置」との記載が、「自装置」と補正され、また、請求項2ないし6、8、9、11、13、14に記載の「前記情報処理装置」についても、同様に「自装置」と補正されることによって、理由1の(1)の拒絶理由は解消された。
2 補正前の請求項2の「前記制御部は、前記情報処理装置および前記第1情報処理装置間でやりとりされるメッセージに前記情報を含めてやりとりする制御を行う」との記載は、「前記制御部は、前記自装置および前記第1情報処理装置間でやりとりされるメッセージに前記データ伝送を行うための役割を変更するための情報を含めてやりとりする制御を行う」と補正されることによって、理由1の(2)の拒絶理由は解消された。
3 補正前の請求項2の「前記制御部は・・・する制御を行う請求項1または2に記載の情報処理装置」との記載は、「前記制御部は・・・する制御を行う請求項1に記載の情報処理装置」と補正され、また、請求項3及び請求項7についても自請求項を含まないものへと補正されることによって、理由1の(3)の拒絶理由は解消された。
第9 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2021-001288