2020-007152
プリント回路基板配置、この種のプリント回路基板配置を有するオイルポンプ、プリント回路基板配置の使用及び形成方法
- 審判番号
- 2020-007152
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-501306外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年05月26日
- 審決日
- 2021年07月28日
- 公報発行日
- 2022年01月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 分類
- P18 .121-WZ (H05K)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
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結論
理由
目次 ▾ 20項目
第1 手続の経緯
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本願は、2016年(平成28年)6月28日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年7月29日、独国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は、概略、以下のとおりである。
第2 本願発明
本件特許出願の請求項に係る発明は、令和3年4月23日の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1から9に記載された事項により特定されるものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された次の事項により特定されるものであると認める。
「【請求項1】-プリント回路基板(1)、-前記プリント回路基板(1)上に配置され接続されている少なくとも1つの電解コンデンサを含む電子モジュール(2)、及び-前記プリント回路基板(1)と前記電子モジュール(2)を包囲する、液密の被覆(5)、を有し、前記電子モジュール(2)と前記被覆(5)の間にガス収集室が設けられており、前記プリント回路基板(1)上に、前記電子モジュール(2)、及び前記電子モジュール(2)と前記プリント回路基板(1)との接続部を、上方から完全にカバーして電磁的なシールドとしても機能するように金属からなる保護キャップ(4)が、前記電子モジュール(2)及び前記接続部と離隔して配置されており、前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に、ガス収集室が前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられており、前記保護キャップ(4)の端部が全周において前記プリント回路基板(1)に接触しており、ガスを吸収する材料(3)が前記ガス収集室を完全に満たして前記被覆(5)を支持している、プリント回路基板配置。」
第3 令和3年1月27日付け当審の拒絶理由通知の概要
令和3年1月27日付けで当審が通知した拒絶理由のうちの理由2(特許法第29条第2項違反)は以下のとおりである。
この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
・請求項 1-11
・引用文献
1.特開2006-190726号公報
2.米国特許出願公開第2006/254036号明細書
3.特開昭52-147760号公報
4.特開2010-112328号公報
第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1について
(1)引用文献1には、図面と共に以下の事項が記載されている。なお、下線は当審で付与した。
ア.「【0001】
本発明は、回路基板上に実装された電子部品と防水コネクタを樹脂封止した構成を有するモジュール装置の構造に係り、特に自動車,船舶機,農耕機,工機,発電機等に実装されるエンジン制御装置等の電子制御装置に用いる好適な構造に関する。」
イ.「【0011】
例えば、エンジン制御装置に用いられる電解コンデンサは、内部の電解液が気化して外部に少量漏れることが通常である。このため、電解コンデンサを樹脂封止してしまうと、気化したガスが電解コンデンサの電極付近に蓄積し、ショートするおそれがある。また、電解コンデンサには、内部ガス圧が高くなった場合にガス圧を抜く防爆弁が取り付けられていることが一般的である。しかし、電解コンデンサを樹脂封止すると、この機能が働かなくなり内部ガス圧が高まるおそれがある。従って、特願2004-111435号公報の技術において、電解コンデンサを使用することは実用的でない。」
ウ.「【実施例1】
【0031】
図1は、本発明の第1の実施形態であるエンジン制御装置の断面図である。図2は、本実施例のエンジン制御装置の外観を示す鳥瞰図である。また、図3は、カバー6を開いてカバー内部の構造を示したエンジン制御装置の鳥瞰図である。
【0032】
図1の断面図は、図2のI-Iで切断した面を示している。11,15は基板面実装小型部品である。例えば、抵抗,コンデンサ,コイル,クリスタル,ダイオード,IC,FET,トランジスタ等がある。7は主に樹脂封止することが困難なコイル等の基板挿入型電子部品である。基板挿入型電子部品7としては、コイル以外にも、例えば、抵抗,コンデンサ,クリスタル,ダイオード,IC,FET,トランジスタ等がある。8は主に樹脂封止することが困難な電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品である。基板面実装大型電子部品としては、電解コンデンサ以外にも、例えば、抵抗,コイル,クリスタル,ダイオード,IC,FET,トランジスタ等がある。9はマイクロプロセッサ等の基板面実装型電子部品である。基板面実装型電子部品としては、マイクロプロセッサ以外にも、例えば、コンデンサ,コイル,クリスタル,ダイオード,抵抗,IC等がある。5は、上記電子部品等(11,15,7,8,9)を少なくとも片面に実装することができる電子回路が形成された基板である。」
