特許拒絶査定不服審判
2020-012273
詰替用液体袋を用いた液体取出装置
- 審判番号
- 2020-012273
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-030291外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年09月02日
- 審決日
- 2023年02月01日
- 公報発行日
- 2023年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-WZ (B65D)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018- 30291「詰替用液体袋を用いた液体取出装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 8月29日出願公開、特開2019-142571〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続きの経緯
本願は、平成30年2月23日の出願であって、その後の手続きの概要は以下のとおりである。
拒絶理由通知 平成31年 2月 6日付け
意見書及び手続補正書の提出 平成31年 4月19日
拒絶理由通知 令和 1年 9月19日付け
意見書及び手続補正書の提出 令和 1年12月 2日
拒絶査定(以下「原査定」という。)令和 2年 5月 8日付け
審判請求書及び手続補正書の提出 令和 2年 9月 2日
拒絶理由通知 令和 4年 2月28日付け
意見書及び手続補正書の提出 令和 4年 4月12日
第2 原査定における拒絶の理由
原査定の請求項1に係る発明に対する拒絶の理由は、次のとおりである。
請求項1に係る発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2~4に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
請求項1に係る発明は、引用文献2に記載された発明及び引用文献1、3、4に記載された周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
引用文献1:特開2004-161287号公報
引用文献2:国際公開第2017/061060号
引用文献3:特開2015-42553号公報
引用文献4:特開2017-159921号公報
第3 本願発明
令和2年9月2日の審判請求と同時に補正された請求項1は、原査定で拒絶の対象となった請求項1を補正するものであって、当審の令和4年2月28日付けの拒絶理由通知の後、令和4年4月12日提出の手続補正書により、次の請求項1、2に補正された。以下、これらの請求項1、2に係る発明を、それぞれ「本願発明1」、「本願発明2」という。
「【請求項1】
液体を収納した詰替用液体袋と、該詰替用液体袋の口部に装着される液体の吸引・注出手段であるポンプ体と、該ポンプ体に取り付けられて該ポンプ体の吸引部に連通すると共に前記詰替用液体袋の内部に挿通配設される吸引管と、を有して成り、
前記ポンプ体の動作によって前記詰替用液体袋内の液体を吸引・注出するに従って、前記詰替用液体袋内の負圧化に伴って収縮(縮小)していく構成のエアレスタイプの液体取出装置であり、
前記詰替用液体袋の口部への前記ポンプ体の装着構成が、該ポンプ体の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、この挿通された部分の外周面が前記口部の内周面に密接して液密・気密状態と成る構成であり、
前記詰替用液体袋が下記構成(1)に示す外容器に収納された状態で用いられる構成である、詰替用液体袋を用いた液体取出装置において、
前記詰替用液体袋の口部は、外容器蓋体部の下面に、スライド係合・螺合・回動係止・嵌合のいずれかの取付構成によって取り付ける構成(但し、前記ポンプ体の吸引管の外周側に相対向して互いに平行に配置される一対の係止部材を有する構成によって、前記口部を取り付ける構成は除く。)であり、
前記ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に螺合構成によって取り付ける構成であり、
外容器蓋体部に、詰替用液体袋と、ポンプ体と、を別々に各々取付けることによって、詰替用液体袋の口部にポンプ体が液密・気密状態で装着される構成であり、かつ下記構成(A)又は構成(B)を有すること、
さらに、詰替用液体袋の口部の内側奥部に該口部の閉塞・開放機構を配することなく、詰替用液体袋の口部へのポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面と、が密接するように構成するだけで液密・気密構成を得る(但し、ポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面との間と、をシールするOリングを設けることによって液密・気密構成を得る構成は除く。)と共に、この密接構成によってのみ口部とポンプ体とが接続される構成であること、
を特徴とする詰替用液体袋を用いた液体取出装置。
構成(1)
外容器が、前記詰替用液体袋を収納する外容器本体部と、該外容器本体部の蓋体である外容器蓋体部と、を有して成り、
前記ポンプ体が前記外容器蓋体部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記外容器蓋体部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成
構成(A)
前記ポンプ体の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面と、前記口部の円筒状部分の内周面と、面接触で密接して液密・気密状態と成る構成
構成(B)
前記ポンプ体の少なくとも一部と共に前記ポンプ体に取り付けられた吸引管の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、前記吸引管の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面が、前記口部の円筒状部分の内周面に面接触で密接して液密・気密状態と成る構成」
「【請求項2】
液体を収納した詰替用液体袋と、該詰替用液体袋の口部に装着される液体の吸引・注出手段であるポンプ体と、該ポンプ体に取り付けられて該ポンプ体の吸引部に連通すると共に前記詰替用液体袋の内部に挿通配設される吸引管と、を有して成り、
前記ポンプ体の動作によって前記詰替用液体袋内の液体を吸引・注出するに従って、前記詰替用液体袋内の負圧化に伴って収縮(縮小)していく構成のエアレスタイプの液体取出装置であり、
前記詰替用液体袋の口部への前記ポンプ体の装着構成が、該ポンプ体の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、この挿通された部分の外周面が前記口部の内周面に密接して液密・気密状態と成る構成であり、
前記詰替用液体袋が下記構成(2)に示すホルダー容器に保持された状態で用いられる構成である、詰替用液体袋を用いた液体取出装置において、
前記詰替用液体袋の口部は、保持取付部の下面に、スライド係合・螺合・回動係止・嵌合のいずれかの取付構成によって取り付ける構成(但し、前記ポンプ体の吸引管の外周側に相対向して互いに平行に配置される一対の係止部材を有する構成によって、前記口部を取り付ける構成は除く。)であり、
前記ポンプ体は、保持取付部の上面に螺合構成によって取り付ける構成であり、
保持取付部に、詰替用液体袋と、ポンプ体と、を別々に各々取付けることによって、詰替用液体袋の口部にポンプ体が液密・気密状態で装着される構成であり、かつ下記構成(A)又は構成(B)を有すること、