エ.「【0036】
ベース4には窪みが存在する。窪みの位置において、基板5に対して反対側にカバー6が取り付けられている。エンジン制御装置全体は、樹脂3により封止されるが、基板5及び窪みに囲まれた領域と、基板5及びカバー6に囲まれた領域は、樹脂3が充填されない樹脂未充填領域12を形成する。
【0037】
カバー6を用いる主な目的は、樹脂封止することが望ましくない部品を用いるため、樹脂封止されない空間を形成することにある。また、樹脂の使用量を削減することによるコスト削減,樹脂封止型エンジン制御装置の大型化,放熱性・耐ノイズ性の向上等をも目的とする。
【0038】
カバー6の材質としては、主にプラスチックや金属が好適である。放熱性を重要視せずに、樹脂封止型装置において樹脂封止されない空間を提供することや、低コストの実現や、通信用に電波や電磁波を妨げないことを目的とする場合には、カバー6の材質としてプラスチックが用いられる。」
オ.「【0042】
一方、放熱性や耐ノイズ性の向上を重視する場合、カバー6の材料としては金属が用いられる。カバー6用の金属として求められる特性は、プラスチックの場合と同様に、樹脂3の成形温度である100℃~200℃の熱に変形・劣化なしに耐えうること、樹脂3の成形時の圧力約50kgf/cm2 に耐えうる強度を備えていることが好ましい。また、カバーと封止用樹脂との剥離を防止するために、エポキシ系やフェノール系等の封止用樹脂と接着性が良好であること、封止用樹脂の線膨張係数が8~24ppm/℃ の範囲、またはこれに近い値であることが好ましい。
【0043】
金属カバー6を基板5の回路グランドやケースグランドに電気的に接続すれば、金属カバー6で覆われた領域に対して、耐ノイズ性を向上させることが可能である。金属カバー6を基板5に電気的に接続する方法は後述する。」
カ.「【0047】
基板5に用いられる材質としては、ポリイミド樹脂,液晶ポリマーからなるフレキシブル基板や、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂にガラス繊維を配合した樹脂タイプのプリント基板が好ましい。フレキシブル基板及び樹脂プリント基板は、安価であり、基板の弾性が高いので多少変形しても破壊されにくく、従来の電子部品実装技術が流用可能である等の利点があり好適である。一方、セラミック基板は、前記材質と比較して高価であることや基板が割れやすい等の不利益があるが、高耐熱性を重視するのであれば、本実施例の基板5として採用することもできる。」
キ.「【実施例2】
【0054】
図6は、本発明の第2の実施形態であるエンジン制御装置の断面図である。図6において、図1に示す第1の実施形態と同一の部分は同一の符号を付し、その説明については省略する。
【0055】
本実施例では、実施例1におけるベース4の代わりに、基板5の下側にカバー6a(当審注:「6a」は「6b」の誤記と認める。)が設けられている。基板の上側と下側の同じ位置にそれぞれカバー6a,6bを設置し、樹脂3を用いて一体封止することにより、樹脂封止時において、カバー6a,6bで覆われている部分には成形圧力がかからず、基板5を反ることなく樹脂封止することが可能になる。また、本実施例ではベース4が不要になるため、実施例1と比較して安価なエンジン制御装置を提供することができる。
【0056】
また、本実施例では、基板5の上側と下側の両方にカバー6a,6bが存在する。このため、不具合解析時において、カバー6a,6bの両方を開封可能であり、不具合の原因をより特定しやすくなる。」
ク.「【実施例10】
【0097】
図14は、本発明の第10の実施形態であるエンジン制御装置の断面図であり、カバーの実装方法について示している。
【0098】
カバー6と基板5により樹脂未充填領域を形成し、外部のみを樹脂封止するためには、カバー6と基板5の境界部分がシールされている必要がある。
【0099】
図14(a)は、カバー6と基板5の境界を、カバー6の周囲に沿って接着剤やシール剤などでシールした後、樹脂封止する方法である。この構造において、カバー6を金属や導電性物質にすることにより、シールディング効果が期待できる。特に、従来の樹脂封止構造では、金属によるシールディング効果を得る構造の実現が困難であったが、本実施例の構造を採用すれば、カバー6内部に設置されるエンジン制御を行うマイクロプロセッサ等の耐ノイズ性の向上が図れる。
【0100】
カバー6が金属である場合、フローティング状態では耐ノイズ性が逆に悪化するおそれがあるため、カバー6を電子制御装置のグランドやケースアースに電気的接続することが好ましい。このため、図14(a)では、カバー6に少なくとも2ヶ所以上設けた基板挿入用ピン20を、はんだを用いて、基板5のグランドと電気的接続している。
【0101】
図14(b)は、カバー6と基板5の境界に、カバー6の周囲に沿って基板にはんだ面を設置し、カバー6と基板5をはんだ接続部23の状態を示す図である。はんだが基板グランドとの電気的接続と樹脂止めの役割を兼ねている。
【0102】
図14(c)は、カバー6と基板5の境界に、カバーの周囲に沿って導電性接着剤21を使い、カバー6と基板5のグランドを電気的に接続した図である。導電性接着剤21が基板接続と樹脂止めの役割を兼ねている。」
ケ.「【0107】
図15(b)は、カバー6を開封できる場所について外部の人が知ることのないように、カバー6の全体を樹脂3により覆った構造である。外部の人がいたずらにカバー6を開封することを防止することができる。」
コ.「【図1】
[図:0001380331000001.jpg]
」
サ.「【図2】
[図:0001380331000002.jpg]
」
シ.「【図3】
[図:0001380331000003.jpg]
」
ス.「【図6】
[図:0001380331000004.jpg]
」
セ.「【図15】(b)
[図:0001380331000005.jpg]
」
(2)上記アないしセから次のことがいえる。