さらに、詰替用液体袋の口部の内側奥部に該口部の閉塞・開放機構を配することなく、詰替用液体袋の口部へのポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面と、が密接するように構成するだけで液密・気密構成を得る(但し、ポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面との間と、をシールするOリングを設けることによって液密・気密構成を得る構成は除く。)と共に、この密接構成によってのみ口部とポンプ体とが接続される構成であること、
を特徴とする詰替用液体袋を用いた液体取出装置。
構成(2)
ホルダー容器が、風呂床や洗面台に載置する台座部と、該台座部から立設する立設部と、前記台座部の上方に位置するように前記立設部の上部に連設された保持取付部と、を有して成り、
前記ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成(但し、前記保持取付部が前記口部を取り付ける筒部を有する構成は除く。)
構成(A)
前記ポンプ体の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面と、前記口部の円筒状部分の内周面と、面接触で密接して液密・気密状態と成る構成
構成(B)
前記ポンプ体の少なくとも一部と共に前記ポンプ体に取り付けられた吸引管の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、前記吸引管の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面が、前記口部の円筒状部分の内周面に面接触で密接して液密・気密状態と成る構成」
第4 当審の判断
1.引用文献の記載等
(1)引用文献1
ア 原査定の拒絶の理由で引用された、引用文献1(特開2004-161287号公報)には、次の事項が記載されている。
「【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の開口に、この開口を塞ぐことができるカバー体を着脱自在に取り付け、このカバー体にポンプ部材を取り付け、ポンプ部材の吸込口をカバー体の内面側に位置させるとともに、ポンプ部材の吐出口をカバー体の外面側に位置させ、前記カバー体の内面側に係止部材を形成し、この係止部材に着脱自在に取り付けられる連結部材をパウチパックの上端に装着し、この連結部材はポンプ部材の吸込口を備えた吸込部材に嵌め込み可能となっていることを特徴とするディスペンサー容器。」
「【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスペンサー容器に係り、特に容器本体内の中味を使いきった後、その中味の詰め替えが可能となるディスペンサー容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスペンサー容器は、上端に開口が形成された容器本体と、この容器本体の開口に着脱自在に取り付けられるカバー体と、このカバー体にポンプ部材が取り付けられ、ポンプ部材の吸込口がカバー体の内面側に位置し、ポンプ部材の吐出口がカバー体の外面側に位置するようになっている。
【0003】
上記のディスペンサー容器は、例えば容器本体内に化粧料などの中味が充填され、ポンプ部材のスパウトを押し込むことで、容器本体内の中味を取り出せる構成となっている。
【0004】
このディスペンサー容器には詰替え用のパウチパックが用意され、ディスペンサー容器内の中味を使いきった後、パウチパックを開封してパウチパック内の中味を容器本体に注ぎ、これによりディスペンサー容器の繰り返し使用を可能にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ディスペンサー容器の中味を詰め替えるには、パウチパックの開口部を鋏などで切断し、その切断開口を容器本体の開口にあてがい、パック内の中味を容器本体内に流し込む。
【0006】
ここで従来の詰替え方式では、詰替えの際にパウチパックの開口部を鋏などで切断する必要があり、さらにはパウチパック内の中味を容器本体内に全部流し込むまでに時間が長くかかるため、中味の詰替えに手間がかかるという問題があった。
【0007】
本発明は、中味の詰替えを手間をかけないで簡単に行えるようにしたディスペンサー容器を提供して、上述の全ての問題点を解消しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、容器本体の開口に、この開口を塞ぐことができるカバー体を着脱自在に取り付け、このカバー体にポンプ部材を取り付け、ポンプ部材の吸込口をカバー体の内面側に位置させるとともに、ポンプ部材の吐出口をカバー体の外面側に位置させ、前記カバー体の内面側に係止部材を形成し、この係止部材に着脱自在に取り付けられる連結部材をパウチパックの上端に装着し、この連結部材はポンプ部材の吸込口を備えた吸込部材に嵌め込み可能となっていることを特徴とする。
【0009】
上記した本発明に係るディスペンサー容器は、カバー体の内面側に係止部材を形成し、この係止部材にパウチパックに装着した連結部材を着脱自在になるように取り付けた。
このため、パウチパック内の中味を使いきった際には、カバー体内面側に形成した係止部材から、パウチパックに装着した連結部材を取り外し、古いパウチパックに替えて新たなパウチパックの連結部材を上記係止部材に取り付けることで中味の詰め替えが行われる。」
「【0020】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に基づいて本発明に係るディスペンサー容器の一実施の形態を詳説する。
図1は本発明に係るディスペンサー容器の第1実施の形態を示す分解斜視図、図2は同縦断面図、図3~図6は本発明に係る第1実施の形態のディスペンサー容器においてパウチパックを交換する第1~第4手順説明図である。
【0021】
図1~図2に示すディスペンサー容器10は、容器本体11の開口12に、この開口12を塞ぐことができるカバー体13を着脱自在に取り付け、このカバー体13にポンプ部材14を取り付け、ポンプ部材14の吸込口15をカバー体13の内面13a側に位置させ、ポンプ部材14の吐出口16をカバー体13の外面13b側に位置させ、前記カバー体13の内面13a側に係止部材17を形成し、この係止部材17に着脱自在に取り付けられる連結部材21をパウチパック20の上端に装着し、この連結部材21はポンプ部材14の吸込口15を備えた吸込部材18に嵌め込み可能となっている。
【0022】
容器本体11は、パウチパック20を収納できる有底筒体であり、その開口12の外周にはカバー体13を係止するための係止凸条12aが環状に形成されている。
【0023】
カバー体13は、容器本体11の係止凸条12aに係止できる係止爪条23を、その内周13cに環状に形成している。この係止爪条23を容器本体11の係止凸条12aに係止することで、カバー体13を容器本体11の開口12に着脱自在に取り付けて、開口12をカバー体13で塞ぐことができる。
【0024】
ポンプ部材14は、吐出口16を備えたスパウト24を押し込むことにより、パウチパック20の収納部22内の中味を、吸込口15から吸い上げて、吐出口16から吐出する。
【0025】
カバー体13の内面13a側に形成される係止部材17は、ポンプ部材14の吸込口15を備えた吸込部材18の外周側に互いに平行に対向して配置され、カバー体13の内面13a側に配置される一対の係止プレート26と、これら一対の係止プレート26の下端26aで互いに対向するように折り曲げられた係止爪27とで形成される。
【0026】