a.上記アによれば、引用文献1に記載された技術は、回路基板上に実装された電子部品を樹脂封止した構成を有するモジュール装置の構造に係るものであり、特に、エンジン制御装置等の電子制御装置に用いる構造に関するものである。
b.上記ウ、エ及び図1によれば、エンジン制御装置は、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8と、基板面実装大型電子部品8を実装することができる電子回路が形成された基板5と、基板5に取り付けられたカバー6と、エンジン制御装置全体を封止する樹脂3を備える。また、上記カによれば、基板5はプリント基板である。
c.上記キによれば、第2の実施形態であるエンジン制御装置は、基板の上側と下側の同じ位置にそれぞれカバー6a、6bを設置し、樹脂3を用いて封止する。そして、図1ないし3、図6からは、カバー6aが基板面実装大型電子部品8を上方から完全にカバーすること、及び、樹脂3が、カバー6a、6bで覆われている領域を除いて基板5の一部を封止することが確認できる。
d.上記エによれば、基板5及びカバー6に囲まれた領域は、樹脂3が充填されない樹脂未充填領域12を形成する。そして、図6から、樹脂未充填領域12には、少なくとも基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間の空間及び基板面実装大型電子部品8の側面(左側の面)とカバー6aと基板5に囲まれる空間が含まれることが確認できる。
e.上記エ及びオによれば、カバー6の材料として金属を用い、金属カバー6で覆われた領域に対して、耐ノイズ性を向上させる。
f.上記クによれば、カバー6と基板5の境界を、カバー6の周囲に沿って樹脂止めの役割を兼ねる導電性接着剤21でシールする。
(3)したがって、第2の実施形態であるエンジン制御装置において、カバーの材料として金属を用いた構成に着目すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認める。
「電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8と、基板面実装大型電子部品8を実装することができる電子回路が形成されたプリント基板である基板5と、基板5の上側と下側の同じ位置にそれぞれ設置されたカバー6a、6bであって、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8を上方から完全にカバーし、材料として金属を用い、カバー6a、6bで覆われた領域に対して耐ノイズ性を向上させるカバー6a、6bと、カバー6a、6bで覆われている領域を除いて基板5の一部を封止する樹脂3と、を備えたエンジン制御装置であって、基板5及びカバー6a、6bに囲まれた領域は、樹脂3が充填されない樹脂未充填領域12を形成し、樹脂未充填領域12には、少なくとも基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間の空間及び基板面実装大型電子部品8の側面(左側の面)とカバー6aと基板5に囲まれた空間が含まれており、カバー6a、6bと基板5の境界を、カバー6a、6bの周囲に沿って樹脂止めの役割を兼ねる導電性接着剤21でシールした、エンジン制御装置。」
(4)また、上記(ケ)及び図15bによれば、引用文献1には、「カバー6の全体を樹脂で覆ってもよい」という技術的事項(以下、「引用文献1に記載の技術的事項」という。)についても記載されている。
2 引用文献2について
(1)引用文献2には、図面と共に以下の事項が記載されている。なお、括弧内の翻訳は当審で作成した。また翻訳中の下線は当審で付与した。
ア.「[0002] The invention concerns to the assembling and packaging of electric devices. Especially the invention relates to protecting an inmoulded electric appliance against an explosion that might result from the vaporization of part of an electronic component, especially an electrolytic capacitor.」
([0002] 本発明は、電気装置の組み立て及びパッケージングに関する。特に本発明は、電子部品、特に電解コンデンサの一部が気化することによって生じ得る爆発から、モールドされた電気機器を保護することに関する。)
イ.「[0038] FIG. 3 illustrates schematically, in partial cross section, an electric appliance which comprises a component part 101 and a moulded part 301. Among the components of the component part 101 there is an electrolytic capacitor 105. The moulded part 301 has been moulded around the component part 101 so that the outer surface of the moulded part 301 constitutes a major part of the outer surface of the whole electric appliance. A part at which the outer surface of the electric appliance comprises something else is for example at the connector pins 203, which enable sticking the electric appliance into a wall socket like a wall plug.