一方、連結部材21は、その下端部外周にフランジ28が設けられ、このフランジ28の対向する部位には差込用の二辺の差込パーツ28aが形成され、この差込パーツ28aと直交するように、係止用の二辺の係止パーツ28bが形成される。」
「【0033】
さらに、吸込口15を備えた吸込部材18の外周にはOリング30が設けられており、このOリング30で吸込部材18と連結部材21との隙間を確実にシールすることができる。
【0034】
連結部材21は、筒状体の下端部外周にフランジ28が一体形成されるとともに、フランジ28の下方にパウチパック20の上端中央22aが接続されている。これにより、連結部材21をパウチパック20の収納部22内と連通させることができる。
【0035】
したがって、連結部材21を吸込部材18に嵌め込んで、吸込部材18と連結部材21との隙間をOリング30でシールすることにより、吸込部材18の吸込口15を連結部材21を介してパウチパック20の収納部22内と連通させることができる。
【0036】
連結部材21には、パウチパック20の開口32を塞ぐキャップ33が着脱自在に取り付けられているので、キャップ33を外すだけで連結部材21を簡単に開口することができる。
また、パウチパック20は中味を収納する収納袋であり、その上端の中央22aに連結部材21が形成されている。」
「【発明の効果】
以上述べたように、請求項1によるディスペンサー容器によれば、カバー体の内面側に係止部材を形成し、この係止部材にパウチパックの連結部材を着脱自在に構成したので、パウチパック内の中味を使いきった際には、係止部材から連結部材を外して、新たなパウチパックの連結部材を係止部材に取り付けることで中味の詰替えが完了する。
このように、パウチパックを交換するだけで中味を詰め替えることができるので、中味の詰替えは手間をかけないで簡単に行える。」
「 【図1】 【図2】
[図:0001395549000001.jpg]
」
イ 上記摘記事項から、次の事項が把握できる。
ディスペンサー容器10は、「容器本体11の開口12に、この開口12を塞ぐことができるカバー体13を着脱自在に取り付け」たものである。また、「このカバー体13にポンプ部材14を取り付け、ポンプ部材14の吸込口15をカバー体13の内面13a側に位置させ、ポンプ部材14の吐出口16をカバー体13の外面13b側に位置させ、前記カバー体13の内面13a側に係止部材17を形成し、この係止部材17に着脱自在に取り付けられる連結部材21をパウチパック20の上端に装着し、この連結部材21はポンプ部材14の吸込口15を備えた吸込部材18に嵌め込み可能となっている。」(【請求項1】及び【0021】)
「容器本体11は、パウチパック20を収納できる有底筒体であ」る。(【0021】)
「ポンプ部材14は、吐出口16を備えたスパウト24を押し込むことにより、パウチパック20の収納部22内の中味を、吸込口15から吸い上げて、吐出口16から吐出する。」(【0024】)
ウ 以上より、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。
《引用発明1》
「容器本体11の開口12に、この開口12を塞ぐことができるカバー体13を着脱自在に取り付けたディスペンサー容器10であって、
このカバー体13にポンプ部材14を取り付け、ポンプ部材14の吸込口15をカバー体13の内面13a側に位置させ、ポンプ部材14の吐出口16をカバー体13の外面13b側に位置させ、前記カバー体13の内面13a側に係止部材17を形成し、この係止部材17に着脱自在に取り付けられる連結部材21をパウチパック20の上端に装着し、この連結部材21はポンプ部材14の吸込口15を備えた吸込部材18に嵌め込み可能となっており、
容器本体11は、パウチパック20を収納できる有底筒体であり、
ポンプ部材14は、吐出口16を備えたスパウト24を押し込むことにより、パウチパック20の収納部22内の中味を、吸込口15から吸い上げて、吐出口16から吐出する、
ディスペンサー容器10。」
(2)引用文献2
ア 原査定の拒絶の理由で引用された、引用文献2(国際公開第2017/061060号)には、次の事項が記載されている。
「請求の範囲
[請求項1]
コネクタが取り付けられた袋を保持する枠体と、前記袋から流体を吸引し吐出する吸引吐出装置と、を備えた流体提供装置であって、
前記枠体は、
前記枠体の内周壁から下方に向けて延伸するとともに、前記袋が前記枠体の内側に位置するよう前記コネクタを保持する第1筒部と、
前記枠体の外周壁から上方に向けて延伸し、前記第1筒部の中空部に連通する中空部を有する第2筒部と、を備え、
前記吸引吐出装置は、
前記第2筒部に取り付けられる取り付け部と、
押しボタン部と、
吐出口と、
前記コネクタの貫通孔に挿入され、前記押しボタン部が押し下げられた場合に、前記袋から流体を吸引し前記吐出口から吐出するポンプ部と、を備える流体提供装置。
[請求項2]
前記第2筒部は前記第2筒部の外周壁に第1螺子部を有し、
前記取り付け部は前記取り付け部の内周壁に第2螺子部を有し、
前記取り付け部は前記第1螺子部と前記第2螺子部とが螺合することにより前記第2筒部に取り付けられる、
請求項1に記載の流体提供装置。」
「技術分野
[0001]
本開示は流体提供装置に関する。
背景技術
[0002]
リフィル容器とこれを保持するホルダーとを備えた包装体が知られている(特許文献1参照)。ホルダーは、正面板と、正面板の上端から水平方向に伸びる天面板と、正面板の下端から伸び、天面板に対向する床面板とを有する。リフィル容器は天面板に保持される。
・・・・
発明が解決しようとする課題
[0004]
しかしながら、上記従来の包装体では、正面板が邪魔になり、包装袋を正面から目視できない虞がある。」
「発明を実施するための形態
[0009]
[実施形態に係る流体提供装置]
図1は一実施形態に係る流体提供装置の模式的斜視図である。図1に示すように、一実施形態に係る流体提供装置1は、コネクタ40が取り付けられた袋30と、袋30を保持する枠体10と、袋30から流体を吸引し吐出する吸引吐出装置20と、を備えている。以下、詳細に説明する。
・・・・
[0012]
流体は、例えば、袋30内の空気をいったん脱気し、袋30内に空気がまったくあるいは実質的に流入しないように袋30に封入することが好ましい。これにより、流体の酸化を効果的に防止することができる。なお、後述のとおり、袋30には使い捨て形式(付け替え形式)の袋が用いられるため、流体の封入は、流体提供装置1あるいは袋30の出荷前に、工場などにおいて行なわれる。
[0013]
袋30は、自立できる形状を有していてもよいし、自立できない形状を有していてもよい。本実施形態によれば、枠体10により袋30が保持されるため、自立できない形状であっても、袋30の姿勢を安定させることができる。
[0014]
袋30には使い捨て形式(付け替え形式)の袋が用いられる。本実施形態によれば、正面からでも背面からでも袋30を目視することができるため、袋30に封入されている流体の減り具合をひと目で確認して、袋30を適切なタイミングで付け替えることができる。
[0015]
図2に示すように、袋30にはコネクタ40が取り付けられている。コネクタ40は袋30の内部と外部に開口を有する貫通孔46を備えている。貫通孔46には吸引吐出装置20のポンプ部26が挿入される。コネクタ40は、袋30を枠体10の内側に容易に位置させることができるよう、例えば、袋30の頂部に取り付けられていることが好ましい。
[0016]