[0039] Since the moulded part 301 has been moulded around the component part 101, it naturally contains an internal “cavity” of the size and shape of the component part 101. However, according to an embodiment of the present invention, the moulded part 301 comprises also another internal cavity 302, which is a “true” cavity in the sense that it is empty, i.e. it is not completely filled by any electronic component or a connection between the electronic components of the component part 101. If vapour started to discharge from the electrolytic capacitor 105 shown in FIG. 3, it would flow into the cavity 302 because the cavity 302 immediately surrounds the electrolytic capacitor 105.
[0040] The cavity 302 may be empty, which means that is contains some gaseous substance that was left there during the process in which the moulded part 301 was formed. However, since trying to establish an empty cavity inside an otherwise solid moulded part may cause complicatedness in the manufacturing process, it is also possible that the cavity 302 contains some non-gaseous substance that was inserted into the mould to keep the moulded material from reaching all sides of the electrolytic capacitor 105 and that consequently was left there. In order to fulfil the purposes of the invention, such “filler material” must be soft and/or elastic and/or porous enough so that it allows discharging vapour from an overheated electrolytic capacitor to share at least a part of the same volume, for example by collapsing or yielding under the pressure of discharging vapour or absorbing discharging gas to pores of the filler material.」
([0038] 図3は、構成部品101及びモールド部品301を含む電気器具を部分断面図で概略的に示す。構成部品101の構成要素の中には、電解コンデンサ105がある。モールド部品301は、モールド部品301の外面が電気器具全体の外面の大部分を構成するように構成部品101の周りに成形されている。電気器具の外面が何か他のものを含む部分としては、例えば、壁プラグのような壁ソケットに電気器具を取り付けることを可能にするコネクタピン203等がある。
[0039] モールド部品301は、構成部品101の周りに成形されているので、当然、構成部品101のサイズ及び形状の内部「キャビティ」を含む。しかしながら、本発明の一実施形態によれば、モールド部品301は、別の内部キャビティ302も含み、これは、構成部品101の電子部品または電子部品間の接続によって完全には充填されず、空であるという意味で「真の」キャビティである。図3に示す電解コンデンサ105から蒸気が放出され始めると、キャビティ302が電解コンデンサ105を直接取り囲むので、蒸気はキャビティ302に流れ込む。
[0040] キャビティ302は空であってもよく、これは、モールド部品301が形成されたプロセス中にそこに残ったいくらかのガス状物質を含むことを意味する。しかしながら、そうでなければ固体の成形部品の内部に空のキャビティを確立しようとすることは、製造プロセスの複雑さを引き起こす可能性があるので、キャビティ302は、モールド材料が電解コンデンサ105の全ての側面に到達しないようにするためにモールドに挿入され、その結果そこに残されたいくらかの非ガス状物質を含むことも可能である。本発明の目的を達成するために、そのような「充填材料」は、例えば、蒸気を放出する圧力下で崩壊または降伏することによって、または充填材料の細孔に放出ガスを吸収することによって、過熱された電解コンデンサからの蒸気の放出が、同じ体積の少なくとも一部を共有することを可能にするように、十分に軟質および/または弾性および/または多孔性でなければならない。)