コネクタ40は、ポンプ部26の挿入前は貫通孔46を封止し、ポンプ部26の挿入により封止を解除する封止弁50を有していることが好ましい。このようにすれば、袋30に封入されている流体の酸化を効果的に防止することができる。封止弁50は例えば貫通孔46内や貫通孔46の開口などに取り付けることができる。封止は、例えば、ポンプ部26の挿入により封止弁50が破壊されたり移動したりすることにより解除することができる。なお、本実施形態では、封止弁50は、ポンプ部26の挿入前は貫通孔46の開口(袋30の内部にある開口)を塞いでいるが、ポンプ部26の挿入により下方に押され、封止が解除されるよう貫通孔46の開口(袋30の内部にある開口)から離間するものとする。
[0017]
コネクタの貫通孔46は、ポンプ部26が貫通孔46に挿入された状態において、貫通孔46の内壁とポンプ部26の外壁との間に隙間がまったく存在しない形状、あるいは実質的に存在しない形状を有していることが好ましい。このようにすれば、ポンプ部26が貫通孔46に挿入されている限り、外気が袋30内にまったく進入しない、あるいは実質的に進入しないものとなる。したがって、袋30に封入されている流体の量が減ると袋30がしぼむようになるため、袋30に残っている流体の量を袋30の形状変化により確認することができる。また、流体の酸化を効果的に防止することができる。なお、一般に、袋30の形状が変化すると、袋30の姿勢が不安定になり、流体を袋30外へ取り出すことが困難になる虞がある。しかしながら、本実施形態によれば、袋30の形状が変化しても、袋30は枠体10により保持されたままであるため、袋30内に残る流体を袋30外へ容易に取り出すことができる。なお、隙間がまったく存在しない、あるいは実質的に存在しない形状とは、例えば、ポンプ部26(本実施形態ではポンプ部26が有する被挿入体26b)が貫通孔46に嵌合する形状をいう。
[0018]
コネクタ40はコネクタ40の外周壁から延伸する延伸部48を備えていることが好ましい。このようにすれば、後述のとおり、第1筒部12によりコネクタ40を保持することが容易になる。なお、延伸部48による保持は、例えば、袋30、袋30に封入されている流体及びコネクタ40に働く重力に反して、延伸部48を上向きに支持することをいう。このようにすれば、当該重力を利用して、袋30を枠体10の内側に位置させることができる。」
「[0021]
(枠体10)
図3は枠体の模式的斜視図であり、図4は枠体の模式的正面図であり、図5は枠体の模式的背面図であり、図6は枠体の模式的平面図であり、図7は枠体の模式的側面図である。また、図8は図3中のA-A断面を示す図であり、図9は図3中のB-B断面を示す図である。さらに、図10は枠体の内側を枠体の斜め下から見た図である。なお、図7では第1筒部12を点線により透過的に示している。以下、図3から図10を参照しつつ、枠体10について説明する。
[0022]
図3から図10に示すように、枠体10は、枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12と、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14と、を備えている。枠体10、第1筒部12、及び第2筒部14は、例えば、樹脂材料を用いて射出成形により一体成型されている。
・・・・
[0026]
第1筒部12は袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持している。このように第1筒部12がコネクタ40を保持することにより、袋30が枠体10により保持される。
・・・・
[0029]
第2筒部14は第1筒部12の中空部12cに連通する中空部14aを有する。第1筒部12の中空部12cと第2筒部14の中空部14aが連通することにより、枠体10の外側と内側とに開口を有する1つの貫通孔16が構成される。なお、コネクタ40が有する貫通孔46の開口は、第1筒部12の中空部12c内に位置するため、第1筒部12と第2筒部14とによる貫通孔16内に位置することになる。したがって、吸引吐出装置20のポンプ部26は、第1筒部12と第2筒部14とによる貫通孔16に挿入されることにより、コネクタ40の貫通孔46に挿入されることになる。
[0030]
第2筒部14は第2筒部14の外周壁に第1螺子部14bを有していることが好ましい。このようにすれば、後述するように、取り付け部22を第2筒部14に対して螺合により接続することができる。なお、第1螺子部14bは雄ねじにより構成することが好ましい。」
「[0031]
(吸引吐出装置20)
図11Aは吸引吐出装置の模式的斜視図であり、図11Bは図11A中のC-C断面を部分的に拡大して示す図である。図11Bにおいては、理解を容易にするため、各種部材の図示を適宜省略している。図11A、図11Bに示すように、吸引吐出装置20は、第2筒部14に取り付けられる取り付け部22と、押しボタン部23と、吐出口24と、押しボタン部23が押し下げられた場合に、袋30から流体を吸引し吐出口24から吐出するポンプ部26と、を備えている。以下、図11A、図11Bを参照しつつ、吸引吐出装置20について説明する。
[0032]
取り付け部22は取り付け部22の内周壁に第2螺子部22aを有していることが好ましい。このようにすれば、取り付け部22の第2螺子部22aを第2筒部14の第1螺子部14bに螺合させることにより、取り付け部22を第2筒部14に容易に取り付けることができる。
・・・・
[0037]
上述のとおり、ポンプ部26(被挿入体26b)は、ポンプ部26(被挿入体26b)の外壁とコネクタ40の貫通孔46との内壁との間に隙間が生じないあるいは実質的に生じない形状を有していることが好ましく、具体的には、コネクタ40の貫通孔46に挿嵌される形状であることが好ましい。
[0038]
吸引口26cの形成位置は特に限定されない。吸引口26cは、被挿入体26bの側面に形成されていてもよいし、底面に形成されていてもよい。吸引口26cの数も特に限定されない。
[0039]
ポンプ部26は、ポンプ部本体26aの一部あるいは全部がコネクタ40の貫通孔46に挿入されるよう構成されていてもよい。この場合は、ポンプ部26は被挿入体26bを有さず、吸引口26cはポンプ部本体26aに設けられる。そして、袋30に封入されている流体は、吸引口26cからポンプ部本体26aに直接吸引される。」
「 [図1] [図2]
[図:0001395549000002.jpg]
[図3] [図8]
[図:0001395549000003.jpg]
[図11A] [11B]
[図:0001395549000004.jpg]
」
イ 上記摘記事項から、次の事項が把握できる。
「流体提供装置1は、コネクタ40が取り付けられた袋30と、袋30を保持する枠体10と、袋30から流体を吸引し吐出する吸引吐出装置20と、を備えている。」([請求項1]及び[0009])
「袋30には使い捨て形式(付け替え形式)の袋が用いられ」([0014])、「コネクタ40は袋30の内部と外部に開口を有する貫通孔46を備えて」おり、「貫通孔46には吸引吐出装置20のポンプ部26が挿入される。」([0015])
「枠体10は、枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12と、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14と、を備えている」([0022])。また、「第1筒部12は袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持し」([0026])、「第2筒部14は第1筒部12の中空部12cに連通する中空部14aを有する。」([0029])
「吸引吐出装置20は、第2筒部14に取り付けられる取り付け部22と、押しボタン部23と、吐出口24と、押しボタン部23が押し下げられた場合に、袋30から流体を吸引し吐出口24から吐出するポンプ部26と、を備えている。」([0031])
ウ 以上より、引用文献2には、次の発明(以下「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
《引用発明2》
「コネクタ40が取り付けられた袋30と、袋30を保持する枠体10と、袋30から流体を吸引し吐出する吸引吐出装置20を備える流体提供装置1であって、
袋30には使い捨て形式(付け替え形式)の袋が用いられ、コネクタ40は袋30の内部と外部に開口を有する貫通孔46を備えており、貫通孔46には吸引吐出装置20のポンプ部26が挿入され、
枠体10は、枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12と、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14を備えており、第1筒部12は袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持し、第2筒部14は第1筒部12の中空部12cに連通する中空部14aを有し、
吸引吐出装置20は、第2筒部14に取り付けられる取り付け部22と、押しボタン部23と、吐出口24と、押しボタン部23が押し下げられた場合に、袋30から流体を吸引し吐出口24から吐出するポンプ部26を備える、
流体提供装置1。」
エ 引用文献2の[0017]及び[0037]には、ポンプ部26と袋30のコネクタ40との接続に関し、ポンプ部の外壁とコネクタの貫通孔の内壁との間に隙間が生じないように挿嵌される形状とすることが記載されており、このような形状をとることにより、ポンプ部26が貫通孔46に挿入されている限り、外気が袋30内にまったく進入しない、あるいは実質的に進入しないものとなり、袋30に封入されている流体の量が減ると袋30がしぼむようになるため、袋30に残っている流体の量を袋30の形状変化により確認することができ、また、流体の酸化を効果的に防止することができる(以下、この技術的事項を「引用文献2記載の技術的事項」という。)
オ また、引用文献2の[0032]に記載されるように、「ポンプ体を、螺合構成により保持する部材に取り付けること」は、周知技術(以下「周知技術1」という。)である。
(3)引用文献4
ア 原査定の拒絶の理由で引用された、引用文献4(特開2017-159921号公報)には、次の事項が記載されている。
「【技術分野】
【0001】
本発明は液体取出装置に関し、詳しくは外容器に交換可能に収納した可撓性の液体容器に充填された液体を吸引・注出するエアレスタイプの液体の取出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外容器内に収容した可撓性を有する液体容器に充填された液体をポンプ手段により吸引・注出するに従って前記液体容器内の負圧化に伴って収縮(縮小)していく構成のエアレスタイプの液体取出装置は、水場に置いて使用することが一般的である(例えば、特許文献1~4等参照)。
【0003】
具体的な使用場所を挙げれば、液体容器に充填する液体の種類が、シャンプー・リンス類であれば浴室、液体石鹸類であれば浴室や洗面所、食器用洗剤類であればキッチンシンク等である。」
「【0053】
以上の構成によって、図2(A)に示す取付前状態から図2(B)に示す取付状態に成ることにより、上鍔状部24が凸条リブ51Bを乗り越えた位置で該凸条リブ51Bと開口円筒部51Aの当接状態で密接して該開口円筒部51Aの上部が液密となり、更に、開口円筒部51Aの下面に下鍔状部25が密接して該開口円筒部51Aの下部が液密となり、二重の液密構成を得ることができる。
【0054】
更に外容器5と液体容器2との取付構成としては、前記基部22の上鍔状部24と下鍔状部25との間に螺子構成22Aが設けられていると共に、この螺子構成22Aが螺合する被螺子構成51Cが前記開口円筒部51Aの対応位置に設けられていることにより、前記外容器5の開口部51と液体容器2の口部21との螺合取付が可能になっている。」
「【0070】
図8に示す嵌合構成は、前記外容器5の開口部51から下方に垂設状態で連設する開口円筒部51Aの内径と、液体容器2の基部22であって上鍔状部24と下鍔状部25との間の部分の外径と、を略一致させた構成とすることにより、前記開口円筒部51Aの内周面に前記基部22の外周面が密接した状態となって嵌合する構成である。この密接状態での嵌合構成によって、外容器5と液体容器2との取付部分が液密構成となるので、この取付部分から外容器5内への水分の浸入を阻止することができる。」
「 【図2】 【図8】
[図:0001395549000005.jpg]
」
イ 引用文献4の【0054】、【0070】に記載されるように、「詰替用の袋を、螺合や嵌合により保持する部材に取り付けること」は、周知技術(以下「周知技術2」という。)である。
2.本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明1を対比する。
(ア)引用発明1の「パウチパック20」の中味は、ポンプ部材14により、吸込口15から吸い上げて吐出口16から吐出することができるものであるから、液体であることは明らかであり、引用文献1の【0004】より「詰替え用」であるから、本願発明1の「液体を収納した詰替用液体袋」に相当する。
引用発明1の「パウチパック20」の上端に装着した「連結部材21」は、本願発明1の「口部」に相当する。
(イ)引用発明1の、パウチパック20の収納部22内の中味を吸込口15から吸い上げて吐出口16から吐出し、ポンプ部材14の吸込部材18をパウチパック20上端の連結部材21に嵌め込み可能となっている「ポンプ部材14」は、本願発明1の「詰替用液体袋の口部に装着される液体の吸引・注出手段であるポンプ体」に相当する。
(ウ)引用発明1のポンプ部材14は、パウチパック20の収納部22内の中味を、「吸込部材18」の吸込口15から吸い上げてポンプ部材14の空間に吸引した後、吐出口16から吐出するよう送り出すように動作することが技術常識から理解できるから、引用発明1の「吸込部材18」は、本願発明1の「ポンプ体に取り付けられて該ポンプ体の吸引部に連通すると共に前記詰替用液体袋の内部に挿通配設される吸引管」に相当する。
(エ)引用発明1の「カバー体13」は、本願発明1の「外容器蓋体部」に相当する。
引用発明1の「カバー体13の内面13a側に係止部材17を形成し、この係止部材17に着脱自在に取り付けられる連結部材21をパウチパック20の上端に装着」する構成は、カバー体13の内面13a側はカバー体13の下面側にあり、その下面側に設けられた係止部材17に、パウチパック20に装着された連結部材21が取り付けられるから、本願発明1の「前記詰替用液体袋の口部は、外容器蓋体部の下面に、スライド係合・螺合・回動係止・嵌合のいずれかの取付構成によって取り付ける構成(但し、前記ポンプ体の吸引管の外周側に相対向して互いに平行に配置される一対の係止部材を有する構成によって、前記口部を取り付ける構成は除く。)」とは、「詰替用液体袋の口部は、外容器蓋体部の下面に取り付ける構成」という限りで一致する。
(オ)引用発明1の「容器本体11」と、容器本体11の開口12を塞ぐことができる「カバー体13」とは、併せて本願発明1の「外容器」に相当する。
カバー体13にポンプ部材14を取り付け、ポンプ部材14のスパウト24を押し込むことにより、パウチパック20の中味を吐出口16から吐出することから、ポンプ部材14はカバー体13の上面に取り付けられていることは明らかであるから、引用発明1の「カバー体13にポンプ部材14を取り付け」た構成と、本願発明1の「前記ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に螺合構成によって取り付ける構成」とは、「ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に取り付ける構成」という限りで一致する。