「図3[図:0001380331000006.jpg]」
(2)上記記載事項及び図3を総合勘案すると、引用文献2には、次の技術事項(以下、「引用文献2記載の技術事項」という。)が記載されていると認められる。
「電解コンデンサとモールド部品との間にキャビティを設け、該キャビティにガスを吸収する充填材料を設ける」技術。
第5 対比
1 本願発明と引用発明とを対比する。
(1)引用発明の「基板5」は、「電子回路が形成されたプリント基板」であるからプリント回路基板といえる。
よって、引用発明の「基板面実装大型電子部品8を実装することができる電子回路が形成されたプリント基板である基板5」は、本願発明の「プリント回路基板(1)」に相当する。
(2)引用発明の「電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8」は、電解コンデンサを含む。また、「基板面実装大型電子部品8」は、基板面に実装される電子部品であるから、基板5上に配置され接続されることは明らかである。
よって、引用発明の「電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8」は、本願発明の「プリント回路基板(1)上に配置され接続されている少なくとも1つの電解コンデンサを含む電子モジュール(2)」に相当する。
(3)引用発明の「樹脂3」は「カバー6a、6bで覆われている領域を除いて基板5の一部を封止する」から、基板5を覆う被覆といえる。
よって、引用発明の「樹脂3」は、本願発明の「被覆(5)」に相当する。
ただし、「被覆」が、本願発明では、「プリント回路基板(1)と電子モジュール(2)を包囲する液密の被覆(5)」であるのに対し、引用発明にはその旨の特定がない点で相違する。
(4)引用発明の「カバー6a、6b」は、「基板5の上側と下側の同じ位置にそれぞれ設置され」、「電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8を上方から完全にカバー」するから、基板5上に、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8を上方から完全にカバーするように配置されている。 また、引用発明の「カバー6a、6b」は「材料として金属を用い」るものである。そして、引用発明の「カバー6a、6b」を、保護キャップと称することは任意である。
してみると、引用発明の「カバー6a、6b」と本願発明の「保護キャップ(4)」は、「前記プリント回路基板(1)上に、前記電子モジュール(2)」「を、上方から完全にカバーして」「金属からなる保護キャップ(4)」である点で共通する。
ただし、「保護キャップ(4)」が、本願発明では、「前記電子モジュール(2)と前記プリント回路基板(1)との接続部を、上方から完全にカバーし」、「前記電子モジュール(2)及び前記接続部と離隔して配置されており」、「電磁的なシールドとしても機能する」ものであるのに対して、引用発明にはその旨の特定がない点で相違する。
(5)本願発明の「ガス収集室」とは、本願明細書の段落【0027】の「保護キャップ4と電子モジュール2の間の自由空間が、ガス収集室を形成している。」との記載も参酌すれば、「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に」、「設けられ」た自由空間をいうものと認められる。
ここで、引用発明の「樹脂未充填領域12」に含まれる「空間」は、「基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間」に位置するから、カバー6aと基板面実装大型電子部品8の間に設けられた空間である。また、当該「空間」により、基板面実装大型電子部品8とカバー6aとの間が離隔することも明らかである。
よって、引用発明の「エンジン制御装置」が「基板5及びカバー6a、6bに囲まれた領域は、樹脂3が充填されない樹脂未充填領域12を形成し、樹脂未充填領域12には、少なくとも基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間の空間及び基板面実装大型電子部品8の側面(左側の面)とカバー6aと基板5に囲まれた空間が含まれており」とすることと、本願発明の「プリント回路基板配置」に「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に、ガス収集室が前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられて」いることとは、共に、「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に、『空間』が前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられて」いる点で共通する。
ただし、「空間」が、本願発明では、「ガス収集室」であるのに対して、引用発明にはその旨の特定がない点で相違する。
(6)引用発明の「カバー6a、6bの周囲」は、導電性接着剤21により基板との境界がシールされる部分であるから、カバー6a、6bの端部といえる。