(カ)上記(エ)、(オ)より、引用発明1のカバー体13の上面にポンプ部材14が、下面にはパウチパック20の連結部材21が取り付けられているから、引用発明1の「容器本体11の開口12に、この開口12を塞ぐことができるカバー体13を着脱自在に取り付け」、「容器本体11は、パウチパック20を収納できる有底筒体であ」るとする構成は、本願発明1の「詰替用液体袋が下記構成(1)に示す外容器に収納された状態で用いられる構成」、構成(1)「外容器が、前記詰替用液体袋を収納する外容器本体部と、該外容器本体部の蓋体である外容器蓋体部と、を有して成り、前記ポンプ体が前記外容器蓋体部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記外容器蓋体部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成」に相当する。
(キ)引用発明1の「ディスペンサー容器10」は、本願発明1の「液体取出装置」に相当する。
イ そうすると、本願発明1と引用発明1は、以下の一致点1で一致し、相違点1-1~相違点1-4で相違する。
(ア)一致点
《一致点1》
「液体を収納した詰替用液体袋と、該詰替用液体袋の口部に装着される液体の吸引・注出手段であるポンプ体と、該ポンプ体に取り付けられて該ポンプ体の吸引部に連通すると共に前記詰替用液体袋の内部に挿通配設される吸引管と、を有して成り、
前記詰替用液体袋が下記構成(1)に示す外容器に収納された状態で用いられる構成であり、
詰替用液体袋の口部は、外容器蓋体部の下面に取り付ける構成であり、
ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に取り付ける構成である、
詰替用液体袋を用いた液体取出装置。
構成(1)
外容器が、前記詰替用液体袋を収納する外容器本体部と、該外容器本体部の蓋体である外容器蓋体部と、を有して成り、
前記ポンプ体が前記外容器蓋体部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記外容器蓋体部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成」
(イ)相違点
《相違点1-1》
本願発明1が、「前記ポンプ体の動作によって前記詰替用液体袋内の液体を吸引・注出するに従って、前記詰替用液体袋内の負圧化に伴って収縮(縮小)していく構成のエアレスタイプの液体取出装置であ」るのに対し、
引用発明1は、ポンプ部材14は、吐出口16を備えたスパウト24を押し込むことにより、パウチパック20の収納部22内の中味を、吸込口15から吸い上げて、吐出口16から吐出するものの、パウチパック20の負圧化に伴って収縮(縮小)していく構成のエアレスタイプのディスペンサー容器10であるか特定されていない点。
《相違点1-2》
本願発明1が、「前記詰替用液体袋の口部への前記ポンプ体の装着構成が、該ポンプ体の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、この挿通された部分の外周面が前記口部の内周面に密接して液密・気密状態と成る構成であり、」
「外容器蓋体部に、詰替用液体袋と、ポンプ体と、を別々に各々取付けることによって、詰替用液体袋の口部にポンプ体が液密・気密状態で装着される構成であり、かつ下記構成(A)又は構成(B)を有すること、
さらに、詰替用液体袋の口部の内側奥部に該口部の閉塞・開放機構を配することなく、詰替用液体袋の口部へのポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面と、が密接するように構成するだけで液密・気密構成を得る(但し、ポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面との間と、をシールするOリングを設けることによって液密・気密構成を得る構成は除く。)と共に、この密接構成によってのみ口部とポンプ体とが接続される構成であること、
構成(A)
前記ポンプ体の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面と、前記口部の円筒状部分の内周面と、面接触で密接して液密・気密状態と成る構成
構成(B)
前記ポンプ体の少なくとも一部と共に前記ポンプ体に取り付けられた吸引管の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、前記吸引管の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面が、前記口部の円筒状部分の内周面に面接触で密接して液密・気密状態と成る構成」であるのに対し、
引用発明1の連結部材21とポンプ部材14の吸込部材18は、そのように特定されていない点。
《相違点1-3》
「詰替用液体袋の口部は、外容器蓋体部の下面に取り付ける構成」であることに関し、
本願発明1が、「前記詰替用液体袋の口部は、外容器蓋体部の下面に、スライド係合・螺合・回動係止・嵌合のいずれかの取付構成によって取り付ける構成(但し、前記ポンプ体の吸引管の外周側に相対向して互いに平行に配置される一対の係止部材を有する構成によって、前記口部を取り付ける構成は除く。)であ」るのに対し、
引用発明1は、「カバー体13の内面13a側に係止部材17を形成し、この係止部材17に着脱自在に取り付けられる連結部材21をパウチパック20の上端に装着」するものである点。
《相違点1-4》
「ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に取り付ける構成」であることに関し、本願発明1が、「前記ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に螺合構成によって取り付ける構成」であるのに対し、
引用発明1は、「カバー体13にポンプ部材14を取り付け」た構成である点。
(2)判断
ア 上記相違点1-1について検討する。
詰替用の液体袋内の内容物をポンプにより吸い出す際に、袋内の負圧化に伴い袋を収縮(縮小)させていく、いわゆるエアレスタイプの液体取り出し装置は、原査定で引用された引用文献2([0017])や、引用文献4(【0002】)に示されるように周知技術であり、引用発明1のディスペンサー装置において採用することは、当業者が容易に想到し得たものである。
イ 上記相違点1-2について検討する。
引用発明1のパウチパック内には、化粧料等が充填されることが想定されるところ(引用文献1の【0003】)、そのような内容物は、パウチパック内の内容物の劣化を防ぐために、パウチパック内と外とが遮断されることが求められるため、引用発明1の連結部材21とポンプ部材14の吸込部材18の接続について、上記1.(2)エの引用文献2記載の技術的事項を参照して、ポンプ部の外壁とコネクタの貫通孔の内壁との間に隙間が生じないように挿嵌されるようにし、本願発明1の相違点1-2に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
また、引用発明1のパウチパックは、口部に閉塞・解放機構を備えるものではないし、また、そのような機構を省略すべく構成することは、当業者が適宜成し得たことである。
ウ 上記相違点1-3について検討する。
詰替用の袋を保持する部材に取り付ける構造として、螺合や嵌合による取付構造は周知技術(上記1.(3)イ(「周知技術2」))である。
引用発明1のパウチパック20の連結部材21をカバー体13に取り付ける構造として、螺合や嵌合等の周知の取り付け構造を採用することは、当業者が適宜成し得るものであり、本願発明1の相違点1-3に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