また、引用発明は、「カバー6a,6bと基板5の境界を、カバー6a、6bの周囲に沿って樹脂止めの役割を兼ねる導電性接着剤21でシール」しており、カバー6a、6bの内部に樹脂3が侵入すること防止していることから、カバー6a、6bの全周において、カバー6a、6bの端部と基板5との境界をシールしている。
ここで、本願発明の「前記保護キャップ(4)の端部が全周において前記プリント回路基板(1)に接触しており」とすることは、本願明細書の段落【0030】によれば、「接着又は半田付けによって」、「保護キャップ4」を「プリント回路基板1」に結合することを含むと認められる。
してみると、引用発明の「カバー6a、6bと基板5の境界を、カバー6a、6bの周囲に沿って樹脂止めの役割を兼ねる導電性接着剤21でシールする」ことは、本願発明の「前記保護キャップ(4)の端部が全周において前記プリント回路基板(1)に接触して」いることに相当する。
(7)本願発明の「プリント基板配置」は、「プリント回路基板」と「電子モジュール」と「被覆」「を有」する構造を示すものといえる。
そして、引用発明の「エンジン制御装置」は、プリント回路基板である「基板5」と「基板面実装大型電子部品8」と「カバー6a、6b」と「樹脂3」とを有する構造といえるから、本願発明の「プリント回路基板配置」に相当する。
(8)本願発明では、「前記電子モジュール(2)と前記被覆(5)の間にガス収集室が設けられて」いるのに対して、引用発明にはその旨の特定がない点で相違する。
(9)本願発明では、「ガスを吸収する材料(3)が前記ガス収集室を完全に満たして前記被覆(5)を支持している」のに対して、引用発明には、その旨の特定がない点で相違する。
2 したがって、上記(1)ないし(9)によれば、本願発明と引用発明とは、次の一致点及び相違点を有する。
(一致点)
「プリント回路基板、前記プリント回路基板上に配置され接続されている少なくとも1つの電解コンデンサを含む電子モジュール、及び被覆、を有し、前記プリント回路基板上に、前記電子モジュールを、上方から完全にカバーし、金属からなる保護キャップが配置されており、前記保護キャップと前記電子モジュールの間に、『空間』が前記保護キャップを前記電子モジュールから離隔するように設けられており、前記保護キャップの端部が全周において前記プリント回路基板に接触している、プリント回路基板配置。」
(相違点1)
「被覆」が、本願発明では「プリント回路基板(1)と電子モジュール(2)を包囲する液密の被覆(5)」であるのに対し、引用発明にはその旨の特定がない点。
(相違点2)
「保護キャップ」が、本願発明では「前記電子モジュール(2)と前記プリント回路基板(1)との接続部を、上方から完全にカバーし」、「前記電子モジュール(2)及び前記接続部と離隔して配置されて」おり、「電磁的なシールドとしても機能する」のに対し、引用発明にはその旨の特定がない点。
(相違点3)
「空間」が、本願発明では「ガス収集室」であるのに対して、引用発明にはその旨の特定がない点。
(相違点4)
「空間」について、本願発明では「前記電子モジュール(2)と前記被覆(5)の間にガス収集室が設けられて」いるのに対して、引用発明にはその旨の特定がない点。
(相違点5)
本願発明では「ガスを吸収する材料(3)が前記ガス収集室を完全に満たして前記被覆(5)を支持している」のに対して、引用発明にはその旨の特定がない点。
第6 判断
上記相違点について判断する。
1 相違点1について
引用発明の「樹脂3」は「カバー6a、6bで覆われている部分を除いた基板5の一部を封止する」よう形成されている。
しかしながら、上記「第4」「1」「(4)」で説示したとおり、引用文献1には、「カバー6の全体を樹脂3で覆ってもよい」という技術的事項(引用文献1に記載の技術的事項)についても記載されている。
そうすると、引用発明において、引用文献1に記載の技術的事項に基づいて、カバー6a、6bの全体を樹脂3で覆うことは当業者が容易に為し得たことである。
そして、引用発明において、引用文献1に記載の技術的事項に基づいてカバー6a、6bの全体を樹脂3で覆うように構成すると、樹脂3は、基板5とカバー6a、6bの全体を覆うと共に、カバー6a、6bによって上方から完全にカバーされる電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8についても覆うこととなる。また、基板5と電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8を覆う樹脂3が、基板5と電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8を液密に被覆することも明らかである。
よって、引用発明及び引用文献1に記載の技術的事項に基づいて、相違点1に係る構成をなすことは当業者が容易になし得たことである。
2 相違点2について
引用発明の「電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8」は、基板に実装される電子部品であるから、基板5との間に接続部を有すると認める。
そして、引用発明の「カバー6a、6b」は、「電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8を上方から完全にカバーする」から、接続部についても、当然に上方から完全にカバーするものである。
また、引用発明の「カバー6a、6b」は、「材料として金属を用い、カバー6a、6bで覆われた領域に対して耐ノイズ性を向上させる」ところ、耐ノイズ性を向上させる金属カバーが電磁的なシールドとして機能することは技術常識から明らかである。
さらに、電磁的なシールドとして機能する金属カバーと電子部品及び電子部品の接続部とを離隔して配置する必要があることは技術常識から明らかであり、引用文献1の図6からも、カバー6aと電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8とを隔離して配置した構成が確認できる。よって、引用発明のカバー6a、6bと、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8及び、基板面実装大型電子部品8と基板5との接続部は、離隔して配置されるものと認められる。
したがって、引用発明の「カバー6a、6b」は、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8と基板5との接続部を上方から完全にカバーし、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8及び、基板面実装大型電子部品8と基板5との接続部と隔離して配置され、電磁的なシールドとして機能すると認められるから、相違点2は実質的な相違ではない。
3 相違点3について
引用文献1の段落【0011】に記載のとおり、電解コンデンサが外部にガスを放出することは技術常識である。
ここで、引用発明の「樹脂未充填領域12」に含まれる「空間」は、「基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間の空間」及び「基板面実装大型電子部品8の側面(左側の面)とカバー6aと基板5に囲まれた空間」を含むから、電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8の周囲に設けられる空間である。そして、電解コンデンサの周囲に設けられる空間が、電解コンデンサが外部に放出するガスを収集するように作用することは明らかである。
よって、引用発明の「樹脂未充填領域12」に含まれる「空間」は、本願発明の「ガス収集室」として機能するものである。
よって、相違点3は実質的な相違ではない。
4 相違点4について
上記1で説示したとおり、引用発明において、カバー6a、6bの全体を樹脂3で覆うよう構成することは当業者が容易に為し得ることである。そして、このように構成した場合には、カバー6a、6bの全体を覆う樹脂3と電解コンデンサ等の基板面実装大型電子部品8との間に、樹脂未充填領域12に含まれる「空間」が存在することとなる。
また、上記3で説示したとおり、引用発明の樹脂未充填領域12に含まれる「空間」は、本願発明の「ガス収集室」として機能する。
よって、相違点3に係る構成は、引用発明に、引用文献1に記載の技術的事項を適用して、カバー6a、6bの全体を樹脂3で覆うよう構成することにより、当業者が容易になし得たものである。
5 相違点5について
上記「第4」「2」で説示したとおり、引用文献2には、「電解コンデンサとモールド部品との間にキャビティを設け、該キャビティに、ガスを吸収する充填材料を設ける」という技術(引用文献2に記載の技術的事項)が記載されている。
ここで、引用発明の樹脂未充填領域12に含まれる「空間」と、引用文献2に記載の技術的事項の「キャビティ302」は、共に、電解コンデンサの周囲に設けられる空間であって、電解コンデンサから放出されるガスを吸収する空間である点で共通する。
よって、引用発明に引用文献2に記載の技術的事項を適用して、樹脂未充填領域12に含まれる「空間」に、ガスを吸収する充填材料を配置することは当業者が容易になし得たことである。また、その際に、ガスを吸収する充填材料により、樹脂未充填領域12に含まれる「空間」を完全に満たすことも当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。
そして、上記1で説示したとおりに、引用発明において、カバー6a、6bの全体を樹脂3で覆う場合、上記樹脂未充填領域12に含まれる「空間」を完全に満たす充填材料が、カバー6a、6bとカバー6a、6bを覆う樹脂3とを支持するよう作用することは明らかである。
よって、引用発明、及び引用文献1に記載された技術的事項、及び、引用文献2に記載の技術的事項に基づいて、相違点5に係る構成をなすことは当業者が容易になし得たことである。
6 まとめ
したがって、上記1ないし5によれば、本願発明は、引用発明、及び、引用文献1に記載された技術的事項、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易になし得たものである。
第7 審判請求人の主張について
1 審判請求人は、令和3年4月23日提出の意見書において、以下のように主張している。なお、下線は当審で付与した。