エ 上記相違点1-4について検討する。
ポンプ体を、保持する部材に取り付ける構造は、種々の構造が取り得るところ、螺合構成により取り付けることは周知技術(上記1.(2)オ(「周知技術1」))であり、引用発明1に採用して、本願発明1の相違点1-4に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
オ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明1の奏する作用効果は、引用発明1、引用文献2記載の技術的事項及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものであり、格別顕著なものということはできない。
カ よって、本願発明1は、引用発明1、引用文献2記載の技術的事項及び周知技術に基づき、当業者が容易に発明をすることができたものである。
3.本願発明2について
(1)対比
ア 本願発明2と引用発明2を対比する。
(ア)引用発明2の「袋30」から流体が吸引されることから、収納されているものが液体であることは明らかであり、「使い捨て形式(付け替え形式)の袋が用いられ」るから、引用発明2の「袋30」は、本願発明2の「液体を収納した詰替用液体袋」に相当する。
引用発明2の「コネクタ40」は、本願発明2の「口部」に相当する。
引用発明2の「吸引吐出装置20」は、吸引吐出装置20のポンプ部26が、コネクタ40の貫通孔46に挿入されることから、本願発明2の「詰替用液体袋の口部に装着される液体の吸引・注出手段であるポンプ体」に相当する。また、引用発明2の吸引吐出装置20は、袋30内の流体を「ポンプ部26」が吸い上げて吸引吐出装置20の空間に収容した後、吐出口24から吐出するよう送り出すように動作することが技術常識から理解できるから、引用発明2の「ポンプ部26」は、本願発明2の「ポンプ体に取り付けられて該ポンプ体の吸引部に連通すると共に前記詰替用液体袋の内部に挿通配設される吸引管」に相当する。
(イ)引用発明2の「枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12」が「袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持」する構成と、本願発明2の「前記詰替用液体袋の口部は、保持取付部の下面に、スライド係合・螺合・回動係止・嵌合のいずれかの取付構成によって取り付ける構成(但し、前記ポンプ体の吸引管の外周側に相対向して互いに平行に配置される一対の係止部材を有する構成によって、前記口部を取り付ける構成は除く。)」とは、「詰替用液体袋の口部は、保持取付部の下面に取り付ける構成」という限りで一致する。
(ウ)引用発明2の吸引吐出装置20の取り付け部22を、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14に取り付けるから、引用発明2の「吸引吐出装置20」が「第2筒部14に取り付けられる取り付け部22」を備える構成と、本願発明2の「前記ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に螺合構成によって取り付ける構成」とは、「ポンプ体は、保持取付部の上面に取り付ける構成」という限りで一致する。
(エ)引用発明2の「コネクタ40は袋30の内部と外部に開口を有する貫通孔46を備えており、貫通孔46には吸引吐出装置20のポンプ部26が挿入され、枠体10は、枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12と、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14を備えており、第1筒部12は袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持し、第2筒部14は第1筒部12の中空部12cに連通する中空部14aを有し、吸引吐出装置20は、第2筒部14に取り付けられる取り付け部22」を備える構成と、
本願発明2の「前記詰替用液体袋が下記構成(2)に示すホルダー容器に保持された状態で用いられる構成」、
「構成(2)
ホルダー容器が、風呂床や洗面台に載置する台座部と、該台座部から立設する立設部と、前記台座部の上方に位置するように前記立設部の上部に連設された保持取付部と、を有して成り、
前記ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成(但し、前記保持取付部が前記口部を取り付ける筒部を有する構成は除く。)」とは、
「詰替用液体袋が保持体に保持され、ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成」という限りで一致する。
(オ)引用発明2の「流体提供装置1」は、本願発明2の「液体取出装置」に相当する。
イ そうすると、本願発明2と引用発明2は、以下の一致点2で一致し、相違点2-1~相違点2-5で相違する。
(ア)一致点
《一致点2》
「液体を収納した詰替用液体袋と、該詰替用液体袋の口部に装着される液体の吸引・注出手段であるポンプ体と、該ポンプ体に取り付けられて該ポンプ体の吸引部に連通すると共に前記詰替用液体袋の内部に挿通配設される吸引管と、を有して成り、
詰替用液体袋が保持体に保持され、ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成であり、
詰替用液体袋の口部は、保持取付部の下面に取り付ける構成であり、
ポンプ体は、保持取付部の上面に取り付ける構成である、
詰替用液体袋を用いた液体取出装置。」
(イ)相違点
《相違点2-1》
本願発明2が、「前記ポンプ体の動作によって前記詰替用液体袋内の液体を吸引・注出するに従って、前記詰替用液体袋内の負圧化に伴って収縮(縮小)していく構成のエアレスタイプの液体取出装置であ」るのに対し、
引用発明2は、そのように特定されていない点。
《相違点2-2》
本願発明2が、「前記詰替用液体袋の口部への前記ポンプ体の装着構成が、該ポンプ体の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、この挿通された部分の外周面が前記口部の内周面に密接して液密・気密状態と成る構成であり、」
「保持取付部に、詰替用液体袋と、ポンプ体と、を別々に各々取付けることによって、詰替用液体袋の口部にポンプ体が液密・気密状態で装着される構成であり、かつ下記構成(A)又は構成(B)を有すること、
さらに、詰替用液体袋の口部の内側奥部に該口部の閉塞・開放機構を配することなく、詰替用液体袋の口部へのポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面と、が密接するように構成するだけで液密・気密構成を得る(但し、ポンプ体の挿通部分の外周面と、この挿通部分が挿通される口部の内周面との間と、をシールするOリングを設けることによって液密・気密構成を得る構成は除く。)と共に、この密接構成によってのみ口部とポンプ体とが接続される構成であること、
構成(A)
前記ポンプ体の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面と、前記口部の円筒状部分の内周面と、面接触で密接して液密・気密状態と成る構成
構成(B)
前記ポンプ体の少なくとも一部と共に前記ポンプ体に取り付けられた吸引管の少なくとも一部が前記口部に挿通された状態であり、前記吸引管の前記口部に挿通された円筒状部分の外周面が、前記口部の円筒状部分の内周面に面接触で密接して液密・気密状態と成る構成」であるのに対し、