「本願の補正後の請求項1に係る発明は、『前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に、ガス収集室が前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられており』という構成、及び、『ガスを吸収する材料(3)が前記ガス収集室を完全に満たして前記被覆(5)を支持している』という構成を有します。これにより、本願の補正後の請求項1に係る発明は、下記の有利な効果を得ることができます。『[0012]ガスを吸収する材料は、ガス収集室を完全に満たすことができる。このような形態は、特に効果的である。というのは、その限りにおいて、ガスを吸収する材料が、被覆も支持するからである。これが全体として、プリント回路基板配置の安定性を増大させて、プリント回路基板と電子モジュールの回りに被覆を射出形成する場合の変形を回避する。全体としてプリント回路基板配置に増大した安定性を与え、それがまた形成プロセスの簡略化にポジティブに作用する。』一方、引用文献1の発明は、図1に斜線のハッチングで示されているように、電解コンデンサ8とカバー6とが接着剤10により互いに接着されています。これは、引用文献1の下記の記載からも明らかです。『[0095]図13(a)は、カバー6に放熱フィン19を備えたものであり、より高放熱な構造を実現している。コイル7とコンデンサ8は、それぞれ接着剤10によりカバー6と接着しており、それぞれの電子部品で発生した熱は、カバー6を介して放熱フィン19から放熱される。このため、カバー6の材質としては、熱伝導性が高く安価な金属であるアルミニウムや銅等が好適である。』このように、引用文献1の発明は、本願の補正後の請求項1に係る発明のような「ガスを吸収する材料(3)が前記ガス収集室を完全に満たして前記被覆(5)を支持している」という構成を有する代わりに、電解コンデンサ8とカバー6とを接着剤10により接着することで、カバー6、樹脂3等を支持しています。この結果として、引用文献1の発明は、本願の補正後の請求項1に係る発明の「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に、ガス収集室が前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられており」という構成を有さないことも明らかです。一方、本願の補正後の請求項1に係る発明は、接着剤を用いずとも、ガスを吸収する材料(3)が収集室を満たすことで、保護キャップ(4)及び被覆(5)が支持されます。また、ガス収集室が、前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられることで、保護キャップ(4)と電子モジュール(2)との間の絶縁性が向上し、保護キャップ(4)が電磁的なシールドとして機能しやすくなります。このような補正後の請求項1に係る発明の構成、及びそれにより得られる有利な効果について、いずれの引用文献1~4には記載も示唆もされておらず、よって、引用文献1~4に基づいて補正後の独立請求項1に係る発明の構成、及びそれにより得られる有利な効果に想到することは、当業者であっても容易ではありません。」
2 上記主張について判断する。
請求人は、引用文献1の発明は、電解コンデンサ8とカバー6とが接着剤10により接着されているから、本願発明のような「ガスを吸収する材料(3)が前記ガス収集室を完全に満たして前記被覆(5)を支持している」という構成を有する代わりに、電解コンデンサ8とカバー6とを接着剤10により接着することで、カバー6、樹脂3等を支持する旨、および、本願発明の「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に、ガス収集室が前記保護キャップ(4)を前記電子モジュール(2)から離隔するように設けられており」という構成を有さない旨を主張している。
しかしながら、本願発明の「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間にガス収集室が設けられており」という記載は、前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間が全てガス収集室であることを限定するものではない。
そして、上記「第5(5)」「第6(3)」で説示したとおり、本願発明の「ガス収集室」とは、「前記保護キャップ(4)と前記電子モジュール(2)の間に」、「設けられ」た自由空間をいうから、引用発明の「基板5及びカバー6に囲まれた領域」であって「樹脂3が充填されない樹脂未充填領域12」のうち「基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間の空間」及び「基板面実装大型電子部品8の側面(左側の面)とカバー6aと基板5に囲まれた空間」(すなわち、樹脂未充填領域12のうちの接着剤10が存在しない空間)と相違しない。
そして、上記「第6(5)」で説示したとおり、引用発明に引用文献2に記載の技術的事項を適用して、「樹脂未充填領域12」に含まれる「空間」に、ガスを吸収する充填材料を配置することは当業者が容易になし得たことであり、このように構成した場合に、上記「空間」に配置された充填材料が、カバー6a、6bを覆う樹脂3を支持するよう作用することは明らかである。
また、上記「第5(5)」で説示したとおり、引用発明の「樹脂未充填領域12」に含まれる「空間」は、「基板面実装大型電子部品8の上面とカバー6aの下面との間」に位置するから、基板面実装大型電子部品8とカバー6aとの間を離隔するものである。
よって、請求人の意見書における主張は、いずれも理由がないから採用することができない。
第7 むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、引用文献1に記載された発明、引用文献1に記載の技術的事項、引用文献2に記載の技術的事項に基づいて、当業者が容易になし得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2020-007152