引用発明2は、そのように特定されていない点。
《相違点2-3》
「詰替用液体袋の口部は、保持取付部の下面に取り付ける構成」であることに関し、
本願発明2は、「前記詰替用液体袋の口部は、保持取付部の下面に、スライド係合・螺合・回動係止・嵌合のいずれかの取付構成によって取り付ける構成(但し、前記ポンプ体の吸引管の外周側に相対向して互いに平行に配置される一対の係止部材を有する構成によって、前記口部を取り付ける構成は除く。)であ」るのに対し、
引用発明2は、「枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12」が「袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持」するものである点。
《相違点2-4》
「ポンプ体は、保持取付部の上面に取り付ける構成」であることに関し、
本願発明2が、「前記ポンプ体は、外容器蓋体部の上面に螺合構成によって取り付ける構成」であるのに対し、
引用発明2は、「吸引吐出装置20」が「第2筒部14に取り付けられる取り付け部22」であり、螺合構成とは特定されていない点。
《相違点2-5》
「詰替用液体袋が保持体に保持され、ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成」に関し、
本願発明2が、「前記詰替用液体袋が下記構成(2)に示すホルダー容器に保持された状態で用いられる構成」、
「構成(2)
ホルダー容器が、風呂床や洗面台に載置する台座部と、該台座部から立設する立設部と、前記台座部の上方に位置するように前記立設部の上部に連設された保持取付部と、を有して成り、
前記ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成(但し、前記保持取付部が前記口部を取り付ける筒部を有する構成は除く。)」であるのに対し、
引用発明2は、「コネクタ40は袋30の内部と外部に開口を有する貫通孔46を備えており、貫通孔46には吸引吐出装置20のポンプ部26が挿入され、枠体10は、枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12と、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14を備えており、第1筒部12は袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持し、第2筒部14は第1筒部12の中空部12cに連通する中空部14aを有し、吸引吐出装置20は、第2筒部14に取り付けられる取り付け部22」を備える構成である点。
(2)判断
ア 上記相違点2-1について検討する。
引用文献2には、貫通孔46の内壁とポンプ部26の外壁との間に隙間がまったく存在しない形状とすることにより、外気が袋30内に進入しなくなり、袋30に封入されている流体の量が減ると袋30がしぼむようになると記載されている([0017])。このような構成は、引用文献4に記載されるようにエアレスタイプというところ(【0002】)、引用発明2の流体提供装置を、引用文献2の示唆に従い、エアレスタイプの液体取り出し装置とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
イ 上記相違点2-2について検討する。
引用発明2の袋30について、引用文献2には、「コネクタ40は、ポンプ部26の挿入前は貫通孔46を封止し、ポンプ部26の挿入により封止を解除する封止弁50を有していることが好ましい。このようにすれば、袋30に封入されている流体の酸化を効果的に防止することができる。」([0017])と記載されているが、流体の酸化について要求が高くなければ、そのような閉塞・解放機構を有さないものとすることは、当業者が適宜成し得る事項である。
そして、引用文献2には、ポンプ部の外壁とコネクタの貫通孔の内壁との間に隙間が生じないように挿嵌される形状をとることが記載されており(上記1.(2)エ(引用文献2記載の技術的事項))、この技術的事項を参照して、引用発明2の連結部材21とポンプ部材14の吸込部材18の接続について、本願発明2の相違点2-2に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
ウ 上記相違点2-3について検討する。
詰替用の袋を保持する部材に取り付ける構造として、螺合や嵌合による取付構造が周知技術であることは、上記2.(2)ウで述べたとおりである。
引用発明2の枠体10の第1筒部12に袋30のコネクタ40を保持させる構成に換えて、螺合や嵌合等の周知の取り付け構造を採用することは、当業者が適宜成し得るものであり、本願発明2の相違点2-3に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
エ 上記相違点2-4について検討する。
ポンプ体を、保持する部材に取り付ける構造は、種々の構造が取り得るところ、螺合構成により取り付けることは、上記2.(2)エで述べたとおり周知技術であり、引用発明2に採用して、本願発明2の相違点2-4に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
オ 上記相違点2-5について検討する。
「枠」とは、「木・竹・金属などの細い材で造り、器具の骨または縁としたもの。」(広辞苑第6版)を意味し、引用発明2の「枠体10」は、「枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12と、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14を備えており、第1筒部12は袋30が枠体10の内側に位置するようコネクタ40を保持」するものであることからすると、「枠体10」の構造は、袋30を保持する第1筒部12を取り付けた保持部材と、袋30を内側にして両側に位置する支持部材と、枠体が置かれる場所に接する台座部材からなるものと理解される。それらの各部材は、本願発明2の「保持取付部」、「立設部」、「台座部」に、それぞれ、機能上、相当するものである。
また、引用発明2の袋30のコネクタ40は、枠体10の内周壁から下方に向けて延伸する第1筒部12に取り付けられ、吸引吐出装置20の取り付け部22は、枠体10の外周壁から上方に向けて延伸する第2筒部14に取り付けられるから、引用発明2の当該構成は、本願発明2の「前記ポンプ体が前記保持取付部の上面側部分に取り付けられた状態であると共に前記詰替用液体袋の口部が前記保持取付部の下面側部分に取り付けられた状態で用いられる構成」に相当するものである。
そして、詰替用の袋を保持する部材への取り付け構造として種々の構造を採用し得るところ、本願発明2で除くとされる「前記保持取付部が前記口部を取り付ける筒部を有する構成」以外の取り付け構造である、周知の取り付け構造である螺合や嵌合を採用することは、当業者にとって容易に想到し得たものである。
カ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明2の奏する作用効果は、引用発明2、引用文献2記載の技術的事項及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものであり、格別顕著なものということはできない。
キ よって、本願発明2は、引用発明2、引用文献2記載の技術的事項及び周知技術により、当業者が容易に発明をすることができたものである。
第5 むすび
以上のとおり、本願発明1及び本願発明2は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-012273